JP2811834B2 - 非水電解液電池およびその製造方法 - Google Patents

非水電解液電池およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、リチウム金属などのアルカリ金属を負極活
物質とし、常温で液体であるオキシハロゲン化物などを
正極活物質および電解質の溶媒とし、炭素質多孔体を正
極とする非水電解液電池およびその製造方法に関するも
のである。
従来の技術 リチウムなどのアルカリ金属を負極活物質とし、常温
で液体であるオキシハロゲン化物、例えば塩化チオニ
ル,塩化スリフリルなどを正極活物質および電解質の溶
媒とする非水電解液電池では、負極活物質と正極活物質
とが直接に接するため、自己放電反応によりその界面に
放電反応生成物が形成される。この放電反応生成物は負
極活物質、例えばリチウム表面上に皮膜状に形成・生長
していくが、皮膜の厚みが厚くなってくると、正極活物
質と負極活物質の直接接触を防止する保護皮膜としての
機能を有し、電池の自己放電による容量損失を防ぐとと
もに、皮膜生成も停止する。しかしながら、このような
負極表面上の皮膜は、電池の放電時の抵抗成分となり、
特に大電流放電時の放電開始時に大きな電圧降下の原因
となる。このような放電初期に見られる大きな電圧降下
現象は、「電圧遅延現象」とも呼ばれている。
従って、オキシハロゲン化物等の液体活物質を用いる
電池では、この「電圧遅延現象」を改良するために、活
物質兼電解液溶液に種々の添加物を加えることが提案さ
れてきている。たとえば、高分子材料のポリ塩化ビニル
(特開昭51−119936号公報),アルキル−2−シアノア
クリレート(特開昭60−14765号公報),塩素化ポリプ
ロピレン(特開昭60−249253号公報),無機材料のLi2O
(特開昭54−116639号公報),Li2B10Cl10(特開昭53−1
23842号公報),SeO2(特開昭62−43069号公報)などで
ある。また、添加する方法についても、活物質兼電解液
溶液に添加する方法が一般的に知られているが、例えば
ポリ塩化ビニルを添加する場合には、活物質兼電解液溶
液に添加する例(特開昭56−7360号公報),負極表面に
ビニルポリマー被膜を形成して用いる例(特開昭51−11
9936号公報),セパレータ表面にビニルポリマー被膜を
形成して用いる例(特開昭56−7353号公報),炭素質正
極表面にビニルポリマー被膜を形成する例(特開昭59−
83349号公報)などが知られており、いずれも同様の効
果があるとされている。
また、液体活物質兼電解液を有効に用いるためには、
放電反応の場となる炭素質多孔体正極および負極と正極
を隔離しているセパレータはそれぞれ充分な空隙を有
し、液体活物質兼電解液の含浸・保液を良くしなければ
ならない。例えば、炭素質多孔体正極では、多孔度82%
(特公昭59−28947号公報)、あるいは好ましい空隙率
は80〜90%(特開昭59−171467号公報)などとされてい
る。セパレータでは、好ましいものは多孔度50〜75%,
ガラスファイバ91〜94重量%のガラス繊維製セパレータ
(特開昭59−14260号公報)とされている。また、機械
的強度の改良のためアクリル系樹脂を用いることが提案
されている。(特開昭61−16465号公報)。
発明が解決しようとする課題 上記従来のオキシハロゲン化物などの液体正極活物質
兼電解液に種々の添加剤を用いる提案は、製造工程が複
雑になる場合、安全性が悪くなる場合、コストが非常に
高くなる場合等がある。またある程度は有効に作用する
が、実用上必要な高温あるいは長期間貯蔵後の大電流放
電時の初期において、電圧効果(「電圧遅延現象」)が
見られ、実用面で充分に満足できるものになっていない
という課題を有していた。
また、オキシハロゲン化物などの液体活体物質兼電解
液を有効に作用させるために、空隙率の大きな炭素質多
孔体正極および、空隙率が大きくガラス成分も大きなガ
ラス繊維製セパレータをそれぞれ用いることが必要とな
る。従って、炭素質多孔体正極,ガラス繊維製セパレー
タともに機械的強度が弱くなり、製造工程上で種々の不
具合が生じるというもう一つの課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、高温ある
いは長期間貯蔵においても、「電圧遅延現象」が小さい
非水電解液電池を提供することを目的としている。
また、本発明は液体活物質兼電解液を有効に作用させ
ることができる空隙率が充分に大きい炭素質多孔体正極
およびガラス繊維製セパレータの機械的強度を改良し、
安定に製造できる非水電解液電池の製造方法を提供する
ことをもう一つの目的としている。
課題を解決するための手段 この課題を解決するために本発明の非水電解液電池
は、「電圧遅延現象」を抑制するための添加剤としてポ
リエチレンテレフタレートを用いることを特徴とする。
また、ポリエチレンテレフタレートを添加する方法と
しては、活物質兼電解液溶液に添加する方法、ガラス繊
維製セパレータに添加する方法、炭素質多孔体正極に添
加する方法のいずれの場合でも有効に作用させることが
できることを見い出した。
次に、第2の添加剤としてポリ塩化ビニルを用いるこ
とにより、さらに「電圧遅延現象」を抑制することがで
きることも併せて見い出した。
また、ポリエチレンテレフタレートをガラス繊維製セ
パレータあるいは炭素質多孔体正極に含有させることを
特徴とする。これにより機械的強度を改良することがで
き、電池構成時におけるセパレータの破れ、炭素質多孔
体の欠落等による電池内部短絡を防止することができ
た。
ここでいうところのセパレータは、筒状の部分に限ら
ず、上部或いは下部において、炭素質多孔体正極を負極
リチウムまたはケースと電気的に絶縁隔離するための機
能を持つものを含んでいる。
作用 上記構成によると、高温あるいは長期間貯蔵において
も、「電圧遅延現象」が小さい非水電解液電池を提供す
ることができた。
また、液体活物質兼電解液を有効に作用させることが
できるように空隙率を大きくした場合にも、充分な機械
的強度を有するガラス繊維製セパレータと炭素質多孔体
を提供することができた。
オキシハロゲン化物などの液体正極活物質を用いた場
合の「電圧遅延現象」を抑制する高分子添加剤の作用に
ついての考え方の一つは、J.W.Boyd著の「塩化チオニル
(SOCl2)電解液中のフィルム生長と電圧遅延に対する
ポリ塩化ビニルと鉄の効果」(J.Electrochem.Soc.134,
P18−24,1987)と題する論文に示されている。これによ
ると、ポリ塩化ビニルの1.5モルLiAlCl4−SOCl2溶液中
でのリチウム表面での「電圧遅延現象」の改良作用は、 1)リチウム表面にビニルポリマーがコーティングする
ため、リチウム(Li)と塩化リチウム(LiCl)皮膜の間
のスペーサとなり、電流が流れる際にLiCl皮膜が破壊さ
れやすくなる。
2)ビニルポリマーがLiCl結晶に付着するため、正常な
結晶生長が起こらず、大きなポアやトンネルが形成さ
れ、イオン伝導を容易にする。
の2種類の作用によるとされている。
ポリエチレンテレフタレート(PET)は(1)式に示
す高分子 であり、(2)式に示されるポリ塩化ビニル(PVC) とは異なっているが、リチウム表面にPVCと同様にコー
ティングしていくものと考えられる。Li表面にPVCが沈
積あるいは結合する機構は明らかになっていないが、C
−Cl結合が寄与していると考えるならば、PETにもカル
ボニル基(C=O),カルボキシル基(COO)が存在
するため、Li表面にPETが沈積あるいは結合するものと
考えられる。例えば、置換基の電気陰性度が要因である
ならば、(C−Cl)の場合は0.21であるのに対して、
(C=O)は0.42と2倍になっている。
しかしながら、PETとPVCを共存させることにより、
「電圧遅延現象」を抑制できるということは、PETの合
要とPVCの作用は個別であると考えられる。一つの考え
方として、PETの作用はBoydの提案している1)の作
用、すなわち、Li表面のコーティング作用であり、PVC
の作用は2)の作用、すなわち、LiCl結晶の格子点への
付着により、LiCl結晶成長の抑制作用であると考えられ
る。
また、PET,PVCともコロイド状高分子として塩化チオ
ニルなどのオキシハロゲン化物に溶解しているがその濃
度が大であると、Li表面だけでなく、炭素質多孔体正極
表面,セパレータ表面等に付着し、抵抗成分となるた
め、放電時の電圧降下の要因となる。
従って、液体活物質兼電解液に溶解させる場合の好ま
しいPETの濃度は0.01〜3.0重量%,PVCの濃度は0.01〜0.
5重量%の範囲である。0.01重量%以下の場合には、そ
の添加効果が充分に達成されない。
また、同様にガラス繊維製セパレータに含有する場合
には、セパレータ単位面積当り1〜30g/m2の範囲が望ま
しく、炭素質多孔体正極に含有させる場合には、正極重
量の1〜10重量%の範囲が望ましくなる。セパレータ,
炭素質多孔体正極にPETを含有させた場合には、電池内
でPETが溶解した後、Li表面に作用するため、電解液に
添加する場合に比較して必要最低量は多くなる。また、
PETをバインダーとして多量に用いた場合には、PETの電
池内での溶解により強度が低下し、例えば炭素質多孔体
正極では、成型体の割れ,欠落などが発生し、充分な集
電効果が得られず、放電容量の低下となる。セパレータ
でも、セパレータの破れなどが発生し、内部微小短絡に
より放電容量が低下する。
次に、PETを液体正極活物質に添加した場合の欠点
は、特にPETは高濃度である場合に顕著であるが、注液
工程においてPETが配管内に析出しやすく、目詰り等に
よる工程トラブルが発生し、また注液量のバラツキも生
じやすい。一方、セパレータと炭素質多孔体はともに空
隙率が大きいため機械的強度が弱く、電池構成時のセパ
レータの破れ、炭素質多孔体の剥離、欠落など重大な不
良が発生しやすい。
従って、セパレータまたは炭素質多孔体にPETを含有
させることにより、セパレータまたは炭素質多孔体の機
械的強度を強め、電池構成時の不良を低減させることが
できるとともに、注液工程におけるトラブル,注液不良
も大幅に改良することができる。セパレータと炭素質多
孔体のどちらにPETを保持させるかは、機械的強度の強
弱,製造工法等により選ぶことができるが、負極表面に
近いという点でセパレータに含有させる方が有利であ
る。また炭素質多孔体に含有させた場合にも、PETの溶
出により形成されたポアにより空隙率が大きくなり、放
電効率の改良がなされる。さらに、PETをセパレータま
たは炭素質多孔体に含有させることにより、「電圧遅延
現象」の改良と製造工程での不良を低減させることが可
能となるが、PETを含有させる工程,洗浄,乾燥等の工
程が必要となり、製造工程が複雑で、工業的に不利であ
る。またPET単独をバインダーとすることは、電池内でP
ETが溶出した後の強度が著しく低下するため、正常な放
電特性が期待できない。
従って、セパレータ,炭素質多孔体の製造工程でPET
を他のバインダーとともに使用する方法が考えられる。
ガラス繊維製セパレータの一般的なバインダーの一つで
あるアクリル系樹脂は耐電解液性は有するもののセパレ
ータの機械的強度を高める能力は弱い。一方PETはセパ
レータの機械的強度を高める能力は高く熱溶着性をも兼
ね備えている。従って両者の配合比率を最適な範囲、PE
Tに対するアクリル系樹脂の配合比率を重量比で、0.5以
上1.5以下とすることで、電池特性面,製造工程面とも
にすぐれたセパレータを提供できる。また、炭素質多孔
体の場合にも、一般的なバインダーの一つであるポリテ
トラフルオロエチレンとPETとを用いることにより機械
的強度を向上させるとともに、PETの電池内における溶
出とにより実質的に有効なポアを形成し、空隙率も向上
させる。しかし、PETの溶出により炭素質多孔体の強度
も低下させるため、PETの配合量が大であると電池特性
面で悪影響を与える。従ってPETの最適な配合量は1〜1
0重量%の範囲となる。同様にポリテトラフルオロエチ
レンはPETと用いることにより、少量でも充分な強度を
示すことができるようになるが、電池内での機械的強度
と有効空隙容積の兼ね合いから、最適な配合量は5〜20
重量%の範囲となる。
実施例 以下、本発明の実施例について負極活物質にリチウム
正極液体物質に塩化チオニルを用いた塩化チオニル/リ
チウム電池を例にして、図面を参照しながら説明する。
〔実施例1〕 第1図は、単3サイズ(ボビン形状)の塩化チオニル
/リチウム電池の断面図である。第1図においては、1
は負極端子を兼ねるステンレス鋼製の電池ケース、2は
厚さ0.85mm,長さ37mm,幅37mmの金属リチウムを筒状に
し、1の電池ケース内面に圧着した負極である。3はガ
ラス繊維製セパレータであり、バインダーとしてアクリ
ル系樹脂を15重量%含有し、厚み0.2mmのものである。
4は炭素質多孔体正極であり、アセチレンブラック78重
量%,人造黒鉛9重量%,ポリテトラフルオロエチレン
バインダー13重量%を水とエタノールの混合液とともに
よく混練し、押し出し成型機で成型したものを、150℃
真空で12時間乾燥したものである。直径10mm,高さ30mm
の円柱状成型体で、空隙率82%のものである。5はステ
ンレス製電池蓋で、その外周部は前記電池ケース1の開
口部とレーザー溶接されている。電池蓋5の中央部には
ガラスシール6により絶縁された中空状の正極端子7が
設けられている。正極端子7はニッケル製の正極集電体
8と上端でレーザー溶接されている。9は積極活物質兼
電解液溶液である。塩化チオニルンに電解質としてリチ
ウムテトラクロロアルミネート(LiAlCl4)を1.2モル/
溶解させたものであり、さらに添加剤としてポリエチ
レンテレフタレートを0.5重量%溶解させたものであ
る。その液量は4.0mlである。
10と11はそれぞれ3のセパレータに用いたものと同一
のガラス繊維製の上部および下部隔離体である。
〔実施例2〕 活物質兼電解液溶液である1.2モルLiAlCl4塩化チオニ
ル溶液に、添加剤としてポリエチレンテレフタレートを
0.5重量%、第2の添加剤としてポリ塩化ビニルを0.1重
量%それぞれ溶解させたものを用いたこと以外、上記実
施例1と同一構造の電池を作製した。
〔実施例3〕 ポリエチレンテレフタレート5gをO−クロルフェノー
ル100mlに加え、60〜70℃に加温して完全に溶解させ
た。このポリエチレンテレフタレート溶液に、実施例1
で用いたものと同じガラス繊維製セパレータを1時間含
浸した後、エタノールで充分に洗浄を行ない、O−クロ
ルフェノールを除去した。次に110℃で真空乾燥を行な
い、ポリエチレンテレフタレート含有量約12g/m2のガラ
ス繊維製セパレータを得た。このセパレータを用いたこ
と以外、実施例1と同一構造である電池を作製した。
〔実施例4〕 活物質電解液である1.2モルLiAlCl4/塩化チオニル溶
液に、ポリ塩化ビニルを0.1重量%溶解させたものを用
いたこと以外、実施例3と同一の電池を作製した。
〔実施例5〕 バインダーとしてポリエチレンテレフタレートを15重
量%、アクリル系樹脂を15重量%それぞれ含有するガラ
ス繊維製セパレータを用いたこと以外、実施例1と同一
の電池を作製した。
〔実施例6〕 実施例5のセパレータと実施例4の塩化チオニル電解
液溶液を用いて、実施例1と同一の電池を作製した。
〔実施例7〕 ポリエチレンテレフタレート6gをジメチルホルムアミ
ド100mlに加え、50〜60℃に加温して完全に溶解させ
た。このポリエチレンテレフタレート溶液に、実施例1
で用いたものと同じ炭素質成型体に含浸させた後、水と
エタノールで充分に洗浄を行ない、ジメチルホルムアミ
ドを除去した。次に真空乾燥を行ない、ポリエチレンテ
レフタレート含有量約6重量%の炭素質成型体を得た。
この炭素質成型体を用いたこと以外、実施例1と同一の
電池を作製した。
〔実施例8〕 実施例7の炭素質成型体と、実施例4の塩化チオニル
電解液溶液を用いて、実施例1と同一の電池を作製し
た。
〔実施例9〕 微細に切断粉砕したポリエチレンテレフタレート繊維
とアセチレンブラックと人造黒鉛を良く混合したものに
ポリテトラフルオロエチレンディスパージョンとエタノ
ールと水とを加えて混練し、押し出し成型機で成型し
た。配合比率はアセチレンブラック76重量%,人造黒鉛
8重量%,ポリテトラフルオロエチレン13重量%,ポリ
エチレンテレフタレート3重量%である。150℃真空で1
2時間乾燥して、直径10mm,高さ30mmの炭素質多孔体とし
た。この炭素質多孔体を用いたこと以外、実施例1と同
一の電池を作製した。
〔実施例10〕 実施例9の炭素質多孔体と、実施例4の塩化チオニル
電解液溶液を用いて、実施例1と同一の電池を作製し
た。
〔比較例1〕 1.2モルLiAlCl4/塩化チオニル電解液溶液を用いて、
実施例1と同一の電池を作製した。
〔比較例2〕 実施例4のポリ塩化ビニルを0.1重量%含有する塩化
チオニル電解液溶液を用いて、実施例1と同一の電池を
作製した。
〔比較例3〕 バインダーを含まないガラス繊維製セパレータを用い
て、比較例1と同一の電池を作製した。
以上の構成の実施例1〜10,比較例1〜3の電池を各2
0個作製し、工程不良発生率を調べ、表1に示した。
実施例2の場合には、注液工程でのトラブルにより、
5個/20個の注液不良が発生したが、その他の不良は全
てセパレータの破れと炭素質多孔体の欠落による不良で
あった。比較例3のバインダーを含まないガラス繊維製
セパレータでは、機械的強度が弱すぎるために、実際上
電池を構成することは非常に困難であることが明らかで
ある。また、本発明の機械的強度を改良したセパレー
タ,炭素質多孔体を用いた場合には、電池組立工程にお
ける不良を大幅に低減できることが分る。
次に、工程不良率が非常に大きい比較例3を除き、本
実施例1〜10と比較例1〜2の電池の良品各10個につい
て、電池作製後1日後と1週間後に電池内部抵抗を1k H
zで測定し、表2に最小値と最大値を示した。また、そ
の後60℃で20日間貯蔵した後、同様に内部抵抗を測定し
その結果を表2に示した。60℃20日間貯蔵後の平均的内
部抵抗を有する電池を20℃で40mAの定電流放電を行な
い、放電初期(50msecまで)の最低電圧を測定し、併せ
て表2に示した。
電池内部抵抗は、PVCの存在により低減されることが
表2の結果より明らかである。一方、PET単独では、電
池内部抵抗はPVC単独の電池(比較例2)と同程度かや
や大きくなるが、添加剤なしの電池(比較例1)に対し
ては約1/2程度となっている。PETとPVCを組み合わせた
場合には、さらに内部抵抗は半減していることが分る。
また炭素質多孔体にPETを含有させた実施例7〜10の場
合には、内部抵抗が他の実施例に比較してやや大きくな
っており、炭素質多孔体からPETが溶解してリチウム表
面に作用するまでの時間的遅れやセパレータや炭素質多
孔体表面に付着したことによる抵抗の増大が考えられ
る。
また、「電圧遅延現象」を、60℃20日間貯蔵後に40mA
の低電流放電を行ない、放電初期(50msecまで)の最低
電圧を測定することにより評価しているが、本発明の実
施例1〜10はいずれも、PVCを単独で用いた比較例2よ
りもすぐれていることが分る。さらにPET単独で用いる
よりもPETとPVCを併用した方がより有効である(例えば
実施例1と2,3と4の比較)。PET繊維をバインダーとし
て炭素質多孔体中に含浸させた実施例9,10は、いずれも
その効果が他の実施例に対して小さく、これは炭素質多
孔体中のPETが電解液中に溶出しにくかったためではな
いかと考えられる。
これらの結果からPETとPVCとを組み合わせることによ
り内部抵抗の増大、すなわちLiCl皮膜層の増大を抑制
し、大電流放電時の「電圧遅延現象」を小さくすること
ができたのは、PETのリチウム又はLiCl層への付着によ
りLiCl層が破壊されやすくなった作用とPVCのLiCl結晶
格子への付着によるLiCl結晶成長の抑制作用の複合によ
るものと考えられる。
次に、本実施例1〜10と比較例1〜2の電池の60℃で
20日間貯蔵したものを、20℃で300Ωの定抵抗放電を行
ない、終止電圧2.5Vまでの持続時間を表3に示した。
表3より明らかなように、本実施例1〜10の電池は比
較例に対して、いずれも良好な放電特性を示すことが分
る。また炭素質多孔体にPETを含有させた実施例7〜10
は他の実施例よりも持続時間が長くなり、放電効率の改
良が見られた。
また、本実施例で用いたPETの含有方法はこれらに限
定されることなく、例えばトリフルオロ酢酸,濃硫黄塩
化チオニルなどのオキシハロゲン化物等を溶剤として用
いることやPETの薄膜状フィルムを熱溶着により溶着し
て用いる方法なども可能である。
なお、本発明の実施例では活物質兼電解液,セパレー
タ,炭素質多孔体に個別にPETを添加含有させる例のみ
を示しているが、これらを組み合わせて用いることも可
能である。また、セパレータの場合には、他のセパレー
タと組み合わせて用いること、上部隔離体・下部隔離体
にのみPETを添加含有させることなどによっても本発明
の効果を得ることができる。
発明の効果 以上のように本発明は、ポリエチレンテレフタレート
を添加剤とし、さらにポリ塩化ビニルを第2の添加剤と
して加えることにより、「電圧遅延現象」の小さい排水
電解液電池を提供することができた。またポリエチレン
テレフタレートをセパレータまたは炭素質多孔体に含有
させることにより、製造工程における不良発生率を大幅
に低減できる製造方法を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る排水電解液電池の一例を示す断面
図である。 2……負極、3……セパレータ、4……炭素質多孔体、
9……正極活物質兼電解液。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西野 秀一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 三田村 知一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01M 6/00 - 6/22 H01M 4/36 - 4/62

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリ金属からなる負極と、ガラス繊維
    製セパレータと、活物質兼電解液となる正極液体活物質
    と、炭素質多孔体正極とを有し、前記活物質兼電解液と
    なる正極液体活物質中にポリエチレンテレフタレートを
    0.01〜3.0重量%の範囲で添加していることを特徴とす
    る非水電解液電池。
  2. 【請求項2】正極液体活物質中にポリエチレンテレフタ
    レートを0.01〜3.0重量%の範囲で、またポリ塩化ビニ
    ルを0.01〜0.5重量%の範囲でそれぞれ添加しているこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の非水電解液
    電池。
  3. 【請求項3】アルカリ金属からなる負極と、ガラス繊維
    製セパレータと、活物質兼電解液となる正極液体活物質
    と、炭素質多孔体正極とを有する非水電解液電池の製造
    方法において、前記ガラス繊維製セパレータにポリエチ
    レンテレフタレートを、セパレータ単位面積当り1〜30
    g/m2の範囲で含有させる工程を有することを特徴とする
    非水電解液電池の製造方法。
  4. 【請求項4】アルカリ金属からなる負極と、ガラス繊維
    製セパレータと、活物質兼電解液となる正極液体活物質
    と、炭素質多孔正極とを有し、前記ガラス繊維製セパレ
    ータのバインダーとして、ポリエチレンテレフタレート
    とアクリル系樹脂を用い、かつポリエチレンテレフタレ
    ートに対するアクリル系樹脂の配合比率が重量比で0.5
    以上1.5以下であることを特徴とする非水電解液電池。
  5. 【請求項5】正極液体活物質中にポリ塩化ビニルを0.01
    〜0.5重量%の範囲で添加していることを特徴とする特
    許請求の範囲第4項記載の非水電解液電池。
  6. 【請求項6】アルカリ金属からなる負極と、ガラス繊維
    製セパレータと、活物質兼電解液となる正極液体活物質
    と、炭素質多孔体正極とを有する非水電解液電池の製造
    方法において、前記炭素質多孔体正極にポリエチレンテ
    レフタレートを、炭素質多孔体正極の1〜10重量%の範
    囲で含有させる工程を有することを特徴とする非水電解
    液電池の製造方法。
  7. 【請求項7】アルカリ金属からなる負極と、ガラス繊維
    製セパレータと、活物質兼電解液となる正極液体活物質
    と、炭素質多孔体正極とを有し、前記炭素質多孔体正極
    のバインダーとして、1〜10重量%の範囲のポリエチレ
    ンテレフタレートと5〜20重量%の範囲のポリテトラフ
    ルオロエチレンとを用いることを特徴とする非水電解液
    電池。
  8. 【請求項8】正極液体活物質中にポリ塩化ビニルを0.01
    〜0.5重量%の範囲で添加していることを特徴とする特
    許請求の範囲第7項記載の非水電解液電池。
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