JP2811636B2

JP2811636B2 - 映像信号記録装置

Info

Publication number: JP2811636B2
Application number: JP4030146A
Authority: JP
Inventors: 豊一井
Original assignee: Victor Company of Japan Ltd
Current assignee: Victor Company of Japan Ltd
Priority date: 1992-01-21
Filing date: 1992-01-21
Publication date: 1998-10-15
Anticipated expiration: 2013-10-15
Also published as: JPH05199494A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、映像信号を記録又は記
録再生する映像信号記録装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図５はレターボックス方式の画像を説明
するための図であり、図６はＥＤＴＶ信号を説明するた
めの図である。以下図面を参照しつつ従来の技術を説明
する。近年、従来の４：３のアスペクト比を有するテレ
ビジョン受像機とも互換性のある１６：９のアスペクト
比を有する高品質な横長画像の伝送方法が研究されてい
る。その内の１方式として、従来のテレビジョン受像機
で表示する際は、図５に図示する如く画面の上下部分に
黒い部分を形成すると共に中央部分に横長（１６：９の
アスペクト比）の画像を表示するレターボックス方式が
あり、そして、１６：９のアスペクト比を有するモニタ
で表示する際に高品質の画像が得られるようにこの黒い
部分に相当する期間に垂直，水平方向の高域成分を補助
信号ｄｄとして挿入することが提案されている。そし
て、この補助信号ｄｄとしてキャリアを抑圧したいわゆ
るＶＳＢ変調した信号やデジタル的に変調（エンコー
ド）された信号が考えられる。以降この信号をＥＤＴＶ
信号と呼ぶこととし、図６に図示する。尚、ＥＤＴＶ信
号であるか否かを判別可能とするため同図中に図示する
如く判別信号ｂｂが垂直帰線期間内の所定のラインに挿
入されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
たＥＤＴＶ信号を従来のＶＴＲ等の映像信号記録再生装
置で記録再生すると、以下の理由により補助信号ｄｄは
高品質の画像を得るためのデコーダで良好にデコードす
ることが困難な信号となっていた。（１）補助信号ｄｄはライン相関のある信号とは限られ
ないため、ＥＤＴＶ信号に係る輝度信号と色信号とを分
離するための所定のライン相関を用いた櫛形フィルタに
より補助信号ｄｄの劣化が発生する欠点があった。（２）また、補助信号ｄｄがＶＳＢ変調信号である場合
は、再生の際に、ジッターに追従したキャリアを再生す
る必要があり、複雑な時間軸補正なしには良好な再生信
号が得られなかった。また、ＶＳＢ変調信号は一般にキ
ャリア付近の高域まで伝送できることが必要で、広帯域
の映像信号記録再生装置でなければ記録再生することが
できない欠点があった。（３）また、補助信号ｄｄがデジタル信号である場合
は、記録再生に際して、誤り訂正符号付加回路及び誤り
訂正回路が必要であり、更にクロック信号を再生する必
要もあり、装置が複雑化する欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は上記した問題点
を解決するため以下の構成を提供する。

【０００５】画像情報を表す絵柄信号と、該絵柄信号に
係る補助信号とが時分割多重されている映像信号を記録
する映像信号記録装置であって、該映像信号より輝度信
号を分離出力する第１のフィルタ手段と、該第１のフィ
ルタ手段を介することなく該補助信号をベースバンド化
する復調手段と、該復調手段によりベースバンド化され
た該補助信号にスクランブル処理を施すスクランブル手
段と、少なくとも該補助信号が存在する期間は該スクラ
ンブル手段の出力に係る信号を、その他の期間は該輝度
信号を夫々ＦＭ変調する輝度信号記録手段と、該映像信
号より色信号を分離出力する第２のフィルタ手段と、該
色信号を低域変換する色信号記録手段とを具備し、該輝
度信号記録手段の出力に係る信号と該色信号記録手段の
出力に係る信号とを周波数多重して記録媒体に記録する
ことを特徴とする映像信号記録装置。

【０００６】

【実施例】図１は本発明に係る映像信号記録装置の記録
系の主要部を説明するためのブロック図、図２は補助信
号を説明するための図、図３はスクランブル回路の動作
を説明するための図、図４は本発明に係る映像信号記録
再生装置を用いて記録した記録媒体を再生する映像信号
再生装置を説明するためのブロック図である。以下、図
面を参照しつつ、記録系より説明する。

【０００７】（記録系）図１において、図示せぬ伝送路よりＥＤＴＶ信号ａａが
復調回路１と、ＥＤＴＶ信号ａａより輝度信号２ａ，色
信号３ａを分離出力する第１の櫛形フィルタ２（Ｙ−Ｃ
ＯＭＢ）と、第２の櫛形フィルタ３（Ｃ−ＣＯＭＢ）と
に夫々供給される。

【０００８】この復調回路１は補助信号ｄｄが、例え
ば、キャリア抑圧のＶＳＢ信号であるとすると、これを
復調してベースバンド化して得た復調信号１ａをスクラ
ンブル回路４に供給する。また、補助信号ｄｄがデジタ
ル信号である場合にも、これに復調（デコード）を施し
ベースバンド化した復調信号１ａを得ている。

【０００９】ここでスクランブル回路４について図３を
用いて詳述するに、補助信号ｄｄが例えば垂直方向の高
域成分を有する場合に、スクランブルを行わず復調した
とすると、図３（Ａ）に図示する如く中央部の絵柄と関
連したパターンが上下部分にはっきりと現れ視覚上の妨
害となっていた。

【００１０】そこで、スクランブル回路４にて補助信号
ｄｄの重畳されているラインについては、図示せぬメモ
リ等を用い、そのライン順序を所定の方法で並べ換え
て、同図（Ｂ）に図示する如く補助信号が視覚上の妨害
とならないスクランブル回路出力信号４ａを得ている。
尚、単に並べ換えるだけでなく、何らかの演算を施して
も良く、例えば、補助信号ｄｄが重畳されている２つの
ラインをＡ，Ｂとし、（Ａ＋Ｂ）／２と（Ａ−Ｂ）／２
とを演算して、これらを他のラインについての組と共に
所定の方法で並べ換えてスクランブル回路出力信号４ａ
を得ても良い。

【００１１】そして、スクランブル回路出力信号４ａは
輝度信号２ａが一方の入力に供給される第１のスイッチ
回路ＳＷ１の他方の入力に供給され、両入力が制御信号
ＣＴＬによって選択出力される。この制御信号ＣＴＬは
図２（Ａ）に図示する補助信号ｄｄを有するライン中、
同図（Ｂ）に図示する如く、補助信号ｄｄを含み且つカ
ラーバースト信号，水平同期信号を含まない期間ハイレ
ベルであり他の期間はローレベルである信号である。そ
して、第１のスイッチ回路ＳＷ１は制御信号ＣＴＬがハ
イレベルである期間はスクランブル回路出力信号４ａを
選択出力し、一方、ローレベルである期間は輝度信号２
ａを選択出力して得た信号を記録輝度信号系５に供給す
る。

【００１２】一方、色信号３ａは、所定の電位Ｖ０が一
方の入力に供給される第２のスイッチ回路ＳＷ２の他方
の入力に供給され、制御信号ＣＴＬがハイレベルである
期間は所定の電位Ｖ０を選択出力し、ローレベルである
期間は色信号３ａを選択出力して得た信号を記録色信号
系６に供給する。

【００１３】そして、記録輝度信号系５はＦＭ変調等の
周知な記録輝度信号処理を施して得た信号を第１の加算
回路７の一方の入力に供給し、記録色信号系６は低域変
換等の周知な記録色信号処理を施して得た信号を第１の
加算回路７の他方の入力に供給する。

【００１４】そして、この第１の加算回路７にて両入力
が周波数分割多重されて記録アンプ９に供給され、ここ
で所定の振幅に増幅された後、図示せぬロータリートラ
ンスを介して図示せぬ回転ドラムに形成された磁気ヘッ
ド９に供給され、磁気テープＴに記録される。

【００１５】このようにして、ＥＤＴＶ信号ａａ中の補
助信号ｄｄは第１の櫛形フィルタ２を介することなく復
調回路１に供給されるので、上記した問題点（１）を解
決することができる。また、補助信号ｄｄは、一旦復調
しベースバンド化した後、ＦＭ変調して記録したので、
上記した問題点（１），（２）を解決することができ
る。

【００１６】次に、上記した本発明に係る映像信号記録
装置で記録した磁気テープを再生できる映像信号再生装
置について説明する。（再生系）図４を用いて再生系を説明するに、磁気テープＴより磁
気ヘッド９を用いて再生され、再生プリアンプ１０にて
増幅して得た再生信号１０ａが、図示せぬロータリート
ランスを介してローパスフィルタ１２（ＬＰＦ）とハイ
パスフィルタ１１（ＨＰＦ）と第３のスイッチ回路ＳＷ
３の一方の入力とに供給される。

【００１７】このローパスフィルタ１２は再生信号１０
ａより低域変換された再生色信号を分離して再生色信号
系１９に供給する。そして、再生色信号系１９にて周知
の再生色信号処理を施して出力色信号ＣＯを得てこれを
第２の加算回路２０と図示せぬ伝送路に供給する。

【００１８】一方、ハイパスフィルタ１１は、再生信号
１０ａよりＦＭ変調された再生輝度信号を分離出力し
て、制御信号ＣＴＬが供給される第３のスイッチ回路Ｓ
Ｗ３の他方の入力に供給する。そして、この第３のスイ
ッチ回路ＳＷ３は、制御信号ＣＴＬがハイレベルの期間
は図示する状態で可動片を介して再生輝度信号を、制御
信号ＣＴＬがローレベルの期間は図示する状態より切り
換え接続して再生信号１０ａをＦＭ復調回路１３に夫々
供給する。

【００１９】このようにして、輝度信号と比較して広帯
域にＦＭ変調された補助信号ｄｄはハイパスフィルタ１
１を通過すること無くＦＭ復調回路１３に供給されるの
で、補助信号ｄｄを高品質で再生することができる。即
ち、補助信号ｄｄが存在する期間については上記した記
録系中の第２のスイッチ回路ＳＷ２にて色信号３ａを記
録色信号系９に供給しないようにしたので、補助信号ｄ
ｄが存在する期間については低域変換された色信号の帯
域だけ、ＦＭ変調された補助信号ｄｄの帯域を広帯域に
することができるのである。

【００２０】そして、ＦＭ復調回路１３にて復調された
信号が、上記した記録輝度信号系５中のエンファシス回
路（図示せず）の特性と逆の特性を有するデエンファシ
ス回路１４を介して垂直方向の相関性を用いてＳ／Ｎを
改善する周知の垂直相関ノイズリダクション回路１７に
供給され、その後、周知のライン内ノイズリダクション
回路１８を介して制御信号ＣＴＬが供給される第４のス
イッチ回路ＳＷ４の入力に供給される。

【００２１】また、デエンファシス回路１４の出力信号
は、上記したスクランブル回路４で行った変換の逆変換
を施すデスクランブル回路１５を介して復元された後、
変調回路１６に供給され、ここで、例えば、ＶＳＢ変調
を施して得た信号とデスクランブル回路１５の出力信号
とを第４のスイッチ回路ＳＷ４の入力に夫々供給する。
尚、変調回路１６は補助信号ｄｄをデジタル信号とする
場合にもベースバンド化されている信号を変調（エンコ
ード）することは勿論である。

【００２２】そして、第４のスイッチ回路ＳＷ４は通常
のテレビジョン受像機で表示する場合を考慮して、操作
者の選択に基づき第１，第２の選択信号Ｐ，Ｑが夫々供
給される。即ち、第１，第２の選択信号Ｐ，Ｑが共にハ
イレベルの期間は制御信号ＣＴＬを用いて、これがハイ
レベルの期間は一定レベルＶ１を出力し、一方、ローレ
ベルである期間はライン内ノイズリダクション回路１８
の出力信号を夫々選択出力するので、通常のテレビジョ
ン受像機で表示する場合に補助信号ｄｄが除去された信
号を得ることができ、図３（Ａ）に図示する中央部と関
連したパターンが画面の上下部分に現れることはない。

【００２３】尚、この様な第４のスイッチ回路ＳＷ４を
搭載していない従来の機械で再生した場合には、補助信
号ｄｄが除去されることはないが、図３（Ｂ）に図示す
る如くスクランブルが施されているため、比較的目立た
ないものになっている。また、第１，第２の選択信号
Ｐ，Ｑが前者がハイレベルであり且つ後者がローレベル
である場合は、制御信号ＣＴＬを用いて、これがハイレ
ベルである期間は変調回路１６の出力信号を選択出力
し、一方、ローレベルである期間はライン内ノイズリダ
クション回路１８の出力信号を夫々選択出力する。

【００２４】また、テレビジョン受像機においてベース
バンドの補助信号の入力を受けるモードが用意されてい
る場合を考慮して、第１，第２の選択信号Ｐ，Ｑが前者
がローレベルであり且つ後者がハイレベルである場合
は、制御信号ＣＴＬを用いて、これがハイレベルである
期間はデスクランブル回路１５の出力信号を選択出力
し、一方、ローレベルである期間はライン内ノイズリダ
クション回路１８の出力信号を夫々選択出力する。

【００２５】このようにして選択出力して得た出力輝度
信号ＹＯを図示せぬ伝送路と第２の加算回路２０とに夫
々供給する。また、第２の加算回路２０は出力輝度信号
ＹＯと出力色信号ＣＯとを加算して得た出力映像信号２
０ａを図示せぬ伝送路に供給する。

【００２６】

【発明の効果】上述したように本発明の構成によれば、
特に、補助信号を第１のフィルタ手段を介することなく
復調する復調手段と、補助信号が存在する期間は復調手
段の出力に係る信号を、補助信号が存在しない期間は輝
度信号を夫々ＦＭ変調する輝度信号記録手段とを有する
ので、補助信号の劣化を防止できる映像信号記録装置を
提供できるという効果がある。また、該補助信号にスク
ランブル処理を施すことにより、変調回路を備えていな
い従来の再生装置で再生した場合においても、画面の上
下部分で画像情報に関連したノイズが目立たないという
効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る映像信号記録装置の記録系の主要
部を説明するためのブロック図である。

【図２】補助信号を説明するための図である。

【図３】スクランブル回路の動作を説明するための図で
ある。

【図４】本発明に係る映像信号記録装置を用いて記録し
た記録媒体を再生できる映像信号再生装置を説明するた
めのブロック図である。

【図５】レターボックス方式の画像を説明するための図
である。

【図６】ＥＤＴＶ信号を説明するための図である。

【符号の説明】

１復調回路（復調手段）２第１の櫛形フィルタ（第１のフィルタ手段）５記録輝度信号系（輝度信号記録手段）３第２の櫛形フィルタ（第２のフィルタ手段）６記録色信号系（色信号記録手段）２ａ輝度信号３ａ色信号ａａＥＤＴＶ信号（映像信号）ｄｄ補助信号

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】画像情報を表す絵柄信号と、該絵柄信号に
係る補助信号とが時分割多重されている映像信号を記録
する映像信号記録装置であって、該映像信号より輝度信号を分離出力する第１のフィルタ
手段と、該第１のフィルタ手段を介することなく該補助信号をベ
ースバンド化する復調手段と、該復調手段によりベースバンド化された該補助信号にス
クランブル処理を施すスクランブル手段と、少なくとも該補助信号が存在する期間は該スクランブル
手段の出力に係る信号を、その他の期間は該輝度信号を
夫々ＦＭ変調する輝度信号記録手段と、該映像信号より色信号を分離出力する第２のフィルタ手
段と、該色信号を低域変換する色信号記録手段とを具備し、該輝度信号記録手段の出力に係る信号と該色信号記録手
段の出力に係る信号とを周波数多重して記録媒体に記録
することを特徴とする映像信号記録装置。