JP2811426B2 - 帯電防止剤および樹脂組成物 - Google Patents

帯電防止剤および樹脂組成物

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時子 国生
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、帯電防止剤およびこれ
を使用した樹脂組成物に関する。更に詳しくは、少量の
添加量で優れた永久帯電防止性を発揮するカチオン系帯
電防止剤およびこれを使用した永久帯電防止性樹脂組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル
系樹脂、ポリスチレン系樹脂等の熱可塑性樹脂は、軽量
性、強靱性さらには安価で成形加工が容易であることか
ら広い分野にわたってプラスチック成型品の材料として
使用されている。しかし、これらのプラスチック成型品
は絶縁性であるために、成型品表面が静電気等により帯
電し、塵や埃が付着しやすく成型品の見栄えが悪くなっ
たり、またエレクトロニクス関連機器のハウジング等に
使用された場合には静電気によって誤動作を引き起こす
といった大きな問題がある。
【0003】これらの欠点を改良する方法としては、
熱可塑性樹脂に、カチオン性、アニオン性、両性等のイ
オン型もしくはノニオン型の低分子量の界面活性剤を添
加する方法が一般的である。しかしながら、界面活性剤
を添加する方法は、該界面活性剤が経時的にプラスチッ
ク成型品の表面にブリードアウトし、水洗や布拭き等に
より容易に脱離するために、帯電防止性がごく一時的に
しか作用しないという欠点がある。
【0004】この欠点を解決することを目的として、プ
ラスチック成型品表面から容易には脱離しない高分子型
帯電防止剤を添加する方法;例えばポリエチレングリ
コールのような親水性基を導入した(メタ)アクリル酸
エステルを帯電防止性モノマーとしてポリオレフィン等
にグラフト反応させて帯電防止性を付与する方法(特開
昭55−36237号公報等)、4級アンモニウム塩
基を含有する(メタ)アクリルアミドまたはマレイミド
を必須単量体として他のビニル系モノマーと共重合した
ものを使用してプラスチック成型品の帯電防止性を改良
する方法(特開平5−320526号公報等)などが提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記
の方法では、帯電防止効果の低いノニオン基を帯電防止
性付与基として使用しているため、帯電防止性モノマー
を多量に使用する必要があり、その結果プラスチック自
体が本来有する樹脂物性が大幅に低下するという問題が
ある。また、のように、帯電防止効果の比較的高いカ
チオン性基であっても共重合体中にランダムにかつ側鎖
に導入された場合はその帯電防止効果は小さく、の場
合と同様、高濃度で使用する必要が生じるためプラスチ
ックの樹脂物性への影響は避けられない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
点を解決すべく鋭意検討した結果、分子主鎖に帯電防止
効果の高いカチオン基をポリオキシアルキレン鎖で一定
の間隔をあけて繰り返し位置させることにより大きな帯
電防止効果が得られ、その結果、少量の添加でポリオレ
フィンをはじめとする各種熱可塑性樹脂に対して優れた
永久帯電防止性を付与できることを見いだし、本発明に
到達した。
【0007】すなわち本発明は、ポリオキシアルキレン
鎖を有するジエポキシ化合物(a1)と、一般式
【0008】
【化2】
【0009】[式中、Rは炭素数1〜22の脂肪族炭
化水素基、AおよびAはそれぞれ炭素数2〜3のア
ルキレン基、mおよびnはそれぞれ1以上の整数であ
り、m+nは2〜20である。]で示されるアミン化合
物(a2)と、4級化剤(a3)との反応物であり、か
つ(a3)による4級化により形成された4級アンモニ
ウム塩基を分子内に2個以上有し、該4級アンモニウム
塩基が分子主鎖にポリオキシアルキレン鎖を介して一定
の間隔をあけて繰り返し位置してなる化合物(A)から
なるカチオン型帯電防止剤;およびこの帯電防止剤を含
有してなる樹脂組成物に関するものである。
【0010】本発明において、ポリオキシアルキレン鎖
を有するジエポキシ化合物(a1)としては、ポリオキ
シエチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシブチレングリコール、ビスフェノール類
のアルキレンオキシド付加物等のジグリシジルエーテル
が挙げられる。上記ビスフェノール類としては、ビスフ
ェノールA(4,4’−ジヒドロキシジフェニル−2,
2−プロパン)、ビスフェノールF(4,4’−ジヒド
ロキシジフェニルメタン)、ビスフェノールS(4,
4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン)、4,4’−
ジヒドロキシジフェニル−2,2−ブタンなどのアルキ
レンオキシド付加物が挙げられる。これら(a1)とし
て例示したもののうち特に好ましいものは、ポリエチレ
ングリコールのグリシジルエーテル、ビスフェノール類
のエチレンオキシド付加物のジグリシジルエーテルおよ
びこれらの混合物である。
【0011】(a1)は、前記ポリオキシアルキレング
リコール、ビスフェノール類のアルキレンオキシド付加
物等に、エピクロルヒドリン等のエピハロヒドリンと固
形アルカリ金属水酸化物を反応させ、グリシジルエーテ
ル化すること(例えば特開平2−202883号公報明
細書に記載の方法)によって得ることができる。
【0012】前記一般式(1)において、R1で示され
る炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基の具体例としては
ヘキシル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、ノニ
ル、デシル、ドデシル、テトラデシル、オクタデシル、
オレイルなどの基を挙げることができる。A1、A2で各
々示される炭素数2〜3のアルキレン基としては、エチ
レン基およびプロピレン基をあげることができる。オキ
シアルキレン基(A1O)または(A2O)が複数個のオ
キシアルキレン基で構成される場合(mまたはnが2以
上)には、A1またはA2は複数種のアルキレン基からな
ってもよい。また、mおよびnは、m+nが2〜20の
条件を満たす範囲内で、それぞれ正の整数である。該一
般式(1)で示されるアミン化合物(a2)の具体例と
しては、例えば下記一般式(2)〜(5)で示される化
合物を挙げることができる。
【0013】
【化3】
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】
【化6】
【0017】上記で例示したアミン化合物(a2)のう
ち特に好ましいものは、N−アルキル(炭素数1〜1
8)ジエタノールアミンである。
【0018】4級化剤(a3)としては、ジメチル硫
酸、ジエチル硫酸等のアルキル硫酸エステル;ジメチル
炭酸、ジエチル炭酸等のアルキル炭酸エステル;トリメ
チルホスフェイト、アルキルベンジルクロライド、ベン
ジルクロライド、アルキルクロライド、アルキルブロマ
イド等の各種ホスフェイトまたはハライドなど挙げら
れ、特にジメチル硫酸およびジエチル硫酸が好ましい。
【0019】反応物(A)は、上記(a1)と(a2)
と(a3)との反応物であり、かつ分子内に2個以上の
4級アンモニウム塩基を有する化合物である。該(A)
の製法としては、これら各成分を反応させる順序により
以下の2通りの製法がある。 (a1)と(a2)とを反応後、その反応物を(a
3)で4級化し(A)を得る方法。 (a2)と(a3)とを4級化反応後、その反応物と
(a1)との反応を行い、(A)を得る方法。
【0020】上記何れの方法においても、4級化反応
後、酸で中和することによって対イオン交換してもよ
い。この方法によって過ハロゲン酸イオン、ベンゼンス
ルホン酸イオン、アルキルベンゼンスルホン酸イオン等
に対イオン交換できる。
【0021】また、上記何れの方法においても必要によ
り反応溶媒として、例えば芳香族系化合物(トルエン、
キシレン等)等の有機溶剤を使用してもよい。(a1)
と(a2)との反応は、窒素気流下通常150〜180
℃の温度範囲でおこなわれ、反応時間は通常0.5〜2
0時間である。4級化反応は、常圧下通常50〜80℃
の温度範囲でおこなわれ、反応時間は通常2〜8時間で
ある。また、必要により塩基性触媒(リチウム、ナトリ
ウム、カリウム、セシウム等の金属、そのアルコキシ
ド、ヒドロキシド等)または酸性触媒(硫酸、塩酸等)
を用いてもよい。
【0022】本発明における(A)の数平均分子量は、
通常600〜30,000、好ましくは800〜20,
000である。分子量が600未満では、耐熱性が大き
く低下し、また永久帯電防止効果が乏しく、30,00
0を超えると溶融時に高粘度になりすぎるためハンドリ
ング性が悪くなる。また優れた帯電防止効を発現させる
ためには(A)中の4級カチオン基の数は分子内に通常
2個以上、好ましくは3個以上必要である。2個未満で
は帯電防止性付与効果が著しく劣り、所望の永久帯電防
止効果が得られない。
【0023】本発明において、該(A)にさらにアルカ
リ金属および/またはアルカリ土類金属のハロゲン化物
(B)を添加することにより帯電防止能を一層向上させ
ることができる。該(B)としては、塩化リチウム、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化
カルシウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化マグ
ネシウムなどを挙げることができる。これらのうち好ま
しいものは塩化リチウム、塩化カリウムおよび塩化ナト
リウムである。
【0024】(B)を使用する場合の使用量は、(A)
の重量に対して通常0.01〜5重量%、好ましくは
0.01〜3重量%である。0.01重量%未満では添
加効果が発現せず、5重量%を超えると樹脂表面に析出
し樹脂成形物の外観を損ねることがある。
【0025】本発明の樹脂組成物において熱可塑性樹脂
(C)としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポ
リオレフィン系樹脂(C2);ポリ塩化ビニル系樹脂
(C1);ポリスチレン系樹脂;ポリメタクリル酸メチ
ル等のアクリル樹脂;スチレンとメタクリル酸メチルと
アクリロニトリルとブタジエンとからなる群より選ばれ
る2種以上の共重合体(スチレン/アクリロニトリル共
重合体、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン共重
合体およびスチレン/メタクリル酸メチル/アクリロニ
トリル共重合体等);ポリカーボネート;ポリエステル
樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペー
ト等);ポリアミド樹脂(ナイロン66、ナイロン6
9、ナイロン612、ナイロン6、ナイロン11、ナイ
ロン12、ナイロン46、ナイロン6/66、ナイロン
6/12等)、ポリアセタール樹脂、熱可塑性ポリウレ
タン樹脂等が挙げられる。これらのうち好ましいもの
は、ポリオレフィン系樹脂(C2)およびポリ塩化ビニ
ル系樹脂(C1)であり、特に好ましいものはポリオレ
フィン系樹脂(C2)である。
【0026】該(C2)としては、プロピレンおよび/
またはエチレンの(共)重合体、プロピレンおよび/ま
たはエチレンと他のα−オレフィン1種以上との共重合
体(ランダムまたはブロック)が挙げられる。他のα−
オレフィンとしては、1−ブテン、4−メチル−1−ペ
ンテン、1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1
−ドデセン等が挙げられる。
【0027】(C2)のメルトフローレート(MFR)
は、通常0.5〜150、好ましくは1〜100であ
る。メルトフローレートは、JIS K6758(ポリ
プロピレン系樹脂の場合;温度230℃、荷重2.16
kgf、ポリエチレン系樹脂の場合;温度190℃、荷
重2.16kgf)に準拠して測定することができる。
【0028】特に(C2)を主体とする樹脂組成物にお
いては、該(C2)よりも結晶化温度が高い、ポリアミ
ド樹脂、ポリエステル系樹脂およびポリアセタール樹脂
から選ばれる少なくとも一種の樹脂(C3)を組み合わ
せることによって、より少量の帯電防止剤の添加量で効
果的な帯電防止性を付与することができる。(C3)の
使用量は(C2)の重量に基づいて通常1〜20重量
%、好ましくは1〜15重量%である。1%未満では効
果が小さく、20重量%を越えるとポリオレフィン系樹
脂本来の物性を損ねる。
【0029】(C3)としては前記ポリアミド系樹脂、
ポリエステル系樹脂およびポリアセタール樹脂から選ば
れるポリマーおよびオリゴマーが使用でき、これらのう
ち特に好ましいものは、ナイロン6、ナイロン66、ナ
イロン12およびナイロン6/12共重合ポリアミドか
ら選ばれるポリマーおよびオリゴマーである。
【0030】本発明の樹脂組成物において(A)と
(C)の重量比は、通常(1〜50):(99〜5
0)、好ましくは(3〜20):(97〜80)であ
る。(A)の比率が1未満であると良好な帯電防止効果
が得られず、50を越えると樹脂本来の物性を損ねる。
【0031】本発明の樹脂組成物は、公知の各種混合機
を用いて前記(A)からなる帯電防止剤および(C)成
分を溶融混練することによって得ることができる。混合
機としては例えば押し出し機、ブラベンダー、ニーダー
およびバンバリーミキサーが挙げられる。
【0032】本発明の樹脂組成物において特に(A)と
ポリオレフィン系樹脂(C2)との相溶性を改善する目
的で変性ポリオレフィン相溶化剤(D)を使用しても良
い。該(D)としては、α,β−不飽和カルボン酸また
はそのエステル形成性誘導体化合物で変性したポリオレ
フィン、水酸基およびエポキシ基から選ばれる少なくと
も一種の官能基を有する変性ポリオレフィン等が挙げら
れる。また上記変性に用いられるポリオレフィンとして
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチ
レン/プロピレン共重合体、エチレン/ブテン共重合
体、エチレン/ヘキセン共重合体、さらにはこれらに少
量のジエンを含む共重合体などが挙げられる。
【0033】変性ポリオレフィン系相溶化剤(D)の具
体例としては、エチレン/(メタ)アクリル酸共重合
体、エチレン/フマル酸共重合体、エチレン/アクリル
酸エチル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エ
チレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/
酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合体、無水マ
レイン酸グラフトポリエチレン、アクリル酸グラフトポ
リエチレン、N−ヒドロキシマレインイミドグラフトポ
リエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、
N−ヒドロキシマレインイミドグラフトポリプロピレ
ン、無水マレイン酸グラフトエチレン/プロピレン共重
合体、アクリル酸グラフトエチレン/プロピレン共重合
体、無水マレイン酸グラフトエチレン/プロピレン/ジ
エンモノマー共重合体、アクリル酸グラフトエチレン/
プロピレン/ジエンモノマー共重合体、N−ヒドロキシ
マレインイミドグラフトエチレン/プロピレン/ジエン
モノマー共重合体などが挙げられる。これらは2種以上
を併用してもよい。
【0034】(D)として特に好ましいものは、下記
(D1)〜(D3)から選ばれる1種以上の変性ポリオ
レフィンである。 (D1);数平均分子量800〜25,000であり、
酸価5〜150の変性低分子量ポリオレフィン。 (D2);数平均分子量800〜25,000であり、
水酸基価5〜150の変性低分子量ポリオレフィン。 (D3);(D1)の一部または全部がポリオキシアル
キレン化合物でエステル化されている数平均分子量1,
000〜28,000の変性低分子量ポリオレフィン。
【0035】(D1)は、プロピレンおよび/またはエ
チレンの重合法または高分子量のポリプロピレンおよび
/またはポリエチレンの熱減成法によって得られる数平
均分子量700〜20,000の低分子量ポリオレフィ
ンに、α,β−不飽和カルボン酸またはその無水物を、
必要により有機パーオキサイドの存在下、溶液法または
溶融法のいずれかの方法で反応させて変性することによ
り得ることができる。変性のしやすさから、熱減成法に
よって得られる低分子量ポリオレフィンが好ましい。熱
減成法による低分子量ポリオレフィンは、例えば特開平
3−62804号公報明細書に記載の方法により得るこ
とができる。
【0036】また、変性に使用するα,β−不飽和カル
ボン酸またはその無水物としては、(メタ)アクリル
酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、(無水)イタコン
酸および無水シトラコン酸等が挙げられる。これらのう
ち好ましいものは(無水)マレイン酸である。変性時に
使用するこれらの量は、低分子量ポリオレフィンの重量
に基づき通常1〜25重量%、好ましくは3〜20重量
%である。上記の方法によって得られる(D1)の数平
均分子量は、通常800〜25,000、好ましくは
1,000〜20,000である。数平均分子量が80
0未満では耐熱性が悪く、25,000を超えると相溶
化剤としての効果が乏しくなり、樹脂組成物の機械特性
が低下する。また(D1)の酸価(mgKOH/g)
は、通常5〜150、好ましくは10〜100である。
酸価が5未満では相溶化剤としての効果が乏しく、15
0を超えると色相が悪化するため、樹脂組成物の着色の
原因となる。
【0037】(D2)は、上記(D1)をアルカノール
アミン等で2次変性することによって得ることができ
る。アルカノールアミンとしては、例えばモノエタノー
ルアミン、モノイソプロパノールアミン、ジエタノール
アミンおよびジイソプロパノールアミンが挙げられる。
これらのうち特に好ましいものはモノエタノールアミン
である。(D1)の水酸基価(mgKOH/g)は、通
常5〜150、好ましくは10〜100である。水酸基
価が5未満では水酸基を導入した効果が小さく、150
を超えると色相が悪化するため、樹脂組成物の着色の原
因となる。
【0038】(D3)は、前記(D1)の(無水)カル
ボン酸単位の一部または全部をポリオキシアルキレン化
合物でエステル化することによって得ることができる。
エステル化に用いるポリオキシアルキレン化合物として
は、ポリエチレングリコールやポリプロピレングリコー
ルのような両末端に水酸基を有する化合物、上記水酸基
をアミノ基またはエポキシ基に置換した化合物等が挙げ
られる。更に、アルコール類(メタノール、エタノー
ル、ブタノール、オクタノール、ラウリルアルコール、
2−エチルヘキシルアルコール等)、フェノール類(フ
ェノール、アルキルフェノール、ナフトール、フェニル
フェノール、ベンジルフェノール等)等の活性水素を有
する化合物にアルキレンオキサイドが付加した、片末端
に水酸基を有するポリオキシアルキレン化合物等が挙げ
られる。これらポリオキシアルキレン化合物の数平均分
子量は、通常300〜5,000である。エステル化率
については特に限定はないが、(D1)の(無水)カル
ボン酸単位の10〜100モル%がエステル化されてい
ることが好ましい。(D3)の数平均分子量は、通常
1,000〜28,000、好ましくは1,200〜2
5,000である。1,000未満では耐熱性が悪く、
28,000を超えると相溶化剤としての効果が乏しく
なる。
【0039】上記で例示した変性低分子量ポリオレフィ
ン(D1)〜(D3)は2種以上併用しても良い。なお
分子中にカルボキシル基、水酸基およびポリオキシアル
キレン基を全て有する変性低分子量ポリオレフィンを使
用しても良い。
【0040】(D)を用いる場合の樹脂組成物中の
(D)の量は、(A)と(C)の合計重量に対して、通
常0.1〜10重量%、好ましくは0.2〜8重量%で
ある。(D)の量が0.1重量%未満では相溶化剤とし
ての効果が小さくなるため相分離の問題が起こり易く、
10重量%を超えると樹脂の機械的強度が低下する。
【0041】本発明の帯電防止性樹脂組成物は、そのま
ま成形物としてもよいし、他の樹脂に混ぜた状態(マス
ターバッチ)で成形してもよい。他の樹脂としてはポリ
エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂が
挙げられる。
【0042】また本発明の帯電防止性樹脂組成物には、
種々の用途に応じて他の公知の樹脂用添加剤を、樹脂の
特性を阻害しない範囲で添加してもよい。配合できる添
加剤としては、顔料、染料、充填剤、核剤、ガラス繊
維、滑剤、可塑剤、離型剤、酸化防止剤、難燃剤、紫外
線吸収剤、抗菌剤等が挙げられる。
【0043】
【実施例】以下、製造例、実施例および比較例により本
発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれに限定
されるものではない。以下において部は重量部、%は重
量%を示す。
【0044】[ポリオキシアルキレン鎖を有するジエポ
キシ化合物の製造] 製造例1 撹拌機を備えた1,000mlのガラス製の4つ口丸底
フラスコにビスフェノールAエチレンオキサイド6モル
付加物288g、エピクロルヒドリン277.5gおよ
びテトラブチルアンモニウムブロマイド1.5gを仕込
み、激しく撹拌しながら粉末の苛性ソーダ(粒径1mm
以下100%)120gを40〜50℃において、徐々
に投入し、続いて同温度で5時間熟成し反応を終了し
た。反応終了後、内容物を濾別し、トルエンを500m
l加え、分液漏斗中で洗液が中性となるまで十分に洗浄
し、減圧加熱下に脱水、脱トルエンを行い目的とするグ
リシジルエーテル[aa]を得た。エポキシ当量は30
2であった。
【0045】製造例2 撹拌機を備えた1,000mlのガラス製の4つ口丸底
フラスコにポリエチレングリコール(平均分子量40
0)310.5g、エピクロルヒドリン276gおよび
テトラメチルアンモニウムクロライド1.6gを仕込
み、激しく撹拌しながら粉末の苛性ソーダ(粒径1mm
以下100%)120gを40〜50℃において、徐々
に投入し、続いて同温度で5時間熟成し反応を終了し
た。反応物を製造例1に準じて精製し、目的のグリシジ
ルエーテル[ab]を得た。エポキシ当量は258であ
った。
【0046】製造例3 撹拌機を備えた1,000mlのガラス製の4つ口丸底
フラスコにポリプロピレングリコール(平均分子量30
0)246g、エピクロルヒドリン294.5gおよび
テトラメチルアンモニウムクロライド1.6gを仕込
み、激しく撹拌しながら粉末の苛性ソーダ(粒径1mm
以下100%)120gを40〜50℃において、徐々
に投入し、続いて同温度で5時間熟成し反応を終了し
た。反応物を製造例1に準じて精製し、目的のグリシジ
ルエーテル[ac]を得た。エポキシ当量は204であ
った。
【0047】[帯電防止剤の製造] 製造例4 攪拌機、凝縮器、水分離器および温度計を付した四つ口
フラスコに、N−メチルジエタノールアミン(MEA;
分子量119)119部と製造例1で得た[aa]45
2.8部を仕込んで窒素気流下、激しく攪拌しながら1
80℃まで昇温し、7時間反応を行い、MEA:aa=
4:3の両末端水酸基の中間体(MEA−aa−MEA
−aa−MEA−aa−MEA)を得た。この中間体に
ジメチル硫酸119.7部を40〜50℃で滴下した。
さらに70℃まで昇温し、2時間熟成し、本発明の帯電
防止剤[A−1]を得た。このものの熱減量開始温度
(空気下、TG−DTAによって測定。以下同様)は、
240℃であった。
【0048】製造例5 攪拌機、凝縮器、水分離器、滴下漏斗および温度計を付
した四つ口フラスコに、N−ラウリルジエタノールアミ
ン(LEA;分子量273)546部を仕込み、次いで
ジメチル硫酸239.4部を50〜60℃で滴下した。
滴下時間は2時間であった。さらに70℃まで昇温して
2時間熟成し、4級化したLEA[Q−1]を得た。な
おこのものの熱減量開始温度は215℃であった。この
[Q−1]319.2部に製造例2で得た[ab]を3
09.6部加えて攪拌下、180℃まで昇温し、窒素気
流下で10時間反応を行い、本発明の帯電防止剤[A−
2]を得た。このものの熱減量開始温度は250℃であ
った。
【0049】製造例6 攪拌機、凝縮器、水分離器および温度計を付した四つ口
フラスコに、N−メチルジエタノールアミン(MEA;
分子量119)119部と製造例3で得た[ac]32
6.4部を仕込んで窒素気流下、激しく攪拌しながら1
80℃まで昇温し、7時間反応を行い、MEA:ac=
5:4の両末端水酸基の中間体(MEA−aa−MEA
−aa−MEA−aa−MEA−aa−MEA)を得
た。この中間体にジメチル硫酸119.7部を40〜5
0℃で滴下した。さらに70℃まで昇温し、2時間熟成
し、本発明の帯電防止剤[A−3]を得た。このものの
熱減量開始温度は240℃であった。
【0050】比較製造例1 撹拌機を備えた1,000mlのガラス製の4つ口丸底
フラスコにポリエチレングリコール(平均分子量40
0)モノメチルエーテル431.1gおよびエピクロル
ヒドリン276gを仕込み、激しく撹拌しながら粉末の
苛性ソーダ(粒径1mm以下100%)120gを40
〜50℃において、徐々に投入した。反応物を製造例1
に準じて精製し、目的のグリシジルエーテル[ad]を
得た。エポキシ当量は487であった。この[ad]4
87gとN−メチルジエタノールアミン119gを製造
例4と同様な装置に仕込み、窒素気流下、激しく撹拌を
行いながら180度まで昇温し、3時間反応を行い、中
間体(MEA−ad)を得た。この中間体にジメチル硫
酸119.7部を40〜50℃で滴下した。さらに70
℃まで昇温し、2時間熟成し、本発明の帯電防止剤[Q
−2]を得た。このものの熱減量開始温度は240℃で
あった。
【0051】比較製造例2 攪拌機、凝縮器、水分離器、滴下漏斗および温度計を付
した四つ口フラスコに、N−メチルジエタノールアミン
(MEA)119部を仕込み、次いでジメチル硫酸12
6部を40〜50℃で滴下した。滴下時間は2時間であ
った。さらに70℃まで昇温して2時間熟成し、4級化
したMEA[Q−3]を得た。このものの熱減量開始温
度は220℃であった。
【0052】[ポリアミドオリゴマーの製造] 製造例7 3Lステンレス製オートクレーブにε−カプロラクタム
86部、「イルガノックス1010」(酸化防止剤、チ
バガイギー社製)0.3部および水13.7部を仕込
み、窒素置換後、240℃で加圧密閉下4時間加熱した
後、未反応ε−カプロラクタムを熱水抽出した。これを
減圧乾燥して末端にカルボキシル基とアミノ基を有する
アミン価37、数平均分子量1、500のポリアミドオ
リゴマー[C−21]を得た。
【0053】[変性低分子量ポリオレフィンの製造] 製造例8 熱減成法で得られた数平均分子量3,000、密度0.
93の低分子量ポリエチレン38部と無水マレイン酸2
部とキシレン60部とを窒素下140℃、キシレン環流
下で溶解し、ついでこれにジターシャリーブチルパーオ
キサイド0.3部を溶かしたキシレン50%溶液を15
分かけて滴下し、その後2時間反応を行った後、溶剤を
留去して酸変性低分子量ポリエチレンを得た。このもの
の酸価(mgKOH/g)は28.0、数平均分子量は
3,800であった。この変性物を以下[D−1]と略
記する。
【0054】製造例9 熱減成法で得られた数平均分子量12,000、密度
0.89の低分子量ポリプロピレン95部と無水マレイ
ン酸5部とを、窒素下180℃で溶融し、ついでこれに
ジクミルパーオキサイド1.5部を溶かしたキシレン5
0%溶液を15分かけて滴下し、その後1時間反応を行
った後、溶剤を留去して酸変性低分子量ポリプロピレン
を得た。このものの酸価は25.7、数平均分子量は1
5,000であった。この変性物を以下[D−2]と略
記する。
【0055】製造例10 製造例8で得られた[D−2]95部をキシレン100
部に窒素下120℃で溶解し、ついでこれにモノエタノ
ールアミン5部を15分かけて滴下し、その後1時間反
応を行った後、溶剤および未反応のモノエタノールアミ
ンを留去して水酸基を有する変性低分子量ポリプロピレ
ンを得た。このものの水酸基価は25.2であり、数平
均分子量は16,000であった。この変性物を以下
[D−3]と略記する。
【0056】製造例11 製造例9で得られた[D−2]95部とラウリルアルコ
ールのエチレンオキサイド24モル付加物50部を窒素
下180℃で溶融し、ついで10mmHgの減圧下5時
間エステル化反応を行って、ポリオキシアルキレン変性
低分子量ポリプロピレンを得た。このものの水酸基価は
0.5であり、数平均分子量は18,000であった。
またNMRによる分析から、エステル化反応が定量的に
行えていることを確認した。この変性物を以下[D−
4]と略記する。
【0057】[マスターバッチの調製] 製造例12 表1に示す割合の(A)〜(D)各成分をヘンシェルミ
キサーにて3分間ブレンドした後、ベント付き2軸押出
機にて、180℃([C−11]使用の場合)または2
30℃([C−12]使用の場合)、100rpm、滞
留時間5分の条件で溶融混練しマスターバッチ(M−
1)〜(M−3)を得た。
【0058】
【表1】
【0059】(注) [C−11];ポリエチレン〔商品名「レクスロンJ6
9」、日本石油化学(株)製〕 [C−12];ポリプロピレン〔商品名「ウベポリプロ
J609」、宇部興産(株)製〕 [C−22];ナイロン12〔商品名「ウベナイロン3
024U」、宇部興産(株)製〕 [C−23];ナイロン6/12共重合〔商品名「ウベ
ナイロン7125U」、宇部興産(株)製〕 [C−24];ナイロン6〔商品名「ウベナイロン10
13B」、宇部興産(株)製〕
【0060】実施例1〜4 マスターバッチ(M−1)〜(M−3)および表2に示
す熱可塑性樹脂(C−1)を、それぞれ製造例12と同
様の条件で溶融混練し、本発明の樹脂組成物を得た。マ
スターバッチを経由した本発明の樹脂組成物の組成およ
び各成分の最終割合を表2に示す。
【0061】
【表2】
【0062】実施例5〜10、比較例1〜3 表3に示す割合の(A)〜(D)を、製造例12と同様
の条件でブレンド、混練し本発明の樹脂組成物および比
較の樹脂組成物を得た。
【0063】
【表3】
【0064】(注) [C−25];ポリブチレンテレフタレート〔商品名
「ジュラネックス2000」、ポリプラスチックス
(株)製〕
【0065】実施例11、12、比較例4 表4に示す割合からなる硬質PVC配合物[C−13]
に対し、本発明の帯電防止剤をそれぞれ表3に示す割合
で混和させた後、180℃、5分の混練条件で押し出し
成形し本発明の樹脂組成物および比較の樹脂組成物のシ
ートを得た。
【0066】
【表4】
【0067】(注) PVC:〔商品名「カネビニール1008」、鐘淵化学
(株)製〕 ポリエチレンワックス:〔商品名「サンワックス171
ーP」、三洋化成工業(株)製〕
【0068】性能試験 本発明の樹脂組成物および比較の樹脂組成物について、
射出成形機または、圧縮成型機を用いて試験片を作成
し、帯電防止性、樹脂物性および相溶性を評価した。射
出成形の場合、シリンダー温度180℃([C−11]
使用の場合)あるいは、230℃([C−12]使用の
場合)、金型温度50℃で試験片を作成した。圧縮成型
の場合([C−13]使用の場合)、金型温度180
℃、圧力100Kg/cm2で試験片を作成した。その
結果を表4に示す。なお、帯電防止性、樹脂物性および
相溶性の評価は下記の方法により行った。 (1)帯電防止性:試験片を下記に示す処理およびコンデイ
ショニングを行い表面固有抵抗値を測定することによっ
て行った。 (a)成形後、試験片をそのまま20℃、湿度50%R
H雰囲気下に24時間放置。 (b)成形後、試験片を洗剤〔ママレモン;ライオン
(株)製〕水溶液で洗浄処理し、次いでイオン交換水で充
分洗ったのち、表面の水分を乾燥除去してから20℃、
湿度50%RH雰囲気下に24時間放置。 (2)引張降伏点強度:ASTM D638 (3)相溶性:成形品を折り曲げ、その破断面の目視観察
により下記の評価基準で評価した。 評価基準 ○;良好 △;若干の層状剥離が認
められる ×;相溶性悪く、層状剥離
【0069】
【表5】
【0070】表4から明らかなように、本発明の帯電防
止剤を含有してなる熱可塑性樹脂組成物は、比較例1〜
4に比べ永久帯電防止性、および機械的特性が顕著に優
れており、従来達し得なかった優れた永久帯電防止性を
有することを示している。特にマスターバッチを経由し
てなる組成物(実施例1〜4)は、それに対応するマス
ターバッチを経由しない組成物(実施例6、9および1
1)の性能より優れている。これは、少量成分(帯電防
止剤等)が均一に分散し性能発現に寄与していることを
示している。また、ポリオレフィンへの帯電防止性の付
与については、実施例7、8および実施例11、12か
ら、ポリアミド等の樹脂を組み合わせることにより明ら
かに優れた帯電防止性の付与が可能である。
【0071】
【発明の効果】本発明の帯電防止剤は、下記の効果を有
する。 (1)イオン性基の含有量が高いため、少量の添加でも
帯電防止性付与効果が高い。 (2)イオン性部分と非イオン性部分とが特定の部分に
偏在するのではなく、一定の繰り返し構造を構成してイ
オン性部分が平均化しているため、帯電防止効果が高
い。 (3)イオン性基が側鎖ではなく主鎖に組み込まれてい
るため、少量の添加でも帯電防止性付与効果が高い。 (4)少量の添加量でも高い帯電防止効果を発現するた
め、ベースとなる合成樹脂本来の物性等を損なわない。 (5)分子量を高くしてもイオン性基濃度が低下するこ
とがないため、帯電防止性付与効果を低下させずに帯電
防止剤自体の耐熱性をよくすることができる。
【0072】上記効果を奏することから、本発明の帯電
防止剤を配合してなる樹脂組成物は、従来の技術では達
し得なかった優れた永久帯電防止性を有し、かつ機械的
特性および成形性にも優れるので、家電・OA機器用の
ハウジング製品、各種プラスチック容器、自動車部品等
の帯電防止性を必要とする各種成形材料として極めて有
用である。
フロントページの続き 審査官 鈴木 恵理子 (56)参考文献 特開 昭62−220600(JP,A) 特開 平3−163049(JP,A) 特公 平4−57661(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/16 C08G 59/22 C08G 59/56 C08L 63/00 WPI/L(QUESTEL)

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオキシアルキレン鎖を有するジエポ
    キシ化合物(a1)と、一般式 [式中、Rは炭素数1〜22の脂肪族炭化水素基、A
    およびAはそれぞれ炭素数2〜3のアルキレン基、
    mおよびnはそれぞれ1以上の整数であり、m+nは2
    〜20である。]で示されるアミン化合物(a2)と、
    4級化剤(a3)との反応物であり、かつ(a3)によ
    る4級化により形成された4級アンモニウム塩基を分子
    内に2個以上有し、該4級アンモニウム塩基が分子主鎖
    にポリオキシアルキレン鎖を介して一定の間隔をあけて
    繰り返し位置してなる化合物(A)からなるカチオン型
    帯電防止剤。
  2. 【請求項2】 (a1)がポリエチレングリコールおよ
    び/またはビスフェノール類のエチレンオキシド付加物
    のジグリシジルエーテルである請求項1記載の帯電防止
    剤。
  3. 【請求項3】 該化合物(A)中の4級アンモニウム塩
    基を構成する対イオンが、塩素イオン、臭素イオン、、
    過ハロゲン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、アル
    キルベンゼンスルホン酸イオン、メチル硫酸イオン、エ
    チル硫酸イオンおよびホスホニウムイオンからなる群か
    ら選ばれる1種以上である請求項1または2記載の帯電
    防止剤。
  4. 【請求項4】 (A)に対してさらに0.01〜5重量
    %のアルカリ金属および/またはアルカリ土類金属のハ
    ロゲン化物(B)を含有させてなる請求項1〜3いずれ
    か記載の帯電防止剤。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4いずれか記載の帯電防止剤
    と熱可塑性樹脂(C)とからなる樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 (C)が、ポリ塩化ビニル系樹脂(C
    1)である請求項5記載の樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 (C)が、ポリオレフィン系樹脂(C
    2)である請求項5記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 (C)が、ポリオレフィン系樹脂(C
    2)100重量部と、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹
    脂およびポリアセタール樹脂から選ばれる少なくとも一
    種の樹脂(C3)1〜20重量部との組み合わせからな
    る請求項5記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 (A)と(C)の重量比が、(1〜5
    0):(99〜50)である請求項5〜8いずれか記載
    の樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 さらに変性ポリオレフィン系相溶化剤
    (D)を、(A)と(C)の合計重量に対して、0.1
    〜10重量%含有してなる請求項5〜9いずれか記載の
    樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 (D)が、下記(D1)〜(D3)の
    中から選ばれる少なくとも1種である請求項10記載の
    樹脂組成物。 (D1);数平均分子量800〜25,000であり、
    酸価5〜150の変性低分子量ポリオレフィン (D2);数平均分子量800〜25,000であり、
    水酸基価5〜150の変性低分子量ポリオレフィン (D3);(D1)の一部または全部がポリオキシアル
    キレン化合物でエステル化されている数平均分子量1,
    000〜28,000の変性低分子量ポリオレフィン
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