JP2810471B2 - 耐ブリスター性に優れたカーペット裏打ち用水系接着剤 - Google Patents

耐ブリスター性に優れたカーペット裏打ち用水系接着剤

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、耐ブリスター性に優れたカーペット裏打ち
用水系接着剤に関する。
〔従来の技術〕
代表的なカーペットであるタフテッドカーペットは、
麻の織布またはポリプロピレン等合成繊維の織布、不織
布の一次基布にナイロン、アクリル、ウール等の繊維束
を植え込み、裏面に接着剤を塗布した後、ジュート等の
二次基布を貼り合わせ、乾燥固着させたものである。
カーペット裏打ち用水系接着剤には合成共重合体ラテ
ックスを主たるバインダーとし、重量感を与える炭酸カ
ルシウム、水酸化アルミニウム等の無機充填剤と充填剤
の沈降防止および塗布性を与えるための増粘剤等が配合
されている。
近年、カーペットの生産性を向上させるため、塗布し
た水系接着剤を速く乾燥するためのドライヤーの能力を
上げる傾向にある。
しかし、ドライヤーの能力を上げると、乾燥する過程
において、二次基布のジュートの織目から接着剤が吹き
出すいわゆるブリスター(火ぶくれ)が発生して、カー
ペットの製品価値を著しく損ない、且つ接着強度にも悪
影響を与えるので、ブリスターの発生を防止する手段を
講じる必要があった。
ブリスターは、接着剤層表面に乾燥皮膜が形成され、
内部の水蒸気の圧力で皮膜を持ち上げるために発生す
る。したがって、その原理に基ずき様々な手段が講じら
れている。
例えば、最も簡単な方法に接着剤の固形分をアップす
る方法があるが、塗布性や、粘度安定性などの点で限界
がある。
エポキシ化合物やメラミン樹脂等の反応性物質を組成
物に添加したり(特開昭46−2834号公報、特開昭53−11
3844号公報)、ポリビニルアルコールのような感熱溶解
性を有する物質を添加する方法(特開昭60−149677号公
報)もあるが、一般に使われているのは、オルガノポリ
シロキサンをゲル化剤として添加する方法(特公昭56−
44191号公報)や、でんぷんを利用する方法(特公昭57
−30429号公報)がある。
炭酸ジルコニルアンモニウムを利用したカーペット裏
打ち用水系接着剤としては今迄にフォームパッキング用
に使用した例(米国特許第3538025号明細書)がある
が、フォームバッキングの重要な機能であるクッション
性を得るために炭酸ジルコニルアンモニウムを架橋剤と
して泡の形状保持を役目に使用している。したがって、
復元力を備えるために充填剤量は100部前後の低いフィ
ラー組成物に本質的に限定される。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、オルガノポリシロキサンのようなゲル
化剤を耐ブリスター剤として利用する場合にはゲル化作
用を発揮させるために合成共重合体ラテックス自体を不
安定にしなければならず、また、添加方法を誤まると合
成共重合体ラテックスが凝集する危険があった。
でんぷんを耐ブリスター剤として使用する場合には、
上述の欠点がない代わりに、腐敗が懸念され、大量の殺
菌剤の投与が必要不可欠の上、合成共重合体ラテックス
が備えている性能、例えば、耐折れ割れ性等を低下させ
る原因となっている。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、前述の目的を達成するために鋭意研究
を重ねた結果、カルボキシ変性合成共重合体ラテックス
固形分100重量部(以下、特にことわらない限り、固形
分重量部をいう)に、無機充填剤200〜600重量部および
炭酸ジルコニルアンモニウムを成分として含むカーペッ
ト裏打ち用水系接着剤組成物が優れた耐ブリスター性を
有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、カルボキシ変性合成共重合体ラテッ
クス固形分100重量部当り、無機充填剤200〜600重量部
及び炭酸ジルコニルアンモニウムを含むカーペット裏打
ち用水系接着剤である。
以下、本発明について詳しく説明する。
本発明に用いるカルボキシ変性合成共重合体ラテック
スは、エチレン性不飽和カルボン酸を共重合体モノマー
として1種以上含ませて乳化重合することによって得る
ことができる。エチレン性不飽和カルボン酸を含まない
と炭酸ジルコニルアンモニウムが作用せず、感熱凝固性
が発現しない。また、合成共重合体ラテックス自体の安
定性も得にくくなる。
エチレン性不飽和カルボン酸の種類は例えばアクリル
酸、メタクリル酸等の一塩基酸、フマル酸、イタコン
酸、マレイン酸等の二塩基酸等が挙げられる。特に、フ
マル酸、イタコン酸等の二塩基酸は、炭酸ジルコニルア
ンモニウムが少量で済むので好ましい。
カルボキシ変性合成共重合体ラテックスのポリマーの
ガラス転移温度は、本発明においては限定されるもので
はなく、塗布されるカーペットの用途に応じて適切な風
合いが得られるように選択されるべきものである。
また、カルボキシ変性合成共重合体ラテックスの種類
についても本発明において限定されないが、例えばスチ
レン−ブタジエン共重合体ラテックス、(メタ)アクリ
レート−ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン−ブ
タジエン−(メタ)アクリレート共重合体ラテックス、
スチレン−(メタ)アクリレート共重合体ラテックス、
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ラテックス、
(メタ)アクリレート共重合体ラテックス、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ラテックスなどを挙げることができ
る。また、前記共重合体に、例えばグリシジル基、アミ
ド基、水酸基、N−メチロール基などの活性基を有する
単量体単位を含有させたラテックスも用いることができ
る。これらのカルボキシ変性合成共重合体ラテックス
は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合
わせて用いてもよい。
本発明に用いる炭酸ジルコニルアンモニウムは、カル
ボキシ変性合成共重合体ラテックス100重量部(固形
分)に対して0.05〜3.0重量部(酸化ジルコニウム換
算)含有するのが好ましい。0.05部末端では耐ブリスタ
ー性の発現が難しい。また、3.0部を越えると接着剤の
粘度が安定しなくなり、好ましくない。炭酸ジルコニル
アンモニウムはあらかじめカルボキシ変性合成共重合体
ラテックスに添加するか、あるいは水系接着剤を配合製
造する時に添加してもよく、本発明は限定されない。
本発明のカーペット裏打ち用水系接着剤は、フォーム
バッキング用途よりもむしろ、通常のバッキングに使わ
れるもので、いわゆるレギュラータイプ、フロスタイ
プ、ハイフロスタイプ等の接着剤であり、クッション性
よりも接着性および重量感が重要な機能であって乾燥時
に生ずるブリスターを抑止する接着剤である。したがっ
て、無機充填剤量は高フィラーが好ましく、カルボキシ
変性合成共重合体ラテックス100重量部当り200〜600重
量部が好ましい。200重量部未満であるとブリスターが
発生し易くなる上、経済上も不利になる。また、600重
量部を越えると接着強度の低下が著しく実用性に乏しく
なる。
無機充填剤としては、例えば炭酸カルシウム、水酸化
アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレイ、酸化チタ
ン、硫酸バリウムなどが挙げられる。これら無機充填剤
は1種用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても
よい。
本発明のカーペット裏打ち用水系接着剤には、通常使
用されている増粘剤を使用することができる。
増粘剤としては、例えばポリアクリル酸ナトリウム、
カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロ
ース、メチルセルロース、ポリアクリルアミド、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ブロック化ア
ルキルポリエーテルなどの水溶性高分子化合物を挙げる
ことができる。これらの増粘剤は1種用いてもよいし、
2種以上を組みあわせて用いてもよい。特にポリアクリ
ル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースが好まし
い。
本発明のカーペット裏打ち用水系接着剤には、本発明
の目的をそこなわない範囲で、必要に応じて、例えば起
泡剤、分散剤、消泡剤、難燃剤、老化防止剤、帯電防止
剤、防菌・防ばい剤、pH調整剤、キレート化剤、架橋
剤、耐水化剤などを含んでも何らさしつかえない。ま
た、必要に応じて他の耐ブリスター剤と併用してもよ
い。
〔発明の効果〕
本発明のカーペット裏打ち用水系接着剤は、高速乾燥
における、ブリスターの発生を防止するので、カーペッ
トの生産性を向上することができ、コストダウンを可能
にするなどの特徴を有している。
〔実施例〕
次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらの例によってなんら限定されるものでは
ない。
なお、実施例及び比較列における各特性は、次に示す
方法に従って求めた。
<耐ブリスター性> ポリプロピレンの一次基布にBCFナイロンをタフトし
たカーペット生機にカーペット裏打ち用水系接着剤をブ
リスターが生じ易いように1500ウェットg/m2と多めに塗
布した後、赤外線ヒーター下に置き4分乾燥させる。
ブリスターの発生度合いを5等級にランクした。
5級:ブリスター発生なし 4級:ブリスター一部に発生 3級:ブリスターが、ある程度発生 2級:ブリスターが大部分にわたって発生 1級:全面にブリスター発生 実施例1〜7及び比較例1〜6 第1表に示すモノマー組成から得られた各種カルボキ
シ変性合成共重合体ラテックス100重量部に対し、第2
表(実施例)及び第3表(比較例)に示す量の炭酸ジル
コニルアンモニウムを添加した後、無機充填剤としての
重質炭酸カルシウム(日東粉化製、SS−30)を第2表に
示す量添加した。ついで、該重質炭酸カルシウムが十分
に分散してから増粘剤としてのポリアクリル酸ナトリウ
ムを第2表に示す量添加して粘度(室温)が18,000±1,
000cpsになるように調節し、固形分含量が70%の水系接
着剤を調製した。
なお、各例のすべてに消泡剤0.1重量部、分散剤およ
び老化防止剤を各々1重量部を添加した。
つぎに、得られた水系接着剤を用いて、耐ブリスター
性を測定した。その結果を、第2表及び第3表に示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシ変性合成共重合体ラテックス固
    形分100重量部当り、無機充填剤200〜600重量部および
    炭酸ジルコニルアンモニウムを含むカーペット裏打ち用
    水系接着剤。
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