JP3516695B2 - 壁紙用裏打ち接着剤とこの接着剤を使用した低透湿性の壁紙 - Google Patents

壁紙用裏打ち接着剤とこの接着剤を使用した低透湿性の壁紙

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、低透湿性の壁紙用裏打
ち接着剤とこの接着剤で裏打ち紙を接着した低透湿性の
壁紙に関し、更に詳しくは、酢酸ビニルと9〜11個の
炭素原子を有するα位で分岐した飽和カルボン酸のビニ
ルエステルを主剤とした共重合体水性分散液と特定の高
級脂肪酸エステルの水性分散液とからなる低透湿性の壁
紙用裏打ち接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】壁紙は表面を形成する基材に裏打ち紙を
接着剤で接着した積層構造を有し、この接着剤を壁紙用
裏打ち接着剤と呼ぶ。そして壁紙の使用時には裏打ち紙
に貼着剤を塗布して貼着するが、予め裏打ち紙の被貼着
面に貼着剤層を設けておき使用時に水を散布して糊状化
することも出来る。壁紙としては、その基材の材質から
塩ビ壁紙、織物壁紙、紙壁紙などに分類され、広く使用
されている。従来は、特に耐水性、防湿性などの点から
塩ビ壁紙が多く使用されていた。最近、塩ビ壁紙は基材
として塩ビシートを用いるので火災時に有毒な塩酸ガス
を発生することが問題となり、難燃処理された織物壁
紙、紙壁紙が注目されている。特に織物壁紙は、天然繊
維や合成繊維の不織布、織物、編物、糸などの壁紙基材
を裏打ち紙に接着したもので、織物等の意匠性、ソフト
感、暖かさなどを持ち、断熱効果や吸音効果などにも優
れていることから、高級壁紙としてその使用量が増大し
てきている。織物の壁紙基材と裏打ち紙とを接着する壁
紙用裏打ち接着剤としては、従来は澱粉のりや酢酸ビニ
ルエマルジョンが多く使用されていた。これらの接着剤
は透湿性の高い接着剤で、壁内部の湿気を屋内に逃し、
壁内部の結露やカビの発生が防止出来ると考えられてい
た。しかしながら、最近の建築物では壁内部に断熱材が
多く使用さているため、透湿性が大きい壁紙は屋内の湿
気が壁内部に入りやすく、結露やカビの発生が防湿性の
塩ビ壁紙より多いことがわかり、低透湿性の壁紙用裏打
ち接着剤が求められている。例えば特開平3−1723
76号「接着剤組成物」などが提案されている。特開平
3−172376号の接着剤の組成物は、樹脂中に塩化
ビニルを20〜70重量%も含有する塩ビ系共重合体エ
マルジョンを使用するもので、火災時に有毒な塩酸ガス
を発生することは、塩ビ壁紙と変わりはなかった。
【0003】壁紙用裏打ち接着剤に低透湿性が求められ
る他の理由として、施工作業効率の向上、つまり壁紙に
壁面用貼着剤を塗布してからの可使用時間を長くする目
的がある。実際の施工では、壁紙一枚に壁面用貼着剤を
塗布して壁に貼ることを繰り返すのでは作業効率が悪い
ため、作業効率を上げる方法として、一度に多量の壁紙
に壁面用貼着剤を塗布して、貼着剤の塗布面を内側にし
て折りたたんでおき、逐次壁に貼ることが行なわれてい
る。折りたたんだ壁面用貼着剤を塗布した壁紙の可使用
時間(壁に貼ることの出来る時間)が短いと一度に多量
の壁紙に壁面用貼着剤を塗布しておけないことになる。
可使用時間は半日の作業時間である3時間以上が必要と
される。防湿性の塩ビ壁紙ではまったく問題のなかった
可使用時間が、透湿性の大きな織物壁紙などでは、折り
たたんであっても塗布した壁面用貼着剤の水分が織物壁
紙を通して飛散してしまうため、1時間以下であった。
つまり、壁面用貼着剤を塗布した織物壁紙は1時間以内
に壁に貼らなけらばならず、1時間後には別の織物壁紙
に壁面用貼着剤を塗布しなければ作業が出来なかった。
この様に織物壁紙の作業効率の悪さも、塩ビ壁紙の代わ
りに広く使用されない理由のひとつであった。
【0004】織物壁紙の可使用時間を長くするには、織
物壁紙の透湿性を下げれば良く、織物壁紙の透湿性を下
げるには、低透湿性の裏打ち用接着剤を用いて織物基材
と裏打ち紙を接着することが好ましい。例えば、特開平
3−1999号「織物壁紙」には、疎水性単量体を主成
分とする共重合体のエマルジョンの接着層を介して裏打
紙と結合されてなる織物壁紙が提案されている。しかし
ながら、特開平3−1999号の織物壁紙の透湿度は2
000g/m・24時間以下であり、実施例に示され
た最低の透湿度は500g/m.24時間以上であっ
て、この程度の透湿度では、可使用時間を長くするには
充分とはいえなかった。まして、屋内の湿気が壁内部に
侵入し結露やカビを発生させることを防止する効果を期
待出来なかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は燃焼により有
毒なガスを発生する成分を含まない低透湿性の裏打ち接
着剤組成物を提供することにあり、特に、透湿度200
g/m.24時間以下であり、壁内部の結露やカビの
発生を防止する効果を有し、壁紙の可使用時間を充分に
保つことの出来る壁紙用裏打ち接着剤とこの接着剤で裏
打ち紙を接着した透湿性の壁紙を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは種々研究の
結果、酢酸ビニルと9〜11個の炭素原子を有するα位
で分岐した飽和カルボン酸のビニルエステルとの共重合
体水性分散液は、酢酸ビニル単独重合体水性分散液より
透湿性が著しく低くなることを知り壁紙に利用すべく鋭
意研究を重ねた。本発明の特徴は、酢酸ビニルと9〜1
1個の炭素原子を有するα位で分岐した飽和カルボン酸
のビニルエステルを主剤とした共重合体水性分散液とこ
の共重合体と相溶性が良好な特定の高級脂肪酸エステル
の水性分散液とを使用することにある。
【0007】つまり、本発明は、 「1. (A)(a)酢酸ビニル 50〜90重量% (b)9〜11個の炭素原子を有するα位で分岐した飽和カルボン酸のビニルエ ステル 10〜50重量% (c)その他の共重合可能な単量体 0〜40重量% からなる共重合体水性分散液(固形分換算) 100重量部と (B)12〜18個の炭素原子を有する高級脂肪酸エステルの水性分散液(固形 分換算) 1〜10重量部と を主剤としてなる壁紙用裏打ち接着剤。 2. (A)の共重合体水性分散液の単量体組成物が (a)酢酸ビニル 50〜89.5重量% (b)9〜11個の炭素原子を有するα位で分岐した飽和カルボン酸のビニルエ ステル 10〜49.5重量% (c)その他の共重合可能な単量体 0〜30重量% (d)油溶性の官能基含有単量体 0.5〜10重量% である、1項に記載された壁紙用裏打ち接着剤。 3. 油溶性の官能基含有単量体がシラン基を含有する
単量体である2項に記載された壁紙用裏打ち接着剤。 4. 高級脂肪酸エステルが融点50〜80℃のエステ
ルである、1項ないし3項のいずれか1項に記載された
壁紙用裏打ち接着剤。 5. 1項ないし4項のいずれか1項に記載された壁紙
用裏打ち接着剤を用いて壁紙基材と裏打ち紙を接着した
低透湿性の壁紙。」 に関する。
【0008】
【作用】本発明に使用される全単量体のうち50重量%
以上が酢酸ビニルである。酢酸ビニルが50重量%以下
であると接着力が低下し、本発明には使用出来ない。
【0009】本発明に使用される9〜11個の炭素原子
有するα位で分岐した飽和カルボン酸のビニルエステル
としては、カルボキシル基が第3および/または第4炭
素原子に結合すると共に酸部が9〜11個の炭素原子を
有する飽和カルボン酸のビニルエステルで、好ましくは
ベオバ10、ベオバ9(ベオバはシェル化学会社の登録
商標)である。9〜11個の炭素原子を有するα位で分
岐した飽和カルボン酸のビニルエステルの使用量は10
〜50重量%であり、10重量%以下では、本発明で使
用する高級脂肪酸エステルとの相溶性が充分ではなく、
充分な低透湿性が得られない。また50重量%以上で
は、軟らかくなり過ぎて接着力が低下し、本発明には使
用出来ない。
【0010】本発明に使用されるその他の共重合可能な
単量体としては、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、
n−ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、
n−ステアリルアクリレート、などのアクリル酸エステ
ル;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタク
リル酸ブチル、メタクリル酸2エチルヘキシル、n−ラ
ウリルメタクリレート、トリデシルメタクリレート、n
−ステメタリルメタクリレート、などのメタクリル酸エ
ステル;マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチルなどの
不飽和酸エステル:エチレンなどが挙げられる。これ等
の共重合可能な単量体の使用量は0〜40重量%であ
る。40重量%以上であると本発明で使用する高級脂肪
酸エステルとの相溶性が充分ではなく、充分な低透湿性
が得られない。
【0011】また油溶性の官能基含有単量体を0.5〜
10重量%併用することも出来る。油溶性の官能基含有
単量体としては、シラン基を含有する油溶性の官能基含
有単量体や不飽和基を2個以上有する油溶性の単量体が
好ましい。シラン基を含有する油溶性の官能基含有単量
体としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエ
トオキシシラン、ビニルトリアセトオキシシラン、γ−
メタクリロオキシプロピルトリメトオキシシラン、γ−
メタクリロオキシプロピルトリス(メトオキシ−エトオ
キシ)シランなどである。不飽和基を2個以上有する油
溶性の単量体としては、ジビニルベンゼン、ジアリルフ
タレート、トリアリルイソシアヌル酸エステル、トリメ
タクリル酸トリメチロールプロパンなどである。油溶性
の官能基含有量が10重量%以上では、本発明で使用す
る高級脂肪酸エステルとの相溶性が低下して、低透湿性
が悪くなる。油溶性の官能基含有単量体としては特にシ
ラン基を含有する油溶性の官能基含有単量体が好まし
い。
【0012】カルボキシル基などの親水性の官能基を含
有する単量体は、共重合体水性分散液の機械的安定性を
向上させるために、透湿性を低下しない範囲において、
少量を使用してもよい。
【0013】本発明に使用される共重合体水性分散液を
得るには、前述の単量体組成物を乳化共重合することに
より得られる。乳化共重合は通常の乳化剤を使用し、通
常の重合触媒を用いることが出来る。乳化剤のうち、ポ
リビニルアルコールやセルローズ誘導体などの保護コロ
イド系は透湿性が高くなるので好ましくない。アニオン
系界面活性剤、非イオン系界面活性剤やこれらの混合系
などの界面活性剤を乳化剤とすることが好ましい。
【0014】本発明に使用される12〜18個の炭素原
子を有する高級脂肪酸エステルの水性分散液としては、
一価アルコールの高級脂肪酸エステルおよび/またはグ
リセリンの高級脂肪酸エステルが使用される。高級脂肪
酸エステル(固形分換算)1重量部未満では、透湿性を
下げる効果が充分ではなく、また10重量部を越えると
壁紙用裏打ち接着剤としての接着力が低下するばかりで
なく、余剰の高級脂肪酸エステルが共重合体と相溶出来
ないためか透湿性も高くなり、本発明に使用出来ない。
11個以下の炭素原子を有する高級脂肪酸エステルでは
透湿性を下げる充分な効果がなく、また19個以上の炭
秦原子を有する高級脂肪酸エステルでは共重合体との相
溶性が悪く、充分な低透湿性が得られない。本発明にお
いては使用する高級脂肪酸エステルの融点も重要であ
り、融点50〜80℃の高級脂肪酸エステルが好まし
い。融点50℃以下の高級脂肪酸エステルでは透湿性を
下げる効果が充分でなく、融点80℃以上の高級脂肪酸
エステルでは共重合体との相溶性が悪い。12〜18個
の炭素原子を有する高級脂肋酸エステルは水性分散液と
して使用される。水性分散液として使用する理由は、共
重合体との相溶性を高めるためで、高級脂肪酸エステル
を使用しても、共重合体と不均一な混合状態となると、
透湿性が著しく高くなるため、水性分散液の微粒子状態
の高級脂肪酸エステルと共重合体水性分散液とを混合す
る必要があるからである。12〜18個の炭素原子を有
する高級脂肪酸エステル水性分散液の具体的な好ましい
例としてはステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリ
スチルの水性分散液等である。本発明の壁紙用裏打ち接
着剤の接着剤層は、透湿性が極めて低く、例えば、本発
明の壁紙用裏打ち接着剤を裏打ち紙に着量(固形分換
算)を60g/mとして均一に塗布し乾燥した試験片
の透湿度(JIS Z 0208 透湿度カップ試験法
に準じる)は200g/m・24時間以下である。こ
の様な低い透湿性は共重合体水性分散液のみでは得るこ
とが出来ず、共重合体と特定の高級脂肪酸エステルとの
相溶性によるものと考えられる。本発明の特定の高級脂
肪酸エステルの水性分散液を使用しても、共重合体水性
分散液に酢酸ビニル単独重合体水性分散液やアクリル系
共重合体水性分散液を接着剤成分とすると本発明のごと
き優れた低透湿性を得ることが出来ない。また、本発明
の酢酸ビニルと9〜11個の炭素原子を有するα位で分
岐した飽和カルボン酸のビニルエステルを主剤とした共
重合体水性分散液を使用しても、この共重合体と相溶性
のないポリエチレンワックス水性分散液や特定の高級脂
肪酸金属塩などを使用すると、透湿性は低下せず、逆に
共重合体水性分散液のみの場合より悪くなった。
【0015】本発明の壁紙用裏打ち接着剤を用いて接着
した低透湿性の壁紙は、壁紙の裏面に壁面用貼着剤を塗
布して、貼着剤の塗布面を内側にして折りたたんだ時
に、壁面用貼着剤の水分の飛散を防ぎ、充分な可使用時
間を保つことが出来る。また、透湿度が200g/m
・24時間以下であり、室内の湿気が壁内部に侵入し結
露やカビの発生を防止する効果が得られる。
【0016】本発明の壁紙用裏打ち接着剤には、透湿性
を損なわない範囲において充填剤、増量剤、増粘剤、可
塑剤、溶剤、消泡剤、pH調整剤、防カビ剤、防錆剤な
どを添加することが出来る。特に、三酸化アンチモンや
水酸化アルミニウムなどの難燃剤を加えることは好まし
い。本発明の低透湿性の壁紙は、本発明の壁紙用裏打ち
接着剤を、ロールコーター、バーコーター、刷毛塗りあ
るいはスプレーなどの通常の接着剤塗布方法により裏打
紙に塗布し、塗布面に紙、不織布、織物、編物糸などの
壁紙基材を重ね合わせ、加熱乾燥または自然乾燥するこ
とにより得られる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。 製造例A 共重合体水性分散液の製造 温度計、撹拌機、還流冷却器および滴下ロートを備えた
四つ口フラスコ中に 脱イオン水 100重量部 界面活性剤(ラウリル硫酸ソーダ) 3重量部 を仕込み、10%過硫酸アンモニウム2.0重量部を添
加し内温75℃に加熱してから、滴下ロートに準備した
次の組成の単量体組成物を3時間にわたって滴下し乳化
重合を行なった。 酢酸ビニル 60重量部 ベオバ10 39重量部 (α位で分岐した飽和カルボン酸のビニルエステルのシ
ェル化学社の商品名) ビニルトリメトキシシラン 1重量部 その間に、10%過硫酸アンモニウム3.0重量部を滴
下中に分割して添加した。滴下終了後、10%過硫酸ア
ンモニウム1.0重量部を添加し約1時間内温を75℃
に保ちながら撹拌を続け乳化重合反応を完結した後冷却
し、10%アンモニア水で約pH7.5に中和して共重
合体水性分散液を得た。共重合体水性分散液の固形分濃
度50重量%、粘度1500センチポイズであった。
【0018】製造例B〜E 共重合体水性分散液の製造 製造例Aにおいて、使用した単量体組成物を表1の通り
代えた以外は、製造例Aと同様にして、共重合体水性分
散液を得た。得られた共重合体水性分散液の固形分濃
度、粘度は表1の通りであった。
【0019】
【表1】
【0020】製造例イ、ロ、ハ、ニ 比較のための共重
合体水性分散液の製造 製造例Aにおいて、使用した単量体組成物を表2の通り
代えた以外は、製造例Aと同様にして、共重合体水性分
散液を得た。得られた共重合体水性分散液の固形分濃
度、粘度は表2の通りであった。
【0021】
【表2】
【0022】実施例1 製造例Aで得た合成樹脂水性分散液(固形分換算)10
0重量部に高級脂肪酸エステルの水性分散液(固形分換
算)2.5重量部を加え均一に混合して、壁紙用裏打ち
接着剤を得た。
【0023】実施例2〜7 実施例1において、使用した合成樹脂水性分散液と高級
脂肪酸エステルの水性分散液の使用量を表3の通り代え
た以外は、実施例1と同様にして、壁紙用裏打ち接着剤
を得た。
【0024】比較例1 実施例1において、高級脂肪酸エステルの水性分散液の
使用量を過剰にし、製造例Aで得た合成樹脂水性分散液
(固形分換算)100重量部に高級脂肪酸エステルの水
性分散液(固形分換算)20重量部として、接着剤を得
た。
【0025】比較例2,3 実施例1において、使用した高級脂肪酸エステルの水性
分散液の代わりにワックスA、ワックスBの水性分散液
を使用した以外は実施例1と同様にして、接着剤を得
た。
【0026】比較例4〜7 製造例イ〜ニで得た合成樹脂水性分散液(固形分換算)
100重量部に高級脂肪酸エステルの水性分散液(固形
分換算)5重量部を加え均一に混合して、接着剤を得
た。
【0027】試験1(接着力試験) 実施例1〜7で得た壁紙用裏打ち接着剤および比較例1
〜7で得た接着剤を裏打ち紙に着量120g/m(固
形分着量60g/m)となるようにバーコーターで塗
布し、壁紙用織物を圧着し乾燥して接着を行なった。裏
打ち紙と壁紙用織物とを剥離し接着状態を観察した。 ○……裏打ち紙側で紙層間剥離した。 ×……接着が不十分で、接着界面で剥離した。または、
接着剤層で剥離した。 試験結果は、表3、表4の通りであった。
【0028】試験2(可使用時間試験) 試験1で得た織物壁紙の裏打ち紙側に、澱粉水溶液と酢
酸ビニル系樹脂水性分散液とからなる固形分濃度40重
量%の貼着剤を着量250g/mとなるようにバーコ
ーターで塗布し、貼着剤塗布面を中側にして二つ折りし
て、その後、剥離し、壁面に貼着出来る可使用時間を測
定した。試験結果は、表3、表4の通りであった。
【0029】試験3(透湿度試験) 実施例1〜7で得た壁紙用裏打ち接着剤および比較例1
〜7で得た接着剤を裏打ち紙に着量120g/m(固
形分着量60g/m)となるようにバーコーターで塗
布し乾燥して試験片とし、JIS−Z0208に準じて
透湿度(g/m・24時間)を3回測定した。試験結
果は、表3、表4の通りであった。
【0030】
【表3】
【0031】(註) 高級脂肪酸エステル:ステアリン
酸ステアリルの40重量%水性分散液 (使用量は固形分換算)
【0032】
【表4】
【0033】(註) 高級脂肪酸エステル:ステアリン
酸ステアリルの40重量%水性分散液 ワックスA:ジルコニウム系ワックスの40重量%水性
分散液 ワックスB:ポリエチレン系ワックスの40重量%水性
分散液 (使用量は固形分換算)
【0034】
【発明の効果】本発明の壁紙用裏打ち接着剤は接着力も
良好で透湿性が低いので壁紙の貼着時の可使用時間が長
く、しかも結露やカビの発生が防止出来る優れた効果を
奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−164781(JP,A) 特開 昭56−26946(JP,A) 特開 昭55−104342(JP,A) 特開 昭55−29575(JP,A) 特開 昭52−40540(JP,A) 特開 平4−145182(JP,A) 特開 昭59−202247(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 4/00 - 201/10 E04B 1/64

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)酢酸ビニル 5
    0〜90重量% (b)9〜11個の炭素原子を有するα位で分岐した飽和カルボン酸のビニルエ ステル 10〜50重量% (c)その他の共重合可能な単量体 0〜40重量% からなる共重合体水性分散液(固形分換算) 100重量部と (B)12〜18個の炭素原子を有する高級脂肪酸エステルの水性分散液(固形 分換算) 1〜10重量部と を主剤としてなる壁紙用裏打ち接着剤。
  2. 【請求項2】 (A)の共重合体水性分散液の単量体組
    成物が (a)酢酸ビニル 50〜89.5重量% (b)9〜11個の炭素原子を有するα位で分岐した飽和カルボン酸のビニルエ ステル 10〜49.5重量% (c)その他の共重合可能な単量体 0〜30重量% (d)油溶性の官能基含有単量体 0.5〜10重量% である、請求項1に記載された壁紙用裏打ち接着剤。
  3. 【請求項3】 油溶性の官能基含有単量体がシラン基を
    含有する単量体である、請求項2に記載された壁紙用裏
    打ち接着剤。
  4. 【請求項4】 高級脂肪酸エステルが融点50〜80℃
    のエステルである、請求項1ないし3のいずれか1項に
    記載された壁紙用裏打ち接着剤。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれか1項に記載
    された壁紙用裏打ち接着剤を用いて壁紙基材と裏打ち紙
    を接着した低透湿性の壁紙。
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