JP2809995B2 - 極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法 - Google Patents

極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法

Info

Publication number
JP2809995B2
JP2809995B2 JP6253297A JP25329794A JP2809995B2 JP 2809995 B2 JP2809995 B2 JP 2809995B2 JP 6253297 A JP6253297 A JP 6253297A JP 25329794 A JP25329794 A JP 25329794A JP 2809995 B2 JP2809995 B2 JP 2809995B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
gas
particles
nozzle head
argon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP6253297A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08117644A (ja
Inventor
忠素 玉井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP6253297A priority Critical patent/JP2809995B2/ja
Priority to GB9515688A priority patent/GB2294217B/en
Priority to TW084107977A priority patent/TW362996B/zh
Priority to KR1019950025274A priority patent/KR100267268B1/ko
Priority to DE19531780A priority patent/DE19531780A1/de
Publication of JPH08117644A publication Critical patent/JPH08117644A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2809995B2 publication Critical patent/JP2809995B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B1/00Nozzles, spray heads or other outlets, with or without auxiliary devices such as valves, heating means
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24CABRASIVE OR RELATED BLASTING WITH PARTICULATE MATERIAL
    • B24C7/00Equipment for feeding abrasive material; Controlling the flowability, constitution, or other physical characteristics of abrasive blasts
    • B24C7/0046Equipment for feeding abrasive material; Controlling the flowability, constitution, or other physical characteristics of abrasive blasts the abrasive material being fed in a gaseous carrier
    • B24C7/0053Equipment for feeding abrasive material; Controlling the flowability, constitution, or other physical characteristics of abrasive blasts the abrasive material being fed in a gaseous carrier with control of feed parameters, e.g. feed rate of abrasive material or carrier
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B1/00Nozzles, spray heads or other outlets, with or without auxiliary devices such as valves, heating means
    • B05B1/24Nozzles, spray heads or other outlets, with or without auxiliary devices such as valves, heating means incorporating means for heating the liquid or other fluent material, e.g. electrically
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24CABRASIVE OR RELATED BLASTING WITH PARTICULATE MATERIAL
    • B24C3/00Abrasive blasting machines or devices; Plants
    • B24C3/32Abrasive blasting machines or devices; Plants designed for abrasive blasting of particular work, e.g. the internal surfaces of cylinder blocks
    • B24C3/322Abrasive blasting machines or devices; Plants designed for abrasive blasting of particular work, e.g. the internal surfaces of cylinder blocks for electrical components
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24CABRASIVE OR RELATED BLASTING WITH PARTICULATE MATERIAL
    • B24C5/00Devices or accessories for generating abrasive blasts
    • B24C5/02Blast guns, e.g. for generating high velocity abrasive fluid jets for cutting materials
    • B24C5/04Nozzles therefor

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
  • Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
  • Nozzles (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノズルとその製造方法
に関し、特に液滴を含む極低温流体をクリーンな雰囲気
中に置かれた対象物上に噴射して対象物を洗浄するため
の極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法に関
する。
【0002】なお、本明細書で「極低温」とは、約12
0K以下の温度、特に約85〜110Kの温度を指す。
【0003】
【従来の技術】半導体ウエハのような対象物のウルトラ
クリーンな条件を必要とする洗浄方法として、極低温ア
ルゴンガス吹き付けによる洗浄が提案されている。アル
ゴンガスまたはアルゴンガスを含む混合ガスを極低温に
し、真空容器内の減圧雰囲気中に置かれた対象物表面に
ノズルから吹き付ける方法である。
【0004】ノズルから減圧雰囲気中に解放されたガス
は、急激に断熱膨張してその温度を低下させる。温度低
下の結果、固体アルゴン微粒子が形成され、対象物の表
面に衝突する。
【0005】たとえば、加圧状態のアルゴン含有ガス
を、その圧力でのアルゴンの液化点よりもわずかに高い
温度まで冷却し、ノズルから真空容器中に吹き出す。膨
張したアルゴンガスの一部は固体アルゴン微粒子に変化
して対象物表面に衝突する。
【0006】このようなアルゴン微粒子の吹き付けは、
洗浄を目的とするものであり、洗浄対象物を汚染するこ
とは極力避けなければならない。吹き付け前のアルゴン
含有ガス中の固体および液体のパーティクルは、フィル
タで除去することができる。アルゴンより高い液化点を
有する不純物ガスは、ノズルより上流でガスを予冷する
ことにより凝縮させ、除去することができる。
【0007】アルゴンよりも低い液化点を有するガス
は、窒素、水素、ヘリウム等、その種類が限られてお
り、たとえ対象物表面に付着しても、加熱等により容易
に脱離させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実際に真空
容器中でノズルからアルゴンガスを噴射させると、無視
できない数のパーティクルが観察された。原因の1つ
は、ノズル加工時に生じたノズル材の研削粉等であろ
う。ノズルの使用時間と共に発生するパーティクルの数
が減少するのは、このような付着パーティクルが脱離す
るためであろう。しかし、長期にノズルを使用しても発
生するパーティクルの数はあるレベル以下にはなかなか
減らないことが判った。
【0009】本発明の目的は、パーティクルの発生を防
止しつつ、ウルトラクリーンな環境に極低温ガスを噴射
することのできるノズルを提供することである。本発明
の他の目的は、パーティクル発生を極力防止できる極低
温用ノズルの製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の極低温用ノズル
は、液滴を含む極低温流体をクリーンな雰囲気中に置か
れた対象物上に噴射するための極低温用ノズルであっ
て、純アルミニウム材で形成されたノズル孔部を有す
る。
【0011】本発明の極低温用ノズルの製造方法は、純
アルミニウム材の無垢材を準備する工程と、純アルミニ
ウム無垢材を機械加工して、中空部を有する筒状体であ
り、外部から中空部に貫通するノズル孔を有するノズル
ヘッドを形成する工程と、中空部を化学機械研磨する工
程と、ノズル孔を超音波洗浄する工程とを含む。
【0012】
【作用】極低温用構造材としては、一般にステンレス鋼
や高張力アルミニウム合金が用いられている。しかし、
これらの材料を用いてノズルを作製すると、Arガス吹
き付け時に発生するパーティクルの数はなかなか低減し
ないことが判った。
【0013】純アルミニウム材でノズルヘッドを作成す
ると、発生するパーティクルの数は使用時間と共に急激
に減少することが判った。純アルミニウム材からノズル
を作成するには、まず機械加工でノズルを作成する。ノ
ズル作成後、研削粉等を除去するため、洗浄を行なうこ
とが必要である。半径の大きい部分は、化学機械研磨
(CMP)で洗浄することが好ましい。しかし、内径の
小さなノズル孔にはCMPを行なうことが困難である。
ノズル孔に対しては、超音波洗浄を行なうことで良好な
洗浄を行なうことができる。
【0014】
【実施例】図1に、本発明の実施例によるノズル構造を
示す。図1(A)に示すように、ノズルヘッド1は、純
アルミニウム材で形成され、熱交換器2にメタルガスケ
ット5を介して気密に接続されている。ノズルヘッド1
の接続部8は大径化され、その外周にネジ9が切られて
いる。
【0015】熱交換器2の接続部11も、接続部8と同
一径に大径化されている。締結具3は、滑動用ベアリン
グ6を介して熱交換器接続部11に係合し、内径部に設
けられたネジ13が、ノズルヘッド1のネジ9と互いに
螺合する。
【0016】締結具3を回転させることにより、ネジ
9、13の螺合により、ノズルヘッド1は熱交換器2に
押し付けられ、メタルガスケット5によって気密性を保
持する。
【0017】ノズルヘッド1の他端は、図1(B)、
(C)に示すような部材で終端化されている。図1
(B)は、盲蓋となる終端部材4aがノズルヘッド1の
開口を閉じる構成を示す。熱電対Tcが終端部材4a内
に埋め込まれるように配置されている。各部材間の結合
は、熱交換器2側の結合と同様である。図1(C)は、
小径のスリーブを構成する終端部材4bをノズルヘッド
1の開口に結合する場合を示す。小径部内に熱電対や圧
力計を設ける。
【0018】ノズルヘッド1の中央部には、円筒状の中
空部15が形成されている。また、ノズルヘッド1の外
周から中空部15に向かってノズル孔16が形成されて
いる。ノズル孔16は、円筒状の形状を有する。中空部
15は、たとえば、内径4〜12mm程度であり、ノズ
ル孔16はたとえば内径0.15〜0.3mm程度であ
る。ノズル孔の径とノズル孔の数は、ノズルヘッド内で
所望の圧力を維持できるように選択する。
【0019】ノズル孔16のピッチは、洗浄対象物を載
置して2次元走査を行なうステージの横方向走査幅に合
わせる。たとえば、10〜30mm程度とする。ノズル
孔の分布する幅は、洗浄対象物の幅に合わせる。たとえ
ば、6インチウエハ洗浄用の場合、ピッチ12.5mm
で12個のノズル孔を137.5mmの幅に分布させ
る。
【0020】ノズルヘッド1を作成するには、まず真空
鋳造した純度5N(99.999%以上)のスパッタリ
ングターゲット用アルミニウム材を無垢棒状に加工し、
この無垢棒に対し、旋盤加工により外形を整える。次に
ガンドリル加工により、貫通中空部15を形成する。中
空部15形成後、ドリル加工によりノズル孔16を形成
する。
【0021】このような機械加工によりノズルヘッド1
の構造を作成した後、酸による化学的エッチングと機械
的研磨を組み合わせた化学機械研磨(CMP)により、
中空部15を研磨し、表面に残留する研削粉等を除去す
る。
【0022】図2(A)は、CMP工程を示す。砥粒を
付着させた棒状ないし紐状の研磨部材17をノズルヘッ
ド1の中空部15に通し、エッチング剤18を流しなが
ら、機械的研磨を行なう。
【0023】次に、ノズル孔16の洗浄を行なう。ノズ
ル孔が0.3mm程度以上の直径を有する場合は、ダイ
ヤモンド粒子等を含むエッチング液を噴射させる化学機
械研磨を行なうことができる。直径が約0.25mm以
下の場合、化学機械研磨を行なうことは極めて困難とな
る。ノズル孔16は、たとえば、直径0.18mmであ
り、化学機械研磨を行なうことは困難である。
【0024】図2(B)は、ノズル孔の洗浄工程を示
す。容器19に純水を収容し、ノズルヘッド1を浸漬す
る。上方より超音波振動子20を水中に入れ、先端をノ
ズルヘッド近傍に配置する。
【0025】各ノズル孔16直上に振動子を順次配置
し、超音波洗浄することにより、ノズル孔16内に残留
する研削粉等を効率的に除去することが可能である。図
3は、上述の純アルミニウムノズルを用いたアルゴン洗
浄装置を示す。マスフローコントローラ91、92によ
ってそれぞれ一定流量に調整されたArガス及びN2
スの混合ガスが配管21を通してフィルタ25に供給さ
れる。フィルタ25によって粒子が除去されたガスは、
配管22を介して二重管熱交換器77に供給される。
【0026】二重管熱交換器77には、配管86から液
化窒素が供給されている。液化窒素は配管22を介して
供給された混合ガスをArガスのその圧力での液化点以
下に冷却し、一部または全部が気体になって配管87を
介して排出される。配管87には、フローレートコント
ローラ82が設けられており、排出される窒素ガス及び
液化窒素の流量を所望の値に調整することができる。
【0027】二重管熱交換器77に供給された混合ガス
はArガスのその圧力での液化点以下に冷却され、微細
液滴となって真空容器24内に配置されたノズルヘッド
1に供給される。このとき、二重管熱交換器77とノズ
ルヘッド1との間の配管は直線状であることが好まし
い。ノズルヘッド1は、上述のように純アルミニウムで
形成されている。
【0028】屈曲部があると、内面の鏡面研磨、電解研
磨が困難となり、配管内面の凹凸からのパーティクル発
生を防止できないからである。また、屈曲部内面には、
多くの凹凸が発生し、パーティクル発生の原因となる。
ノズルヘッド1には複数のノズル孔が設けられており、
冷却された混合ガスは、アルゴンの液滴と共にノズル孔
から真空容器24内に吹き出される。
【0029】ノズルヘッド1は、配管75により真空容
器24の外部の圧力計78に接続されており、ノズルヘ
ッド1内の圧力を測定することができる。また、配管7
5を通してノズルヘッド1内に熱電対76が挿入されて
おり、内部の温度を測定することができる。
【0030】ノズルヘッド1の下方には、ウエハテーブ
ル79が配置されている。ノズル孔から吹き出したアル
ゴン微粒子を含む混合ガスは、ウエハテーブル79の上
に載置された被洗浄物表面に噴射され、被洗浄物表面を
洗浄する。
【0031】真空容器24は、配管83及びオイルトラ
ップ84を介して真空排気装置85に接続されている。
これにより、真空容器24内は、真空排気される。オイ
ルトラップ84は真空排気装置85からのオイルの逆流
を防止するためのものである。さらに、オイルの逆流を
減少させるために、ドライポンプを使用してもよい。
【0032】圧力計78及び熱電対76の測定結果は電
気信号の形で制御手段81に送られる。制御手段81
は、ノズルヘッド1内部が所望の圧力になるように流量
調整手段82の流量を調整する。
【0033】図4は、ノズルヘッド1内の温度と圧力の
変化の様子を示すグラフである。横軸は、時間を表し、
縦軸は温度及び圧力を表す。二重管熱交換器77によっ
て混合ガスを冷却すると、ノズルヘッド1内の温度は低
下する。アルゴンのその圧力での液化点T0に達する
と、その後は前述したように温度はほとんど低下しな
い。
【0034】圧力は、温度の低下と共に減少し、温度T
0の時の圧力P0に達する。さらに冷却すると、Arガ
スの液化が始まるため、圧力の減少速度は速くなり、事
前に制御装置11に与えられている所望の圧力P1に達
する。
【0035】制御手段81は、ノズルヘッド1内の圧力
がP1に達したことを検出すると、その後圧力が一定に
なるように、流量調整手段82の流量を調整する。この
ときP0とP1との差は、Arガスの液化量に対応して
いるため、この差分からArガスの液化量を推定するこ
とができる。従って、圧力P1を所望の値に設定してお
くことにより、所望のArガスを液化させることが可能
になる。また、液化量に応じて圧力は大きく変化するた
め、Arガスの液化量を少ない誤差で制御することがで
きる。
【0036】Arガスの液化量が一定であれば、ノズル
から吹き出した後のアルゴン微粒子も一定と考えられる
ため、所望の量のアルゴン微粒子を、被洗浄物表面に噴
射することができる。これによって、被洗浄物表面に与
えるダメージと洗浄力を適正な値に維持して洗浄を行う
ことができる。
【0037】図4では、混合ガスの流量を一定にし、圧
力の変化を検出して冷却量を調整する場合について説明
したが、圧力を所望の値に設定しておき、圧力を一定に
保ちつつ混合ガスの流量を増加させてもよい。
【0038】図5は、ノズル装置内の圧力を一定に保ち
つつ流量を増加させた場合の混合ガスの冷却温度に対す
る流量の変化を示す。横軸は混合ガスの冷却後の温度を
絶対温度Kで表し、縦軸はアルゴンガスと窒素ガスとの
合計の冷却前の流量を単位slmで表す。
【0039】流量を徐々に増加させると、ノズルヘッド
1内の圧力が上昇する。圧力を一定に保つため、制御手
段81による制御によって冷却量が増加し、混合ガスの
温度が下がる。このように、流量を徐々に増加させる
と、混合ガスの冷却後の温度が徐々に低下する。
【0040】混合ガスの冷却後の温度が、その圧力にお
けるアルゴンの液化点に達するとアルゴンの液化が始ま
る。この液化開始時点の混合ガスの温度及び流量は、ノ
ズルヘッド1内の圧力、ノズルの形状等によって相違す
るが、本実施例の条件下では、混合ガスの温度は約10
6K、流量は約12slmであった。
【0041】さらに流量を増加させると、制御手段81
による制御によって冷却量が増加し、さらにアルゴンの
液滴化が進む。ただし、混合ガスの温度は、アルゴンの
液化温度でほぼ一定となる。従って、混合ガスがアルゴ
ンの液化点まで冷却されると、図5に示すように混合ガ
スの温度はほとんど低下せず流量のみが急激に増加す
る。この増加分は、アルゴンの液化量に相当する。
【0042】このことから、洗浄を行っている時の混合
ガスの流量と、アルゴンの液化開始点における流量との
差からアルゴンの液化量を求めることができる。洗浄表
面に大きなダメージを与えることなく高い洗浄効果を得
るためには、洗浄時の混合ガスの流量をアルゴンの液化
開始点における流量の1.2〜4倍程度とすることが好
ましい。
【0043】上記実施例では、二重管熱交換器77のN
2 ガスの排気側の流量を変化させることにより、冷却量
を制御する方法について説明したが、他の方法で冷却量
を制御してもよい。例えば、液化窒素を供給するボンベ
の圧力を変化させて液化窒素の流量を変化させ、冷却量
を制御してもよい。
【0044】また、上記実施例では、冷却手段として液
化窒素を使用した二重管熱交換器を使用したが、その他
の冷却手段を使用してもよい。例えば、ギフォード・マ
クマホン冷凍機(GM冷凍機)、スターリング冷凍機、
ターボ冷凍機等のクライオシステムを使用してもよい。
【0045】図6、図7は、GM冷凍機を使用した場合
の、冷却手段を示す。図6は冷却手段の平面図、図7は
側面図を示す。図6に示すように、フィルタを通して粒
子が除去されたArガスとN2 ガスの混合ガスが、配管
22の曲折点88から供給される。配管22の曲折点8
8と真空容器24の間の部分には、GM冷凍機の冷却板
89が熱伝導性よく接触されており、周囲には、ヒータ
90が配置されている。屈曲点88からノズルに至る配
管22は直線状に配置されている。図3の実施例同様、
直線状配管はパーティクル発生防止に効果がある。な
お、配管22、冷却板89、ヒータ90は、断熱のため
真空容器94内に配置されている。
【0046】図7に示すように、冷却板89の下にはG
M冷凍機95a、95bが配置されており、冷却板を冷
却することができる。なお、図7では、2台のGM冷凍
機を配管22に対して直列に配置した場合を示したが、
十分な冷凍能力が得られるのであれば1台でもよい。ま
た、冷凍能力が十分でない場合には、図3に示す液化窒
素による冷却を併用してもよい。
【0047】ヒータ90は制御手段93に接続されてお
り、制御手段93によって発熱量が制御される。ヒータ
90の発熱量を調整することにより、Arガスの冷却量
を制御することができる。制御手段91には、ノズル装
置内の圧力測定結果が電気信号の形で入力されており、
圧力が所望の値になるようにヒータ90の発熱量を調整
する。
【0048】なお、図3、7の配管22、特に熱交換器
より下流部分は純アルミニウム材で形成することが好ま
しい。図8は、ノズルヘッド1の中空部15とノズル孔
16の関係を示す。中空部15にアルゴン含有ガスが速
度v1で供給され、ノズル孔16から速度v2で噴出す
る。中空部15内の流速v1は、ノズル孔16内の流速
v2と比較して著しく小さい。
【0049】アルゴン含有ガスがノズル孔16を通過す
る時には、高い流速を有するため、ノズル孔16内にパ
ーティクル源が存在すると、アルゴン含有ガス噴射と共
にパーティクルを吹き出す。したがって、ノズル孔16
部分は、少なくともパーティクル発生を極力抑えた構造
とすることが必要である。
【0050】本発明者は、初めノズルヘッド1をステン
レス鋼および高張力アルミニウム合金で作成した。この
ようなノズルヘッドを用い、真空雰囲気中でアルゴン含
有ガスをSiウエハ上に噴射し、真空容器中から取り出
したSiウエハ上のパーティクルを観察した。ウエハ上
の残留パーティクル数はノズルから噴き出すガス中のパ
ーティクル数を反映していると考えられる。
【0051】図9は、ノズルヘッド1をAl合金(JI
S−A6061)で形成した場合の6インチSiウエハ
上のパーティクル測定結果を示す。横軸はノズルヘッド
使用開始からの積分テスト回数を示し、縦軸は洗浄後の
6インチSiウエハ上のパーティクル数を示す。
【0052】ノズルヘッドは、図1に関連して説明した
構造を有し、図7に示す構成で用いた。1回のテストは
約30分程度であり、そのうち約10分間Ar混合ガス
をノズルから噴き出す。ノズルは使用時には常温から1
00K程度までまず冷却される。Ar混合ガスの流量は
42slm(Ar38slm、N2 4slm)とした。
ノズルヘッド内のゲージ圧力は3〜3.5kg、真空容
器内の圧力は約0.3気圧である。
【0053】1回の洗浄テストが終わる毎にAr混合ガ
スを止め、真空容器内を真空に排気した後、Siウエハ
を外部に取出し、ウエハ上のパーティクルをカウントし
た。測定後、ウエハを真空容器中に戻し、真空排気後A
r混合ガス噴出系を冷却し、次の洗浄工程を行なった。
【0054】0.28μm以上のパーティクルを4チャ
ンネルで測定した。全パーティクル数を実線で1.5μ
m以上のパーティクル数を破線で示す。横軸にはテスト
回数と共にテストの月日を示す。
【0055】全体として、残留パーティクル数が減少す
る傾向が示されている。ノズルヘッド表面にパーティク
ルが残留し、Ar混合ガスの噴出に伴って脱離するとす
れば、残留パーティクル数は徐々に減少するはずであ
り、この傾向に一致する。
【0056】各1日内の残留パーティクル数を見ると、
その日の1回目のテストの残留パーティクル数は、直前
テストの残留パーティクル数よりも多くなっている。た
だし、その絶対値は減少する傾向を示している。これ
は、夜間装置が常温まで昇温し、次に100K程度まで
冷却されることに起因するのであろうと考えられる。
【0057】さらに、5月16日、17日等の測定結果
から明らかなように、1日内でテスト回数を重ねる間に
突然残留パーティクル数が増大することがある。また、
5月23日の測定結果のように、前日までの測定結果か
らは予想もつかない多量の残留パーティクル数を示すこ
ともある。
【0058】なお、70回のテストを行なった時点で残
留パーティクル数は200〜300個程度である。図1
0は、ノズルヘッド1を上述の実施例に従って、純アル
ミニウム材で形成した場合のウエハ上の残留パーティク
ル数測定結果を示す。
【0059】ノズルヘッド材料が異なる他は、Al合金
のノズルヘッドを用いた場合と同じ測定条件を採用し
た。まず、初期の残留パーティクル数がAl合金の場合
の1000個以上から300個程度まで減少している。
【0060】この場合、使用後10日程度(テストを行
なわなかった日を除く)後には、既に発生するパーティ
クル数は実用レベルに近い平均20個程度に達してい
る。また、1日内の残留パーティクル数はほぼ単調に減
少し、各日付の最初のテストにおける残留パーティクル
数もほぼ単調に減少している。すなわち、突然変異的に
パーティクル数が急増することがほとんどなくなってい
る。
【0061】Al合金を用いたノズルヘッドの場合、7
0回のテストで残留パーティクル数は200〜300程
度となったが、純アルミニウム材を用いたノズルヘッド
の場合には、70回のテストで残留パーティクル数は2
0程度まで減少している。
【0062】このように、純アルミニウム材を用いた場
合の残留パーティクル数が減少する現象は、以下のよう
に考えることができるであろう。Al合金は、複数の成
分を含む合金であり、微視的に観察した時には全体が一
様な組成ではなく、局所的に不純物を核とした非金属介
在物が含まれているものと考えられる。このようなAl
合金を、常温と極低温の間で熱サイクルさせると、Al
合金の内部に存在する非金属介在物はその周囲と熱膨張
の程度が異なり、また脆性が低い。
【0063】したがって、ノズルが大きな熱サイクルを
経験すると、Al合金内の非金属介在物には熱膨張係数
の差による歪が生じ、微細な滑りやひび割れが生じるこ
とが予想される。このような非金属介在物が表面に一部
でも露出すると、その表面上を高速のガスが流れる時に
ガス流の与える応力によって組成の崩壊が進み、微粉が
ガス流にのって噴射されてしまう。新たな領域が崩壊す
ると、残留パーティクル数は急激な増大を示すことにな
ろう。
【0064】このような、熱サイクルによる微粉の発生
は、ノズル材が合金である場合には避けることができな
いと考えられる。したがって、ステンレス鋼を用いた場
合にも、同様の微粉化が発生するであろう。
【0065】これに対し、ノズルヘッド1を純アルミニ
ウム材で形成した場合には、材料が全て均一組成である
ため、不純物が少なく、熱膨張による局所的応力が発生
せず、微粉化が発生しにくいものと考えられる。なお、
上記実施例では純度5Nのアルミニウム材を用いたが、
少なくとも純度2N(99%)以上のアルミニウム材を
用いれば、純粋材料を用いる利点が得られるであろう。
【0066】なお、たとえ微粉化が発生しても、発生箇
所のガス流速が遅い時には、噴射ガスにさほどパーティ
クルを添加しないと考えられる。したがって、ノズルヘ
ッド1のうちガス流速が最も高いノズル孔16がパーテ
ィクル発生の最大の原因であろう。したがって、少なく
ともノズル孔16部分を純アルミニウム材で形成すれ
ば、噴射ガスに含まれるパーティクル数は減少するもの
と考えられる。もちろん、ノズルヘッド全体を純アルミ
ニウム材で形成すれば、微粉発生の可能性はさらに減少
するであろう。なお、上述の測定において熱交換器はス
テンレス鋼で作成してある。熱交換器のガス通路も純ア
ルミニウム材で形成すれば、パーティクル発生の確率は
さらに減少するであろう。
【0067】以上説明したように、ノズルヘッドを純金
属材料、特に純アルミニウム材料で形成することによ
り、ノズルからガスを噴射する際に噴射ガスに混入され
るパーティクル数を減少させることができる。
【0068】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ノズルから噴射されるガス中に含まれるパーティクル数
を減少させることができる。
【0070】したがって、Arガス噴射による洗浄効果
を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による極低温用ノズルの構造を
示す概略断面図である。
【図2】本発明の実施例による極低温用ノズルを洗浄す
る工程を示す概略断面図である。
【図3】本発明の実施例によるアルゴン洗浄装置の構成
を示す概略断面図である。
【図4】ノズルヘッダ内の温度と圧力の時間変化を示す
グラフである。
【図5】アルゴンを含む混合ガスの冷却温度と流量との
関係を示すグラフである。
【図6】他の構成例による洗浄装置の冷却手段の概略平
面図である。
【図7】図6に示す他の構成例による洗浄装置の冷却手
段の概略断面図である。
【図8】図1に示すノズルの部分拡大図である。
【図9】ノズルヘッドをアルミニウム合金で作成した場
合の、洗浄後のウエハ上に残留するパーティクル数測定
結果を示すグラフである。
【図10】本発明の実施例によるノズルヘッドを用いた
場合の、洗浄後のウエハ上に残留するパーティクル数測
定結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ノズルヘッド 2 熱交換器 3 締結具 4 終端部材 5 メタルガスケット 6 ベアリング 8、11 大径部 9、13 ネジ 15 中空部 16 ノズル孔 17 研磨部材 18 エッチング剤 19 容器 20 超音波振動子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05B 1/00 - 1/36 B08B 3/02 H01L 21/02 H01L 21/304 341

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液滴を含む極低温流体をクリーンな雰囲
    気中に置かれた対象物上に噴射するための極低温用ノズ
    ルであって、 純アルミニウム材で形成されたノズル孔部を有する極低
    温用ノズル。
  2. 【請求項2】 前記純アルミニウム材は、99%以上の
    純度を有する請求項1記載の極低温用ノズル。
  3. 【請求項3】 前記純アルミニウム材は、真空鋳造され
    たものである請求項1ないし2記載の極低温用ノズル。
  4. 【請求項4】 純アルミニウム材の無垢材を準備する工
    程と、 前記純アルミニウム無垢材を機械加工して、中空部を有
    する筒状体であり、外部から中空部に貫通するノズル孔
    を有するノズルヘッドを形成する工程と、 前記中空部を化学機械研磨する工程と、 前記ノズル孔を超音波洗浄する工程とを含む極低温用ノ
    ズルの製造方法。
JP6253297A 1994-10-19 1994-10-19 極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法 Expired - Lifetime JP2809995B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6253297A JP2809995B2 (ja) 1994-10-19 1994-10-19 極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法
GB9515688A GB2294217B (en) 1994-10-19 1995-07-31 Ultra clean nozzle
TW084107977A TW362996B (en) 1994-10-19 1995-08-01 Surface cleaning system with its nozzle and the method of manufacturing the nozzle
KR1019950025274A KR100267268B1 (ko) 1994-10-19 1995-08-17 극저온용 노즐 및 그 제조방법
DE19531780A DE19531780A1 (de) 1994-10-19 1995-08-29 Ultrareine Düse

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6253297A JP2809995B2 (ja) 1994-10-19 1994-10-19 極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08117644A JPH08117644A (ja) 1996-05-14
JP2809995B2 true JP2809995B2 (ja) 1998-10-15

Family

ID=17249333

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6253297A Expired - Lifetime JP2809995B2 (ja) 1994-10-19 1994-10-19 極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法

Country Status (5)

Country Link
JP (1) JP2809995B2 (ja)
KR (1) KR100267268B1 (ja)
DE (1) DE19531780A1 (ja)
GB (1) GB2294217B (ja)
TW (1) TW362996B (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10308299A1 (de) * 2003-02-26 2004-09-16 MAX-PLANCK-Gesellschaft zur Förderung der Wissenschaften e.V. Düsenanordnung
BRPI0715966A2 (pt) 2006-08-28 2013-08-06 Air Prod & Chem aparelho, e mÉtodo
WO2009032709A1 (en) 2007-08-28 2009-03-12 Air Products And Chemicals, Inc. Apparatus and method for controlling the temperature of a cryogen
KR101103270B1 (ko) 2009-07-24 2012-01-10 주식회사 비스 단열성능이 향상된 3중 배관구조의 액체질소 분사장치
KR101129468B1 (ko) * 2009-12-08 2012-03-28 주식회사 비스 히팅블록이 형성된 3중 배관구조의 액체질소 분사장치
CN106238374A (zh) * 2015-11-03 2016-12-21 无锡市三立轴承有限公司 小型轴承清洗结构
KR102054212B1 (ko) * 2019-08-08 2020-01-22 하명세 차량용 수소연료저장탱크의 알루미늄 노즐 제조방법 및 이를 이용한 수소연료저장탱크의 알루미늄 노즐

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5209028A (en) * 1992-04-15 1993-05-11 Air Products And Chemicals, Inc. Apparatus to clean solid surfaces using a cryogenic aerosol
US5512106A (en) * 1993-01-27 1996-04-30 Sumitomo Heavy Industries, Ltd. Surface cleaning with argon

Also Published As

Publication number Publication date
DE19531780A1 (de) 1996-04-25
GB2294217B (en) 1998-08-05
GB2294217A (en) 1996-04-24
KR960013477A (ko) 1996-05-22
GB9515688D0 (en) 1995-09-27
TW362996B (en) 1999-07-01
JPH08117644A (ja) 1996-05-14
KR100267268B1 (ko) 2000-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100332707B1 (ko) 아르곤에의한표면세정
US9221067B2 (en) CO2 composite spray method and apparatus
US10058975B2 (en) In-situ temperature control during chemical mechanical polishing with a condensed gas
JP2765676B2 (ja) 熱交換機
US5366156A (en) Nozzle apparatus for producing aerosol
JP2739926B2 (ja) エアロゾルを生成するための装置
JP2809995B2 (ja) 極低温用ウルトラクリーンノズルとその製造方法
KR101025348B1 (ko) 펄스 튜브 냉각 시스템
WO1999034422A1 (en) Aerosol substrate cleaner
US5486132A (en) Mounting apparatus for cryogenic aerosol cleaning
JP2828891B2 (ja) 表面洗浄方法および表面洗浄装置
JP2828876B2 (ja) 表面洗浄方法及び装置
JP5816544B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
WO2021079779A1 (ja) 基板洗浄方法、および基板洗浄装置
JP2865619B2 (ja) ガスを用いた洗浄方法および洗浄装置
JP2005048991A (ja) 冷凍機を用いた物品の冷却方法、及び冷凍機
KR0145028B1 (ko) 에어로졸 생성장치
Jackson et al. CO 2 composite spray method and apparatus
KR0133228B1 (ko) 열교환기
Müller-Steinhagen Fouling phenomena during boiling of cryogenic liquids
JP3254527B2 (ja) スラッシュ水素の製造方法及び装置
CN115586713A (zh) 一种不使用气态氦的单组分低温微固态氮粒子喷雾物理光刻胶去除清洁方法
JPH0243730A (ja) 半導体ウエハの洗浄装置
JPH04242926A (ja) 半導体基板の温度制御方法、半導体基板の温度制御装置および各種真空装置
JPH0192072A (ja) 超微凍結粒の製造噴射装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19980707