JP2809906B2 - 無機発泡板の製法 - Google Patents
無機発泡板の製法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
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- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B41/00—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone
- C04B41/009—After-treatment of mortars, concrete, artificial stone or ceramics; Treatment of natural stone characterised by the material treated
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- C04B41/45—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements
- C04B41/50—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials
- C04B41/5022—Coating or impregnating, e.g. injection in masonry, partial coating of green or fired ceramics, organic coating compositions for adhering together two concrete elements with inorganic materials with vitreous materials
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無機発泡板の製法に関す
る。さらに詳しくは、深みのある表情をもった無機発泡
板をうることができる無機発泡板の製法に関する。
る。さらに詳しくは、深みのある表情をもった無機発泡
板をうることができる無機発泡板の製法に関する。
【0002】
【従来の技術】無機発泡板は、軽量で取扱いが容易であ
り、保温性、耐火性、耐久性などに優れているため、近
年、プレハブ住宅などに用いられつつある。
り、保温性、耐火性、耐久性などに優れているため、近
年、プレハブ住宅などに用いられつつある。
【0003】かかる無機発泡板の表面化粧層としては従
来よりガラス質の釉薬層が多用されており、特開平1-29
1634号公報にみられるように、無機発泡性造粒物もしく
は無機造粒物の表面に着色原料粉末をコーティングする
か、または釉薬泥漿を吹きつけた粒状原料をべース層上
に積層し、該ベース層と溶化一体化させて製造されてい
た。また釉薬原料に顔料を加配し造粒したものを化粧層
用原料として用いていた。
来よりガラス質の釉薬層が多用されており、特開平1-29
1634号公報にみられるように、無機発泡性造粒物もしく
は無機造粒物の表面に着色原料粉末をコーティングする
か、または釉薬泥漿を吹きつけた粒状原料をべース層上
に積層し、該ベース層と溶化一体化させて製造されてい
た。また釉薬原料に顔料を加配し造粒したものを化粧層
用原料として用いていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の着色粒は、色の濃淡はあるものの何れの粒も溶化すれ
ば一つの色の点であり、えられる表面化粧層はそれぞれ
の色の点の集合体にすぎず、色調の深さに欠けていた。
の着色粒は、色の濃淡はあるものの何れの粒も溶化すれ
ば一つの色の点であり、えられる表面化粧層はそれぞれ
の色の点の集合体にすぎず、色調の深さに欠けていた。
【0005】また、配合粉砕された釉薬原料粉で造粒
し、さらにえられた造粒物の外周に同じ原料に顔料を添
加した着色原料粉をコーティングして焼成したばあい、
粒は溶融して一体となるが形状は崩れず一つの色粒して
存在するのみであり、やはり色調に欠けていた。
し、さらにえられた造粒物の外周に同じ原料に顔料を添
加した着色原料粉をコーティングして焼成したばあい、
粒は溶融して一体となるが形状は崩れず一つの色粒して
存在するのみであり、やはり色調に欠けていた。
【0006】本発明は、叙上の事情に鑑み、深みのある
表情を有する無機発泡板の製法を提供することを目的と
する。
表情を有する無機発泡板の製法を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の無機発泡板の製
法は、無機発泡性造粒物からなるベース層上に表面化粧
層を形成し、えられた積層体を加熱して溶化一体化させ
る無機発泡板の製法であって、前記表面化粧層が融点が
異なる2種類の釉原料によって芯材と外皮からなる二層
構造に造粒された粒状物からなることを特徴としてい
る。
法は、無機発泡性造粒物からなるベース層上に表面化粧
層を形成し、えられた積層体を加熱して溶化一体化させ
る無機発泡板の製法であって、前記表面化粧層が融点が
異なる2種類の釉原料によって芯材と外皮からなる二層
構造に造粒された粒状物からなることを特徴としてい
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の無機発泡板の製法を詳細に説
明する。
明する。
【0009】本発明における無機発泡板はベース層と該
ベース層上に形成された表面化粧層とからなっている。
このうちベース層は、本発明においてとくに限定される
ものではなく、酸性白土、シラス、真珠岩、抗火石、長
石などのAl2 O3 - SiO2 系鉱物を主原料として、
これにソーダ灰、硝酸ソーダ、ガラス粉、硼酸、硼砂な
どの融剤やドロマイト、SiC、炭酸バリウム、炭酸カ
リウムなどを補助的に配合したものを造粒した造粒物
や、黒旺石、真珠岩、発泡頁石などの天然発泡鉱物など
を用いることができる。
ベース層上に形成された表面化粧層とからなっている。
このうちベース層は、本発明においてとくに限定される
ものではなく、酸性白土、シラス、真珠岩、抗火石、長
石などのAl2 O3 - SiO2 系鉱物を主原料として、
これにソーダ灰、硝酸ソーダ、ガラス粉、硼酸、硼砂な
どの融剤やドロマイト、SiC、炭酸バリウム、炭酸カ
リウムなどを補助的に配合したものを造粒した造粒物
や、黒旺石、真珠岩、発泡頁石などの天然発泡鉱物など
を用いることができる。
【0010】本発明の特徴は表面化粧層が融点の異なる
二種類の釉原料によって二層構造(芯材と外皮からなる
二層構造)に造粒された粒状物からなっていることであ
る。そして、本発明においては、まず低融点の原料が昇
温により溶融して融液を作り、続いてこの融液が高融点
の原料を溶融させて先に溶融した融液に同化させてゆく
のである。このように時差のある溶融順序で溶融すると
その境界に複雑なからみが生じるのである。
二種類の釉原料によって二層構造(芯材と外皮からなる
二層構造)に造粒された粒状物からなっていることであ
る。そして、本発明においては、まず低融点の原料が昇
温により溶融して融液を作り、続いてこの融液が高融点
の原料を溶融させて先に溶融した融液に同化させてゆく
のである。このように時差のある溶融順序で溶融すると
その境界に複雑なからみが生じるのである。
【0011】たとえば高融点の原料からなる粒を芯材と
し、これに低融点の着色原料粉を外皮としてコーティン
グした粒からなる表面化粧層を加熱すると、低融点の粒
の外皮は先に溶融を始め融液となって粒界を埋める。そ
の融液に誘われるようにして芯材も順次溶融して、先に
溶融した融液と混じりながら融液となる。そして、急冷
帯、徐冷帯へ運ばれて固化し、先に溶けて粒界を埋めて
いた低融点の釉は網目状に発達し、その網目の中に後か
ら溶けた芯材の色調が同化した表情となる。
し、これに低融点の着色原料粉を外皮としてコーティン
グした粒からなる表面化粧層を加熱すると、低融点の粒
の外皮は先に溶融を始め融液となって粒界を埋める。そ
の融液に誘われるようにして芯材も順次溶融して、先に
溶融した融液と混じりながら融液となる。そして、急冷
帯、徐冷帯へ運ばれて固化し、先に溶けて粒界を埋めて
いた低融点の釉は網目状に発達し、その網目の中に後か
ら溶けた芯材の色調が同化した表情となる。
【0012】また、この反対に、芯材が低融点原料の造
粒物であれば、芯材が先に溶融し、溶融が進むと共に融
液となって外皮の高融点原料を溶融させながら拡散する
ので、その溶融状態は流紋状となる。このような溶融状
態が重なって化粧の釉薬層を形成するので、化粧は大変
深みのある釉層ができるのである。
粒物であれば、芯材が先に溶融し、溶融が進むと共に融
液となって外皮の高融点原料を溶融させながら拡散する
ので、その溶融状態は流紋状となる。このような溶融状
態が重なって化粧の釉薬層を形成するので、化粧は大変
深みのある釉層ができるのである。
【0013】表面化粧層を構成する粒状物は、前述した
ごとく芯材と外皮とからなる二層構造を有しているが、
高融点配合原料を芯材に用いて低融点配合原料を外皮に
してもよく、また芯材に低融点配合原料を用い、外皮と
して高融点配合原料をコーティングしてもよい。これら
の粒の溶融した模様は前述したとおりである。
ごとく芯材と外皮とからなる二層構造を有しているが、
高融点配合原料を芯材に用いて低融点配合原料を外皮に
してもよく、また芯材に低融点配合原料を用い、外皮と
して高融点配合原料をコーティングしてもよい。これら
の粒の溶融した模様は前述したとおりである。
【0014】高融点原料の具体例としては、ガラス粉、
真珠岩粉を主材として、助剤にフリット、ソーダ灰、炭
酸バリウム、硼砂、硼酸、鉛丹、鉛白、粉末ケイ酸ソー
ダ、亜鉛華などの適量と、粘結材としてベントナイト、
水簸粘土の少量を用いたものをあげることができる。
真珠岩粉を主材として、助剤にフリット、ソーダ灰、炭
酸バリウム、硼砂、硼酸、鉛丹、鉛白、粉末ケイ酸ソー
ダ、亜鉛華などの適量と、粘結材としてベントナイト、
水簸粘土の少量を用いたものをあげることができる。
【0015】また、ガラス粒、長石、ケイ石の風化粒煉
瓦、タイルなどのセルベン粒を用いたばあい、粒は溶融
しないが別な風味ある表情を呈する。
瓦、タイルなどのセルベン粒を用いたばあい、粒は溶融
しないが別な風味ある表情を呈する。
【0016】低融点原料としては、ガラス粉、真珠岩
粉、フリット、ソーダ灰、炭酸バリウム、硼砂、硼酸、
鉛丹、鉛白、粉末ケイ酸ソーダ、亜鉛華などからなる群
より選択して、高融点原料よりも低い融点となるように
配合し、粉砕、造粒したものを用いることができる。
粉、フリット、ソーダ灰、炭酸バリウム、硼砂、硼酸、
鉛丹、鉛白、粉末ケイ酸ソーダ、亜鉛華などからなる群
より選択して、高融点原料よりも低い融点となるように
配合し、粉砕、造粒したものを用いることができる。
【0017】芯材の粒径は本発明においてとくに限定さ
れないが、通常0.5〜2.5mm 程度である。外皮層の厚さ
もとくに限定されないが通常0.5 〜1.5mm 程度であり、
芯材の重量の30〜200 %程度芯材にコーティングされ
る。
れないが、通常0.5〜2.5mm 程度である。外皮層の厚さ
もとくに限定されないが通常0.5 〜1.5mm 程度であり、
芯材の重量の30〜200 %程度芯材にコーティングされ
る。
【0018】つぎに本発明の無機発泡板の製法を実施例
に基づき説明するが本発明はもとよりかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
に基づき説明するが本発明はもとよりかかる実施例のみ
に限定されるものではない。
【0019】実施例1ベース層原料の調製 酸性白土52%(重量%、以下同様)、ガラス粉20%、ソ
ーダ灰10%、硝酸ソーダ4%、ドロマイト7%およびジ
ルコンフラワー7%からなる配合原料をスチールボール
とともにボールミルに入れ6時間乾式粉砕した。粉末は
325 メッシュ96%全通であった。この原料粉末に廃糖蜜
の15%液をバインダーとして噴霧しながら、パン型造粒
機で転動させて粒径1.0 〜2.5mm の造粒物をえた。これ
をバイブルリフト転動乾燥機で含水率が2%以下となる
よう乾燥してベース層原料とした。
ーダ灰10%、硝酸ソーダ4%、ドロマイト7%およびジ
ルコンフラワー7%からなる配合原料をスチールボール
とともにボールミルに入れ6時間乾式粉砕した。粉末は
325 メッシュ96%全通であった。この原料粉末に廃糖蜜
の15%液をバインダーとして噴霧しながら、パン型造粒
機で転動させて粒径1.0 〜2.5mm の造粒物をえた。これ
をバイブルリフト転動乾燥機で含水率が2%以下となる
よう乾燥してベース層原料とした。
【0020】化粧層原料の調製 a.高温化粧原料(融点750 ℃) ガラス粉57%、カサイ釉薬(株)製C-3 フリット30%、
ジルコン8%および水簸粘度5%をアルミナボールとと
もにボールミルに入れて6時間乾式粉砕した。粉末の粒
径は325 メッシュ96%全通であった。
ジルコン8%および水簸粘度5%をアルミナボールとと
もにボールミルに入れて6時間乾式粉砕した。粉末の粒
径は325 メッシュ96%全通であった。
【0021】b.低温化粧原料(融点720 ℃) ガラス粉53%、R-2 フリット37%、ベントナイト3%、
ジルコン5%および水簸粘度2%からなり、Z-205 (日
陶産業(株)製顔料)を外割で0.5 %加えた原料をアル
ミナボールとともにポットミルに入れて6時間乾式粉砕
した。粉末の粒度は325 メッシュ96%通過であった。
ジルコン5%および水簸粘度2%からなり、Z-205 (日
陶産業(株)製顔料)を外割で0.5 %加えた原料をアル
ミナボールとともにポットミルに入れて6時間乾式粉砕
した。粉末の粒度は325 メッシュ96%通過であった。
【0022】c.粉末原料の造粒 粉砕された低融点(融点720 ℃)粉末をパン型造粒機を
用いて廃糖蜜の15%溶液を噴霧しながら造粒して粒径0.
7 〜1.5mm の粒状原料をえた。えられた粒状原料をさら
にパン型造粒機にいれて転動させながら15%の廃糖蜜液
を噴霧して粒の表面に高融点(融点750 ℃)粉末をコー
ティングして粒径が1.0 〜2.0mm の二層造粒原料をえ
た。すなわち芯材は融点720 ℃の低融点原料よりなり、
外皮は高融点(融点750 ℃)粉末によってコーティング
されている。この二層造粒原料をバイブリフト乾燥機で
転動させながら含水率2%以下に乾燥して化粧層原料を
えた。
用いて廃糖蜜の15%溶液を噴霧しながら造粒して粒径0.
7 〜1.5mm の粒状原料をえた。えられた粒状原料をさら
にパン型造粒機にいれて転動させながら15%の廃糖蜜液
を噴霧して粒の表面に高融点(融点750 ℃)粉末をコー
ティングして粒径が1.0 〜2.0mm の二層造粒原料をえ
た。すなわち芯材は融点720 ℃の低融点原料よりなり、
外皮は高融点(融点750 ℃)粉末によってコーティング
されている。この二層造粒原料をバイブリフト乾燥機で
転動させながら含水率2%以下に乾燥して化粧層原料を
えた。
【0023】積層および焼成 搬送用耐熱メッシュベルトを架設した全長39mのトルネ
ルキルンを用いた。巾1mのメッシュベルト上に離型材
としてアルミナを塗布し、その上に前述した無機発泡性
ベース層造粒物を15mmの厚さに均一にチャージし、さら
にその上に二層に造粒された化粧層原料を6mmの厚さで
平滑に積層した。
ルキルンを用いた。巾1mのメッシュベルト上に離型材
としてアルミナを塗布し、その上に前述した無機発泡性
ベース層造粒物を15mmの厚さに均一にチャージし、さら
にその上に二層に造粒された化粧層原料を6mmの厚さで
平滑に積層した。
【0024】メッシュベルト上に積層された原料は予熱
帯に搬送され、順次、焼成帯、急冷帯、徐冷帯、冷却帯
へと搬送されて炉出口より取り出した。焼成条件は、予
熱帯は350 〜650 ℃、焼成帯は、700 〜880 ℃、急冷帯
は700 〜710 ℃、徐冷帯は620 〜480 ℃、冷却帯は450
〜60℃あった。メッシュベルトの移動速度は25cm/分で
あり、炉に入ってから炉を出るまでの所要時間は160 分
であった。
帯に搬送され、順次、焼成帯、急冷帯、徐冷帯、冷却帯
へと搬送されて炉出口より取り出した。焼成条件は、予
熱帯は350 〜650 ℃、焼成帯は、700 〜880 ℃、急冷帯
は700 〜710 ℃、徐冷帯は620 〜480 ℃、冷却帯は450
〜60℃あった。メッシュベルトの移動速度は25cm/分で
あり、炉に入ってから炉を出るまでの所要時間は160 分
であった。
【0025】製品の評価 えられた無機発泡板を巾90cm、長さ100cm に切断したと
ころ、べース層の発泡は細く小孔の揃った発泡状態であ
った。化粧層の断面はコーティングされた釉原料が溶融
して一体となって緻密なガラス層を形成していた。平滑
な表面は淡いクリーム色の流れに誘われるように白の斑
点が浮き沈んでいる深い味わいであった。従来の色粒の
斑点の集合体と異なり淡いクリーム色が白と融合した部
分が多く、立体的な色調を呈していた。
ころ、べース層の発泡は細く小孔の揃った発泡状態であ
った。化粧層の断面はコーティングされた釉原料が溶融
して一体となって緻密なガラス層を形成していた。平滑
な表面は淡いクリーム色の流れに誘われるように白の斑
点が浮き沈んでいる深い味わいであった。従来の色粒の
斑点の集合体と異なり淡いクリーム色が白と融合した部
分が多く、立体的な色調を呈していた。
【0026】実施例2ベース層原料の調製 実施例1と同様にして調製した。
【0027】化粧層原料の調製 a.高温化粧原料(融点780 ℃) 廃板ガラスをCTセラミックミルにて1〜2.5mm の大き
さに粉砕した。
さに粉砕した。
【0028】b.低温化粧原料(融点640 ℃) R-2 フリット粉(20μ以下の大きさまで粉砕したもの)
80%、ジルコニット10%および色付け顔料としてのZ-2
05(日陶産業(株)製)3%からなる原料100gを擂潰
機で60分間混合した。
80%、ジルコニット10%および色付け顔料としてのZ-2
05(日陶産業(株)製)3%からなる原料100gを擂潰
機で60分間混合した。
【0029】c.ガラス粒へのコーティング パン型造粒機を用いてガラス粒へ低温化粧原料をコーテ
ィングした。コーティング液としては、水1リットルに
対してカリ水ガラス200 gおよびモナードガム3gの割
合で混合した液を使用した。コーティング量はガラス粒
に対して50重量%であった。
ィングした。コーティング液としては、水1リットルに
対してカリ水ガラス200 gおよびモナードガム3gの割
合で混合した液を使用した。コーティング量はガラス粒
に対して50重量%であった。
【0030】積層および焼成 アルミナ泥漿を塗布した耐熱メッシュネットの上に前述
した無機発泡性ベース層造粒物を15mmの厚さに均一にチ
ャージし、さらにその上に化粧層原料を5mmの厚さで平
滑に積層した。
した無機発泡性ベース層造粒物を15mmの厚さに均一にチ
ャージし、さらにその上に化粧層原料を5mmの厚さで平
滑に積層した。
【0031】えられた積層体を電気炉にて温度880 ℃
(昇温時間:60分)で10分間焼成した。
(昇温時間:60分)で10分間焼成した。
【0032】製品の評価 微細な気孔のベース層上に化粧層は溶化一体となり、そ
の表面は透明な大小のガラス粒にコーティングされた低
融点化粧原料は溶融してガラス粒の表面の一部を着色
し、落葉色の融液は筋状に粒界を埋めていた。透明で輝
くガラス粒を落葉色の繊維が包んでいる様であった。ガ
ラス粒の透明感が重厚な立体感を表していた。
の表面は透明な大小のガラス粒にコーティングされた低
融点化粧原料は溶融してガラス粒の表面の一部を着色
し、落葉色の融液は筋状に粒界を埋めていた。透明で輝
くガラス粒を落葉色の繊維が包んでいる様であった。ガ
ラス粒の透明感が重厚な立体感を表していた。
【0033】実施例3ベース層原料の調製 実施例1と同様にして調製した。
【0034】化粧層原料の調製 a.高温化粧原料(融点780 ℃) ガラス粉53%、R-2 フリット37%、ベントナイト3%、
ジルコン5%、水簸粘土2%、水酸化アルミニウム8%
(外割)およびB-85(日陶産業(株)製顔料)3%
(外割)からなる配合原料をポットミルに入れ、10mmφ
のアルミナボールとともに6時間乾式粉砕した。粉砕原
料をパン型造粒機を用いて、バインダーとして15%廃糖
蜜液を噴霧しながら転動造粒して粒径2.5 〜3.0mm の粒
をえた。
ジルコン5%、水簸粘土2%、水酸化アルミニウム8%
(外割)およびB-85(日陶産業(株)製顔料)3%
(外割)からなる配合原料をポットミルに入れ、10mmφ
のアルミナボールとともに6時間乾式粉砕した。粉砕原
料をパン型造粒機を用いて、バインダーとして15%廃糖
蜜液を噴霧しながら転動造粒して粒径2.5 〜3.0mm の粒
をえた。
【0035】b.低温化粧原料(融点730 ℃) ガラス粉53%、R-2 フリット37%、ベントナイト3%、
ジルコン5%、水簸粘土2%、およびJ-24 (日陶産業
(株)製顔料)5%(外割)からなる配合原料を擂潰機
で60分間混合した。
ジルコン5%、水簸粘土2%、およびJ-24 (日陶産業
(株)製顔料)5%(外割)からなる配合原料を擂潰機
で60分間混合した。
【0036】c.着色コーティング パン型造粒機を用いて粒径2.5 〜3.0mm の高温化粧粒へ
低温化粧粉をコーティングした。コーティング液は実施
例2と同様であった。コーティング量は高温化粧粒に対
して30%であった。化温化粧粉はできるだけ不均一に付
着するよう投入位置に配慮した。
低温化粧粉をコーティングした。コーティング液は実施
例2と同様であった。コーティング量は高温化粧粒に対
して30%であった。化温化粧粉はできるだけ不均一に付
着するよう投入位置に配慮した。
【0037】積層および焼成 実施例2と同様にして積層体を形成し、電気炉にて焼成
を行った。
を行った。
【0038】製品の評価 ベース層と溶化一体となった化粧層の表面は高融点の淡
いグレー色のセミマットであり、コーティングされた低
融点粉末は光沢のある黒色を呈していた。黒色はセミマ
ットの粒を汚しているが粒界に集まり、グレーのセミマ
ットと黒の輝きが素晴らしいコントラストを呈してい
た。
いグレー色のセミマットであり、コーティングされた低
融点粉末は光沢のある黒色を呈していた。黒色はセミマ
ットの粒を汚しているが粒界に集まり、グレーのセミマ
ットと黒の輝きが素晴らしいコントラストを呈してい
た。
【0039】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明の製法によ
れば、深みのある表情をもった無機発泡板をうることが
できる。
れば、深みのある表情をもった無機発泡板をうることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮澤 貴俊 大阪府豊中市新千里西町一丁目1番12号 ナショナル住宅産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−27642(JP,A) 特開 昭55−47267(JP,A) 特開 昭51−139808(JP,A) 特開 昭61−209976(JP,A) 特開 昭55−109265(JP,A) 特開 昭61−111955(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 38/00 304 C04B 33/14 C04B 33/34
Claims (6)
- 【請求項1】 無機発泡性造粒物からなるベース層上に
表面化粧層を形成し、えられた積層体を加熱して溶化一
体化させる無機発泡板の製法であって、前記表面化粧層
が融点が異なる2種類の釉原料によって芯材と外皮から
なる二層構造に造粒された粒状物からなることを特徴と
する無機発泡板の製法。 - 【請求項2】 前記2種類の釉原料のうち少なくとも1
種類が顔料により着色されてなる請求項1記載の製法。 - 【請求項3】 芯材となる釉原料の融点が外皮となる釉
原料の融点よりも低い請求項1記載の製法。 - 【請求項4】 芯材となる釉原料の融点が外皮となる釉
原料の融点よりも高い請求項1記載の製法。 - 【請求項5】 芯材となる釉原料がガラス粒であり、外
皮となる釉原料がガラス粒よりも低融点となるように調
整されてなる請求項1記載の製法。 - 【請求項6】 芯材となる釉原料がガラス粒であり、外
皮となる釉原料がガラス粒よりも高融点となるように調
整されてなる請求項1記載の製法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3268015A JP2809906B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 無機発泡板の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP3268015A JP2809906B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 無機発泡板の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH05105543A JPH05105543A (ja) | 1993-04-27 |
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ID=17452718
Family Applications (1)
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JP3268015A Expired - Lifetime JP2809906B2 (ja) | 1991-10-17 | 1991-10-17 | 無機発泡板の製法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2809906B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE4409309A1 (de) * | 1994-03-18 | 1995-09-21 | Basf Ag | Formkörper, enthaltend Silica-Aerogel-Partikel sowie Verfahren zu ihrer Herstellung |
-
1991
- 1991-10-17 JP JP3268015A patent/JP2809906B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH05105543A (ja) | 1993-04-27 |
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