JP2809576B2 - 熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置 - Google Patents

熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置

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JP2809576B2 JP13328693A JP13328693A JP2809576B2 JP 2809576 B2 JP2809576 B2 JP 2809576B2 JP 13328693 A JP13328693 A JP 13328693A JP 13328693 A JP13328693 A JP 13328693A JP 2809576 B2 JP2809576 B2 JP 2809576B2
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は熱可塑性発泡樹脂粉砕粒
の整粒装置に関し、特に、例えば発泡ポリスチレンのよ
うな熱可塑性発泡樹脂成形体の粉砕粒子に必要な処理を
施しその比重及び粒度を同時に調整することのできる熱
可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発泡ポリスチレン成形品等の
熱可塑性発泡樹脂成形品は、断熱性が高くまた軽量かつ
衝撃性に優れている等の利点を有することから、各種梱
包材や容器の原料として広く用いられる一方で、使用済
みのこの種熱可塑性発泡樹脂成形体の処理は社会的な課
題となってきている。そのための一つの手段として、こ
の種廃棄物を資源として再利用するための回収処理技術
が開発されてきており、この処理技術は、資源の再利用
の観点からも好ましい技術であり、鋭意研究が進められ
ている。
【0003】熱可塑性発泡樹脂廃棄物の再利用回収処理
技術の1つとして、使用済みの発泡ポリスチレン成形品
等を粉砕機により不定形の小粉砕物に粉砕し、この粉砕
物を新しい予備発泡粒と混合して、再度発泡ポリスチレ
ン成形品等の熱可塑性発泡樹脂成形体として再利用する
ための方法が提案されている(特開昭4−108835
号公報等参照)。
【0004】また、他の回収処理技術として、発泡ポリ
スチレン成形品等の廃棄物を粉砕した粉砕粒を通気性の
ある風袋に詰め、これを土中に埋設することによって水
はけを良くするあるいは排水路とする方法も提案されて
いる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、熱可塑性発
泡樹脂成形体を粉砕した粉砕品は一般に比重が小さく軽
量すぎることや、粉砕時もしくは送粒時に初期の目的物
である粉砕品に加えて微小な薄片状あるいは糸状の粉砕
粉末(以下、樹脂粉末という)がその粉砕粒中に発生し
やすいこと、粉砕品の表面に「ひげ」状のものを有する
場合があること、あるいは粉砕粒子の形状が一定してい
ないこと等の理由から、再利用を行うに際していくつか
の問題を招来している。
【0006】すなわち、熱可塑性発泡樹脂成形体を粉砕
機により粉砕した粉砕品は、その粒度分布が広範囲に及
んでおりかつ嵩比重としてもかなり軽いことから、計量
する度にその計量値が変動しがちであり、粉砕品として
の安定した評価をすることが困難となっている。そのた
めに、再利用に先立って粉砕品の比重と粒度を調整する
ことが必要となる場合が多いが、通常それは別個の装置
で別個の工程として行われており、作業工程の簡素化及
びコスト低減の双方の観点から改善が求められている。
【0007】さらに、前記のように粉砕品を新原料の予
備発泡粒に混合して再度熱可塑性発泡樹脂成形品とする
場合において、その混合原料を成形機のホッパーに送粒
する際、新原料発泡粒と粉砕品とに比重差があるため
に、また粒子形状が一定していないために、送粒中に新
原料発泡粒と粉砕品とが分離しがちであり、それが成形
不良の原因となることがある。
【0008】また、発泡成形用金型に上記混合原料を充
填して蒸気加熱成形する場合に、該粉砕粒中には前記の
ように樹脂粉末が含まれていることから、発泡成形用金
型に削孔された蒸気穴が閉塞されて蒸気の供給が不十分
となり、発泡が不完全になるという問題も生じている。
また、貯蔵用ホッパーから前記粉砕粒と予備発泡粒子と
の混合物を発泡成形用金型に充填するのに充填器が使用
されるが、この充填器の作動部分に前記粉砕粒中の樹脂
粉末が入り込み、充填器が作動不良を起こして、充填不
能となる場合も生じている。
【0009】さらに、樹脂粉末が混入したままで発泡成
形を行うと発泡成形の途中で樹脂粉末が減容し、その減
容分だけ新規な予備発泡粒子が過発泡を起こすことか
ら、所期した嵩比重の成形品を得ることが困難である事
態も生じている。さらには、通気性のある風袋に熱可塑
性発泡樹脂の粉砕品を詰め土中に埋設して使用する場
合、上記と同様に粉砕品中の樹脂粉末が目詰まりを引き
起こし、その製品の特徴である通気性を阻害することも
生じうる。
【0010】そのような不都合を解消する手段として、
使用済み発泡熱可塑性樹脂成形体を粉砕して得られた粉
砕粒を初期の目的物である不定型の粉砕粒と障害物とな
りがちな樹脂粉末とに分離すべく、振動ふるい器による
分離作業を行うことが提案されているが、粉砕粒、特に
樹脂粉末に静電気が生じることから、十分な分離効果を
あげることは困難である。静電気の発生を阻止する目的
から、本出願人はふるい分け時の雰囲気を多湿環境に置
くこと等の提案も行っている(特願平5−30739
号)。さらに改良した手段として、本出願人は、粉砕機
で粉砕した発泡熱可塑性樹脂成形体の粉砕粒をふるい区
間を通過させ、そのふるい区間の少なくとも一所におい
て該粉砕粒に吸引力を作用させることにより、該ふるい
を通して、該粉砕によって生じた樹脂粉末を該粉砕粒か
ら除去することを特徴とする、発泡熱可塑性樹脂成形体
の粉砕粒の処理方法及びそのための装置をもすでに提案
しており(特願平5−82151号)十分な成果をあげ
ている。
【0011】本発明の目的は、上記した発泡熱可塑性樹
脂成形体の粉砕粒と新規な予備発泡粒子との混合物を新
たな発泡成形品として成形する際に生じている、あるい
は粉砕粒を単独で用いる際に生じている上記のような不
都合を解消するための、さらに改良された手段を提供す
ることにあり、より具体的には、発泡熱可塑性樹脂成形
体の粉砕粒から、再利用時に障害となる樹脂粉末あるい
は「ひげ」を確実に除去すると共に、その粒度と比重の
調整を一台の装置においてかつ一つの工程で同時に行う
ことのできる、熱可塑性発泡樹脂粉砕粒のための整粒装
置を提供することにある。
【0012】
【課題解決するための手段】上記の課題を解決しかつ目
的を達成するために、本発明者らは鋭意研究を継続し本
発明を完成するにいたった。すなわち、本発明は、基本
的に、熱可塑性発泡樹脂粉砕粒を収容するホッパー、前
記ホッパーの出口近傍に導入口を持ちかつ少なくとも底
面部分を網目状に形成しているふるい手段、前記ふるい
手段の少なくとも前記底面部分の下方側を覆うように位
置している落下物受け皿、前記ふるい手段と落下物受け
皿とを振動させる加振手段、及び前記ふるい手段の上方
に位置する加熱手段、とを有し、供給される熱可塑性発
泡樹脂粉砕粒は前記加熱手段により加熱されると共に前
記加振手段による振動により導入口から排出口に向けて
搬送されるようになっていることを特徴とする熱可塑性
発泡樹脂粉砕粒の整粒装置を開示する。
【0013】前記ふるい手段及び落下物受け皿の双方又
は少なくとも一方の底面を熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の搬
送方向に向けて下方に傾斜するように構成してもよい。
【0014】
【作 用】本発明による熱可塑性発泡樹脂粉砕粒子の整
粒装置によれば、粉砕機で粉砕された発泡熱可塑性樹脂
成形体の粉砕粒は、貯留ホッパーから加振手段により振
動を受けるふるい手段に投入される。ふるい手段の上方
には加熱手段が配置されており、ふるい手段内に投入さ
れた粉砕品はふるい手段の振動により攪拌作用と前進作
用を受けると共に加熱手段からの熱により加熱される。
【0015】その加熱により、粉砕粒に含まれる前記し
た樹脂粉末及び「ひげ」状の物が熱収縮して小粒子状と
なりまた粉砕粒の表面に融着すると共に、加熱温度及び
時間を適宜調節することにより、粉砕粒の表面自体も所
定量の熱収縮を受ける。そして、ふるい手段の底面に形
成した網目を通過する大きさの粉砕粒もしくはその網目
を通過する大きさにまで収縮された粉砕粒は、ふるい手
段の振動によるその前進の過程において、ふるい手段の
網目を通過して下方に落下する。
【0016】それにより、成形時に不都合をもたらす前
記樹脂粉末及び「ひげ」状の物は粉砕粒から除去され、
ふるい手段から処理品として取り出される粉砕粒は、そ
の比重と粒度とが同時に調整されたものが得られる。こ
れにより、処理作業が簡素化されるばかりでなくも、再
利用時に不都合を生起する恐れのない樹脂粉砕品を得る
ことが可能となる。
【0017】
【実施例】以下、添付の図面を参照した一実施例の説明
により本発明をより詳細に説明する。なお、図1は本発
明による整粒装置の正面図、図2は図1のII-II 線によ
る断面図、図3は要部を分解して示す斜視図である。図
において、Aは整粒装置、Bは該整粒装置Aへの材料
(すなわち、熱可塑性発泡樹脂粉砕粒子)の供給装置で
ある。
【0018】まず、整粒装置Aについて説明する。整粒
装置Aは方形の機台10を有し、該機台10の4隅部近
傍には寸法及び弾性係数の等しい4本の発条12・・が
フランジ13を介して固設されている。また、各発条1
2・・の先端には後記する落下物受け皿取付け用のフラ
ンジ14が固設されている。20は材料(すなわち、熱
可塑性発泡樹脂粉砕粒子)の搬送及び整粒手段であり、
落下物受け皿21、ふるい手段31、及び加振機41を
有する。
【0019】落下物受け皿21は、前記機台10よりも
いくぶん小寸法の方形基板22及びその側縁から立設す
る2つの側壁23、23と前方壁24とを有し、2つの
側壁23、23の上端部は水平方向に延出する相対向す
るフランジ25、25となっている。前記前方壁24と
反対側の方形基板22の端部近傍には側壁23、23側
から中央部に向けて延在する一対の案内板29、29が
取り付けられている。また、前記方形基板22のほぼ中
央部には従来知られた加振機41が後記するような態様
で取り付けられると共に、方形基板22の4隅部近傍は
前記した前記発条12・・の上端の取り付けたフランジ
14に固設されている。
【0020】ふるい手段31は、前記落下物受け皿21
の水平フランジ25、25上にねじ止め等の適宜の手段
により着脱自在に装着される支持板32、32、該支持
板32、32間に適宜の間隔をおいて取り付けられる下
方に凹となった複数本の支柱杆33・・、及び、前記支
柱杆33・・に沿いながら前記支持板32、32間に張
り渡される網状部材35とを有している。前記網状部材
35は例えはステンレス製の網のように耐熱性がありか
つ多数の小さい貫通孔を持つ部材が用いられる。
【0021】図3に示すように、前記搬送及び整粒手段
20における前記前方壁24と反対側の端部には2つの
排出口26、27を持つ後方壁28が取り付けられる。
一方の排出口26は、前記したふるい手段31を形成す
る網状部材35の凹底面に連接するように開口されてお
り、その下方部分の形状は前記凹底面の形状に沿った形
状となっている。他方の排出口27は前記方形基板22
面に沿って開口しており、その開口幅は前記した一対の
案内板29、29の先端間の間隔と等しい。
【0022】さらに、図1により明瞭に示されるよう
に、機台10には前記した搬送及び整粒手段20を上方
から覆う状態で覆い部材50が立設されている。該覆い
部材50はふるい手段31の網状部分の長さとほぼ同じ
長さあるいはそれよりいくぶん短い長さであり、該覆い
部材50の内壁側には、熱反射板(図示しない)が取り
付けられると同時に、例えば遠赤外線ヒータのような複
数の加熱用ヒータ51・・がその加熱面を前記ふるい手
段31側に向けて取り付けられている。
【0023】次に、材料供給装置Bについて説明する。
材料供給装置Bは機枠に装着されたホッパー61と、該
ホッパー61の材料出口側に設けた一例としてスクリュ
ーコンベアを持つ定量供給装置62とを有しており、該
スクリューコンベアの放出端側は、前記ふるい手段31
の上流側近傍に位置している。落下物受け皿21の方形
基板22に固設される加振機41は通常知られた加振機
であり、モータ(図示しない)により作動されることに
より、搬送及び整粒手段20全体に対して、図2におい
て矢印Aに示すように左斜め方向への上昇と右斜め方向
への下降の往復振動を生じさせるように配置される。
【0024】次に、この装置の作動について、説明す
る。操作を開始するに先立ち、ホッパー61に例えは家
電製品用梱包材として使用された発泡スチロール成形品
の回収品を粒径10mm以下に粉砕した粉砕品を貯留す
る。定量供給装置62のスクリューコンベアを回動し、
搬送及び整粒手段20を構成するふるい手段31の上流
側にホッパー61内の粉砕品を供給する。スクリューコ
ンベアの回転数を調整することにより、時間当たりの搬
送量(すなわち、整粒装置Aへの供給量)を任意に調節
することができる。
【0025】材料の供給と同時に図示しないモータを駆
動して加振機41を作動させ、搬送及び整粒手段20全
体を図2において矢印Aに示す方向に連続した往復振動
を生じさせる。搬送及び整粒手段20は発条12を介し
て固定機台10に対して常に定位置に復帰するように連
接されているので、振動によりふるい手段31の上流側
に供給された粉砕品は全体として矢印Bに示すように、
上流側から下流側(すなわち、定量供給装置62側から
排出口26、27側)に向けて略円軌跡を描きながら搬
送されると同時に攪拌作用を受ける ふるい手段31の周面及び底面は前記のように、例えば
ステンレス製の網のように耐熱性がありかつ多数の小さ
い貫通孔を持つ網状部材35により構成されている。従
って、ふるい手段31の振動による粉砕粒の搬送過程に
おいて、前記貫通孔の径よりも小径の粉砕粒は該貫通孔
を通過して下方に位置する落下物受け皿の方形基板22
上に落下する。前記のように落下物受け皿21も同様な
振動運動を受けており、落下した粉砕粒は徐々に排出口
27に向けて搬送される。
【0026】一方、ふるい手段31の上方に配置された
ヒータ51により、搬送中の粉砕粒は加熱される。それ
により、粉砕機による粉砕時あるいはその後の搬送時に
発生した樹脂粉末あるいは「ひげ」状物は熱収縮して粒
状となるか、静電気などにより粉砕粒の表面に付着して
いる樹脂粉末等は熱溶融によりそのまま表面に溶着す
る。さらに、粉砕粒の表面それ自体も熱による溶融を受
けて全体が丸みをおびた形状となると共に、その粒子径
や比重を変化させる。熱収縮あるいは熱溶融を受けた樹
脂粉末あるいは「ひげ」状物、さらには粉砕粒のうち、
網状部材35の貫通孔の径よりも小径のものは下方に落
下して、排出口27側に搬出される。
【0027】落下しない粉砕粒は、ふるい手段31の振
動により攪拌と加熱を受けながら下流側に搬送され、処
理済み粉砕粒として下流側の搬出口26から排出され
る。従って、ふるい手段31の振動周期やヒータ51に
よる加熱量を適宜調整することにより、さらにはふるい
手段31の貫通孔の孔径を適宜選択することにより、処
理済みの粉砕粒として、所定以上の粒度及び比重を持つ
ものを単一の工程で得ることが可能となる。もし、粉砕
粒をふるい手段31内に投入する前工程として、所定粒
度以上のものを排除する工程を取る場合には、あるい
は、最大粒度を制御することが可能である粉砕機を用い
て回収品を粉砕した場合には、この整粒装置を用いて粉
砕粒の処理を行うことにより、粒子の大きさをある一定
以上の大きさにならないように粒度の調整を行うことも
可能となる。
【0028】次に、実際の使用態様について説明する。
電気店から回収した発泡スチロール製家電梱包材を、φ
10mmの穴が複数配列されているパンチングプレート
を介して排出される形態の粉砕機にて粉砕し、嵩比重が
約0.01g/ccの粉砕粒を得た。これを本発明による
整粒装置に付設したホッパー61に貯留し、これを定量
供給装置62にて定量的にホッパー61より切り出しふ
るい手段31内に供給した。ふるい手段31を、加振機
41により振幅3mm、角度45°(搬送方向に向かっ
て)、振動数1500回/分にて振動させた。また、ふ
るい手段31には目開きが2mmの穴を0.5mmピッチ
で複数列配列した。それにより、供給された粉砕粒子は
跳びはね攪拌されながら下流の排出口側へ搬送れさ、そ
の間に該網目を通過する大きさの粒子はふるい手段31
から落下物受け皿21上にふるい落とされた。
【0029】この搬送時に、ヒータ51に通電してその
表面温度が350℃程度になるように制御した。ヒータ
51による加熱により放射される遠赤外線によって搬送
中の粉砕粒は加熱されて、粉砕粒の表面は熱収縮して丸
められた。こうして得られた処理済み粉砕粒は、その粒
径がφ2mm〜φ8mmの粒子となり、樹脂粉末の混入
も少なく、その嵩比重は約0.02g/ccとなった。
【0030】次に、粉砕機のパンチングプレートの穴径
を8mmとし、ふるい手段31をφ3mmの穴が配列し
ているパンチングプレートにより構成し、以下上記と同
じ粉砕粒の処理を行った。それにより、樹脂粉末の混入
も少なく、粒径がφ3mm〜φ6mm、嵩比重は約0.0
3g/ccとなった処理済み粉砕粒を得ることができ
た。
【0031】上記の実施例及び実際の使用例の記載はあ
くまでも一つの例示であって、本発明による熱可塑性発
泡樹脂粉砕粒の整粒装置には他に多くの変形例が存在す
る。例えば、ふるい手段を振動させる手段は任意であ
り、図示のようにモータ駆動による機械的加振機に代え
て、図示しないが電気的振動発生手段を用いるようにし
てもよい。その振動の方向や振幅も粉砕粒が下流側に搬
送されることを条件に任意である。また、図示のものに
おいては搬送及び整粒手段20は機台10に対して平行
な底面を有しており、粉砕粒はその振動運動のみにより
下流に向けて搬送されるものとして説明したが、搬送及
び整粒手段20を構成するふるい手段及び落下物受け皿
の双方あるいは一方の底面を機台10に対して下流側に
向けて幾分下方に傾斜させて配置するようにしてもよ
く、それにより搬送速度を向上させることができる。傾
斜角度をどの程度とするかは、処理すべき粉砕粒の粒度
分布、振動の振幅や速度、加熱条件等を考慮して実験的
に決定する。
【0032】また、図示のものにおいては、材料供給ホ
ッパー61の出口近傍にふるい手段を配置しているが、
ホッパーと共に粉砕機を備えるようにしてもよい。さら
に、加熱手段も遠赤外線ヒータに限るものではなく、従
来公知の加熱手段を適宜用いることができる。また、覆
い部材50の内壁側に設ける熱反射板は熱効率の向上の
観点から設けるものであり、状況によっては取り付ける
ことは不要である。
【0033】
【発明の効果】熱可塑性発泡樹脂の廃棄物の粉砕粒は、
その表面にひげのようなものを有していたりいわゆる樹
脂粉末を混入していることから、その粒度はかなりの広
範囲内で存在しまた嵩比重もかなり軽く計量する度にそ
の数値はバラついてしまい安定した評価が従来困難であ
った。本発明による整粒装置を使用することによりその
粒度及び比重を同時にかつ一工程で調整することが可能
となり、粉砕粒を評価する際のその精度を向上させるこ
とができる。
【0034】また、本発明による整粒装置は粉砕粒の搬
送のための特別の装置を必要としなてので構成を簡素化
することができる。さらに、本発明による整粒装置によ
って処理された粉砕粒を新原料と混合して混合材料を
得、それを用いて成形を行うことにより、従来の混合材
料の場合のように粉砕品のひげによる充填不良、あるい
は樹脂粉末によるスリットの目詰まりや充填機の作動不
良等が発生する不都合を大きく低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装
置の一実施例の正面図。
【図2】図1のII-II 線に沿う断面図。
【図3】主要部を示す分解斜視図。
【符号の説明】
A…整粒装置、B…材料供給装置、10…機台、20…
搬送及び整粒手段、21…ふるい手段、31…落下物受
け皿、41…加振機、61…ホッパー、62…定量供給
装置

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性発泡樹脂粉砕粒を収容するホッ
    パー、前記ホッパーの出口近傍に導入口を持ちかつ少な
    くとも底面部分を網目状に形成しているふるい手段、前
    記ふるい手段の少なくとも前記底面部分の下方側を覆う
    ように位置している落下物受け皿、前記ふるい手段と落
    下物受け皿とを振動させる加振手段、及び前記ふるい手
    段の上方に位置する加熱手段、とを有し、供給される熱
    可塑性発泡樹脂粉砕粒は前記加熱手段により加熱される
    と共に前記加振手段による振動により導入口から排出口
    に向けて搬送されるようになっていることを特徴とする
    熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置。
  2. 【請求項2】 前記加振手段は、固定機台と前記落下物
    受け皿とを連接する発条及び前記落下物受け皿に固設さ
    れた加振機とを有していることを特徴とする請求項1記
    載の熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置。
  3. 【請求項3】 前記ふるい手段及び落下物受け皿の双方
    又は少なくとも一方の底面が熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の
    搬送方向に向けて下方に傾斜していることを特徴とする
    請求項1又は2記載の熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装
    置。
  4. 【請求項4】 さらに、熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の最大
    粒度を制御することが可能である粉砕機を付設している
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の熱可
    塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置。
JP13328693A 1993-06-03 1993-06-03 熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置 Expired - Lifetime JP2809576B2 (ja)

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JPH06339922A JPH06339922A (ja) 1994-12-13
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JP13328693A Expired - Lifetime JP2809576B2 (ja) 1993-06-03 1993-06-03 熱可塑性発泡樹脂粉砕粒の整粒装置

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