JP2809435B2 - 無線通信機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 本発明はマルチ・チャンネル・アクセス（MCA）シス
テムにおいて、２局間の無線交信が所定時間行われて、
制御局が通話チャネルの割当てを解除したときに、局の
送信スイッチが操作されているときには、自動的に改め
て通話チャネルを割当てるようにすることで、通話チャ
ネルの割当てに要する操作を簡略化するものである。

〔産業上の利用分野〕

本発明はMCAシステム等の無線通信方式に関する。

〔従来の技術〕

MCAシステムでは第３図に示すように加入者群Ａの指
令局から接続要求信号が出されると、その電波が制御局
で受信され、制御チャネルによって例えば通話チャネル
１が指定される。この結果、加入者群Ａの指令局呼び移
動局は、制御チャネルの電波を受信し、その指定により
一斉に通話チャネル１に移り、指令局と移動局が交互に
通信可能となる。

一方、他の加入者群Ｂの指令局からも接続要求信号が
出されると、群Ａの場合と同様に制御チャネルによって
指定される通話チャネル２での通話が可能となる。尚、
接続要求は移動局側からもすることができる。

そして、これら指令局及び移動局は、通話チャネルが
割り当てられていないときに、音声信号を送信するため
のプレストークスイッチが操作されると、その指令局、
或いは移動局から接続要求信号が出力されるように構成
されている。

このようなMCAシステムでは複数の通話チャネル（例
えば、15チャネル）を複数の加入者群で有効に共用する
ため、通話時間を所定時間（例えば、１分間）に制限す
る制御を行う。

〔発明が解決しようとする課題〕

指令局と移動局との通話が完了しないうちに、前述の
所定時間が経過することにより通話が中断し、さらに通
話を行う必要がある場合には、指令局、或いは移動局か
ら改めて接続要求信号を出力する必要があり、操作が煩
わしいという問題がある。

本発明はこのような問題を解決するものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記問題点を解決するために本発明は、複数の無線局
と制御局とからなり、制御局は無線局からの通話相手局
番号を含む接続要求信号に応答して、通話チャンネルを
割当て、当該無線局間の通話を可能にすると共に、通話
チャンネルの割当状態が所定時間に達すると該通話チャ
ンネルの割当を解除する無線通信方式に用いられる無線
通信機において、通話相手局番号を記憶する記憶手段
と、通話チャンネルの割当てが解除された時に、送信ス
イッチが操作されていれば、前記記憶手段に記憶された
通話相手局番号を含む接続要求信号を前記制御局に送信
する再接続要求手段とを有することを特徴とするもので
ある。

〔作 用〕

通話チャネルの割当状態が所定時間に達して通話チャ
ネルの解除が行われたときに、送信を行うための送信ス
イッチが操作されている場合には、改めて通話チャネル
が割当てられる。

即ち、通話チャネルの解除時点において送信スイッチ
が操作されていることから、通話を継続するべきである
と判断して、改めて通話チャネルを割当てて、通話を再
開するようにする。

〔発明の実施例〕

以下、図面を用いて本発明の実施例を説明する。

第１図は本発明の実施例を示すブロック図である。

加入者局1,3,4は同一の加入者群Ａに含まれており、
加入者局1,3,4間の通信は制御局２を介して行われる。

制御局２は加入者局1,3,4のいずれかから出力される
接続要求信号に応答して未使用の通話チャネルを加入者
群Ａの各局に割当て、その後所定時間が経過するまで加
入者群Ａ内での通信を中継する。そして、前述の所定時
間が経過すると、加入者群Ａに対する通話チャネルを、
加入者群Ａ内の通信の中継を終了する。

次に、加入者局１の構成について説明する。尚、加入
者局と加入者局3,4の基本的な構成は同一であるので、
指令局１にてそれらの構成を説明する。

受信機13はアンテナ11、アンテナスイッチ12を介して
入力される受信波を取り込んで復調し、その復調した信
号をミュート回路17を介してスピーカ19へ与えると共
に、モデム16を介してマイクロコンピュータ15へ与える
ものである。

また送信機14はミュート回路18を介して与えられるマ
イク20からの音声信号、及びモデム16を介して与えられ
るマイクロコンピュータ15からのデジタルデータを変調
してアンテナスイッチ12、アンテナ11を介して制御局２
へ送出するものである。

マイクロコンピュータ15は、送信スイッチであるプレ
ストークスイッチSW1の操作等に応じて、受信機13によ
る受信を行う場合にはアンテナスイッチ12を切り換えて
アンテナ11と受信機13とを接続し、また送信機14による
送信処理を行う場合にはアンテナスイッチ12を切り換え
てアンテナ11と送信機14を接続したり、また通話チャン
ネルの指定データ等の制御局２からのデジタル信号の処
理等を行うものである。このマイクロコンピュータ15に
はその動作プログラム等が記憶されたメモリ21が接続さ
れている。尚、メモリ21の記憶領域211には加入者群Ａ
に対応するコードデータ、及び各局固有の番号が記録さ
れており、マイクロコンピュータ15は接続要求信号を送
信するときや、通話チャネルの指定時に、このコードデ
ータを参照する。

プレストークスイッチSW1はマイクロコンピュータ15
に接続されており、オン／オフに応じて“L"/“H"レベ
ルの信号がマイクロコンピュータ15へ与えられる。

操作キー22は各種データを入力するもので、例えば加
入者局を指定するものであり、その操作に応じて接続す
べき加入者局の番号をマイクロコンピュータ15に与え
る。

ミュート回路17,18は、受信機13とスピーカ19及び送
信機14とマイク20との信号伝送経路を切断するものであ
り、マイクロコンピュータ15はモデム16等を介して制御
局２とデータ通信を行っているときに、ミュート回路1
7,18を制御して受信機13とスピーカ19及び送信機14とマ
イク20間の信号伝達経路を切断する。

次に加入者局１の動作を説明する。

第２図はマイクロコンピュータ15の動作を示すフロー
チャートである。

まず、ステップS1からステップS2へ移り、操作キー22
の操作を検出することで操作されたキーに対応する相手
局番号を取り込んでステップS3へ移る。尚、キー操作が
されていないときにはそのままステップS3へ移る。

ステップS3ではプレストークスイッチであるスイッチ
SW1がオンであるかオフであるかをスイッチSW1から与え
られる信号レベルにより判断し、オンであればステップ
S4へ移り、またオフであればステップS14へ移る。

ステップS4ではステップS2で取り込まれた操作キー22
の操作に対応する相手局番号をメモリ21に記憶してステ
ップS5へ移る。

ステップS5では、メモリ21の記憶領域211に記憶され
ているコードデータ等の接続要求信号を通信チャネルが
与えられて通話が可能になるまで（ステップS6）制御局
２へ送出し、通話チャネルが与えられて通話が可能にな
るとステップS7へ移る。

ステップS7では与えられた通話チャネルに対応する送
受信周波数を送信機14、受信機13へ与えて、その周波数
での通話ができるようにして、ステップS8へ移る。

ステップS8では、ステップS4で記憶された相手局番号
を送出して、選択された相手局を呼び出すと共に、自局
の番号を相手局へ送出して（ステップS9）ステップS10
へ移る。

ステップS10では制御局２から通話時間が制限時間を
越えて通話チャネルの設定を解除するための信号が与え
られるまで、スイッチSW1の操作に応じた通話処理が行
われる。そして、通話時間が制限時間を越えたら、ステ
ップS12へ移る。

ステップS12では通話チャネルが解除された時点から
一定時間（例えば、７秒）以上スイッチSW1が操作され
たか否かを判断し、一定時間以上操作しているならばス
テップS13へ移り、そうでなければステップS2へ戻る。

ステップS13ではステップS4、あるいは後述するステ
ップS15で記憶された相手局の番号を設定してステップS
5へ戻り、再び設定された番号の相手局との通話を開始
する。

また、ステップS3においてプレストークスイッチがオ
フであると判断してステップS14へ移った際に、他の加
入者局からの接続要求信号により加入者局群Ａに通話チ
ャネルが設定されて且つ、相手局から送信されてきた番
号が自局に該当して通話が可能な場合には、ステップS1
5へ移ってその後相手局から送信されてくる相手局の番
号をメモリ21に記憶させてステップS10へ移る。

また、ステップS14において通話チャンネルが設定さ
れていなかったり、相手局から送信されてきた番号が自
局に該当していないと判断したときにはステップS2へ戻
る。

このように本実施例では操作キー22の操作によって指
令された相手局との通話が、制限時間を越えてしまって
中断しても、プレストークスイッチであるスイッチSW1
を操作し続けることで、自動的に同じ相手局に接続して
通話を再開することができる、換言すればプレストーク
スイッチが操作されている様態とは通話を続ける意思が
あるわけであるので、通話の意思があれば自動的に希望
の相手局に接続されることとなるため、操作性を向上さ
せることができる。

〔発明の効果〕

以上、詳細に説明したように本発明では、通話時間が
制限時間を越えて通話が中断された時点で送信スイッチ
が操作されている場合には、自動的に改めて通話チャネ
ルを割り当てるようにしたため、通話を再開する操作を
省略できて操作性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の実施例を示すブロック図、第２図はマ
イクロコンピュータ15の動作を示すフローチャート、第
３図はMCAシステムの概略構成図である。 図中、1,3,4:加入者局、2:制御局、13:受信機、14:送信
機、15:マイクロコンピュータ、SW1:プレストークスイ
ッチ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】複数の無線局と制御局とからなり、 制御局は無線局からの通話相手局番号を含む接続要求信
   号に応答して、通話チャンネルを割当て、当該無線局間
   の通話を可能にすると共に、通話チャンネルの割当状態
   が所定時間に達すると該通話チャンネルの割当てを解除
   する無線通信方式に用いられる無線通信機において、 通話相手局番号を記憶する記憶手段と、 通話チャンネルの割当てが解除された時に、送信スイッ
   チが操作されていれば、前記記憶手段に記憶された通話
   相手局番号を含む接続要求信号を前記制御局に送信する
   再接続要求手段とを有することを特徴とする無線通信
   機。