JP2807962B2 - 点火器における燃焼装置 - Google Patents
点火器における燃焼装置Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、喫煙具用ガスライタ
ー、点火バーナー等の点火器における燃焼筒を備えた燃
焼装置に関するものである。
ー、点火バーナー等の点火器における燃焼筒を備えた燃
焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ガスライター等の点火器にお
いて、一般的には風防キャップ内に燃料ガスを噴射する
ノズルを設置し、風防キャップの空気取入孔より2次空
気を吸入し、上記ノズルから噴射したガスを燃焼させて
いる。このノズルから噴出するガスの燃焼状態は、ノズ
ルの口からのガスの噴出量に対応する炎長さでロウソク
の炎と同様の形状に燃焼するものであり、上半分は赤黄
色を呈している。
いて、一般的には風防キャップ内に燃料ガスを噴射する
ノズルを設置し、風防キャップの空気取入孔より2次空
気を吸入し、上記ノズルから噴射したガスを燃焼させて
いる。このノズルから噴出するガスの燃焼状態は、ノズ
ルの口からのガスの噴出量に対応する炎長さでロウソク
の炎と同様の形状に燃焼するものであり、上半分は赤黄
色を呈している。
【0003】一方、ノズルから噴出したガスに1次空気
を混入し、炎の一部が燃焼筒の内部で燃焼するようにし
たガスライター等の点火器も知られている。この1次空
気混入燃焼では、筒状の燃焼筒の下端部にノズルを設置
するとともに、この燃焼筒の下端部側面に1次空気穴を
設け、ノズルから噴出したガス流により1次空気を吸入
混合し、火炎の一部が燃焼筒の先端から内方に存在する
内燃え燃焼するとともに、燃焼筒の開放先端で周囲の空
気(2次空気)を取り入れ、その燃焼効率が高いもので
ある。
を混入し、炎の一部が燃焼筒の内部で燃焼するようにし
たガスライター等の点火器も知られている。この1次空
気混入燃焼では、筒状の燃焼筒の下端部にノズルを設置
するとともに、この燃焼筒の下端部側面に1次空気穴を
設け、ノズルから噴出したガス流により1次空気を吸入
混合し、火炎の一部が燃焼筒の先端から内方に存在する
内燃え燃焼するとともに、燃焼筒の開放先端で周囲の空
気(2次空気)を取り入れ、その燃焼効率が高いもので
ある。
【0004】上記1次空気混入燃焼の状態は、ノズルの
口から離れた位置でガスが青い炎で燃焼するものであ
り、2次空気を導入した火炎の温度は高く、火力も強
く、風によっても消え難い性能を有する。この青色火炎
は、炎色反応剤を炎に接触させて炎に着色を行う着色炎
燃焼させる場合、あるいは燃焼に触媒を介在させて炎が
立ち消えした際に上記触媒の熱で燃料ガスに再着火させ
る場合等に有効となるものである。
口から離れた位置でガスが青い炎で燃焼するものであ
り、2次空気を導入した火炎の温度は高く、火力も強
く、風によっても消え難い性能を有する。この青色火炎
は、炎色反応剤を炎に接触させて炎に着色を行う着色炎
燃焼させる場合、あるいは燃焼に触媒を介在させて炎が
立ち消えした際に上記触媒の熱で燃料ガスに再着火させ
る場合等に有効となるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかして、前記のよう
に1次空気を混入したガスを燃焼筒で燃焼させるについ
て、その燃焼は周囲条件に応じて変化し、常に安定して
内燃え燃焼を行わせることが困難となっている。
に1次空気を混入したガスを燃焼筒で燃焼させるについ
て、その燃焼は周囲条件に応じて変化し、常に安定して
内燃え燃焼を行わせることが困難となっている。
【0006】具体的には、この内燃え燃焼は、ノズルか
ら噴出する燃料ガスを燃焼筒内に導入し、この燃焼筒の
燃料ガス導入部近傍に1次空気穴を設け、燃料ガスの噴
流によって生じる燃焼筒内の負圧を利用して、この1次
空気穴より1次空気を燃焼筒内に導入し、燃焼筒内で1
次空気と燃料ガスとが混合され、この混合ガスに着火し
て少なくとも一部が燃焼筒内で火炎を形成するものであ
り、この火炎は燃焼筒の先端で開放された炎口におい
て、さらに周囲の2次空気を取り入れて燃焼するもので
ある。この場合、燃焼筒先端部のガス燃焼条件は微妙で
あり、常に目的とする内燃え燃焼を行うためには、ガス
流速、ガス流量、1次空気混入量、2次空気混入量など
が、充分な条件を満たすことが必要であり、上記内燃え
燃焼を行う点火器は、一般にガス流量調整、1次空気量
調整の両者または一方が行えるような調整機構が付設さ
れているが、その調整を周囲の環境条件に合わせて行う
ことは、調整自体が微妙で困難であるとともに、調整特
性を知悉していない使用者に期待することはできない。
ら噴出する燃料ガスを燃焼筒内に導入し、この燃焼筒の
燃料ガス導入部近傍に1次空気穴を設け、燃料ガスの噴
流によって生じる燃焼筒内の負圧を利用して、この1次
空気穴より1次空気を燃焼筒内に導入し、燃焼筒内で1
次空気と燃料ガスとが混合され、この混合ガスに着火し
て少なくとも一部が燃焼筒内で火炎を形成するものであ
り、この火炎は燃焼筒の先端で開放された炎口におい
て、さらに周囲の2次空気を取り入れて燃焼するもので
ある。この場合、燃焼筒先端部のガス燃焼条件は微妙で
あり、常に目的とする内燃え燃焼を行うためには、ガス
流速、ガス流量、1次空気混入量、2次空気混入量など
が、充分な条件を満たすことが必要であり、上記内燃え
燃焼を行う点火器は、一般にガス流量調整、1次空気量
調整の両者または一方が行えるような調整機構が付設さ
れているが、その調整を周囲の環境条件に合わせて行う
ことは、調整自体が微妙で困難であるとともに、調整特
性を知悉していない使用者に期待することはできない。
【0007】例えば、単管状の燃焼筒の底部に1次空気
穴を形成するとともにノズルを配設し、1次空気穴の開
口面積を変更して1次空気量を変動させるとともにガス
流量を変更して燃焼させた際の燃焼状態を観察すると、
ガス流量と1次空気量が適切な範囲では所望の内燃え燃
焼が得られるが、この内燃え燃焼領域からガス流量が少
ない領域および1次空気量の少ない領域では、燃焼筒の
開放口から炎が延びる外燃え燃焼となる。また、上記内
燃え燃焼領域よりガス流量の多い領域では、ガスの燃焼
速度よりガス流速が大きくなって炎が開放口から離れて
吹き飛ばされるリフティング現象が発生し、さらにガス
流量が増大するか1次空気量が減少する領域では、先端
に赤黄色の不完全燃焼を生起するイエローチップ現象が
発生する。また、上記のような異常燃焼はガスの完全燃
焼が行われていない状態であり、燃焼温度も低下する傾
向にある。特に、1次空気穴が小さいか、ガスの噴出量
が増大することにより、1次空気量が不足する領域にお
いて内燃え燃焼が得られなくなって、その内燃え燃焼領
域が狭くなっている。
穴を形成するとともにノズルを配設し、1次空気穴の開
口面積を変更して1次空気量を変動させるとともにガス
流量を変更して燃焼させた際の燃焼状態を観察すると、
ガス流量と1次空気量が適切な範囲では所望の内燃え燃
焼が得られるが、この内燃え燃焼領域からガス流量が少
ない領域および1次空気量の少ない領域では、燃焼筒の
開放口から炎が延びる外燃え燃焼となる。また、上記内
燃え燃焼領域よりガス流量の多い領域では、ガスの燃焼
速度よりガス流速が大きくなって炎が開放口から離れて
吹き飛ばされるリフティング現象が発生し、さらにガス
流量が増大するか1次空気量が減少する領域では、先端
に赤黄色の不完全燃焼を生起するイエローチップ現象が
発生する。また、上記のような異常燃焼はガスの完全燃
焼が行われていない状態であり、燃焼温度も低下する傾
向にある。特に、1次空気穴が小さいか、ガスの噴出量
が増大することにより、1次空気量が不足する領域にお
いて内燃え燃焼が得られなくなって、その内燃え燃焼領
域が狭くなっている。
【0008】上記のように1次空気、2次空気と燃料ガ
スとの関係を設定し、調整することにより、所望の内燃
え燃焼を得ることができるが、その内燃え燃焼領域は比
較的狭く、例えば、周囲の温度が変化すると貯蔵してい
る燃料ガスの内圧が変動してガス噴出圧力すなわちガス
流量が変化するものであり、温度が上昇するとガス流量
が増大して1次空気量の混入率が低下して不足状態とな
るものであり、これにより燃焼条件が変化して内燃え燃
焼が得られなくなる恐れがある。
スとの関係を設定し、調整することにより、所望の内燃
え燃焼を得ることができるが、その内燃え燃焼領域は比
較的狭く、例えば、周囲の温度が変化すると貯蔵してい
る燃料ガスの内圧が変動してガス噴出圧力すなわちガス
流量が変化するものであり、温度が上昇するとガス流量
が増大して1次空気量の混入率が低下して不足状態とな
るものであり、これにより燃焼条件が変化して内燃え燃
焼が得られなくなる恐れがある。
【0009】また、前記内燃え燃焼においては、燃焼筒
内での燃焼にともなってその燃焼筒の側壁の表面温度が
上昇し、それに対処した保持構造等を設置する必要があ
り、構造が複雑化する恐れがある。
内での燃焼にともなってその燃焼筒の側壁の表面温度が
上昇し、それに対処した保持構造等を設置する必要があ
り、構造が複雑化する恐れがある。
【0010】本発明は上記事情に鑑みなされたものであ
って、燃焼筒内での内燃え燃焼を行うについてこの内燃
え燃焼領域を拡大し、燃焼条件の変動に対する調整を容
易とするか無調整とし得る点火器における燃焼装置を提
供することを目的とするものである。
って、燃焼筒内での内燃え燃焼を行うについてこの内燃
え燃焼領域を拡大し、燃焼条件の変動に対する調整を容
易とするか無調整とし得る点火器における燃焼装置を提
供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の点火器における燃焼装置は、燃料ガスを噴出するノ
ズルおよび該ノズルから噴出された燃料ガスに1次空気
を導入する1次空気穴を基部に有し、1次空気が混入し
たガスを燃焼させる燃焼筒を備え、この燃焼筒を、1次
空気が混入した燃料ガスが流通する燃焼内管と、該燃焼
内管の外周に一定の間隔をおいて設けた燃焼外管とを有
する多重管構造に形成し、前記燃焼内管と燃焼外管との
間隙を燃焼火炎に2次空気を供給する2次空気通路に形
成したことを特徴とするものである。
明の点火器における燃焼装置は、燃料ガスを噴出するノ
ズルおよび該ノズルから噴出された燃料ガスに1次空気
を導入する1次空気穴を基部に有し、1次空気が混入し
たガスを燃焼させる燃焼筒を備え、この燃焼筒を、1次
空気が混入した燃料ガスが流通する燃焼内管と、該燃焼
内管の外周に一定の間隔をおいて設けた燃焼外管とを有
する多重管構造に形成し、前記燃焼内管と燃焼外管との
間隙を燃焼火炎に2次空気を供給する2次空気通路に形
成したことを特徴とするものである。
【0012】また、前記燃焼筒を、前記燃焼外管と燃焼
内管との中間に配設された燃焼中管を有する多重管構造
に形成し、上記燃焼中管の内外の間隙をそれぞれ燃焼火
炎に2次空気を供給する2次空気通路に形成するように
設けてもよい。
内管との中間に配設された燃焼中管を有する多重管構造
に形成し、上記燃焼中管の内外の間隙をそれぞれ燃焼火
炎に2次空気を供給する2次空気通路に形成するように
設けてもよい。
【0013】さらに、前記燃焼筒を燃焼外管の外周に一
定の間隔をおいて設けた補助管を有する多重管構造に形
成し、上記補助管の先端を上記燃焼外管の先端より基部
側に位置させるようにしてもよい。この場合、前記燃焼
外管と補助管との間の通路と、燃焼内管と燃焼外管との
間の2次空気通路とを連通し、燃焼外管と補助管との間
の通路の開放端から2次空気を吸入するように設けても
よい。また、前記燃焼外管と補助管との間の通路と、1
次空気穴と、燃焼内管と燃焼外管との間の2次空気通路
とを連通し、燃焼外管と補助管との間の通路の開放端か
ら1次空気および2次空気を吸入するように設けてもよ
い。
定の間隔をおいて設けた補助管を有する多重管構造に形
成し、上記補助管の先端を上記燃焼外管の先端より基部
側に位置させるようにしてもよい。この場合、前記燃焼
外管と補助管との間の通路と、燃焼内管と燃焼外管との
間の2次空気通路とを連通し、燃焼外管と補助管との間
の通路の開放端から2次空気を吸入するように設けても
よい。また、前記燃焼外管と補助管との間の通路と、1
次空気穴と、燃焼内管と燃焼外管との間の2次空気通路
とを連通し、燃焼外管と補助管との間の通路の開放端か
ら1次空気および2次空気を吸入するように設けてもよ
い。
【0014】次に、本発明の他の点火器における燃焼装
置は、燃料ガスを噴出するノズルおよび該ノズルから噴
出された燃料ガスに1次空気を導入する1次空気穴を基
部に有し、1次空気が混入したガスを燃焼させる燃焼筒
を備え、上記燃焼筒を、1次空気が混入した燃料ガスが
流通する燃焼内管と、該燃焼内管の外周に一定の間隔を
おいて設け先端が燃焼内管の先端以上に突出している燃
焼外管とを有する多重管構造に形成し、上記燃焼外管を
燃焼内管の先端より基部側に空気導入部を設けて先部燃
焼外管と基部燃焼外管とに形成し、先部燃焼外管と燃焼
内管との間隙を燃焼火炎に2次空気を供給する2次空気
通路に形成するとともに、基部燃焼外管と燃焼内管との
間隙を前記1次空気穴に連通し、前記空気気導入部から
1次空気および2次空気を導入することを特徴とするも
のである。
置は、燃料ガスを噴出するノズルおよび該ノズルから噴
出された燃料ガスに1次空気を導入する1次空気穴を基
部に有し、1次空気が混入したガスを燃焼させる燃焼筒
を備え、上記燃焼筒を、1次空気が混入した燃料ガスが
流通する燃焼内管と、該燃焼内管の外周に一定の間隔を
おいて設け先端が燃焼内管の先端以上に突出している燃
焼外管とを有する多重管構造に形成し、上記燃焼外管を
燃焼内管の先端より基部側に空気導入部を設けて先部燃
焼外管と基部燃焼外管とに形成し、先部燃焼外管と燃焼
内管との間隙を燃焼火炎に2次空気を供給する2次空気
通路に形成するとともに、基部燃焼外管と燃焼内管との
間隙を前記1次空気穴に連通し、前記空気気導入部から
1次空気および2次空気を導入することを特徴とするも
のである。
【0015】この場合、前記燃焼筒を前記燃焼外管と燃
焼内管との中間に配設された燃焼中管を有する多重管構
造に形成し、該燃焼中管の先端は前記空気導入部より先
端側に位置し、前記基部燃焼外管と燃焼中管との間隙を
1次空気穴に連通するとともに、燃焼中管と燃焼内管と
の間の2次空気通路に連通するように構成してもよい。
焼内管との中間に配設された燃焼中管を有する多重管構
造に形成し、該燃焼中管の先端は前記空気導入部より先
端側に位置し、前記基部燃焼外管と燃焼中管との間隙を
1次空気穴に連通するとともに、燃焼中管と燃焼内管と
の間の2次空気通路に連通するように構成してもよい。
【0016】一方、前記燃焼内管、燃焼中管または燃焼
外管を、波板管体で形成してもよい。
外管を、波板管体で形成してもよい。
【0017】
【作用】本発明の点火器における燃焼装置によれば、ノ
ズルからの燃料ガスの噴出に伴って1次空気が吸入混合
されるとともに、燃焼筒を多重管構造に形成し、燃焼内
管の先端部での2次空気通路から燃焼火炎への2次空気
の供給によってガスの完全燃焼が行われて燃焼を安定さ
せるとともに、ガス噴出量の増大などにより1次空気が
不足する領域においても火炎の一部が燃焼筒の先端より
内方に存在する内燃え燃焼が行われ、この内燃え燃焼の
領域が拡大したことで周囲温度の変化に伴うガス流量の
変動があっても内燃え燃焼が維持され、燃焼条件の変化
に応じた調整が容易で、調整不要にすることも可能であ
る。特に、ガス流量自動調整方式と組み合わせると、完
全無調整化が実現できるものである。
ズルからの燃料ガスの噴出に伴って1次空気が吸入混合
されるとともに、燃焼筒を多重管構造に形成し、燃焼内
管の先端部での2次空気通路から燃焼火炎への2次空気
の供給によってガスの完全燃焼が行われて燃焼を安定さ
せるとともに、ガス噴出量の増大などにより1次空気が
不足する領域においても火炎の一部が燃焼筒の先端より
内方に存在する内燃え燃焼が行われ、この内燃え燃焼の
領域が拡大したことで周囲温度の変化に伴うガス流量の
変動があっても内燃え燃焼が維持され、燃焼条件の変化
に応じた調整が容易で、調整不要にすることも可能であ
る。特に、ガス流量自動調整方式と組み合わせると、完
全無調整化が実現できるものである。
【0018】そして、この内燃え燃焼によって燃焼筒の
適所が高温部になるような燃焼を得ることができ、この
燃焼筒内に炎色反応剤、触媒を配設して着色炎燃焼もし
くは再着火燃焼を行う際に、その配設位置の自由度が増
大するとともに、早期に着色炎が得られ、または、触媒
温度が上昇して、所期の機能が確保できるものである。
適所が高温部になるような燃焼を得ることができ、この
燃焼筒内に炎色反応剤、触媒を配設して着色炎燃焼もし
くは再着火燃焼を行う際に、その配設位置の自由度が増
大するとともに、早期に着色炎が得られ、または、触媒
温度が上昇して、所期の機能が確保できるものである。
【0019】また、先端が燃焼内管もしくは燃焼外管の
先端より低い補助管または基部燃焼外管を設け、燃焼に
伴って温度の上昇している部分の外側を覆うことで熱を
遮断し、外部に対する表面温度を低下させて、燃焼筒の
保持構造を簡易に構成できる。さらに、上記補助管の内
側に1次空気または2次空気を流通させると、より一層
外側面の温度低下が図れる。
先端より低い補助管または基部燃焼外管を設け、燃焼に
伴って温度の上昇している部分の外側を覆うことで熱を
遮断し、外部に対する表面温度を低下させて、燃焼筒の
保持構造を簡易に構成できる。さらに、上記補助管の内
側に1次空気または2次空気を流通させると、より一層
外側面の温度低下が図れる。
【0020】一方、燃焼外管を基部燃焼外管と先部燃焼
外管とに分割形成したものでは、2次空気供給用の外管
部分と、外側面温度の上昇抑制を行う外管もしくは補助
管をコンパクトに構成することができる。
外管とに分割形成したものでは、2次空気供給用の外管
部分と、外側面温度の上昇抑制を行う外管もしくは補助
管をコンパクトに構成することができる。
【0021】
【実施例】以下、図面に沿って本発明の各実施例を説明
する。
する。
【0022】<実施例1>図1は本発明の一実施例の燃
焼装置を備えた点火器としてのガスライターの全体構成
を示し、図2は電極部分を省略した燃焼装置の拡大図で
ある。
焼装置を備えた点火器としてのガスライターの全体構成
を示し、図2は電極部分を省略した燃焼装置の拡大図で
ある。
【0023】ガスライター10(点火器)は、燃料ガスが
貯蔵されたタンク本体11を下部に有している。このタン
ク本体11は合成樹脂で成形され、底部に底蓋11a が結合
されて内部にイソブタンガス等の高圧燃料ガスが貯蔵さ
れ、該タンク本体11の上部周面には側壁部11b が一体に
成形されている。上記タンク本体11の上端には、燃料ガ
スを噴出するノズル3を有するバルブ機構12が、バルブ
ハウジング13に収容されて装着される。上記ノズル3の
上方には、該ノズル3から噴出された燃料ガスの燃焼を
行う燃焼筒2Aを有する燃焼装置1が設置されている。
貯蔵されたタンク本体11を下部に有している。このタン
ク本体11は合成樹脂で成形され、底部に底蓋11a が結合
されて内部にイソブタンガス等の高圧燃料ガスが貯蔵さ
れ、該タンク本体11の上部周面には側壁部11b が一体に
成形されている。上記タンク本体11の上端には、燃料ガ
スを噴出するノズル3を有するバルブ機構12が、バルブ
ハウジング13に収容されて装着される。上記ノズル3の
上方には、該ノズル3から噴出された燃料ガスの燃焼を
行う燃焼筒2Aを有する燃焼装置1が設置されている。
【0024】さらに、上記バルブ機構12の側方には圧電
ユニット14が配設され、該圧電ユニット14の上端に、前
記バルブ機構12を操作して燃料ガスを噴出させるととも
に圧電ユニット14を操作して点火を行う操作部材15が配
設されている。なお、上記圧電ユニット14、操作部材15
および前記燃焼筒2Aは、内部ハウジング16に保持され
てタンク本体11の上部に組み付けられる。
ユニット14が配設され、該圧電ユニット14の上端に、前
記バルブ機構12を操作して燃料ガスを噴出させるととも
に圧電ユニット14を操作して点火を行う操作部材15が配
設されている。なお、上記圧電ユニット14、操作部材15
および前記燃焼筒2Aは、内部ハウジング16に保持され
てタンク本体11の上部に組み付けられる。
【0025】また、上記燃焼装置1および操作部材15の
上部を開閉する起倒式の蓋17が配設されている。この蓋
17には支点部材17a が固着され、該支点部材17a がピン
21によってタンク本体11に枢支されるとともに、蓋17の
開位置と閉位置とを保持するべく支点部材17a の2面に
当接する押上部材22が上方に付勢されて設置されてい
る。
上部を開閉する起倒式の蓋17が配設されている。この蓋
17には支点部材17a が固着され、該支点部材17a がピン
21によってタンク本体11に枢支されるとともに、蓋17の
開位置と閉位置とを保持するべく支点部材17a の2面に
当接する押上部材22が上方に付勢されて設置されてい
る。
【0026】前記バルブ機構12は、ノズル3の上方移動
によって通路が開かれ上端に開口した噴口3aからのガス
の噴出を行うものであり、該ノズル3に一端部が係合す
るL字状の作動レバー19が配設され、該作動レバー19は
中間の支点で回動自在に枢支され、他端の操作部が前記
操作部材15に設けられたレバー押し15a と接触して回動
操作され、上記ノズル3によるガスの噴出を開閉する。
上記ノズル3の上端は燃焼装置1における燃焼筒2Aの
底部に嵌挿される。
によって通路が開かれ上端に開口した噴口3aからのガス
の噴出を行うものであり、該ノズル3に一端部が係合す
るL字状の作動レバー19が配設され、該作動レバー19は
中間の支点で回動自在に枢支され、他端の操作部が前記
操作部材15に設けられたレバー押し15a と接触して回動
操作され、上記ノズル3によるガスの噴出を開閉する。
上記ノズル3の上端は燃焼装置1における燃焼筒2Aの
底部に嵌挿される。
【0027】さらに、前記バルブ機構12は、燃料ガスの
噴出量を温度変化に対して略一定量に調整するガス流量
調節フィルタ23を備えている。このガス流量調節フィル
タ23は、円形の中穴を有する円板状で、バルブ機構12の
底部に釘状固定子24によって圧縮状態で設置されてい
る。タンクから多孔性芯25を通って移動した液化燃料ガ
スは、このフィルタ23を外周から中心に半径方向に流通
して気化するもので、このフィルタ23の微細構造は、接
点が微細孔にて連通するガス流路となる気泡と、温度変
化により膨張または収縮してガス流路を圧縮または拡大
する独立気泡とを有するマイクロセルポリマー発泡体で
形成され、ガス流量を温度変化に対して自動調節する作
用を有している。
噴出量を温度変化に対して略一定量に調整するガス流量
調節フィルタ23を備えている。このガス流量調節フィル
タ23は、円形の中穴を有する円板状で、バルブ機構12の
底部に釘状固定子24によって圧縮状態で設置されてい
る。タンクから多孔性芯25を通って移動した液化燃料ガ
スは、このフィルタ23を外周から中心に半径方向に流通
して気化するもので、このフィルタ23の微細構造は、接
点が微細孔にて連通するガス流路となる気泡と、温度変
化により膨張または収縮してガス流路を圧縮または拡大
する独立気泡とを有するマイクロセルポリマー発泡体で
形成され、ガス流量を温度変化に対して自動調節する作
用を有している。
【0028】一方、前記燃焼装置1の燃焼筒2Aは、基
部のベース部材4と、該ベース部材4に固着された上方
に延びる燃焼内管6と、該燃焼内管6の外側に一定の間
隔をおいて配設された燃焼外管7とで構成されている。
部のベース部材4と、該ベース部材4に固着された上方
に延びる燃焼内管6と、該燃焼内管6の外側に一定の間
隔をおいて配設された燃焼外管7とで構成されている。
【0029】上記ベース部材4は中心部を貫通するガス
通路4aを有し、その下端にはノズル3の先端が嵌挿さ
れ、その下端部より上方の両側には半径方向に貫通する
1次空気穴5が開口されている。
通路4aを有し、その下端にはノズル3の先端が嵌挿さ
れ、その下端部より上方の両側には半径方向に貫通する
1次空気穴5が開口されている。
【0030】さらに、上記ベース部材4の外周中間部に
はフランジ部4bが形成され、それより上方部分には1次
空気が混入した燃料ガスが流通するパイプ状の前記燃焼
内管6の下端部が嵌合固着され、外側のパイプ状の燃焼
外管7とによって2重管構造に設けられている。燃焼外
管7は先端が燃焼内管6の先端より上方に突出し、下端
は略燃焼内管6の下端部と同様の位置にまで形成されて
いる。そして、燃焼内管6の外側で燃焼外管7の内側の
間隙が、燃焼火炎に2次空気を供給する2次空気通路S
に形成されている。なお、図示していないが上記燃焼内
管6と燃焼外管7とは連結部材によって一体に連結構成
されている。
はフランジ部4bが形成され、それより上方部分には1次
空気が混入した燃料ガスが流通するパイプ状の前記燃焼
内管6の下端部が嵌合固着され、外側のパイプ状の燃焼
外管7とによって2重管構造に設けられている。燃焼外
管7は先端が燃焼内管6の先端より上方に突出し、下端
は略燃焼内管6の下端部と同様の位置にまで形成されて
いる。そして、燃焼内管6の外側で燃焼外管7の内側の
間隙が、燃焼火炎に2次空気を供給する2次空気通路S
に形成されている。なお、図示していないが上記燃焼内
管6と燃焼外管7とは連結部材によって一体に連結構成
されている。
【0031】さらに、前記ベース部材4の上端部には、
渦流板27と金属メッシュ部材28とが載置されて、ガス通
路4aに介装されている。渦流板27は図3に示すように、
金属円板に開口27a が形成されてガス流に乱流を生成
し、燃料ガスと一次空気とのミキシングを向上するもの
である。また、金属メッシュ部材28は、円形状の金網で
構成され、火炎の逆行を阻止するものである。
渦流板27と金属メッシュ部材28とが載置されて、ガス通
路4aに介装されている。渦流板27は図3に示すように、
金属円板に開口27a が形成されてガス流に乱流を生成
し、燃料ガスと一次空気とのミキシングを向上するもの
である。また、金属メッシュ部材28は、円形状の金網で
構成され、火炎の逆行を阻止するものである。
【0032】前記図1において、操作部材15は圧電ユニ
ット14との組付けにより下方に向けて摺動可能に保持さ
れ、該操作部材15の側方には前記圧電ユニット14に接続
された放電電極29が、前記燃焼筒2Aの燃焼外管7およ
び燃焼内管6の側面を貫通して配設された電極ホルダー
30によって内部に臨んで配設されている。
ット14との組付けにより下方に向けて摺動可能に保持さ
れ、該操作部材15の側方には前記圧電ユニット14に接続
された放電電極29が、前記燃焼筒2Aの燃焼外管7およ
び燃焼内管6の側面を貫通して配設された電極ホルダー
30によって内部に臨んで配設されている。
【0033】前記燃焼筒2Aのベース部材4は、1次空
気穴5の上方外周部分が前記内部ハウジング16に係合支
持され、燃焼内管6および燃焼外管7とともに保持さ
れ、電極29、電極ホルダー30が組み付けられ、その外側
にカバー31が配設されて燃焼筒2Aが固定され、これら
が前記内部ハウジング16によって圧電ユニット14、操作
部材15とともに組立体とされ、タンク本体11に組み付け
られるものであり、組み立て工程の簡略化が図られる。
気穴5の上方外周部分が前記内部ハウジング16に係合支
持され、燃焼内管6および燃焼外管7とともに保持さ
れ、電極29、電極ホルダー30が組み付けられ、その外側
にカバー31が配設されて燃焼筒2Aが固定され、これら
が前記内部ハウジング16によって圧電ユニット14、操作
部材15とともに組立体とされ、タンク本体11に組み付け
られるものであり、組み立て工程の簡略化が図られる。
【0034】さらに、前記燃焼筒2Aの燃焼外管7の上
端部近傍には、炎色反応剤を有するコイル状の炎色反応
部材30が配設されている。この炎色反応部材30は燃焼外
管7の管内もしくは燃焼内管6の管内または上端部近傍
に配設されるものであり、また、上記炎色反応部材30に
代えてPt等の反応触媒を担持した触媒部材を配設する
ようにしてもよい。なお、燃焼外管7の上端外周には装
飾用リング34が装着されている。
端部近傍には、炎色反応剤を有するコイル状の炎色反応
部材30が配設されている。この炎色反応部材30は燃焼外
管7の管内もしくは燃焼内管6の管内または上端部近傍
に配設されるものであり、また、上記炎色反応部材30に
代えてPt等の反応触媒を担持した触媒部材を配設する
ようにしてもよい。なお、燃焼外管7の上端外周には装
飾用リング34が装着されている。
【0035】上記のような燃焼装置1の構造において、
蓋12を開いて操作部材15を押し下げると、そのレバー押
し15a が作動レバー19を回動させてノズル3を持ち上げ
て燃料ガスを該ノズル3の噴口3aから噴出させる。ノズ
ル3からのガス流出の流速と流量により生じる負圧で側
面に開口している1次空気穴5から1次空気が吸入さ
れ、噴出ガスと混合し、逆火防止用のメッシュ部材28を
通った後、渦流板27にてガスと1次空気が撹拌、混合さ
れて燃焼内管6内を上昇する。
蓋12を開いて操作部材15を押し下げると、そのレバー押
し15a が作動レバー19を回動させてノズル3を持ち上げ
て燃料ガスを該ノズル3の噴口3aから噴出させる。ノズ
ル3からのガス流出の流速と流量により生じる負圧で側
面に開口している1次空気穴5から1次空気が吸入さ
れ、噴出ガスと混合し、逆火防止用のメッシュ部材28を
通った後、渦流板27にてガスと1次空気が撹拌、混合さ
れて燃焼内管6内を上昇する。
【0036】続いて、前記操作部材15のさらなる押し下
げによって、圧電ユニット14を作動させて放電用の高電
圧が前記電極29に印加放電され、混合ガスへの点火が行
われ燃焼させるものである。この燃焼における火炎の高
温部の位置は、1次空気とガスの混合比、混合ガス流速
により決まり、その高温部に前記炎色反応部材30または
触媒が配設されるのが良好である。
げによって、圧電ユニット14を作動させて放電用の高電
圧が前記電極29に印加放電され、混合ガスへの点火が行
われ燃焼させるものである。この燃焼における火炎の高
温部の位置は、1次空気とガスの混合比、混合ガス流速
により決まり、その高温部に前記炎色反応部材30または
触媒が配設されるのが良好である。
【0037】燃焼火炎は燃焼内管6から上方に延び、そ
の途中の燃焼内管6の上端で、燃焼外管7と燃焼内管6
との間隙の2次空気通路Sを上昇した2次空気が吸入さ
れ、この2次空気が混合されて燃焼が安定して継続され
る。さらに、燃焼外管7の先端で外気がさらに混入し、
燃焼に寄与する。
の途中の燃焼内管6の上端で、燃焼外管7と燃焼内管6
との間隙の2次空気通路Sを上昇した2次空気が吸入さ
れ、この2次空気が混合されて燃焼が安定して継続され
る。さらに、燃焼外管7の先端で外気がさらに混入し、
燃焼に寄与する。
【0038】上記燃焼において、その火炎の一部が燃焼
外管7の先端より内方で燃焼する内燃え燃焼(図5のB
ないしD参照)を行うようにガス流量、1次空気量、お
よび2次空気量を設定するものである。ガス流量はノズ
ル3の噴口径によって決定され、1次空気量は1次空気
穴5の開口径およびガス流量と流速とによって決定さ
れ、2次空気量は燃焼外管7の長さ、燃焼内管6との間
隙量等によって決定される。
外管7の先端より内方で燃焼する内燃え燃焼(図5のB
ないしD参照)を行うようにガス流量、1次空気量、お
よび2次空気量を設定するものである。ガス流量はノズ
ル3の噴口径によって決定され、1次空気量は1次空気
穴5の開口径およびガス流量と流速とによって決定さ
れ、2次空気量は燃焼外管7の長さ、燃焼内管6との間
隙量等によって決定される。
【0039】炎色反応部材30あるいは触媒が前述のよう
に燃焼内管6の管内または上端部でかつ、燃焼外管7内
部に配設されると、燃焼火炎の高温部に接触することに
なって、炎色反応剤は早期に炎色反応温度以上に加熱さ
れ、炎色反応剤の種類に対応した色の着色炎となる。ま
た、触媒が燃料ガスの燃焼により触媒反応開始温度以上
に加熱されていれば、火炎が外部よりの風によって吹き
消されても混合ガスがこの触媒を通過することで再着火
する。
に燃焼内管6の管内または上端部でかつ、燃焼外管7内
部に配設されると、燃焼火炎の高温部に接触することに
なって、炎色反応剤は早期に炎色反応温度以上に加熱さ
れ、炎色反応剤の種類に対応した色の着色炎となる。ま
た、触媒が燃料ガスの燃焼により触媒反応開始温度以上
に加熱されていれば、火炎が外部よりの風によって吹き
消されても混合ガスがこの触媒を通過することで再着火
する。
【0040】ここで、上記実施例の2重管構造の燃焼筒
2Aによる燃焼状態例を、1次空気穴5の開口面積すな
わち1次空気量と、ノズル3から噴出されるガス流量と
を変動させた際の関係を図4に示し、燃焼状態の模写図
を図5に示す。この図5は図4に各測定点を示すよう
に、1次空気穴面積を一定とした状態でガス流量を(A)
から(E) に順に増大している。
2Aによる燃焼状態例を、1次空気穴5の開口面積すな
わち1次空気量と、ノズル3から噴出されるガス流量と
を変動させた際の関係を図4に示し、燃焼状態の模写図
を図5に示す。この図5は図4に各測定点を示すよう
に、1次空気穴面積を一定とした状態でガス流量を(A)
から(E) に順に増大している。
【0041】図4に実線a1で囲まれた左斜線の領域が
内燃え燃焼領域で、燃焼火炎は図5の(B) 〜(D) に示す
ように、火炎の一部が燃焼外管7の先端より内方に位置
する状態で燃焼し、筒内部分から筒外部分の底部に掛け
ての内炎fは青色を呈し、上部の外炎gは透明に近い炎
で完全燃焼している。そして、ガス流量が比較的少ない
(B) の状態から、ガス流量の増大に伴い(C) から(D) の
ように炎が縦長に延びて形成される。
内燃え燃焼領域で、燃焼火炎は図5の(B) 〜(D) に示す
ように、火炎の一部が燃焼外管7の先端より内方に位置
する状態で燃焼し、筒内部分から筒外部分の底部に掛け
ての内炎fは青色を呈し、上部の外炎gは透明に近い炎
で完全燃焼している。そして、ガス流量が比較的少ない
(B) の状態から、ガス流量の増大に伴い(C) から(D) の
ように炎が縦長に延びて形成される。
【0042】これに対し、図4の左方の無斜線領域が外
燃え燃焼領域で、燃焼火炎は図5の(A) に示すように、
全体が燃焼外管7の先端より外側に発生した火炎によっ
て完全燃焼しているものであり、ガス流量の少ない領域
で生起している。また、右斜線領域がリフティング燃焼
領域で、燃焼火炎は図5の(E) に示すように、火炎が燃
焼外管7の先端より離れた気中で燃焼するものであり、
ガスの燃焼速度よりガス流速が大きい状態およびガス流
量に対して1次空気量の比較的少ない領域で生起する。
右下の無斜線領域がイエローチップ燃焼領域で、図5に
は図示していないが、図5の(A) のような燃焼外管7の
先端から生じる火炎が縦方向に延びて、内炎の先端部分
が赤黄色を呈する不完全燃焼部分を有するものであり、
特に1次空気量が少なくガス流量の大きい領域で生起し
ている。
燃え燃焼領域で、燃焼火炎は図5の(A) に示すように、
全体が燃焼外管7の先端より外側に発生した火炎によっ
て完全燃焼しているものであり、ガス流量の少ない領域
で生起している。また、右斜線領域がリフティング燃焼
領域で、燃焼火炎は図5の(E) に示すように、火炎が燃
焼外管7の先端より離れた気中で燃焼するものであり、
ガスの燃焼速度よりガス流速が大きい状態およびガス流
量に対して1次空気量の比較的少ない領域で生起する。
右下の無斜線領域がイエローチップ燃焼領域で、図5に
は図示していないが、図5の(A) のような燃焼外管7の
先端から生じる火炎が縦方向に延びて、内炎の先端部分
が赤黄色を呈する不完全燃焼部分を有するものであり、
特に1次空気量が少なくガス流量の大きい領域で生起し
ている。
【0043】図4の測定例における燃焼筒2Aの寸法
は、ノズル3の噴口径が50μm、燃焼内管6の内径が
5.7mm、厚さが 0.4mm、高さがフランジ部4bを含めて12m
m、燃焼外管7の内径が 6.5mm、厚さが 0.3mm、高さが1
5mmで、燃焼内管6の上端からの突出量が3mmである。
そして、燃焼内管6と燃焼外管7との間隙は 0.7mmであ
る。
は、ノズル3の噴口径が50μm、燃焼内管6の内径が
5.7mm、厚さが 0.4mm、高さがフランジ部4bを含めて12m
m、燃焼外管7の内径が 6.5mm、厚さが 0.3mm、高さが1
5mmで、燃焼内管6の上端からの突出量が3mmである。
そして、燃焼内管6と燃焼外管7との間隙は 0.7mmであ
る。
【0044】上記図4で鎖線a2で示す内燃え燃焼領域
は、比較例として図20に示すような単管構造の燃焼筒
によるものである。この単管構造は、図2と同様のベー
ス部材4に、先端に延長管6aが固着されている燃焼内管
6が配設され、ベース部材4の底部の1次空気穴5から
吸入された1次空気の混合のみによって燃焼させたもの
である。その他の構造は、上記図2の構造と同一であり
同一符号を付している。
は、比較例として図20に示すような単管構造の燃焼筒
によるものである。この単管構造は、図2と同様のベー
ス部材4に、先端に延長管6aが固着されている燃焼内管
6が配設され、ベース部材4の底部の1次空気穴5から
吸入された1次空気の混合のみによって燃焼させたもの
である。その他の構造は、上記図2の構造と同一であり
同一符号を付している。
【0045】この単管構造の内燃え領域は、前記本発明
実施例のものに比較して狭く、特に、ガス流量が増大し
た領域で1次空気穴面積が小さいとリフティング燃焼に
移行しやすく、本発明ではこの領域でも内燃え燃焼が得
られるものである。同様に単管構造ではガス流量の少な
い領域も外燃え領域に移行しやすくなっている。換言す
れば、本発明実施例によれば、1次空気穴5の面積を内
燃え燃焼させるための特定の値に設定した場合に、ガス
流量に変動が生じても内燃え燃焼が維持できるガス流量
幅が大きくなるものである。
実施例のものに比較して狭く、特に、ガス流量が増大し
た領域で1次空気穴面積が小さいとリフティング燃焼に
移行しやすく、本発明ではこの領域でも内燃え燃焼が得
られるものである。同様に単管構造ではガス流量の少な
い領域も外燃え領域に移行しやすくなっている。換言す
れば、本発明実施例によれば、1次空気穴5の面積を内
燃え燃焼させるための特定の値に設定した場合に、ガス
流量に変動が生じても内燃え燃焼が維持できるガス流量
幅が大きくなるものである。
【0046】特に、図1に示したバルブ機構12はガス流
量調節フィルタ23を有し、温度変化に応じてタンク内圧
が変動してもガス流量が略一定となるような調節機能を
有することから、ガス流量の変動幅そのものが小さく、
前記内燃え燃焼が安定して得ることができ、ガス流量調
節を不要としている。
量調節フィルタ23を有し、温度変化に応じてタンク内圧
が変動してもガス流量が略一定となるような調節機能を
有することから、ガス流量の変動幅そのものが小さく、
前記内燃え燃焼が安定して得ることができ、ガス流量調
節を不要としている。
【0047】なお、上記のようなガス流量調節フィルタ
23を有するバルブ機構12に代えて、従来公知の単なる気
化用のフィルタを有するバルブ機構、または、微小孔薄
膜によるフィルタを備えたバルブ機構等の流量調節機能
を有しないバルブ機構が適用可能である。
23を有するバルブ機構12に代えて、従来公知の単なる気
化用のフィルタを有するバルブ機構、または、微小孔薄
膜によるフィルタを備えたバルブ機構等の流量調節機能
を有しないバルブ機構が適用可能である。
【0048】図6は上記実施例の変形例を示すものであ
り、燃焼外管7の下端位置を変更することで長さを変え
ている。その外管長さを、実線の5mmの短いものから、
鎖線の1次空気穴5の側方にまで延びる18mmの長い寸法
に変更して、前記図4に示すような燃焼状態の測定を行
なった。この2重管の燃焼外管7の長さ(下端位置)の
変更が、前記燃焼状態への影響をまとめた結果を図7に
示す。これは、1次空気穴5の開口面積に対する内燃え
燃焼が行われるガス流量幅の大きさを示すものであり、
ガス流量幅が大きいほど安定した内燃え燃焼が得られる
ことになる。なお、上記測定における燃焼内管6と燃焼
外管7との間隙は 0.7mmである。
り、燃焼外管7の下端位置を変更することで長さを変え
ている。その外管長さを、実線の5mmの短いものから、
鎖線の1次空気穴5の側方にまで延びる18mmの長い寸法
に変更して、前記図4に示すような燃焼状態の測定を行
なった。この2重管の燃焼外管7の長さ(下端位置)の
変更が、前記燃焼状態への影響をまとめた結果を図7に
示す。これは、1次空気穴5の開口面積に対する内燃え
燃焼が行われるガス流量幅の大きさを示すものであり、
ガス流量幅が大きいほど安定した内燃え燃焼が得られる
ことになる。なお、上記測定における燃焼内管6と燃焼
外管7との間隙は 0.7mmである。
【0049】図7の結果から、燃焼外管7の長さ(下端
位置)は内燃え燃焼のガス流量幅との間に大きな相関関
係があり、前記実施例で示した15mmの長さの場合が、1
次空気穴5の大きさに関係なくガス流量幅が大きい点で
安定している。なお、外管長さが18mmの場合にはガス流
量幅が小さくなっているが、これは1次空気穴5の側方
にまで燃焼外管7が延長されて1次空気の吸入が阻害さ
れていると考えられる。
位置)は内燃え燃焼のガス流量幅との間に大きな相関関
係があり、前記実施例で示した15mmの長さの場合が、1
次空気穴5の大きさに関係なくガス流量幅が大きい点で
安定している。なお、外管長さが18mmの場合にはガス流
量幅が小さくなっているが、これは1次空気穴5の側方
にまで燃焼外管7が延長されて1次空気の吸入が阻害さ
れていると考えられる。
【0050】一方、前記燃焼外管7の上端位置について
は、この上端位置を燃焼内管6の上端位置より下方から
同一位置、上方に突出した位置に変更して、前記と同様
の燃焼実験を行った結果(図示せず)、前記実施例(図
2)のような突出量が+3mmのものに対し、燃焼外管7
の先端が燃焼内管6と同一高さ±0mmの場合には、内外
管の間の2次空気通路Sから2次空気が良好に供給さ
れ、内燃え燃焼のガス流量幅が大きくなる結果が得られ
たが、この突出量が−3mmのような燃焼内管6より低く
形成した場合には、2次空気の供給不足により、ガス流
量の増大域でリフティング燃焼に移行しやすくなり、内
燃えガス流量幅が狭くなっており、本発明としては、燃
焼外管7の先端は燃焼内管6の先端以上に突出している
範囲に形成するものである。
は、この上端位置を燃焼内管6の上端位置より下方から
同一位置、上方に突出した位置に変更して、前記と同様
の燃焼実験を行った結果(図示せず)、前記実施例(図
2)のような突出量が+3mmのものに対し、燃焼外管7
の先端が燃焼内管6と同一高さ±0mmの場合には、内外
管の間の2次空気通路Sから2次空気が良好に供給さ
れ、内燃え燃焼のガス流量幅が大きくなる結果が得られ
たが、この突出量が−3mmのような燃焼内管6より低く
形成した場合には、2次空気の供給不足により、ガス流
量の増大域でリフティング燃焼に移行しやすくなり、内
燃えガス流量幅が狭くなっており、本発明としては、燃
焼外管7の先端は燃焼内管6の先端以上に突出している
範囲に形成するものである。
【0051】また、前記2重管構造の燃焼筒2Aにおい
て、燃焼内管6と燃焼外管7との間隙の大きさを代えた
場合には、それによる影響は燃焼外管7の長さ変更のよ
うな大きな相関関係は見られない。
て、燃焼内管6と燃焼外管7との間隙の大きさを代えた
場合には、それによる影響は燃焼外管7の長さ変更のよ
うな大きな相関関係は見られない。
【0052】<実施例2>図8に本例の燃焼筒2Bを示
し、3重管構造に設けられた例である。
し、3重管構造に設けられた例である。
【0053】本例の燃焼筒2Bは、前例と同様のノズル
3の先端が嵌挿するとともに1次空気穴5が形成された
ベース部材4を有し、該ベース部材4に燃焼内管6が固
着されている。該燃焼内管6の外側に一定の間隔をおい
て燃焼外管7が配設されるとともに、前記燃焼外管7と
燃焼内管6との中間に燃焼中管8が配設されて3重管構
造に形成されている。上記燃焼中管8の先端は燃焼外管
7の先端より内方で燃焼内管6の先端より突出して設け
られている(燃焼内管6または燃焼外管7と同一高さで
もよい)。また全体的には前例の2重管構造より燃焼筒
2Bの高さが短く形成されている。その他は、前例と同
様に構成され、同一構造には同一符号を付している。
3の先端が嵌挿するとともに1次空気穴5が形成された
ベース部材4を有し、該ベース部材4に燃焼内管6が固
着されている。該燃焼内管6の外側に一定の間隔をおい
て燃焼外管7が配設されるとともに、前記燃焼外管7と
燃焼内管6との中間に燃焼中管8が配設されて3重管構
造に形成されている。上記燃焼中管8の先端は燃焼外管
7の先端より内方で燃焼内管6の先端より突出して設け
られている(燃焼内管6または燃焼外管7と同一高さで
もよい)。また全体的には前例の2重管構造より燃焼筒
2Bの高さが短く形成されている。その他は、前例と同
様に構成され、同一構造には同一符号を付している。
【0054】そして、上記燃焼中管8の内外の燃焼内管
6および燃焼外管7との間隙が、それぞれ2次空気通路
S1,S2に形成されている。その寸法例は、ノズル3
の噴口径が50μm、燃焼内管6の内径が 5.7mm、厚さが
0.45mm、高さがフランジ部4bを含めて 5.5mmであり、燃
焼中管8の内径が 7.4mm、厚さが 0.2mm、高さが 9.0mm
で、燃焼内管6の上端からの突出量が 3.5mmであり、さ
らに、燃焼外管7の内径が 8.6mm、厚さが 0.2mm、高さ
が10mmで、燃焼中管8の上端からの突出量が1mmであ
る。そして、燃焼中管8の内外の間隙はそれぞれ 0.4mm
である。
6および燃焼外管7との間隙が、それぞれ2次空気通路
S1,S2に形成されている。その寸法例は、ノズル3
の噴口径が50μm、燃焼内管6の内径が 5.7mm、厚さが
0.45mm、高さがフランジ部4bを含めて 5.5mmであり、燃
焼中管8の内径が 7.4mm、厚さが 0.2mm、高さが 9.0mm
で、燃焼内管6の上端からの突出量が 3.5mmであり、さ
らに、燃焼外管7の内径が 8.6mm、厚さが 0.2mm、高さ
が10mmで、燃焼中管8の上端からの突出量が1mmであ
る。そして、燃焼中管8の内外の間隙はそれぞれ 0.4mm
である。
【0055】上記のような燃焼筒2Bの構造において、
ノズル3からのガス流出に応じて1次空気穴5から1次
空気が吸入され、噴出ガスと混合し、メッシュ部材28お
よび渦流板27を通って撹拌混合されてさらに上昇すると
ともに、点火燃焼される。火炎は燃焼内管6の上端で、
燃焼中管8との間の2次空気通路S1を上昇した2次空
気が吸入され、さらに、燃焼中管8の上端で燃焼外管7
との間の2次空気通路S2を上昇した2次空気が吸入さ
れ、これらの2次空気が混合されて燃焼が安定して継続
される。
ノズル3からのガス流出に応じて1次空気穴5から1次
空気が吸入され、噴出ガスと混合し、メッシュ部材28お
よび渦流板27を通って撹拌混合されてさらに上昇すると
ともに、点火燃焼される。火炎は燃焼内管6の上端で、
燃焼中管8との間の2次空気通路S1を上昇した2次空
気が吸入され、さらに、燃焼中管8の上端で燃焼外管7
との間の2次空気通路S2を上昇した2次空気が吸入さ
れ、これらの2次空気が混合されて燃焼が安定して継続
される。
【0056】上記燃焼において、前例の図4と同様に燃
焼状態を測定すると、その火炎の一部が燃焼外管7の先
端より内方で燃焼する内燃え燃焼を行う内燃え領域が、
図4に破線a3で示すように、さらに、ガス流量の増大
した領域に拡大するものである。これは、3重管構造
で、2次空気が2段階に供給されて、ガス流量が増大し
た1次空気の不足領域においても内燃え燃焼が得られる
ものと推測される。
焼状態を測定すると、その火炎の一部が燃焼外管7の先
端より内方で燃焼する内燃え燃焼を行う内燃え領域が、
図4に破線a3で示すように、さらに、ガス流量の増大
した領域に拡大するものである。これは、3重管構造
で、2次空気が2段階に供給されて、ガス流量が増大し
た1次空気の不足領域においても内燃え燃焼が得られる
ものと推測される。
【0057】図9は本例の3重管構造と、前例の2重管
構造と、比較例の前記単管構造(図20)とにおける、
1次空気穴5の開口面積に対する内燃え燃焼が行われる
ガス流量幅を求めた結果を示すものであり、本例による
ものが前例の2重管構造におけるガス流量幅よりさらに
拡大し、かつ1次空気穴5の開口面積の変化に対して安
定している。
構造と、比較例の前記単管構造(図20)とにおける、
1次空気穴5の開口面積に対する内燃え燃焼が行われる
ガス流量幅を求めた結果を示すものであり、本例による
ものが前例の2重管構造におけるガス流量幅よりさらに
拡大し、かつ1次空気穴5の開口面積の変化に対して安
定している。
【0058】<実施例3>図10に本例の燃焼筒2Cを
示すものであり、実施例1の2重管の外側に補助管9が
設けられた例を示している。
示すものであり、実施例1の2重管の外側に補助管9が
設けられた例を示している。
【0059】本例の燃焼筒2Cは、ベース部材4、燃焼
内管6および燃焼外管7は、前記実施例1と同様に構成
され、その燃焼外管7の外周に一定の間隔をおいて補助
管9が設けられている。該補助管9の先端は、前記燃焼
外管7の先端より下方に位置して略燃焼内管6の先端と
同様の高さに設けられている。
内管6および燃焼外管7は、前記実施例1と同様に構成
され、その燃焼外管7の外周に一定の間隔をおいて補助
管9が設けられている。該補助管9の先端は、前記燃焼
外管7の先端より下方に位置して略燃焼内管6の先端と
同様の高さに設けられている。
【0060】本例においては、補助管9は燃焼には寄与
せず、燃焼外管7と補助管9との空隙Pを空気が流通
し、燃焼筒2C内部でのガス燃焼によって燃焼外管7の
先端部は火炎によって加熱され、熱が下方に伝達して該
燃焼外管7の全体が昇温するものであるが、その外側の
補助管9は内側の空気によって燃焼外管7からの加熱が
遮断されて、外側面の温度上昇を防ぎ、ガスライター等
の点火器への設置における支持部の熱対策が軽減可能な
構造となっている。
せず、燃焼外管7と補助管9との空隙Pを空気が流通
し、燃焼筒2C内部でのガス燃焼によって燃焼外管7の
先端部は火炎によって加熱され、熱が下方に伝達して該
燃焼外管7の全体が昇温するものであるが、その外側の
補助管9は内側の空気によって燃焼外管7からの加熱が
遮断されて、外側面の温度上昇を防ぎ、ガスライター等
の点火器への設置における支持部の熱対策が軽減可能な
構造となっている。
【0061】したがって、本例の燃焼筒2Cによる燃焼
状態は前記実施例1のもの、すなわち図4の特性と同様
であるが、その燃焼における外表面温度の測定結果を図
11に示す。
状態は前記実施例1のもの、すなわち図4の特性と同様
であるが、その燃焼における外表面温度の測定結果を図
11に示す。
【0062】この燃焼筒2Cの表面温度の測定は、標準
状態として温度25℃、イソブタン流量35cc/min で、着
火燃焼させてからの燃焼時間の経過に対する表面温度を
測定したものである。この図11には上記実施例3の構
造での昇温特性のほか、前記実施例1の2重管構造(黄
銅製またはステンレス製)の昇温特性、比較例としての
単管構造(ステンレス製)のもの、さらに、後述の実施
例4および5による表面温度特性を示している。
状態として温度25℃、イソブタン流量35cc/min で、着
火燃焼させてからの燃焼時間の経過に対する表面温度を
測定したものである。この図11には上記実施例3の構
造での昇温特性のほか、前記実施例1の2重管構造(黄
銅製またはステンレス製)の昇温特性、比較例としての
単管構造(ステンレス製)のもの、さらに、後述の実施
例4および5による表面温度特性を示している。
【0063】上記図11から分かるように、本例(実施
例3)による補助管9を設けたものでは、比較例および
実施例1と対比して、温度上昇が緩やかであり表面温度
は低くなっている。また、実施例1の2重管のみによる
ものも、比較例(単管構造)に比べて温度上昇が緩やか
となっているが、材質としては熱伝導率の低いステンレ
ス製によるものが温度上昇が緩やかとなっている。な
お、ガスライター10(シガレットライター)の場合の煙
草への着火時間は数秒であり、その間の比較例との温度
上昇の差は顕著に現れる。
例3)による補助管9を設けたものでは、比較例および
実施例1と対比して、温度上昇が緩やかであり表面温度
は低くなっている。また、実施例1の2重管のみによる
ものも、比較例(単管構造)に比べて温度上昇が緩やか
となっているが、材質としては熱伝導率の低いステンレ
ス製によるものが温度上昇が緩やかとなっている。な
お、ガスライター10(シガレットライター)の場合の煙
草への着火時間は数秒であり、その間の比較例との温度
上昇の差は顕著に現れる。
【0064】<実施例4>図12に本例の燃焼筒2Dの
構造を示し、基本構造は前記実施例3と同様である。
構造を示し、基本構造は前記実施例3と同様である。
【0065】本例の燃焼筒2Dは、前例同様にベース部
材4、燃焼内管6、燃焼外管7、補助管9が設けられて
いる。そして、上記補助管9の下端部が内側に屈曲して
底壁9cが連接され、この底壁9cの内周縁が、前記ベース
部材4のフランジ部4bの外周に固着されている。
材4、燃焼内管6、燃焼外管7、補助管9が設けられて
いる。そして、上記補助管9の下端部が内側に屈曲して
底壁9cが連接され、この底壁9cの内周縁が、前記ベース
部材4のフランジ部4bの外周に固着されている。
【0066】すなわち、前記補助管9と燃焼内管6とが
連結され、前記燃焼外管7の下端部にはその内外を連通
する通路が設けられ、燃焼外管7と補助管9との間の通
路Pと、燃焼内管6と燃焼外管7との間の2次空気通路
Sとを連通し、燃焼外管7と補助管9との間の通路Pの
開放端(上端)から2次空気を吸入する構造に設けられ
ている。その他は前例と同様に構成されている。
連結され、前記燃焼外管7の下端部にはその内外を連通
する通路が設けられ、燃焼外管7と補助管9との間の通
路Pと、燃焼内管6と燃焼外管7との間の2次空気通路
Sとを連通し、燃焼外管7と補助管9との間の通路Pの
開放端(上端)から2次空気を吸入する構造に設けられ
ている。その他は前例と同様に構成されている。
【0067】本例においては、2次空気は燃焼外管7と
補助管9との間隙Pを通して上部より吸入し、燃焼内管
6と燃焼外管7の間隙Sを通って上昇し、燃焼内管6の
上端から火炎に供給され、ガス燃焼に寄与する。この場
合、燃焼外管7の上部での燃焼により、該燃焼外管7の
温度が上昇するが、その内外の間隙P,Sでの2次空気
の流通により燃焼外管7および補助管9の温度上昇が抑
制されるものである。
補助管9との間隙Pを通して上部より吸入し、燃焼内管
6と燃焼外管7の間隙Sを通って上昇し、燃焼内管6の
上端から火炎に供給され、ガス燃焼に寄与する。この場
合、燃焼外管7の上部での燃焼により、該燃焼外管7の
温度が上昇するが、その内外の間隙P,Sでの2次空気
の流通により燃焼外管7および補助管9の温度上昇が抑
制されるものである。
【0068】上記補助管9の底壁の内周縁と燃焼内管6
との連結部分を断熱構造とすると、より一層補助管9の
外側面の温度上昇が抑制できるものであり、その表面温
度の測定例を、前記図11に破線で示しており、より一
層の表面温度の上昇抑制が行われている。
との連結部分を断熱構造とすると、より一層補助管9の
外側面の温度上昇が抑制できるものであり、その表面温
度の測定例を、前記図11に破線で示しており、より一
層の表面温度の上昇抑制が行われている。
【0069】<実施例5>図13に本例の燃焼筒2Eの
構造を示し、基本構造は前記実施例3と同様である。
構造を示し、基本構造は前記実施例3と同様である。
【0070】本例の燃焼筒2は、実施例3と同様にベー
ス部材4、燃焼内管6、燃焼外管7、補助管9が設けら
れている。そして、上記補助管9の下端部が下方に延長
されて、ベース部材4の1次空気穴5の下方で内側に屈
曲して底壁9cが連接され、この底壁9cの内周縁が、前記
ベース部材4の下端部に固着されている。
ス部材4、燃焼内管6、燃焼外管7、補助管9が設けら
れている。そして、上記補助管9の下端部が下方に延長
されて、ベース部材4の1次空気穴5の下方で内側に屈
曲して底壁9cが連接され、この底壁9cの内周縁が、前記
ベース部材4の下端部に固着されている。
【0071】すなわち、前記燃焼外管7と補助管9との
間の通路Pが、燃焼内管6と燃焼外管7との間の2次空
気通路Sと連通されるとともに、1次空気穴5にも連通
されて構成されている。そして、燃焼外管7と補助管9
との間の通路Pの開放端から1次空気および2次空気を
吸入するものである。その他は前例と同様に構成されて
いる。
間の通路Pが、燃焼内管6と燃焼外管7との間の2次空
気通路Sと連通されるとともに、1次空気穴5にも連通
されて構成されている。そして、燃焼外管7と補助管9
との間の通路Pの開放端から1次空気および2次空気を
吸入するものである。その他は前例と同様に構成されて
いる。
【0072】本例においては、燃焼状態は実施例1,
3,4とほぼ同様の燃焼が行われるものであり、1次空
気および2次空気は燃焼外管7と補助管9との間隙Pを
通して上部より吸入し、1次空気穴5から吸入されると
ともに、燃焼内管6と燃焼外管7の間隙を通って上昇
し、燃焼内管6の上端から2次空気が火炎に供給され、
ガス燃焼に寄与する。
3,4とほぼ同様の燃焼が行われるものであり、1次空
気および2次空気は燃焼外管7と補助管9との間隙Pを
通して上部より吸入し、1次空気穴5から吸入されると
ともに、燃焼内管6と燃焼外管7の間隙を通って上昇
し、燃焼内管6の上端から2次空気が火炎に供給され、
ガス燃焼に寄与する。
【0073】また、上記空気の流通により温度上昇が抑
制され、補助管9の外側面温度は低く抑えられるもので
あり、その表面温度の測定例を前記図11に鎖線で示
し、良好な結果が得られている。
制され、補助管9の外側面温度は低く抑えられるもので
あり、その表面温度の測定例を前記図11に鎖線で示
し、良好な結果が得られている。
【0074】<実施例6>図14に本例の燃焼筒2Fの
構造を示し、基本構造は前記実施例1と同様である。
構造を示し、基本構造は前記実施例1と同様である。
【0075】本例の燃焼筒2Fは、図2と同様の2重管
構造であるが、波板(コルゲート板)による管体でその
燃焼内管6Cが形成されている。すなわち、上記波板燃
焼内管6Cは平面から見て三角波状に順次屈曲して形成
され、縦方向に延びる外周縦辺が燃焼外管7の内面に接
触して該燃焼外管7の固定が行われる。この波板燃焼内
管6Cの外面と燃焼外管7の内面との間に形成される略
三角柱状の空間が、2次空気が上昇して燃焼内管6Cの
上端から供給する2次空気通路Sとなるものである。
構造であるが、波板(コルゲート板)による管体でその
燃焼内管6Cが形成されている。すなわち、上記波板燃
焼内管6Cは平面から見て三角波状に順次屈曲して形成
され、縦方向に延びる外周縦辺が燃焼外管7の内面に接
触して該燃焼外管7の固定が行われる。この波板燃焼内
管6Cの外面と燃焼外管7の内面との間に形成される略
三角柱状の空間が、2次空気が上昇して燃焼内管6Cの
上端から供給する2次空気通路Sとなるものである。
【0076】なお、燃焼内管6の内周部分に、下端部か
ら空気が吸入されないように、ベース部材4に対する三
角形状の空間は閉じられている。
ら空気が吸入されないように、ベース部材4に対する三
角形状の空間は閉じられている。
【0077】本例においては、その燃焼状態は前記実施
例1とほぼ同様であり、燃焼筒2Fの組立て支持構造が
容易となる。
例1とほぼ同様であり、燃焼筒2Fの組立て支持構造が
容易となる。
【0078】<実施例7>図15に本例の燃焼筒2Gの
構造を示し、基本構造は前記実施例2と同様である。
構造を示し、基本構造は前記実施例2と同様である。
【0079】本例の燃焼筒2Gは、図8と同様の3重管
構造であるが、前掲の燃焼内管6Cと同様に波板による
管体でその燃焼中管8Cが形成されている。すなわち、
上記波板燃焼中管8Cは平面から見て三角波状に順次屈
曲して形成され、縦方向に延びる外周縦辺が燃焼外管7
の内面に接する一方、内周縦辺が燃焼内管6の外面に接
する構造に設けられ、3重管の固定が行われる。この波
板燃焼中管8Cの内面と燃焼内管6の外面との間に形成
される略三角柱状の空間が燃焼内管6の上端から2次空
気を供給する2次空気通路S1となり、燃焼中管8Cの
外面と燃焼外管7の内面との間に形成される略三角柱状
の空間が燃焼中管8Cの上端から2次空気を供給する2
次空気通路S2となるものである。
構造であるが、前掲の燃焼内管6Cと同様に波板による
管体でその燃焼中管8Cが形成されている。すなわち、
上記波板燃焼中管8Cは平面から見て三角波状に順次屈
曲して形成され、縦方向に延びる外周縦辺が燃焼外管7
の内面に接する一方、内周縦辺が燃焼内管6の外面に接
する構造に設けられ、3重管の固定が行われる。この波
板燃焼中管8Cの内面と燃焼内管6の外面との間に形成
される略三角柱状の空間が燃焼内管6の上端から2次空
気を供給する2次空気通路S1となり、燃焼中管8Cの
外面と燃焼外管7の内面との間に形成される略三角柱状
の空間が燃焼中管8Cの上端から2次空気を供給する2
次空気通路S2となるものである。
【0080】<実施例8>図16に本例の燃焼筒2Hの
構造を示し、基本構造は前記実施例5と同様である。
構造を示し、基本構造は前記実施例5と同様である。
【0081】本例の燃焼筒2は、図13と同様の補助管
9を有する構造であるが、前記波板による管体によって
その中間の燃焼外管7Cが形成されている。すなわち、
上記波板燃焼外管7Cの縦方向に延びる外周縦辺が補助
管9の内面に接する一方、内周縦辺が燃焼内管6の外面
に接する構造に設けられている。この波板燃焼外管7C
の内面と燃焼内管6の外面との間に形成される略三角柱
状の空間が燃焼内管6の上端から2次空気を供給する2
次空気通路Sとなり、波板燃焼外管7Cの外面と補助管
9の内面との間に形成される略三角柱状の空間が1次空
気および2次空気を吸入する通路Pとなるものである。
9を有する構造であるが、前記波板による管体によって
その中間の燃焼外管7Cが形成されている。すなわち、
上記波板燃焼外管7Cの縦方向に延びる外周縦辺が補助
管9の内面に接する一方、内周縦辺が燃焼内管6の外面
に接する構造に設けられている。この波板燃焼外管7C
の内面と燃焼内管6の外面との間に形成される略三角柱
状の空間が燃焼内管6の上端から2次空気を供給する2
次空気通路Sとなり、波板燃焼外管7Cの外面と補助管
9の内面との間に形成される略三角柱状の空間が1次空
気および2次空気を吸入する通路Pとなるものである。
【0082】なお、前記実施例3(図10)もしくは実
施例4(図12)の燃焼筒の構造においても、その燃焼
内管6と補助管9との間の燃焼外管7を上記と同様の波
板で円筒状に形成するようにしてもよい。
施例4(図12)の燃焼筒の構造においても、その燃焼
内管6と補助管9との間の燃焼外管7を上記と同様の波
板で円筒状に形成するようにしてもよい。
【0083】<実施例9>図17に本例の燃焼筒2Iの
構造を示している。本例は2重管の燃焼外管7を上下に
分割した構造を採用している。
構造を示している。本例は2重管の燃焼外管7を上下に
分割した構造を採用している。
【0084】本例の燃焼筒2Iは、燃料ガスを噴出する
ノズル3の先端が嵌挿可能なベース部材4を有し、この
ベース部材4には1次空気穴5が開口されるとともに、
その上方には燃焼内管6が固着されている。また、上記
燃焼内管6の外周に一定の間隔をおいて燃焼外管7a,7b
が設けられて2重管構造に形成されている。
ノズル3の先端が嵌挿可能なベース部材4を有し、この
ベース部材4には1次空気穴5が開口されるとともに、
その上方には燃焼内管6が固着されている。また、上記
燃焼内管6の外周に一定の間隔をおいて燃焼外管7a,7b
が設けられて2重管構造に形成されている。
【0085】そして、燃焼外管は、中間に環状に形成さ
れた空気導入部dによって先部燃焼外管7aと基部燃焼外
管7bとに上下に分割形成されている。先部燃焼外管7a
は、先端が燃焼内管6の先端より突出しており、この上
半分の構造は前記実施例1(図2)の構成と同様に設け
られている。
れた空気導入部dによって先部燃焼外管7aと基部燃焼外
管7bとに上下に分割形成されている。先部燃焼外管7a
は、先端が燃焼内管6の先端より突出しており、この上
半分の構造は前記実施例1(図2)の構成と同様に設け
られている。
【0086】また、基部燃焼外管7bの下端部は下方に延
長されて、ベース部材4の1次空気穴5の下方で内側に
屈曲して底壁9cが連接され、この底壁9cの内周縁が、前
記ベース部材4の下端部に固着されている。
長されて、ベース部材4の1次空気穴5の下方で内側に
屈曲して底壁9cが連接され、この底壁9cの内周縁が、前
記ベース部材4の下端部に固着されている。
【0087】上記構造により、前記基部燃焼外管7bと燃
焼内管6との間の通路Pが1次空気穴5に連通して形成
され、上端の空気導入部dから1次空気を吸入するもの
である。また、先部燃焼外管7aと燃焼内管6との間の通
路が2次空気通路Sに形成され、下端の空気導入部dか
ら吸入した2次空気を燃焼内管6の上端から火炎に供給
する構造に設けられている。
焼内管6との間の通路Pが1次空気穴5に連通して形成
され、上端の空気導入部dから1次空気を吸入するもの
である。また、先部燃焼外管7aと燃焼内管6との間の通
路が2次空気通路Sに形成され、下端の空気導入部dか
ら吸入した2次空気を燃焼内管6の上端から火炎に供給
する構造に設けられている。
【0088】すなわち、前記先部燃焼外管7aと基部燃焼
外管7bとの間の空気導入部dから1次空気と2次空気の
両方を導入するものであり、先部燃焼外管7aは上部で燃
焼する火炎によって温度が上昇するが、これと基部燃焼
外管7bとは分離されていることで、基部燃焼外管7bへの
熱伝達は遮断されるとともに1次空気の流通によってそ
の昇温は抑制されるものである。
外管7bとの間の空気導入部dから1次空気と2次空気の
両方を導入するものであり、先部燃焼外管7aは上部で燃
焼する火炎によって温度が上昇するが、これと基部燃焼
外管7bとは分離されていることで、基部燃焼外管7bへの
熱伝達は遮断されるとともに1次空気の流通によってそ
の昇温は抑制されるものである。
【0089】本例における燃焼状態は実施例1と略同様
であり、火炎の一部が先部燃焼外管7aの内方で燃焼する
内燃え燃焼がガス流量の広い範囲で安定して得られるも
のであると同時に、構造を簡素化しつつ外側面の温度上
昇を抑制した構造となっている。なお、燃焼時間の経過
に対する表面温度の上昇特性は、前記図11の実施例4
の特性と略同様の特性を有するものである。
であり、火炎の一部が先部燃焼外管7aの内方で燃焼する
内燃え燃焼がガス流量の広い範囲で安定して得られるも
のであると同時に、構造を簡素化しつつ外側面の温度上
昇を抑制した構造となっている。なお、燃焼時間の経過
に対する表面温度の上昇特性は、前記図11の実施例4
の特性と略同様の特性を有するものである。
【0090】<実施例10>図18に本例の燃焼筒2J
の構造を示し、基本構造は前記実施例9と同様である。
の構造を示し、基本構造は前記実施例9と同様である。
【0091】本例の燃焼筒2Jは、図17と同様の先部
燃焼外管7aと基部燃焼外管7bを有する2重管構造である
が、波板による管体でその燃焼内管6Cが形成されてい
る。すなわち、上記波板燃焼内管6Cは平面から見て三
角波状に順次屈曲して形成され、縦方向に延びる外周縦
辺が先部燃焼外管7aおよび基部燃焼外管7bの内面に接触
してそれらの固定が行われる。この波板燃焼内管6Cの
外面と先部燃焼外管7aの内面との間に形成される略三角
柱状の空間が、2次空気が上昇して燃焼内管6Cの上端
から供給される2次空気通路Sとなり、燃焼内管6Cの
外面と基部燃焼外管7bの内面との間に形成される略三角
柱状の空間が、1次空気が下降して1次空気穴5から吸
入される通路Pとなるものである。
燃焼外管7aと基部燃焼外管7bを有する2重管構造である
が、波板による管体でその燃焼内管6Cが形成されてい
る。すなわち、上記波板燃焼内管6Cは平面から見て三
角波状に順次屈曲して形成され、縦方向に延びる外周縦
辺が先部燃焼外管7aおよび基部燃焼外管7bの内面に接触
してそれらの固定が行われる。この波板燃焼内管6Cの
外面と先部燃焼外管7aの内面との間に形成される略三角
柱状の空間が、2次空気が上昇して燃焼内管6Cの上端
から供給される2次空気通路Sとなり、燃焼内管6Cの
外面と基部燃焼外管7bの内面との間に形成される略三角
柱状の空間が、1次空気が下降して1次空気穴5から吸
入される通路Pとなるものである。
【0092】なお、上記燃焼内管6Cの内周側の下部空
間は閉じられ、その他の構造は前例と同様に構成されて
いる。
間は閉じられ、その他の構造は前例と同様に構成されて
いる。
【0093】本例においては、その燃焼状態は前記実施
例9と略同様であり、燃焼筒2Jの組立て支持構造が容
易となる。
例9と略同様であり、燃焼筒2Jの組立て支持構造が容
易となる。
【0094】<実施例11>図19に本例の燃焼筒2K
の構造を示し、前例の燃焼筒2Jの最内周に内管を配設
して3重管構造とし、外側の燃焼外管を上下に分離形成
したものである。
の構造を示し、前例の燃焼筒2Jの最内周に内管を配設
して3重管構造とし、外側の燃焼外管を上下に分離形成
したものである。
【0095】本例の燃焼筒2Kは、ベース部材4に燃焼
内管6が固着され、この燃焼内管6の外側に波板による
燃焼中管8Cが配設されるとともに、さらに外側に前例
と同様に先部燃焼外管7aと基部燃焼外管7bとが配設され
た3重管構造に形成されている。
内管6が固着され、この燃焼内管6の外側に波板による
燃焼中管8Cが配設されるとともに、さらに外側に前例
と同様に先部燃焼外管7aと基部燃焼外管7bとが配設され
た3重管構造に形成されている。
【0096】そして、前例と同様に、先部燃焼外管7aと
基部燃焼外管7bとの間に空気導入部dが形成され、この
構造により、前記基部燃焼外管7bと波燃焼中管8Cとの
間の通路Pが、1次空気穴5に連通するとともに、波燃
焼中管8Cと燃焼内管6との間の内側の2次空気通路S
1に連通して形成され、上端の空気導入部dから1次空
気および2次空気を吸入するものである。また、先部燃
焼外管7aと燃焼中管8Cとの間の通路が外側の2次空気
通路S2に形成され、下端の空気導入部dから吸入した
2次空気を燃焼中管8Cの上端から火炎に供給する構造
に設けられている。
基部燃焼外管7bとの間に空気導入部dが形成され、この
構造により、前記基部燃焼外管7bと波燃焼中管8Cとの
間の通路Pが、1次空気穴5に連通するとともに、波燃
焼中管8Cと燃焼内管6との間の内側の2次空気通路S
1に連通して形成され、上端の空気導入部dから1次空
気および2次空気を吸入するものである。また、先部燃
焼外管7aと燃焼中管8Cとの間の通路が外側の2次空気
通路S2に形成され、下端の空気導入部dから吸入した
2次空気を燃焼中管8Cの上端から火炎に供給する構造
に設けられている。
【0097】また、本例の燃焼筒2Kは、実施例8(図
16)の燃焼筒2Hの外周上部に短管状の先部燃焼外管
7aを装着して構成することもできる。
16)の燃焼筒2Hの外周上部に短管状の先部燃焼外管
7aを装着して構成することもできる。
【0098】上記実施例9〜実施例11においては、先
部燃焼外管7aと基部燃焼外管7bとは、環状の空気導入部
dによって完全に分離された構造となっているが、この
先部燃焼外管7aと基部燃焼外管7bを部分的に連結して、
空気導入部dを円周上に複数配設した長溝スリット状の
開口で形成するようにしてもよい。
部燃焼外管7aと基部燃焼外管7bとは、環状の空気導入部
dによって完全に分離された構造となっているが、この
先部燃焼外管7aと基部燃焼外管7bを部分的に連結して、
空気導入部dを円周上に複数配設した長溝スリット状の
開口で形成するようにしてもよい。
【0099】なお、前記各実施例においては、縦向きの
燃焼筒すなわち燃焼火炎が上方に向いている例を示した
が、燃焼火炎が横向きの状態でも使用される点火バーナ
等の点火器についても適用可能である。
燃焼筒すなわち燃焼火炎が上方に向いている例を示した
が、燃焼火炎が横向きの状態でも使用される点火バーナ
等の点火器についても適用可能である。
【0100】
【発明の効果】本発明の点火器用における燃焼装置によ
れば、ノズルから噴出した燃料ガスに1次空気穴から1
次空気を混入するとともに、燃焼筒を2重管もしくは3
重管に設けて管と管との間隙から燃焼火炎に2次空気を
供給することにより、燃焼効率が向上するとともに、火
炎の一部が燃焼筒の内部に存在する内燃え燃焼を、環境
条件の変化等に対応するガス流量の変動に伴う1次空気
が不足するような領域についても安定して得ることがで
き、燃焼状態の調整を容易にしてその領域の拡大によっ
て内燃え燃焼が必要となる炎色反応剤を使用した着色炎
燃焼を行う場合、触媒を使用した再着火燃焼を行う場合
等に有効となり、調整不要の点火器も構成可能である。
れば、ノズルから噴出した燃料ガスに1次空気穴から1
次空気を混入するとともに、燃焼筒を2重管もしくは3
重管に設けて管と管との間隙から燃焼火炎に2次空気を
供給することにより、燃焼効率が向上するとともに、火
炎の一部が燃焼筒の内部に存在する内燃え燃焼を、環境
条件の変化等に対応するガス流量の変動に伴う1次空気
が不足するような領域についても安定して得ることがで
き、燃焼状態の調整を容易にしてその領域の拡大によっ
て内燃え燃焼が必要となる炎色反応剤を使用した着色炎
燃焼を行う場合、触媒を使用した再着火燃焼を行う場合
等に有効となり、調整不要の点火器も構成可能である。
【0101】また、外側に熱遮断用の補助管または基部
燃焼外管を設けたものでは、表面温度を低下させて、周
辺部材、支持部材の選択構成が容易となり、コストの低
減が図れる。
燃焼外管を設けたものでは、表面温度を低下させて、周
辺部材、支持部材の選択構成が容易となり、コストの低
減が図れる。
【図1】本発明の第1の実施例の燃焼装置を備えた点火
器としてのガスライターの縦断面図
器としてのガスライターの縦断面図
【図2】図1に示した燃焼筒の電極部分を省略した拡大
図
図
【図3】渦流板の平面図
【図4】図2の燃焼筒による燃焼状態図
【図5】各燃焼状態の模写図
【図6】第1の実施例の変形例を示す燃焼筒の概略断面
図
図
【図7】第1の実施例における燃焼外管長さを変化させ
た際の燃焼特性を示すグラフ
た際の燃焼特性を示すグラフ
【図8】本発明の第2の実施例の燃焼筒を示す断面図
【図9】第2の実施例の燃焼特性を比較例とともに示す
グラフ
グラフ
【図10】第3の実施例の燃焼筒を示す断面図
【図11】燃焼時間に対する表面温度の変化特性を示す
グラフ
グラフ
【図12】第4の実施例の燃焼筒を示す断面図
【図13】第5の実施例の燃焼筒を示す断面図
【図14】第6の実施例の燃焼筒を示す斜視図
【図15】第7の実施例の燃焼筒を示す斜視図
【図16】第8の実施例の燃焼筒を示す斜視図
【図17】第9の実施例の燃焼筒を示す断面図
【図18】第10の実施例の燃焼筒を示す斜視図
【図19】第11の実施例の燃焼筒を示す斜視図
【図20】比較例の燃焼筒の構造を示す断面図
1 燃焼装置 2A〜2K 燃焼筒 3 ノズル 4 ベース部材 5 1次空気穴 6 燃焼内管 7 燃焼外管 7a 先部燃焼外管 7b 基部燃焼外管 8 燃焼中管 9 補助管 10 点火器(ガスライター) 11 タンク本体 12 バルブ機構 14 圧電ユニット 15 操作部材 23 ガス流量調節フィルタ 27 渦流板 29 放電電極 33 炎色反応部材 S,S1,S2 2次空気通路 d 空気導入部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大川 慎一 静岡県駿東郡小山町須走下原3−4 株 式会社 東海 本部工場内 (56)参考文献 実開 昭52−16048(JP,U) 実開 平2−14523(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F23D 14/02 F23Q 2/16 101
Claims (12)
- 【請求項1】 燃料ガスを噴出するノズルおよび該ノズ
ルから噴出された燃料ガスに1次空気を導入する1次空
気穴を基部に有し、1次空気が混入したガスを燃焼させ
る燃焼筒を備えたガスライター等の点火器における燃焼
装置であって、上記燃焼筒は、1次空気が混入した燃料
ガスが流通する燃焼内管と、該燃焼内管の外周に一定の
間隔をおいて設けた燃焼外管とを有する多重管構造に形
成され、上記燃焼内管と燃焼外管との間隙を燃焼火炎に
2次空気を供給する2次空気通路に形成したことを特徴
とする点火器における燃焼装置。 - 【請求項2】 前記燃焼筒が、前記燃焼外管と燃焼内管
との中間に配設された燃焼中管を有する多重管構造に形
成され、上記燃焼中管の内外の間隙をそれぞれ燃焼火炎
に2次空気を供給する2次空気通路に形成したことを特
徴とする請求項1記載の点火器における燃焼装置。 - 【請求項3】 前記燃焼筒が、前記燃焼外管の外周に一
定の間隔をおいて設けた補助管を有する多重管構造に形
成され、上記補助管の先端は上記燃焼外管の先端より基
部側に位置することを特徴とする請求項1記載の点火器
における燃焼装置。 - 【請求項4】 前記燃焼外管と補助管との間の通路と、
燃焼内管と燃焼外管との間の2次空気通路とを連通し、
燃焼外管と補助管との間の通路の開放端から2次空気を
吸入することを特徴とする請求項3記載の点火器におけ
る燃焼装置。 - 【請求項5】 前記燃焼外管と補助管との間の通路と、
1次空気穴と、燃焼内管と燃焼外管との間の2次空気通
路とを連通し、燃焼外管と補助管との間の通路の開放端
から1次空気および2次空気を吸入することを特徴とす
る請求項3記載の点火器における燃焼装置。 - 【請求項6】 前記燃焼内管が波板管体で形成されたこ
とを特徴とする請求項1記載の点火器における燃焼装
置。 - 【請求項7】 前記燃焼中管が波板管体で形成されたこ
とを特徴とする請求項2記載の点火器における燃焼装
置。 - 【請求項8】 前記燃焼外管が波板管体で形成されたこ
とを特徴とする請求項5記載の点火器における燃焼装
置。 - 【請求項9】 燃料ガスを噴出するノズルおよび該ノズ
ルから噴出された燃料ガスに1次空気を導入する1次空
気穴を基部に有し、1次空気が混入したガスを燃焼させ
る燃焼筒を備えたガスライター等の点火器における燃焼
装置であって、上記燃焼筒は、1次空気が混入した燃料
ガスが流通する燃焼内管と、該燃焼内管の外周に一定の
間隔をおいて設け先端が燃焼内管の先端以上に突出して
いる燃焼外管とを有する多重管構造に形成され、上記燃
焼外管を燃焼内管の先端より基部側に空気導入部を設け
て先部燃焼外管と基部燃焼外管とに形成し、先部燃焼外
管と燃焼内管との間隙を燃焼火炎に2次空気を供給する
2次空気通路に形成するとともに、基部燃焼外管と燃焼
内管との間隙を前記1次空気穴に連通し、前記空気導入
部から1次空気および2次空気を導入することを特徴と
する点火器における燃焼装置。 - 【請求項10】 前記燃焼筒が、前記燃焼外管と燃焼内
管との中間に配設された燃焼中管を有する多重管構造に
形成され、該燃焼中管の先端は前記空気導入部より先端
側に位置し、前記基部燃焼外管と燃焼中管との間隙を1
次空気穴に連通するとともに、燃焼中管と燃焼内管との
間の2次空気通路に連通したことを特徴とする請求項9
記載の点火器における燃焼装置。 - 【請求項11】 前記燃焼内管が波板管体で形成された
ことを特徴とする請求項9記載の点火器における燃焼装
置。 - 【請求項12】 前記燃焼中管が波板管体で形成された
ことを特徴とする請求項10記載の点火器における燃焼
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1044894A JP2807962B2 (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 点火器における燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1044894A JP2807962B2 (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 点火器における燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07217878A JPH07217878A (ja) | 1995-08-18 |
JP2807962B2 true JP2807962B2 (ja) | 1998-10-08 |
Family
ID=11750435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1044894A Expired - Fee Related JP2807962B2 (ja) | 1994-02-01 | 1994-02-01 | 点火器における燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2807962B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1411572A4 (en) * | 2001-07-26 | 2007-08-29 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | FUEL CELL SYSTEM |
JP5066414B2 (ja) * | 2007-09-13 | 2012-11-07 | Jx日鉱日石エネルギー株式会社 | 改質装置 |
JP4942226B2 (ja) * | 2010-01-11 | 2012-05-30 | 株式会社サロメ | ガスライタ |
-
1994
- 1994-02-01 JP JP1044894A patent/JP2807962B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07217878A (ja) | 1995-08-18 |
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