JP2807060B2 - 2―((1s,2s,5s)―6,6―ジメチルビシクロ〔3.1.1〕―ヘプト―2―イル)エタノール誘導体の製造法 - Google Patents

2―((1s,2s,5s)―6,6―ジメチルビシクロ〔3.1.1〕―ヘプト―2―イル)エタノール誘導体の製造法

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JP2807060B2
JP2807060B2 JP2175481A JP17548190A JP2807060B2 JP 2807060 B2 JP2807060 B2 JP 2807060B2 JP 2175481 A JP2175481 A JP 2175481A JP 17548190 A JP17548190 A JP 17548190A JP 2807060 B2 JP2807060 B2 JP 2807060B2
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C31/00Saturated compounds having hydroxy or O-metal groups bound to acyclic carbon atoms
    • C07C31/13Monohydroxylic alcohols containing saturated rings
    • C07C31/137Monohydroxylic alcohols containing saturated rings polycyclic with condensed ring systems

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、シス−ジヒドロノポール(=2−((1S,2
S,5S)−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト−2−
イル)エタノール)およびその低級カルボン酸エステル
もしくは安息香酸エステルの製造法に関する。
従来の技術 ジヒドロノポールは、式A: で示される2−(6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプ
ト−2−イル)エタノールである。式Aは、環骨格の1
位、2位および5位に、それぞれR配置またはS配置で
あることができるキラール中心を有し、したがってこの
物質は、数多くの立体異性体形で生じうる。
ジヒドロノポールは、キラール中心が1位および5位
でS配置されている、式B: で示される天然のテルペン(−)−β−ピネン(=(1
S,5S)−6,6−ジメチル−2−メチレンビシクロ[3.1.
1]ヘプタン)から誘導される。それに応じて、ジヒド
ロノポールの場合にも中心は、1位および5位でS配置
を有し、中心は、2位でS配置またはR配置を有するこ
とができる。すなわち、2位での置換基は、シス−ジヒ
ドロノポールの場合にジメチルメチレン橋に対してシス
位であり、かつトランス−ジヒドロノポールの場合に
は、それに対してトランス位である。
ジヒドロノポールは、フランス国特許第2097031号明
細書の記載から、薬理学的に活性の物質を製造するため
の中間生成物として知られている。例えば、ジヒドロノ
ポールは、鎮痙剤として市場に存在するピナベリウムブ
ロミド(商品名ジセテル(Dicetel )=N−(2−ブ
ロム−4,5−ジメトキシベンジル)−N−{2−[2−
((1S,5S)−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]ヘプト
−2−イル)−エトキシ]−エチル}モルホリニウムブ
ロミド)を製造するための中間生成物である。ピナベリ
ウムブロミドの製造のために、ジヒドロノポールは、ま
ずフランス国特許第2097031号明細書に記載の方法によ
りモルホリノエチルクロリドと反応され、得られた反応
生成物は、さらにフランス国特許第2097032号明細書も
しくは西ドイツ国特許第2137988号明細書に記載の方法
により2−ブロム−4,5−ジメトキシベンジルブロミド
と反応される。
フランス国特許第2079031号明細書の記載によれば、
ジヒドロノポールは、(−)−β−ピネンから得られ
た、例えばJ..Am.Chem.Soc.68(1946)、第638頁の記載
から知られている、式III: で示されるテルペンアルコール(−)−ノポール(=2
−((1R,5S)−6,6−ジメチルビシクロ−[3.1.1]ヘ
プト−2−エン−2−イル)エタノール)から二重結合
の水素化によって得られる。この水素化は、80〜100℃
で酸化白金触媒(=アダムス触媒)の存在下に実施され
るか、またはラニーニッケルまたはウルシバラ−ニッケ
ル(Urushibara−Nickel)の存在下に実施される。必要
に応じて、溶剤、例えばアルコールを使用することがで
きる。
前記のフランス国特許明細書に記載の方法により
(−)−ノポールをジヒドロノポールへ水素化する場合
には、シス化合物の主成分とともにトランス化合物の明
らかな成分を含有する立体異性体混合物が生成する。薬
理学的に活性の化合物へのジヒドロノポールの後反応の
場合には、環骨格での配置はそのままであり、したがっ
て薬理学的に活性の最終生成物は、立体異性体混合物で
ある。立体異性体の純粋な化合物が望まれる場合には、
この化合物は、混合物から自体公知の費用のかかる、損
失の大きい分離法によってまず含量が増大され、かつ最
後に単離しなければならない。
医薬の製造の場合には、一般にできるだけ純粋で立体
的にも単一の作用物質の使用が意図される。
発明が解決しようとする課題 従って、本発明の課題は、シス−ジヒドロノポールお
よびそのエステルをジアステレオ選択的に製造する改善
された方法を開発することである。
課題を解決するための手段 ところで、シス−ジヒドロノポールを良好な収率で高
いジアステレオ選択性で得ることができる方法が見い出
された。
従って、本発明の対象は、一般式I: [式中、2位の置換基はジメチルメチレン橋に対してシ
ス位であり、Rは水素原子またはアシル基COR1(この場
合、R1は低級アルキル基を表わすか、または場合によっ
ては低級アルキル、低級アルコキシもしくはヒドロキシ
によって置換されたフェニル基を表わす)を表わす]で
示される2−((1S,2S,5S)−6,6−ジメチルビシクロ
[3.1.1]−ヘプト−2−イル)エタノール誘導体を製
造する方法であり、この方法は、一般式II: [式中、R1は前記のものを表わす]で示されるエステル
を水素で固体の白金もしくは酸化白金触媒またはルテニ
ウム/炭素触媒の存在下に水素化し、一般式I a: [式中、R1は前記のものを表わす]で示される化合物に
変え、この式I aの化合物から必要に応じてCOR1基を離
脱させることを特徴とする。
式Iの化合物の置換基Rが低級アルキル基を有する場
合には、これは、直鎖状でも分枝鎖状でもよく、かつ特
に1〜4個、殊に1または2個の炭素原子を有すること
ができる。本発明による方法は、殊に式IIの低級カルボ
ン酸エステル、例えば酢酸エステルまたはプロピオン酸
エステル、特に酢酸エステルを使用するのが適当であ
る。
本発明による方法には、固体の白金触媒もしくは酸化
白金触媒またはルテニウム/炭素触媒の存在下での不均
質水素化である。触媒としては、例えば79〜85%の白金
含量を有しかつ例えば“アダムス触媒”の表示で知られ
ている市販の酸化白金を使用することができる。白金触
媒としては、白金を有機または無機担体材料上に含有し
ている担持触媒、または白金黒を使用することができ
る。担持触媒のための担体材料としては、触媒担体の製
造にとって自体公知の材料が当てはまる。すなわち、例
えば活性炭が適当であり、また、セラミック材料、例え
ば酸化アルミニウム、酸化珪素およびアルミノ珪酸塩が
適当である。このような担持触媒の白金含量は、触媒の
全重量に対して1〜10重量%、殊に4〜6重量%である
ことができる。例えば、3〜7重量%の白金含量を有す
る白金/炭素触媒は、有利であることが判明した。ま
た、炭素担体上にルテニウムを含有する担持触媒も適当
である。例えば、1〜10重量%、特に3〜7重量%のル
テニウム含量を有するルテニウム/炭素触媒は、有利で
あることが判明した。使用すべき触媒量は、使用される
触媒の種類に応じて使用される水素圧および反応時間に
より変動させることができる。約80バールの水素圧で作
業する場合には、一般に満足できる収率は、3〜4時間
で酸化白金の使用の場合に式IIの水素化すべき出発化合
物1モルあたり酸化白金1〜15gの触媒量を用いて得る
ことができ、かつ白金/炭素の使用の場合には、出発化
合物1モルあたり白金金属0.1〜1gに相当する触媒量を
用いて得ることができる。ルテニウム/炭素触媒の使用
の場合には、例えば水素圧95バールでの作業の際に一般
に満足できる収率は、4〜5時間で出発化合物1モルあ
たりルテニウム0.2〜1gに相当する触媒量で達成するこ
とができる。
水素化は、他の溶剤の添加なしにかまたは有機溶剤の
存在下に行なうことができる。有機溶剤としては、脂肪
族、脂環式または芳香族炭化水素、例えばn−ヘキサ
ン、シクロヘキサンもしくはトルオール、鎖状または環
状エーテル類、例えばテトラヒドロフラン、低級カルボ
ン酸の低級アルキルエステル類、例えば酢酸エチルエス
テル、低級ケトン類、例えばアセトンもしくは低級直鎖
状または分枝鎖状アルカノール類、例えば1〜4個、殊
に1〜3個の炭素原子を有する低級アルコール、殊にエ
タノールもしくはイソプロパノールが適当である。
水素化は、1〜100バールの範囲内の水素圧で実施す
ることができる。有利には、高められた圧力下、例えば
3〜95バール、特に60〜95バールの水素圧で作業され
る。白金触媒または酸化白金を使用する場合には、一般
にルテニウム触媒を使用する場合よりも低い水素圧を用
いて作業することができる。
水素化は、室温または容易に高められた温度、例えば
10〜60℃、特に15〜50℃、殊に18〜25℃の温度で実施す
ることができる。反応時間は、使用される水素圧、温
度、触媒型および触媒量に応じて変動する。反応時間
は、例えば1〜10時間の間であることができる。しか
し、一般に出発化合物の十分完全な変換は、既に3〜7
時間後に達成される。
アルコールへの式I aのエステルの分解は、自体公知
の方法で加溶媒分解により行なうことができる。すなわ
ち、式I aのエステルは、エステル分解に常用の条件下
で、例えば塩基性加水分解またはアルコリシスによって
分解することができる。例えば、エステルは、無機また
は有機塩基の存在下に水もしくは低級アルコールまたは
これらの混合物を用いて室温と、反応混合物の沸騰温度
との間の温度で処理することができる。無機塩基として
は、例えばアルカリ金属水酸化物もしくはアルカリ金属
炭酸塩またはアルカリ土類金属水酸化物もしくはアルカ
リ土類金属炭酸塩、殊に水酸化カリウムまたは水酸化ナ
トリウムが適当である。分解は、直接に触媒および溶剤
の水素化および分解の後に得られる粗製生成物を用いて
早期の精製または単離なしに行なうことができる。
必要に応じて、触媒および水素化生成物としての溶剤
の分離後またはそれに続くエステル分解の後に得られた
式Iの粗製化合物は、自体公知の方法で、例えば蒸留ま
たはクロマトグラフィーによって精製することができ
る。
本発明による方法は、ジヒドロノポールのこれまで公
知の方法に比較して、既に室温の範囲内の温度で出発化
合物の迅速で完全な反応を行ないかつ式Iのシス化合物
が良好な収率および高い立体選択性をもって得られると
いう利点を有する。すなわち、一般に90%を上廻る、例
えば95〜100%の式Iの化合物の全収率が得られる。本
発明により得られたシス−ジヒドロノポールは、一般に
トランス−ジヒドロノポールによる不純物0.4%未満、
屡々0.2%以下を含有する。
式IIの出発エステルは、自体公知の方法で式IIIのア
ルコールをアシル化することによって得ることができ
る。例えば、式IIIのアルコールは、エステル形成に常
用の条件下で式IV: R1−CO− [式中、R1は前記のものを表わし、Xはハロゲン原子ま
たはOCOR1基(但し、R1は上記のものを表わす)を表わ
す]で示される反応性酸誘導体と反応させることができ
る。また、式Iアセテートは、自体公知の方法で直接に
式Bの(−)−β−ピネンから出発してこれをホルムア
ルデヒドと氷酢酸中で反応させることにより得ることが
できる。
実施例 次に、本発明を実施例につきさらに詳説するが、本発
明はこれによって限定されるものではない。
例1: シス−ジヒドロノポールの製造 A)(−)−ノポール100g(=0.6モル)およびジクロ
ルメタン600ml中のトリエチルアミン130ml(=0.93モ
ル)の溶液に氷冷却下で5〜10℃の温度で緩徐に塩化ア
セチル50g(=0.64モル)を滴加した。引続き、反応混
合物をなお20分間5〜10℃でさらに撹拌した。その次
に、冷却なしに、反応混合物が室温に加熱されるまでさ
らに撹拌した。後処理のために、反応混合物を氷水800m
l中に撹拌混入した。有機相を分離し、水相をジクロル
メタン100mlで抽出し、合わせた有機相を飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で中和するまで洗浄し、かつ硫酸ナト
リウム上で乾燥した。ジクロルメタンの留去後、粗製生
成物130gが残留し、この粗製生成物から(−)−ノピル
アセテートを精留によって単離した。沸点117〜119℃
(10mmHg)および屈折率n20 D=1.4722を有する(−)−
ノピルアセテート98gが得られた。
B)1のオートクレーブ中で(−)−ノピルアセテー
ト20gを酢酸エチルエステル150mlに室温で溶解し、この
溶液に粉末状酸化白金触媒1g(=アダムス触媒、白金含
量82%)を添加した。オートクレーブ中の空気を数回窒
素で置換した。引続き、室温で80バールの水素圧で水素
化した。約3時間の後、水素の回収は終了した。水素を
放出し、オートクレーブを数回窒素で置換した。その次
に、この反応溶液から触媒を濾別し、かつロータリーエ
バポレーターで濃縮した。沸点126〜128℃(10mmHg)お
よび屈折率n25 D=1.4685を有する粗製シス−ジヒドロノ
ピルアセテート20.3gを得た。
純度および異性体比の確認のために、得られた粗製シ
ス−ジヒドロノピルアセテートをガスクロマトグラフィ
ー(=GC)によって分析した。
ガスクロマトグラフィー検査のために、固定相として
固定化されたシリコーン材料(=J.u.W Scientific社の
Durabond DB 624)を備えている、内径0.32mm長さ30mの
石英毛細カラム(=融合シリカカラム、J.u.W Scientif
ic社のWCOT カラム123−1334型)を有するジ−メンス
(Siemens)社のFID(=フレームイオン化検出器)を備
えたジクロマト(Sichromat)型のガスクロマトグラフ
を使用した。キャリヤーガスとして、初期圧0.6バール
および貫流速度30cm/secを有するヘリウムを使用した。
200℃の注入温度および180℃〜230℃のカラムの温度プ
ログラムで4℃/minの加熱速度および250℃の検出温度
を用いて作業した。分析のために、メタノール中の物質
の1%の溶液0.5μをガスクロマトグラフ中に注入
し、このガスクロマトグラフを1:25の分割比で作業し
た。分析により次の値を得た: ジヒドロノピルアセテートの全含量: 98.1% シス/トランス比: 99.8対0.2 水素化されていない出発生成物の含量: 0.3% C)B)で得られた粗製シス−ジヒドロノピルアセテー
ト20gをメタノール30ml中の水酸化カリウム6.5gの溶液
に滴加し、この反応混合物を窒素雰囲気下で室温で2時
間撹拌した。引続き、この反応混合物にエーテル150ml
を添加し、得られた混合物を3回それぞれ水75ml宛で洗
浄した。合わせた洗浄水をエーテル75mlで抽出し、合わ
せたエーテル相を硫酸ナトリウム上で乾燥した。エーテ
ルの留去後、シス−ジヒドロノポール15.1gを沸点123〜
125℃(10mmHg)および屈折率n25 D=1.4882を有する無
色の油として得た。
例2: シス−ジヒドロノピルアセテートの製造 (−)−ノポール2.5kg(例1Aと同様にして得た)を
酢酸エチルエステル15に溶解し、この溶液を30のオ
ートクレーブ中に装入した。引続き、酢酸エチルエステ
ル3中の粉末状酸化白金触媒90g(=アダムス触媒)
の懸濁液を添加した。オートクレーブの空気を数回窒素
で置換した。その次に、水素圧95バールの水素をオート
クレーブ中に導入し、この水素圧で13〜23℃の温度で13
5分間水素化した。その次に、水素を放出し、オートク
レーブを数回窒素で置換した。反応混合物をオートクレ
ーブから放出させ、かつ触媒を濾別した。オートクレー
ブを酢酸エチル3で後洗浄し、触媒を同様にこの洗浄
液で後洗浄した。合わせた濾液を蒸発濃縮した。粗製シ
ス−ジヒドロノピルアセテート2.456kg(沸点126〜128
℃(10mmHg)、屈折率n25 D=1.4688)が得られ、これ
は、例1Bに記載のガスクロマトグラフィー検査によって
次の組成を有する: シス−ジヒドロノピルアセテート 98.7% トランス−ジヒドロノピルアセテート 0.2% 反応されていない(−)−ノピルアセテート 0.1% シス−ジヒドロノポール 0.2% 他の易揮発性成分 0.8% これは、シス/トランス比99.8対0.2を有する2.456≒
96.2%のジヒドロノピルアセテートの全収量に相応し
た。
この生成物を例1Cの記載と同様にしてシス−ジヒドロ
ノポール(沸点123〜125℃(10mmHg))に変換した。
例3: シス−ジヒドロノピルアセテートの製造 (−)−ノピルアセテート150gにオートクレーブ中で
他の溶剤の添加なしにアダムス触媒5gを添加し、かつ例
1の記載と同様にして水素化した。水素の吸収は、約6
時間後に終了した。窒素での置換後、水素化生成物を後
処理のために酢酸エチルエステル0.5gで希釈し、かつ触
媒を濾別した。これを再び酢酸エチルエステル50mlで後
洗浄した。濾液および洗浄液を合わせ、溶剤を留去し
た。屈折率n25 D=1.4689を有する粗製シス−ジヒドロノ
ピルアセテート151gを得た。
GC分析: ジヒドロノピルアセテートの全含量: 98.7% シス/トランス比:定量的シス化合物 この場合、定量的とは、前記のGC分析法によりトランス
異性体が全く検出不可能であることによる。
水素化されていない出発生成物の含量: 0.2% 例4: シス−ジヒドロノピルアセテートの製造 (−)−ノピルアセテート20gを室温でエタノール150
mlに溶解した。この溶液に1のオートクレーブ中で粉
末状ルテニウム/炭素触媒1g(ルテニウム含量5%)を
添加した。オートクレーブ中の空気を数回窒素で置換し
た。引続き、室温で95バールの水素圧で7時間水素化し
た。その次に、水素を放出し、オートクレーブを数回窒
素で置換した。この反応溶液から触媒を濾別し、かつロ
ータリーエバポレーターで濃縮した。沸点126〜128℃
(10mmHg)および屈折率n25 D=1.4682を有する粗製シス
−ジヒドロノピルアセテート20.3gが得られた。
GC分析: ジヒドロノピルアセテートの全含量 98.9% シス/トランス比: 99.6:0.4 水素化されていない出発生成物の含量: 0.2% 例5: シス−ジヒドロノピルアセテートの製造 (−)−ノポールアセテートを例1〜例4に記載の方
法と同様にして次の第I表に記載の反応条件下で室温で
水素化した。遅くとも3時間後に、水素化を中断し、触
媒を濾別し、蒸発濃縮し、かつ得られた水素化生成物を
ガスクロマトグラフィーにより例1Bに記載の方法により
分析した。第I表には、反応条件以外に出発生成物の3
時間の反応時間後に得られる変換率ならびに最終生成物
のシス/トランス比が記載されている。
例6: シス−ジヒドロノピルプロピオネートの製造 A)(−)−ノポール75gを例1Aの記載と同様にしてト
リエチルアミン97mlと一緒にジクロルメタン500mlに溶
解し、この溶液を塩化プロピオン酸40.9gと反応させ
た。この反応混合物を例1Aの記載と同様にして後処理し
た。2回の分別蒸留の後、沸点136〜138℃(10mmHg)を
有するノピルプロピオネート54.6gを得た。
B)ノピルプロピオネート20gを例1Bに記載の方法によ
り室温および水素圧80バールでアダムス触媒の存在下に
エタノール中で水素化した。水素化を3時間後に中断
し、反応混合物を例1Bの記載と同様にして後処理した。
屈折率n20 D=1.4668を有する粗製シス−ジヒドロノピル
プロピオネート20.5gが得られた。
得られた粗製シス−ジヒドロノピルプロピオネートを
ガスクロマトグラフィーにより例1B)に記載の方法と同
様にではあるが、固定相としてクロムパック社(Chromp
ack)のCP−Sil 43−CB型のポリシリコン材料(0.2μ
m、有機基のメチル基50%、シアノプロピル基25%、フ
ェニル基25%)を含有する内径0.32mmを有する長さ25m
の分離カラム(クロムパック社のカラム型融合シリカWC
OTカラム7745)、インゼクター温度200℃、加熱速度3
℃/minを有するカラムの温度プログラム160〜220℃の使
用下で分析した。分析により、次の値が得られた: ジヒドロノピルプロピオネートの全含量: 94.1% シス/トランス比: 99.9対0.1 水素化されていない出発生成物の含量: 1.3% 得られた粗製シス−ジヒドロノピルプロピオネート
は、例1Cの記載と同様にしてシス−ジヒドロノポールに
変換することができる。
例7: シス−ジヒドロノピルベンゾエートの製造 A)(−)−ノポール49.9gを例1Aの記載と同様にして
トリエチルアミン65mlと一緒にジクロルメタン350mlに
溶解し、この反応混合物を塩化ベンゾイル43.3gと反応
させた。引続き、この反応混合物を例1Aの記載と同様に
して後処理した。分別蒸留の後、沸点179〜1823℃(1mm
Hg)を有するノピルベンゾエート51.1gを得た。
B)ノピルベンゾエート26gを例1Bの記載と同様にして
エタノール150mlに溶解し、かつアダムス触媒1gの存在
下に室温および水素圧80バールで水素化した。この水素
化を8時間後に中断し、反応混合物を例1Bの記載と同様
にして後処理した。屈折率n20 D=1.5295を有する粗製シ
ス−ジヒドロノピルベンゾエート25.4gが得られた。こ
れを例6Bの記載と同様にしてガスクロマトグラフィーに
より試験した。
ガスクロマトグラフィー分析: ジヒドロノピルベンゾエートの全含量: 92.8% シス/トランス比: 99.8対0.2 水素化されていない出発生成物の含量: 3.3% 得られた粗製シス−ジヒドロノピルプロピオネート
は、例1Cの記載と同様にしてシス−ジヒドロノポールに
変換することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07C 69/78 C07C 69/78 69/84 69/84 // B01J 23/42 B01J 23/42 23/46 301 23/46 301 C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 C07M 7:00 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 31/137 C07C 67/303 C07C 69/78 C07C 69/14 C07C 69/24 C07C 69/84 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式I: [式中、Rは水素原子またはアシル基COR1(この場合、
    R1は低級アルキル基を表わすか、または場合によっては
    低級アルキル、低級アルコキシもしくはヒドロキシによ
    って置換されたフェニル基を表わす)を表わす]で示さ
    れる2−((1S,2S,5S)−6,6−ジメチルビシクロ[3.
    1.1]−ヘプト−2−イル)エタノール誘導体を製造す
    る方法において、一般式II: [式中、R1は前記のものを表わす]で示されるエステル
    を水素で固体の白金もしくは酸化白金触媒またはルテニ
    ウム/炭素触媒の存在下に水素化し、一般式I a: [式中、R1は前記のものを表わす]で示される化合物に
    変えられ、この式I aの化合物から必要に応じてCOR1
    を離脱させることを特徴とする、一般式Iの2−((1
    S,2S,5S)−6,6−ジメチルビシクロ[3.1.1]−ヘプト
    −2−イル)エタノール誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】COR1基がアセチル基である、請求項1記載
    の方法。
  3. 【請求項3】水素化を15〜50℃、特に18〜25℃の温度で
    実施する、請求項1記載の方法。
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