JP2805161B2 - 面状発熱体及びその製造方法 - Google Patents
面状発熱体及びその製造方法Info
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Description
挟持されてなるタイプの面状発熱体の構造及びその製造
方法に関するもので、主として電子ジャー,暖房器,複
写機等の熱源として用いられる。
は、絶縁層として耐熱塩化ビニル樹脂,シリコーンゴ
ム,ガラス繊維等が被覆されている。これらの絶縁物は
使用温度領域により選定され、例えば耐熱塩化ビニル樹
脂を用いたものは105℃以下、シリコーンゴムを用いた
ものは180℃以下、ガラス繊維を用いたものはそれ以上
の温度領域で使用されている。このようなガラス繊維を
用いたものは、最も耐熱性に優れ、高熱量を提供でき
る。この為、耐熱塩化ビニル樹脂やシリコーンゴムを被
覆したコード状発熱体(以下、押出被覆式発熱体とい
う。)が被加熱物の必要とする熱量を供給するためには
蛇行状パターン(例えば第6図のパターン)に配設され
なければならないのに対し、ガラス繊維を被覆したコー
ド状発熱体(以下、ガラス被覆式発熱体という。)は直
線的パターン(例えば第1図のパターン)に配設できる
ので、コンパクトな面状発熱体となり、狭いスペースに
も利用できるなどの利点がある。
芯1上に発熱導体2が螺旋状に巻かれ、その上にガラス
繊維3が一重毎に巻方向を変えて四重横巻きされ、更に
ガラス編組4が施され、これら全体を熱処理(以下、ヒ
ートクリーニングという。)した後、ゴム系シリコーン
ワニス5にて処理されている。これらに使用されるガラ
ス繊維には澱粉系の集束剤が使用されており、これが15
0℃以上の雰囲気に曝されると炭化して絶縁不良の原因
となる為に、あらかじめヒートクリーニングを行ってい
る。しかし、このヒートクリーニングによってガラス繊
維が熱劣化して脆くなり、また毛羽立ち易くなる為、ゴ
ム系シリコーンワニスにて処理している。この処理によ
ってガラス繊維は十分にその強度を回復し、更には電気
絶縁性,耐湿性も向上する。また、ゴム系のワニスを使
用している為、柔軟性も確保されている。
ス被覆式発熱体17は、そのゴム系シリコーンワニスに離
型効果があるために両面接着紙11の接着面に貼付き難
く、特に直線的パターン(例えば第1図のパターン)に
配設して面状発熱体を形成した場合は、ガラス被覆式発
熱体17がずれたり、抜け落ちたりすることがある。ま
た、直線的でないパターンに配設する場合、両面接着紙
11の接着面とガラス被覆式発熱体17との接着力が弱くそ
のままでは配設パターンが保持されない為、例えば第6
図のようにテープ16等にて仮止めを施さなければなら
ず、製造作業に劣りコスト高の要因となっている。尚、
押出被覆式発熱体であっても補強等の目的で編組が施さ
れているものは、前記同様の問題点を有している。
うなガラス編組を施したコード状発熱体が両面接着紙と
金属箔とに挾持されてなる面状発熱体において、前記コ
ード状発熱体と両面接着紙の接着面との接着を強固に
し、安全性の向上を図ると共に製造作業性も向上される
ことにある。
は、ガラス編組を施したコード状発熱体が両面接着紙と
金属箔とに挾持されてなる面状発熱体であって、前記コ
ード状発熱体のガラス編組にゴム系シリコーンワニスが
含浸加熱硬化され,次に樹脂系シリコーンワニスが塗布
加熱硬化されている。
を施したコード状発熱体に、ゴム系シリコーンワニス,
樹脂系シリコーンワニスを含浸,塗布加熱硬化する工程
と、上記工程によって形成されたコード状発熱体を、出
没自在の係止具を有する治具に配置し、その上に片面に
離型紙を有する両面接着紙の接着面を下にして重ね合
せ、押圧によりコード状発熱体を両面接着紙の接着面に
接着固定する工程からなる。
コーンワニスの含浸量より少ない方が好ましい。
た状態においてゴム弾性を有し、被着体に接着し難いな
どの特徴を有する。ゴム系シリコーンワニスとしては、
通常、ゴムゲルを溶解したものやゴムディスパージョン
タイプのシリコーンワニスを使用するが、架橋密度の低
いシリコーンレジンを使用することも可能である。
化させた状態においてゴム弾性がなく、被着体に接着し
易いなどの特徴を有する。樹脂系シリコーンワニスとし
ては、通常、シリコーンレジンが溶剤に溶かされたシリ
コーンワニスを使用するが、架橋密度の高いゴムディス
パージョンタイプのシリコーンワニスを使用することも
可能である。
られるが、この違いは官能基の違いによるものではな
く、架橋密度の差によるところが大きく、明確に区別す
ることができない。本発明のシリコーンワニスにおいて
ゴム系と樹脂系との区別は加熱硬化の状態における特性
の相違によって行っている。尚、本発明のシリコーンワ
ニスはゴム系,樹脂系に拘らずキシレン等によって適宜
に希釈して使用される。
クリル系,シリコーン系またはクロロプレンなどのゴム
系接着剤を使用した一般に市販されているもので良く、
中でもアクリル系接着剤を使用したものが好ましい。
にゴム系シリコーンワニスによる処理を施している為、
ガラス繊維の吸湿を防ぎ、電気絶縁性能が、より向上し
ている。
コーンワニスによる処理を施している為、コード状発熱
体が両面接着紙の接着面に強固に固定されている。
ム系シリコーンワニスを含浸加熱硬化し、次に該ゴム系
シリコーンワニスより少ない量の樹脂系シリコーンワニ
スを塗布加熱硬化した場合には、コード状発熱体の柔軟
性がより一層確保されることになる。
施例を示す一部切欠平面図である。このコード状発熱体
の基本的構造は、ヒータ芯1に発熱導体2,ガラス繊維3
を順次巻装し、その外周にガラス編組4を施した後、ゴ
ム系シリコーンワニス5を含浸加熱硬化し、次に樹脂系
シリコーンワニス6を塗布加熱硬化している。尚、ヒー
タ芯を用いずに発熱導体のみを一本又は複数本撚り合わ
せて使用する構造としたり、ガラス繊維にかわりシリコ
ーンゴムを押出被覆して絶縁体としたりするものであっ
ても本発明に使用できるコード状発熱体である。
た。
ケルクロム線φ0.09mmの発熱導体2を螺旋状に巻装し、
その上にガラス繊維3として無アルカリガラスを数本合
糸したものを一重毎に巻方向を変えて四重横巻きし、更
にその外周に無アルカリガラスを数本合糸したものを用
いて20打1重にガラス編組4を施した。これを加熱炉に
入れ、395℃で9時間ヒートクリーニングを行い、ガラ
ス繊維表面に付着している集束剤をほとんど飛散させ
た。次に不揮発分約15%,粘度500CPのゴムディスパー
ジョンタイプのゴム系シリコーンワニス液槽7を3個
と、不揮発分約25%,粘度100CPの樹脂系シリコーンワ
ニス液槽8を1個用意し、ヒートクリーニングされた中
間製品をガイドローラーを用いて各層に案内した。第3
図に示すように、まず最初にヒートクリーニングされた
中間製品にゴム系シリコーンワニスを含浸させ、次に乾
燥機9(150℃×15min)に通して加熱硬化を行う工程を
3回繰り返した後、樹脂系シリコーンワニスを塗布させ
乾燥機9(150℃×15min)に通して加熱硬化を行った。
を経て形成されたコード状発熱体10を片面に離形紙を有
する両面接着紙11の接着面(アクリル形接着剤使用)に
直線的パターンに配設し、その上に厚さ0.05mmのアルミ
箔12を載置し、押圧して両面接着紙と一体化して第1図
のような面状発熱体を作成した。
を経て形成されたコード状発熱体10を、第4図のような
出没自在の係止具13を有する治具14に蛇行配設し、その
上に片面に離形紙を有する両面接着紙11の接着面を下に
して重ね合せし、プレス15の押圧によりコード状発熱体
10を両面接着紙11の接着面に接着固定し、それらを治具
14から取り外して実施例A同様厚さ0.05mmのアルミ箔12
と一体化し、第5図のような面状発熱体を作成した。
材料を用い、樹脂系シリコーンワニスの塗布加熱硬化の
工程を省いて実施例Aと同様の形状の試料を作成した。
箔テープ16を用い樹脂系シリコーンワニスの塗布加熱硬
化の工程を省いて第6図に示すように実施例Bと同様の
形状の試料を作成した。ただし、実施例Bと製造方法は
全く異なり、両面接着紙11の接着面にガラス被覆式発熱
体17を手作業により曲線部近傍をアルミ箔テープにて仮
止めしながら蛇行配設し、その上にアルミ箔を載置し、
押圧して両面接着紙と一体化している。
リコーンワニスの含浸加熱硬化の工程を省いて実施例B
と同様の形状に、実施例Bと同様の製造方法にて試料を
作成した。
(1)コード状発熱体と両面接着紙との接着強度,
(2)コード状発熱体の配設から完成品になるまでの作
業時間,(3)柔軟性,(4)折曲げ性,以上4項目を
比較した。
が高い値を示していることから、樹脂系シリコーンワニ
スを塗布加熱硬化してなるコード状発熱体は両面接着紙
の接着面に接着し易いと言える。
べ56秒の作業時間が短縮していることから、本発明の製
造方法は製造作業性に優れていることから、本発明の製
造方法は製造作業性に優れていると言える。また、本発
明の製造方法では仮止めテープを使用しなくても良く、
合理的に製造することができる。
比較からわかるように、樹脂系シリコーンワニスを塗布
加熱硬化しているにも拘らず柔軟性を有している。
の比較からわかるように、樹脂系シリコーンワニスを塗
布加熱硬化しているにも拘らず折曲げ性に優れている。
熱体上に樹脂系シリコーンワニスを塗布加熱硬化したコ
ード状発熱体を用いているので、コード状発熱体が両面
接着紙の接着面に強固に接着し、例えば第1図のように
直線的パターンコード状発熱体が配設されてなる面状発
熱体であっても、コード状発熱体がずれたり、抜け落ち
たりすることがなく、安全性に優れている。
発熱体は柔軟性が有り、更に両面接着紙の接着面に接着
し易い為、出没自在の係止め具を有する治具に配設し易
く、またその上から両面接着紙を押し当てるだけで仮止
めすることなく両面接着紙に接着することができる。す
なわち、本発明の面状発熱体の製造方法は、従来の製造
方法に比して製造作業性に優れ、免状発熱体を合理的に
生産することができるものである。
欠平面図、第2図は本発明に使用されるコード状発熱体
の実施例を示す一部切欠平面図、第3図は本発明に使用
されるコード状発熱体のワニス含浸,塗布加熱硬化工程
の説明図、第4図は本発明の他の実施例に係るコード状
発熱体の蛇行配設説明図、第5図は本発明による面状発
熱体の他の実施例を示す一部切欠平面図、第6図は、従
来の面状発熱体の一部切欠平面図、第7図は従来のガラ
ス被覆式発熱体の一部切欠平面図である。 1……ヒータ芯、2……発熱導体 3……ガラス繊維、4……ガラス編組 5……ゴム系シリコーンワニス 6……樹脂系シリコーンワニス 7……ゴム系シリコーンワニス液槽 8……樹脂系シリコーンワニス液槽 9……乾燥機、10……コード状発熱体 11……両面接着紙、12……アルミ箔 13……係止具、14……治具 15……プレス、16……アルミ箔テープ 17……ガラス被複式発熱体
Claims (2)
- 【請求項1】ガラス編組を施したコード状発熱体が両面
接着紙と金属箔とに挟持されてなる面状発熱体におい
て、前記コード状発熱体のガラス編組に、まずゴム系シ
リコーンワニスが含浸加熱硬化され、次に樹脂系シリコ
ーンワニスが塗布加熱硬化されてなる面状発熱体。 - 【請求項2】ガラス編組を施してなるコード状発熱体
に、ゴム系シリコーンワニスを含浸加熱硬化し、次に樹
脂系シリコーンワニスを塗布加熱硬化する工程と、上記
工程によって形成されたコード状発熱体を、出没自在の
係止具を有する治具に配置し、その上に片面に離型紙を
有する両面接着紙の接着面を下にして重ね合せ、押圧に
よりコード状発熱体を両面接着紙の接着面に接着固定す
る工程と、固定したコード状発熱体全体を覆うよう金属
箔を載置し、両面接着紙の接着面に接着固定する工程か
らなることを特徴とする面状発熱体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16636689A JP2805161B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | 面状発熱体及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16636689A JP2805161B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | 面状発熱体及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0330278A JPH0330278A (ja) | 1991-02-08 |
JP2805161B2 true JP2805161B2 (ja) | 1998-09-30 |
Family
ID=15830070
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16636689A Expired - Lifetime JP2805161B2 (ja) | 1989-06-27 | 1989-06-27 | 面状発熱体及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2805161B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
GB2432800B (en) * | 2004-08-07 | 2010-09-29 | Waters Investments Ltd | Passive column pre-heater with sample band spreading reduction feature |
-
1989
- 1989-06-27 JP JP16636689A patent/JP2805161B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0330278A (ja) | 1991-02-08 |
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