JP2804270B2 - 吸収性物品の表面材 - Google Patents

吸収性物品の表面材

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、一般的に使い捨てオムツ、生理用ナプキン
等の吸収性物品に好適に使用できる表面材に関し、更に
詳細には、生理用ナプキン及びその類似品等の衛生用品
に好適に使用され得る表面材に関するものである。
〔従来の技術及び問題点〕
人体からの液体を吸収、保持するために用いられる吸
収性物品は、液体透過性の表面材と液体不透過性の防漏
材との間に液体を吸収、保持する吸収体を介在させた構
造を有することは衆知のことである。この吸収性物品に
おいて、液体透過性の表面材(時折、外包材、被覆材、
トップシート、カバーストック等と称されることもあ
る)は、吸収すべき液体を速やかに吸収体に移行させる
こと(これを以下、液体透過性と記す)は勿論のこと、
吸収体中に移行した液体を逆戻りさせず人体に乾燥した
感覚を与えること(これを以下、液戻り防止性と記
す)、外観が美しく使用者に不快感を与えないこと、更
には風合いの良好なことなどが要望されている。
この目的達成のため、様々な提案がなされその改良技
術も数多い。
具体的には、まず、表面材として疎水性の微細繊維集
合体である不織布を用い、体表面と吸収体との間に疎水
雰囲気の空間を形成することにより、液透過性を損なわ
ずに液戻り防止性を向上させる技術が挙げられる。しか
し、従来の不織布においては、液戻り防止性は十分であ
るものの、液体透過性は繊維の集合体として形成される
微小空間によってのみ付与されているため、液体透過性
の向上には自ずから限界がある。
そこで、開孔を有する疎水性シートを表面材として用
いることにより、液体透過性を向上させる技術(特公昭
57−17081号公報など)が提案されている。ところが、
このような有孔疎水性シートは、十分な液体透過性と液
戻り防止性を有するものの、開孔の面積が実質的に均一
であり、格子様の不快な外観を呈するため、使用者の評
判は予想に反して非常に低いものであった。
これに対して、不規則な開孔を有する疎水性シートを
表面材として用いることにより、外観を改善する技術
(特開昭55−146738号公報など)も提案された。確か
に、このような有孔疎水性シートは、開孔の面積が実質
的に均一なものに比べ美しい外観を有するが、肝心の性
能は全く不十分であった。即ち、このような有孔疎水性
シートにおいては、開孔の面積の変動が大きすぎるた
め、過大ないし過小な開孔が必然的に形成される。この
過大な開孔は、液戻り防止性と強度を著しく低下させ、
また、過小な開孔は液体透過性を著しく低下させる。
このように、美しい外観を有し、且つ、液体透過性、
液戻り防止性及び強度に共に優れた表面材がなかったた
め、十分な吸収性と快適な使用を有する吸収性物品を得
ることが出来なかった。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者らは、かかる問題点を克服すべく鋭意研究を
重ねた結果、有孔疎水性シートの開孔の面積の変動を適
度に制御することにより美しい外観を有し、且つ、液体
透過性、液戻り防止性及び強度に共に優れた表面材を創
造することに成功し、本発明を完成するに到った。
即ち本発明は、開孔を有する疎水性シートからなり、
開孔の面積の平均値が0.05〜1.00mm2であり、かつ変動
係数が0.05〜0.70であることを特徴とする吸収性物品の
表面材を提供するものである。
本発明における開孔の面積とは、開孔を含む平面に対
して垂直方向から見た面積を意味し、開孔の面積が表面
材の厚さ方向にわたって変化している場合には、その最
も小さな部分の面積とする。
表面材に必要な液体透過性と液戻り防止性を付与する
ため、本発明においては開孔の面積が0.05〜1.00mm2
あることを要件とする。0.05mm2以下では液体透過性が
低下し、また、1.00mm2以上では液戻り防止性と強度が
悪化するので、いずれも好ましくない。さらに、開孔の
面積が0.10〜0.50mmであれば、液体透過性と液戻り防止
性のバランスがより向上するので、より好ましい。
一方、変動係数vとは、開孔の面積の標準偏差δn-1
と面積の平均値との比であり、(1)式により定義さ
れる。
ただし、 この変動係数が0.05以上であれば、開孔の面積が十分
に不規則となり、良好な外観が付与されるが、0.70以上
であると過大ないし過小な開孔が現れ、強度が低下し液
体透過性や液戻り防止性が悪化するので、本発明の意図
するところではない。更に、変動係数が0.07〜0.40であ
れば、強度、液体透過性及び液戻り防止性のバランスが
非常によくとれた表面材で得られるので好ましく、0.15
〜0.32であればより好ましい。
開孔はシートのほぼ全面に亘って一様に設けられ、開
孔の密度は一般に50〜500個/cm2が好ましく、より好ま
しくは70〜300個/cm2である。
本発明に用いる有孔疎水性シートの構成材料は、疎水
性であれば何を用いてもよい。例えば、疎水性の繊維か
らなる紙、不織布、織布もしくは編み物、疎水性の樹脂
からなるフィルムやネットもしくは発泡体などが挙げら
れるが、実生産における加工性を考慮すると、疎水性の
繊維からなる不織布、又は疎水性の樹脂からなるフィル
ムもしくはネットが好ましく、液戻り防止性も考慮する
と、疎水性の樹脂からなるフィルムもしくはネットがよ
り好ましい。この疎水性の樹脂としては、例えば、ポリ
オレフィン、オレフィンと他のビニルモノマー(酢酸ビ
ニル、アクリル酸エチルなど)の共重合樹脂、ポリウレ
タン、ポリエステル、ナイロン、アセテートといった合
成樹脂及びこれらのブレンドポリマーなどがあげられる
が、柔軟性を考慮するとポリオレフィン、オレフィンと
他モノマーとの共重合樹脂又はこれらのブレンドポリマ
ーが好ましく、その中でもポリエチレン、もしくはポリ
エチレンと他のビニルモノマーとの共重合体(エチレン
−酢酸ビニル共重合体など)、ないしはそれらのブレン
ド物がより好ましい。尚、ポリエチレンには、高密度、
中密度、低密度、直鎖状低密度、超低密度などといった
様々なタイプが知られているが、この中でも柔軟性の面
では、低密度、直鎖状低密度、超低密度タイプが好まし
く、特に高度な柔軟性が重視される場合には超低密度タ
イプがより好ましい。
また、吸収体に拡散した液体の色を遮断する効果(こ
れを以下遮蔽性と記す)も考慮すると、不透明であるこ
とが好ましい。表面材が不透明であれば、経血のような
着色した液体を吸収する吸収性物品の表面材として好ま
しく使用できる。この表面材の不透明度は、一般に白色
度として数値化されるが、その白色度は20以上であるこ
とが好ましく、30以上であればより好ましい。尚、不透
明度を付与するための方法としては様々なものが考えら
れる。例えば、二酸化チタンなどの白色顔料を有孔疎水
性シートの構成材料の添加する方法、有孔疎水性シート
の表面に白色顔料を適当なバンダーと混合して塗布する
方法などが挙げられるが、目的とする不透明度を付与で
きれば、これらの方法に限らずどんな方法を用いてもよ
い。
更に、液体透過性を改善するための手段として、界面
活性剤の塗布、プラズマ照射などの物理的処理又は鉱酸
処理などの化学的処理などにより、有孔疎水性シートの
表面を親水化処理することも可能であるし、液戻り防止
性を改善するため、シリコン系やフッソ系の薬剤の塗布
などにより、表面を撥水化処理することも可能である。
また、風合いの改善などの必要に応じて、カレンダー
処理や微細なパターンのエンボス処理を施すことも可能
であるし、液体透過性を改善するため、裏面に親水性の
繊維層を一体化することも可能である。
尚、本発明の表面材は詳述した例に限定されることな
く、上記に規定した範囲において種々の改変をなし得る
ものである。
〔実 施 例〕
以下、本発明がいかに有用であるかを具体的に例を挙
げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
第1表に示す種々の表面材を作製し、それらの物性及
び吸収性能を以下の方法で評価した。結果を第1表に示
す。
(1) 物性: i)開孔の面積及び変動係数: 表面材を吸収性物品に構成する際に吸液部分となる部
分の40×20mm(タテ×ヨコ)における無作為に選んだ20
個の開孔について測定を行った。
電子顕微鏡を用いて開孔面をその垂直方向から見た拡
大写真を撮影し、写真上での開孔の面積Sを測定し、
(2)式によって実際の開孔の面積sを算出し、更に
(1)式により変動係数vを計算した。
s(mm2)=S(mm2)/x2 ……(2) ただし、 x:実物に対する写真の倍率 ii)強度: 表面材を短冊状に裁断し、これを試験片として、引張
試験機を用いて試験片を破壊するのに要する荷重を測定
し、これを強度とした。一般に、この値は1000g以上で
あることが好ましく、2000g以上であれば理想的であ
る。
(2) 吸収性能: 評価に際しては、市販の生理用ナプキン「ロリエ」
(花王(株)製)の表面材を取り除き、代わりに各表面
材を入れて構成し、これをナプキン想定サンプルとして
評価した。
吸収時間及び液戻り量: 所定量の試験液をナプキン想定サンプルに加圧下で注
入し、吸収されるに要した時間を吸収時間とした。一般
に、この吸収時間が小さい程、表面材の液体透過制が優
れていることを示し、50秒以下であることが好ましく、
20秒以下であれば理想的である。そして更に、一定時間
後に加圧し、内部より表面材を通って戻ってくる試験液
の量を測定し、液戻り量とした。この液戻り量が小さい
程、表面でのべたつきが少なく、使用感が良好であるこ
とを示し、2.00g以下であることが好ましく、1.00g以下
であれば理想的である。
外 観: ナプキン想定サンプルを成人女子10人に見せ、その視
覚的印象を尋ねた結果に基づいて、以下の3つにランク
分けした。
3級:美しいと答えた者が8人以上であった。
2級:美しいと答えた者3〜7人であった。
1級:美しいと答えた者が2人以下であった。
柔 軟 性: ナプキン想定サンプルの肌に接すべき面を、手の平で
軽く撫でた時の感触を以下の4つにランク分けした。
4級:非常に軟らかい。
3級:十分に軟らかい。
2級:やや硬い。
1級:硬い。
〔発明の効果〕 実施例1〜11に示されるように、本発明の表面材は強
度、外観、液体透過性、液戻り防止性の全てに優れてい
る。特に、実施例1〜9に示したものは、液戻り量がい
ずれも1.5g以下であり非常に優れており、更に実施例
2、6、9及び10は、強度、外観、液体透過性、液戻り
防止性の全てにおいて理想的な値を有し、画期的な表面
材と言え、この中でも超低密度ポリエチレンのネットを
用いた実施例9は、非常に高度な柔軟性を有するため、
肌が極度に敏感な使用者にも全く不快感を与えることが
ない表面材が得られた。
これに対して、比較例1においては、開孔の面積が0.
05mm2以下であるため液体透過性が悪く、また、比較例
2においては、開孔の面積が1.00mm2以上であるため液
戻り防止性が悪い。そして、比較例3は、変動係数が0.
05以下であるため外観が劣悪であり、また、比較例4
は、変動係数が0.70以上であるため強度、液体透過性及
び液戻り防止性が劣悪である。従って、比較例として示
したものは、全て表面材としては甚だ不十分なものであ
ると言わざるを得ない。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−146738(JP,A) 実開 昭62−197327(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A61F 13/15

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開孔を有する疎水性シートからなり、開孔
    の面積の平均値が0.05〜1.00mm2であり、かつ変動係数
    が0.05〜0.70であり、又開孔の密度が50〜500個/cm2
    あることを特徴とする吸収性物品の表面材。
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