JP2803646B2 - 導波管型分波器 - Google Patents

導波管型分波器

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JP2803646B2
JP2803646B2 JP8187050A JP18705096A JP2803646B2 JP 2803646 B2 JP2803646 B2 JP 2803646B2 JP 8187050 A JP8187050 A JP 8187050A JP 18705096 A JP18705096 A JP 18705096A JP 2803646 B2 JP2803646 B2 JP 2803646B2
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band
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潔 大澤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は導波管型分配器に関
し、特に波長に応じて信号の分配を行う導波管型分配器
に関する。
【0002】
【従来の技術】衛星通信アンテナに用いられる送信信号
/受信信号の分波器を例にとって、従来の技術を説明す
る。図6及び図7は、本願出願人が先に出願した特願平
7−228566号に記載されている導波管型分波器の
概略構成図である。なお、衛星通信アンテナの地球局側
は、一般に、送信信号が高い繰返し周波数、受信信号が
低い繰返し周波数で運用されているため、以降の説明に
おいては、高い周波数(信号波長が短い)を送信信号、
低い周波数(信号波長が長い)を受信信号とする。
【0003】図6の分波器において、円形導波管11の
一方の端面に送信信号を送出する送信矩形導波管1Bが
接続されている。さらに、円形導波管11の管壁には第
1結合孔19を介して受信帯通過フィルタ13,第2結
合孔1Aを介して矩形導波管37が設けてある。受信帯
通過フィルタ13は送信信号を遮断するため、内部に送
信信号を反射している等価短絡面15が存在する。円形
導波管11は送信信号及び受信信号が伝搬する寸法にな
っており、送信矩形導波管1Bは受信信号が伝搬せず送
信信号のみが伝搬する寸法に選んである。
【0004】かかる構成において、送信入力端1Cから
入力された送信信号は送信矩形導波管1B,円形導波管
11を通り、送信出力端12へ出力される。ここで、送
信信号は円形導波管11を伝搬する際、第1結合孔19
を介して受信帯通過フィルタ13に漏れ込み、等価短絡
面15にて反射され、円形導波管11に戻ってくる。そ
こで、第1結合孔19付近において、漏れ込んだ信号の
電界と反射した信号の電界とが打ち消し合うように等価
短絡面15の位置を決定している。
【0005】また同時に、送信信号は、第2結合孔1A
を介して矩形導波管37に漏れ込むが、短絡面38によ
り反射され、第2結合孔1Aに戻ってくる。ここで、第
2結合孔1A付近において、漏れ込んだ信号の電界と反
射した信号の電界とが打ち消し合うように短絡面38ま
での距離を決定すると、円形導波管11の対称性が保た
れることになり、不要高次モードの発生を抑えることが
可能となる。また、以上の状態であると、送信帯におけ
る電圧定在波比(以下、VSWR(Voltage S
tanding Wave Ratio)と呼ぶ)を劣
化させないことが、同時に可能になる。
【0006】一方、図7の偏分波器は円形導波管21の
一方の端面に送信信号を送出する円形導波管2F,円形
導波管21の管壁に、十字形に受信帯通過フィルタ23
及び24並びに矩形導波管49及び4Aが設けられてい
る。図6の分波器と同様に、矩形導波管49,4Aを円
形導波管21の管軸を中心にして受信帯通過フィルタ2
3,24と対称に接続していることにより、不要高次モ
ードの発生が抑えられる。
【0007】なお、同図において、22は送信出力/受
信入力端、2Gは送信入力端,2B及び2Cは受信出力
端である。また、4B及び4Cは短絡面、27及び28
は等価短絡面である。
【0008】要するに、図6,図7の各分波器において
は、主導波管である円形導波管11,21の径は、受信
信号に対して図8(a)に示されている基本モードTE
11が伝搬するように決定される。このため、導波管1
1,21は、(c)に示されている不要高次モードTE
21が伝搬する径になることが多い。そこで、円形導波管
11,21の管軸を中心に受信帯通過フィルタと対称な
位置に、矩形導波管を接続することにより、かかる不要
高次モードの発生を抑えているのである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の技術に
おける問題点は、受信帯でのVSWR特性が劣化するこ
とである。その理由を以下に述べる。
【0010】円形導波管11あるいは21から短絡面3
8あるいは4B,4Cまでの距離は、送信帯での不要高
次モードを抑えるため、矩形導波管37あるいは49,
4Aに入り込む送信信号の電界と短絡面38あるいは4
B,4Cにより反射する送信信号の電界とを打ち消すよ
うに決定する。ところが、受信信号は、矩形導波管37
あるいは49,4Aにおいて、送信信号と管内波長とが
異なるため、矩形導波管37あるいは49,4Aに入り
込む信号の電界と短絡面38あるいは4B,4Cにより
反射する信号の電界とが打ち消し合わず、VSWR特性
が劣化するという欠点がある。
【0011】本発明はこのような欠点を解決するために
なされたものであり、分波器の特性の向上を目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明による導波管型分
波器は、互いに異なる波長を有する第1及び第2の信号
を伝送する主導波管と、この導波管に接続され該導波管
内の前記第1の信号を伝送する第1の分岐導波管と、前
記主導波管に対して前記第1の分岐導波管と対称の位置
に設けられた第2の分岐導波管とを含み、前記第2の分
岐導波管は断面寸法がステップ状に変化するステップ部
を有するステップ導波管であり前記ステップ部が第1の
信号短絡面を形成し該導波管の長さが第2の信号短絡面
を形成することを特徴とする。
【0013】従来の分波器においては、円形導波の管軸
を中心に受信帯通過フィルタと対称な位置に矩形導波管
を接続し、矩形導波管の端面を送信帯の短絡面とし、送
受信帯で共用していたため、受信帯におけるVSWRの
劣化が発生していた。
【0014】一方、本分波器においては、円形導波管の
管軸を中心に受信帯通過フィルタと対称な位置にステッ
プ状の矩形導波管とを接続し、ステップ状矩形導波管の
端面を送信帯の短絡面、矩形導波管のステップ部を受信
帯の短絡面とすることにより、送受信帯、夫々において
特性の良い位置を最適化でき、送信帯における不要高次
モードの発生を阻止し、受信帯でのVSWR特性の劣化
を防ぐことができるのである。
【0015】また、本分波器においては、円形導波管の
管軸を中心に受信帯通過フィルタと対称な位置に、さら
に受信帯通過フィルタを追加する。追加した受信帯通過
フィルタの内部には送信帯の等価短絡面が存在し、端面
を受信帯の短絡面とすることにより、送信帯における不
要高次モードの発生を阻止し、送受信帯、夫々でのVS
WR特性の劣化を防ぐことができるのである。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。
【0017】図1は本発明による導波管型分波器の第1
の実施の形態を示す概略構成図であり、図6と同等部分
は同一符号により示されている。図において、本分波器
は、円形導波管11と、受信帯通過フィルタ13と、ス
テップ状矩形導波管17と、送信矩形導波管1Bとを含
んで構成されている。円形導波管11の一方の端面には
送信矩形導波管1Bが接続され、円形導波管11の管壁
には第1結合孔19を介して受信帯通過フィルタ13
と、第2結合孔1Aを介してステップ状矩形導波管20
とが円形導波管11の管軸を中心に対称な位置に接続さ
れている。ステップ状矩形導波管20は断面寸法が短絡
面側にてステップ状に小さくなっており、波長の長い受
信信号は受信帯短絡面18と送信帯短絡面16との間に
は伝搬しない。
【0018】この第1の分波器では、円形導波管11の
周波数の低い受信信号に対して図8(a)に示されてい
る基本モードTE11が伝搬するように径の大きさが決定
されるため、周波数の高い送信信号に対しては図8
(b),(c)及び(d)に示されている不要高次モー
ドTM01,TE21が伝搬する径となることが多い。図6
に示されている従来の分波器は、前述のように、図8
(c)に示されている不要高次モードTE21の発生を抑
えている。これは、円形導波管11の管軸を中心に受信
帯通過フィルタ13と対称な位置に矩形導波管37が接
続されているためである。しかし、第2結合孔1Aから
短絡面38までの距離は送信帯での等価短絡面15の位
置により決定されるため、受信帯でのVSWR特性は劣
化する。
【0019】そこで、図6の矩形導波管37を図1に示
されているようにステップ状矩形導波管20にする。こ
の時、ステップ状矩形導波管20には第2結合孔1Aよ
り受信信号が入り込み、受信帯短絡面18により反射さ
れる。しかし、入り込んだ受信信号と反射した受信信号
とが第2結合孔1A付近で互いの電界が打ち消し合うよ
うに第2結合孔1Aとステップ部分である受信帯短絡面
18との距離を選ぶと、受信帯でのVSWRは劣化しな
い。
【0020】また、第2結合孔1Aから送信帯短絡面1
6までの距離を第1結合孔19から送信帯等価短絡面1
5までの距離とほぼ同じ寸法にすると、送信帯において
は円形導波管11の対称性が保たれる。これにより、不
要高次モードは発生しないのである。
【0021】一方、図2は本発明による導波管型分波器
の第2の実施の形態を示す概略構成図であり、図7と同
等部分は同一符号により示されている。本分波器は、受
信信号の垂直偏波及び水平偏波が同時に取り出せる偏分
波器である。図示されているように、円形導波管21の
管軸を中心に受信帯通過フィルタ23と対称な位置にス
テップ状矩形導波管30が、受信帯通過フィルタ24と
対称な位置にステップ状矩形導波管31が夫々接続され
ている。
【0022】この図2の偏分波器においても、ステップ
状矩形導波管30及び31には円形導波管21から受信
信号が入り込み、受信帯短絡面2D,2Eにより反射さ
れる。しかし、円形導波管21から受信帯短絡面2D,
2Eまでの各距離を適切に選ぶと、受信帯でのVSWR
は劣化しない。また、円形導波管21から送信帯短絡面
29,2Aまでの距離を円形導波管21から送信帯等価
短絡面27,28までの距離とほぼ同じ寸法にすると、
送信帯においては円形導波管21の対称性が保たれる。
これにより、不要高次モードは発生しないのである。
【0023】次に、第1及び第2の実施の形態における
各短絡面までの距離の決定方法について述べる。
【0024】まず、図1の第1の実施の形態において、
第2結合孔1Aと受信帯短絡面18までの距離を決定す
る。この時、第2結合孔1Aからステップ状矩形導波管
17に入り込んだ入射受信信号は受信帯短絡面18によ
り反射され、反射受信信号として第2結合孔1Aに戻っ
てくる。受信帯でのVSWR特性を劣化させないために
は、入射受信信号の電界と反射受信信号の電界とが互い
に打ち消される必要がある。そのため、第2結合孔1A
と受信帯短絡面18までの距離Lがおよそ L=(n/2)λg…(1) を満たすように選ぶ。なお、式(1)において、λgは
管内波長、n=1,2,3・・・である。
【0025】次に、第2結合孔1Aから送信帯短絡面1
6までの距離を決定する。
【0026】ここで、受信帯通過フィルタ13は送信信
号を遮断するため、送信信号に対しては内部に等価的な
短絡面が存在し、入り込んだ送信信号は送信帯等価短絡
面15により反射する。そこで、送信帯等価短絡面15
までの距離は、入り込んだ送信信号と反射した送信信号
とが第1結合孔19付近で互いの電界が打ち消されるよ
うに設計されている。
【0027】また同時に、送信信号は、第2結合孔1A
からステップ状矩形導波管20にも入り込み、送信帯短
絡面16により反射する。そこで、送信帯短絡面16ま
での距離は、ステップ状矩形導波管20に入り込んだ送
信信号の電界と反射した送信信号の電界とが第2結合孔
1A付近で互いに打ち消されるように設計する。
【0028】図2の第2の実施の形態の場合も同様に、
まず、円形導波管21と受信帯短絡面2D,2Eまでの
距離を式(1)のように決定する。次に、円形導波管2
1から送信帯等価短絡面27,28までの距離を、受信
帯通過フィルタ23,24に入り込む送信信号と送信帯
等価短絡面27,28により反射する送信信号とが打ち
消し合うように設計する。円形導波管21から送信帯短
絡面29,2Aまでの距離は、ステップ状矩形導波管3
0,31に入り込む送信信号と送信帯短絡面29,2A
により反射する送信信号とが打ち消し合うように設計す
る。
【0029】次に、図1の分波器の動作について説明す
る。送信入力端1Cより入力された送信信号は、円形導
波管11を伝搬して送信出力端12に出力される。それ
と同時に、送信信号は第1結合孔19から受信帯通過フ
ィルタ13に入り込み内部の送信帯等価短絡面15で反
射され、第1結合孔19に戻ってくる。
【0030】また、送信信号は、第2結合孔1Aからス
テップ状矩形導波管20に入り込み送信帯短絡面19で
反射され、第2結合孔1Aに戻ってくる。第1結合孔1
9及び第2結合孔1Aにおいては、夫々入り込む送信信
号と戻ってくる送信信号とが互いに打ち消し合う。この
ため、円形導波管11の内部は対称性が保たれ、不要高
次モードは発生しない。
【0031】一方、受信入力端12から入力された受信
信号は、円形導波管11を伝搬して受信出力端15に出
力される。しかし、送信矩形導波管1Bは受信信号の周
波数帯では遮断する寸法になっているため、受信信号は
送信入力端1Cには現れない。
【0032】また、第2結合孔1Aからステップ状矩形
導波管20に入り込んだ受信信号は、ステップ部である
受信帯短絡面18から送信帯短絡面19までが受信信号
の周波数帯では遮断する寸法になっているため、受信帯
短絡面18で反射され、第2結合孔1Aに戻ってくる。
ここで、受信帯短絡面18から第2結合孔1Aまでの距
離を式(1)のように選ぶと、第2結合孔1A付近で入
り込む信号と戻ってくる信号とが打ち消し合う。よっ
て、第2結合孔1Aの影響を受けないため、VSWR特
性の劣化を防ぐことができるのである。
【0033】次に図2の分波器の動作について説明す
る。送信入力端2Eより入力された送信信号は、円形導
波管21を伝搬して送信出力端22に出力される。それ
と同時に、送信信号は受信帯通過フィルタ23,24に
入り込み内部の送信帯等価短絡面27,28で反射さ
れ、円形導波管21に戻ってくる。また、円形導波管2
1からステップ状矩形導波管30,31にも入り込み送
信帯短絡面29,2Aで反射され、円形導波管21に戻
ってくる。円形導波管21から受信帯通過フィルタ2
3,24あるいはステップ状矩形導波管30,31に入
り込んだ送信信号は、夫々、円形導波管21に戻ってく
る送信信号と打ち消し合う。このため、円形導波管11
の内部では対称性が保たれることになり、不要高次モー
ドは発生しないのである。
【0034】一方、受信入力端22から入力された受信
信号は、円形導波管21を伝搬して受信出力端2B,2
Cに出力される。しかし、送信円形導波管2Fは受信信
号の周波数帯では遮断する寸法になっているため、受信
信号は送信入力端2Gには現れない。
【0035】また、円形導波管21からステップ状矩形
導波管30,31に入り込んだ受信信号は、受信帯短絡
面2D,2Eで反射され、円形導波管21に戻ってく
る。しかし、受信帯短絡面2D,2Eの位置を図1の場
合と同様に決定すると、入り込む信号と反射する信号と
が打ち消し合い、VSWR特性の劣化を防ぐことができ
るのである。
【0036】図3は本発明による導波管型分波器の第3
の実施の形態を示す概略構成図であり、図6,図1と同
等部分は同一符号により示されている。図において、本
分波器は、円形導波管11と、受信帯通過フィルタ13
及び14と、送信矩形導波管1Bとを含んで構成されて
いる。円形導波管11の一方の端面には送信矩形導波管
1Bが接続されている。また、円形導波管11の管壁に
は第1結合孔19を介して受信帯通過フィルタ13が、
第2結合孔1Aを介して受信帯通過フィルタ14が円形
導波管11の管軸を中心に対称な位置に夫々接続されて
いる。
【0037】受信帯通過フィルタ14はその端面が短絡
されている。その端面は受信帯短絡面18となる。ま
た、送信帯等価短絡面10が存在する。
【0038】この図3の分波器では、円形導波管11は
周波数の低い受信信号に対して図8(a)に示されてい
る基本モードTE11が伝搬するように径の大きさが決定
されるため、周波数の高い送信信号に対しては図8
(b),(c),(d)に示されている不要高次モード
TM01,TE21が伝搬する径となることが多い。図6に
示されている従来の分波器は、前述のように、図8
(c)に示されている不要高次モードTE21の発生を抑
えているが、これは、円形導波管11の管軸を中心に受
信帯通過フィルタ13と対称な位置に矩形導波管37を
接続しているためである。しかし、第2結合孔1Aから
短絡面38までの距離は送信帯での等価短絡面15の位
置により決定されるため、受信帯でのVSWR特性は劣
化する。
【0039】そこで、図6の矩形導波管37を図1に示
されているように受信帯通過フィルタ14にする。この
時、受信帯通過フィルタ14には第2結合孔1Aより受
信信号が入り込み、受信帯通過フィルタの受信帯短絡面
18により反射される。しかし、入り込んだ受信信号と
反射した受信信号とが第2結合孔1A付近で互いの電界
が打ち消し合うように第2結合孔1Aと受信帯短絡面1
8との距離を選ぶと、受信帯でのVSWRは劣化しな
い。
【0040】また、第2結合孔1Aから送信帯等価短絡
面10までの距離を第1結合孔19から送信帯等価短絡
面15までの距離と同じ寸法にすると、送信帯において
は円形導波管11の対称性が保たれる。これにより、不
要高次モードは発生しないのである。
【0041】図4は本発明による導波管型分波器の第4
の実施の形態を示す概略構成図であり、図7,図2と同
等部分は同一符号により示されている。図において、本
分波器は、受信信号の垂直偏波,水平偏波が同時に取り
出せる偏分波器である。図示の如く、円形導波管21の
管軸を中心に、受信帯通過フィルタ23と対称な位置に
片側の端面を短絡させた受信帯通過フィルタ25が、受
信帯通過フィルタ24と対称な位置に片側の端面を短絡
させた受信帯通過フィルタ26が夫々接続されている。
【0042】この偏分波器においても、受信帯通過フィ
ルタ25,26には円形導波管21から受信信号が入り
込み、受信帯短絡面2D,2Eにより反射される。しか
し、円形導波管21から受信帯短絡面2D,2Eまでの
距離を適切に選ぶと受信帯でのVSWRは劣化しない。
また、円形導波管21から送信帯等価短絡面32,2A
までの距離を円形導波管21から送信帯等価短絡面2
7,28までの距離と同じ寸法にすると、送信帯におい
ては円形導波管21の対称性が保たれる。これにより、
不要高次モードは発生しないのである。
【0043】以上説明したように、送信信号及び受信信
号が伝搬する円形導波管の管壁に、一方の端面が短絡面
となっている矩形導波管と受信帯通過フィルタとを円形
導波管の管軸を中心に対称な位置に取り付けている分波
器において、ステップ型導波管を設けたり、受信帯通過
フィルタを備えて短絡面を形成することにより、分波器
のVSWR特性の向上を容易に図ることができるのであ
る。
【0044】次に、仮想的に短絡面を形成するフィルタ
の構成について説明する。図5は、図1に示されている
受信帯通過フィルタ13の構成例を示す概略図であり、
図1と同等部分は同一符号により示されている。同図に
おいて、(a)は側面図、(b)は正面図である。同図
に示されているフィルタは、導波管内部に溝を設けた構
成である。
【0045】図示されている溝は、管軸に対して直交す
る方向に3本設けられている。このように溝を設けたフ
ィルタ13では、各溝で送信帯信号が反射されるが、第
1結合孔19(図1参照)に戻ってくる信号(各溝から
の合成反射信号)の位相を調べれば、送信帯等価短絡面
15があると仮定することができるのである。よって、
同図中の矢印Y5で示されているように、波長の短い送
信帯信号は送信帯等価短絡面15で反射されていると考
えることができるのである。図2〜図4に示されている
各フィルタも同様に構成すれば良い。
【0046】なお、フィルタに設ける溝の本数は、図示
されている本数に限定されるものでないことはいうまで
もない。さらに、短絡面を形成できれば、他の構成のフ
ィルタを用いても良いことは明らかである。
【0047】請求項の記載に関連して本発明は更に次の
態様をとりうる。
【0048】(7)前記主導波管は断面が円形であり、
前記第1及び第2の分岐導波管は断面が矩形であること
を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の導波管型
分波器。
【0049】(8)前記第1の信号は衛星から地球局へ
の受信信号であり、前記第2の信号は地球局から衛星へ
の送信信号であることを特徴とする請求項1〜7のいず
れかに記載の導波管型分波器。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、等価短絡
面を、ステップ型導波管のステップ部分で形成したり、
フィルタで仮想的に形成することにより、分波器の対称
性を保つことができ、VSWR特性の向上をはかること
ができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による導波管型分配
器の概略構成図であり、(a)は斜視図,(b)は送信
入力端側から見た図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態による導波管型分配
器の概略構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態による導波管型分配
器の概略構成図であり、(a)は斜視図,(b)は送信
入力端側から見た図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態による導波管型分配
器の概略構成を示す斜視図である。
【図5】図1〜図4におけるフィルタの構成例を示す図
であり、(a)は側面図、(b)は正面図である。
【図6】従来の導波管型分配器の概略構成図であり、
(a)は斜視図,(b)は送信入力端側から見た図であ
る。
【図7】従来の他の導波管型分配器の概略構成を示す斜
視図である。
【図8】(a)は基本モードを示す図、(b)〜(d)
は不要高次モードを示す図である。
【符号の説明】
10,15,27,28,32 送信帯等価短絡面 11,21 円形導波管 12,22 送信出力/受信入力端 13,14,23,24,25,26 受信帯通過フィ
ルタ 16,29,2A 送信帯短絡面 17,2B,2C 受信出力端 18,2D,2E 受信帯短絡面 19 第1結合孔 20,30,31 ステップ状矩形導波管 1A 第2結合孔 1B 送信矩形導波管 1C,2G 送信入力端 2F 送信円形導波管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01P 1/213 H01P 1/161 H01P 1/212

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる波長を有する第1及び第2
    の信号を伝送する主導波管と、この導波管に接続され該
    導波管内の前記第1の信号を伝送する第1の分岐導波管
    と、前記主導波管に対して前記第1の分岐導波管と対称
    の位置に設けられた第2の分岐導波管とを含み、前記第
    2の分岐導波管は断面寸法がステップ状に変化するステ
    ップ部を有するステップ導波管であり前記ステップ部が
    第1の信号短絡面を形成し該導波管の長さが第2の信号
    短絡面を形成することを特徴とする導波管型分波器。
  2. 【請求項2】 前記第1の信号短絡面を、前記第2の分
    岐導波管の終端面に設けたことを特徴とする請求項1記
    載の導波管型分波器。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2の分岐導波管は、前記
    主導波管からの距離が前記第2の信号の波長に応じた距
    離である第2の信号用短絡面を夫々有することを特徴と
    する請求項1又は2記載の導波管型分波器。
  4. 【請求項4】 前記第2の信号用短絡面は、前記第2の
    信号の波長に応じた遮断周波数を有するフィルタにより
    仮想的に形成されることを特徴とする請求項記載の導
    波管型分波器。
  5. 【請求項5】 前記第1の信号は前記第2の信号よりも
    波長が大であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の導波管型分波器。
  6. 【請求項6】 前記主導波管は断面が円形であり、前記
    第1及び第2の分岐導波管は断面が矩形であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の導波管型分波
    器。
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