JP2803279B2 - 自動車のエアスポイラ制御装置 - Google Patents

自動車のエアスポイラ制御装置

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JP2803279B2
JP2803279B2 JP978290A JP978290A JP2803279B2 JP 2803279 B2 JP2803279 B2 JP 2803279B2 JP 978290 A JP978290 A JP 978290A JP 978290 A JP978290 A JP 978290A JP 2803279 B2 JP2803279 B2 JP 2803279B2
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邦夫 中川
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、自動車の前部又は後部に取付けられたエ
アスポイラに係わり、特に、自動車の走行方向に対する
エアスポイラの傾斜角を車速に応じて可変するようにし
た自動車のエアスポイラ制御装置に関する。
(従来の技術) この種のエアスポイラには、自動車の前部及び後部に
取付けられた、所謂、フロントウイング及びリアウイン
グが知られている。これらフロント及びリアウイング
は、自動車が高速で走行するような場合、自動車に於け
る前部及び後部の揚力係数を低減して、車輪の浮き上が
りを防止し、よって、車輪の接地力を高めるために設け
られている。
また、フロント及びリアウイングの機能を効果的に発
揮するには、自動車の走行方向に対するフロント及びリ
アウイングの傾斜角を車速に応じて連続的に可変するよ
うにするのが好ましい。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、フロント及びリアウイングの目標傾斜
角を車速の値に応じて連続的に可変するようにすると、
自動車の車速が僅かに変化しても、この変化に追従して
フロント及びリアウイングの目標傾斜角もまた変化され
ることになる。このため、車速が例えば小さな範囲で変
動したりすると、フロント及びリアウイングは、その実
傾斜角を目標傾斜角に一致させるべく頻繋且つ不必要に
駆動されていまい、この結果、制御装置の作動が不安定
となる不具合を有している。
この発明は、上述した事情に基づいてなされたもの
で、その目的とするところは、車速に応じてエアスポイ
ラの目標傾斜角を連続的に可変する際、車速の変動が小
さい場合には、エアスポイラの目標傾斜角を維持するよ
うにして、エアスポイラが不必要に駆動されることのな
い自動車のエアスポイラ制御装置を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) この発明に於ける自動車のエアスポイラ制御装置は、
自動車の走行時、車速を検出する車速センサと、この車
速センサで検出した車速の変化から、自動車の加減速度
が夫々所定値以上となったときに、自動車の加速中又は
減速中を判定する判定手段と、自動車が上記加速中にあ
るとき、車速に応じてエアスポイラの目標傾斜角を設定
する加速側設定手段と、自動車が上記減速中にあると
き、車速に応じてエアスポイラの目標傾斜角を設定する
減速側設定手段と、これら加速側及び減速側設定手段に
より設定された目標傾斜角にエアスポイラの実傾斜角を
一致させるべく、エアスポイラを駆動する駆動手段とを
備えて構成されている。
(作用) 上述したエアスポイラ制御装置によれば、自動車の加
速速度が所定値以上となったときに、実際に自動車が加
速中にあるか、又は、減速中にあるかが判定され、そし
て、自動車が加速中又は減速中の何れかにあるとき、加
速側設定手段又は減速側設定手段に基づき、エアスポイ
ラの目標傾斜角が設定されて、エアスポイラの実傾斜角
が実際に制御されることになる。
(実施例) 以下、この発明の一実施例を図面を参照して説明す
る。
第1図を参照すると、フロント及びリアエアスポイラ
のための制御装置が空圧制御回路で示されている。ここ
で、この空圧制御回路は、フロントエアスポイラ及びリ
アエアスポイラとして、夫々一対ずつのフロントウイン
グ及びリアウイングを制御するためのものである。
先ず、一対のリアウイングについて説明すると、これ
らリアウイング1L,1Rは、第2図に示されているよう
に、自動車の後部、つまり、そのトランクリッドの後縁
に左右に並んで、配置されている。ここで、リアウイン
グ1L,1Rは、飛行機の主翼を上下逆にしたような形状を
有しており、その中央部及び両端部が回動軸を介して、
支持脚2に回動自在に取付けられている。
リアウイング1Lは、駆動手段により、回動軸3を中心
として回動されるようになっており、この実施例の場
合、駆動手段は、第1図に示されるように、水平に配置
されたエアシリンダ4Lを備えて構成されている。このエ
アシリンダ4Lは、復帰ばねを内蔵した単動型のエアシリ
ンダであり、そのピストンロッドの先端は、一対のリン
ク5,6を介して、回動軸3に連結されている。した従っ
て、エアシリンダ4Lが伸縮されると、リアウイング1L
は、回動軸3を中心として回動され、これにより、自動
車の走行方向に対する,その傾きが可変されることにな
る。尚、リアウイング1R側の駆動手段もまた、リアウイ
ング1Lの駆動手段と同様な駆動手段を備えており、第1
図には、そのエアシリンダ4Rのみが示されている。
再び、第2図を参照すると、自動車の前部下側には、
左右のリアウイング1L,1Rと対応するようにして、この
発明に係わる左右のフロントウイング7L,7Rが並んで配
置されている。これらフロントウイング7L,7Rは、リア
ウイング1L,1Rと同様な形状を有しており、一対のリン
クを介して、車体側に揺動自在に支持されている。即
ち、一方のリンクは、下側がフロントウイング7Lの中央
部に連結され、上端が車体側に連結された屈曲リンク8
となっており、また、他方のリンクは、下端がフロント
ウイング7Lの後尾に連結され、上端が同様にして車体側
に連結された駆動リンク9となっている。そして、第1
図に示されているように、駆動リンク9には、フロント
ウイング7Lの駆動手段として、エアシリンダ10Lのピス
トンロッドが連結されており、このエアシリンダ10Lの
伸縮により、フロントウイング7Lは、走行方向に対する
傾きを可変しながら回動される。この際、フロントウイ
ング7Lは、前後方向に変位しながら回動されることにな
る。
尚、他方のフロントウイング7Rもまた、フロントウイ
ング7Lと同様な支持構造及び駆動手段を介して、駆動可
能となっており、第1図には、その駆動手段のエアシリ
ンダ10Rのみが示されている。
上述した空圧制御回路は、各エアシリンダ4,10に圧縮
空気を供給する高圧タンク11を備えている。この高圧タ
ンク11内には、例えば、10kg/cm2の圧縮空気が畜えられ
ている。高圧タンク11からは、第1供給管路12が延びて
おり、この第1供給管路12からは、分岐供給管路13L,13
R,14L,14Rが夫々分岐されており、各分岐供給管路は、
対応するエアシリンダ4L,4R,10L,10Rに接続されてい
る。
各分岐供給管路には、電磁弁からなる給気弁15が夫々
介挿されており、そして、各分岐供給管路の給気弁15よ
りも下流の部位からは、分岐戻り管路16L,16R,17L,17R
が夫々延びている。これら分岐戻り管路には、電磁弁か
らなる排気弁18が夫々介挿されており、そして、各分岐
戻り管路は、戻り管路19に接続されている。
戻り管路19には、低圧タンク20が接続されており、こ
の低圧タンク20は、接続管路21を介して前述した高圧タ
ンク11に接続されている。低圧タンク20内の圧力は、ほ
ば大気圧となっている。そして、接続管路21には、空圧
ポンプ22が介挿されている。
第1供給管路12に於いて、各分岐供給管路よりも上流
の部位からは、第2供給管路23が分岐されており、この
第2供給管路23は、更に、分岐供給管路24,25に分岐さ
れている。第2供給管路23には、分岐供給管路24,25よ
りも上流に位置して、電磁弁からなる給気弁26が介挿さ
れている。更に、分岐供給管路24,25は、一対の再分岐
管路27L,27R,28L,28Rに夫々分岐されており、そして、
再分岐管路27L,27Rは、ストラット式の左右のフロント
側エアサスペンション29L,29Rに接続されている。一
方、再分岐管路28L,28Rは、同じくストラット式の左右
のリア側エアサスペンション30L,30Rに接続されてい
る。
分岐供給管路24に於いては、その再分岐管路27L,27R
よりも上流に位置して、電磁弁からなる車高制御弁31が
介挿されており、同様に、分岐供給管路25に於いても、
その再分岐管路28L,28Rよりも上流に位置して、電磁弁
からなる車高制御弁32が介挿されている。
上述したエアサスペンション29,30は、供給される圧
縮空気量に応じて、自動車の車高を調整可能となってお
り、また、その減衰力を可変可能なショックアブソーバ
を備えている。従って、各エアサスペンション29,30に
は、そのショックアブソーバの減衰力を切り換えるため
の減衰力切換アクチュエータ33が組み込まれている。
そして、分岐供給管路25に於いて、車高制御弁32より
も上流の部位からは、排気管路34が分岐されており、こ
の排気管路34は、エアクリーナ35を介して大気に解放さ
れている。排気管路34には、上流側から逆止弁36、ドラ
イヤ、電磁弁からなる排気弁38が順に介挿されている。
また、排気管路34には、排気弁38をバイパスするバイパ
ス管路39が備えられており、このバイパス管路39には、
エアコンプレッサ40が介挿されている。
一方、ドライヤ37は、補給管路41を介して高圧タンク
11に接続されており、この補給管路41には、逆止弁42が
介挿されている。
そして、この発明のフロントエアスポイラ制御装置
は、第1図に示されているように、フロントウイング7
の作動を制御するために、マイクロコンピュータ等を含
んで構成されたコトロールユニット43を備えている。そ
れ故、コトロールユニット43には、各種のセンサからの
信号が入力されるようになっており、以下には、コント
ロールユニット43と協働するセンサについて説明する。
まず、高圧タンク11及び低圧タンク20には、圧力セン
サ44,45が備えられている。圧力センサ44は、高圧タン
ク11内の圧力が所定圧以下になったとき、その信号をコ
ントロールユニット43に向けて供給する。そして、この
コントローラユニット43は、空圧ポンプ2を駆動して、
低圧タンク20から高圧タンク11に圧縮空気を供給し、こ
の高圧タンク11内の圧力を所定圧以上に維持する。一
方、圧力センサ45は、低圧タンク20内の圧力が所定圧以
下になったとき、その信号をコントロールユニット43に
向けて供給し、そして、コントロールユニット43は、空
圧ポンプ2を駆動して、低圧タンク20から高圧タンク11
に圧縮空気を供給し、低圧タンク20内の圧力を所定圧以
下に維持する。従って、高圧タンク11内には、常時、前
述したエアシリンダを駆動するの必要な空圧が畜えられ
ており、一方、低圧タンク20内の圧力は、上記エアシリ
ンダからの排気を戻り管路19を介し、その低圧タンク20
に確実に戻すことができるような低圧となっている。
尚、空圧ポンプ22の駆動に拘らず、高圧タンク11内の
圧力を所定圧以上に維持できないときには、コトロール
ユニット43からの指令に基づいて、エアコンプレッサ40
が駆動され、これにより、外気からエアクリーナ35,エ
アコンプレッサ40,ドライヤ37及び逆止弁42を介して、
高圧タンク11に圧縮空気が補給されることになる。
そして、自動車には、一対の車高センサ46,47が備え
てれている。一方の車高センサ46は、そのセンサリンク
の先端が右側のフロントロアアーム48に連結されてお
り、これに対し、他方の車高センサ47は、そのセンサリ
ンクの先端がラテラルロッド49の左側の部位に連結され
ている。即ち、車高センサ46,47は、車体のほぼ対角線
上に配置されている。
車高センサ46,47からの信号は、コントロールユニッ
ト43に入力され、そして、これらの信号に基づき、コン
トロールユニット43は、給気弁26,車高制御弁31,32及び
排気弁38の作動を制御する。例えば、車体前部の車高が
所定値よりも低くすぎる場合には、車高センサ46からの
信号に基づいて、先ず、給気弁26が開かれて、そして、
車高制御弁31が開かれることになる。従って、高圧タン
ク11からの圧縮空気が第2供給管路23、分岐供給管路2
4、更に、再分岐管路27L、27Rを介して、フロント側エ
アサスペンション29L,29Rに供給され、車体前部の車高
は、所定値まで上昇されることになる。逆に、車体前部
の車高が所定値よりも高すぎる場合には、車高センサ46
からの信号に基づき、排気弁38が開かれてから車高制御
弁31が開かれることで、フロント側エアサスペンション
29L,29R内の圧縮空気が排気され、これにより、車体前
部の車高は、所定値まで降下されることになる。尚、上
述した車高調整に関する作動は、リア側エアサスペンシ
ョン30L,30Rの場合でも同様である。
また、コントロールユニット43には、アクセル開度セ
ンサ50,ブレーキスイッチ51、並びに、オルタネータ,
パーキングブレーキスイッチ,ドアスイッチ,シフトス
イッチ等の各種のセンサ類52からの信号が入力されるよ
うになっておいる。更に、自動車の運転席には、サスペ
ンション制御スイッチ53が配置されており、このサスペ
ンション制御スイッチ53からの信号もまた、コントロー
ルユニット43に供給されるようになっている。サスペン
ション制御スイッチ53の機能は、運転者の好みに応じ、
エアサスペンションによって車高を段階的に調節した
り、また、減衰力切換アクチュエータ33によって、その
ショックアブソーバの減衰力の大きさを可変するために
備えられている。
そして、この発明の制御装置は、前述した左右のリア
ウイング1L,1R、並びに、左右のフロントウイング7L,7R
の作動、つまり、これらのウイングの回動を制御するた
めのンサ類もまた備えている。
先ず、これらのセンサ類としては、リアウイング1L,1
Rの傾きを検出するための傾斜角センサ54L,54Rがあり、
これら傾斜角センサ54L,54Rは、例えば、対応するエア
シリンダ4に於けるピストンロッドの伸縮量を検出する
直線型のポテンショメータから構成されている。一方、
フロントウイング7L,7Rの傾きを検出するための傾斜角
センサ55L,55Rもまた、対応するエアシリンダ10に於け
るピストンロッドの伸縮量を検出する直線型のポテンシ
ョメータから構成されている。従って、これら傾斜角セ
ンサ54,55からの信号がコントロールユニット43に供給
されると、このコントロールユニット43に於いて、各ウ
イング1,7の傾斜角を算出することができるようになっ
ている。
そして、自動車に於ける車体の重心よりも前側には、
車体にかかる左右方向の加速度及びその方向を検出する
横加速度センサ、所謂、横Gセンサ56が配置されてお
り、この横Gセンサ56からの信号もまた、コントロール
ユニット43に入力されるようになっている。更に、コン
トロールユニット43には、車速センサ57、並びに、ステ
アリングが操作されたとき、このステアリングの操作角
速度及びその方向を検出するステアリング角速度センサ
58からの信号もまた、入力されるようになっている。
尚、第1図に於いて、車速センサ57は、スピードメータ
として表わされているが、実際には、自動車のプロペラ
シャフトの回転数から車速を求めるものである。
尚、図面の簡略化を図るため、第1図に於いては、コ
ントロールユニットから各アクチュエータへの信号ライ
ンを省略して示してある。
次に、第3図乃至第9図を追加して、この発明のフロ
ントウイング7L,7Rに関し、コントロールユニット43に
於いて実施される制御について説明する。
第3図には、フロントウイング7のメイン制御フロー
チャートが示されており、このメイン制御フローチャー
トは、ステップS1乃至ステップS4からなり、ステップS1
では、各種の初期条件が設定される。このステップS1で
は、各種初期条件の設定に関しては後述の説明から明ら
かとなる。
ステップS1が実施されると、ステップS2に進み、この
ステップS2では、悪路判定ルーチンが実施される。この
悪路判定ルーチンは、第4図のフローチャートに示され
ており、以下に、このフローチャートに関して説明す
る。
第4図のフローチャートが実施される前に、前述した
ステップS1に於いて、平均化タイマT、加算値C、悪路
出力フラグRFLG、悪路判定ブラグRSET、判定カウンタCN
Tの夫々に、0が設定されているものとする。
先ず、第4図のフローチャートでは、ステップS201、
S202、S203に於いて、現在の車高がどのレベルにあるか
が判定される。即ち、この実施例の場合、自動車の車高
は、前述したサスペンション制御スイッチ53により、L
N,NN、HNの3段階に切り換えられるようになっており、
これらLN,NN、HNは、第5図に斜線を施して示されるよ
うに、LNが低車高を、NNが中車高を、そして、HNが高車
高を示している。
サスペンション制御スイッチ53からの信号に基づき、
ステップS201、S202、S203での判定が正(YES)となる
場合、各ステップから、対応するステップS204、S205、
S206に進み、そして、これらステップS204、S205、S206
に於いては、前段のステップに於いて判定された車高L
N,NN又はHNを基準とし、悪路判定のための上下の制限値
が決定される。例えば、基準車高がNNである場合、ステ
ップS204に於いて、車高の上限値Hup及び下限値Hloは、
第5図に示されているHH及びLLに夫々設定される。ま
た、基準車高がHNである場合、ステップS205に於いて、
車高の上限値Hup及び下限値Hloは、EH及びNLに夫々設定
され、そして、基準車高がLNの場合にあっては、ステッ
プS206に於いて、車高の上限値Hup及び下限値Hloは、HN
及びELに夫々設定されることになる。
尚、ステップS201,S202,S203での判定が何れも否(N
O)となった場合には、ステップS207に於いて、基準車
高としてNNがセットされてから、前述したステップS201
からの再度実施される。従って、ステップS204,S205,S2
06のいずれかが実施されて、次のステップS208が実施さ
れるときには、基準車高に対する上限値Hup及び下限値H
loが既に設定されていることになる。
そして、ステップS208では、前述した車高センサ47、
この場合には、前輪側の車高センサ47からの信号に基づ
いて、車高Hが読み出され、次のステップS209,S210で
は、車高HがEHに等しいか又はEHよりも大きいか否か、
また、車高HがELに等しいか又はELよりも小さいか否か
が夫々判定される。ステップS209,S210での判別が正の
場合には、ステップS211に進み、このステップS211に於
いて、前述した悪路フラグRFLGに1がセットされる。こ
れに対し、ステップS209,S210での判定がいずれも否で
ある場合、つまり、検出された車高HがEHとELの間にあ
る場合には、ステップS212,S213が順次実行される。こ
れらステップS212,S213では、車高Hが上限値Hupに等し
いか又は上限値Hu8よいも大きいか否か、また、車高H
が下限値Hloに等しいか又はこの上限値Hloよりも小さい
か否かが判定される。そして、ステップS212,S213での
判定が正の場合には。ステップS214,S215に進み、ステ
ップS214では、車高スイッチHSWに1がセットされ、一
方、ステップS215では、車高スイッチHSWに0がセット
される。
これに対し、ステップS212,S213での判定が何れも否
である場合には、ステップS216に進み、このステップS2
16に於いては、悪路フラグRSETに1がセットされている
か否かが判定される。この場合、悪路フラグRSETには、
初期値0がセットされているので、ステップS216での判
定は否となり、そして、次のステップS217に進む。この
ステップS217では、平均化タイマTは、所定値CINTだけ
インクリメントされて、ステップS201に戻り、このステ
ップS201以降のステップが繰り返し実行されることにな
る。従って、ステップS212,S213での判別が何れも否で
ある限りに於いては、これを換言すれば、車高Hが例え
変動していても、その車高Hの値が上限値Hupと下限値H
loとの間にある限りは、平均化タイマTの値が単に加算
されるだけとなる。
そして、ステップS212又はステップS213の何れかに於
いて、その判定が正となると、つまり、車高Hが上限値
Hupに等しいか或いはこの上限値Hupを越えた場合、又
は、車高Hが下限値Hloに等しいか或いはこの下限値Hlo
よりも小さくなったときには、ステップS218に進み、こ
のステップS218に於いて、悪路判定フラグRSETが1か否
かが判定される。ここでも、悪路判定フラグRSETには、
未だ初期値として、0がセットされていることから、ス
テップS217での判定は否となって、ステップS219からス
テップが実行される。既ち、ステップS219では、カウン
トタイマCTMの値が0にセットされて、そして、次のス
テップS220に於いて、車高スイッチHSWの値がアキュレ
ータスイッチASWに代入される。そして、この後、ステ
ップS221に於いて、悪路判定フラグRSETに1がセットさ
れるとともに、ステップS221に於いて、平均化タイマT
が0にリセットされて、ステップS201に戻る。即ち、上
述の説明から明らかなように、車高Hが上限値Hupと下
限値Hloとの間の領域の境界に達するか、又は、この境
界から外れたときに始めて、悪路判定フラグRSETに1が
セットされ、そして、この時点から平均化タイマTが新
たにカウントされるとともに、車高Hが上限値Hup又は
下限値Hloの何れから外れたのかがアキュムレータスイ
ッチASWに記憶される。
この場合、車高Hが第6図に示されるように、下限値
HloをXの時点で横切ったとすると、ステップS224に於
いては、アキュムレータスイッチASWにステップS215に
て設定された値、即ち、0がセットされることになる。
この後、前述したステップS201からのステップが繰返し
て実施される場合、車高Hが下限値Hloと上限値Hupとの
間に復帰しない間は、ステップS213での判定が正となる
から、このステップS213からステップS215を介してステ
ップS218が実行される。このステップS218が実行される
場合、悪路フラグRSETの値は、既に1にセットされてい
るから、ステップS218での判定は初めて正となり、そし
て、次のステップS223に進み、このステップS223に於い
て、アキュムレータスイッチASWの値が車高スイッチHSW
の値に等しいか否かが判定される。この場合、前述の説
明から明らかなように、アキュムレータスイッチASWの
値と車高スイッチHSWの値は同じく0であるから、ステ
ップS223での判定は正となり、次のステップS224が実行
されることになる。このステップS224では、カウントタ
イマCTMの値が前述した所定値CINTだけインクリメント
された後、ステップS225に進む。このステップS225で
は、平均化タイマTの値が所定時間Tsに達したか否かが
判定される。この所定時間Tsは、第6図に示されている
ように、自動車が悪路を走行する場合の車高Hの変動周
期に対して十分に長い時間に設定されていることから、
この場合、ステップS221に於いて、悪路判定フラグRSET
に1がセットされて、そして、ステップS222に於いて平
均化タイマTが0にリセットされた直後に於いては、ス
テップS225での判定は否となる。それ故、ステップS225
からステップS217に戻り、このステップS217からステッ
プS201以降のステップが繰り返して実施されることにな
る。従って、第6図に示したX時点から車高Hが下限値
Hloに再び達するY時点までの間に於いては、ステップS
213,S215,S218,S223,S224,S225,S217を通る経路が繰り
返して実行されることから、平均化タイマT及びカウン
トタイマCTMに於いて、X時点からの経過時間が計測さ
れることになる。
そして、車高HがY時点から上限値Hupと下限値Hloと
の間の領域に入ると、この場合、ステップS212,S213で
の判定は何れも否となるからステップS216に進み、この
ステップS216に於いて再び悪路判定フラグRSETの値が1
であるか否かが判定される。この場合、ステップS216で
の判定は正となるから、ステップS224に進み、カウント
タイマCTMでの経過時間の計測が継続されるとともに、
ステップS225を介してステップS217に戻ることで、平均
化タイマTでの経過時間の計測もまた継続されることに
なる。
そして、車高Hが第6図に示されているように、Z時
点に達したときには、ステップS212での判定が正となる
から、この場合には、車高スイッチHSWの値に1がセッ
トされてから、ステップS218を介してステップS223に至
ることになるが、この場合、アキュムレータスイッチAS
Wの値には以前の車高の状態を示す0がセットされてい
ることから、この時点に於いて、ステップS223での判定
が否となり、これにより、ここから初めて、ステップS2
26からステップS231の経路が実行されることになる。即
ち、ステップS226では、アキュムレータスイッチASWの
値に車高スイッチHSWの値が代入されることから、この
場合、アキュムレータスイッチASWの値は0から1に置
き換えられることになる。そして、次のステップS227で
は、カウントタイマCTMの値が所定時間T0よりも小さい
か否かが判定される。即ち、カウントタイマCTMで計測
されているX時点からの経過時間が所定時間T0よりも小
さい場合には、ステップS227での判定が正となって、ス
テップS228に進み、このステップS228に於いて、加算値
に1がセットされ、一方、ステップS228での判定が否の
場合にはステップS229に進み、このステップS229に於い
て加算値Cに0がセットされる。この後、ステップS231
に於いて、カウンタタイマCTMの値が0にリセットされ
た後、ステップS231に於いて、判定カウントCNTの値が
加算値Cだけインクリメントされて、ステップS225に至
ることになる。
以上、ステップS225までのステップが実行されると、
ステップS225での判定が正となるまでの間、つまり、ス
テップS221に於いて初めて悪路判定フラグRSETに1がセ
ットされてから所定時間Tsが経過するまでの間に於い
て、車高Hが上限値Hup又は下限値Hloを越えてから次に
下限値Hlo又は上限値Hupを越えるまでの期間の回数のう
ち、所定時間T0よりも短い回数が判定カウンタCNTの値
として計数されることになる。
そして、ステップS225での判定が正となると、次のス
テップS232が実行され、このステップS232に於いて、判
定カウンタCNTの値が所定値Csetに等しいか、この所定
値Csetよりも大きい否かが判定される。そして、ステッ
プS232での判定が正の場合には、ステップS233に於い
て、自動車が悪路を走行していると判断して、悪路出力
フラグRFLGに1がセットされ、一方、ステップS232での
判定が否の場合には、その走行路面が悪路ではないと判
断してステップ234に進み、悪路出力フラグRFLGに0が
セットされた後、次のステップS235に於いて、悪路判定
フラグRSETの値が0にリセットされる。そして、ステッ
プS233又はステップS235からは、ステップS236に進み、
このステップS236に於いて判定カウンタCNTの値も0に
リセットされてから、前述したステップS222に戻って、
平均化タイマTの値が0にリセットされることになる。
以上の説明から明らかなように、所定時間Ts間に於い
て計数した判定カウンタCNTの値が所定値Csetよりも大
きい場合には、ステップS233に於いて悪路出力フラグRF
LGの値は1に維持され、また、判定カウンタCNTの値が
所定値Csetよりも小さい場合には、ステップS234に於い
て、悪路出力フラグRFLGの値は0となる。即ち、所定時
間Tsは、悪路か否かを判定する際の判定時間であるとと
もに、悪路出力フラグRFLGの保持時間でもある。
前述した悪路判定ルーチンS2に於いては、所定時間T0
及びTsを適宜に設定することにより、路面の凹凸の周期
が短い悪路でも、また、路面の凹凸の周期が長いうねり
路等の悪路でも、その悪路を確実に判定することができ
る。
悪路判定ルーチンS2に於いて、自動車に於ける走行路
面の状態が判定されると、次のルーチンS3に於いて、リ
ア及びフロントウイング1,7の目標傾斜角が設定され
る。このルーチンS3は、第7図に示されたフローチャー
トに従って実行され、以下に、このフローチャートにつ
いて説明する。
先ず、第7図のフローチャートのステップS301に於い
ては、車速センサ57からの信号に基づいて実車速Vが読
み出され、そして、次のステップS302に於いて、実車速
Vとメモリに記憶されている記憶車速VMとが比較され
る。ここで、記憶車速VMは、先にステップS1での初期
設定に於いて、0km/hに設定されている。従って、自動
車の走行が開始された直後に於いては、実車速Vは記憶
車速VMよりも大となるので、ステップS302からステッ
プS303に進み、このステップS303に於いて、自動車が加
速中にあるか否か、つまり、車速不感帯VHOがその設定
値VHSに等しいか否かが判定される。この場合、車速不
感帯VHO及びその設定値VHSもまた、ステップS1に於い
て、夫々例えば5km/hに設定されている。従って、この
時点に於けるステップS303での判定は正となり、次のス
テップS304に進み、このステップS304に於いて、実車速
Vの値が記憶車速VMに代入される。そして、次のステ
ップS305では、フロント及びリアウイング7,1の目標傾
斜角を算定する際に使用される算定車速VWが次式に基
づいて求められ、そして、その算定車速VWが正の値を
とるか否かが判定される。
VW=V−V0−VHO>0 ここで、VOは、第8図に示されている実車速Vと目標
傾斜角θWとの関係から明らかなように、目標傾斜角θ
Wの制御を開始する際の最小の実車速を示している。
ステップS305での判定が否の場合には、ステップS306
に進み、このステップS306に於いて、フロント及びリア
ウイング7,1の目標傾斜角θWF,θWRは、夫々0゜に設定
される。
一方、ステップS306での判定が正の場合には、ステッ
プS307に進み、このステップS307に於いて、前述したス
テップS2に於いて悪路出力フラグRFLGが1にセットされ
ているか否かが判定される。このステップS307での判定
が否である場合、次のステップS308に於いて、フロント
ウイング7の目標傾斜角θWFが次式に基ついて算出され
る。
θWF=VW・KF ここで、KFは、比例定数であって、具体的には、第
8図に示されているように、算定車速VWと目標傾斜角
θWとの関係を表した加速ラインLa及び減速ラいLdの傾
きを示している。従って、この場合、ステップS305で求
められた算定車速VWには、設定値VHSに等しい車速不
感帯VHOが考慮されるいることから、目標傾斜角θW
は、第8図の加速ラインLaに基づいて算出されることに
なる。
次のステップS309では、リアウイング1の目標傾斜角
θWRが次式に基ついて算出される。
θWR=VW・KR ここで、KRもまた、比例定数であるが、このKRの値
は、KFの値に等しく設定されてもよいし、或いは、こ
れらの比例定数KR,KFを異ならしてもよい。また、この
場合、リアウイング1の目標傾斜角θWRもまた、その加
速ライン(図示しない)に基づいて算出されることにな
る。
前述の説明から明らかなように、自動車が走行を開始
してから加速中にある間に関しては、フロント及びリア
ウイング7,1の目標傾斜角θWは、常に加速ラインから
求められることになる。
次に、前述したステップが繰り返し実行され、そし
て、ステップS302での判定に於いて、実車速Vが記憶車
速VMよりも小さくなると、この場合には、ステップS31
0に進み、このステップS310に於いて、車速不感帯VHO
が0に等しいか否かが判定される。この場合、自動車が
走行を初めてから減速した直後では、車速不感帯VHO
は、未だ、設定値VHSに等しいからOではなく、従っ
て、ステップS310での判定は否となって、次のステップ
S311が実行される。このステップS311では、記憶車速V
Mと実車速Vとの間の偏差が車速不感帯VHOの設定値VH
Sよりも大きいか否かが判定される。速ち、ステップS31
1では、実車速Vが設定値VHSを越えて減速されたか否
かが判定されることになる。このステップS311での判定
が否の場合には、ステップS307に進んで、このステップ
S307以降のステップが実行されるため、従って、ステッ
プS307での判定が否である限りは、以前に求められた算
定車速VWを使用して、ステップS308,S309が実行される
ことになるから、フロント及びリアウイング7,1の目標
傾斜角θWF,θWRは、以前の値に保持されることにな
る。
これに対し、ステップS311での判定が正となった場
合、つまり、実車速Vが設定値VHSを越えて減速された
場合には、ステップS312に進み、このステップS312に於
いて、車速不感帯VHOに0がセットされてから、ステッ
プS304以降のステップが実行されることになる。この場
合、ステップS305により、求められる算出車速VWに関
しては、車速不感帯VHOが0であるために、この車速不
感帯VHOが考慮されることはない。従って、この場合の
算出車速VWは、第8図から明らかなように、車速V0を
基準として算出された値となるから、この後のステップ
S308,S309に求められるフロント及びリアウイング7,1の
目標傾斜角θWF,θWRは、第8図に示された減速ラインL
dに基づいて決定されることになる。
この後、実車速Vが更に減速されると、車速不感帯V
HOには既に0がセットされているので、ステップS310で
の判定は常に正となり、それ故、ステップS304以降のス
テップが実行されることで、フロント及びリアウイング
7,1の目標傾斜角θWF,θWRは、減速ラインLdに基づいて
決定されることになる。
一方、自動車が減速状態から加速されると、この場合
には、ステップS302からステップS303に進むが、この場
合、減速状態から加速状態に移行した直後では、車速不
感帯VHOの値は0となっていることから、ステップS303
での判定は否となり、それ故、次のステップS313が実行
されることになる。このステップS313では、実車速Vと
記憶車速VMとの間の偏差が車速不感帯VHOの設定値VH
Sよりも大きいか否かが判定される。そして、ステップS
313での判定が否である場合には、ステップS307に進
み、フロント及びリアウイング7,1の目標傾斜角θWF,θ
WRは、減速ラインLdに基づいて決定された以前の値に保
持されることになる。
一方、ステップS313での判定が正となった場合、つま
り、実車速Vが設定値VHSを越えて加速された場合に
は、ステップS314が実行されることになる。このステッ
プS314では、車速不感帯VHOに設定値VHSが再びセット
された後、ステップS304以降のステップが実行されるこ
とになる。従って、ステップS305にて求められる算出車
速VWには、制定値VHSが代入された車速不感帯VHOが
考慮されていることから、この場合、ステップS308,S30
9にて求められるフロント及びリアウイング7,1の目標傾
斜角θWF,θWRは、再び、加速ラインLaに基づいて決定
されることになる。
以上の説明を纏めれば、第7図のフローチャートで
は、実車速Vと記憶車速VMとの偏差が設定値VHSを越
えるような加速又は減速がなされたとき、フロント及び
リアウイング7,1の目標傾斜角θWF,θWRが加速及び減速
ラインLa,Ldに基づいて可変されるが、しかしながら、
上記偏差が設定値VHSの範囲にある間に於いては、フロ
ント及びリアウイング7,1の目標傾斜角θWF,θWRは、以
前の値に保持されることになる。
また、上述の説明では、ステップS307での判定が常に
否であるとしたが、このステップS307での判定が正とな
る場合、つまり、先のステップS2に於いて、悪路出力フ
ラグRFLGに1がセットされているような場合には、ステ
ップS315に進んで、このステップS315が実行される。即
ち、このステップS315ではフロントウイング7の目標傾
斜角θWFが0゜にセットされ、そして、ステップS308を
バイパスして、次のステップS309が実行されることにな
る。
上述したようにしてフロント及びリアウイング7,1の
目標傾斜角θWF,θWRが決定されると、次に、ステップS
4でのウイング駆動ルーチンが第9図に示されたフロー
チャートに従って実行されることになる。この第9図の
フローチャートは、フロントウイング7の駆動ルーチン
を示したものであるが、リアウイング1の駆動ルーチン
も同様なフローチャートにより実行することができる。
また、このフロントウイング7の駆動ルーチンは、左右
のフロントウイング7L,7Rを一緒に駆動するためのもの
であるから、以下の説明に於いては、左右のフロントウ
イング7L,7Rを1つのフロントウイング7として説明す
る、 第9図のフローチャートでは、先ず、ステップS401に
於いて、フロントウイング7の実際の仰角、即ち、実傾
斜角θFが読み出される。ここで、この実傾斜角θF
は、前述したように、傾斜角センサ55からの信号に基づ
き、コントロールユニット43に於いて、算出されること
になる。
この後、ステップS402に於いては、フロントウイング
7の目標傾斜角角θWFと実傾斜角θFとの大小関係が判
別される。
ここでは、θF<θWF−αを満たすときには、フロン
トウイング7の実傾斜角θFがその目標傾斜角θFより
も小さ過ぎると判定して、ステップS403に進み、また、
θF>θWF+αを満たすときには、フロントウイング7
の実傾斜角θFがその目標傾斜角θWFよりも大き過ぎる
と判定して、ステップS404に進む。そして、これらの条
件を何れも満たさず、θWF+α≧θF≧θWF−αの条件
を満たすときには、フロントウイング7の実傾斜角θF
がその目標傾斜角θWFにほぼ一致していると判定して、
ステップS405に進む。
尚、αは、定数であって、フロントウイング7の作動
制御を実施する際、ステップS402に於ける判別の不感
帯、つまり、ヒステリシス幅を示している。
ステップS403が実施されると、第1図に示されている
フロントウイング7の給気弁15が開かれる。この結果、
エアシリンダ10のピストンロッドが伸長されることによ
り、フロントウイング7は、その実傾斜角θFが目標傾
斜角θWFに合致するように、つまり、実傾斜角θFを大
きくする方向に回動される。
一方、ステップS404が実施されると、フロウントウイ
ング7側の排気弁18が開かれる。この結果、エアシリン
ダ10のピストンロッドが収縮されることにより、フロン
トウイング7は、その実傾斜角θFが目標傾斜角θWFに
合致するように、つまり、実傾斜角θFを小さくする方
向に回動されることになる。
これに対し、ステップS403,S404ではなく、ステップS
405が実施されると、このステップS405では、給気弁15
及び排気弁18は、共に閉じられ、従って、フロントウイ
ング7の回動が停止されて、このリアウイング1Lの実傾
斜角θLは、その値に保持されることになる。
この発明は、上述した一実施例に制約されるものでは
なく、種々の変形が可能である。例えば、上述した実施
例では、エアサスペンションを備えた自動車に、この発
明のフロント及びリアウイング7,1を組み合わせるよう
にしたので、これらウイングの駆動にも、エアシリンダ
10,4を使用するようにしたが、第10図に示したように、
コイルスプリングとショックアブソーバとからなる通常
のサスペンション60L,60R,61L,61Rがフロント及びリア
側の双方に使用される場合には、リアウイング1及びフ
ロントウイング7の駆動源として、電動モータを使用す
ることもできる。即ち、一方のフロントウイング7Lにつ
いてみた場合、電動モータ66Lに於ける出力軸の回転
は、回転板63の回転に変換されるようになっており、こ
の回転板63は、フロントウイング7Lの回動面と平行の面
内で回転される。そして、回転板63の周縁からは、この
回転板63とともに回転される駆動アーム64が突出されて
おり、この駆動アーム64の先端は、連結リンク67を介し
て駆動リンク9に連結されている。従って、このような
駆動手段であっても、電動モータ66Lが駆動されること
により、フロントウイング7Lの実傾斜角を可変すること
ができる。また、他方のフロントウイング7Rに関して
も、図示しないけれども、電動モータを使用し且つ同様
な機構で駆動することができる。
これに対し、一方のリアウイング1Lについては、電動
モータ62Lに於ける出力軸の回転が回転板63の回転に変
換されるようになっており、そして、回転板63の周縁か
ら延びる駆動アーム64がリアウイング1Lの先端部に回動
自在に連結されている。一方、リアウイング1Lの後部
は、車体側に対して、回動自在な支持アーム65を介して
支持されている。従って、このような駆動手段であって
も、電動モータ62Lが駆動されることにより、リアウイ
ング1Lの実傾斜角を可変することができる。また、他方
のリアウイング1Rもまた、電動モータ62Rを使用し、同
様な機構でもって駆動されるようになっている。
そして、第10図の実施例の場合、電動モータを使用し
たことから、リアウイング1L,1Rの実傾斜角を検出する
傾斜角センサ68L,68Rは、ロータリ型のポテンショメー
タから構成されており、同様に、フロントウイング7側
の傾斜角センサ69もまた、ロータリ型のポテンショメー
タから構成されている。尚、第10図には、フロントウイ
ングは、片側しか図示されていないが、左右一対設けら
れていることは勿論である。
この第10図の実施例の場合、第9図に示したフローチ
ャートを参照してフロントウイング7の作動を説明すれ
ば、ステップS403で、電動モータ66が正転されるとする
と、ステップS404では電動モータ66が逆転され、そし
て、ステップS405では、電動モータ66の駆動が停止され
ることになる。
(発明の効果) 以上説明したように、この発明のエアスポイラ制御装
置によれば、自動車に於ける車速の加減速度が所定値を
越えたときに、自動車が加速中又は減速中にあると判定
し、そして、加速中又は減速中にあるときのみ、その加
速状態及び減速状態に応じて、車速に基づきエアスポイ
ラの目標傾斜角を設定するようにしたから、エアスポイ
ラの実傾斜角が上記目標傾斜角に一致するように実際に
駆動されるのは、自動車が上記加速中か減速中にあると
きのみである。従って、この発明の制御装置によれば、
車速が上記所定値内で変動しても、エアスポイラが不必
要に駆動されることがないので、制御装置の作動は安定
したものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第9図は、この発明の一実施例を示し、第1
図は、フロントウイングの制御装置を含む空圧制御回路
図、第2図は、左右のフロントウイングを備えた自動車
の斜視図、第3図は、制御装置のメインルーチンを示す
フローチャート、第4図は、悪路判定ルーチンを示すフ
ローチャート、第5図は、車高の3つの基準レベルを示
す図、第6図は、車高センサからの出力変化を示す図、
第7図は、フロントウイングの目標傾斜角を設定するル
ーチンのフローチャート、第8図は、第7図のフローチ
ャートを説明するための車速と目標傾斜角との関係を示
す図、第9図は、フロントウイングの駆動ルーチンを示
すフローチャート、第10図は、この発明の他の実施例を
示すフロントウイングに於ける制御装置の概略的構成図
である。 1L,1R……リアウイング(エアスポイラ)、7L,7R……フ
ロントウイング(エアスポイラ)、10L,10R……エアシ
リンダ(駆動手段)、43……コントロールユニット)、
46……車高センサ、57……車速センサ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の前部及び後部の少なくとも一方に
    取付けられ、自動車の走行方向に対する傾斜角を可変可
    能なエアスポイラに於いて、 自動車の走行時、車速を検出する車速センサと、この車
    速センサで検出した車速の変化から、自動車の加減速度
    が夫々所定値以上となったときに、自動車の加速中又は
    減速中を判定する判定手段と、自動車が上記加速中にあ
    るとき、車速に応じてエアスポイラの目標傾斜角を設定
    する加速側設定手段と、自動車が上記減速中にあると
    き、車速に応じてエアスポイラの目標傾斜角を設定する
    減速側設定手段と、これら加速側及び減速側設定手段に
    より設定された目標傾斜角にエアスポイラの実傾斜角を
    一致させるべく、エアスポイラを駆動する駆動手段とを
    具備したことを特徴とする自動車のエアスポイラ制御装
    置。
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