JP2802452B2 - 超伝導しきい値論理回路 - Google Patents

超伝導しきい値論理回路

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は超伝導回路、特に超伝導ループにバイアス電
流を供給し、該超伝導ループ内で電流を切り換える、い
わゆる電流切り換え型の超伝導論理回路を用いたしきい
論理回路の回路構成に係わる。
(発明の背景) 従来の計算機はANDまたはOR回路を組み合わせた論理
回路システムで構成されている。これらの計算機は極め
て高速に動作し、人間の計算能力を遥かに上回る性能を
発揮し、社会に貢献していることは周知の事実である。
しかし、従来の計算機は、人間が日常行なっている認識
動作、判断動作には不適当であることも次第に明らかに
なってきた。このため、認識、判断に好適な計算機を構
築する目的で、人間の脳細胞(ニューロン)を手本にし
たしきい値論理回路とそれを使った計算機システム技術
が例えば、甘利俊一「神経回路網の数理」産業図書、昭
和53年、L.D.Jacklel,R.E.howard,H.P.Graf,B.Straugh
n,and J.D.Denker,“Atrificial neural networks for
computing"Journal of Vacunm Society Technogy B4
(1),Jan/Feb.1986,pp.61−63に開示されている。
以下に、しきい値論理回路の動作説明を行い、本発明
の位置付けを明らかにする。第22図はしきい値論理回路
の動作を示す図である。しきい値論理回路650は、複数
個の入力端子600、入力線610と少なくとも1個の出力線
620を持つ回路である。しきい値論理回路では、複数の
入力端子には“0"または“1"のデジタル信号Xiが印加さ
れ、そのデジタル信号Xiの重み加算和ΣWiXiがしきい値
Tを超えれば出力は“1"に、それ以外は“0"になる論理
動作を行なう。ここで、Wiは重みを表わす。しきい値論
理回路の特徴は学習機能にある。即ち、学習により、重
みWiを変化させ、最終的に目的に適応した回路システム
を構築する。従って、しきい値論理回路を構成するに
は、入力信号の重み加算を行ない素子をスイッチさせる
機能だけでなく、重みWiを変化させる機能を持たなけれ
ばならない。通常、この重みを制御端子630から入力す
る重み制御信号が制御する。
従来技術では、この目的のために、計算機上にしきい
値論理回路モデルをソフトウエアで構成し、乗算や加算
演算は計算機の演算の一部としてソフトウエアによる方
法か、または専用の乗算器をハードウエアとして備えた
複雑な回路形式を採用していた。これら従来技術による
しきい値論理回路では以下の欠点がある。即ち、ソフト
ウエアに依る回路表現では演算速度が遅く、乗算器を用
いた回路では回路数が多く、回路システムの規模が大き
くなる。脳細胞の例を見れば明らかなように、しきい値
論理回路で計算機を構成する場合、回路数の多いほど機
能を多くでき、精度も高くなる。また、各回路の演算精
度は必ずしも高いものを必要としない。従って、しきい
値論理回路は簡単な構成のもので、高い集積度を上げら
れるものでなければならない。また、高速で学習、認
識、判断を行なうためには、しきい値論理回路自体が高
速のスイッチング回路で構成されていなければならな
い。
ジョセフソン素子は低消費電力で高速動作を行うた
め、計算機素子として優れている。従って、ジョセフソ
ン素子によるしきい値論理回路を採用すれば計算機性能
は飛躍的に向上する。従来、このジョセフソン素子を使
ったしきい値論理回路技術は例えば、原田、波多野、山
下、川辺、「ジョセフソンしきい値論理回路と応用」電
子通信学会論文誌、vol.J70−C,no.6,pp.912−919及び
Y.Hatano,Y.Harada,Y.Yamashita,Y.Tarutani,and U.Kaw
abe“A 4−bitx4−bit Multiplier and 3−bit Counter
in Josephson Threshold Logic",IEEE Journal of Sol
id−State Circuits,vol.SC−22,no−4,August 1987に
開示されている。しかし、従来技術によるしきい値論理
回路では第22図に示す重みWiは固定であり、学習機能が
付与されていない。
(発明の目的) 本発明の目的は、高速のジョセフソン素子を使ったス
イッチング回路で、重みを任意に変えられるしきい値論
理回路を提供し、しきい値論理回路を使った高速かつ多
機能の学習を行なう認識、判断機能に優れた計算機を実
現することにある。
(発明の概要) この目的の為に、本発明ではジョセフソン素子を用い
たスイッチング回路として高速性能、低消費電力性能に
優れた電流切り換え形型の論理回路を用い、重みを変え
る手段として該ジョセフソン素子に供給するバイアス電
流の電流値を変える方法を採用する。
(発明の実施例) 以下に実施例を用いて本発明を説明する。
第2図は本発明の第1の実施例で使う入力重み加算回
路50の例である。第2図に示す例では、磁束結合型ジョ
セフソン素子1とインダクタンス3を閉回路にした超伝
導ループ6に可変電流源2よりバイアス電流Ibが供給さ
れる。該磁束結合型ジョセフソン素子では端子5、5′
から供給されるデジタル入力信号により該ジョセフソン
素子の最大超伝導電流が制御される。また、該可変電流
源2では端子4を介して印加されるバイアス制御信号
(重み制御信号に相当)により該超伝導ループ6に供給
するバアイス電流値が制御される。この回路では、一般
にインダクタンス3の値はジョセフソン素子の等価イン
ダクタンスよりも大きく設定するため、回路動作の初期
に該デジタル入力信号を“0"にして素子に入力電流を流
さなければ、該バイアス電流Ibは該磁束結合型ジョセフ
ソン素子1に流れる。この状態で、該端子5、5′を介
してデジタル入力信号電流を流すと、該磁束結合型ジョ
セフソン素子の最大超伝導電流が小さくなり、該磁束結
合ジョセフソン素子は一時的に電圧状態にスイッチし、
該バイアス電流Ibはインダクタンス3に流れる。この動
作は、該可変電流源2から供給されるバイアス電流Ib
該磁束結合ジョセフソン素子1から該インダクタンス3
にスイッチさせる電流切り換え動作に相当する。
以上に説明したジョセフソン素子のスイッチング動作
は既に開示された技術であり、例えば、T.R.Gheewala,
“Josephson−Logic Devices and Circuit",IEEE Tran
s.Electron Devices,vol.ED−27,no.10,pp.1857−1869
に詳しく記述されている。これらに開示されている従来
技術では、ジョセフソン素子に供給されるバイアス電流
Ibは固定された値であり、回路構造や構成は変化しな
い。一方、本発明では、該バイアス電流Ibは可変であ
り、外部より制御される事に特徴がある。即ち、外部状
況の変化により、回路のパラメータを変え、大局的にみ
れば回路構造、構成を変化させることができる。このプ
ロセス自体が先に説明した学習に相当する。この目的の
為に、第2図に示す回路では、該バイアス電流Ibを変化
させる為に電流源として可変電流源2を用い、該可変電
流源2は端子4を介して印加されるバイアス制御信号で
制御される構造である。この構造であれば、デジタル入
力信号Xiが“0"であればインダクタンス3に流れる出力
電流Ioutは零であり、デジタル入力信号Xiが“1"であれ
ばバイアス電流Ibがインダクタンス3に出力電流Iout
して流れる。従って、インダクタンス3に流れる出力電
流Ioutは(1)式で表わされる。
Iout=IbXi,Xi=〔1,0〕(1) ここで、バイアス電流Ibを変化させることがしきい値論
理回路の重みWiを変える事に相当する事は(1)式より
明かである。従って、第2図の回路では、回路自体が学
習と言う新しい機能を持つことが出来る。第3図は第2
図の回路に改良例である。この回路では超伝導ループ6
は該磁束結合型ジョセフソン素子1、インダクタンス3
および超伝導配線7とその帰還電流配線7′から構成さ
れている。第3図の構成では、超伝導配線7を使って回
路の出力信号を遠方まで伝えることができる。第3図の
回路で、帰還電流配線7′の機能を接地面を使って実現
できることは明らかである。この場合、帰還電流配線
7′は必ずしも配線としての形状を必要としない。ま
た、超伝導配線7自体インダクタンスとしての機能を持
っており、第3図に示す回路機能を実現するには、イン
ダクタンス3は必ずしもコイルとしての形状を必要とし
ないことは明らかである。
第4図は可変電流源2の第1の構成方法を示してい
る。第4図の回路構成では、可変電流源2は可変電圧源
201と固定抵抗202から構成される。この回路構成で、該
可変電流源201の電圧を変化させれば該バイアス電流Ib
を変化させることができる。第5図は可変電流源2の第
2の構成方法を示している。第5図の構成例では、可変
電流源2は電圧源211と可変抵抗212から構成される。こ
の回路構成で、可変抵抗212の抵抗値を変化させれば該
バイアス電流Ibを変化させることが出来る。第6図は可
変電流源2の第3の構成方法を示している。第6図の構
成例では、可変電流源2は電圧源221、抵抗222、223、
1個以上の磁束結合ジョセフソン素子225と抵抗226の直
列接続から構成されている。該ジョセフソン素子225に
は学習条件に従って、端子227、227′を介して制御信号
(電流)が印加され、該ジョセフソン素子225を超伝導
状態から電圧状態に遷移させる。この回路構成では、電
圧源221と抵抗222から構成される電流源から流れる電流
は抵抗223とジョセフソン素子225と抵抗226の直列接続
に分流する。抵抗223に流れる電流が該超伝導ループ6
のバイアス電流Ibになることは明か。ここで、ジョセフ
ソン素子225を電圧状態にして、該ジョセフソン素子225
のあるブランチに流れる電流を阻止すれば、その電流は
抵抗223に流れ込む。従って、端子227、227′を介して
印加する制御信号によりバイアス電流Ibを変化させるこ
とが出来る。第6図の回路例では、ジョセフソン素子22
5に磁束結合型ジョセフソン素子を採用したが、他に電
流を直接ジョセフソン素子に注入して素子を電圧状態に
遷移させるいわゆる電流注入型ジョセフソン素子を使っ
ても同等の機能を実現できることは明か。第7図は可変
電流源2の第4の構成方法を示している。第7図の構成
例では、該可変電流源2は超伝導トランス231から構成
されている。該超伝導トランス231の第1の巻線は端子2
32、232′に接続され、第2の巻線は該超伝導ループ6
に接続されている。この回路構成で、超伝導トランス23
1の相互自己インダクタンスをMb、第2の巻線の自己イ
ンダクタンスをLb、端子232、232′を介して第2の巻線
に流れるバイアス制御電流をIaとすれば、該超伝導ルー
プに供給されるバイアス電流Ibの関係は(2)式で表わ
される。
Ib=Mb・Ia/Lb(2) (2)式より、第7図に示す回路でバイアス制御電流Ia
によりバイアス電流Ibを制御する。
第2図に示す回路は超伝導ループ6にバイアス電流Ib
を供給する回路構成であり、バイアス電流を超伝導循環
電流として供給することが可能である。第8図はこの実
施例である。第8図の回路構成では、バイアス電流源回
路は可変電流源2、ジョセフソン素子242、インダクタ
ンス241から構成されている。可変電流源2は端子4か
ら供給されるバイアス制御信号により制御される。また
該ジョセフソン素子242は端子243、243′を介して印加
される書き込み信号により制御される。この回路構成
で、インダクタンス241の値はジョセフソン素子242の等
価インダクタンスより大きくしてあるため、回路の初期
動作状態では可変電流源2から供給されるバイアス電流
Ibは該ジョセフソン素子242に流れる。次に、端子243、
243′を介して書き込み信号を印加すると、該ジョセフ
ソン素子242は電圧状態に遷移し、該可変電流源2より
供給されたバイアス電流Ibはインダクタンス241を介し
て該超伝導ループ6に供給され、該可変電流源2に戻
る。次に可変電流源2から供給する電流を遮断すると、
該超伝導ループ6に流れていたバイアス電流Ibは該ジョ
セフソン素子242、インダクタンス241を流れる。従っ
て、この状態では、バイアス電流Ibはインダクタンス24
1、超伝導ループ6、ジョセフソン素子242から構成され
る閉ループを超伝導電流となって循環する。ここで、バ
イアス電流Ibは初期に可変電流源2から供給された電流
であることから、該可変電流源からの供給電流を変化さ
せれば超伝導ループ6に供給されるバイアス電流Ibを変
えることができる。さらに、第8図の回路構成であれ
ば、1個の可変電流源2で複数個の信号重み加算回路50
を駆動でき、全体としての回路規模を小さくできる。
第1図は本発明による超伝導しきい値論理回路の第1
の実施例500である。第1図の実施例では、第2図に示
す入力重み加算回路50を複数個使い、複数個の該重み加
算回路50の複数個の出力信号を複数個の超伝導配線7を
介して磁束結合型ジョセフソン素子8に入力する構成で
ある。該磁束結合型ジョセフソン素子8には電流源9か
らバイアス電流Ibrが供給される。さらに該磁束結合型
ジョセフソン素子8には端子13を介してしきい値電流信
号が入力される。このしきい値信号により該磁束結合型
ジョセフソン素子が電圧状態になる信号レベルが決ま
る。即ち、複数の超伝導配線7を介して電装された信号
電流および端子13を介して入力されたしきい値電流の発
生する磁束は該磁束結合型ジョセフソン素子8に鎖交す
る。該磁束が一定の値を越すと該磁束結合型ジョセフソ
ン素子は超伝導状態から電圧状態に遷移する。該磁束結
合型ジョセフソン素子の信号は端子10を介して検出され
る。以上説明した回路動作より、該磁束結合型ジョセフ
ソン素子8に鎖交する磁束は各入力重み加算回路の出力
信号としきい値信号の加算によっており、該磁束結合型
ジョセフソン素子は8それを一定の信号レベルで“1"ま
たは“0"信号に弁別する動作を行なうことは明か。従っ
て、第1図に示す実施例が第22図の回路動作を実行する
ことは明かである。
第9図は第1図に示す実施例を改良した実施例500′
である。第1図の実施例では、複数の超伝導配線7は並
列に該磁束結合型ジョセフソン素子8に入力されていた
が、第9図の実施例では複数の超伝導配線7は該磁束結
合型ジョセフソン素子の入力線12を介して接地される構
造である。この方法であれば、該磁束結合型ジョセフソ
ン素子の入力線を少なくでき、回路構造を簡単にでき
る。
第10図は第9図に示す超伝導しきい値回路500′を複
数個使って構成した多出力しきい値論理回路網の実施例
である。この回路網では、デジタル入力信号を各超伝導
しきい値論理回路に共通に与え、入力信号条件に応じた
複数の出力パターンを作成できる。
本発明による第1図に示す第1の実施例では、超伝導
ループ6は1個の磁束結合型ジョセフソン素子1とイン
ダクタンス3で構成されていた。この為、論理動作を終
了した後、インダクタンス3に流れたバイアス電流Ib
該磁束結合型ジョセフソン素子に戻すためには、該可変
電流源2を一時遮断し、再びバイアス電流を設定しなお
す操作が必要であり、煩雑である。しかし、第2図の回
路に機能を付加すればこの煩雑な操作を必要としない回
路を実現できる。第11図は本発明の第2の実施例で使う
入力重み加算回路100例である。第11図の回路では、第
1、第2の磁束結合型ジョセフソン素子21、22、インダ
クタンス23、24を閉ループに並べた超伝導ループ60に可
変電流源2からバイアス電流Ibを供給する構成である。
該第1の磁束結合型ジョセフソン素子21には端子25、2
5′を介してデジタル入力信号が印加される。このデジ
タル入力信号は該磁束結合型ジョセフソン素子の最大超
伝導電流を制御することは第2図の回路動作と同様であ
る。また第2の磁束結合型ジョセフソン素子22には端子
26、26′を介してリセット電流が印加される。該リセッ
ト電流も同様に、該磁束結合型ジョセフソン素子2の最
大超伝導電流を制御する。この回路では、インダクタン
ス23は回路負荷としての役目を有し、第2図のインダク
タンス3に相当する。インダクタンス24は寄生インダク
タンス等を総称したもので、その容量は一般に小さく、
回路動作には必ずしも必要としない。以下に回路動作を
説明する。動作初期には、デジタル入力信号およびリセ
ット信号を抑制し、可変電流源2よりバイアス電流Ib
該超伝導ループ60に印加する。このとき、インダクタン
ス23および第2の磁束結合型ジョセフソン素子22の等価
インダクタンスの合計はインダクタンス24および第1の
磁束結合型ジョセフソン素子21の等価インダクタンスの
合計より大きいため、該バイアス電流Ibは該第1の磁束
結合型ジョセフソン素子21を流れる。次に端子25、25′
を介してデジタル入力信号を印加すると該磁束結合型ジ
ョセフソン素子21が電圧状態に遷移し、該バイアス電流
Ibは該第2の磁束結合型ジョセフソン素子22、インダク
タンス23を介して流れる。ここまでは第2図に示す入力
重み加算回路50の動作と同様である。次に論理動作が終
了し、該デジタル入力信号を取り去っても該バイアス電
流Ibの流れるパスは変化せず、該第2の磁束結合型ジョ
セフソン素子22を流れる。このため、次の論理動作を可
能にするため、リセット信号電流を端子26、26′から印
加し、該第2の磁束結合型ジョセフソン素子22を電圧状
態に遷移させ、該バイアス電流Ibを該第1の磁束結合型
ジョセフソン素子に戻す。この状態は次の論理動作を可
能とさせることは明か。以上の回路動作から、該可変電
流源2は常に電流を該超伝導ループに準直流で供給すれ
ばよく、第2図に示す入力重み加算回路50の様に論理動
作を終了する度に該可変電流源2を遮断する必要がな
い。第11図の実施例で、該可変電流源2から供給される
バイアス電流Ibを変化すれば、インダクタンス23に出力
する電流を変化させることができる。これは、(1)式
の重みWiを変えることに相当する。第12図は第11図の改
良例で、回路で信号を遠方に伝送するため超伝導配線
7、7′を用いた回路例である。第13図はリセット動作
を自動的に行なう回路の例である。第13図の実施例で
は、第1、第2の磁束結合型ジョセフソン素子21、22に
端子25、25′を介してデジタル入力信号を印加し、かつ
該第2の磁束結合型ジョセフソン素子22には定電流源31
から供給されるオフセット電流Ioffを印加する構成であ
る。ここで、該磁束結合型ジョセフソン素子22に印加さ
れる該オフセット電流は該デジタル入力信号“1"の場合
の電流と流れる向きが反対で電流値が同じになるように
設定するため、該オフセット電流と該デジタル入力信号
電流の発生する磁束は互に打ち消し合う。第13図の実施
例では、入力信号が印加されない場合、第2の磁束結合
型ジョセフソン素子22にはオフセット電流Ioffの発生す
る磁束が鎖交しているためバイアス電流Ibは第1の磁束
結合型ジョセフソ素子を流れる。ここで、論理動作が可
能となる。次に、デジタル入力信号“1"が印加される
と、第1の磁束結合型ジョセフソン素子には磁束が鎖交
し、第2の磁束結合型ジョセフソン素子22に鎖交する磁
束は零になるため、該バイアス電流Ibは第2の磁束結合
型ジョセフソン素子22を介してインダクタンス23に流れ
る。次にデジタル入力信号を取り去ると、該バイアス電
流Ibは該第1の磁束結合型ジョセフソン素子21に流れ、
次の論理動作が可能となる。以上より、第13図に示す実
施例が自動的にリセット動作を行なっていることは明
か。
第11図に示す入力重み加算回路100の可変電流源2は
第2図の入力重み加算回路50で示した可変電流源と同様
の構成を採用できる。第14図、第15図、第16図、第17
図、第18図は入力重み加算回路100の可変電流源2の構
成方法を示している。各々、第4図、第5図、第6図、
第7図、第8図に示す可変電流源の構成法に相当する。
第19図は本発明による超伝導しきい値論理回路の第2
の実施例510である。第19図の実施例は、第11図に示す
入力重み加算回路100を複数個使い、該複数個の入力重
み加算回路100の複数個の出力信号を複数個の超伝導配
線7を介して磁束結合型ジョセフソン素子8に入力する
超伝導しきい値論理回路510である。この回路構成は第
9図に示す実施例の構成と同様である。
第20図は第19図に示す超伝導しきい値論理回路510を
複数個使って構成した多出力しきい値論理回路網の実施
例である。この回路網では、デジタル入力信号を各超伝
導しきい値論理回路に共通に与え、入力信号条件に応じ
た複数の出力パターンを作成できる。
第2図、第11図の入力重み加算回路では、デジタル入
力信号が1個の場合を取り上げたが、各デジタル入力信
号が印加される磁束結合型ジョセフソン素子の入力線を
複数設けて他入力信号回路とすることが出来ることは明
か。更に、第21図に示すように、複数の磁束結合型ジョ
セフソン素子31、32を入力素子として超伝導ループ内に
配列し、該複数の磁束結合型ジョセフソン素子に端子3
3、33′、34、34′を介して複数のデジタル入力信号を
印加する構成とすれば、多入力重み加算回路を構成でき
ることは明か。
(本発明の効果) 以上説明したごとく、本発明を用いれば、高速のジョ
セフソンスイッチング回路で、学習機能を有する、しき
い値論理回路を構成できる。従って、本発明により、し
きい値論理回路を使った、認識判断を実行するのに好適
な高速計算機を実現できる。故に、本発明はこの高度の
認識判断を行なう高速計算機の実現に必要不可欠であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による超伝導しきい値論理回路の第1の
実施例を示す図、第2図は超伝導しきい値論理回路の第
1の実施例で使う重み加算回路の基本構造を示す図、第
3図は第2図の改良例を示す図、第4図、第5図、第6
図、第7図、第8図はそれぞれ入力重み加算回路の可変
電流源の構成例を示す図、第9図は超伝導しきい値論理
回路の第1の実施例の変形例を示す図、第10図は第1の
超伝導しきい値論理回路を使った多出力しきい値論理回
路網の構成例を示す図、第11図は超伝導しきい値論理回
路の第2の実施例で使う重み加算回路の基本構造を示す
図、第12図、第13図はそれぞれ第11図の改良例を示す
図、第14図、第15図、第16図、第17図、第18図はそれぞ
れ入力重み加算回路の可変電流源の構成例を示す図、第
19図は本発明による超伝導しきい値論理回路の第2の実
施例を示す図、第20図は第2の超伝導しきい値論理回路
を使った多出力しきい値論理回路網の構成例を示す図、
第21図は多入力重み加算回路の構成例を示す図、第22図
はしきい値論理回路の原理動作を示す図である。 1……磁束結合型ジョセフソン素子、2……可変電流
源、3……インダクタンス、4,5,5′……端子、6……
超伝導ループ、7……超伝導配線、7′……帰還電流配
線、8……磁束結合型ジョセフソン素子、9……定電流
源、10……端子、12……入力線、13……端子、21,22…
…磁束結合型ジョセフソン素子、23,24……インダクタ
ンス、25,25′,26,26′……端子、31……定電流源、60
……超伝導ループ、50,100……入力重み加算回路、201
……可変電流源、202……抵抗、211……定電圧源、212
……可変抵抗、221……定電圧源、222,223……抵抗、22
5……磁束結合型ジョセフソン素子、226……抵抗、227,
227′……端子、230……閉ループ、231……超伝導トラ
ンス、232,232′……端子、241……インダクタンス、24
2……ジョセフソン素子、243,243′……端子、500,50
0′510……超伝導しきい値論理回路、600……入力端
子、610……入力線、620……出力線、630……制御端
子、650……しきい値論理回路。

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1個のジョセフソン素子とイン
    ダクタンスからなる超伝導閉回路に電流源からバイアス
    電流を供給する構成であって、該ジョセフソン素子には
    入力信号が印加できる手段を有し、該入力信号により該
    ジョセフソン素子において該バイアス電流の流れを切り
    換える機能を有し、該電流源には該バイアス電流を変化
    させる機能を有する超伝導電流切り換え回路を少なくと
    も1個以上含み、該超伝導電流切り換え回路の該超伝導
    閉回路の電流を入力とする他のジョセフソン回路から構
    成され、該超伝導閉回路の電流で該ジョセフソン回路を
    スイッチさせることを特徴とする超伝導しきい値論理回
    路。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項の超伝導しきい値論
    理回路であって、該超伝導電流切り換え回路の超伝導閉
    回路に超伝導配線を含むことを特徴とする超伝導しきい
    値論理回路。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値論
    理回路であって、該超伝導電流切り換え回路の超伝導閉
    回路は少なくとも1個以上のジョセフソン素子を含むブ
    ランチとジョセフソン素子を含まないブランチの並列接
    続で構成され、該バイアス電流は2本のブランチの接続
    点に供給されていることを特徴とする超伝導しきい値論
    理回路。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値論
    理回路であって、該超伝導電流切り換え回路の超伝導閉
    回路は少なくとも1個以上のジョセフソン素子を含む第
    1のブランチと少なくとも1個以上のジョセフソン素子
    を含む第2のブランチの並列接続で構成され、該バイア
    ス電流は2本のブランチの接続点に供給されていること
    を特徴とする超伝導しきい値論理回路。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第4項の超伝導しきい値論
    理回路であって、第1のブランチにあるジョセフソン素
    子には入力信号が、第2のブランチのジョセフソン素子
    にはリセット信号が印加されることを特徴とする超伝導
    しきい値論理回路。
  6. 【請求項6】特許請求の範囲第4項の超伝導しきい値論
    理回路であって、第1のブランチおよび第2のブランチ
    のジョセフソン素子に入力信号が印加され、更に、第2
    のブランチのジョセフソン素子には定電流が印加され、
    該定電流の発生する磁束が該入力信号電流の発生する磁
    束を打ち消すことを特徴とする超伝導しきい値論理回
    路。
  7. 【請求項7】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値論
    理回路であって、該電流源が可変電圧源と抵抗で構成さ
    れる超伝導しきい値論理回路。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値論
    理回路であって、該超伝導電流切り換え回路の電流源が
    可変抵抗と電圧源で構成される超伝導しきい値論理回
    路。
  9. 【請求項9】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値論
    理回路であって、該超伝導電流切り換え回路の電流源が
    電流源にジョセフソン素子からなる電流分流回路を並列
    に接続したことを特徴とする超伝導しきい値論理回路。
  10. 【請求項10】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値
    論理回路であって、該超伝導電流切り換え回路の電流源
    が超伝導トランスと超伝導配線で構成され、該超伝導ト
    ランスの一方の巻線に流す電流により該バイアス電流が
    誘起されることを特徴とする超伝導しきい値論理回路。
  11. 【請求項11】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値
    論理回路であって、該超伝導配線の電流源が1個以上の
    ジョセフソン素子と該超伝導閉回路で第2の超伝導閉回
    路を構成し、該第2の超伝導閉回路には可変電流源から
    電流が供給される構成であって、該第2の超伝導閉回路
    に流れる循環電流が該超伝導電流切り換え回路のバイア
    ス電流であることを特徴とする超伝導しきい値論理回
    路。
  12. 【請求項12】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値
    論理回路であって、該他のジョセフソン回路には、該超
    伝導切り換え回路からの信号電流以外に信号電流を印加
    する手段を別途設けたことを特徴とする超伝導しきい値
    論理回路。
  13. 【請求項13】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値
    論理回路であって、複数の超伝導電流切り換え回路の超
    伝導配線を他のジョセフソン回路のより少ない入力線に
    接続することを特徴とする超伝導しきい値論理回路。
  14. 【請求項14】特許請求の範囲第2項の超伝導しきい値
    論理回路を複数個並べ、入力信号を複数個の超伝導しき
    い値論理回路の共通入力とし、複数の出力信号を出力す
    ることを特徴とする超伝導しきい値論理回路。
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