JP2802294B2 - 成形品の取出し装置 - Google Patents

成形品の取出し装置

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▲きん▼一 大隈
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    • B29C45/17Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
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  • Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形機の金型装置に付
加して設けられる成形品の取出し装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、成形機の金型装置から成形品
を確実に取出すために、型開き状態の金型間に進入して
成形品を把持し外部へ運ぶ成形品の取出し装置を有する
ものがある。このような取出し装置において、チャック
爪により成形品を挟み込んで機械的に把持する構成とす
ると、材質によっては成形品に損傷を与えたり破損する
可能性が高い。そこで、例えば特開平1−171827
号に開示されているように、吸着パッドを用い成形品の
一部を吸着する構成としたものがある。この構成では、
成形品を吸着するのに適した位置にパッドが位置するよ
うに吸着パッドの配置を考慮する必要がある。従って、
成形品の形状に応じて吸着パッドを含むチャック機構の
構成を変更する必要があり、また成形品の形状が特異で
あったり、あまりにも小さかったりする場合には吸着で
きない場合もある。
【0003】これらの問題を解決するために、特開昭6
3−209913号には、成形品よりも大きな収納ポケ
ット部を設け、エアー通路を介して収納ポケット部内を
吸引して負圧にすることにより成形品を吸着する構成の
ものが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来例によると、
収納ポケット内を負圧にして成形品を吸着するために、
成形品取出時にはチャックブロック端面と金型とが隙間
なく密着している必要がある。すなわち、チャックブロ
ックと金型とが密着してはじめて収納ポケット内が負圧
になるものであり、隙間があいていると負圧の状態が作
れず成形品を吸着することはできない。従ってチャック
ブロックや金型の製作には高精度が要求されるととも
に、これらの移動機構も精度のよいものが必要とされ
る。さらに、製作時の精度はよかった場合でも、長期の
使用によりチャックブロックや金型に磨耗が生じたり、
あるいは移動時に誤差を生じるようになると、成形品の
吸着力が次第に低下し、最終的には成形品の取出しが確
実に行なえなくなる恐れがある。そして、収納ポケット
からエア通路を介して比較的長い距離、大容積に亘って
負圧にするため強力な真空ポンプを必要とし、コスト高
を招いている。
【0005】本発明の目的は、あまり厳密な精度を要求
されず、また経時的に吸着力が低下する恐れがなく、成
形品を確実に取出すことができる成形品の取出し装置を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る成形品の取出し装置は、樹脂製品を成
形する金型装置において成形品突出される位置と対向
可能な開口部を有する製品受けと、製品受けに設けられ
ており開口部側から他端部側へ向けてエアーを噴射する
ことによって開口部側から他端部側へエアーの流れを発
生させて、上記成形品を当該開口部側から当該他端部側
へ移送させる第1のエアー噴射孔と、他端部側に設けら
れておりエアーの通過を許容するが成形品を捕捉する捕
捉手段と、金型装置の型開き状態において、製品受けを
成形品が突出される位置に対して進退させる駆動手段と
を有している。この捕捉手段は網状の部材からなるもの
である。
【0007】また、製品受けは内側筒体と外側筒体とが
嵌合された2重構造であり、内側筒体と外側筒体との間
にエアー噴射孔と連通するエアー通路が形成してある。
【0008】さらに、製品受けが成形品突出し位置から
後退した位置にある時にこの製品受けから成形品が受け
渡される両端開口のパイプ状の搬送管と、搬送管に設け
られている第2のエアー噴射孔と、第2のエアー噴射孔
からのエアーの噴射により搬送管内を搬送された成形品
を受ける成形品収容部材とを有している。
【0009】この搬送管は、製品受けより成形品を受け
取る一方の端部から水平に延伸した後、屈曲して下降し
ており、この屈曲部分には切欠部が形成してあり、この
切欠部を塞ぐように、エアーの通過を許容するが成形品
を捕捉する網部材が設けられている。成形品収容部材
は、搬送管の他方の端部の下方に位置し、網部材によっ
て捕捉された後に自重により落下する成形品を収容可能
なものである。
【0010】駆動手段は、製品受けを把持して搬送可能
であるとともに、金型装置に着脱されるカセット式金型
も把持可能であり、型開き状態の両金型間に進入可能な
アーム手段を含むものである。そして、アーム手段から
取外された状態の製品受けを収納可能な収納手段をも有
する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の詳細を添付図面に示す好適な
一実施例にそって説明する。図1,2に、本発明に係る
成形品の取出し装置を含む射出成形機全体の平面図を示
している。この射出成形機は、カセット式金型80が着
脱交換可能な金型装置2と、カセット式金型ストッカー
5と読取手段71などを含むカセット式金型交換装置1
と、このカセット金型交換装置1の一部を兼ねるアーム
手段4とこれに把持された状態で図示してある製品受け
108と収納手段101と成形品排出手段102などを
含む成形品の取出し装置100を備えたものである。
【0012】まず本発明に係る成形品の取出し装置につ
いて説明する。図3,4に示すように、保持プレート1
03にチャックプレート104およびチャックホルダー
105が積層され、これらのプレートに内側筒体(チャ
ックノズル)106と外側筒体(先端ノズル)107と
からなる2重構造の製品受け108が固定されて、取出
しユニット100が構成されている。
【0013】保持プレート103は、図5に示すよう
に、二つの楕円状切欠部109と、第1の流路溝110
と、第2の流路溝111とが刻設されており、第1の流
路溝110と第2の流路溝111にはそれぞれ透孔11
2,113が連通しており、流路溝形成面と反対側の面
において、この透孔112,113の周囲にはそれぞれ
シールリング114(図3参照)が配設されている。そ
して、後述するアーム手段4の把持部材89,90によ
って把持される係止溝115が設けられている。なお保
持プレート103には、軽量化のための孔部103aが
設けられている。この保持プレート103の流路溝形成
面上に、図6に示すチャックプレート104が積層され
ている。このチャックプレート104には、複数(本実
施例では四つ)の製品受け108に対応する孔部116
が穿設してある。また、保持プレート103の第2の流
路溝111と連通する連通孔117から各孔部116の
外周を囲むように第2の流路溝122が刻設してあり、
保持プレート103の第1の流路溝110と連通する連
通孔118から各孔部116の周囲において第2の流路
溝122の外側をさらに囲むように第1の流路溝123
が刻設してある。
【0014】さらにこのチャックプレート104の流路
溝形成面上に、図7に示すチャックホルダー105が積
層されている。このチャックホルダー105には、チャ
ックプレート104の孔部116と対向する孔部119
が穿設され、この孔部119の四個所に切欠部119a
が設けられている。また、この孔部119を塞ぐように
捕捉手段としての網部材120が配設されている。
【0015】チャックプレート104とチャックホルダ
ー105とにフランジ部106aを挟持されて内側筒体
106(図8参照)が保持されている。この内側筒体1
06の内周面とチャックホルダー105の孔部119と
は円形であるのに対し、チャックプレート104に刻設
された第2の流路溝122は孔部116の周囲において
略矩形状に形成されている。従って、図3,4に示すよ
うに、第2の流路溝122の一部が内側筒体の内部に露
出しており、エアー供給時にはこの露出部122aがも
う1つのエアー噴射孔として作用しここからエアーが噴
出する。
【0016】内側筒体106のフランジ部106aには
4個の連通孔106bが穿設されるとともに、内側筒体
106の先端部には後端方向に向けて斜めに穿設された
第1のエアー噴射孔106cが穿設されている。
【0017】チャックホルダー105の前面には外側筒
体107が固定されている。この外側筒体107は、内
側筒体106の外周に嵌合するようになっており、フラ
ンジ部107aに設けられた孔部から連続して筒体内壁
に沿って溝107bが刻設してある。この溝107bは
筒体先端付近まで刻設されており、両筒体106,10
7の嵌合時に第1のエアー噴射孔106cと連通するエ
アー通路となる。
【0018】なお、各製品受け108に対向する位置に
は、チャックホルダー105の孔部119,チャックプ
レート104の孔部116,保持プレート103の楕円
状切欠部109がそれぞれ設けられており、これらが連
通してエアーの通過を許容する構成となっている。
【0019】ここでエアーの流れについて詳述する。ま
ず、成形品を取り込む際のエアーの流れについて説明す
ると、後述するアーム手段4に配設されたチューブ94
から空気孔95a,シールリング114を介して保持プ
レート103の透孔112に圧縮されたエアーが流入す
る。すると保持プレート103の第1の流路溝110を
通って、連通孔118よりチャックプレート104の第
1の流路溝123にエアーが流入し、孔部116の外周
を取囲むようにエアーが流れる。すると、内側筒体10
6のフランジ部106aに設けられている連通孔106
bおよびチャックホルダー105の切り欠き119aか
ら、外側筒体107に設けられた溝107bからなるエ
アー通路を通り、第1のエアー噴射孔106cよりエア
ーが噴射される。この時、第1のエアー噴射孔106c
は後端に向かって斜めに穿設されているので、エアーは
製品受け108内部を先端部(開口部)から後端部(他
端部)へ向けて流れ、製品受け108内部の成形品12
1を先端部から後端部へと移送しようとする。そして、
成形品121は網部材120によって捕捉され、製品受
け108内部に保持される。
【0020】次に成形品排出時のエアーの流れについて
説明する。まず、チューブ94から空気孔95b,シー
ルリング114と保持プレート103の透孔113とを
介して第2の流路溝111にエアーが流入する。それか
ら、連通孔117を介してチャックプレート104の第
2の流路溝122にエアーが流入する。このエアーは、
第2の流路溝122の内側筒体106の内部における露
出部122aから噴出する。このようにして、製品受け
108の内部において後端部から開口端部へ向けてエア
ーが噴射されることにより、網部材付近に保持されてい
る成形品121は、開口部から外部へ排出される。
【0021】本実施例では、上記構成の取出しユニット
100が、後述するカセット式金型交換装置1のアーム
手段4に把持されて金型装置2や成形品排出手段102
の位置へと移動可能になっている。
【0022】次に、図9に示す成形品排出手段102に
ついて説明する。後述するカセット式金型交換装置1な
どが配設されるフレーム6に、支持腕124を介してシ
リンダ125が固定され、このシリンダによって図9左
右方向に移動可能なスライダ126に搬送管保持部材1
27が固着されている。搬送管128はジョイント部1
29とパイプ部130とからなり、搬送管保持部材12
7の孔部127aにジョイント部129が嵌合され一方
の端部119aが開口している。ジョイント部129の
端部129aと反対側には、可撓性チューブからなるパ
イプ部130が緊密に嵌合されている。パイプ部130
は適当な位置まで水平に延長された後、屈曲して下向き
になっている。この屈曲部分において、パイプ部130
の一部が切り欠かれ、その切欠部130aを塞ぐように
網部材131が配設されている。下方へ屈曲した搬送管
128の先端(他方の端部)130bは開口され、その
下方には、各搬送管128に対応する複数の小室132
aを有する成形品収容部材132が設けられている。パ
イプ部130には、ジョイント部129との接合部分近
傍に、搬送管内部において先端部側から後端部側へ向け
てエアーを噴射する第2のエアー噴射孔133が設けら
れている。図9においては、搬送管128および成形品
収容部材の小室132aがそれぞれ2つずつ示されてい
るが、実際には、取出しユニット100の筒状部108
に対応して、本実施例では4つの搬送管128および小
室132aが設けられている。
【0023】成形品排出手段102は以上のような構成
であるため、図9に示すように、取出しユニット100
の製品受け108が搬送管128の収納口部129aと
近接する状態で、上記のように取出しユニット100に
おいて成形品排出動作を行なうと、製品受け108内の
成形品121は搬送管128内に入る。そこで第2のエ
アー噴射孔133よりエアーを噴射すると、成形品12
1は搬送管128内を搬送される。そして、成形品12
1が切欠部130aまで到達すると、エアーは網部材1
31から外部へ流出してしまう。成形品121は網部材
131にて捕捉された後、重力に従って自由落下して成
形品収容部材132に収納される。なお、各製品受けに
対応して搬送管128および小室132aが設けられて
いるので、それぞれ別々に収容することができる。
【0024】次に本実施例における金型装置2について
説明する。図1,2に示す金型装置2は、アーム手段4
と近接し、かつアーム手段4の回転軸を中心として後述
するカセット式金型ストッカー5とおよそ90°の角度
をなす位置(図面下方)に設けられている。金型79に
は、それぞれカセット式金型がそれぞれ着脱可能なカセ
ット式金型挿入凹部79aがパーティングライン面(P
L面)に直角方向に設けられ、このカセット式金型挿入
凹部79aに挿入可能なカセット式金型80は、連結板
81,82a,82bにより一体的に連結されている。
その詳細な構成を図10に示している。連結板81には
切欠部81a,81b,81c,81dが設けられてお
り、この切欠部81a,81b,81c,81dにカセ
ット式金型80が嵌合され、その上部および下部にカセ
ット式金型脱落防止のための連結板82a,82bがボ
ルト97によって固着されている。連結板82a,82
bは、ピン81eにより規制されて位置決めされてお
り、切欠部81a,81b,81c,81dと連結板8
2a,82bとに区画された空間内に、カセット式金型
80は僅かな隙間(0.1〜0.2mm程度)をもって
保持される。このようにしてカセット式金型80は連結
されており、この連結状態において、図11に示すよう
に、カセット式金型収納凹部79aに挿入され、固定手
段の一例としてのキー(図示せず)を金型79のPL面
に平行に設けられたキー溝(図示せず)に挿入すること
により固定される。そして、図1に示す型開き状態から
金型79を閉じることにより互いに対向するカセット式
金型80間に構成されるキャビティ(図示せず)に、成
形材料が注入され、樹脂成形品が得られる。なおこの場
合、射出成形を行なう際も連結板81,82a,82b
が取り付けられたままの状態で、カセット式金型80に
設けてある図示しないキャビティにより成形が行なわれ
る。
【0025】続いてカセット式金型交換装置1について
説明する。カセット式金型交換装置1は、前述の取出し
ユニット100を把持可能であるとともに進退可能かつ
回転可能なアーム3を有するアーム手段4を利用するも
のであり、カセット式金型ストッカー5と、読取り手段
71を含むものである。そこで、まずアーム手段4につ
いて以下に説明する。なお、以下の説明において、図1
の左右方向をx方向、上下方向をy方向としている。
【0026】図12に示すように、フレーム6上に固定
されている固定テーブル7に中心孔7aが穿設してあ
り、この中心孔7aにはリング状支持体8が固着されて
いる。リング状支持体8には、支持腕9a,9bおよび
支持板10を介して回転アクチュエータ11が支持され
ている。回転アクチュエータ11の回転軸は、支持板1
0を貫通し、カップリング12を介して回転テーブル1
3に固着されている。回転テーブル13の下面には、リ
ング状回転体14が設けられており、リング状回転体1
4は、回転軸受15を介してリング状支持体8に回転自
在に取り付けられている。従って、回転アクチュエータ
11の駆動により、回転テーブル13はフレーム6の上
方で回転するものである。
【0027】回転テーブル13には、凸部13aが突出
形成されており、この凸部13aの上面にレール16が
設けられている。回転テーブル13の上方には第2のベ
ース板17が位置しており、その下面の1対のスライダ
18がレール16に嵌合し、ナット19がスクリュー軸
20に螺合している。このスクリュー軸20は一端にモ
ータ21(図1参照)が連結されており、詳述しない
が、回転テーブル13上に回転自在に支持されている。
従って、モータ21の駆動により、スクリュー軸20が
回転し、それと螺合するナット19を介して、第2のベ
ース板17はレール16およびスライダ18にガイドさ
れ図1のx方向に進退する。
【0028】図13に示すように、第2のベース板17
の両側部には凸部17aが突出形成されており、この凸
部17aの上面にレール22が設けられている。第2の
ベース板17の上方には第1のベース板23が位置して
おり、その下面に設けられているスライダ23aがレー
ル22に嵌合している。また、第2のベース板17の上
面には、駆動手段の一例としてのロッドレスシリンダ2
4が設けられており、このシリンダ24によって駆動さ
れる移動体25は第1のベース板23の下面に取り付け
られている。従って、シリンダ24により移動体25が
移動し、第1のベース板23はレール22およびスライ
ダ24にガイドされて図1のy方向に進退する。
【0029】第1のベース板23の上方にはアーム3が
位置しており、その下面に設けられたスライダ26が、
第1のベース板23上面のレール27に嵌合されてい
る。また、図12に示すように、第1のベース板23の
上面に配設してある1対の支持板28,29には、スク
リュー軸30が回転自在に支持されており、アーム3の
内部に設けられているナット31がこのスクリュー軸3
0に螺合している。図13に示すように、第1のベース
板23の上面には、支持板28の側方にホルダ32が配
設してあり、このホルダ32にモータ33(図1参照)
が保持されている。モータ33の回転軸にはプーリ34
が連結されており、支持板28を貫通するスクリュー軸
30にはプーリ35が連結されている。そして、プーリ
34とプーリ35との間には、タイミングベルト36が
掛け渡されている。従って、モータ33の駆動により、
プーリ34,35およびタイミングベルト36を介して
スクリュー軸30が回転し、それと螺合するナット31
(図12参照)が移動するため、スライダ26およびレ
ール27にガイドされてアーム3が図1のy方向に移動
する。
【0030】次にアーム3について詳細に説明する。図
12に示すように、アーム3は、ナット31を有しモー
タ33の駆動により移動するアーム本体部37と、この
アーム本体部37の先端に取り付けられるチャック部8
3とからなるものである。チャック部83の後端には2
股部83a(図1参照)が形成されており、この2股部
83aに取付部材39(図1参照)が挟み込まれた状態
で連結軸40が貫通されている。連結軸40の周囲には
4つの楕円孔83cが穿設してあり、この楕円孔83c
を介して取付部材39に固定用ねじ42が締め付けてあ
る。この状態で取付部材39の円筒部39aがアーム本
体部37の凹部内に角度調整可能に配設されている。ま
た、取付部材39の円筒部39aの周囲にも、楕円孔8
3cと同様な4つの図示しない楕円孔が設けられてお
り、この楕円孔を介してアーム本体部37に固定用ねじ
43が締め付けてある。従って、固定されているアーム
本体部37に対し、チャック部83は、固定用ねじ42
が楕円孔83c内で動き得る範囲で連結軸40を中心と
して回転調整可能であるとともに、固定用ねじ43が図
示しない楕円孔内で動き得る範囲で円筒部39aを中心
として回転調整可能である。
【0031】次に、チャック部83の詳細な構成につい
て図14を参照して説明する。図14(a),(b)に
は、上記構成の金型79に装着する複数(本実施例では
4個)のカセット式金型を把持可能なチャック部83が
示してある。このチャック部83には2股部83a,透
孔83b,楕円孔83cが設けられている。そして、中
間部に「日」字状のカセット式金型保持部83dが設け
られ、その前方および後方にそれぞれ支持梁84,85
が取り付けられている。支持梁84,85にはエアシリ
ンダ86,87が取り付けられており、このシリンダ8
6,87の駆動軸86a,87aにはジョイント88を
介して把持部材89,90が取り付けられている。前方
の支持梁84に取り付けられているシリンダ86と後方
の支持梁85に取り付けられているシリンダ87とは、
その駆動軸が互いに対向するように取り付けてある。そ
して、把持部材89,90は上面から見て幅広になって
おり、それぞれの端部が屈曲して爪部89a,90aと
なっている。この爪部89aと90aは対向するように
形成されている。把持部材89,90には、それぞれ4
つのシャフト91が固着されており、このシャフト91
はそれぞれ軸受92により摺動自在に保持されている。
なお、チャック部83には、前述の保持プレート103
を把持した際にシールリング114を介して透孔11
2,113と連通するように空気孔95a,95bが設
けられている。
【0032】以上のような構成であり、図14に示すよ
うに、シリンダ86,87にチューブ94よりエアーが
供給されると、その駆動軸86a,87aが伸長し、シ
ャフト91および軸受92にガイドされながら、把持部
材89,90はそれぞれ内側へ移動する。こうして、爪
部89a,90aが連結板81を挟み込むことにより、
チャック部83は4個のカセット式金型80を同時に挾
持可能である。なお、チャック部83の反対側の面にも
同様な連結板で連結されたカセット式金型を挟持可能で
ある。カセット式金型80は僅かな隙間をもって保持さ
れているため、アーム3から金型79へ装着する際には
若干移動させながら凹部79a内へ挿入でき、僅かな誤
差を許容し得るので作業が簡単である。
【0033】以上のような構成であるため、カセット式
金型を着脱可能なチャック部83を有するアーム手段4
は、回転アクチュエータ11の作動によりフレーム6上
で回転可能であるとともに、モータ21の作動により図
1のx方向に、シリンダ24およびモータ33の作動に
より図1のy方向にそれぞれ進退可能である。
【0034】さらに、チャック部83は、連結軸40を
中心として回転調整可能、かつ円筒部39aを中心とし
て回転調整可能である。従って、使用者が適宜に制御す
ることにより、チャック部83は後述する金型装置2や
カセット式金型ストッカー5に対して進退し、カセット
式金型80を着脱したり搬送したりできる。
【0035】また図14に示すように、前述の保持プレ
ート103の係止溝115を爪部89a,90aにより
係止して、アーム手段4は取出しユニット100を把持
することができる。このとき、チューブ94と連通する
空気孔95a,95bが保持プレート103の透孔11
2,113とシールリング114を介して対向する。従
って、チューブ94よりエアーが供給されることによ
り、前述した通り、製品受け108の内部にエアーの流
れを生じて成形品121の導入または排出を行なうこと
ができる。また、このようにアーム手段4により取出し
ユニット100を把持することにより、図1に示すよう
に金型装置2のカセット式金型80と製品受け108と
を対向させて成形品を取り込む状態をとったり、成形品
排出手段102の端部129aと製品受け108とを対
向させて成形品を排出する状態をとることができる。
【0036】なお図14に示すように、チャック部83
のカセット式金型保持部83dには中央部に空間が設け
られているため、軽量化されているとともに、対向面側
に突起が設けられているカセット式金型を把持する場合
も、その突起を空間の位置に逃がすことにより何等支承
なく把持し得る。また、支持梁84,85を別部品とし
て、図示しないボルトなどを用いてチャック部83に取
り付ける構成としているため、製造が簡単である。
【0037】次にカセット式金型ストッカー5について
説明する。カセット式金型ストッカー5は、図15に示
すように、固定テーブル7の下面には駆動手段の一例と
してのシリンダ63が取り付けてある。このシリンダ6
3の駆動軸63aは、固定テーブル7を貫通して上方へ
突出している。固定テーブル7の上方には、収納棚64
が配置してあり、この収納棚64の下板64aにシリン
ダ63の駆動軸63aが当接している。また、下板64
aには1対のガイド軸65が固着され、このガイド軸6
5は軸受66,固定テーブル7を貫通してフレーム6内
に延出して、その下端部に固着された板部材67により
連結されている。なおこの板部材67には孔部67aが
穿設してあり、この孔部67a内にシリンダ63が位置
している。ガイド軸65の上端にはストッパ65aが固
着されており、ストッパ65aと軸受66とが当接する
ことにより、ガイド軸65の降下範囲が規制される。
【0038】収納棚64について説明すると、図15に
おいて、下板64aの両端部に側板64bが固着されて
おり、この側板64bに棚板64c,64dが架けわた
されており、上下2段の収納部が、それぞれ1対ずつ互
いに対向するように設けられ、交換用のカセット式金型
69がそれぞれ収納可能である。図15には、上段にカ
セット式金型が収納され、下段は未収納の状態を示して
いる。そして側板64bの上端には上板64eが取り付
けられている。棚板64c,64dには流路溝(図示せ
ず)が設けられており、この流路溝内を加熱された湯ま
たは油などの流体が循環されることにより、収納された
カセット式金型69が予熱される。
【0039】このような構成であるため、シリンダ63
が駆動されて駆動軸63aが進退すると、収納棚64お
よびその中に収納されているカセット式金型69は上下
に移動する。このとき、ガイド軸65は軸受66,固定
テーブル7,フレーム6のそれぞれの孔部内を、板部材
67はシリンダ63の外周を摺動しながら、収納棚64
の上下動をガイドする。
【0040】図12,16に示すように、固定テーブル
7上には、読取り手段71が設けられている。この読取
り手段71は、脚部72に矩形状の枠体73が支持され
ている。この枠体73の上板の下面にはシリンダ74a
が取り付けられており、このシリンダによって駆動され
る移動体75aには取付板76aを介してバーコードリ
ーダ77aが固定されている。また、枠体73の下板の
上面には、移動体75bを駆動するシリンダ74bが取
り付けられ、移動体75bには取付板76bを介してバ
ーコードリーダ77bが固定されている。従って、枠体
73内において、バーコードリーダ77a,77bは互
いに対向して、図16左右方向(図1y方向)に独立し
て移動可能である。また、枠体73内は、カセット式金
型80を装着した状態でアーム3が挿通可能であり、こ
のときにシリンダ74a,74bを駆動してバーコード
リーダ77a,77bを走査させることにより、カセッ
ト式金型80の上面または下面に設けられた識別情報と
してのバーコード78(図1参照)を読取ることができ
る。なお、このバーコード78は、各カセット式金型の
種類を示しており、これをバーコードリーダ77a,7
7bによって読取ることによってカセット式金型の種類
を判別することができる。
【0041】次に収納手段101について図17,18
を参照して説明する。固定テーブル7上に立設する脚部
134上に支持板135が固着され、さらにその上に一
対の支持柱136が設けられている。この支持柱136
の前面には保持板137が連結されており、保持板13
7の上下には取付部材138,139を介してシリンダ
140が設けられている。シリンダ140の駆動軸は、
取付部材138,139によって囲まれる空間内で把持
爪141に固着されている。従って、保持板137と対
向的に取出しユニット100を配置した状態で両シリン
ダ140を駆動すると、両把持爪141がチャックプレ
ート104の切欠部104a(図6参照)に係合して、
取出しユニット100が保持される。
【0042】本実施例の射出成形機の構成は以上の通り
であり、その作動について次に説明する。まず、図示し
ない型締め機構により金型装置2が型閉じ状態にされ、
両金型79に取り付けられたカセット式金型80が互い
に対接して形成されるキャビティ(図示せず。)内に樹
脂が充填されて樹脂製品が成形される。この後、樹脂が
硬化するに十分な時間を経過した時点で型を開く。それ
と同時に、シリンダ24,モータ33,モータ21など
を作動させてアーム手段4を駆動し、予めアーム3のチ
ャック部83に装着されていた取出しユニット100の
製品受け108がカセット式金型80と近接対向するよ
うにする(図1の状態)。そこで図示しない突き出し機
構により成形品121を突き出すとともに、チューブ9
4,空気孔95a,シールリング114,透孔112を
介して保持プレート103の第1の流路溝110にエア
ー(圧縮空気)が流入する。そしてこのエアーは、連通
孔118,第1の流路溝123,連通孔106b,切り
欠き119a,溝107bからなるエアー通路を介し
て、第1のエアー噴射孔106cより噴射される(図3
参照)。このエアーによって成形品121は、製品受け
108の内部において先端部から後端部へと移送され網
部材120に捕捉され保持される。そこでチューブ94
から透孔112へのエアー供給を停止する。
【0043】このようにして成形品を製品受け108の
内部に保持したら、シリンダ24,モータ33を駆動し
てアーム手段4を後退させ、製品受け108が成形品排
出手段102の端部129aと近接対向するようにする
(図9参照)。そこで、チューブ94,空気孔95b,
シールリング114,透孔113を介して第1の流路溝
111にエアーを流入し、さらに、連通孔117を介し
て第1の流路溝122の露出部122aより噴射させ
る。このエアーによって成形品121は、製品受け10
8の内部において後端部から先端部へと移送され、搬送
管128内へと入る。そこで、第2のエアー噴射孔13
3よりエアーを噴射すると、このエアーにより成形品1
21は搬送管128内を移動し、切欠部130aまで到
達すると、網部材131にて捕捉された後、落下して成
形品収容部材132に収納される。この時、エアーは網
部材120より流出する。本実施例では4つのカセット
式金型80を用いているため、成形品収容部材132の
4つの小室132aにそれぞれ分けて収容される。この
ようにして、金型装置2の金型79に予め装着されてい
たカセット式金型80による成形品生産を行なう。
【0044】ある製品の生産が完了し、異なった形状の
別の製品の生産に移行する場合について説明する。ま
ず、図2に示すようにアーム3に取出しユニット100
が把持された状態から、アーム手段4を駆動し取出しユ
ニット100が収納手段101と対向するようにする。
その状態でシリンダ86,87へのエアーの供給を停止
し、爪部89a,90aを係止溝115から離し、取出
しユニット100をチャック部83から離脱させると同
時に、収納手段101のシリンダ140を駆動し切欠部
104aに把持爪141をくいこませて取出しユニット
100を収納手段101によって保持する。
【0045】こうしてチャック部83をフリーな状態と
すると、回転アクチュエータ11を作動させて回転テー
ブル13を回転させた後、シリンダ24,モータ33,
モータ21を作動させてチャック部83を金型79に近
接させ、キー(図示せず。)を抜き取りカセット式金型
80を金型79から解放状態とする。それと同時に、シ
リンダ86,87にエアーを供給し、爪部89a,90
aを互いに内側へ向けて移動させて連結板81にくい込
ませ、カセット式金型80をチャック部83により把持
する。そこでモータ21を作動させてチャック部83を
x方向に移動させ、カセット式金型80を金型79から
完全に脱出させる。
【0046】このようにしてカセット式金型80をアー
ム3により保持し、シリンダ24およびモータ33を作
動させ第1のベース板23およびアーム3をy方向に移
動させてアーム手段4を縮め、この状態で回転アクチュ
エータ11を作動させ回転テーブル13を時計方向に9
0°回転させる(図19参照)。すなわち、アーム3の
長手方向がx方向に位置し、チャック部83がカセット
式金型ストッカー5の方向を向くようにアーム手段4全
体を移動させる。そこで、再びシリンダ24およびモー
タ33を作動させて第1のベース板23およびアーム3
をx方向に移動させ、チャック部83をカセット式金型
ストッカー5の1対の収納部の間隙に位置させる。そし
て、モータ21を作動させて第2のベース板17をy方
向に移動させてチャック部83を収納棚64に近接さ
せ、カセット式金型80を未収納状態の下段の収納部に
位置させる。それからシリンダ86,87へのエアーの
供給を停止し、爪部89a,90aを連結板81から離
し、カセット式金型80をチャック部83から離脱させ
棚板64c上に載置する。なお、予めカセット式金型ス
トッカー5の上段の収納部には、交換用のカセット式金
型69が収納され、読取り手段71によりバーコード7
8を読取って種類を確認されたうえで収納棚64は図1
5の鎖線のように上昇させた状態にセットされている。
この作業については後述する。
【0047】カセット式金型80を棚板64c上に載置
すると、シリンダ63を作動させて、図15に示すよう
に収納棚64を下降させる。すると、上段の収納部に収
納されているカセット式金型69とチャック部83と
は、互いに対向する位置になる。そこでシリンダ86,
87にエアーを供給し、爪部89a,90aを連結板7
0にくい込ませて、カセット式金型69をチャック部8
3により把持する。そこでモータ21を作動させてチャ
ック部69をy方向に移動させ、カセット式金型69を
収納棚64から完全に脱出させる。
【0048】カセット式金型69をアーム3により保持
すると、シリンダ24およびモータ33を作動させ第1
のベース板23およびアーム3をx方向に移動させてア
ーム手段4を縮めた状態で、回転アクチュエータ11を
作動させ回転テーブル13を反時計方向に90°回転さ
せ、再びチャック部83が金型装置2の方向を向くよう
にアーム手段4全体を移動させる。そこで、シリンダ2
4およびモータ33により第1のベース板23およびア
ーム3をy方向に移動させ、チャック部83を金型79
の間隙に位置させる。そして、カセット式金型69を金
型79のカセット式金型挿入凹部79aに挿入させるよ
うに、モータ21により第2のベース板17をx方向に
移動させる。そして、シリンダ86,87へのエアーの
供給を停止し、爪部89a,90aを連結板70から離
すとともに、キーを挿入しカセット式金型69を金型7
9に固定する。
【0049】以上のように一方の金型(可動側金型)の
カセット式金型の交換が完了すると、それと同様に他方
の金型(固定側金型)のカセット式金型の交換も行な
う。このようにして、金型79に予め装着されているカ
セット式金型80を、カセット式金型ストッカー5に収
納されている別のカセット式金型69と交換する。
【0050】次に、上記のようなカセット式金型交換工
程のための準備作業について説明する。使用前に、まず
カセット式金型ストッカー5の下段の収納部(棚板64
c上)に、使用者が手作業で交換用カセット式金型69
を収納しておく。そして、シリンダ63を駆動して収納
棚を上昇させ(図15鎖線図示)、アーム3を駆動して
下段の収納部に対向させ交換用カセット式金型69を把
持する。交換用カセット式金型を下段の収納部から抜き
出したら、アーム3を収納棚64内から一旦退却させた
状態で収納棚64を下降させ、それから再びアーム3を
収納棚64方向へ移動させる。この過程中、アーム3に
把持された交換用カセット式金型69が読取り手段71
内に位置したところでアーム3を停止させるとともに、
シリンダ74a,74bを作動させバーコードリーダ7
7a,77bを走査させる。走査されたバーコードリー
ダ77a,77bが、交換用カセット式金型69の上面
または下面に設けられているバーコード78(図1参
照)と対向したときに、このバーコード78を読取って
交換用カセット式金型69の種類を判別し、適正なカセ
ット式金型が把持されているか否かを確認する。適正な
カセット式金型69が把持されている場合は、アーム3
を収納棚64の上段の収納部に対向させ、交換用カセッ
ト式金型69を棚板64d上に載置する。もう一つの交
換用カセット式金型69についても同様に、上段の収納
部に収納する。このようにして交換用カセット式金型6
9をカセット式金型ストッカー5の上段の収納部に収納
した状態で、前述のカセット式金型交換工程を行なう。
なお、使用者が手作業で上段の収納部に交換用カセット
式金型を収納すると、作業に労力を要するとともに危険
性が高いため、本実施例では交換用カセット式金型を一
旦下段の収納部に手作業で入れた後、アーム手段4によ
り上段の収納部に移動する方法を採用している。このよ
うに、交換用カセット式金型の手作業による出し入れ
は、収納部下段においてのみ行なうようにすることによ
って安全性を高めている。
【0051】交換用カセット式金型69は収納棚64の
加熱により、予め温められているので、カセット式金型
の交換作業が完了すると、すぐに射出成形工程に進むこ
とが可能である。
【0052】上記実施例の成形品の取出し装置は、エア
ーの流れによって製品受けの内部に成形品を取り込む方
式であるため、成形品の形状や大きさにかかわりなく、
確実な成形品の取り出しが行なえる。しかも、真空吸引
を行なう場合と違って、成形品取出時に製品受けと金型
との間に若干の隙間があっても、高圧のエアーの流れに
よって確実に取り出しが行なえ、経時的な劣化も生じに
くい。
【0053】また、成形品排出時にも同様に高圧のエア
ーの流れによって排出するため、作業が容易かつ確実で
あるとともに、高圧のエアーを送り出すポンプ装置を1
つ用意することにより成形品取り出しと排出のいずれに
も兼用でき、構成が簡単で低コストにできる。
【0054】また、エアーの流れによって成形品を搬送
する成形品排出手段を並設することにより、一貫した動
作として成形品の収容が行なえる。特に、搬送管の一部
を屈曲させこの屈曲部分に切欠部を設け、その切欠部に
エアーを流出させかつ成形品を捕捉可能な網部材を設
け、この屈曲部から成形品を自由落下させて収容部材に
収容する構成としているので、成形品が高圧を受けなが
ら高速で収容部材に収容されて損傷するという危険性が
ない。
【0055】この実施例においては、成形品の種類を変
える際に金型全体を交換するのではなく、軽量かつ小型
のカセット式金型のみを交換可能な金型装置を用いてお
り、移動自在な1本のアームによりカセット式金型を交
換する交換装置を設けており、この交換装置のアームに
より取出しユニットを把持するようにしているため、取
出装置用の駆動手段を別途設ける必要がなく、構成が簡
単かつ低コストになる。
【0056】なお、金型装置やカセット式金型交換装置
の構成については、特に限定するものではない。そし
て、収納手段の構成や、取出しユニットにおけるエアー
の流路構成なども自由に変更可能である。
【0057】また上記実施例はカセット式金型を金型の
PL面に直角に挿脱するとしたが、カセット式金型を金
型のPL面に平行に挿脱する場合にも本発明は適用可能
であるなど、本発明は種々の変更が可能である。
【0058】
【発明の効果】本発明によると、成形品の形状に拘ら
ず、しかも、製品受けと金型との間に若干の隙間が生じ
ても、確実に成形品を取り出すことができる。しかも真
空ポンプが必要でなく、低コストにできる。
【0059】さらに、エアーの流れによって成形品を搬
送する成形品排出手段を並設することにより、一貫した
動作として成形品の収容が行なえる。特に、搬送管の一
部を屈曲させこの屈曲部分に切欠部を設け、その切欠部
においてエアーを流出させかつ成形品を捕捉可能な構成
とすると、成形品を自由落下によりソフトに収容部材に
収容することができ、成形品の損傷するおそれがない。
【0060】また、カセット式金型が着脱自在な金型装
置を用いる場合に、このカセット式金型を交換するため
の交換装置のアーム手段に、取出しユニットを把持させ
る構成とすると、取出装置用の駆動手段を別途設ける必
要がないため、構成が簡単で低コストで製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る成形品の取出し装置を含む成形機
の一実施例の縮小平面図
【図2】図1に示す成形機の作動状態を説明する縮小平
面図
【図3】本実施例の成形品の取出し装置の要部拡大断面
【図4】図3に示す取出し装置の要部拡大正面図
【図5】図3に示す取出し装置の保持プレートの正面図
【図6】図3に示す取出し装置のチャックプレートの正
面図
【図7】図3に示す取出し装置のチャックホルダーの正
面図
【図8】図3に示す取出し装置の内側筒体および外側筒
体の斜視図
【図9】成形品排出手段の一部切欠断面図
【図10】カセット式金型の連結状態を示す展開図
【図11】図10に示すカセット式金型の装着方法を説
明する斜視図
【図12】アーム手段にに取出しユニットを取り付けた
状態の側面図
【図13】図12の背面図
【図14】図12に示すアーム手段のチャック部の説明
【図15】カセット式金型ストッカーの正面図
【図16】読取り手段の正面図
【図17】収納手段の正面図
【図18】収納手段の側面図
【図19】カセット式金型交換動作を示す成形機の縮小
平面図
【符号の説明】
1 カセット式金型交換装置 2 金型装置 4 アーム手段 69,80 カセット式金型 79 金型 100 取出しユニット 101 収納手段 102 成形品排出手段 106 内側筒体 106c 第1のエアー噴射孔 107 外側筒体 107b 溝(エアー通路) 108 製品受け 120 網部材(捕捉手段) 121 成形品 128 搬送管 129a 一方の端部 130a 切欠部 130b 他方の端部 131 網部材 132 成形品収容部材 133 第2のエアー噴射孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−9721(JP,U) 実開 昭62−109920(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B29C 33/44 - 33/46 B29C 45/40 - 45/44

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製品を成形する金型装置において
    形品が突出される位置と対向可能な開口部を有する製品
    受けと、上記製品受け に設けられており上記開口部側から他端部
    側へ向けてエアーを噴射することによって当該開口部側
    から当該他端部側へエアーの流れを発生させて、上記成
    形品を当該開口部側から当該他端部側へ移送させる第1
    のエアー噴射孔と、上記成形品受けにおいて 上記他端部側に設けられており
    上記エアーの通過を許容するが上記成形品を捕捉する捕
    捉手段と、 上記金型装置の型開き状態において、上記製品受けを上
    記成形品突出される位置に対して進退させる駆動手段
    を特徴とする成形品の取出し装置。
  2. 【請求項2】 上記捕捉手段は網状の部材であることを
    特徴とする請求項1に記載の成形品の取出し装置。
  3. 【請求項3】 上記製品受けは、内側筒体と外側筒体と
    が嵌合された2重構造であり、上記内側筒体と上記外側
    筒体との間に上記第1のエアー噴射孔と連通するエアー
    通路が形成されていることを特徴とする請求項1または
    2に記載の成形品の取出し装置。
  4. 【請求項4】 上記製品受けが上記成形品突出し位置か
    ら後退した位置にある時にこの製品受けから上記成形品
    が受け渡される両端開口のパイプ状の搬送管と、 上記搬送管に設けられている第2のエアー噴射孔と、 上記第2のエアー噴射孔からのエアーの噴射により上記
    搬送管内を搬送された上記成形品を受ける成形品収容部
    材とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
    記載の成形品の取出し装置。
  5. 【請求項5】 上記搬送管は、上記製品受けより上記成
    形品を受け取る一方の端部から水平に延伸した後、屈曲
    して下降しており、この屈曲部分には切欠部が形成して
    あり、この切欠部を塞ぐように、上記エアーの通過を許
    容するが上記成形品を捕捉する網部材が設けられ、 上記成形品収容部材は、上記搬送管の他方の端部の下方
    に位置し、上記網部材によって捕捉された後に自重によ
    り落下する上記成形品を収容可能なものであることを特
    徴とする請求項4に記載の成形品の取出し装置。
  6. 【請求項6】 上記駆動手段は、上記製品受けを把持し
    て搬送可能であるとともに、上記金型装置に着脱される
    カセット式金型も把持可能であり、型開き状態の両金型
    間に進入可能なアーム手段を含むものであることを特徴
    とする請求項1〜5に記載の成形品の取出し装置。
  7. 【請求項7】 上記アーム手段から取外された状態の上
    記製品受けを収納可能な収納手段を有することを特徴と
    する請求項6に記載の成形品の取出し装置。
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