JP2802248B2 - コンクリートの締固め工法 - Google Patents

コンクリートの締固め工法

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JP2802248B2 JP7210989A JP21098995A JP2802248B2 JP 2802248 B2 JP2802248 B2 JP 2802248B2 JP 7210989 A JP7210989 A JP 7210989A JP 21098995 A JP21098995 A JP 21098995A JP 2802248 B2 JP2802248 B2 JP 2802248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はコンクリートの締
固め工法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリートは圧縮に対して強く、剛性
が大きいこと、任意の形状,寸法の部材や構造物等を作
れること、耐久性,耐火性,耐震性に優れていること、
構造物等全体を単体的に作れることなど各種の利点を有
しており、高強度と耐久性を必要とする各種構造物,道
路用等として用いられている。
【0003】ところで、例えばコンクリートにて道路形
成する場合、セメントに粗骨材(砂利),細骨材(砂)
及び水を適当な割合で配合してこれを流動状態で打設
し、硬化させるが、単にコンクリートを流し込んで硬化
させただけであるとコンクリート中に巣や大きな空隙が
生じ、十分な強度,耐力が得られない。そこで通常はコ
ンクリート打込み後に流動状態のコンクリートを締め固
めることが行われる。
【0004】而して従来、その締固め方法として、コン
クリート打設層表面にプレートを当てて大きな荷重を下
向きに作用させたり、振動ないし衝撃力を加える方法が
用いられている。或いはコンクリート打設層中にバイブ
レータを貫入させて大きな振幅で振動させ、以てコンク
リート打設層に振動ないし衝撃力を作用させるといった
方法が採られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の締固め工法の場合、コンクリート打設層に対して物理
的に大きな荷重や衝撃力を作用させるために、周辺に振
動が伝播して悪い影響を及ぼしたり、大きな騒音を発生
させたりする問題がある他、既に硬化した旧いコンクリ
ート層に新しいコンクリート層を薄く継ぎ足すに際し
て、即ちコンクリート層の厚みを増すに際して、その適
用に難点があるという問題がある。
【0006】例えば近時、道路や橋等を通行する車両の
重量規制が緩和され、これに伴って道路床版強度を増す
べく旧いコンクリート層の上側に新しいコンクリート層
を例えば5〜10cmの厚みで継ぎ足すことが検討され
ているが、その際、新しく打設した薄いコンクリート層
を上記方法で締め固めるとなると、過大な荷重ないし衝
撃力が旧いコンクリート層に加わり、旧いコンクリート
層にクラックが入ったりするなどの問題を生ずる恐れが
ある。
【0007】またバイブレータを新しいコンクリート層
に貫入させて振動を加える方法にあっては、新しいコン
クリート層の厚みが薄すぎて実際上これを行うことは困
難である。即ち、新しい薄層コンクリートを打設するに
際して、従来その締固めのための適当な方法が提供され
ていないのが実情であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の発明はこのような
課題を解決するためになされたものである。而して本願
の発明は、硬化状態の旧いコンクリートの層の上に新し
いコンクリート層を薄層状に打設するに際して、該硬化
状態の旧いコンクリート層の上に所定の薄い厚みで打設
した流動状態の新しいコンクリートに対して、超音波発
振器からの超音波を作用せしめて該新しいコンクリート
を締め固めることを特徴とする。
【0009】
【作用及び発明の効果】以上のように本願の発明は、流
動状態のコンクリートに対して超音波発振器からの超音
波を作用させて締固めを行うものである。前述したよう
に、従来の締固め工法は物理的に大きな荷重ないし衝撃
力を加えるものであって、これにより周辺への振動の伝
播や騒音の発生の問題を生ずるが、本発明に従ってコン
クリートを締め固める場合、このような問題を生じるこ
となく良好にコンクリートを締め固めることができる。
【0010】具体的には、本発明に従って超音波発振器
からの超音波をコンクリートに作用させると、コンクリ
ート構成粒子のそれぞれが高い周波数で振動を起して、
その振動により安定な配列状態に移行しようとする。そ
の過程でコンクリート中に含まれていた空気がコンクリ
ート中より抜き出され、コンクリート中に巣や大きな空
隙が残るのが防止できる。
【0011】或いはまた、粗密波である超音波によって
コンクリート内粒子に対し瞬間的な圧力インパルスが作
用し、コンクリート内粒子が安定な配列状態に移行しよ
うとする。その過程で過剰の空気が追い出されてコンク
リートが緻密化し、強度が効果的に高められる。
【0012】本発明の締固め工法は、また、締固め処理
中にコンクリート内の粗骨材や細骨材等の比重の大きい
ものが沈降して骨材の分離を起すといった問題を生じな
い利点を有する。
【0013】従来の締固め工法の場合、締固めが不十分
であると空気が十分に抜けず、従って強度が十分に向上
しない反面で、締固めを行い過ぎると粗骨材や細骨材等
がコンクリート層下部に沈降してしまう問題があり、締
固めに際しては十分な注意が必要である。しかるに本発
明においては、締固めの原理が従来工法と異なってお
り、粗骨材や細骨材が下部に沈降するまでの大きな繰返
し振動ないし衝撃力が加えられないためこのような問題
を生じず、安定した品質でコンクリートの締固めを行う
ことが可能である。
【0014】本願の発明は、旧いコンクリート層の表面
に新しいコンクリート層を薄層状に継ぎ足すに際して、
その新しいコンクリート層を、超音波発振器からの超音
波を作用させることで締固めを行うことを特徴とする
ので、本発明によれば、新しいコンクリート層が厚みの
薄いものであってもこれに対して十分に超音波発振器か
らの超音波を作用させることができ、締固めを支障なく
良好に行うことが可能であるばかりではなく、接合面で
の付着を従来方法より強くすることができる。
【0015】ところでこのように新しいコンクリート層
を旧いコンクリート層の表面に薄く継ぎ足すに際して
は、旧いコンクリート層と新しいコンクリート層との界
面の接着力を十分に高くすることが、コンクリート全体
の強度を高める上で必須の条件である。この点において
本発明の締固め工法の場合、それら旧いコンクリート層
と新しいコンクリート層との接着力を十分に強くできる
ことが実験により確認されている。
【0016】尚本願の発明においては、流動状態のコン
クリートに対して超音波発振器を直接的に接触させつつ
これをコンクリートに沿って移動させて行くことで、コ
ンクリートを漸次締め固めて行くことができ、このよう
にすれば、一定の出力の超音波発振器を用いて広範囲に
亘ってコンクリートを締め固めて行くことができる。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。図3に示しているように、一対の側枠10
と、上面に仕切板16を有する底板12と、前後の一対
の側板14とを備えて成る型枠18の成形部20に対し
て、図1に示す粒度分布の粗骨材,細骨材とセメントと
水とを配合したコンクリートを流し込んで成形し、その
成形体を約1か月間養生して硬化させ、図5に示す寸法
のコンクリートブロック22を得た。尚、仕切板16は
成形したコンクリートを3つのブロックに分割するため
の切欠を形成するものである。
【0018】次に、型枠18の成形部20に上記にて得
たコンクリートブロック22を挿入するとともに、底板
12の位置を下げて成形部20を深くし、そこに、つま
り既に硬化した旧いコンクリート(コンクリートブロッ
ク22)の上面に新たにコンクリートを厚み5cmで打
設し、次いで図2に示すように所定の容器26の内部に
超音波発信子24と水とを収容して成る超音波発振器2
7(図4参照)を、その新たに打設したコンクリートの
上面に接触させ、そしてこれに超音波を作用させつつ、
超音波発振器27を図4中左右方向に移動させてコンク
リートの締固めを行った(超音波発振器の出力は600
W)。
【0019】図5において、28は旧いコンクリートブ
ロック22の上に継ぎ足した新しいコンクリート層であ
る(新しいコンクリート層28の養生期間は28日)。
このようにして得た供試体30に対し、図6に示す方法
でP方向に荷重を作用させ、曲げ強度を測定した。結果
が図7に示してある(図中の各点は9個の供試体30の
測定値の平均値である)。
【0020】図に示しているように本例に従い、新しく
打設したコンクリートに対して超音波を作用させること
でこれを良好に締め固めできることが分かる。特に20
kHzで超音波を作用させた場合には高い破断強度を示
すとともに、破断個所も旧いコンクリートブロック22
と新しいコンクリート層28との界面以外の部分であ
り、それら旧いコンクリートブロック22と新しいコン
クリート層28とが強く接着していた。
【0021】因みに試験用供試体作成に当って従来の方
法に従い、突き棒を用いて新しいコンクリート層の締固
めを行った場合、得られる測定値は11.8kgf/c
2程度である。
【0022】次に同様の方法にて断面円形の供試体を作
成し、一軸圧縮試験を行って最大圧縮応力値を求めた。
結果が図8に示してある。この例においても、周波数2
0kHzにおいて最も強い値が得られている。
【0023】以上のように本発明に従い、打設したコン
クリートに対して超音波を作用させることで十分に締固
めを行うことができ、かかる締固め工法によれば大きな
振動や騒音を周囲に及ぼすことなく、効果的にコンクリ
ートの締固めを行うことができ、特に薄層コンクリート
に対しても支障なく締固めを行うことができるととも
に、継ぎ足し部分の接着界面での付着力を十分に強くす
ることができる。
【0024】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明はその主旨を逸脱しない範
囲において様々な変更を加えた態様において実施可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例において用いたコンクリート
配合材としての粗骨材と細骨材との流動分布を示す図で
ある。
【図2】同実施例において用いた超音波発振器の構成を
示す図である。
【図3】同実施例において用いたコンクリート成形型枠
の構成を示す図である。
【図4】図3の型枠に流し込んだコンクリートに対して
締固めを行う方法の説明図である。
【図5】同実施例において得られた供試体としてのコン
クリートの形状を示す図である。
【図6】図5のコンクリート供試体に対する曲げ試験方
法の説明図である。
【図7】図6の曲げ試験にて得られた測定値を超音波発
振器からの周波数とともに示す図である。
【図8】図5とは異なる円形の供試体に対して一軸圧縮
試験を行ったときの測定値を超音波発振器の周波数とと
もに示す図である。
【符号の説明】
18 型枠 27 超音波発振器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−120371(JP,A) 特開 昭62−248753(JP,A) 特開 平6−193268(JP,A) 特開 平2−132274(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/06 E04G 21/02

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬化状態の旧いコンクリートの層の上に
    新しいコンクリート層を薄層状に打設するに際して、該
    硬化状態の旧いコンクリート層の上に所定の薄い厚みで
    打設した流動状態の新しいコンクリートに対して、超音
    波発振器からの超音波を作用せしめて該新しいコンクリ
    ートを締め固めることを特徴とするコンクリートの締固
    め工法。
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