JP2802149B2 - 海水浄化ケーソン - Google Patents

海水浄化ケーソン

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JP2802149B2 JP2174880A JP17488090A JP2802149B2 JP 2802149 B2 JP2802149 B2 JP 2802149B2 JP 2174880 A JP2174880 A JP 2174880A JP 17488090 A JP17488090 A JP 17488090A JP 2802149 B2 JP2802149 B2 JP 2802149B2
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seawater purification
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
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    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は単に津波や荒波の浸入を阻止するだけでな
く湾内の積極的な浄化を可能にした海水浄化ケーソンに
関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、港や入江等の湾岸部の沖合には、津波や暴風
雨時の荒波から港や沿岸部を守る為の防波堤が設けられ
ている。
この為、防波堤によって囲まれた内海はこの防波堤に
よって外海と遮断されて海水の滞流が起こり、しかも工
場排水や生活排水が流れ込んでいる場合も多い。
したがって、一般に港や入江等の湾岸部の海水は、外
海に比べて汚れていることが多い。
そこで、最近では海水が透過できるように防波堤の海
面下の部分を柱列状にしたりすることにより、内海と外
海が完全に遮断されないように工夫された海水透過型の
防波堤も構築されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、この種の防波堤は内海と外海を連続させ、潮
のみちひきを利用して内海の自然浄化を図ったものにす
ぎず、これだけでは内海を積極的に浄化することは不可
能であった。
また、津波や荒波の浸入に対する防波堤としての効果
も、通常の直立防波堤に比べて劣るものであった。
この発明はこのような前記従来の課題を解消する為に
提案されたもので、津波や荒波の浸入を阻止すると共に
内海の海水を積極的に浄化することを可能にした海水浄
化ケーソンを提供することを目的とするものである。
〔課題を解決する為の手段〕
この発明は単なる防波堤等としてだけでなく海水の積
極的な浄化をも可能にした海水浄化ケーソンに関するも
ので、複数ルートの海水導入路、当該海水導入路に連通
する複数層の圧力貯水層及び当該圧力貯水槽に連通する
複数室の海水浄化室を設け、前記海水導入路を圧力貯水
層方向に向かって上り勾配に形成し、且つ前記圧力貯水
層を海面より高い位置に設けた構成とすることにより前
記目的を達成するものである。
〔実施例〕
以下、この発明を図示する一実施例に基づいて説明す
る。
第1図は防波堤用として構築された海水浄化ケーソン
及び当該海水浄化ケーソンからなる防波堤を示したもの
で、海水浄化ケーソン1は鉄筋コンクリート、鉄骨鉄筋
コンクリート若しくは鉄筋コンクリート等より略直方体
に構築され、その中に海水浄化室2,2、海水導入路3,3、
及び圧力貯水層4,4が形成されている。
海水浄化室2,2は海水浄化ケーソン1の構築規模に応
じて3室乃至4室或いはそれ以上、海水浄化ケーソン1
の幅方向及び厚さ方向に独立して形成されている。
同様に、海水導入路3,3は海水浄化室2の上側部分に
海水浄化ケーソン1の幅方向に3ルート乃至4ルート或
いはそれ以上、独立して形成されている。
また、各海水導入路3,3は圧力貯水槽4に至るまで一
定角度の上り勾配に形成されている。
したがって、海水導入路3内に流れ込んだ海水は海水
導入路3を通過し、圧力貯水槽4に至るまでに波自身の
破砕力により大きなエアレーションを与えることができ
る。
圧力貯水槽4は海水浄化室2のうち、一番内側に位置
する海水浄化室2の真上にそれぞれ形成され、且つ各海
水導入路3とそれぞれ連続している。
なお、実施例では海水浄化室2は海水浄化ケーソン1
の幅方向及び厚さ方向共に3室ずつ形成され、また海水
導入路3は海水浄化ケーソン1の幅方向に3ルート形成
され、さらに圧力貯水層4も海水浄化室2及び海水導入
路3の数に対応して海水浄化ケーソン1の幅方向に3槽
形成されている。
各海水浄化室2,2には海水の浄化を可能にする為のサ
ンゴ砂や砕石、或いは砂利5が複数層に分けて充填さ
れ、必要に応じて海水中でも生息可能なバクテリアが飼
われている。
各海水浄化室2の隔壁6には、複数個の貫通孔7,…が
壁面全体に上下・左右に一定間隔おきに形成され、当該
貫通孔7,…によって各海水浄化室2は連続し、海水浄化
室2,2間を海水が自由に流れるようになっている。
また、一番内側に位置する海水浄化室2の外壁2aの下
端部には、複数個の海水流出口8,…が上下・左右方向に
一定間隔おきに形成され、当該海水流出口8,…より海水
浄化室2内の海水が内海Aに流出するようになってい
る。
海水浄化ケーソン1の外壁1aの略中央部には、各海水
導入路3に連通する海水導入口9が外海Bに面して形成
され、当該海水導入口9より海水導入路3内に海水が空
気と共に勢い良く流れ込むようになっている。
圧力貯水槽4は内海Aの海面より高い位置に形成され
ている。
また、圧力貯水槽4と海水浄化室2との隔壁10には、
複数個の貫通孔11が形成されている。
したがって、圧力貯水槽4内の海水は重力の作用によ
って貫通孔11より海水浄化室2内に流れ込むことができ
る。
このような構成に於いて、海水導入口9より海水導入
路3内に流れ込んだ海水は海水導入路3を通過する際に
エアレーションによって酸素が供給され、圧力貯水槽4
に貯水される。
圧力貯水層4内の海水は重力の作用によって貫通孔11
を通って海水浄化室2内に流れ込む。
海水浄化室2内に流れ込んだ海水は海水浄化室2内を
流れる際に浄化される。
また、海水中の有機物質は海水浄化室2内に生息する
バクテリアによって分解される。
そして、海水浄化室2内で充分に浄化された海水は海
水流出口8,…より内海Aに放流される。
なお、海水浄化室2,…内にバクテリアを生息させる場
合、酸素の供給が必要であるが、海水導入路3を圧力貯
水槽4方向に上り勾配とすることにより海水にエアレー
ションを適用することができる為、酸素を充分に含んだ
海水を海水浄化室2内に供給することができ、バクテリ
アの活発な活動を促すことができる。
さらに、第6図に図示するように海水浄化室2に酸素
供給管12を配管し、当該酸素供給管12によって海水導入
路3より酸素を供給することもできる。
かかる場合、海水導入路3内に海水が流れ込むこと海
水導入路3内には大きな正圧が作用する為、海水浄化室
2内に酸素を高圧下で積極的に供給することができる。
一方、引き潮の際、海水導入路3内には大きな負圧が
作用し、この負圧によって浄化室内の浄化材が吸いださ
れるおそれがある為、酸素供給管12の入り口に逆止弁13
を取り付けてこの負圧の影響が海水浄化室2に及ぶのを
阻止するものとする(第6図及び第7図参照)。
なお、この発明に係る海水浄化ケーソン1は防波堤用
のケーソンとしてだけでなく、護岸、桟橋等を構築する
為のケーソンとしても利用することができることはいう
までもない。
〔発明の効果〕
この発明は以上の構成からなるので、以下の効果を有
する。
荒波や津波が湾内に浸入するのを単に阻止するだけ
ではなく、海水を浄化して内海に放流する為、内海の水
質が改善される。
動力を一切使用せず、しかも海水浄化室も従来より
一般に行われている砂や砕石等を充填しただけのもので
ある為、製作費及びこの海水浄化ケーソンからなる防波
堤の維持費も動力を利用してエアレーションを起こさせ
る従来のものに比べて極めて安くて済む。
海水導入路は圧力貯水槽方向に一定角度の上り勾配
に形成されている為、海水導入路内に流れ込んだ海水は
海水導入路を通過し、圧力貯水槽4に至るまでに波自身
の破砕力により大きなエアレーションを与えることがで
きる。
したがって、海水浄化室内のバクテリアに海水を媒体
として充分な酸素を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図はこの発明の一実施例を示すもので、第
1図は海水浄化ケーソン及び当該海水浄化ケーソンから
なる防波堤の破断斜視図、第2図は海水浄化ケーソンの
縦断面図、第3図はその正面図、第4図は海水浄化室部
分の縦断面図、第5図はその横断面図、第6図は海水浄
化ケーソンの他の実施例の縦断面図、第7図は第6図に
於ける一部拡大断面図である。 1……海水浄化ケーソン、2……海水浄化室、 3……海水導入路、4……圧力貯水層、 5……サンゴ砂や砕石、或いは砂利、 6……隔壁、7……貫通孔、8……海水流出口、 9……海水導入口、10……隔壁、11……貫通孔、 12……酸素供給管、13……逆止弁。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数ルートの海水導入路、当該海水導入路
    に連通する複数層の圧力貯水層及び当該圧力貯水槽に連
    通する複数室の海水浄化室を設け、前記海水導入路を圧
    力貯水層方向に向かって上り勾配に形成し、且つ前記圧
    力貯水層を海面より高い位置に設けてあることを特徴と
    する海水浄化ケーソン、
  2. 【請求項2】海水浄化室にバクテリアを生息させ、且つ
    酸素供給管を配管してあることを特徴とする請求項第1
    項記載の海水浄化ケーソン。
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