JP2802137B2 - 杭の拡大根固め工法およびその工法において使用する装置 - Google Patents

杭の拡大根固め工法およびその工法において使用する装置

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JP2802137B2
JP2802137B2 JP5871390A JP5871390A JP2802137B2 JP 2802137 B2 JP2802137 B2 JP 2802137B2 JP 5871390 A JP5871390 A JP 5871390A JP 5871390 A JP5871390 A JP 5871390A JP 2802137 B2 JP2802137 B2 JP 2802137B2
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彦四郎 舟山
実 高木
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は基礎杭の拡大根固め工法およびその工法に
おいて使用する装置に関するものである。
〔従来の技術〕
地盤中にプレボーリングまたは中掘りによって沈設し
た既製埋め込み杭を先端地盤に定着するため、杭の中空
部先端部に固定したノズルを有する注入ロッドを挿入
し、このノズルの噴射口から硬化性グラウト材を高圧で
杭下端部の地盤に水平方向に噴射しつつ回転上下し、支
持層中の砂・礫と混合撹拌することにより根固め球根を
造成し杭体を先端地盤に定着していた。この場合の注入
ロッドの硬化性グラウト材の噴射方向の吐出口位置は、
注入ロッドを杭の中空部より挿入と引き上げを行うの
で、杭内径より小さい位置にノズルを固定したものを用
いていた。このため注入圧が一定の場合、硬化性グラウ
ト材の噴射距離も一定なので根固め球根の径を増大する
ことができなかった。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の方法では根固め球根の径を大きくし支持力を増
大するには、硬化性グラウト材の注入圧を上げてその噴
射距離を増大する必要があった。
そのためには、注入装置を硬化性グラウト材の注入圧
を上げた圧力に耐えるように改良する等の必要があり著
しいコストの増加になった。
この発明はこのような前記従来の課題を解消するため
に提案されたもので、埋め込み杭の先端地盤に拡大根固
め球根を造成し、杭を先端地盤に確実に定着することが
できる杭の拡大根固め工法およびその工法において使用
する装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
第1番目の発明は地盤中に沈設した既製杭の中空部よ
り、先端部にスプリングによって高圧注入時に突出し、
低圧注入時に元へ戻るノズルを有する注入ロッドを挿入
し、このノズルの噴射口から硬化性グラウト材を高圧で
杭下端部の地盤に噴射して支持層中の砂・礫と混合撹拌
して根固め球根を造成することにより杭体と先端地盤と
を一体化させる杭の拡大根固め工法であり、第2番目の
発明は第1番目の発明の硬化性グラウト材の噴射に先立
ってノズルの噴射口から液状体を低圧で杭下端部の地盤
に噴射して予備堀削する工法である。第3番目の発明は
先端部にスプリングによって高圧注入時に突出し、低圧
注入時に元へ戻るノズルを有する前記工法に使用する装
置である。
〔実施例〕
以下、この発明に係る施工方法および装置を実施例に
基いて説明する。
まず、既製の杭Aをプレボーリングまたは中掘り等の
手段により所定の深度まで沈設する。
注入ロッド1は先端部に注入圧が高圧になったときス
プリング2が縮み、水平または斜め方向に突き出すノズ
ル3を有しており、この注入ロッド1を杭Aの中空部に
挿入する。なお中掘りの場合は、中掘り用のスパイラル
オーガーと注入ロッド1を兼用にしてもよい。
注入ロッド1のノズル3が杭Aの先端に到達すると、
注入ロッド1の通路4を通してノズル3の噴射口から清
水等の予備堀削液Bを低圧例えば50〜150kg/km2程度の
圧力で噴射しながら、ロッド1を回転降下させ、所定長
の予備堀削を行う。このときの圧力ではスプリング2が
伸びた状態にありノズル3は元の縮められた位置にあ
る。
次に予備堀削液Bを硬化性グラウト材としてセメント
ミルクの根固め液Cに切り替えて、これを高圧例えば18
0〜300kg/km2程度の圧力でスプリング2を縮めてノズル
3を突出させ、その吐出口からそれを噴射しつつ注入ロ
ッド1を杭Aの先端まで回転上昇させて支持層中の砂・
礫と混合撹拌し支持層に根固め球根Dを形成する。
次に、注入圧を低圧例えば50〜150kg/km2程度に減圧
し、スプリング5を伸ばしノズル3を元の位置に戻し、
その吐出口から根固め液を噴射しつつ注入ロッド1を所
定の位置まで回転上昇する。
根固め液の噴射が終了すると注入ロッド1を杭Aの中
空部より引き上げる。
〔発明の効果〕
この発明は以上の構成からなり、ノズルの突き出し長
さ分だけ大きい径の根固めを造成できるので先端支持力
を増大することができる。
また根固め液の噴射終了時には、ノズルが元の位置に
戻るので注入ロッドを回収できる。
注入ロッドのノズルの出し入れを機械的な操作によら
ず注入圧によってコントロールできるので工事操作が簡
単である。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る既製杭の根固め工程で、第1図
Aは予備堀削工程を示す縦断面図、第1図Bは根固め液
の注入工程を示す縦断面図、第1図Cは杭中空部への根
固め液の注入工程を示す縦断面図、第2図はこの発明に
係る注入ロッドの先端部の拡大縦断面図で、第2図Aは
低圧噴射時を示す縦断面図、第2図Bは高圧噴射時を示
す縦断面図である。 A……杭、B……予備堀削液、C……根固め液、D……
球根、1……注入ロッド、2……スプリング、3……ノ
ズル、4……通路。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】地盤中に沈設した杭の中空部より、先端部
    にスプリングによって高圧注入時に突出し、低圧注入時
    に元へ戻るノズルを有する注入ロッドを挿入し、このノ
    ズルの噴射口から硬化性グラウト材を高圧で杭下端部の
    地盤に噴射して支持層中の砂・礫と混合して根固め球根
    を造成することにより杭体と先端地盤とを一体化させる
    ことを特徴とする杭の拡大根固め工法。
  2. 【請求項2】地盤中に沈設した杭の中空部より、先端部
    にスプリングによって高圧注入時に突出し、低圧注入時
    に元へ戻るノズルを有する注入ロッドを挿入し、このノ
    ズルの噴射口から液状体を低圧で杭下端部の地盤に噴射
    して予備堀削の後、硬化性グラウト材に切り替えてそれ
    を高圧で噴射して支持層中の砂・礫と混合して根固め球
    根を造成することにより杭体と先端地盤とを一体化させ
    ることを特徴とする既製杭の拡大根固め工法。
  3. 【請求項3】先端部にスプリングによって高圧注入時に
    突出し、低圧注入時に元へ戻るノズルを有することを特
    徴とする杭の拡大根固め工法において使用する装置。
JP5871390A 1990-03-09 1990-03-09 杭の拡大根固め工法およびその工法において使用する装置 Expired - Fee Related JP2802137B2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101820321B1 (ko) * 2016-12-30 2018-03-14 정병율 절삭수의 광역분사용 신축형 노즐 장착형 모니터와 유체가속장치를 이용한 고압분사시스템

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101820321B1 (ko) * 2016-12-30 2018-03-14 정병율 절삭수의 광역분사용 신축형 노즐 장착형 모니터와 유체가속장치를 이용한 고압분사시스템

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