JP2801112B2 - 形状可変アクチュエータ - Google Patents
形状可変アクチュエータInfo
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- JP2801112B2 JP2801112B2 JP4139081A JP13908192A JP2801112B2 JP 2801112 B2 JP2801112 B2 JP 2801112B2 JP 4139081 A JP4139081 A JP 4139081A JP 13908192 A JP13908192 A JP 13908192A JP 2801112 B2 JP2801112 B2 JP 2801112B2
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- bend
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ロボット等のアクチ
ュエータに適用される形状可変アクチュエータに関する
ものである。
ュエータに適用される形状可変アクチュエータに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、柔軟な動作が要求されるロボット
のフレキシブルアクチュエータとしては、次の2種類の
構成が提案されている。
のフレキシブルアクチュエータとしては、次の2種類の
構成が提案されている。
【0003】その1つ構成では、繊維強化ゴム製の管体
の内部に放射方向へ延びる仕切壁が設けられて、軸方向
に延びる3つの圧力室が形成されている。そして、この
管体内の3つの圧力室にそれぞれ異なった圧力の圧縮空
気を供給することにより、管体が低圧力の圧力室を内側
として湾曲変形されようになっている。[「日本機械学
会論文集」(C編)55巻518号、1989年10
月、論文No.88−1595A]他の1つの構成で
は、弾性伸縮可能な素材よりなる管体の外周に円周巻き
強化繊維が密に巻回接合されて、管体の径方向への膨脹
が制限されている。又、管体の外周に軸方向強化繊維が
軸方向に沿って延長接合されて、管体の軸方向への伸長
が制限されている。そして、管体内に圧縮空気を供給す
ることにより、管体が軸方向強化繊維を内側として湾曲
変形されようになっている。[「日本機械学会論文集」
(C編)58巻545号、1992年1月、論文No.
91−0563A]
の内部に放射方向へ延びる仕切壁が設けられて、軸方向
に延びる3つの圧力室が形成されている。そして、この
管体内の3つの圧力室にそれぞれ異なった圧力の圧縮空
気を供給することにより、管体が低圧力の圧力室を内側
として湾曲変形されようになっている。[「日本機械学
会論文集」(C編)55巻518号、1989年10
月、論文No.88−1595A]他の1つの構成で
は、弾性伸縮可能な素材よりなる管体の外周に円周巻き
強化繊維が密に巻回接合されて、管体の径方向への膨脹
が制限されている。又、管体の外周に軸方向強化繊維が
軸方向に沿って延長接合されて、管体の軸方向への伸長
が制限されている。そして、管体内に圧縮空気を供給す
ることにより、管体が軸方向強化繊維を内側として湾曲
変形されようになっている。[「日本機械学会論文集」
(C編)58巻545号、1992年1月、論文No.
91−0563A]
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、これらの従
来構成においては、管体が伸長状態から全長に亘り均一
な曲率半径で、単純円弧状に湾曲変形するのみであるた
め、例えば人間の手指のように関節を介した湾曲動作を
行うことができず、物を掴んだり摘んだりするという微
妙な動作を正確に行うことができないという問題があっ
た。
来構成においては、管体が伸長状態から全長に亘り均一
な曲率半径で、単純円弧状に湾曲変形するのみであるた
め、例えば人間の手指のように関節を介した湾曲動作を
行うことができず、物を掴んだり摘んだりするという微
妙な動作を正確に行うことができないという問題があっ
た。
【0005】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものであって、その目的
とするところは、例えば人間の手指と同様に関節を介在
させたような湾曲動作を行うことができて、物を掴んだ
り摘んだりするという微妙な動作を正確に行うことがで
きる形状可変アクチュエータを提供することにある。
する問題点に着目してなされたものであって、その目的
とするところは、例えば人間の手指と同様に関節を介在
させたような湾曲動作を行うことができて、物を掴んだ
り摘んだりするという微妙な動作を正確に行うことがで
きる形状可変アクチュエータを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明では、基端に圧力流体出入
口が形成され、柔軟性を有する弾性伸縮可能な管体と、
その管体の先端を閉塞するように設けられ、その先端の
膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、管体の管壁全域に
設けられ、その管壁の径方向への膨張を阻止する管壁膨
張阻止部材と、前記管体の基端側から先端側に延びるよ
うに、且つ前記管壁の周方向の一部に設けられ、非伸長
材よりなる伸長阻止部材とを備え、更に、前記管体には
湾曲しにくい部位を形成する湾曲抑制部材を部分的に付
設することにより、湾曲しにくい部位と湾曲しやすい部
位とを管体の軸方向に形成し、前記管体の管壁上におい
て、湾曲しにくい部位を伸長阻止部材が延在された位置
側に偏倚して設け、湾曲しやすい部位を伸長阻止部材が
延在されていない位置側に偏倚して設けたものである。
めに、請求項1に記載の発明では、基端に圧力流体出入
口が形成され、柔軟性を有する弾性伸縮可能な管体と、
その管体の先端を閉塞するように設けられ、その先端の
膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、管体の管壁全域に
設けられ、その管壁の径方向への膨張を阻止する管壁膨
張阻止部材と、前記管体の基端側から先端側に延びるよ
うに、且つ前記管壁の周方向の一部に設けられ、非伸長
材よりなる伸長阻止部材とを備え、更に、前記管体には
湾曲しにくい部位を形成する湾曲抑制部材を部分的に付
設することにより、湾曲しにくい部位と湾曲しやすい部
位とを管体の軸方向に形成し、前記管体の管壁上におい
て、湾曲しにくい部位を伸長阻止部材が延在された位置
側に偏倚して設け、湾曲しやすい部位を伸長阻止部材が
延在されていない位置側に偏倚して設けたものである。
【0007】請求項2に記載の発明では、基端に圧力流
体出入口が形成され、柔軟性を有する弾性伸縮可能な管
体と、その管体の先端を閉塞するように設けられ、その
先端の膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、管体の管壁
全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張を阻止する
管壁膨張阻止部材と、前記管体の基端側から先端側に延
びるように、且つ前記管壁の周方向の一部に設けられ、
非伸長材よりなる伸長阻止部材とを備え、更に、前記管
体には湾曲しにくい部位を形成する湾曲抑制部材を部分
的に付設することにより、湾曲しにくい部位と湾曲しや
すい部位とを管体の軸方向に形成し、湾曲度合いが段階
的に異なる部位を連続的に管壁に配置したものである。
体出入口が形成され、柔軟性を有する弾性伸縮可能な管
体と、その管体の先端を閉塞するように設けられ、その
先端の膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、管体の管壁
全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張を阻止する
管壁膨張阻止部材と、前記管体の基端側から先端側に延
びるように、且つ前記管壁の周方向の一部に設けられ、
非伸長材よりなる伸長阻止部材とを備え、更に、前記管
体には湾曲しにくい部位を形成する湾曲抑制部材を部分
的に付設することにより、湾曲しにくい部位と湾曲しや
すい部位とを管体の軸方向に形成し、湾曲度合いが段階
的に異なる部位を連続的に管壁に配置したものである。
【0008】請求項3に記載の発明では、基端に圧力流
体出入口が形成され、柔軟性を有する弾性伸縮可能な管
体と、その管体の先端を閉塞するように設けられ、その
先端の膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、管体の管壁
全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張を阻止する
管壁膨張阻止部材と、前記管体の基端側から先端側に延
びるように、且つ前記管壁の周方向の一部に設けられ、
非伸長材よりなる伸長阻止部材とを備え、更に、前記管
体には湾曲しにくい部位を形成する湾曲抑制部材を部分
的に付設することにより、湾曲しにくい部位と湾曲しや
すい部位とを管体の軸方向に形成し、湾曲しやすい部位
と湾曲しにくい部位とが連続し、それらの部位間の湾曲
度合いが連続的に変化しているものである。
体出入口が形成され、柔軟性を有する弾性伸縮可能な管
体と、その管体の先端を閉塞するように設けられ、その
先端の膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、管体の管壁
全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張を阻止する
管壁膨張阻止部材と、前記管体の基端側から先端側に延
びるように、且つ前記管壁の周方向の一部に設けられ、
非伸長材よりなる伸長阻止部材とを備え、更に、前記管
体には湾曲しにくい部位を形成する湾曲抑制部材を部分
的に付設することにより、湾曲しにくい部位と湾曲しや
すい部位とを管体の軸方向に形成し、湾曲しやすい部位
と湾曲しにくい部位とが連続し、それらの部位間の湾曲
度合いが連続的に変化しているものである。
【0009】
【作 用】請求項1乃至3に記載の発明によれば、管体
の内部に圧力流体が供給されて内部圧力が高められる
と、管体の伸長阻止部材が延在された部分では、管体の
軸方向への伸長が制限されるため、管体は伸長阻止部材
を内側として湾曲される。このとき、管体には湾曲しに
くい部位を形成する湾曲抑制部材が部分的に付設されて
いることにより、管体の軸方向には、湾曲しにくい部位
と湾曲しやすい部位とが形成されている。従って、管体
の湾曲しやすい部位では大きな湾曲変形が許容され、湾
曲しにくい部位では湾曲変形が抑制される。このため、
管体は人間の手指と同様に、関節を介在させたような湾
曲動作を行って、物を掴んだり摘んだりするという微妙
な動作を正確に行うことができる。
の内部に圧力流体が供給されて内部圧力が高められる
と、管体の伸長阻止部材が延在された部分では、管体の
軸方向への伸長が制限されるため、管体は伸長阻止部材
を内側として湾曲される。このとき、管体には湾曲しに
くい部位を形成する湾曲抑制部材が部分的に付設されて
いることにより、管体の軸方向には、湾曲しにくい部位
と湾曲しやすい部位とが形成されている。従って、管体
の湾曲しやすい部位では大きな湾曲変形が許容され、湾
曲しにくい部位では湾曲変形が抑制される。このため、
管体は人間の手指と同様に、関節を介在させたような湾
曲動作を行って、物を掴んだり摘んだりするという微妙
な動作を正確に行うことができる。
【0010】特に、請求項1に記載の発明によれば、管
体上における湾曲しにくい部位が伸長阻止部材の延在さ
れた位置側に偏倚して設けられ、湾曲しやすい部位が伸
長阻止部材の延在されていない位置側に偏倚して設けら
れているため、伸長阻止部材の延在された位置側におけ
る管体の湾曲変形の制限と、伸長阻止部材の延在されて
いない位置側における管体の湾曲変形の許容とが顕著に
行われる。従って、管体は人間の手指に一層酷似した湾
曲動作を行うことになる。
体上における湾曲しにくい部位が伸長阻止部材の延在さ
れた位置側に偏倚して設けられ、湾曲しやすい部位が伸
長阻止部材の延在されていない位置側に偏倚して設けら
れているため、伸長阻止部材の延在された位置側におけ
る管体の湾曲変形の制限と、伸長阻止部材の延在されて
いない位置側における管体の湾曲変形の許容とが顕著に
行われる。従って、管体は人間の手指に一層酷似した湾
曲動作を行うことになる。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、管体の湾
曲度合いが先端側または基端側に行くに従って変化す
る。請求項3に記載の発明によれば、管体の湾曲度合い
が先端側または基端側に行くに従って連続的に変化す
る。
曲度合いが先端側または基端側に行くに従って変化す
る。請求項3に記載の発明によれば、管体の湾曲度合い
が先端側または基端側に行くに従って連続的に変化す
る。
【0012】
【実施例】以下、形状可変アクチュエータの第1実施例
を、図1に基づいて詳細に説明する。
を、図1に基づいて詳細に説明する。
【0013】図1に示すように、管体1はシリコンゴム
等の柔軟性を有する弾性伸縮可能な素材により形成さ
れ、その内部は収容空間2となっている。チューブホル
ダ3及びプラグ4は管体1の両端に嵌合固定されてい
る。給排口5はチューブホルダ3の中心に形成され、こ
の給排口5を介して管体1内の収容空間2に圧縮空気等
の圧力作動流体が供給及び排出される。従って、管体1
の先端はプラグ4により閉塞され、基端には出入口が形
成される。プラグ4は硬質材料より形成されており、管
体1の基端の膨出が阻止される。このため、このプラグ
4により先端膨出阻止部材が構成されている。
等の柔軟性を有する弾性伸縮可能な素材により形成さ
れ、その内部は収容空間2となっている。チューブホル
ダ3及びプラグ4は管体1の両端に嵌合固定されてい
る。給排口5はチューブホルダ3の中心に形成され、こ
の給排口5を介して管体1内の収容空間2に圧縮空気等
の圧力作動流体が供給及び排出される。従って、管体1
の先端はプラグ4により閉塞され、基端には出入口が形
成される。プラグ4は硬質材料より形成されており、管
体1の基端の膨出が阻止される。このため、このプラグ
4により先端膨出阻止部材が構成されている。
【0014】管壁膨張阻止部材としての径方向強化繊維
6は前記管体1の管壁に沿って円周方向に延在するよう
に、管体1の外周面に密に巻回されて管体1と同質の接
着剤により接着固定されている。そして、この実施例に
おいては、径方向強化繊維6として管体1の外径の1/
100程度の太さの伸長しない繊維が使用され、この径
方向強化繊維6によって管体1の径方向への膨脹変形が
制限されている。
6は前記管体1の管壁に沿って円周方向に延在するよう
に、管体1の外周面に密に巻回されて管体1と同質の接
着剤により接着固定されている。そして、この実施例に
おいては、径方向強化繊維6として管体1の外径の1/
100程度の太さの伸長しない繊維が使用され、この径
方向強化繊維6によって管体1の径方向への膨脹変形が
制限されている。
【0015】伸長阻止部材としての複数本の軸方向強化
繊維7は前記管体1の管壁に沿って軸方向と平行に延在
するように、径方向強化繊維6と管体1との間におい
て、管体1の一側外周面に延長されて管体1と同質の接
着剤により接着固定されている。そして、この実施例に
おいては、軸方向強化繊維7として径方向強化繊維6と
ほぼ同一太さの伸長しない繊維が使用され、この軸方向
強化繊維7によって管体1の一側縁における軸方向への
伸長変形が制限されている。
繊維7は前記管体1の管壁に沿って軸方向と平行に延在
するように、径方向強化繊維6と管体1との間におい
て、管体1の一側外周面に延長されて管体1と同質の接
着剤により接着固定されている。そして、この実施例に
おいては、軸方向強化繊維7として径方向強化繊維6と
ほぼ同一太さの伸長しない繊維が使用され、この軸方向
強化繊維7によって管体1の一側縁における軸方向への
伸長変形が制限されている。
【0016】湾曲抑制部材としての複数の湾曲抑制繊維
8は前記径方向強化繊維6の外周に正面三角形状となる
ように巻回されて、管体1と同質の接着剤により接着固
定されている。そして、この実施例においては、湾曲抑
制繊維8として径方向強化繊維6とほぼ同一太さの伸長
しない繊維が使用され、この湾曲抑制繊維8を設けるこ
とによって、管体1上における湾曲しにくい部位P2が
軸方向強化繊維7の延在された位置側に偏倚して設けら
れ、湾曲しやすい部位P1が軸方向強化繊維7の延在さ
れていない位置側に偏倚して設けられている。
8は前記径方向強化繊維6の外周に正面三角形状となる
ように巻回されて、管体1と同質の接着剤により接着固
定されている。そして、この実施例においては、湾曲抑
制繊維8として径方向強化繊維6とほぼ同一太さの伸長
しない繊維が使用され、この湾曲抑制繊維8を設けるこ
とによって、管体1上における湾曲しにくい部位P2が
軸方向強化繊維7の延在された位置側に偏倚して設けら
れ、湾曲しやすい部位P1が軸方向強化繊維7の延在さ
れていない位置側に偏倚して設けられている。
【0017】次に、前記のように構成されたこの実施例
の形状可変アクチュエータについて作用を説明する。さ
て、この形状可変アクチュエータにおいて、給排口5か
ら管体1内の収容空間2に圧力作動流体が供給されて内
部圧力が高められると、軸方向強化繊維7が延在された
位置では、管体1の軸方向への伸長が制限されると共
に、軸方向強化繊維7が延在されていない位置では、管
体1の軸方向への伸長が許容されるため、管体1は軸方
向強化繊維7を内側として円弧状に湾曲される。そし
て、この円弧の内側曲率半径は、供給される作動流体の
圧力に反比例して変化する。
の形状可変アクチュエータについて作用を説明する。さ
て、この形状可変アクチュエータにおいて、給排口5か
ら管体1内の収容空間2に圧力作動流体が供給されて内
部圧力が高められると、軸方向強化繊維7が延在された
位置では、管体1の軸方向への伸長が制限されると共
に、軸方向強化繊維7が延在されていない位置では、管
体1の軸方向への伸長が許容されるため、管体1は軸方
向強化繊維7を内側として円弧状に湾曲される。そし
て、この円弧の内側曲率半径は、供給される作動流体の
圧力に反比例して変化する。
【0018】又、この管体1の湾曲時においては、管体
1上の湾曲しやすい部位P1では大きな湾曲変形が許容
され、湾曲しにくい部位P2では湾曲変形が抑制され
る。そして、湾曲しにくい部位P2及び湾曲しやすい部
位P1がそれぞれ偏倚して設けられていることにより、
軸方向強化繊維7の延在された位置側における管体1の
湾曲変形の制限と、軸方向強化繊維7の延在されていな
い位置側における管体1の湾曲変形の許容とが顕著に行
われる。従って、管体1は人間の手指に一層酷似した湾
曲動作を行うことになり、ワークを掴んだりするという
微妙な動作を正確に行うことができる。
1上の湾曲しやすい部位P1では大きな湾曲変形が許容
され、湾曲しにくい部位P2では湾曲変形が抑制され
る。そして、湾曲しにくい部位P2及び湾曲しやすい部
位P1がそれぞれ偏倚して設けられていることにより、
軸方向強化繊維7の延在された位置側における管体1の
湾曲変形の制限と、軸方向強化繊維7の延在されていな
い位置側における管体1の湾曲変形の許容とが顕著に行
われる。従って、管体1は人間の手指に一層酷似した湾
曲動作を行うことになり、ワークを掴んだりするという
微妙な動作を正確に行うことができる。
【0019】
【別の実施例】次に、この発明の別の実施例を、図2〜
図6に基づいて説明する。まず、図2に示す第2実施例
は、湾曲抑制部材としての複数の湾曲抑制管11が管体
1の内周面に所定間隔おきで嵌合固定されている。この
湾曲抑制管11はテフロン管等の軸方向へ伸長しない素
材で形成されている。そして、隣接する一対の湾曲抑制
管11の対向端面間に正面V字状の空間が形成されるよ
うに、一対の湾曲抑制管11の対向端面に斜状の切欠面
12が設けられている。
図6に基づいて説明する。まず、図2に示す第2実施例
は、湾曲抑制部材としての複数の湾曲抑制管11が管体
1の内周面に所定間隔おきで嵌合固定されている。この
湾曲抑制管11はテフロン管等の軸方向へ伸長しない素
材で形成されている。そして、隣接する一対の湾曲抑制
管11の対向端面間に正面V字状の空間が形成されるよ
うに、一対の湾曲抑制管11の対向端面に斜状の切欠面
12が設けられている。
【0020】これによって、管体1上における湾曲しに
くい部位P2が軸方向強化繊維7の延在された位置側に
偏倚するように設けられ、湾曲しやすい部位P1が軸方
向強化繊維7の延在されていない位置側に偏倚するよう
に設けられている。従って、この実施例においても、前
述した第1実施例の場合と同様の作用効果を期待するこ
とができる。
くい部位P2が軸方向強化繊維7の延在された位置側に
偏倚するように設けられ、湾曲しやすい部位P1が軸方
向強化繊維7の延在されていない位置側に偏倚するよう
に設けられている。従って、この実施例においても、前
述した第1実施例の場合と同様の作用効果を期待するこ
とができる。
【0021】又、図3に示す第3実施例は、湾曲抑制部
材としての複数の内側湾曲抑制管13及び外側湾曲抑制
管14が管体1の内周面及び外周面に嵌合固定されてい
る。そして、隣接する各一対の内側及び外側湾曲抑制管
13,14の対向端面間に正面V字状の空間が形成され
るように、それらの湾曲抑制管13,14の対向端面に
斜状の切欠面15が設けられている。
材としての複数の内側湾曲抑制管13及び外側湾曲抑制
管14が管体1の内周面及び外周面に嵌合固定されてい
る。そして、隣接する各一対の内側及び外側湾曲抑制管
13,14の対向端面間に正面V字状の空間が形成され
るように、それらの湾曲抑制管13,14の対向端面に
斜状の切欠面15が設けられている。
【0022】これによって、管体1上における湾曲しに
くい部位P2が軸方向強化繊維7の延在された位置側に
偏倚するように設けられ、湾曲しやすい部位P1が軸方
向強化繊維7の延在されていない位置側に偏倚するよう
に設けられている。従って、この実施例においても、前
述した第1実施例及び第2実施例の場合と同様の作用効
果を期待することができる。
くい部位P2が軸方向強化繊維7の延在された位置側に
偏倚するように設けられ、湾曲しやすい部位P1が軸方
向強化繊維7の延在されていない位置側に偏倚するよう
に設けられている。従って、この実施例においても、前
述した第1実施例及び第2実施例の場合と同様の作用効
果を期待することができる。
【0023】次に、図4に示す第4実施例は、径方向強
化繊維6が管体1の先端側では1層、基端から中間部の
間では2層、基端側では3層となるように巻回されてい
る。そして、それらの径方向強化繊維6の周囲に、前記
第1実施例と同様な湾曲抑制繊維8が巻回されている。
化繊維6が管体1の先端側では1層、基端から中間部の
間では2層、基端側では3層となるように巻回されてい
る。そして、それらの径方向強化繊維6の周囲に、前記
第1実施例と同様な湾曲抑制繊維8が巻回されている。
【0024】従って、この実施例の可変形状アクチュエ
ータにおいては、先端側ほど湾曲変形の度合いが大きく
なる。図5に示す第5実施例は、前記図4に示す第4実
施例の形状可変アクチュエータにおいて、湾曲抑制繊維
8を取除いた構成である。尚、本実施例では、前記第4
実施例における径方向強化繊維6の2層目、3層目が湾
曲抑制部材となっている。
ータにおいては、先端側ほど湾曲変形の度合いが大きく
なる。図5に示す第5実施例は、前記図4に示す第4実
施例の形状可変アクチュエータにおいて、湾曲抑制繊維
8を取除いた構成である。尚、本実施例では、前記第4
実施例における径方向強化繊維6の2層目、3層目が湾
曲抑制部材となっている。
【0025】従って、この実施例の形状可変アクチュエ
ータにおいても、先端側ほど湾曲変形の度合いが大きく
なるが、関節状に変形することはなく、弧状に湾曲す
る。図6に示す第6実施例は、径方向強化繊維6の外周
に別の強化繊維24が巻回されている。そして、強化繊
維24の巻回ピッチが連続的に変化されている。
ータにおいても、先端側ほど湾曲変形の度合いが大きく
なるが、関節状に変形することはなく、弧状に湾曲す
る。図6に示す第6実施例は、径方向強化繊維6の外周
に別の強化繊維24が巻回されている。そして、強化繊
維24の巻回ピッチが連続的に変化されている。
【0026】従って、この巻回ピッチの連続変化によ
り、管体1の外周の湾曲度合いが連続的に変化し、管体
1の曲率が連続的に変化する。なお、この発明は前記各
実施例の構成に限定されるものではなく、この発明の趣
旨から逸脱しない範囲で、次のように変更して具体化す
ることも可能である。
り、管体1の外周の湾曲度合いが連続的に変化し、管体
1の曲率が連続的に変化する。なお、この発明は前記各
実施例の構成に限定されるものではなく、この発明の趣
旨から逸脱しない範囲で、次のように変更して具体化す
ることも可能である。
【0027】 (1) 前記第1〜第3実施例において、管壁膨張阻止
部材としての径方向強化繊維6を密に巻回した状態で、
管体1の内周面に接合固定し、又は管体1の肉厚内に埋
設固定すること。
部材としての径方向強化繊維6を密に巻回した状態で、
管体1の内周面に接合固定し、又は管体1の肉厚内に埋
設固定すること。
【0028】 (2) 前記第1〜第3実施例において、管壁膨張阻止
部材を多数のリングで構成し、このリングを密に重合さ
せた状態で、管体1の外周面又は内周面に接合固定し、
あるいは管体1の肉厚内に埋設固定すること。
部材を多数のリングで構成し、このリングを密に重合さ
せた状態で、管体1の外周面又は内周面に接合固定し、
あるいは管体1の肉厚内に埋設固定すること。
【0029】 (3) 前記第1〜第3実施例において、伸長阻止部材
を帯状の板材で形成すること。 (4) 前記第1実施例において、複数の湾曲抑制繊維
8の太さや巻回密度を配列方向へ順次変化させ、あるい
は、前記第2及び第3実施例において、複数の湾曲抑制
管11,13,14の板厚を配列方向へ順次変化させ
て、管体1上の湾曲しにくい部位P2の湾曲度合いが、
管体1の基端から先端に向かって次第に小さくなり又は
大きくなるように構成すること。
を帯状の板材で形成すること。 (4) 前記第1実施例において、複数の湾曲抑制繊維
8の太さや巻回密度を配列方向へ順次変化させ、あるい
は、前記第2及び第3実施例において、複数の湾曲抑制
管11,13,14の板厚を配列方向へ順次変化させ
て、管体1上の湾曲しにくい部位P2の湾曲度合いが、
管体1の基端から先端に向かって次第に小さくなり又は
大きくなるように構成すること。
【0030】 (5) 前記第1〜第3実施例において、伸長阻止部材
としての軸方向強化繊維7を、管体1の管壁に沿って軸
方向に対し所定角度で傾斜した状態に延在させて、管体
1内の収容空間2に圧力作動流体を供給したとき、管体
1が軸方向強化繊維7を内側として螺旋状に湾曲される
ように構成すること。
としての軸方向強化繊維7を、管体1の管壁に沿って軸
方向に対し所定角度で傾斜した状態に延在させて、管体
1内の収容空間2に圧力作動流体を供給したとき、管体
1が軸方向強化繊維7を内側として螺旋状に湾曲される
ように構成すること。
【0031】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているため、例えば人間の手指と同様に関節を介在さ
せたような湾曲動作を行うことができて、物を掴んだり
摘んだりするという微妙な動作を正確に行うことができ
る。しかも、製造が容易で、コストを低減することがで
きるという優れた効果を奏する。
れているため、例えば人間の手指と同様に関節を介在さ
せたような湾曲動作を行うことができて、物を掴んだり
摘んだりするという微妙な動作を正確に行うことができ
る。しかも、製造が容易で、コストを低減することがで
きるという優れた効果を奏する。
【図1】形状可変アクチュエータの第1実施例を示す一
部破断正面図。
部破断正面図。
【図2】第2実施例を示す部分断面図。
【図3】第3実施例を示す部分断面図。
【図4】第4実施例を示す正面図。
【図5】第5実施例を示す正面図。
【図6】第6実施例を示す部分破断正面図。
1…管体、4…先端膨出阻止部材としてのプラグ、6…
管壁膨張阻止部材としての径方向強化繊維、7…伸長阻
止部材としての軸方向強化繊維、8…湾曲抑制部材とし
ての湾曲抑制繊維、11…湾曲抑制部材としての湾曲抑
制管、13…湾曲抑制部材としての内側湾曲抑制管、1
4…湾曲抑制部材としての外側湾曲抑制管、P1…湾曲
しやすい部位、P2…湾曲しにくい部位。
管壁膨張阻止部材としての径方向強化繊維、7…伸長阻
止部材としての軸方向強化繊維、8…湾曲抑制部材とし
ての湾曲抑制繊維、11…湾曲抑制部材としての湾曲抑
制管、13…湾曲抑制部材としての内側湾曲抑制管、1
4…湾曲抑制部材としての外側湾曲抑制管、P1…湾曲
しやすい部位、P2…湾曲しにくい部位。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−247809(JP,A) 特開 昭47−14585(JP,A) 特開 昭48−94152(JP,A) 特表 平5−508351(JP,A) 米国特許3481254(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F15B 15/10 B25J 19/00
Claims (3)
- 【請求項1】 基端に圧力流体出入口が形成され、柔軟
性を有する弾性伸縮可能な管体と、 その管体の先端を閉塞するように設けられ、その先端の
膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、 管体の管壁全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張
を阻止する管壁膨張阻止部材と、 前記管体の基端側から先端側に延びるように、且つ前記
管壁の周方向の一部に設けられ、非伸長材よりなる伸長
阻止部材とを備え、更に、前記管体には湾曲しにくい部
位を形成する湾曲抑制部材を部分的に付設することによ
り、湾曲しにくい部位と湾曲しやすい部位とを管体の軸
方向に形成し、前記管体の管壁上において、湾曲しにく
い部位を伸長阻止部材が延在された位置側に偏倚して設
け、湾曲しやすい部位を伸長阻止部材が延在されていな
い位置側に偏倚して設けたことを特徴とする形状可変ア
クチュエータ。 - 【請求項2】 基端に圧力流体出入口が形成され、柔軟
性を有する弾性伸縮可能な管体と、 その管体の先端を閉塞するように設けられ、その先端の
膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、 管体の管壁全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張
を阻止する管壁膨張阻止部材と、 前記管体の基端側から先端側に延びるように、且つ前記
管壁の周方向の一部に設けられ、非伸長材よりなる伸長
阻止部材とを備え、更に、前記管体には湾曲しにくい部
位を形成する湾曲抑制部材を部分的に付設することによ
り、湾曲しにくい部位と湾曲しやすい部位とを管体の軸
方向に形成し、湾曲度合いが段階的に異なる部位を連続
的に管壁に配置したことを特徴とする形状可変アクチュ
エータ。 - 【請求項3】 基端に圧力流体出入口が形成され、柔軟
性を有する弾性伸縮 可能な管体と、 その管体の先端を閉塞するように設けられ、その先端の
膨出を阻止する先端膨出阻止部材と、 管体の管壁全域に設けられ、その管壁の径方向への膨張
を阻止する管壁膨張阻止部材と、 前記管体の基端側から先端側に延びるように、且つ前記
管壁の周方向の一部に設けられ、非伸長材よりなる伸長
阻止部材とを備え、更に、前記管体には湾曲しにくい部
位を形成する湾曲抑制部材を部分的に付設することによ
り、湾曲しにくい部位と湾曲しやすい部位とを管体の軸
方向に形成し、湾曲しやすい部位と湾曲しにくい部位と
が連続し、それらの部位間の湾曲度合いが連続的に変化
している形状可変アクチュエータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4139081A JP2801112B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 形状可変アクチュエータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4139081A JP2801112B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 形状可変アクチュエータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05332325A JPH05332325A (ja) | 1993-12-14 |
JP2801112B2 true JP2801112B2 (ja) | 1998-09-21 |
Family
ID=15237042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4139081A Expired - Lifetime JP2801112B2 (ja) | 1992-05-29 | 1992-05-29 | 形状可変アクチュエータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2801112B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6497786B2 (ja) * | 2013-10-18 | 2019-04-10 | プレジデント アンド フェローズ オブ ハーバード カレッジ | ソフトアクチュエータ本体及び適合スリーブを備えた機械的にプログラムされたアクチュエータ並びに機械的作動方法 |
CA2960858C (en) | 2014-09-17 | 2022-12-13 | Soft Robotics, Inc. | Soft robotic actuator attachment hub and grasper assembly, reinforced actuators, and electroadhesive actuators |
US10189168B2 (en) | 2014-11-18 | 2019-01-29 | Soft Robotics, Inc. | Soft robotic actuator enhancements |
EP3221583B1 (en) * | 2014-11-18 | 2022-11-02 | Soft Robotics, Inc. | Soft robotic actuator enhancements |
JP6709972B2 (ja) * | 2016-07-13 | 2020-06-17 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | アクチュエータ本体およびその制御方法、それを用いた把持ハンド |
US11738893B2 (en) | 2019-04-30 | 2023-08-29 | Soft Robotics, Inc. | Picking, placing, and scanning bagged clothing and other articles |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3481254A (en) | 1967-08-14 | 1969-12-02 | United Aircraft Corp | Composite structure |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3003702B2 (ja) * | 1987-11-13 | 2000-01-31 | 株式会社東芝 | アクチュエータ |
JP2993506B2 (ja) * | 1988-10-19 | 1999-12-20 | 株式会社東芝 | アクチュエータ |
JPH0599206A (ja) * | 1991-10-09 | 1993-04-20 | Aisin Aw Co Ltd | 柔軟性圧力変形素子 |
-
1992
- 1992-05-29 JP JP4139081A patent/JP2801112B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3481254A (en) | 1967-08-14 | 1969-12-02 | United Aircraft Corp | Composite structure |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05332325A (ja) | 1993-12-14 |
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