JP2800758B2 - クロック抽出回路 - Google Patents

クロック抽出回路

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JP2800758B2
JP2800758B2 JP8027591A JP2759196A JP2800758B2 JP 2800758 B2 JP2800758 B2 JP 2800758B2 JP 8027591 A JP8027591 A JP 8027591A JP 2759196 A JP2759196 A JP 2759196A JP 2800758 B2 JP2800758 B2 JP 2800758B2
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はクロック抽出回路に
係り、特にディスク状記録媒体に情報を高密度で記録、
再生する装置において再生信号からPLL回路を用いて
クロックを抽出するクロック抽出回路に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータの高性能化に伴い、
ハードディスク駆動装置(HDD)、コンパクトディス
ク・リード・オンリ・メモリ(CD−ROM)などの大
容量ファイル装置が普及してきている。このようなディ
スク状記録媒体上に高密度ディジタル記録された情報を
再生する場合、再生したアナログ信号から同時にクロッ
クを抽出してディジタル情報を検出する。特にファイル
装置の場合には、検出情報の信頼性は、光ディスクでエ
ラーレート10-5以下、磁気ディスクでは10-9以下
と、非常に高い精度が要求される。
【0003】従って、スピンドルの回転むらに正確に追
従した再生クロックの抽出が必要であり、クロックにジ
ッタが多い場合、ファイル装置の信頼性を著しく損ねて
しまう。そのため、従来のクロック抽出回路では通常は
位相同期ループ(PLL:Phase Locked Loop)回路と
呼ばれるフィードバック系を付加してクロックの抽出を
行っている。
【0004】図17は従来のクロック抽出回路の一例の
ブロック図を示す。このクロック抽出回路は、位相比較
器24、ループフィルタ25及び電圧制御発振器(VC
O)26からなる一巡のフィードバックループ回路であ
るPLL回路により構成されている。
【0005】位相比較器24は入力パルス列REFと出
力クロックPCLKとの位相を比較して、それらの位相
差に応じた位相誤差信号を出力する。ループフィルタ2
5は上記の入力位相誤差信号の高域成分を抑圧してVC
O26に制御電圧として供給する。VCO26はループ
フィルタ25の出力電圧に応じた周波数のクロック信号
PCLKを出力する。このPCLKは位相比較器24に
帰還される。これにより、出力クロックPCLKの周波
数および位相差は入力信号(パルス化データ)REFの
周波数に追従して変化する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年のマル
チメディアに対応するため、さらなる小型化、高密度フ
ァイル装置が要求されている。これに対して、レーザの
波長に比例し対物レンズの開口数(NA)に逆比例する
集光径のビームスポットで記録再生を行う光ディスク装
置では、熱雑音の問題およびチルトの問題など単純にビ
ーム系を小さくすることで高密度化を目指すことは困難
である。また、磁気ディスクで、高密度を実現するため
には小さなヘッドで、かつ、サブμmオーダーのヘッド
浮上量を実現する必要があり、信号品質を上げることは
困難である。
【0007】最近、従来から通信の分野で用いられてき
たビタビ検出をファイル装置に応用することで、ほとん
どアイパターンがつぶれてしまった再生波形からも良好
に情報を再生することのできるPRML(Partial Resp
onse Maximum Likelihood)信号処理技術が利用され始
めている。このPRML信号処理技術は、パーシャルレ
スポンス等化方式とビタビ検出方式を組合せた信号処理
方式である。
【0008】しかし、高密度記録した媒体からデータを
再生する場合、分解能低下によって再生信号に含まれる
クロック周波数成分のエネルギーが小さくなってしま
い、従来のPLL回路を用いたクロック抽出回路への入
力信号の信号対雑音比(SNR)が低下してしまう。従
って、サンプリングジッタが増加し、検出情報の信頼性
が損なわれてしまう。確かに、PRML信号処理技術を
用いると分解能が低下した波形からもデータを検出する
ことが理論的に可能であるが再生クロックにジッタが多
い場合、その性能を十分に引き出すことはできない。従
って、低分解能の波形から正確にクロックを抽出するこ
とは高密度記録の大きな課題である。
【0009】本発明は上記の点に鑑みなされたもので、
低分解能の波形からも正確にクロックを抽出し得るクロ
ック抽出回路を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、クロック成分を含む入力信号をサンプリン
グ信号でサンプリングするサンプリング手段と、サンプ
リング手段によりサンプリングして得られたサンプリン
グ値からブランチメトリックを生成する計算ブロック
と、ブランチメトリックを入力として受け、最適位相よ
り所定位相進んだチャネルに対応した第1のACS回路
と、ブランチメトリックを入力として受け、最適位相よ
り所定位相遅れたチャネルに対応した第2のACS回路
と、一定時間ごとに第1及び第2のACS回路のパスメ
トリック値を零クリアする回路手段と、第1及び第2の
ACS回路の各出力パスメトリックについてそれぞれ最
小値を選択してそれらの差を出力するパスメトリック差
生成手段と、パスメトリック差を積分する積分器と、積
分器の出力値により発振周波数が可変される信号を出力
し、サンプリング信号としてサンプリング手段に供給す
るディジタル可変周波数発振器とを有する構成としたも
のである。
【0011】ここで、積分器の出力値をアナログ信号に
変換する変換回路と、変換回路の出力信号により発振周
波数が可変される信号を出力し、サンプリング信号とし
てサンプリング手段に供給するアナログ可変周波数発振
器とをディジタル可変周波数発振器の代わりに設けても
よい。
【0012】ところで、通信や磁気記録などで用いられ
ている最尤検出方式は、明確な状態遷移を有する再生チ
ャネルの特性を利用して情報の検出を行っている。白色
雑音下で様々な信号レベルが等確率で出現する場合に最
尤検出を行うことを考える。時系列データ値の確率分布
は、複数のガウス分布の和となり、i番目レベルの中心
をai、分散をσ2とすると、入力値xがaiレベルであ
る確率Pi(x)は次式となる。
【0013】Pi(x)=exp[−(x−ai2
(2σ2)]/(√2πσ2) 時系列入力xiがそれぞれmi番目レベルとなる確率Qは
上式の確率の積で表現できる。
【0014】Q=...・Pmi-1(xi-1)・Pm
i(xi)・Pmi+1(xi+1)・... このQが最大となるmi(パス)を求めるため、まず上
式の対数をとる。
【0015】 logQ=Σlog[Pmi(xi)] =Σlog[1/(√2πσ2)]−Σ{(xi−ami2/(2σ2 )} Qを最大にするためには、上式の第2項を最大にすれば
よい。これは、次式により定義されるMの中から最小値
を求めることと等価となる。
【0016】M=Σ(xi−ami2 通常、上記のMのことをメトリックという。また、一時
点のメトリックのことをブランチメトリック、あるmi
の系列に対するメトリック値をパスメトリックという。
【0017】考えられる全てのパスに対して、入力系列
iからパスメトリックを生成し、そのうち最小のパス
メトリックを有するパスを選択する。さらに、パスの各
時点に対応したデータを出力することで最尤検出ができ
る。しかし、無限長のパスの中から1つを選択する処理
を実際の回路で実現することは困難であるため、通常、
ビタビアルゴリズムを用いてパスの選択を漸化的に行う
ことにより実現している。
【0018】ビタビアルゴリズムを採用したビタビ検出
器は、一般に、図16のブロック図に示すようにブラン
チメトリック計算回路20と、パスメトリックを計算す
るACS(Add Compare Select)回路21と、どのパス
を選択したかを記憶するパスメモリ22と、検出情報を
決定する最尤判定回路23から構成されている。
【0019】このビタビ検出器では、記録媒体の再生信
号あるいは伝送路を経て入力された信号に基づいて、ブ
ランチメトリック計算回路20で期待値と実際の入力値
との誤差であるブランチメトリックを計算した後ACS
回路21に入力する。ここで、状態遷移を時間軸上に展
開したトレリス線図を考えると、ACS回路21は、各
時間ごとに、1つの状態に接続されるパスが1本になる
ようにパスの選択を行う。
【0020】選択されたパスはパスメモリ22に記憶さ
れる。最尤判定回路23はパスメモリ22からのパスD
1〜D4と、ACS回路21からの誤差PM1〜PM4
が最小のブランチメトリックにより、このときのパスメ
トリック値が最小の最尤パスの選択を行う。この操作を
続けることで、ある時間以前のパスが1本にマージし、
最尤パスが決定される。
【0021】ビタビ検出器では、最新のデータが入力さ
れた現時点から数時点過去のパスは決定できず、可能性
のあるパスが残っている。ACS回路21内のパスメト
リック値は、状態数の数だけ存在するが、そのうちの最
小値は、パスは決定できないが、現時点以前の最小パス
メトリック値を表している。この値はすなわち、入力系
列がどの程度ビタビ検出器内のチャネル特性に一致して
いるのかを示すことになる。
【0022】さて、パスメトリック値を用いて位相比較
器を構成することを考える。図7に示すように、チャネ
ルの位相のずれがある入力系列に対して位相θのチャネ
ルを有するパスメトリック値を一定長パス毎に計算する
と、位相θで極小値をもつ関数となる。
【0023】ここで、π/2進みチャネルに対するパス
メトリック最小値とπ/2遅れチャネルに対するパスメ
トリック最小値を、一定長パスごとに計算した場合、位
相ずれがある入力系列に対して図8のようなパスメトリ
ック値と位相量の関係が得られる。さらにπ/2進みチ
ャネルに対するパスメトリック最小値とπ/2遅れチャ
ネルに対するパスメトリック最小値の差をとると、その
差パスメトリック値と位相量との関係は図9のようにS
字型の曲線で表される。すなわち、この差メトリック値
を位相情報としてVCOの出力発振周波数の制御に用い
ることでPLL回路を構成することが可能である。
【0024】再生チャネルの特性によって、ビタビ検出
器と同様に、さまざまなACS回路構成が考えられる
が、ここでは、(1,7)RLL符号に代表されるシン
ボル0の連続する個数の最小値が1となる符号(d=1
制限)を光ディスク媒体にNRZI記録した後、再生す
る場合を考える。再生信号をPR(1,1)チャネル等
化すると、最適位相の状態遷移は図10に示してあるよ
うに、3値4状態遷移をする。
【0025】同図において、再生の状態をS、S
、Sの4状態とし、状態Sのときには、次に−
1か0の入力しかあり得ない。もし、−1が入力された
場合、S0の状態のままであり、0が入力されるとS1
状態に遷移し、次には1の入力しかあり得ない。この規
則を利用してビタビ検出することで、ノイズによるビッ
ト誤りを訂正することができる。図11は、状態遷移が
図10で表されるときの再生波形と抽出されるクロック
の位相関係である。
【0026】しかし、位相が最適位相よりもθだけ進ん
だ場合には、図12に示すように6値4状態遷移をし、
このときの再生波形と抽出されるクロックの位相関係は
図13に示すようになる。また、位相が最適位相よりも
θだけ遅れた場合には図14に示すような6値4状態遷
移になり、このときの再生波形と抽出されるクロックの
位相関係は図15示すようになる。このように、位相ず
れを状態遷移の形で表現することができ、2つの状態遷
移からパスメトリック値の差として位相量を検出するこ
とが可能となる。
【0027】上述の位相比較器を構成するためには、ビ
タビ検出器の回路ブロック全ては必要ない。必要なのは
2種のチャネルに対して一定パス長のパスメトリック差
を計算するため回路系である。すなわち、ブランチメト
リック計算ブロックと2つのACS回路で構成し、さら
に、一定パス長を計算するために、一定時間ごとにAC
S回路のパスメトリック値を零クリアする回路手段を付
加することで位相比較器を構成できる。
【0028】さらに、2つのACS回路の各出力パスメ
トリックについてそれぞれ最小値を選択してそれらの差
を出力し、このパスメトリック差を積分器で積分した値
で可変周波数発振器を制御することでPLL回路を構成
することができる。これにより、たとえ高密度記録によ
って分解能が低下したチャネルあるいは、再生再生搬送
波電力対雑音電力比(CNR)が低く通常のPLLでは
クロックジッタが大きい場合でも、正確に入力信号に位
相同期した信号を可変周波数発振器より出力することが
できる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明の各実施の形態につ
いて図面と共に説明する。図1は本発明になるクロック
抽出回路の第1の実施の形態のブロック図を示す。この
実施の形態のクロック抽出回路は、ディジタル電圧制御
発振器(VCO)1と、例えば記録媒体から再生された
再生信号をサンプリングするA/D変換器2と、A/D
変換器2の出力信号(サンプル値)が入力されるブラン
チメトリック計算ブロック3と、2つのACS回路4及
び5と、2つの最小値選択回路6及び7と、減算器8
と、減算器8の出力信号を積分してVCO1に制御電圧
として印加する積分器9と、クリア信号をACS回路4
及び5に入力して一定時間ごとにACS回路4及び5の
パスメトリック値を零クリアする図示しないクリア信号
発生回路とから構成されている。
【0030】また、図2はACS回路4及び5のそれぞ
れの一例の構成図を示す。同図に示すように、ACS回
路4及び5は一般のビタビ検出器のACS回路と同様
に、一時点以前のパスメトリック値に現在のブランチメ
トリック値を加算器10によって加算し、最小値選択回
路11によって最小のパスを選択し、次時点計算のため
にパスメトリック値を遅延回路12によって保持してお
く構成である。
【0031】ただし、ACS回路4及び5は選択したパ
スがどちらであるかを示す情報信号は必要ないため、そ
の情報信号を出力していない点と、パスメトリックを零
クリアするための制御信号を有している点がビタビ検出
器のACS回路と異なる点である。
【0032】次に、図1の実施の形態の動作について説
明する。VCO1の出力発振信号はサンプリング信号と
してA/D変換器2に供給され、ここで入力再生信号が
サンプリングされてサンプル値xiとされた後、通常の
ビタビ検出器と同様にブランチメトリック計算ブロック
3によってブランチメトリックが計算される。メトリッ
ク値自体は演算中では必要なく、その差が問題となるの
で(xi−an2の計算のうちx2 iの項は必要ないた
め、ブランチメトリック計算ブロック3は実際には定数
乗算器と定数加算器で構成できる。
【0033】ブランチメトリック計算ブロック3により
計算されたブランチメトリック値(xi+α)2、(xi
+1)2、(xi+β)2、(xi−α)2、(xi−1)2
及び(xi−β)2は、θ進み位相チャネルを有する第1
のACS回路4と、θ遅れ位相チャネルを有する第2の
ACS回路5にそれぞれ入力されて、各時点ごとにパス
の選択が行われて、パスメトリックが生成される(ただ
し、0<θ<π)。
【0034】ただし、第1のACS回路4と第2のAC
S回路5にそれぞれ入力される6つのブランチメトリッ
ク値は、図2にも示したように、上から順にブランチメ
トリックa、b、c、d、e及びfとすると、第1のA
CS回路4の入力ブランチメトリックa、b、c、d、
e及びfは、(xi+α)2、(xi+1)2、(xi
β)2、(xi−α)2、(xi−1)2及び(xi−β)2
であり、第2のACS回路5の入力ブランチメトリック
a、b、c、d、e及びfは、(xi+β)2、(xi
1)2、(xi+α)2、(xi−β)2、(xi−1)2
び(xi−α)2である。
【0035】このようにして、第1のACS回路4によ
り生成されて出力される複数のパスメトリック値は、最
小値選択回路6により最小パスメトリックが選択され
る。同様に、第2のACS回路5により生成されて出力
される複数のパスメトリック値は、最小値選択回路7に
より最小パスメトリックが選択される。
【0036】これら最小値選択回路6及び7によりそれ
ぞれ選択された、進みチャネルからの最小パスメトリッ
ク値と遅れチャネルの最小パスメトリック値は、減算器
7にそれぞれ供給されて減算されることにより、差パス
メトリックとして生成される。この差パスメトリックは
図9と共に説明したように、最適位相に対する位相情報
を有する。この位相情報を有する差パスメトリックは、
積分器9により積算された後、ディジタルVCO1に制
御信号として印加され、その出力発振信号周波数を可変
制御する。
【0037】これにより、図1に示す回路は一巡するフ
ィードバックループ、すなわちフェーズロックトループ
(PLL)を回路構成する。ただし、パスメトリックは
一定期間ごとにクリア信号により零クリアする。このよ
うにして、ディジタルVCO1からは入力再生信号に位
相同期した、再生信号中のクロックが抽出されて出力さ
れる。
【0038】なお、積分器9に入力する差パスメトリッ
ク値は、パスメトリック値がクリアされる直前の値を用
いることで位相情報のSNRが向上するため、更新タイ
ミング信号が必要であるが、パスメトリック値のクリア
タイミングと同一で代用可能である。また、ディジタル
VCO1は、周知のように例えば固定発振器とパルス付
加および除去回路と分周器から構成されるようなものを
用いることで実現できる。
【0039】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。図3は本発明になるクロック抽出回路の第2
の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一
構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。デ
ィスク装置としてのスループットを向上させるために転
送速度を上げる必要がある場合には、図1の第1の実施
の形態のようなディジタルVCO1を用いた構成では、
VCO内部の固定発振器の周波数が高くなり入力信号に
応じて出力発振周波数を可変動作させることが困難にな
る場合がある。
【0040】そこで、この実施の形態では図3に示すよ
うに、ディジタルVCO1に代えてバリキャップを用い
たアナログVCO14を設けたものである。このアナロ
グVCO14は、入力アナログ電圧に対応した周波数ク
ロックを発振でき、高速動作にも十分対応が可能であ
る。
【0041】従って、図3の第2の実施の形態では、位
相情報を有する差パスメトリックは積分器9により積算
された後、D/A変換器13によりアナログ信号に変換
された後、アナログVCO14に制御信号として印加さ
れ、その出力発振信号周波数を可変制御する。なお、積
分器8及びD/A変換器13はそれぞれ同じ更新信号に
よりクリアされる。これにより、ディスク装置としての
スループットを向上させるために転送速度を上げる必要
がある場合でも、高速動作可能なアナログVCO14の
発振周波数を制御することで、入力再生信号に位相同期
したクロックを抽出してアナログVCO14から出力す
ることができる。
【0042】次に、本発明の第3の実施の形態について
説明する。図4は本発明になるクロック抽出回路の第3
の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一
構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。図
4に示す第3の実施の形態は、パスメトリック値の零ク
リア信号を、VCO1の出力発振信号を分周する分周回
路15によって生成している点に特徴がある。
【0043】図4において、ディジタルVCO1の出力
発振信号は、A/D変換器2にサンプリング信号として
印加される一方、分周器15により分周されてクリア信
号とされた後、ACS回路4及び5と積分器9にそれぞ
れ供給され一定時間毎にこれらをクリアする。
【0044】次に、本発明の第4の実施の形態について
説明する。図5は本発明になるクロック抽出回路の第4
の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一
構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。こ
の実施の形態は、図5に示すように、減算器8の出力減
算信号(差パスメトリック値)を加算器16によりオフ
セット定数と加算した後、積分器9に入力する構成であ
る。
【0045】すなわち、記憶媒体の特性および記録時の
非線形性によっては、ACS回路4及び5から出力され
る2つのパスメトリック値の差と位相量の間に若干のオ
フセットが生じることが予想される。そこで、この実施
の形態では、このオフセットを補正するために、減算器
8の出力差パスメトリック値に加算器16によりオフセ
ットを加えることで、情報検出の信頼性を上げることが
できる。
【0046】次に、本発明の第5の実施の形態について
説明する。図6は本発明になるクロック抽出回路の第5
の実施の形態のブロック図を示す。同図中、図1と同一
構成部分には同一符号を付し、その説明を省略する。こ
の実施の形態は、図6に示すように、例えばFIFOメ
モリのような第1及び第2のn段のメモリ17及び18
とVCO1の出力発振周波数よりもn倍以上高周波数を
発振する発振器19を設けた点に特徴がある。
【0047】図6において、A/D変換器2によりA/
D変換されて得られたサンプル値は、第1のn段のメモ
リ17に入力されて格納され、VCO1の出力発振信号
(クロック)が入力される毎にメモリ内容が更新(シフ
ト)される。更新された直後のn段のメモリ17の内容
は、第2のn段メモリ18に並列出力されて格納(コピ
ー)される。
【0048】第2のn段のメモリ18とブランチメトリ
ック計算ブロック3と2つのACS回路4及び5は、V
CO1の出力クロックとは別の、第2の発振器19の出
力発振信号が第2のクロックCLK2として入力されて
動作する。第2のクロックCLK2でn段のメモリ18
からシリアルに出力されたn個のデータ列は、ブランチ
メトリック計算ブロック3に供給されてパスメトリック
更新し、ACS回路4及び5と最小値選択回路6及び7
を通して減算器8で差パスメトリックとして生成され
る。
【0049】以上の動作は、VCO1から出力されるク
ロックの1周期時間以内に行われる。このような構成に
することで、VCO1から出力される1クロックごとに
位相情報を検出することができ、図3に示した第2の実
施の形態よりも高速な追従動作が可能となる。ただし、
ACS回路4及び5を高速動作させる必要があるため、
データ転送レートが高い場合や、状態数が多い場合には
回路構成が困難となることがある。
【0050】なお、本発明は上記の実施の形態に限定さ
れるものではなく、例えば第3乃至第5の実施の形態に
おいてディジタルVCO1に代えてD/A変換器とアナ
ログVCOを用いることも可能である。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ブランチメトリック計算ブロックと第1及び第2のAC
S回路とパスメトリック差生成手段により2種のチャネ
ルに対して一定パス長のパスメトリック差を計算し、一
定時間毎にパスメトリック値をゼロクリアすることで位
相比較器として動作し、このパスメトリック差を積分し
て可変周波数発振器の出力発振周波数を可変制御するこ
とにより、PLL回路を構成することができるため、た
とえ高密度記録によって分解能が低下したチャネルある
いはCNRが低く、通常のPLL回路ではクロックジッ
タが大きい場合でも、正確に入力再生信号に位相同期し
て再生信号からクロックを抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のブロック図であ
る。
【図2】ACS回路の一例の構成図である。
【図3】本発明の第2の実施の形態のブロック図であ
る。
【図4】本発明の第3の実施の形態のブロック図であ
る。
【図5】本発明の第4の実施の形態のブロック図であ
る。
【図6】本発明の第5の実施の形態のブロック図であ
る。
【図7】位相ずれのある入力系列の最小パスメトリック
値を示すグラフである。
【図8】π/2進み位相チャネルとπ/2遅れ位相チャ
ネルの最小パスメトリック値を示すグラフである。
【図9】π/2進み位相チャネルとπ/2遅れ位相チャ
ネルの最小パスメトリック値の差を示すグラフである。
【図10】位相ずれ量0のときの状態遷移図である。
【図11】位相ずれ量0の再生波形とサンプリングクロ
ックとの関係を示す図である。
【図12】位相がθだけ進んだときの状態遷移図であ
る。
【図13】位相がθだけ進んだときの再生波形とサンプ
リングクロックとの関係を示す図である。
【図14】位相がθだけ遅れたときの状態遷移図であ
る。
【図15】位相がθだけ遅れたときの再生波形とサンプ
リングクロックとの関係を示す図である。
【図16】一般的なビタビ検出器構成を示すブロック図
である。
【図17】従来のクロック抽出回路の一例のブロック図
である。
【符号の説明】
1、26 ディジタル電圧制御発振器(VCO) 2 A/D変換器 3 ブランチメトリック計算ブロック 4、5、21 ACS回路 6、7、11 最小値選択回路 8 減算器 9 積分器 10、16 加算器 12 遅延回路 13 D/A変換器 14 アナログ電圧制御発振器(VCO) 15 分周器 17、18 n段のメモリ 19 発振器 22 パスメモリ 23 最尤判定回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック成分を含む入力信号をサンプリ
    ング信号でサンプリングするサンプリング手段と、 該サンプリング手段によりサンプリングして得られたサ
    ンプリング値からブランチメトリックを生成する計算ブ
    ロックと、 該ブランチメトリックを入力として受け、最適位相より
    所定位相進んだチャネルに対応した第1のACS回路
    と、 該ブランチメトリックを入力として受け、最適位相より
    所定位相遅れたチャネルに対応した第2のACS回路
    と、 一定時間ごとに前記第1及び第2のACS回路のパスメ
    トリック値を零クリアする回路手段と、 前記第1及び第2のACS回路の各出力パスメトリック
    についてそれぞれ最小値を選択してそれらの差を出力す
    るパスメトリック差生成手段と、 前記パスメトリック差を積分する積分器と、 前記積分器の出力値により発振周波数が可変される信号
    を出力し、前記サンプリング信号として前記サンプリン
    グ手段に供給するディジタル可変周波数発振器とを有す
    ることを特徴とするクロック抽出回路。
  2. 【請求項2】 前記ディジタル可変周波数発振器の出力
    信号を分周し、その分周出力信号を前記第1及び第2の
    ACS回路及び前記積分器へパスメトリックゼロクリア
    信号として供給する分周回路を設けたことを特徴とする
    請求項1記載のクロック抽出回路。
  3. 【請求項3】 前記パスメトリック差生成手段の出力パ
    スメトリック差にオフセットを加算して前記積分器へ入
    力する加算回路を設けたことを特徴とする請求項1記載
    のクロック抽出回路。
  4. 【請求項4】 前記サンプリング手段の出力信号を前記
    ディジタル可変周波数発振器の出力信号毎に更新記憶す
    るn段の第1の記憶回路と、前記第1の記憶回路の記憶
    値をコピーする第2の記憶回路と、前記ディジタル可変
    周波数発振器の出力信号のn倍以上の周波数を発振して
    前記第2の記憶回路とブランチメトリック計算ブロック
    と第1及び第2のACS回路にクロックとして入力する
    発振器を有することを特徴とする請求項1記載のクロッ
    ク抽出回路。
  5. 【請求項5】 前記積分器の出力値をアナログ信号に変
    換する変換回路と、該変換回路の出力信号により発振周
    波数が可変される信号を出力し、前記サンプリング信号
    として前記サンプリング手段に供給するアナログ可変周
    波数発振器とを前記ディジタル可変周波数発振器の代わ
    りに設けたことを特徴とする請求項1乃至4のうちいず
    れか一項記載のクロック抽出回路。
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