JP2000182335A - Pll回路及びそれを備えた光ディスク装置 - Google Patents

Pll回路及びそれを備えた光ディスク装置

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JP2000182335A
JP2000182335A JP10356333A JP35633398A JP2000182335A JP 2000182335 A JP2000182335 A JP 2000182335A JP 10356333 A JP10356333 A JP 10356333A JP 35633398 A JP35633398 A JP 35633398A JP 2000182335 A JP2000182335 A JP 2000182335A
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Hiromi Honma
博巳 本間
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  • Signal Processing For Digital Recording And Reproducing (AREA)
  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分解能が低下した再生信号から追従ジッタの
少ないクロック信号を抽出することができるPLL回路
を提供する。 【解決手段】 入力信号の波形を所望の周波数特性から
成る波形に変換する等化器と、等化器の出力信号をデジ
タル信号に変換し、所定のクロック信号のタイミングで
出力するA/D変換器と、予め設定された複数個のしき
い値を用いて、A/D変換器の出力信号から入力信号の
位相情報を抽出する位相比較器と、位相比較器から出力
される位相情報を積分するループフィルタと、ループフ
ィルタの出力信号にしたがって発振周波数が制御され
る、所定のクロック信号を出力する電圧制御発振器とを
有する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光ディスクなどの記
録媒体に高密度記録された情報を再生するためのクロッ
ク信号を生成するPLL回路及びそれを備えた光ディス
ク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の情報機器は、マルチメディア化の
進展により映像情報を含めた大量の情報を処理する必要
にせまられている。また、これらの情報を記録するため
の光ディスクあるいは磁気ディスク等の記録媒体の大容
量化も拍車がかかっている。光ディスクや磁気ディスク
の記憶容量を増大させるためには記録密度を上げる必要
があり、これに伴って検出された情報のエラーレートの
低減や信頼性の確保が重要課題となってきている。
【0003】これらの課題を解決する手法として、例え
ば、パーシャルレスポンス(Partial Response)方式と
最尤検出(Maximum Likelihood)方式とを組み合わせた
PRMLと呼ばれる情報再生方式が有力視されている。
PRML再生方式は、記録媒体から読み出された再生信
号の波形の時系列の振幅値を用いて最尤検出する方式で
あり、分解能が低下した高密度の記録情報に対しても高
い性能で情報を検出することができるため、記録装置へ
の搭載が相次いでいる。
【0004】なお、PRML再生方式では、最尤検出器
の特性を最大限に引き出すために、再生信号をPR等化
によって補正した後、最尤検出することがよく知られて
おり、例えば、「1994年、テレビジョン学会年次大会(I
TE'94)予稿集、287〜288頁」にその技術が記載されてい
る。
【0005】高密度記録された光ディスクや磁気ディス
クから情報を再生する場合、符号間干渉が大きいため再
生信号の波形振幅が低下してしまう。したがって、磁気
ディスク装置では再生信号のSNRが小さくなり、光デ
ィスク装置では再生信号の高周波成分のCNRが小さく
なるため、検出された情報の誤り率が上昇してしまう。
【0006】最尤検出方式では、決まった状態遷移を有
するPR再生チャネルを利用して情報の検出を行ってお
り、例えば、4bit程度の量子化ビットの振幅情報列
の入力に対して、PR再生チャネルの特性に基づいて考
えられる全ての時系列パターンの中から誤差の二乗平均
が最小になるものを選択することで、SNRあるいはC
NRが小さくても低い誤り率で情報を検出することがで
きる方式である。
【0007】しかしながら、実際の回路で上述した最尤
検出処理を行うことは、回路規模の増大や動作速度の低
下等の点で実現が困難であるため、通常は、「IEEE Tra
nsaction on Communication, VOL.COM-19,Oct,1971」等
に示されるように、ビタビアルゴリズムと呼ばれるアル
ゴリズムを用いてパスの選択を漸化的に行うことにより
実現している。
【0008】一般に、ビタビアルゴリズムで動作するビ
タビ検出器、及びその後段に接続される情報検出用のデ
ジタル回路群は同期して動作させる必要があるため、同
期基準となるクロック信号が必要になる。
【0009】通常、クロック信号は再生信号から抽出す
るが、光ディスク装置等の再生信号はスピンドルの回転
むらやディスクの微少な傾きによってクロック信号の周
波数に若干の変動が発生している。この変動に追従した
クロック信号を発生するためにPLL(Phase Locked L
oop)回路が用いられる。
【0010】最尤検出器として上記ビタビ検出器を用い
る場合、定常位相誤差の発生を抑制して検出した情報の
エラーレートの上昇を防止するため、PLL回路には、
再生信号をディジタル信号に変換するA/D変換器と、
A/D変換後のサンプルデータを用いて位相比較を行う
位相比較器とを備えている。
【0011】このような構成は、例えば、特開平8−3
21140号公報、あるいは特開平9―204740号
公報に掲載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】高記録密度化によって
再生信号の分解能が低下しているPRML再生方式で
は、再生信号から抽出されるパルス波形の立ち上がりエ
ッジ、あるいは立ち下がりエッジのジッタが増加してし
まう。
【0013】上述したように、PLL回路はこのエッジ
の情報をもとにフィードバックループを構成しているた
め、クロック信号のジッタも増加してしまう。したがっ
て、検出された情報には本来のノイズ以外のサンプリン
グずれに起因する誤差が重畳されてしまうため、等価的
にノイズが増加してしまう。すなわち、PRML再生方
式の最尤検出器の性能はPLL回路の性能に大きく依存
するため、検出用の回路が如何に高性能であってもクロ
ック信号の品質が悪い場合には、良好な性能を引き出す
ことができないという問題が発生する。
【0014】本発明は上記したような従来の技術が有す
る問題点を解決するためになされたものであり、分解能
が低下した再生信号から追従ジッタの少ないクロック信
号を抽出することができるPLL回路を提供することを
目的とする。
【0015】また、本発明の他の目的は、追従特性の良
好なPLL回路を光ディスク装置に搭載することによっ
て、装置の高密度化あるいは検出情報の信頼性向上に貢
献することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のPLL回路は、入力信号の波形を所望の周波数
特性から成る波形に変換する等化器と、前記等化器の出
力信号をデジタル信号に変換し、所定のクロック信号の
タイミングで出力するA/D変換器と、予め設定された
複数個のしきい値を用いて、前記A/D変換器の出力信
号から前記入力信号の位相情報を抽出する位相比較器
と、前記位相比較器から出力される前記位相情報を積分
するループフィルタと、前記ループフィルタの出力信号
にしたがって発振周波数が制御される、前記所定のクロ
ック信号を出力する電圧制御発振器と、を有する構成で
ある。
【0017】また、入力信号をデジタル信号に変換し、
所定のクロック信号のタイミングで出力するA/D変換
器と、前記A/D変換器の出力信号から、入力信号の波
形を所望の周波数特性から成る波形に変換するための処
理を行う等化器と、予め設定された複数個のしきい値を
用いて、前記等化器の出力信号から前記入力信号の位相
情報を抽出する位相比較器と、前記位相比較器から出力
される前記位相情報を積分するループフィルタと、前記
ループフィルタの出力信号にしたがって発振周波数が制
御される、前記所定のクロック信号を出力する電圧制御
発振器と、を有する構成である。
【0018】このとき、前記位相比較器は、時間的に連
続する2つの入力値が前記しきい値を横切ったことを示
すタイミング信号を出力すると共に、前記入力値と前記
しきい値の差の値から、1時点前の差の値と現時点の差
の値のうちの小さい方を、前記1時点前の差の値と現時
点の差の値の大小関係に応じた適切な符号を付与した値
を前記位相情報として出力する複数の位相比較サブ回路
と、前記位相比較サブ回路の出力信号のうち、前記タイ
ミング信号にしたがって所定の1つを選択するためのセ
レクト信号を出力するデコーダと、前記デコーダから出
力されるセレクト信号にしたがって前記複数の位相比較
サブ回路の出力信号のうちの1つを出力するセレクタ
と、を有する構成であってもよい。
【0019】また、前記位相比較器は、a≦bの関係に
ある正数a及びbを用いて、パーシャルレスポンス等化
特性をPR(a,b,a)で表わし、ランレングス制限
符号(d、k)のうち、d≧1を用いたとき、該PR
(a,b,a)の4つの振幅レベルのうち、b/(2a
+b)、及び−b/(2a+b)の2つのレベルをしき
い値として用いるものであってもよく、a≦bの関係に
ある正数a及びbを用いて、パーシャルレスポンス等化
特性をPR(a,b,b,a)で表わし、ランレングス
制限符号(d、k)のうち、d≧1を用いたとき、該P
R(a,b,b,a)チャネルの7つの振幅レベルのう
ち、b/(2a+b)、及び−b/(2a+b)、及び
0の3つのレベルをしきい値として用いるものでもよ
い。
【0020】一方、本発明の光ディスク装置は、光ディ
スクから読み出される再生信号を前記入力信号とする上
記PLL回路と、前記A/D変換器の出力信号から前記
光ディスクに記録された情報を最尤検出する最尤検出器
と、を有する構成である。
【0021】上記のように構成されたPLL回路は、位
相比較器が、予め設定された複数個のしきい値を用い
て、A/D変換器の出力信号から入力信号の位相情報を
抽出することで、同じ入力信号に対して、従来よりも多
くの位相情報を抽出することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】次に本発明について図面を参照し
て説明する。
【0023】(第1実施例)図1は本発明のPLL回路
の第1実施例の構成を示すブロック図である。
【0024】図1において、本実施例のPLL回路は、
再生信号RFの波形を所望の周波数特性から成る波形に
変換する等化器1と、等化器1の出力信号をデジタル信
号に変換し、所定のクロック信号CLKのタイミングで
出力するA/D変換器2と、予め設定された複数個のし
きい値を用いて、A/D変換器2の出力信号から再生信
号の位相情報を抽出する位相比較器3と、位相比較器3
で抽出された位相情報を積分するループフィルタ4と、
ループフィルタ4の出力信号にしたがって発振周波数が
制御されるクロック信号CLKを出力する電圧制御発振
器(以下、VCO(Voltage Controlled Oscillator)
と称す)5とを有する構成であり、VCO5から出力さ
れるクロック信号CLKをA/D変換器2に帰還するこ
とで、A/D変換器2を含めた位相同期ループを形成し
た構成である。A/D変換器2の出力信号は最尤検出器
6に入力され、最尤検出器6によって再生信号中に含ま
れる情報が検出される。
【0025】等化器1は、トランスバーサルフィルタ、
あるいは遮断周波数及び高域ブースト量の2つのパラメ
ータを調整したアナログフィルタ等によって構成され、
再生信号RFの波形を所望のPRチャネルの特性に近づ
けるための等化処理を行う。なお、これらのアナログフ
ィルタの構成は当業者によく知られており、また本発明
とは直接関係しないため、その詳細な説明は省略する。
【0026】位相比較器3は、再生用のPRチャネルの
遷移状態から考えられるn個のしきい値(th1〜th
n)を用いて位相情報を出力するn個の位相比較サブ回
路311〜31nと、位相比較サブ回路311〜31nの出
力信号PC1〜PCnから所定の1つを選択するための
セレクト信号を出力するデコーダ32と、デコーダ32
から出力されるセレクト信号にしたがって位相比較サブ
回路311〜31nの出力信号のうちの1つを出力するセ
レクタ33とを備えている。
【0027】位相比較サブ回路311〜31nは、時間的
に連続する2つの入力値がしきい値th1〜thnを横
切った時点でタイミング信号f1〜fnを出力する。
【0028】デコーダ32は、位相比較サブ回路311
〜31nからのタイミング信号f1〜fnをそれぞれ監
視し、タイミング信号が出力された位相比較サブ回路の
出力信号を選択するためのセレクト信号を出力する。但
し、入力値が最大振幅値あるいは最小振幅値で連続する
場合には、位相比較サブ回路311〜31nから位相情報
が出力されないため、セレクタ33は0を出力する。
【0029】図2は図1に示した位相比較回路が有する
位相比較サブ回路の一構成例を示すブロック図である。
【0030】図2に示すように、位相比較サブ回路31
1〜31nは、入力された信号xi(i=1〜nの自然
数)としきい値th(ここでは、th1〜thnを代表
してthと記す)とのレベル差を減算器311によって
算出し、減算器311の出力を絶対値回路312に通過
させ、第1のレジスタ313に保持させる。そして、第
1のレジスタ313に保持させた1時点前の値(xi-1
−th)と現時点の値(xi−th)とを比較器314
によって比較し、小さい方の値に、それらの大小関係に
応じた適切な符号を付与し(乗算器315を用いて)、
セレクタ316から選択出力する。すなわち、位相比較
サブ回路311〜31nからは、下記式(1)または式
(2)に示すような値が出力される。
【0031】PCi=−|xi−th|…(1) 但し、|xi−th|<|xi-1−th| PCi=|xi-1−th|…(2) 但し、|xi−th|≧|xi-1−th| また、位相比較サブ回路311〜31nは、減算器311
の出力信号のうち、MSBの値を第2のレジスタ317
で保持し、第2のレジスタ317に保持された1時点前
の値と現時点の値との排他的論理和をEXORゲート3
18によって算出することでタイミング信号f(ここで
は、f1〜fnを代表してfと記す)を出力する。
【0032】ループフィルタ4は、D/A変換器を用い
て入力信号yiをアナログ信号に変換し、リードラグフ
ィルタなどに通過させる構成にしてもよく、デジタルフ
ィルタによって構成してもよい。
【0033】図3は図1に示したループフィルタの一構
成例を示すブロック図である。
【0034】なお、図3に示したループフィルタはデジ
タル回路でフィルタを構成した場合の最も簡単な回路例
である。
【0035】図3に示すように、ループフィルタ4は、
入力信号yiを第1の加算器41及びレジスタ42から
成る積分回路で積分し、第1の乗算器43でβ倍にした
信号と、入力信号yiを第2の乗算器44でα倍にした
信号とを第2の加算器45で加算する構成である。
【0036】VCO5は、入力信号ziがアナログ信号
の場合はアナログVCOを用い、入力信号ziがデジタ
ル信号の場合にはデジタルVCOを用いる。なお、これ
らアナログVCO及びデジタルVCOの構成は当業者に
とってよく知られており、また本発明とは直接関係しな
いので、その詳細な説明は省略する。
【0037】次に、本実施例のPLL回路の動作につい
て説明する。
【0038】なお、以下では、光ディスク装置等によく
用いられるRLL(Run Length Limited :ランレングス
制限)符号(d、k)のうち、d≧1である(1、7)
変調やEFM(Eight to Fourteen Modulation)変調等
の符号をNRZI記録した光ディスクから読み出した信
号を再生信号として図1に示したPLL回路に入力する
ものと想定して説明する。
【0039】図4はPRチャネルのアイパターンを示す
図であり、同図(a)はPR(1,1)チャネルの波形
図、同図(b)はPR(a,b,a)チャネルの波形
図、同図(c)はPR(a,b,b,a)チャネルの波
形図である。なお、定数a、bは、a≦bの関係にある
正数である。
【0040】図4(a)に示すように、光ディスクに記
録された情報が低記録密度の場合、再生信号はPR
(1,1)チャネルに近い波形となる。一方、図4
(b)、(c)に示すように記録密度を上げていくと、
再生信号はPR(a,b,a)チャネルの波形に近づ
き、さらにはPR(a,b,b,a)チャネルの波形に
近づいていく。すなわちアイパターンの開口が小さくな
る。
【0041】PR(1,1)チャネルの場合には、しき
い値を0レベルとした場合の位相情報を用いることで十
分にPLL動作が可能である。しかしながら、高記録密
度に起因して分解能が低下すると、0レベルのときの波
形の傾きが緩やかになってくるため、しきい値を0レベ
ルとしてパルス化した波形のエッジは時間的な揺らぎ
(ジッタ)が大きくなる。
【0042】本実施例のPLL回路では、位相比較器が
複数のしきい値を用いて位相情報を抽出し、例えば、図
4(b)に示したPR(a,b,a)チャネルの場合
は、±b/(2a+b)の2つのしきい値レベルを用い
て位相情報を出力する。また、図4(c)に示したPR
(a,b,b,a)チャネル場合は、±(b−a)/
(a+b)と0の3つのしきい値レベルを用いて位相情
報を出力する。
【0043】すなわち、位相比較器が複数のしきい値レ
ベルを用いて位相情報を出力することで、従来よりも多
くの位相情報を抽出することが可能になるため、再生信
号の周波数変動に対してPLL回路から出力するクロッ
ク信号を良好に追従させることができる。
【0044】次に本実施例のPLL回路の効果について
図面を用いて説明する。
【0045】図5はしきい値を0レベルとする位相比較
サブ回路から成る位相比較器の構成を示すブロック図で
ある。また、図6はPR(a,b,b,a)チャネルの
波形に対して、サンプリング位相が遅れた場合の位相比
較器の出力波形の様子を示すタイミングチャートであ
り、図7はPR(a,b,b,a)チャネルの波形に対
して、サンプリング位相が進んだ場合の位相比較器の出
力波形の様子を示すタイミングチャートである。なお、
図6及び図7は、RLL符号(d、k)のうち、d=1
とした場合の波形である。
【0046】例えば、しきい値が0レベルしかない図5
に示すような位相比較器13からは5エッジ情報しか出
力されないが、図6に示すように本実施例の位相比較器
からは11エッジ情報が出力されることが分かる。ま
た、図7に示すように、サンプリング位相が進んだ場合
でも本実施例の位相比較器からは11エッジ情報が出力
される。
【0047】(第2実施例)次に本発明のPLL回路の
第2実施例について図面を参照して説明する。
【0048】図8は本発明のPLL回路の第2実施例の
構成を示すブロック図である。
【0049】本実施例のPLL回路は、第1実施例のP
LL回路の等化器とA/D変換器の配置を逆転させた構
成である。その他の構成は第1実施例と同様であるた
め、その説明は省略する。
【0050】本実施例のように、A/D変換器12から
出力されるデジタル信号によって等化処理を行い、等化
器11の出力信号を用いて位相比較を行う構成の場合、
等化処理に要する遅延によってPLL回路の追従性能が
劣化するおそれがある。
【0051】しかしながら、本実施例では、等化器11
において波形等化のためのフィルタ特性を最適化するこ
とが可能になるため、検出された情報の誤り率をより低
下させることができる。
【0052】(第3実施例)次に本発明のPLL回路の
第3実施例について図面を参照して説明する。
【0053】図9は本発明のPLL回路の第3実施例の
構成を示す図であり、位相比較器の構成を示すブロック
図である。
【0054】本実施例のPLL回路は、位相比較器の構
成が第1実施例と異なっている。その他の構成は第1実
施例と同様であるため、その説明は省略する。
【0055】本実施例では、RLL符号(d、k)のう
ち、d≧1である(1、7)変調やEFM変調等の符号
をNRZI記録した光ディスクからの再生信号を、PR
(a,b,a)チャネルのみでPRML検出する場合に
限定した構成である。
【0056】この場合、情報を検出するための最尤検出
器には、図4(b)に示すようなサンプリング位置の情
報を入力する必要がある。すなわち、図4(b)に示す
再生信号波形から位相情報を抽出するためには、4つの
基準レベルのうち、中央の2つのレベル{±b/(2a
+b)}をしきい値とする2つの位相比較サブ回路を備
えた、図9に示すような位相比較器を用いるとよい。
【0057】(第4実施例)次に本発明のPLL回路の
第4実施例について図面を参照して説明する。
【0058】図10は本発明のPLL回路の第4実施例
の構成を示す図であり、位相比較器の構成を示すブロッ
ク図である。
【0059】本実施例のPLL回路は、位相比較器の構
成が第1実施例と異なっている。その他の構成は第1実
施例と同様であるため、その説明は省略する。
【0060】図10に示すように、本実施例では、RL
L符号(d、k)のうち、d≧1である(1、7)変調
やEFM変調等の符号をNRZI記録した光ディスクか
らの再生信号をPR(a,b,b,a)チャネルのみで
PRML検出する場合に限定した構成である。
【0061】この場合、情報を検出するための最尤検出
器には、図4(c)に示すようなサンプリング位置の情
報を入力する必要がある。すなわち、図4(c)に示す
再生信号波形から位相情報を抽出するためには、7つの
基準レベルのうち、3つのレベル{±b/(a+b)、
0}をしきい値とする3つの位相比較サブ回路を備え
た、図10に示すような位相比較器を用いるとよい。
【0062】(第5実施例)本実施例では、上記第1実
施例〜第4実施例で示したPLL回路を光ディスク装置
に搭載した構成を示す。
【0063】図11は本発明の光ディスク装置の構成を
示すブロック図である。なお、図11は第1実施例、第
3実施例、及び第4実施例のPLL回路を用いる場合の
構成である。
【0064】図11に示すように、光ディスク75に記
録された情報は光ヘッド74で検出され、再生信号RF
は上述した第1実施例〜第4実施例のPLL回路に入力
される。
【0065】ここで、A/D変換器の出力情報はビタビ
検出器からなる最尤検出器に入力され、光ディスク75
に記録された情報が検出される。
【0066】コントローラ71は、最尤検出器からの検
出情報をもとに、光ヘッド74の位置をサーボ回路73
を用いて制御し、併せて光ヘッド74から出射されるレ
ーザ光のパワーをLDパワー制御回路72を用いて最適
に制御する。
【0067】このように第1実施例〜第4実施例のPL
L回路を光ディスク装置で用いることで、再生信号の周
波数変動に対して良好に追従するクロック信号を得るこ
とができるため、検出した情報の誤り率を低下させるこ
とが可能になり、光ディスク装置の信頼性を向上させる
ことができる。
【0068】なお、本発明の構成は上記各実施例に示さ
れた構成に限定されず、本発明の技術思想の範囲内にお
いて、各実施例は適宜変更され得ることは明らかであ
る。
【0069】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0070】位相比較器が予め設定された複数個のしき
い値を用いて、A/D変換器の出力信号から入力信号の
位相情報を抽出することで、同じ入力信号に対して、従
来よりも多くの位相情報を抽出することができる。
【0071】したがって、再生信号の周波数変動に対し
てPLL回路から出力するクロック信号を良好に追従さ
せることができる。また、本発明のPLL回路を光ディ
スク装置で用いることで、検出した情報の誤り率を低下
させることができるため、光ディスク装置の信頼性を向
上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のPLL回路の第1実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図2】図1に示した位相比較回路が有する位相比較サ
ブ回路の一構成例を示すブロック図である。
【図3】図1に示したループフィルタの一構成例を示す
ブロック図である。
【図4】PRチャネルのアイパターンを示す図であり、
同図(a)はPR(1,1)チャネルの波形図、同図
(b)はPR(a,b,a)チャネルの波形図、同図
(c)はPR(a,b,b,a)チャネルの波形図であ
る。
【図5】しきい値を0レベルとする位相比較サブ回路か
ら成る位相比較器の構成を示すブロック図である。
【図6】PR(a,b,b,a)チャネルの波形に対し
て、サンプリング位相が遅れた場合の位相比較器の出力
波形の様子を示すタイミングチャートである。
【図7】PR(a,b,b,a)チャネルの波形に対し
て、サンプリング位相が進んだ場合の位相比較器の出力
波形の様子を示すタイミングチャートである。
【図8】本発明のPLL回路の第2実施例の構成を示す
ブロック図である。
【図9】本発明のPLL回路の第3実施例の構成を示す
図であり、位相比較器の構成を示すブロック図である。
【図10】本発明のPLL回路の第4実施例の構成を示
す図であり、位相比較器の構成を示すブロック図であ
る。
【図11】本発明の光ディスク装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1、11 等化器 2、12 A/D変換器 3、13 位相比較器 4 ループフィルタ 5 電圧制御発振器 6 最尤検出器 311〜31n 位相比較サブ回路 32 デコーダ 33 セレクタ 41 第1の加算器 42 レジスタ 43 第1の乗算器 44 第2の乗算器 45 第2の加算器 71 コントローラ 72 LDパワー制御回路 73 サーボ回路 74 光ヘッド 75 光ディスク 311 減算器 312 絶対値回路 313 第1のレジスタ 314 比較器 315 乗算器 316 セレクタ 317 第2のレジスタ 318 EXORゲート

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号の波形を所望の周波数特性から
    成る波形に変換する等化器と、 前記等化器の出力信号をデジタル信号に変換し、所定の
    クロック信号のタイミングで出力するA/D変換器と、 予め設定された複数個のしきい値を用いて、前記A/D
    変換器の出力信号から前記入力信号の位相情報を抽出す
    る位相比較器と、 前記位相比較器から出力される前記位相情報を積分する
    ループフィルタと、 前記ループフィルタの出力信号にしたがって発振周波数
    が制御される、前記所定のクロック信号を出力する電圧
    制御発振器と、を有するPLL回路。
  2. 【請求項2】 入力信号をデジタル信号に変換し、所定
    のクロック信号のタイミングで出力するA/D変換器
    と、 前記A/D変換器の出力信号から、入力信号の波形を所
    望の周波数特性から成る波形に変換するための処理を行
    う等化器と、 予め設定された複数個のしきい値を用いて、前記等化器
    の出力信号から前記入力信号の位相情報を抽出する位相
    比較器と、 前記位相比較器から出力される前記位相情報を積分する
    ループフィルタと、 前記ループフィルタの出力信号にしたがって発振周波数
    が制御される、前記所定のクロック信号を出力する電圧
    制御発振器と、を有するPLL回路。
  3. 【請求項3】 前記位相比較器は、 時間的に連続する2つの入力値が前記しきい値を横切っ
    たことを示すタイミング信号を出力すると共に、前記入
    力値と前記しきい値の差の値から、1時点前の差の値と
    現時点の差の値のうちの小さい方を、前記1時点前の差
    の値と現時点の差の値の大小関係に応じた適切な符号を
    付与した値を前記位相情報として出力する複数の位相比
    較サブ回路と、 前記位相比較サブ回路の出力信号のうち、前記タイミン
    グ信号にしたがって所定の1つを選択するためのセレク
    ト信号を出力するデコーダと、 前記デコーダから出力されるセレクト信号にしたがって
    前記複数の位相比較サブ回路の出力信号のうちの1つを
    出力するセレクタと、を有する請求項1または2記載の
    PLL回路。
  4. 【請求項4】 前記位相比較器は、 a≦bの関係にある正数a及びbを用いて、パーシャル
    レスポンス等化特性をPR(a,b,a)で表わし、ラ
    ンレングス制限符号(d、k)のうち、d≧1を用いた
    とき、 該PR(a,b,a)の4つの振幅レベルのうち、b/
    (2a+b)、及び−b/(2a+b)の2つのレベル
    をしきい値として用いる請求項1乃至3のいずれか1項
    記載のPLL回路。
  5. 【請求項5】 前記位相比較器は、 a≦bの関係にある正数a及びbを用いて、パーシャル
    レスポンス等化特性をPR(a,b,b,a)で表わ
    し、ランレングス制限符号(d、k)のうち、d≧1を
    用いたとき、 該PR(a,b,b,a)チャネルの7つの振幅レベル
    のうち、b/(2a+b)、及び−b/(2a+b)、
    及び0の3つのレベルをしきい値として用いる請求項1
    乃至3のいずれか1項記載のPLL回路。
  6. 【請求項6】 光ディスクから読み出される再生信号を
    前記入力信号とする請求項1乃至5のいずれか1項記載
    のPLL回路と、 前記A/D変換器の出力信号から前記光ディスクに記録
    された情報を最尤検出する最尤検出器と、を有する光デ
    ィスク装置。
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