JP3235725B2 - 電圧制御発振回路と位相同期回路及び光ディスク装置 - Google Patents

電圧制御発振回路と位相同期回路及び光ディスク装置

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JP3235725B2 JP37446698A JP37446698A JP3235725B2 JP 3235725 B2 JP3235725 B2 JP 3235725B2 JP 37446698 A JP37446698 A JP 37446698A JP 37446698 A JP37446698 A JP 37446698A JP 3235725 B2 JP3235725 B2 JP 3235725B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高密度記録された
情報を再生する装置に用いられる電圧制御発振回路、位
相同期回路及び光ディスク装置に関し、特にPLL追従
性能の向上および位相同期(PLL)回路のデジタル化
を行う場合に好適な電圧制御発振回路、位相同期回路及
び光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、マルチメディア化の進展により、
映像情報を含めた大量の情報を処理する必要にせまられ
ている。更に、マルチメディア化の進展は、これらの情
報を記録するためのストレージ装置の大容量化に拍車を
かけている。光ディスク装置あるいはHDD(ハードデ
ィスク)装置の記憶容量を増加させるためには記録密度
を上げる必要があり、これに伴い、エラーレートの低
減、信頼性の確保が重要課題となってきている。
【0003】PRML(Partial Response Maximum Lik
elihood)と呼ばれる再生方式は、分解能が低下した高
密度記録再生波形に対しても高い再生性能を有している
ため、光ディスクやHDD装置等のファイル装置への搭
載が相次いでいる。パーシャルレスポンス波形等化と最
尤検出を組み合わせたこのPRML方式は、再生チャネ
ルを考慮した最尤検出器の特性を最大限に引き出すため
に、再生信号を波形等化によって補正後、最尤検出する
ことはよく知られるところである。例えば「1994年、テ
レビジョン学会年次大会(ITE'94)予稿集、287〜288頁」
にPRMLに関する記述がある。
【0004】光ディスクと磁気ディスクのどちらの記録
媒体に関しても、高密度記録された情報を再生する場合
には、符号間干渉が大きくなり、再生振幅が低下してし
まう。従って、磁気ディスクではSNR(信号対雑音
比)が小さく、光ディスクでは再生信号の高い周波数成
分のCNR(キャリア対雑音比)が小さくなり、検出情
報の誤り率が上昇してしまう。最尤検出方式は、決まっ
た状態遷移を有する再生チャネルの特性を利用して情報
の検出を行っており、検出器に入力される例えば4bi
t程度の量子化ビット数の振幅情報列に対して、再生チ
ャネルの特性から考えられる全ての時系列パタンの中か
ら誤差の二乗平均が最小になるものを選択することで、
SNRあるいはCNRが小さくても、低い誤り率で情報
を検出することができるのである。
【0005】実際の回路上で上述の処理を行うことは、
回路規模および動作速度の点で困難であるため、通常
は、「IEEE Transaction on Communication, VOL.COM-1
9,Oct,1971」に示されるビタビアルゴリズムと呼ばれる
アルゴリズムを用いて、最適なパスの選択を漸化的に行
うことにより実現している。
【0006】ビタビ検出器と、それ以降に接続されるデ
ジタル回路群は、同期式の回路であるため、同期したク
ロック信号が必要である。通常は、再生信号自体からこ
のクロック信号を抽出しているが、ディスク装置の再生
信号は、ディスクを回転させるスピンドルモータの回転
むらやディスクの微少な傾きによって、同期クロックの
周波数が若干変化するため、この変化に追従して同期ク
ロック信号を発生するPLL(Phase Locked Loop)と
呼ばれる位相同期回路(クロック抽出回路)が必要とな
る。ビタビ検出器等を用いる場合、従来のアナログ位相
同期回路とPRML検出器の構成では定常位相誤差が発
生してしまいエラーレートが上昇してしまうため、A/
D変換後のサンプルデータを用いて位相比較を行い位相
同期ループを構成することが一般的である。
【0007】上述したような構成の位相同期回路に関す
る従来例1として、特開平8−321140号公報によ
る再生信号処理装置がある。同装置は、高密度記録を可
能とし、磁気ディスク装置の大容量化を目的としたもの
であり、位相同期回路の生成するサンプリングクロック
のタイミング位相を補正する手段と、入力デジタル信号
の等化誤差量を検出する手段とを具備し、等化誤差量が
最小となるサンプリングクロックのタイミング位相補正
量を検出し設定することを特徴とし、高密度記録時のビ
ットエラーレートを改善できるので、磁気ディスク装置
の大容量化が可能になるとしている。
【0008】また、上述したような構成の位相同期回路
に関する従来例2として、特開平9―204740号公
報は、最尤復号化のための状態の同期を行うことを目的
としたものであり、再生データから位相を抽出しクロッ
クを生成するクロック生成手段と、再生データが最尤復
号入力として供給され、該最尤復号入力に対して最尤復
号を行う最尤復号手段と、最尤復号入力の先頭と時変な
トレリスの初期状態とを合わせることによって同期を取
る状態同期手段とを有することを特徴とするデジタル情
報記録再生同期装置が開示されている。
【0009】以上のように、PRML検出器により再生
性能を向上させるためにはサンプリング情報を用いた位
相比較が不可欠であり、位相同期回路を含めた全デジタ
ル化によって小型化が実現できる。
【0010】しかし、従来のデジタル位相同期の基本概
念は、J,R,Cessna and D.M.Levy: "Phase Noise and Tr
ansient Times for a Binary Quantized Digital Phase
-Locked Loop in White Gaussian Noise",IEEE Trans.,
COM-20,2,p.94,April 1972あるいは、J.K.Holmes: "Per
formance of a First-Order Transition Sampliing Dig
ital Phase-Locked Loop Using Random-Walk Models",I
EEE Trans.,COM-20,2,p.119,April 1972に述べられてい
るように、固定周波数発振器出力を外部制御でパルスを
付加あるいは除去し、分周することでデジタル電圧制御
発振回路(VCO:Voltage Controlled Oscillator)
を構成する。
【0011】これに対し、従来例3として、尾佐竹、小
川:"量子化同期方式"、通信学会誌(A)、56-A,8,p.4
68,昭48-08 には、多段タップを持った遅延回路により
固定周波数発振器出力から位相ずれクロックを生成し切
り替えて出力するデジタルVCOが紹介されている。
【0012】また、従来例4として、特開平10―14
5228号公報には、周波数までの制御が可能なデジタ
ルPLLに関する技術が報告されている。即ち、同公報
は、周波数の制御が可能で且つ製品毎の最適設計を必要
としないことを目的としたものであり、第1の信号と第
2の信号との位相差信号を出力する位相差信号を出力す
る回路と、位相差が時間の経過と共に増加し且つ第2の
信号が第1の信号よりも位相が進んでいる場合は遅延時
間増加信号を出力し、位相差が時間の経過と共に増加し
且つ第2の信号が第1の信号よりも位相が遅れている場
合は遅延時間減少信号を出力する遅延制御回路と、遅延
時間増加信号を与えられたときは第2の信号を遅延する
時間を増加し、遅延時間減少信号を与えられたときは遅
延時間を減少させて第2の信号を位相比較器に出力する
出力回路とを備えることを特徴とするデジタル位相同期
回路が開示されている。
【0013】この従来例4においては、具体的には図1
5に示すように、デジタル位相同期回路は、M分周器8
01、位相比較回路802、位相差検知回路803、位
相差差分回路804、遅延制御回路805、遅延可変回
路806、N分周器807、インバータ808から構成
されており、位相比較情報と位相比較情報の絶対値の差
分により周波数までの制御を可能としている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た各従来例においては、下記のような問題があった。
【0015】即ち、従来例1及び従来例2においては、
アナログ制御のVCOを用いるPLL回路であるため、
製品毎に、所望のループゲインが得られるように、LP
Fを最適設計し、また所望の周波数特性が得られるよう
に、VCOもまた最適設計する必要があった。このよう
に、位相同期回路として特性を合わせることが困難であ
った。
【0016】また、従来例3では、VCOとして高い発
振周波数が実現できるが、周波数追従ができないことが
問題点であった。
【0017】また、従来例4は、ノイズの少ない基準ク
ロックから所望の周波数のクロックを生成するための提
案であり、ノイズの多い例えば光ディスクの再生信号か
らクロックを抽出する場合には適応できない。差分回路
から出力される周波数情報は位相情報を微分しているこ
とに相当するため、高い周波数ほどノイズが増加し、正
しい周波数情報を生成することができないという欠点が
あった。
【0018】従って、本発明の目的は、高い周波数で動
作・出力可能で且つ周波数制御を実現することができる
電圧制御発振回路を提供するものである。
【0019】また、本発明の他の目的は、クロック品質
の安定化を図ることができる位相同期回路を提供するも
のである。
【0020】また、本発明の他の目的は、ばらつきを押
さえたデジタル位相同期回路を装置に搭載することによ
って、装置の再生情報の信頼性の向上に貢献することが
できる光ディスク装置を提供するものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、特定周波数の
クロックを発生する固定周波数発振手段を備えた電圧制
御発振回路において、前記固定周波数発振手段の出力に
対し入力位相だけ位相がずれたパルスを生成する位相制
御手段と、入力周波数値を前記固定周波数発振手段にお
ける特定周波数に対する位相ずれ量の変換値に変換する
と共に前記変換値に基づき前記位相制御手段を制御する
周波数/位相変換手段とを備えることを特徴とする。
【0022】また、上記電圧制御発振回路において、前
記周波数/位相変換手段は、入力周波数値を積算すると
共に積算結果の絶対値が閾値以上の場合に閾値で除算し
た余りを新たな積算値とする積算手段を備えることを特
徴とする。
【0023】また、上記電圧制御発振回路において、前
記固定周波数発振手段の出力の発振周期の整数倍に相当
すると共に前記閾値に設定される位相ずれ量を検出する
位相ずれ量検出手段を備えることを特徴とする。
【0024】また、上記電圧制御発振回路において、前
記位相制御手段は、前記固定周波数発振手段の出力が入
力される複数の遅延手段と、該複数の遅延手段の出力を
選択する選択手段と、該選択手段の出力の位相を調整す
る位相調整手段と、該位相調整手段の出力タイミングに
基づき入力位相ずれ量をラッチすると共に前記選択手段
を制御するラッチ手段とを備えることを特徴とする。
【0025】また、位相同期回路及び光ディスク装置は
上記電圧制御発振回路を含んでいることを特徴とする。
【0026】また、本発明の電圧制御発振回路は、図1
を参照しつつ説明すれば、特定周波数のクロックを発生
する固定周波数発振手段(図1の3)を備えた電圧制御
発振回路において、前記固定周波数発振手段(図1の
3)の出力に対し入力位相だけ位相がずれたパルスを生
成する位相制御手段(図1の2)と、入力周波数値を前
記固定周波数発振手段(図1の3)における特定周波数
に対する位相ずれ量に変換すると共に変換値に基づき前
記位相制御手段(図1の2)を制御する周波数/位相変
換手段(図1の1)とを備えている。
【0027】また、前記周波数/位相変換手段(図2の
1)は、入力周波数値を積算すると共に積算結果の絶対
値が閾値以上の場合に閾値で除算した余りを新たな積算
値とする積算手段(図の101〜106)を備えてい
る。
【0028】また、前記固定周波数発振手段(図3の
3)の出力の発振周期の整数倍に相当すると共に前記閾
値に設定される位相ずれ量を検出する位相ずれ量検出手
段(図3の4)を備えている。
【0029】また、前記位相制御手段(図の2)は、
前記固定周波数発振手段(図の3)の出力が入力され
る複数の遅延手段(図の201)と、該複数の遅延手
段(図の201)の出力を選択する選択手段(図
202)と、該選択手段(図の202)の出力の位相
を調整する位相調整手段(図の204)と、該位相調
整手段(図の204)の出力タイミングに基づき入力
位相ずれ量をラッチすると共に前記選択手段を制御する
ラッチ手段(図の203)とを備えている。
【0030】また、本発明の位相同期回路は、入力信号
をアナログ/デジタル変換するA/D変換手段(図11
の5)と、該A/D変換手段(図11の5)の出力に基
づき位相情報を生成する位相情報生成手段(図11
6)と、該位相情報生成手段(図11の6)の出力を積
算して周波数情報を生成する周波数情報生成手段(図
の7)とを備えている。
【0031】また、本発明の光ディスク装置は、光ディ
スク媒体からの再生信号をアナログ/デジタル変換する
A/D変換手段(図8の5)と、該A/D変換手段(図
8の5)の出力に基づき最も確からしい情報を生成する
最尤検出手段(図8の10)とを備えている。
【0032】[作用]本発明の電圧制御発振回路は、固
定周波数発振手段の出力に対し入力位相だけ位相がずれ
たパルスを生成し、入力周波数値を固定周波数発振手段
における特定周波数に対する位相ずれ量に変換するよう
に制御している。このため、入力周波数値を位相量に変
換し固定クロックを用いて位相制御するという基本思想
に基づいて、周波数追従性と高速発振を兼ね備えたデジ
タルの電圧制御発振回路を実現することができる。
【0033】また、本発明の位相同期回路は、本発明の
電圧制御発振回路を備えている。このため、クロック品
質の安定化を図ることができる。
【0034】また、本発明の光ディスク装置は、本発明
の位相同期回路を光ディスク再生系に備えている。この
ため、装置の信頼性の向上に貢献することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】[第1の実施形態] (1)構成の説明 次に、本発明の第1の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。
【0036】図1は、本発明の第1の実施形態のデジタ
ル電圧制御発振回路の構成例を示すブロック図である。
なお、ここにいう電圧制御発振回路は電圧制御発振器に
相当する周波数制御発振器と称するほうが動作の面で整
合しているといえる。
【0037】図1において、デジタル電圧制御発振回路
は、周波数/位相変換回路1、位相制御回路2、固定周
波数発振器3を備えている。
【0038】本実施形態においては、図示の如く、周波
数/位相変換回路1と位相制御回路2と固定周波数発振
器3とから構成し、周波数/位相変換回路1の出力に基
づき位相制御回路2を制御することで、デジタル電圧制
御発振回路として機能する。
【0039】周波数/位相変換回路1は、入力周波数V
を位相φに変換すると共に変換値に基づき位相制御回路
2を制御する。位相制御回路2は、固定周波数発振器3
の出力に対して入力位相φだけ位相がずれたパルスを生
成する。固定周波数発振器3は、特定周波数のクロック
を発生する。
【0040】(2)動作の説明 次に、本発明の第1の実施形態の動作について、図1、
図2乃至図4を参照して詳細に説明する。
【0041】通常、電圧制御発振回路は、図2に示すよ
うに制御電圧Vと出力周波数fが線形の関係にある。制
御電圧V0で周波数f0が出力され、制御電圧V0+a
に対して周波数f0+bが、制御電圧V0+5aに対し
て周波数f0+5bが、出力されるという線形特性を有
している。また、周波数f0に対応するV0に関して、
位相ずれφは、図3のようになる。図3では、横軸に時
間、縦軸に位相差φを示し、パラメータを制御電圧Vと
して、aを係数として、制御電圧Vが固定の場合、位相
差φは時間と比例関係にあり、その傾きが制御電圧V0
の相違量aからの電圧ずれを示す。例えば図3中、制御
電圧V=V0−5aという基準電圧V0からずれた電圧
が入力されると、位相差の変化も短時間で位相差が大き
くずれることになる。従って、制御電圧V=V0−5a
のずれは、図2に示すようにf=f0−5bだけずれた
関係となる。
【0042】従って、制御電圧Vから直接周波数を制御
するのではなく、いったん位相に変換後、固定周波数を
位相制御することでも、電圧制御発振回路を構成するこ
とができる。位相制御回路は比較的容易にデジタル化可
能である。位相制御回路2への入力φは、その性質上φ
−2Nπと置き換えても同じ動作をするはずである。回
路で実現するためには有限値の制御量にする必要がある
ため、図3から図4のように置き換えが必要である。以
降、この±2Nπに相当する値を正負しきい値MAXと
称する。
【0043】以上説明したように、本第1の実施形態の
デジタル電圧制御発振回路によれば、特定周波数のクロ
ックを発生する固定周波数発振器3と、固定周波数発振
器3の出力に対し入力位相φだけ位相がずれたパルスを
生成する位相制御回路2と、入力周波数値を固定周波数
発振器3における特定周波数に対する位相ずれ量φに変
換すると共に変換値に基づき位相制御回路2を制御する
周波数/位相変換回路1とを備えているため、周波数追
従性と高速発振を兼ね備えたデジタルの電圧制御発振回
路を実現することができるという効果が得られる。
【0044】[第2の実施形態] (1)構成の説明 次に、本発明の第2の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。
【0045】図5は、本発明の第2の実施形態のデジタ
ル電圧制御発振回路の構成例を示すブロック図である。
尚、上記第1の実施形態と共通する構成には同一符号を
付すものとする。
【0046】図5において、デジタル電圧制御発振回路
は、周波数/位相変換回路1、位相制御回路2、固定周
波数発振器3を備えている。更に、周波数/位相変換回
路1は、加算器101、減算器102、加算器103、
セレクタ(SEL)104、Dフリップフロップ回路1
05、乗算器106を備えている。
【0047】本発明の第2の実施形態においては、図示
の如く、上記図1の基本構成における周波数/位相変換
回路1に加算器101〜乗算器106を装備し、入力周
波数Vから位相φへの変換回路構成を限定している。
【0048】周波数/位相変換回路1は、入力周波数V
を位相φに変換すると共に変換値に基づき位相制御回路
2を制御する。周波数/位相変換回路1において、加算
器101は、入力周波数VとDフリップフロップ回路1
05の出力とを加算する。減算器102は、加算器10
1の加算結果から正しきい値MAX(+2Nπ)を減算
する。加算器103は、加算器101の加算結果に正し
きい値MAXを加算する。セレクタ104は、後述の条
件に基づき加算器101或いは加算器103或いは減算
器102の出力を選択する。Dフリップフロップ回路1
05は、セレクタ104の出力を保持する。乗算器10
6は、Dフリップフロップ回路105の出力をα倍して
出力する。位相制御回路2は、固定周波数発振器3の出
力に対して入力位相φだけ位相がずれたパルスを生成す
る。固定周波数発振器3は、特定周波数のクロックを発
生する。
【0049】(2)動作の説明 次に、本発明の第2の実施形態の動作について、図5を
参照して詳細に説明する。
【0050】加算器101により、入力周波数VとDフ
リップフロップ回路105の出力とを加算する。また、
減算器102により、加算器101の加算結果から正し
きい値MAX(+2Nπ)を減算した値を生成する。ま
た、加算器103により、加算器101の加算結果から
正しきい値MAXを加算した値を生成する。なお、負閾
値MAX(−2Nπ)については、符号が逆になるだけ
で、上記と同様に動作する。
【0051】減算器102の出力の符号ビットSmと加
算器103の出力の符号ビットSpが(Sm,Sp)=
(負、正)の場合には、セレクタ104により加算器1
01の出力を選択する。また、(Sm,Sp)=(正、
正)の場合には、セレクタ104により減算器102の
出力を選択する。また、(Sm,Sp)=(負、負)の
場合には、セレクタ104により加算器103の出力を
選択する。
【0052】セレクタ104により選択した結果は、D
フリップフロップ回路105で保持する。Dフリップフ
ロップ回路105の出力は、位相制御回路2とのインタ
フェースをとるために、乗算器106によってα倍され
て出力される。この場合、固定周波数発振器3で発生す
る周波数f0に対して2Nπ(N:整数)の位相ずれ量
に相当する値の1/α倍を閾値として予め設定してお
く。
【0053】この構成によって、入力周波数値の積算結
果の絶対値が閾値以上の場合に閾値で除算した余りを新
たな積算値とする。つまり、入力Vが積算されてφが計
算され、固定周波数発振器3で発生する周波数f0に対
して位相が2Nπだけずれた時に絶対値の小さな方にシ
フトされる。即ち、図4と同様の動作を行う。
【0054】以上説明したように、本発明の第2の実施
形態のデジタル電圧制御発振回路によれば、周波数/位
相変換回路1、位相制御回路2、固定周波数発振器3を
備えると共に、周波数/位相変換回路1は、入力周波数
VとDフリップフロップ回路105の出力とを加算する
加算器101、加算器101の加算結果から正しきい値
MAXを減算する減算器102、加算器101の加算結
果に正閾値MAXを加算する加算器103、加算器10
1或いは加算器103或いは減算器102の出力を選択
するセレクタ104、セレクタ104の出力を保持する
Dフリップフロップ回路105、Dフリップフロップ回
路105の出力をα倍して出力する乗算器106を備え
ているため、周波数追従性と高速発振を兼ね備えたデジ
タルの電圧制御発振回路を実現することができるという
効果が得られる。なお、負しきい値MAXについては、
符号が逆になるだけで、上記と同様に動作する。
【0055】[第3の実施形態] (1)構成の説明 次に、本発明の第3の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。
【0056】図6は、本発明の第3の実施形態のデジタ
ル電圧制御発振回路及び自動検出回路の構成例を示すブ
ロック図である。尚、上記第1の実施形態と共通する構
成には同一符号を付すものとする。
【0057】図6において、デジタル電圧制御発振回路
は、周波数/位相変換回路1、位相制御回路2、固定周
波数発振器3を備えている。更に、周波数/位相変換回
路1は、加算器101、減算器102、加算器103、
セレクタ(SEL)104、Dフリップフロップ回路1
05、乗算器106、乗算器107を備えている。更
に、遅延量自動検出回路4は、位相制御回路401、排
他的論理和回路402、2値化回路403、コントロー
ラ404、積分回路405を備えている。
【0058】本発明の第3の実施形態においては、図示
の如く、上記図2の基本構成において、閾値を出力する
乗算器107を周波数/位相変換回路1に追加すると共
に、周波数/位相変換回路1における閾値を検出する遅
延量自動検出回路4を付加した構成としたものである。
【0059】周波数/位相変換回路1は、入力周波数V
を位相φに変換すると共に変換値に基づき位相制御回路
2を制御する。周波数/位相変換回路1において、加算
器101は、入力周波数VとDフリップフロップ回路1
05の出力とを加算する。減算器102は、加算器10
1の加算結果から乗算器107より出力される正しきい
値MAXを減算する。加算器103は、加算器101の
加算結果に乗算器107より出力される正しきい値MA
Xを加算する。セレクタ104は、加算器101或いは
加算器103或いは減算器102の出力を選択する。D
フリップフロップ回路105は、セレクタ104の出力
を保持する。乗算器106は、Dフリップフロップ回路
105の出力をα倍して出力する。乗算器107は、自
動検出回路4のコントローラ404の出力を1/α倍し
て出力する。なお、負しきい値MAXについては、符号
が逆になるだけで、上記と同様に動作する。
【0060】位相制御回路2は、固定周波数発振器3の
出力に対して入力位相φだけ位相がずれたパルスを生成
する。固定周波数発振器3は、特定周波数のクロックを
発生する。
【0061】遅延量自動検出回路4は、周波数/位相変
換回路1における閾値を検出する。遅延量自動検出回路
4において、位相制御回路401は、コントローラ40
4からの位相選択値SELに基づき位相制御信号を出力
する。排他的論理和回路402は、固定周波数発振器3
の出力と位相制御回路401の出力の排他的論理和をと
る。積分回路405は、排他的論理和回路402の演算
結果を積分する。2値化回路403は、積分回路405
の積分結果Ycrの2値化を行う。コントローラ404
は、積分結果Ycrの監視を行い、しきい閾値MAXを
決定する。
【0062】(2)動作の説明 次に、本発明の第3の実施形態の動作について、図6、
図7及び図8を参照して詳細に説明する。
【0063】固定周波数発振器3の周波数f0の周期の
整数倍に相当する遅延量は、特に環境温度および入力す
る固定クロックの周波数によって変化するため、調整す
る必要がある。図6に示す如く、遅延量自動検出回路4
では、排他的論理和回路402により、位相制御回路4
01からの出力と固定周波数発振器3からのリファレン
スクロックとの排他的論理和をとり、排他的論理和演算
結果を積分回路405によって積分する。この場合、位
相選択値SELは、コントローラ404によって制御さ
れる。
【0064】積分回路405の積分結果Ycrは、2値
化回路403を通してコントローラ404によって監視
され、このフィードバック情報を元に閾値が決定され
る。積分値Ycrと位相選択値SEL(セレクタ制御
値)との関係は、図7に示す如く三角波のような関数と
なる。
【0065】位相0の時はYcr=0であり、2回目に
Ycr=0となるところが2π位相ずれの点となるた
め、コントローラ404は、位相選択値SELとして位
相0よりも若干遅れたSminを初期値に設定し、2π位相
ずれより大きな値Smaxまでを順次変化させてフィードバ
ック情報を読み取ることで、2π位相ずれに相当する値
Max値を検出することが可能である。もちろん、Ycr
=0になる点をカウントすることで2Nπの位相ずれに
も対応できる。図8には、コントローラ405の動作を
時系列で示してある。図6に示すコントローラの動作を
より詳細に説明すると、コントローラは、信号SELの
値を、図8の904に示すように、SminからSma
xまで繰り返し掃引する。このときの排他的論理和回路
402並びに抵抗R1、R2及びコンデンサCより構成
される位相差検出回路の出力波形は、図7の対応関係か
ら明らかなように、図8のVcr901に示すようにな
る。2値化回路403は閾値TH902を有するので、
2値化回路403の出力波形は図8のFig903に示
すようになる。コントローラ404は、信号Fig90
3がHIGHとなった時の信号SELの値をサンプリン
グして乗算器107に供給する。従って、コントローラ
404が乗算器107に供給する信号の値は、位相制御
回路401による固定周波数発振信号の遅延時間が固定
周波数発振信号の周期に等しくなったときの位相制御信
号401の位相選択値の値であり、これは、位相制御回
路2による固定周波数発振信号の遅延時間が固定周波数
発振信号の周期に等しくなったときの位相制御信号2の
位相選択値の値に等しい。説明の簡単化のために乗算器
106及び107で使用するゲイン定数αの値を1と仮
定すると、コントローラ404が乗算器107に供給す
る信号の値が加算器103及び減算器102で使用され
るMAXの値となる。従って、選択器104の出力は、
コントローラ404が乗算器107に供給する信号の
値、即ち、位相制御回路2による固定周波数発振信号の
遅延時間が固定周波数発振信号の周期に等しくなったと
きの位相制御信号2の位相選択値の値で折り返す(剰余
演算がされる)。従って、固定周波数発振器3の周波数
が変動したり、遅延手段201の遅延時間が変動して
も、自動的にMAXの値が調整され、複数の遅延手段2
1のうちの位相2Nπに対応する最適な段数が動的に
使用されるようになる。なお、複数の遅延手段201の
段数は2Nπに対応する最適な段数に変動があっても不
足が無いように余裕をもった値に決定される。また、定
数αは、周波数制御信号に対する周波数変動の感度を調
整するためのゲイン定数であり、位相制御信号に定数α
を乗算する乗算器106を設けるのに対応してコントロ
ーラ404が加算器103及び減算器102に供給する
信号に定数αの逆数を乗算する乗算器107を設ける。
【0066】以上説明したように、本発明の第3の実施
形態のデジタル電圧制御発振回路によれば、周波数/位
相変換回路1、位相制御回路2、固定周波数発振器3を
備えると共に、周波数/位相変換回路1中の閾値を検出
する遅延量自動検出回路4を備えているため、周波数追
従性と高速発振を兼ね備えたデジタルの電圧制御発振回
路を実現することができるという効果が得られる。
【0067】[第4の実施形態] (1)構成の説明 次に、本発明の第4の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。
【0068】図9は、本発明の第4の実施形態のデジタ
ル電圧制御発振回路の構成例を示すブロック図である。
尚、上記第1の実施形態と共通する構成には同一符号を
付すものとする。
【0069】図9において、デジタル電圧制御発振回路
は、周波数/位相変換回路1、位相制御回路2、固定周
波数発振器3を備えている。更に、位相制御回路2は、
複数段直列接続されたディレイライン(DL)201、
セレクタ(SEL)202、ラッチ回路203、位相調
整回路204を備えている。
【0070】本発明の第4の実施形態においては、図示
の如く、上記図1の基本構成において、位相制御回路2
の構成を限定している。
【0071】周波数/位相変換回路1は、入力周波数V
を位相φに変換すると共に変換値に基づき位相制御回路
2を制御する。位相制御回路2は、固定周波数発振器3
の出力に対して入力位相φだけ位相がずれたパルスを生
成する。位相制御回路2において、各ディレイライン
(DL)201は、入力信号の遅延を行う。セレクタ
(SEL)202は、複数の入力のうち1つを選択す
る。ラッチ回路203は、周波数/位相変換回路1の出
力を位相調整回路204の出力タイミングでラッチす
る。位相調整回路204は、セレクタ202の出力の位
相を調整する。固定周波数発振器3は、特定周波数のク
ロックを発生する。
【0072】(2)動作の説明 次に、本発明の第4の実施形態の動作について、図9及
び図10を参照して詳細に説明する。
【0073】周波数/位相変換器1により変換された位
相情報φは、ラッチ回路203に入力される。ラッチタ
イミングは、電圧制御発振回路(VCO)の出力を位相
調整回路204によって生成した固定遅延後である。ラ
ッチ回路203の出力は、セレクタ202に入力され、
固定周波数発振器3から出力された固定周波数クロック
をディレイライン201の直列接続した複数の位相ずれ
クロックのうちから1本を選択して出力する。この場
合、クロックの切り替え時にグリッジが発生しないよう
に位相調整回路204の遅延量を予め調整しておく。こ
れによって、周波数の追従と高速発振を兼ね備えたデジ
タル電圧制御発振回路(VCO)が構成できる。
【0074】図10に示す如く、ディレイライン10段
で固定周波数発振器3の周波数f0の1周期分に相当す
る場合には、セレクタ制御信号φをクロック毎に0,1,2,
3,4,5,6,7,8,9,0,1,2,3,4,5,6,7…のように変化させる
ことで、f0の90%の周波数を生成することができ
る。また、0,9,8,7,6,5,4,3,2,1,0,9,8,8,7…のように
変化させることで、f0の110%の周波数を生成する
ことができる。
【0075】以上説明したように、本発明の第4の実施
形態のデジタル電圧制御発振回路によれば、周波数/位
相変換回路1、位相制御回路2、固定周波数発振器3を
備えると共に、位相制御回路2は、固定周波数発振器3
の出力が入力される複数のディレイライン201、各デ
ィレイライン201の出力を選択するセレクタ202、
セレクタ202の出力の位相を調整する位相調整回路2
04、位相調整回路204の出力タイミングに基づき入
力位相ずれ量をラッチすると共にセレクタ202を制御
するラッチ回路203を備えているため、周波数追従性
と高速発振を兼ね備えたデジタルの電圧制御発振回路を
実現することができるという効果が得られる。 [第5の実施形態] (1)構成の説明 次に、本発明の第5の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。
【0076】図11は、本実施形態のデジタル電圧制御
発振回路を搭載したデジタル位相同期回路の構成例を示
すブロック図である。尚、上記第1の実施形態と共通す
る構成には同一符号を付すものとする。
【0077】図11において、デジタル位相同期回路
は、周波数/位相変換回路1、位相制御回路2、固定周
波数発振器3、A/D変換器5、デジタル位相比較器
(PC)6、デジタルループフィルタ(LPF)7を備
えている。図中8はデジタル電圧制御発振回路を示す。
本実施形態においては、図示の如く、デジタル電圧制御
発振回路8を搭載したデジタル位相同期回路の構成を例
に上げる。
【0078】電圧/位相変換回路1は、入力制御電圧V
を位相φに変換すると共に変換値に基づき位相制御回路
2を制御する。位相制御回路2は、固定周波数発振器3
の出力に対して入力位相φだけ位相がずれたパルスを生
成する。固定周波数発振器3は、特定周波数のクロック
を発生する。
【0079】A/D変換器5は、アナログのRF(Radi
o Frequency)信号をデジタル情報に変換する。デジタ
ル位相比較器6は、A/D変換器5の出力に基づき位相
情報θiを出力する。デジタルループフィルタ7は、デ
ジタル位相比較器6の出力を積算して周波数情報に対応
する制御電圧Viを出力する。
【0080】図12は上記のデジタル位相比較器6の構
成例を示すブロック図である。
【0081】図12において、デジタル位相比較器6
は、絶対値算出回路601、Dフリップフロップ回路6
02、コンピュータ(CMP)603、乗算器604、
セレクタ(SEL)605、セレクタ(SEL)60
6、Dフリップフロップ回路607、排他的論理和回路
608を備えている。
【0082】絶対値算出回路601は、入力Xiの絶対
値を算出する。Dフリップフロップ回路602は、絶対
値算出回路601の出力を保持する。Dフリップフロッ
プ回路607は、入力Xiを1クロック遅延させて出力
する。排他的論理和回路608は、Dフリップフロップ
回路607からの入力と入力Xiとの排他的論理和をと
る。コンピュータ603は、絶対値算出回路601の出
力とDフリップフロップ回路602の出力を入力し、セ
レクタ605に対する制御信号を生成する。
【0083】乗算器604は、絶対値算出回路601の
出力を−1倍して出力する。セレクタ605は、コンピ
ュータ603からの制御信号に基づき、Dフリップフロ
ップ回路602からの入力と乗算器604からの入力の
何れかを選択する。セレクタ606は、排他的論理和回
路608の出力信号に基づき、セレクタ605からの入
力と0入力の何れかを選択する。
【0084】図13はデジタルループフィルタ7の構成
例を示すブロック図である。
【0085】図13において、デジタルループフィルタ
7は、加算器701、Dフリップフロップ回路702、
増幅器703、増幅器704、加算器705を備えてい
る。
【0086】加算器701は、入力θiとDフリップフ
ロップ回路702の出力とを加算する。Dフリップフロ
ップ回路702は、加算器701の出力を保持する。増
幅器703は、Dフリップフロップ回路702の出力を
増幅率βで増幅する。増幅器704は、入力θiを増幅
率αで増幅する。加算器705は、増幅器703の出力
と増幅器704の出力を加算する。
【0087】(2)動作の説明 次に、本発明の第5の実施形態の動作について、図1
1、図12及び図13を参照して詳細に説明する。
【0088】A/D変換器5によってデジタル情報に変
換されたRF信号は、デジタル位相比較器6に入力され
位相情報θiが出力される。この位相情報θiをデジタ
ルループフィルタ7により積算することで周波数情報V
iが出力される。更に、この周波数情報Viを上記のデ
ジタル電圧制御発振回路8に入力することで周波数まで
制御可能なクロックを生成し、このクロックでRF信号
をサンプリングする。これによって、A/D変換器5ま
でを含めたPLLループが構成できる。
【0089】デジタル位相比較器6では、連続する2サ
ンプル値の極性が異なる場合に、その絶対値が小さい方
の値を、位相遅れ進みを考慮して符号を付け直して出力
する。極性が同じ場合には0が出力される。また、デジ
タルループフィルタ7では、位相情報θiを積算して周
波数情報に対応する制御電圧を生成し、位相情報と重み
付け加算後出力する。これによって、位相にロックしな
がらゆっくりとした周波数変動に追従できるのである。
【0090】以上説明したように、本発明の第5の実施
形態のデジタル位相同期回路によれば、入力信号をアナ
ログ/デジタル変換するA/D変換器5と、A/D変換
器5の出力に基づき位相情報を生成する位相比較器6
と、位相比較器6の出力を積算して制御電圧情報を生成
するデジタルループフィルタ7とを備えているため、ク
ロック品質の安定化を図ることができるという効果が得
られる。
【0091】[第6の実施形態] (1)構成の説明 次に、本発明の第6の実施形態について図面を参照して
詳細に説明する。
【0092】図14は、本発明の第6の実施形態の上記
デジタル位相同期回路を搭載した光ディスク装置の構成
例を示すブロック図である。尚、上記第1の実施形態及
び第5の実施形態と共通する構成には同一符号を付すも
のとする。
【0093】図14において、光ディスク装置は、周波
数/位相変換回路1、位相制御回路2、固定周波数発振
器3、A/D変換器5、デジタル位相比較器6、デジタ
ルループフィルタ7、等化器9、ビタビ検出器10、コ
ントローラ11、LDパワー制御回路12、サーボ回路
13、光ヘッド14、光ディスク媒体15を備えてい
る。図中、8はデジタル電圧制御発振回路を示す。
【0094】本発明の第6の実施の形態においては、図
示の如く、上記第5の実施形態に示したデジタル位相同
期回路を搭載した光ディスク装置に関する例を上げる。
【0095】周波数/位相変換回路1は、入力周波数V
を位相φに変換すると共に変換値に基づき位相制御回路
2を制御する。位相制御回路2は、固定周波数発振器3
の出力に対して入力位相φだけ位相がずれたパルスを生
成する。固定周波数発振器3は、特定周波数のクロック
を発生する。
【0096】A/D変換器5は、等化器9から出力され
るアナログ信号をデジタル情報に変換する。デジタル位
相比較器6は、A/D変換器5の出力に基づき位相情報
を出力する。デジタルループフィルタ7は、デジタル位
相比較器6の出力を積算して周波数情報を出力する。
【0097】等化器9は、光ヘッド14により光ディス
ク媒体15から再生した信号の周波数特性を修正する。
ビタビ検出器10は、A/D変換器5の出力に基づきよ
り確からしい情報を生成する。コントローラ11は、L
Dパワー制御回路12、サーボ回路13の制御を行う。
LDパワー制御回路12は、光ヘッド14から光ディス
ク媒体15に照射するレーザ光が一定となるように制御
を行う。サーボ回路13は、光ヘッド14から光ディス
ク媒体15に集光したレーザスポットを正確に位置決め
して追従させる制御を行う。光ヘッド14は、光ディス
ク媒体15に対しレーザ光を照射する。光ディスク媒体
15には、情報の記録/再生が行われる。
【0098】(2)動作の説明 次に、本発明の第6の実施形態の動作について、図14
を参照して詳細に説明する。
【0099】光ディスク媒体15に集光したレーザスポ
ットをサーボ回路13により正確に位置決めして追従さ
せる。レーザはパワー制御回路12により一定に制御さ
れている。この場合、サーボ回路13及びパワー制御回
路12は、コントローラ11によって制御される。光デ
ィスク媒体15からの反射光は、媒体面上の物理状態に
よって記録ビットの情報が読み出せる。これを等化器9
によって周波数特性を若干修正し、A/D変換器5によ
りデジタル情報に変換する。
【0100】A/D変換器5でデジタル化した再生情報
から、デジタル位相比較器6、デジタルループフィルタ
7及びデジタル電圧制御発振回路8によってクロックを
生成し、A/D変換器5にフィードバックすることでデ
ジタルPLLループを構成する。また、A/D変換器5
の出力をビタビ検出器10に入力し、ビタビ検出器10
でより確からしい情報を生成する。
【0101】以上説明したように、本発明の第6の実施
形態の光ディスク装置によれば、光ディスク媒体15か
らの再生信号をアナログ/デジタル変換するA/D変換
器5、A/D変換器5の出力に基づき最も確からしい情
報を生成するビタビ検出器10を備えているため、装置
の信頼性の向上に貢献することができるという効果が得
られる。
【0102】尚、本発明は、上記第1の実施形態乃至第
6の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術
思想の範囲内において、各実施形態は適宜変更され得る
ことは明らかである。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電圧制御
発振回路によれば、固定周波数発振手段の出力に対し入
力位相だけ位相がずれたパルスを生成し、入力周波数値
を固定周波数発振手段における特定周波数に対する位相
ずれ量に変換するように制御しているため、入力周波数
値を位相量に変換し固定クロックを用いて位相制御する
という基本思想に基づいて、周波数追従性と高速発振を
兼ね備えたデジタルの電圧制御発振回路を実現すること
ができるという効果が得られる。
【0104】また、本発明の位相同期回路によれば、本
発明の電圧制御発振回路を備えているため、クロック品
質の安定化を図ることができるという効果が得られる。
【0105】また、本発明の光ディスク装置によれば、
本発明の位相同期回路を光ディスク再生系に備えている
ため、装置の信頼性の向上に貢献することができるとい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態のデジタル電圧制御発
振回路の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施形態のVCO動作における
制御電圧Vと出力周波数fとの関係を示す説明図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施形態のVCO動作における
位相φと時間Tとの関係を示す説明図である。
【図4】本発明の第1及び第2の実施形態のVCO動作
における位相φと時間Tとの関係を示す説明図である。
【図5】本発明の第2の実施形態のデジタル電圧制御発
振回路の構成例を示すブロック図である。
【図6】本発明の第3の実施形態のデジタル電圧制御発
振回路及び自動検出回路の構成例を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明の第3の実施形態における遅延量自動検
出回路の動作を示すタイミング図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における遅延量自動検
出回路のコントローラの動作を示すタイミング図であ
る。
【図9】本発明の第4の実施形態のデジタル電圧制御発
振回路の構成例を示すブロック図である。
【図10】本発明の第4の実施形態における位相制御回
路の動作を示すタイミング図である。
【図11】本発明の第5の実施形態のデジタル電圧制御
発振回路を搭載したデジタル位相同期回路の構成例を示
すブロック図である。
【図12】本発明の第5の実施形態におけるデジタル位
相比較器の構成例を示すブロック図である。
【図13】本発明の第5の実施形態におけるデジタルル
ープフィルタの構成例を示すブロック図である。
【図14】本発明の第6の実施形態のデジタル位相同期
回路を搭載した光ディスク装置の構成例を示すブロック
図である。
【図15】従来例の位相同期回路の構成例を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 周波数/位相変換器 2 位相制御回路 3 固定周波数発振器 4 遅延量自動検出回路 5 A/D変換器 6 位相比較器 7 デジタルループフィルタ 8 デジタル電圧制御発振回路 10 ビタビ検出器 14 光ヘッド 15 光ディスク媒体 101、103 加算器 102 減算器 104 セレクタ 105 Dフリップフロップ回路 106 乗算器 201 ディレイライン 202 セレクタ 203 ラッチ回路 204 位相調整回路

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周波数制御のための制御電圧を第1の位
    相制御信号に変換する変換手段と、 固定周波数の発振信号を発生する固定周波数発振手段
    と、 前記発振信号を前記第1の位相制御信号に応じた時間だ
    け遅延させて出力する第1の位相制御手段と、 を備える電圧制御発振回路において、 前記変換手段は、 制御電圧と剰余値を加算して第1の和を出力する第1の
    加算器と、 前記第1の和に前記発振信号の一周期の整数倍の時間に
    対応する値を加算して第2の和を出力する第2の加算器
    と、 前記第1の和から前記発振信号の一周期の整数倍の時間
    に対応する値を減算して差を出力する減算器と、 前記第2の和が正であり前記差が負であれば、前記第1
    の和を選択し、前記第2の和が正であり前記差が正であ
    れば、前記差を選択し、前記第2の和が負であり前記差
    が負であれば、前記第2の和を選択して、選択されたも
    のを出力する選択器と、 前記選択器の出力をクロックに同期させて前記剰余値と
    して出力するフリップフロップと、 前記剰余値にゲイン定数を乗算して積を前記第1の位相
    制御信号とする乗算器と、 を備えることを特徴とする電圧制御発振器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の電圧制御発振器におい
    て、 前記発振信号の一周期の整数倍の時間に対応する値を生
    成する生成手段を更に備えることを特徴とする電圧制御
    発振器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の電圧制御発振器におい
    て、 前記生成手段は、 前記第1の位相制御手段と同一の第2の位相制御手段で
    あって、前記発振信号を第2の位相制御信号に応じた時
    間だけ遅延させて出力するものと、 前記第2の位相制御手段から出力された信号の位相が前
    記発振信号の位相と一致するときの前記第2の位相制御
    信号の値を検出する手段と、 を備え、 前記第2の位相制御手段から出力された信号の位相が前
    記発振信号の位相と一致するときの前記第2の位相制御
    信号の値を前記発振信号の一周期の整数倍の時間に対応
    する値とすることを特徴とする電圧制御発振器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の
    電圧制御発振器を備えることを特徴とする位相同期回
    路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の位相同期回路を光ディ
    スク再生系に備えることを特徴とする光ディスク装置。
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