JP2800712B2 - インダクター - Google Patents

インダクター

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JP2800712B2
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drum core
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直弘 金澤
雅善 山本
正行 一ノ宮
秀昭 斎藤
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富士電気化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、通信機器やオーディオ
機器等、各種電子機器に使用されるインダクターに関
し、更に詳しくは、磁気特性を調整可能とするドラムコ
アに巻線形成して成るインダクターに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種のインダクターのコア
1としては、図5に示すような円柱状の芯部3の両側に
フランジ部2を有するもの、或いは図6に示すようにフ
ランジ部2にリード線引出用のスリット4を設けたもの
等が使用されている。これらのコア1は一般的にドラム
コアと呼ばれ、磁性体粉末素材(例えばフェライト粉
末)を粉末冶金法によって成形・加工・焼成して形成さ
れる。そして、ドラムコア1の芯部3にコイルが巻回さ
れ、所定の特性(インダクタンス、Q)を有するインダ
クターが作製される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、製造工
程において上記コアの素材や加工精度等にばらつきが生
ずると、得られたドラムコアの磁気特性が夫々変わって
しまうため、製作されるインダクターのインダクタンス
やQが規格値を越えてしまうという問題がある。そこ
で、従来は製造工程で生じたコアの磁気特性のばらつき
をコイルの巻回数で補正するようにしていたが、巻線で
インダクタンスを変えると同時にQも変わってしまうた
め、調整は極めて困難であった。
【0004】従って、不良を無くし、品質の良いインダ
クターを作製するためには、素材の品質管理や、成形・
加工・焼成等の製造工程管理を厳密に行うことで、形成
されるコアの磁気特性を常に一定に保つ必要があった。
【0005】本発明の目的は、コアの磁気特性を任意に
調整可能とすることにより、コアの素材や加工精度等の
問題で生ずる特性のばらつきを容易に補正できるように
したインダクターを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明では、フラ
ンジ部(2)から芯部(3)に連続して連なるように少
なくとも1カ所以上のスリット(4)を設けたドラムコ
ア(1)と、前記芯部(3)に巻回されたコイル(5)
と、前記スリット(4)と該コイル(5)との空隙に挿
入された前記ドラムコア(1)とは異なる磁気特性を有
する素材を用いた棒体(7)で構成した。
【0007】
【作 用】フランジ部から芯部に連続して連なるように
スリットを設けたドラムコアにコイルを巻回すると、コ
イルの内側にはスリットによる空隙が形成される。この
空隙に前記ドラムコアとは異なる磁気特性を有する棒体
を挿入することでドラムコアの磁気特性の微調整が可能
となる。
【0008】例えば、上記スリットの空隙にドラムコア
よりも透磁率(μ)の高い素材を用いた棒体を挿入する
とドラムコアのインダクタンスが向上し、ドラムコアよ
りもQの高い素材を用いた棒体を挿入すると、ドラムコ
アのQが向上する。又、逆にドラムコアよりもμやQの
低い素材を用いた棒体を挿入することで、ドラムコアの
インダクタンスやQを低下させることができる。
【0009】従って、必要に応じて棒体の数、或いは棒
体の素材や寸法を変えることによりドラムコアの磁気特
性の微調整が可能となる。
【0010】
【実施例】図1は本発明に係るインダクターに使用され
るドラムコア1の一実施例を示す外観斜視図、図2(a)
はその平面図、図2(b) は正面図である。
【0011】上記ドラムコア1は円柱状の芯部3の両端
にフランジ部2を有する糸巻き型で、フェライト等の磁
性体粉末を成形・加工・焼成したものである。このドラ
ムコア1にはフランジ部2から芯部3に連続して連なる
U溝が対向して設けられており、後述する棒体7が嵌挿
可能なスリット4が形成されている。
【0012】図4は本発明に係るインダクターで、(a)
は外観斜視図(b) はその平面図である。
【0013】本インダクターは、上述したドラムコア1
の芯部3にコイル5を巻回し、その巻き端をリード線と
して一方のフランジ部2のスリット4部から引き出し、
このフランジ部2に付設された2本の端子6に接続して
構成されている。7は本発明の特徴とするところの棒体
である。この棒体7は、その素材や加工精度等の問題で
生じたドラムコア1の磁気特性のばらつきを補正するた
めにスリット4と巻回されたコイル5との空隙に挿入さ
れたもので、ドラムコア1とは異なる磁気特性を有する
素材、例えばフェライト或いは金属等で形成されおり、
その形状はスリット4の呈するU溝に嵌挿するような丸
棒状である。尚、本実施例では、形成された2カ所のス
リット4の内の一方に挿入した場合が示されている。
【0014】又、補正の程度によって挿入する棒体7の
数を変えることもあるが(本実施例では2個挿入可
能)、図3に示す別の実施例のように、スリット4を4
カ所に設け、挿入可能な棒体7の数を増やすことは可能
である。勿論、このスリット4の数はこれらに限定され
るものではなく、必要に応じて適宜設ければ良い。
【0015】尚、図示しないが、コイル5の巻回後はイ
ンダクターの特性を監視しつつスリット4の空隙に接着
剤の付いた棒体7を徐々に挿入していき、規定の特性が
得られた時、その挿入部で棒体7の突出部分を切断し、
棒体7をドラムコア1内に固定することで特性の微調整
が完了する。
【0016】このように、この棒体7による特性の補正
は形成されたインダクターの特性に応じて行われ、イン
ダクタンスやQの値ばらつきに応じて棒体7の素材が選
択され、挿入する棒体7の長さや太さ(この場合はドラ
ムコア1に施すスリット4の幅を棒体7の径に合わせる
必要がある。)によって微調整される。
【0017】以上が本発明に係るインダクターの構成で
あり、発明の効果を確認するため以下のような確認試験
を行った。即ち、透磁率900のNi−Znフェライト
を用いてドラムコア1を作製し、これにΦ0.26/2
−uew /190turns の巻線を施して表1に示す条件で
特性の変化を調べた。
【0018】
【表1】
【0019】表1によれば、ドラムコアに挿入する棒体
7の素材をフェライトとした場合、補正前(棒体7を挿
入しない場合)に比べQを一定のままインダクタンスL
のみを0.8%向上させることができ、棒体7の素材を
金属とした場合、Lを変えることなくQを3.7%低下
させることができた。しかも、これらの値は微調整の範
囲としては十分効果的な値である。
【0020】以上説明したように、巻回を施したドラム
コア1のスリット4にドラムコア1とは違う磁気特性を
有する物質を挿入することによって任意の特性を得るこ
とが可能となり、ドラムコア1の素材や加工精度等の問
題で生ずる特性のばらつきを容易に補正できる。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、磁
性体のドラムコアにコイルを巻回してなるインダクター
において、ドラムコアのフランジ部から芯部に連続して
連なる少なくとも1カ所以上のスリットを設け、芯部に
コイルを巻回し、スリットとコイルの空隙に前記ドラム
コアとは異なる磁気特性を有する棒体を挿入することで
ドラムコアの磁気特性を任意に調整可能としたので、ド
ラムコアの素材や加工精度等の問題で生ずるインダクタ
ーの特性のばらつきを容易に補正できるようになり、不
良品の発生を大幅に減少させることができる。又、従来
のような厳密な素材の品質管理や成形工程管理が不要と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のインダクターに使用するドラムコアの
一実施例を示す外観斜視図である。
【図2】(a) は図1の平面図、(b) は正面図である。
【図3】図1とは異なるドラムコアの外観斜視図であ
る。
【図4】本発明に係るインダクターを示す図で、(a) は
外観斜視図、(b) はその平面図である。
【図5】従来のドラムコアの外観斜視図である。
【図6】図5とは異なるドラムコアの外観斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 ドラムコア 2 フランジ部 3 芯部 4 スリット 5 コイル 7 棒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斎藤 秀昭 東京都港区新橋5丁目36番11号 富士電 気化学株式会社内 (56)参考文献 実開 平4−97315(JP,U) 実開 昭57−159216(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 17/00 - 21/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フランジ部(2)から芯部(3)に連
    続して連なるように少なくとも1カ所以上のスリット
    (4)を設けたドラムコア(1)と、 前記芯部(3)に巻回されたコイル(5)と、 前記スリット(4)と該コイル(5)との空隙に挿入さ
    れた前記ドラムコア(1)とは異なる磁気特性を有する
    素材を用いた棒体(7)より成るインダクター。
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KR102607983B1 (ko) * 2023-08-04 2023-11-30 (주)선텍 등기구 전원 공급장치용 인덕터

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