JP2798531B2 - ソマトトロピンモノマーの精製方法 - Google Patents

ソマトトロピンモノマーの精製方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の分野 本発明は、組換えDNA技術によって製造されたソマト
トロピン蛋白質の精製に関し、さらに詳しくは、ソマト
トロピンオリゴマー、残留宿主細胞蛋白質および他の不
純物を、選択的沈殿過程によって分離および除去するこ
とによるソマトトロピンモノマーの精製および回収に関
する。
【0002】発明の背景 組換えDNA技術は、宿主細胞たとえば大腸菌細菌中で
の異種蛋白質の発現を可能にした。成長ホルモンである
ソマトトロピンの場合、この蛋白質は宿主細胞の細胞質
内の屈折体中に隔離される。屈折体は、細胞を破壊して
屈折体を放出させ、ついで分別遠心分離によって屈折体
を固体ペレットとして捕集することにより、宿主細胞培
養液から回収できる。屈折体は、適当なカオトロピック
剤たとえば尿素またはグアニジン塩酸塩の水溶液中、ア
ルカリ性のpH、一般的には10〜12の範囲で可溶化
される。可溶化された蛋白質を次に、温和な酸化剤と接
触させて再生し、分子内ジスルフィド結合を形成させ、
その蛋白質をその生物学的に活性な生のコンホーメーシ
ョンにリフォールディングまたは復元させる。組換えD
NA技術を用いて、大腸菌細菌によって産生させたソマ
トトロピン蛋白質の可溶化および再生の方法は、米国特
許第4,511,502号およひ第4,652,630
号に記載されている。これらの記載は参考として本明細
書に導入する。
【0003】再生工程から得られるリフォールディング
溶液は、ソマトトロピンモノマー、ダイマーおよびもっ
と高次のオリゴマーからなり、これらに宿主細胞からの
残渣および他の残屑を含んでいる。これらの中で、ソマ
トトロピンモノマーが所望の生物学的に活性な成分であ
り、標的動物へ注射によって投与するのに適当な高度に
精製された形で回収されなければならない。
【0004】蛋白質の精製はバイオテクノロジーにおけ
る共通の問題であって、このような精製を達成するため
のいくつかの方法が開発されている。J.Bonner
jeaらによってBiotechnology,第4
巻、955〜958頁(1986年11月)に報告され
ている“Protein Purification:
The Right Step at the Rig
ht Time”と題する文献概説には、蛋白質の精製
に共通な10種の方法が挙げられていて、イオン交換ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー
およびゲル濾過が3つの最も一般的な方法とされてい
る。この文献の報告するところでは、蛋白質を均質に精
製するためには、平均4工程の精製が必要で、総収率は
28%、精製係数は6,380であったという。精製案
の半分以上が、一般にホモジネーション後の第一または
第二工程として、沈殿を包含することが報告されてい
る。精製の最も普遍的な策略は、ホモジネーション、続
いて沈殿、イオン交換クロマトグラフィー、アフィニテ
ィー分離、そして最終的にゲル濾過であった。沈殿では
平均3倍の精製係数が得られる旨記載されている。
【0005】微生物源に由来し、動物への非経口投与が
意図される生物学的に活性な生成物は、投与時にアレル
ギー反応、発熱および他の副作用のような有害反応を誘
発しないように、パイロジェン、生の微生物蛋白質およ
び核酸のような夾雑物質が実質的に除去されていなけれ
ばならない。John M.Curlingら:Ame
rican Biotechnology Labor
atory,33〜37頁(1983)、“Downs
tream Processing ofFermen
tation Products by Chroma
tography”に記載されているように、1950
年代以来血漿分画に用いられてきた沈殿法のような因襲
的な精製技術では、組換えDNAで産生された生成物に
要求される高レベルの純度は達成できない。遺伝子工学
に利用できる高分離精製技術としては、研究、生産いず
れのレベルにおいても、クロマトグラフィーが最初に選
択される方法と考えられている。「クロマトグラフィ
ー」の語は、イオン交換、ゲル濾過、アフィニティーク
ロマトグラフィー、疏水性クロマトグラフィーおよび等
電点クロマトグラフィーの特異的な方法を包含する。等
電点クロマトグラフィーは、クロマトグラフィーゲルを
特別に調製された緩衝液で滴定することによって作られ
たpH勾配を有する樹脂床中で蛋白質をそれらの等電点
に応じて分離する技術である。
【0006】クロマトグラフィーは、細菌ホモジネート
から超純粋なヒト蛋白質およびホルモンを治療的応用の
ために工業的に回収する場合の第一選択方法であると報
告されている。クロマトグラフィー精製は、それに先立
って、初期分別工程たとえば蛋白質沈殿または液−液分
配を行って、クロマトグラフィーへの供給流における濃
度を高め、効率を改良することが好ましい旨、たとえば
P.Dunnill:Process Biochem
istry,9〜13頁(1983年10月)、“Tr
ends in Downstream Proces
sing ofProteins and Enzym
es”に記載されている。
【0007】DNA組換え技術によって大腸菌から発現
されたプロキモシンの精製に際してのクロマトグラフィ
ーの使用例は、J.M.Emtageら:Bioche
mistry,第80巻、3671〜3675頁(19
83年6月)、“Synthesis of Calf
Prochymosin(prorennin)in
Escherichia coli”に記載されてい
る。この文献にはまた、大部分の大腸菌蛋白質(約90
%)が酸性条件(pH6.3)で沈殿し、遠心分離によ
って除去できることも述べられている。
【0008】沈殿法による蛋白質の分離は、Alber
t,L.Lehninger:Bi ochemistr
,第2版、The John Hopkins Sc
hool of Medicine(1975),“T
he MolecularBasis of Cell
Structure and Function”に
論じられている。この教科書には、溶液中の蛋白質の溶
解度は、pH、イオン強度、温度および溶媒の誘電率の
関数として著しく変化すること、また蛋白質は、その等
電点pH、すなわちその分子が正味の電荷をもたないP
hで最も溶解し難いことが説明されている。このような
条件下には、蛋白質は合体して沈殿しやすい。ある種の
蛋白質はそれらの等電点pHでは事実上不溶で、この文
献に述べられているように、溶解している異種の蛋白質
が異なる等電点pH値を有するときは、多くの場合、そ
れらは等電点沈殿法で互いに分離させることができる。
【0009】pH調整に基づく分別沈殿による精製は、
さらにBiochemical Engineerin
g Fundamentals,Bailey & O
llis,第2版、745〜749頁(1986)に論
じられている。他の性質たとえば分子量が同じでも、等
電点(pI)が異なる蛋白質は、与えられたpHでそれ
に最も近いpIをもつ蛋白質が沈殿しやすいことによ
り、蛋白質を分離する方法が示唆されている。pHを変
動させることにより、異なる蛋白質を含む分画を分離で
きる。
【0010】蛋白質の溶解度は、塩濃度および溶媒温度
によって影響され、沈殿分画の分割は、塩析法および/
または低温により蛋白質の溶解度をさらに低下もしくは
上昇させることで改善できる場合がある。低溶解性蛋白
質の等電点沈殿は、水性媒体中への溶質たとえばエタノ
ールもしくはアセトンまたは有機ポリマーたとえばポリ
エチレングリコールの添加によっても改良できる。これ
らの方法は、Protein Purificatio
n:Principles and Practic
,R.K.Scopes,第2版、41〜47頁(1
987)に述べられている。この論文に記載されている
沈殿分画化処理における塩析法の使用の典型例は、pH
7.5以上、3.2M硫酸アンモニウム含有水溶液中で
の沈殿によるウサギ筋肉からのリン酸グリセロアルデヒ
ドデヒドロゲナーゼの1工程精製である。
【0011】以上の記述から明らかなように、沈殿分画
化は、溶液中の蛋白質のある程度の分離および精製を達
成するための古い、よく知られた方法であり、またその
後の処理および高分割技術たとえばクロマトグラフィー
による最終的精製への供給原料中の濃度を高めるための
大まかな分離方法として受け入れられている。沈殿分画
化を行う特定の条件によって、得られる蛋白質の収率お
よび純度は影響されるが、標的動物への注射による非経
口投与を意図した蛋白質の最終的な精製に、沈殿法が利
用されたことはこれまでなかった。食肉用および酪農用
の牛に使用するための、組換えDNA技術によって製造
されたウシソマトトロピン、ならびに豚を育てるための
相当するブタソマトトロピンは、一般に慣用のクロマト
グラフィー法で精製されてきた。不純な蛋白質原料溶液
に適用されるこの種の方法の一例としては、米国特許第
4,612,326号に記載されているような、大孔性
アクリレートエステル共重合体樹脂支持体上での逆相精
製、ついで約7〜9のpHでの水溶液中有機希釈剤によ
る溶出がある。
【0012】以下にさらに挙げる米国特許は、様々な蛋
白精製法が開示されている点で興味のもたれるものであ
る。
【0013】米国特許第3,239,418号には、下
垂体成長ホルモンプロモーターを精製するための、2段
階沈殿過程、それに続くイオン交換法が記載されてい
る。
【0014】米国特許第4,054,557号には、成
長促進ポリペプチドのゲル濾過による精製が記載されて
いる。
【0015】米国特許第4,462,323号には、最
初に不純物を沈殿によって除去し、それに続いて所望の
蛋白質を沈殿させ回収する2段階脱塩およびpH沈殿過
程が記載されている。
【0016】米国特許第4,451,487号には、所
望の蛋白質の沈殿を促進し、一方、不純物は溶液中に残
存させる選択的沈殿剤の添加による生物学的に活性な蛋
白質の精製方法が記載されている。
【0017】米国特許第4,569,794号には、ク
ロマトグラフィー技術による生物活性ポリペプチドおよ
び蛋白質の精製が記載されている。
【0018】米国特許第4,617,376号には、グ
ルカゴン塩ケーキから疏水性クロマトグラフィーによる
グルカゴンの精製方法が記載されている。
【0019】ソマトトロピン蛋白質を包含する蛋白質の
クロマトグラフィー法による精製の従来技術は、複雑で
経費がかかる。沈殿法は、操作が比較的簡単で安価につ
くが、非経口的使用を意図した生成物に要求される収率
および分割を達成できなかった。
【0020】したがって、本発明の目的は、組換えDN
A技術によって製造されたソマトトロピン蛋白質の精製
方法を提供することにある。
【0021】本発明のさらに他の目的は、溶液中に含ま
れるソマトトロピンダイマーおよびさらに高次のオリゴ
マーからソマトトロピンモノマーを分離する方法を提供
することにある。
【0022】本発明のなおさらに他の目的は、ソマトト
ロピンモノマーおよびオリゴマーを、残留宿主細胞蛋白
質および他の夾雑物とともに含有する溶液からソマトト
ロピンモノマーを単離および回収する方法を提供するこ
とにある。
【0023】本発明のまたさらに他の目的は、ソマトト
ロピンの製造のための組換えDNA方法における再生工
程のリフォールディング溶液から高純度のソマトトロピ
ンを回収する経済的な沈殿分画化法を提供することにあ
る。
【0024】本発明のこれらのおよび他の目的ならびに
利点は、以下の記述および実施例から、本技術分野の熟
練者には明白になるものと考える。
【0025】要約 略述すれば、本発明は、生物活性ソマトトロピンモノマ
ーをリフォールディング溶液から、ソマトトロピンダイ
マーおよびより高次のオリゴマーを残留宿主細胞蛋白質
および他の夾雑物質とともに選択的に沈殿させ、一方、
所望のモノマーは溶液中に残すことによって、単離およ
び回収する方法を提供する。沈殿は、可溶化および再生
工程に用いられた初期の高レベルのpHから、リフォー
ルディング溶液のpHを終点pH、一般的には約4.5
〜6の範囲に低下させることによって達成される。この
pHにおいて、実質的にすべての宿主細胞蛋白質および
夾雑残留物が沈殿し、ソマトトロピンオリゴマーの大部
分が沈殿し、ソマトトロピンモノマーの大部分が溶液中
に残る。等電点クロマトグラフィーにより、ソマトトロ
ピンモノマーは、わずかに表面電荷が異なる様々な「ア
イソフォーム」として存在し、これらのアイソフォーム
は、等電点が有意に異なる主要な3つの群に分類できる
ことが明らかにされている。驚くべきことに、ソマトト
ロピンモノマーとオリゴマーの等電点は重複した範囲内
にあるにもかかわらず、ソマトトロピンモノマーはオリ
ゴマーから沈殿によって効率的に分離できることが見出
された。さらに、ソマトトロピンモノマーのアイソフォ
ームの主要な3群は有意に異なる等電点を有するにもか
かわらず、これらの群の有意な分離は起こらないことが
見出されたのである。
【0026】沈殿した固体を、濾過、遠心分離または他
の適当な手段で溶液から除去したのち、可溶されたソマ
トトロピンモノマーを含有する上澄液を透析濾過(di
afiltration)または他の適当な手段を用い
て処理して、溶液を濃縮し、緩衝を除去し、ついで溶液
を乾燥して精製ソマトトロピン生成物を回収する。精製
された生成物は、残留細菌蛋白質や他の夾雑物、有害組
織反応を生じるパイロジェン等を実質的に含まず、本発
明以前には一般に用いられていたクロマトグラフィーま
たは他の手段によりさらに精製することなく、標的動物
に注射または移植によつてそのまま投与するのに適して
いる。精製された生成物は1%未満から約5%またはそ
れ以上のソマトトロピンオリゴマーを含有することがあ
る。ソマトトロピンオリゴマーは生物学的に不活性であ
るが、標的動物に投与した場合に有害反応を生じること
はない。
【0027】この方法は、とくにN−メチオニルウシソ
マトトロピン(MBST)、N−アラニルウシソマトト
ロピン(ABST)およびN−アラニルブタソマトトロ
ピン(PST)について説明する。
【0028】図面の説明 図1は、部分単離MBSTソマトトロピン蛋白質を示す
等電点クロマトグラフィーゲルの写真であり、レーン3
および4には、A,B,Cと表示した3つの主要なソマ
トトロピンモノマー群が例示され、レーン5にはソマト
トロピンダイマーが示されている。
【0029】図2は、MBSTモノマー、MBSTオリ
ゴマー、および大腸菌由来蛋白質残渣の溶解度曲線であ
る。
【0030】図3は、ABSTの沈殿精製過程の収率に
対するリフォールディング尿素濃度の影響を示す。
【0031】図4は、ABSTのリフォールディング過
程の収率に対するリフォールディング尿素濃度の影響を
例示する。
【0032】発明の説明 本発明の目的においては、以下の用語は以下に掲げる定
義を有するものと考えるべきである。
【0033】「ソマトトロピン」の語は、哺乳動物ソマ
トトロピン、たとえばヒト、ヒツジ、ブタおよびウシソ
マトトロピン、ならびに他のたとえばトリソマトトロピ
ンを包含する意味であるが、またこれらに限定されるも
のではない。天然に存在する配列をもつ上記ソマトトロ
ピン蛋白質が適当であることに加えて、本発明は、ソマ
トトロピン様生物活性を有する、天然に生じる蛋白質の
同族体および類縁体を包含する系にも同様に適用可能で
ある。したがって、このような蛋白質も精製目的に対し
て均等である限り、本発明に包含される。
【0034】「異種」蛋白質とは、その宿主細胞によっ
て正常には産生されない蛋白質である。組換えDNA技
術は比較的大量の異種蛋白質たとえばソマトトロピン
の、形質転換宿主細胞たとえば大腸菌からの発現を可能
にした。しかしながら、完全にはわかっていないが、こ
れらの異種蛋白質は、宿主細胞の細胞質中の不溶性屈折
体内に隔離されていることが多い。
【0035】「屈折体」は、回収される異種蛋白質の少
なくとも一部を含有する封入体または細胞質顆粒を意味
する。これらの顆粒は位相差顕微鏡では、明かるい点と
して認められる。
【0036】「宿主細胞」は、微生物細胞たとえば細菌
細胞および酵母細胞、または異種蛋白質を発現するよう
に形質転換された動物および植物細胞を含めた適当な細
胞を意味する。本発明において意図される宿主細胞は、
細胞によって発現された異種ソマトトロピンが屈折体内
に隔離される細胞である。宿主細胞の例には、ウシまた
はブタソマトトロピンを発現できるように形質転換され
た大腸菌K12,W3110G株〔pBGH1〕があ
る。
【0037】「再生」は、異種ソマトトロピン蛋白質の
生物活性を保証するように、その生のコンホーメーショ
ンへのフォールディングおよび酸化を意味する。
【0038】「フォールディング」とは、蛋白質の全体
的なコンホーメーション形状の、適当な酸化が可能なよ
うな復元を意味する。フォールディングは、蛋白質のア
ミノ酸配列が自由に相互作用して、その生の二次および
三次構造が採用されるときに達成される。
【0039】「酸化」は、フォールディングされた蛋白
質における、生のコンホーメーションを安定化し、生物
活性を保証するための、分子内ジスルフィド結合の形成
を意味する。
【0040】「リフォールディング溶液」の語は、再生
工程におけるフォールディングおよび酸化の結果として
得られた原料溶液を意味する。
【0041】ソマトトロピンオリゴマーからのソマトト
ロピンモノマーの分離に際してのpH沈殿の有効性は、
等電点(pI)に基づく蛋白質の分離に関する通常の理
論に一致しない。組換えDNA法によって生成されたソ
マトトロピンは、実質的に等電点が異なる3種の、優越
的なモノマーアイソフォーム群を包含する。分析的等電
点クロマトグラフィー(IEF)により、これらのモノ
マー群は、図1にMBSTについて例示したように、明
瞭な蛋白質バンドに分離される。例示した分析的IEF
は、平板床電気泳動装置上で実施した。ゲルは、1%ア
ガロース、10%ソルビトール、6M尿素、および2.
5%pH5〜9Ampholinesを含有し、これを
FMC GelBond上に1mm厚に鋳造した。フォ
ーカシングは15℃、10ワットの定電力で、135分
間行った。ゲルを固定し、集束された蛋白質を染色して
検出した。レーン1は、Pharmacia標準IEF
蛋白質、レーン2は、クロマトグラフィー単離によって
製造された高純度のモノマー標品、レーン3および4
は、本発明の方法によって精製されたMBSTモノマ
ー、レーン5は高度に精製、単離されたMBSTダイマ
ーを含有する。レーン3および4のMBSTモノマー
は、A,BおよびCと表示した3種の主要なアイソフォ
ーム群からなっている。
【0042】さらに分離および分析を行ったところ、3
種のソマトトロピンモノマーアイソフォーム群は、N−
メチオニルウシソマトトロピン(MBST)、N−アラ
ニルウシソマトトロピン(ABST)およびN−アラニ
ルブタソマトトロピン(PST)に共通することが明ら
かにされた。3種のアイソフォーム群の相対的な割合お
よびそれらの等電点のおおよその平均を、各ソマトトロ
ピン生成物の代表的なサンプルについて、以下の表1に
示す。
【表1】
【0043】ソマトトロピンダイマーおよびより高次な
オリゴマーは、一定の等電点値を示さず、図1のレーン
5のダイマーによって例示されるように、上にモノマー
(A),(B)および(C)について記録されたpIの
全範囲にわたって均一に分散することがわかっている。
【0044】以下の記述および実施例においては、本発
明の精製方法は、米国特許第4,652,630号に記
載されている尿素水溶液中での屈折体の可溶化および再
生によって得られたリフォールディング溶液の精製に関
して例示するが、本発明がリフォールディング溶液の生
成に用いられた方法の特定の細部によって限定されるも
のではないことを理解すべきである。たとえば、屈折体
の可溶化に使用される尿素は、他のカオトロピック剤た
とえばグアニジン塩酸塩、チオシアン酸ナトリウムおよ
び各種の界面活性剤、またはきわめて高濃度の水酸化ナ
トリウムによって置き換えることができるものである。
再生工程は、可溶化工程に使用したよりも低いpH値で
および/または低いカオトロピック剤濃度で実施するこ
ともできる。
【0045】米国特許第4,652,630号に記載の
可溶化および再生方法の場合、典型的なリフォールディ
ング溶液の成分は一般に、約30〜60%のソマトトロ
ピンモノマー、約10〜30%のソマトトロピンダイマ
ーおよびより高次なオリゴマー、ならびに大腸菌細菌に
由来する約20〜50%の残留物たとえばそれらに限定
されるものではないが、蛋白質、膜フラグメント、色素
体、エンドトキシン、パイロジェンおよび核酸等であ
る。さらに、リフォールディング溶液には、酸化される
ソマトトロピンの型に依存して約1.5〜6M濃度の尿
素を含有してもよい。米国特許第4,652,630号
に開示されているように、ウシソマトトロピンの再生に
は約4〜5Mの尿素濃度が好ましいが、ブタソマトトロ
ピンについては約2.5〜3.5Mの濃度が好ましい。
【0046】本発明の好ましい態様においては、再生工
程から得られたリフォールディング溶液は、本発明の沈
殿分画法を進める前に、必要があれば再調整する。とく
に、溶液が沈殿工程に干渉する十分な量のカオトロピッ
ク剤たとえば尿素またはグアニジン塩酸塩を含有する場
合には、この剤の濃度を許容できるレベルまで低下させ
なければならない。尿素の場合は、3Mを越える濃度は
ソマトトロピンの溶解度を上昇させて沈殿過程を妨害す
ることが明らかにされている。したがって、リフォール
ディング溶液が3Mを越える尿素を含有する場合は、透
析濾過または希釈によって3M未満、好ましくは1Mも
しくはそれ以下に低下させる。リフォールディング溶液
が尿素以外のカオトロピック剤、たとえばグアニジン塩
酸塩を含有する場合には、効果的な沈殿分画化のために
許容される最低限の濃度を測定し、必要に応じて濃度を
調整しなければならない。
【0047】米国特許第4,652,630号に記載さ
れているように、可溶化ソマトトロピンの再生は、尿素
の分解を遅延させるために、4℃のような低温で実施し
てもよいが、本発明の沈殿分画化法においては温度にと
くに制限はなく、リフォールディング溶液は所望によ
り、放置して室温まで温めてもよい。20〜25℃の範
囲のやや高い温度の方が、オリゴマーの分離はわずかな
がらよくなることも事実である。
【0048】本発明の沈殿法の一実施態様においては、
リフォールディング溶液のpHは、再生工程で用いられ
た高いレベル、通常はpH10以上から、酸たとえば希
酢酸または他の適当な有機酸もしくは無機酸を徐々に加
えて、ゆっくり低下させる。この場合、よく混合して、
高い酸濃度のポケットを生じないようにする。これはp
H平衡を変化させ、蛋白質の溶解度に局所的な効果をも
たらすことになる。酸は、予め決定した至適pH終点値
に到達するまで加える。至適pH終点値は各蛋白質系の
それぞれについて決定しなければならない。この値は、
ソマトトロピンモノマーとオリゴマーの相対的な割合、
存在する細菌蛋白質および夾雑物の量、ならびに蛋白質
の溶解度に影響する各種カオトロピック剤、溶媒、塩ま
たは溶質の存否のような変数に依存する。至適pH終点
値は一般的に4.5〜6の範囲であり、実質的にすべて
の細菌性残留物および随伴する夾雑物が沈殿し、大部分
のソマトトロピンオリゴマーが沈殿して溶液中に残る量
は最終生成物の純度について許容される最高レベルを越
えず、ソマトトロピンモノマーの大部分は溶液中に残っ
て沈殿した量は許容される収率の点での最大レベルを越
えないpHとして確認される。
【0049】一般的に、過程の収率と最終生成物の純度
とは逆相関する。オリゴマーの低レベルを反映する最終
ソマトトロピンモノマー生成物の高純度は収率を犠牲に
して得られることからオリゴマーの最大許容レベルが経
済的な見地から設定される。ソマトトロピンオリゴマー
は最終生成物中では不活性希釈剤として働き、活性モノ
マー成分の有効濃度を低下させ、それを然るべく上昇さ
せるためには、標的動物に投与する用量レベルの増加が
必要になる。オリゴマーが負の活性をもったり、望まし
くない副作用を生じたりすることはないと考えられてい
る。
【0050】収率と純度の間の実際の関係はある程度、
再生工程時に用いられる上流条件、および沈殿分画化工
程で処理される供給原料の品質に依存する。上述のよう
に尿素中での屈折体の可溶化および再生から得られたリ
フォールディング溶液では、好ましい精製ソマトトロピ
ン生成物中のソマトトロピンオリゴマーの最大許容レベ
ルは5重量%、最も望ましくは約2.5%またはそれ以
下と確立されている。ソマトトロピンモノマーの最小許
容収率は50%、望ましくは少なくとも65%と確立さ
れている。これらの結果を得るための至適pH終点は、
各沈殿精製系ごとに個々の決定されなければならない
が、MBSTリフォールディング溶液では、以下のよう
に処理する場合、一般的に4.5〜6の範囲であり、最
も通常には約5.0である。
【0051】与えられたシステムの至適pH終点値の範
囲は、たとえば図2に例示したような、上述の尿素シス
テムから得られた代表的なMBSTリフォールディング
溶液の蛋白質成分についての溶解性データを提供する、
蛋白質溶解度曲線に基づいて予測することができる。こ
の図に例示するように、大腸菌に由来する残留蛋白質お
よび不純物は、約4.5〜7.2のpH範囲では、実質
的に完全に沈殿する。総MBSTに対する溶液中のソマ
トトロピンオリゴマーの量は、約5.5〜7.2の範囲
のpH範囲では1%未満であるが、pHが4.5未満に
低下するに従い急速に増加する。ソマトトロピンモノマ
ーはpH約6.5で最小の溶解性を有し、この溶解性は
pHが6以下のレベルに低すると急速に増大する。この
特定のシステムにおける至適pH終点値は約5.0±
0.2であり、このpHでは、細菌残留物は実質的に不
溶で、ソマトトロピンオリゴマーの溶解度は約2.5%
であり、その結果、最終MBST生成物の純度は約9
7.5%となる。また最初にこの系内に存在したソマト
トロピンモノマーの80%以上が溶液中に残留し、許容
される収率を与える。
【0052】至適終点pHならびにこの沈殿過程から得
られる生成物の収率および純度は、再生工程に用いられ
た条件、とくにリフォールディングpH、蛋白質濃度お
よび尿素濃度によって影響される。表2に示すデータ
は、リフォールディングpHの、至適終点pHおよび2
%オリゴマー含有ABSTを製造する場合の沈殿収率に
対する影響を例示するものである。
【表2】
【0053】再生工程時のソマトトロピン蛋白質濃度が
2%オリゴマー含有ABSTの沈殿収率、および2%オ
リゴマー含有PSTの沈殿収率に及ぼす影響は、表3の
データによつて例示される。
【表3】
【0054】リフォールデイングpHおよび蛋白質濃度
の、以後のソマトトロピンモノマーの精製に及ぼすこの
影響は、リフォールディング条件下に生成される高レベ
ルのオリゴマーおよび/または他の不純物により沈殿収
率の低下を招くものと考えられる。したがって、本発明
の方法において考慮すべき重要な供給原料の品質であ
り、可溶化および再生工程は、モノマーの収率を最大に
し、本発明の方法で除去されるオリゴマーおよび他の望
ましくない成分の濃度を最小にするような、過程につい
て考慮すべき他の点と調和した様式で操作すべきであ
る。
【0055】MBSTの場合、沈殿収率に対するリフォ
ールディング尿素濃度の影響は図3に例示する。この場
合、最終精製工程の収率は、再生工程に用いられる尿素
の濃度が2.5Mから5.5Mに増大するに従って上昇
するようにみえる。しかしながら、さらに図4に例示す
るように、再生工程における生成物収率は4.5Mの尿
素において最大で、尿素の濃度が5.5Mに増大するに
従って急速に低下する。すなわち、過程全体の効率は、
この過程の各工程における個々の収率の関数であって、
再生時の尿素濃度は、全過程収率を最大にするように選
択されなければならない。図3および図4に例示された
システムの場合には、再生工程における至適尿素濃度は
約4.5Mで、これによって全体的な生成物の収率が最
大になるように思われる。
【0056】本発明の沈殿精製方法を、次に、N−アラ
ニルウシソマトトロピンおよびN−アラニルブタソマト
トロピンの精製を目的とした以下の実施例によって例示
する。実施例中、百分率はすべて重量百分率である。
【0057】例1 大腸菌内で発現され、N−アラニルウシソマトトロピン
(ABST)を含有する屈折体を、既知の技術を用いて
製造し、単離した。十分な量の屈折体をpH11.2
5、温度4℃で、4.5Mの尿素水溶液に可溶化する
と、濃度約3.4g/lのABST溶液が得られた。屈
折体は速やかに溶解し、得られた溶液の再生は、4℃で
数日間または少なくとも約95%のABSTが酸化され
その生の型にリフォールディングされるまで攪拌して行
った。酸化されリフォールディングされた溶液のHPL
C分析では、ABSTの収率約73%が示された。
【0058】リフォールディングされた溶液は、Mil
lipore(MilliporeCooperati
on,80Ashby Rd.,Bedford,MA
01730)PLGC,公称分子量限界10,000
の膜を用いた透析濾過によって600mlに濃縮し、つ
いで5容の冷脱イオン水で交換した。得られた溶液は約
25g/lのABSTモノマー、8g/lのABSTオ
リゴマー、27g/lの大腸菌残渣、および0.2M未
満の尿素を含有する、pH約10の水溶液であった。
【0059】慣用の既知操作に従ってこのように調製さ
れた溶液を次に、以下のように本発明の方法により精製
してABSTモノマーを回収した。調製溶液200ml
を室温まで加温し、5%酢酸を徐々に加え、3時間を要
して溶液のpHを4.8に低下させ、沈殿を生成させ
た。溶液のpHを4.8に維持して1時間攪拌し、つい
で遠心分離して沈殿を除去した。分析によれば、澄明な
上清に溶解した蛋白質には、ELISAで測定して2.
3%のABSTオリゴマーおよび0.1%未満の大腸菌
残渣を含有し、ABSTモノマーの純度は97%であっ
た。精製過程におけるABSTモノマーの収率は83%
と計算された。ABSTモノマーの純度はSDSポリア
クリルアミドゲル電気泳動で確認された。
【0060】例2 大腸菌内で発現され、N−アラニルブタソマトトロピン
を含有する屈折体を既知技術によって調製し、単離し
た。十分な量の屈折体を、pH11.25、温度4℃で
3M尿素水溶液2lに可溶化して、濃度約3g/lのP
ST溶液を得た。屈折体は速やかに溶解し、得られた溶
液の再生は4℃で数日間にわたって攪拌して、PSTを
酸化させその生の型にリフォールディングさせることに
よって行った。酸化、リフォールディング溶液のHPL
C分析では、PSTモノマーの収率は約70%であっ
た。
【0061】リフォールディング溶液は、Millip
ore PLGL、公称分子量限界10,000の膜を
用いた透析濾過によって200mlに濃縮し、ついで5
容の冷脱イオン水で交換した。得られた溶液は、pH約
10の水溶液中に、約20g/lのPSTモノマー、7
g/lのPSTオリゴマー、15g/lの大腸菌残渣お
よび0.2M未満の尿素を含有した。
【0062】慣用の既知操作に従いこのようにして調製
された溶液を次に、以下のように本発明の方法によって
精製し、PSTモノマーを回収した。調製された溶液1
75mlに予め8.75gのセライト577濾過補剤を
加え、室温に加温して、5%酢酸を1.75時間にわた
って徐々に加えて溶液のpHを4.7に低下させて、沈
殿を形成させた。溶液を攪拌しながら1時間pH4.7
に維持したのち、遠心分離して沈殿を除去した。分析に
より、澄明な上清中に溶解した蛋白質は、ELISAで
測定して、2.6%PSTオリゴマーおよび0.01%
未満の大腸菌残渣を含有し、PSTモノマーの純度は9
7+%であることがわかった。精製過程におけるPST
モノマーの収率は84.5%と計算された。PSTモノ
マーの純度はSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動に
よって確認された。
【0063】上述の直接沈殿法の変法においては、リフ
ォールディング溶液のpHを実質的にすべての可溶化ソ
マトトロピンモノマーが溶液中に残存するレベルまでま
ず低下させ、ついでpHを至適終点に増大させることに
より、至適終点pHに酸側から接近することもできる。
図2のMBST溶解度曲線をみれば、酢酸をpH10の
冷リフォールディング溶液に添加して、pHを約4.5
未満に低下させることもできる。このpHレベルでは、
すべての可溶化蛋白質が尿素水溶液中に実質的に溶解し
たままで残り、酢酸の添加中に沈殿した蛋白質は、pH
が4.5以下にさらに低下していくと再溶解することが
わかる。存在する尿素または他のカオトロピック剤の溶
液中濃度は、必要に応じて、透析濾過または他の適当な
手段によって、ついで低下させることができる。次に、
pHを、NaOHまたは他の適当な塩基の添加によっ
て、実質的にすべてのオリゴマーおよび大腸菌蛋白質の
沈殿、一方、MBSTモノマーの溶液中への好収率での
残存によって指示される至適pH終点が達成されるま
で、上方に調整する。沈殿を除去して、精製されたMB
STモノマーを上述のように溶液から回収する。
【0064】本発明の沈殿精製方法の供給原料の品質お
よび効率は、場合によっては、ソマトトロピン蛋白質の
可溶化および再生工程の前に、屈折体の付加的な洗浄を
行って夾雑する細胞残屑を除去することによって改良で
きる。ある種の場合には、水または、界面活性剤、溶媒
もしくはNaOHを含有する水溶液による洗浄が、多く
の可溶性不純物の除去に助けとなり、過程収率および最
終的ソマトトロピンモノマー生成物の純度に全体的な改
善を生じる。
【0065】別の態様−2段階沈殿 本発明の別の実施態様においては、初期のリフォールデ
ィング溶液のpHを、至適pH終点値を越えて、少なく
とも約80%のソマトトロピンモノマーが溶液中に残存
し、約30%までのソマトトロピンオリゴマーが溶液中
に残存し、約10%までの小部分の残留宿主細胞蛋白質
が溶液中に残存する点まで低下させる。生成した沈殿
は、主として細菌残査からなり、かなりの量のソマトト
ロピンオリゴマーを含有する。これを濾過または遠心分
離によって系から除去すると、ソマトトロピンモノマー
に富んだ溶液が残り、これは溶解した総蛋白質に対し
て、約20%未満のソマトトロピンオリゴマーおよび約
5%未満の細菌残渣を含有することが好ましい。この濃
縮した溶液のpHをNaOHまたは他の適当な塩基の添
加によって、残った大部分のソマトトロピンオリゴマー
が存在する実質的にすべての宿主細胞残渣とともに沈殿
し、ソマトトロピンモノマーの高度に精製された溶液が
残る至適終点値まで低下させる。この2工程沈殿方法の
利点は、第二の沈殿に使用される濃縮された供給原料に
より、高純度のソマトトロピンモノマーがえられるとい
う事実にある。
【0066】2工程沈殿法は図2を参照すれば、さらに
容易に理解できる。単一工程沈殿法に関連して上述した
ように、この系におけるMBSTモノマーの分離および
回収に際しての至適pH終点値は約5.0±0.2であ
って、このpHで実質的にすべての細菌残渣は沈殿し、
溶液中に残るソマトトロピンオリゴマーの濃度は約2.
5%である。さらにpHを約4.3まで低下させること
により、沈殿したソマトトロピンモノマーは実質的にす
べてが再溶解し、一方、約30%のソマトトロピンオリ
ゴマーが再溶解して、その溶液中の濃度はMBSTの約
10重量%に上昇する。しかしながら、細菌残渣は、こ
のpHでは実質的に不溶のままである。この点で沈殿を
分離すれば、実質的にすべての細菌残渣と、この系に最
初存在したソマトトロピンオリゴマーの約70%が除去
される。ついで、残った溶液のpHを第二の沈殿の至適
終点値に増大させると、残存するソマトトロピンオリゴ
マーの大部分と溶液中にまだ残っている残留細菌蛋白質
があればそれも沈殿して、実質的にさらに分画化が起こ
る。第二の沈殿における至適終点値は、単一沈殿の場合
と同じでなくてもよい。一般的には、第二の沈殿の至適
終点pHは、ウシソマトトロピンの場合5.5〜8.5
の範囲、ブタソマトトロピンの場合5.5〜7.5であ
ろう。
【0067】2工程沈殿法を以下の実施例によつて例示
する。
【0068】例3 4.5M尿素水溶液中、pH11のMBSTリフォール
ディング溶液200mlを約50lの1mM NaOH
に対し、4℃で16時間にわたって透析して、尿素の濃
度を0.2M未満に低下させた。この溶液をYM10膜
を付したAmicon攪拌セル(Amicon Div
ision,W.R.Grace &Co.,Danv
ers,MA01923)で130mlに濃縮した。こ
の時点で、溶液は約7.0g/lのMBSTモノマー、
3.4g/lのMBSTオリゴマー、および2.1g/
lの大腸菌残留蛋白質を含有していた。溶液を室温まで
加温し、希酢酸を滴加してpHを5.0に低下させた。
この時点で有意な沈殿を生じた。溶液を遠心分離して沈
殿を除去した。澄明な上清を集め、NaOHを加えてp
Hを6.0に調整した。1時間後にサンプルを遠心分離
して第二の沈殿を除去し、澄明な上清中のMBSTモノ
マーを回収した。この過程の各工程における純度および
収率を表4に示す。
【表4】 全過程の収率は約76%である。
【0069】MBSTの精製においては、第一の沈殿の
ためのpH終点は通常4.0〜5.5の範囲であるが、
一方、第二の沈殿のためのpH終点は通常5.5〜6.
5の範囲である。ABSTの場合、第一のpH終点は通
常4.0〜5.5の範囲であり、一方、第二のpH終点
は通常6.5〜8.5の範囲である。PSTの場合、第
一のpH終点は通常4.0〜5.0の範囲であり、一
方、第二のpH終点は通常5.5〜7.5の範囲であ
る。すべての場合、第一のpH終点は、大部分のソマト
トロピンオリゴマーと大腸菌残渣が沈殿し、一方、最初
に存在したソマトトロピンモノマーの少なくとも約80
%、好ましくは90〜95%またはそれ以上が溶液中に
残るように選択される。
【0070】2工程沈殿方法では、最終生成物中のオリ
ゴマーのレベルは容易に2%未満に、多くの場合1%未
満に低下させることができて、回収されたソマトトロピ
ンモノマーの最終純度は99%を越える。
【0071】以上の説明および実施例は特定のソマトト
ロピン蛋白質系についてのものであったが、本発明の方
法は一般的に、MBST,ABST,PSTおよび他の
ソマトトロピン変異体の精製にも適用できるものである
ことを理解すべきである。至適pH終点値および他の工
程変数は、特定の系の特定の条件に依存して変動する
が、それらは蛋白質溶解度曲線およびわずかな実験から
容易に決定できる。溶液中における蛋白質の相対的溶解
度は、温度、または様々な塩、溶媒、溶質等の存在によ
って影響され、沈殿工程時の分画化を高めるために上述
の変動因子を利用して溶解度差を増大させることは、本
発明の範囲内に包含される。分画化を高めるために使用
できる溶媒修飾剤には、アルコールたとえばエタノール
およびイソプロパノール、非イオン界面活性剤たとえば
Triton X−100およびTween80、ポリ
エチレングリコール、糖、ならびに様々な塩が包含され
る。方法の他の要素、たとえばpH調整に用いられる酸
または塩基は、個人の好みにより、実行者が選択でき
る。pHはたとえば、酢酸、リン酸、塩酸、硫酸、硝酸
またはクエン酸を用いて低下させることができるが、至
適pH終点は、酸が異なるとわずかなが上方または下方
にシフトすることがある。pHはNaOH,KOH,N
OH,トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンま
たはエタノールアミンを用いて上昇させることができる
が、この場合も至適pH終点は選択された特定の塩基に
よつてシフトすることがある。このような方法の変動因
子はすべて本発明の範囲内に包含されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】部分精製MBSTソマトトロピンの等電点クロ
マトグラフィーゲルの写真 レーン1:Pharmacia標準IEF蛋白質 レーン2:高純度モノマー標品 レーン3および4:本発明の方法によって精製されたモ
ノマー レーン5:精製ダイマー。
【図2】MBSTモノマー、MBSTオリゴマー、およ
び大腸菌由来蛋白質残渣の溶解度曲線。
【図3】ABSTの沈殿精製過程の収率に対する尿素濃
度の影響を示すグラフ。
【図4】ABSTのリフォールディング過程の収率に対
する尿素濃度の影響を示すグラフ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−195698(JP,A) JOURNAL OF CLINIC AL ENDOCRINOLOGY A ND METABOLISM (1973),VOL.37,NO.6,P. 860−866 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 21/00,21/02 C12N 15/00 CA(STN)

Claims (35)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 a) pH7以上の水溶液中ソマトトロピ
    ンモノマーおよびソマトトロピンオリゴマーからなる酸
    化されたリフォールディング溶液を得、b)その溶液の
    pHを4.5〜6.0に低下させてこの溶液からソマトト
    ロピンオリゴマーを選択的に沈殿させ、一方大部分のソ
    マトトロピンモノマーは溶液中に維持させ、c) 沈殿
    を除去して溶液中に残るソマトトロピン蛋白質を回収す
    る、ソマトトロピン蛋白質の分離方法。
  2. 【請求項2】 得られたリフォールディング溶液は大部
    分のソマトトロピンモノマーおよび小部分のソマトトロ
    ピンオリゴマーからなる「請求項1」記載の方法。
  3. 【請求項3】 ソマトトロピンオリゴマーは総蛋白質の
    10〜30重量%の量存在する「請求項2」記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 沈殿後溶液中に残存するソマトトロピン
    オリゴマーの量は、溶液中に残存する総ソマトトロピン
    蛋白質の5重量%未満である「請求項3」記載の方法。
  5. 【請求項5】 得られたリフォールディング溶液はpH1
    0以上の水溶液中に存在する「請求項1」記載の方法。
  6. 【請求項6】 さらに回収された溶液から揮発性物質を
    除去する工程を包含し、乾燥ソマトトロピン蛋白質生成
    物を得る「請求項1」記載の方法。
  7. 【請求項7】 ソマトトロピン蛋白質はウシまたはブタ
    ソマトトロピンである「請求項1」記載の方法。
  8. 【請求項8】 ソマトトロピンはN−メチオニルまたは
    N−アラニルウシソマトトロピンである「請求項7」記
    載の方法。
  9. 【請求項9】 ソマトトロピンはN−アラニルブタソマ
    トトロピンである「請求項7」記載の方法。
  10. 【請求項10】 a) pH7以上の水溶液中、ソマトト
    ロピンモノマー、ソマトトロピンオリゴマーおよび細菌
    残渣からなる蛋白質の混合物を得、b) その溶液のpH
    を4.5〜6.0に低下させてこの溶液からソマトトロ
    ピンオリゴマーと細菌残渣を選択的に沈殿させ、一方大
    部分のソマトトロピンモノマーは溶液中に維持させ、
    c) 沈殿を除去して溶液中に残る精製ソマトトロピン
    蛋白質を回収する、ソマトトロピン蛋白質の分離および
    精製方法。
  11. 【請求項11】 蛋白質の溶液中混合物は、組換えDN
    A技術による宿主細胞培養から産生されるソマトトロピ
    ン蛋白質の再生で得られる「請求項10」記載の方法。
  12. 【請求項12】 細菌残渣は大腸菌宿主細胞に由来する
    「請求項11」記載の方法る
  13. 【請求項13】 細菌残渣の大部分はソマトトロピンオ
    リゴマーとともに選択的に沈殿される「請求項10」記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 得られた溶液は、少くとも30%のソ
    マトトロピンモノマー、10〜30%のソマトトロピン
    オリゴマー、および20〜50%の細菌残渣からなる
    「請求項10」記載の方法。
  15. 【請求項15】 沈殿後溶液中に残存する蛋白質は、少
    くとも95%のソマトトロピンモノマー、5%未満のソ
    マトトロピンオリゴマーおよび1%未満の細菌残渣から
    なる「請求項14」記載の方法。
  16. 【請求項16】 さらに沈殿後に残った溶液から揮発性
    物質を除去する工程を包含し、乾燥ソマトトロピン蛋白
    質生成物を得る「請求項10」記載の方法。
  17. 【請求項17】 水溶液はカオトロピック剤を包含する
    「請求項10」記載の方法。
  18. 【請求項18】 カオトロピック剤は、尿素、グアニジ
    ン塩酸塩、チオシアン酸ナトリウムおよび界面活性剤か
    らなる群より選ばれる「請求項17」記載の方法。
  19. 【請求項19】 カオトロピック剤は尿素であり、その
    尿素の沈殿工程時における濃度は3M未満である「請求
    項17」記載の方法。
  20. 【請求項20】 得られる蛋白質の混合物はpH10以上
    の水溶液中に存在する「請求項19」記載の方法。
  21. 【請求項21】 ソマトトロピン蛋白質はウシまたはブ
    タソマトトロピンである「請求項10」記載の方法。
  22. 【請求項22】 ソマトトロピンはN−メチオニルまた
    はN−アラニルウシソマトトロピンである「請求項2
    1」記載の方法。
  23. 【請求項23】 ソマトトロピンはN−アラニルブタソ
    マトトロピンである「請求項21」記載の方法。
  24. 【請求項24】 a) pH7以上で水溶液中ソマトトロ
    ピンモノマーとソマトトロピンオリゴマーの混合物を細
    菌残渣とともに得、b) その溶液のpHを、実質的部分
    のソマトトロピンオリゴマーと細菌残渣を沈殿させ、一
    方大部分のソマトトロピンモノマーを溶液中に残存させ
    るのに有効な第一の値に低下させ、c) 沈殿を溶液か
    ら除去し、d) この溶液のpHを、さらにソマトトロピ
    ンオリゴマーと細菌残渣を溶液から選択的に沈殿させ、
    一方大部分のソマトトロピンモノマーを溶液中に残存さ
    せるのに有効な第二の終点値に上昇させ、e) 沈殿を
    除去して溶液中に精製ソマトトロピン蛋白質を回収す
    る、ソマトトロピンモノマーの分離および精製方法。
  25. 【請求項25】 ソマトトロピンはウシソマトトロピン
    であり、第一のpH値は4.0〜5.5であり、第二のpH
    値は5.5〜8.5である「請求項24」記載の方法。
  26. 【請求項26】 ソマトトロピンはN−メチオニルウシ
    ソマトトロピンであり、第二のpH値は5.5〜6.5で
    ある「請求項25」記載の方法。
  27. 【請求項27】 ソマトトロピンはN−アラニルウシソ
    マトトロピンであり、第二のpH値は6.5〜8.5であ
    る「請求項25」記載の方法。
  28. 【請求項28】 ソマトトロピンはN−アラニルブタソ
    マトトロピンであり、第一のpH値は4.0〜5.0、第
    二のpH値は5.5〜7.5である「請求項24」記載の
    方法。
  29. 【請求項29】 少くとも80%のソマトトロピンモノ
    マーが第一のpH値で溶液中に残る「請求項24」記載の
    方法。
  30. 【請求項30】 第二の終点pHにおいて溶液中にソマト
    トロピンオリゴマーのレベルは、溶液中の総ソマトトロ
    ピン蛋白質の2重量%未満である請求項24」記載の方
    法。
  31. 【請求項31】 a) pH7以上の水溶液中ソマトトロ
    ピンモノマーおよびソマトトロピンオリゴマーからなる
    ソマトトロピン蛋白質の混合物を得、b)このモノマー
    とオリゴマーを溶液中に実質的に維持しながら、この溶
    液のpHを4.5未満に低下させ、c) この溶液のpHを
    5.5以上に上昇させることによってソマトトロピンモ
    ノマーの大部分は溶液中に維持しながら、ソマトトロピ
    ンオリゴマーを選択的にこの溶液から沈殿させ、ついで
    d) 沈殿を除去して溶液中に残るソマトトロピン蛋白
    質を回収する、ソマトトロピン蛋白質の分離方法。
  32. 【請求項32】 水溶液にはソマトトロピン蛋白質の溶
    解度を実質的に上昇させるのに十分な量のカオトロピッ
    ク剤を包含させる「請求項31」記載の方法。
  33. 【請求項33】 カオトロピック剤は、尿素、グアニジ
    ン塩酸塩、チオシアン酸ナトリウムおよび界面活性剤か
    らなる群より選ばれる「請求項32」記載の方法。
  34. 【請求項34】 カオトロピック剤は、ソマトトロピン
    オリゴマーの選択的沈殿に先立って水溶液から実質的に
    除去する「請求項32」記載の方法。
  35. 【請求項35】 ソマトトロピン蛋白質はウシまたはブ
    タソマトトロピンである「請求項31」記載の方法。
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