JP2797741B2 - ゴミ搬送装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、分別ゴミなどを収納す
るゴミコンテナを昇降機により搬出入することでゴミを
搬送する装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、高層住宅や事業所用ビルなどの建
物においては、各階で発生するゴミを回収するために、
既存のエレベータを利用して運ぶか、或いはダストシュ
ートに直接投入するようにしていた。このため、エレベ
ータ内やダストシュートが汚水で汚れたり臭気が発生す
る、或いはダストシュートへのゴミ投入に伴う騒音が生
ずる、などの問題があった。

【０００３】このような課題に対して本出願人は、各階
にゴミコンテナを配置してゴミをストックしておき、こ
れを昇降機によって自動的に搬出入するシステムを開発
し、出願した（実願平２−１２５０９８号、他）。この
ゴミ搬送システムにより、清潔で効率の良いゴミ回収が
達成されるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで上記提案で
は、建物の地下などに設けられるゴミ集積場所に実入り
のゴミコンテナを運び入れて、これを貯留ドラムに空
け、空になったゴミコンテナは再び昇降機により各階に
搬入すると共に、貯留ドラム内のゴミはトラックなどで
公共のゴミ処理場へ運搬するようにしている。

【０００５】しかしながら近来の高層マンションなどに
おいては、再生ゴミ（空きカン、ガラスビンなど）は自
治体から指定された容器（コンテナ）に収容し、この容
器ごとゴミ処理場に運搬するシステムを採用している場
合がある。

【０００６】このような場合は、貯留ドラムによる収集
はできず、また回収時までゴミコンテナを単にゴミ集積
場所に並べておくのでは、広いスペースが必要になって
しまう。そして、ゴミ集積場所において昇降機へのコン
テナの出し入れに時間が掛かってしまい、いつでもゴミ
捨てができるという本システムの基本的な特長が損なわ
れてしまう。

【０００７】また前記提案では、昇降機に備えた移載フ
ォークによってゴミコンテナの出し入れを行うようにし
ているが、指定容器はこの移載フォークに係合する構造
になってはおらず、移載フォーク用の係合部を有するゴ
ミコンテナと一緒に取り扱うことができない。

【０００８】そこで本発明は、上記事情に鑑み、清潔で
効率の良いゴミ回収が達成されると共に、容器ごとゴミ
処理場に運搬するシステムにおいてゴミコンテナの円滑
な受け渡しができるゴミ搬送装置を提供すべく創案され
たものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、高層建物など
の各階に設置されるゴミコンテナと、このゴミコンテナ
をゴミ集積場所まで搬出すると共に空コンテナを搬入す
るための昇降機とを有するゴミ搬送装置において、ゴミ
集積場所に設けられ、実入りコンテナ及び空コンテナを
それぞれ貯留する貯留部及び、この貯留部と昇降機に連
絡する受渡し口との間でコンテナを順次移送する移送機
構を有するコンテナ貯留棚を備えたものである。

【００１０】また本発明は、高層建物などの各階に設置
され一般ゴミ及び再生ゴミを分別して収容する複数のゴ
ミコンテナと、このゴミコンテナをゴミ集積場所まで搬
出すると共に空コンテナを搬入するための昇降機とを有
するゴミ搬送装置において、ゴミ集積場所に設けられ再
生ゴミ用の実入りコンテナ及び空コンテナをそれぞれ貯
留する貯留部及びこの貯留部と昇降機に連絡する受渡し
口との間でコンテナを順次移送する移送機構を有するコ
ンテナ貯留棚と、一般ゴミを収容した実入りコンテナを
反転させる反転装置を有しそのゴミを受けて貯留するた
めのゴミ貯留ドラムと、昇降機とコンテナ貯留棚の受渡
し口及びゴミ貯留ドラムの反転装置との間でゴミコンテ
ナを適宜移送するためのコンテナ移送手段とを備えたも
のである。 そして上記ゴミコンテナは、昇降機に備え
られた移載フォークにより移載されるべく係合する係合
部を一体的に有する一般ゴミ用コンテナと、係合部と同
様に形成された台座に着脱自在に載置される再生ゴミ用
コンテナとで構成されてもよい。

【００１１】

【作用】上記構成によって、昇降機は各階の実入りコン
テナをゴミ集積場所まで搬送する。コンテナ貯留棚は、
その実入りコンテナを受渡し口から移送機構によって順
次貯留部に送って保管する。また空コンテナをその貯留
部から受渡し口を経由して出庫し、昇降機がその空コン
テナを受け取って各階に搬入する。

【００１２】また複数のゴミコンテナを有する上記構成
によって、昇降機は一般ゴミ用コンテナと再生ゴミ用コ
ンテナとをそれぞれゴミ集積場所まで搬送する。コンテ
ナ移送手段は、一般ゴミ用コンテナを反転装置まで、ま
た再生ゴミ用コンテナを受渡し口まで移送する。反転装
置はゴミコンテナを反転させて一般ゴミをゴミ貯留ドラ
ム内に投入する。ゴミ貯留ドラムは、このゴミを回収時
まで保管する。コンテナ貯留棚は、受渡し口まで移送さ
れてきたゴミコンテナを移送機構によって貯留部に送っ
て保管すると共に、空コンテナをその貯留部から受渡し
口を経由して出庫する。移送手段は、反転されて空にな
ったゴミコンテナ及びコンテナ貯留棚から出庫された空
コンテナを昇降機まで移送し、各階に搬入させる。

【００１３】そしてゴミコンテナが、台座に載置される
再生ゴミ用コンテナを有する上記構成によって、移載フ
ォークは、一般ゴミ用コンテナと同様に、再生ゴミ用コ
ンテナを各階と昇降機との間で移載すると共に、ゴミ集
積場所のコンテナ移送手段と昇降機との間で移載して、
コンテナ貯留棚への保管及び出入庫を行う。

【００１４】

【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に従って説
明する。本実施例にあっては、自治体（市）から提供さ
れた再生ゴミ用のコンテナを使用して、一般ゴミも含め
たゴミ回収を自動的に行うシステムに適用した場合にお
いて示す。

【００１５】まず、図４乃至図６によって、本発明に係
わるゴミ搬送装置の一実施例である三台のゴミコンテナ
１，２，３と、ゴミコンテナ１…３を搬出入するための
昇降機４とを説明する。この昇降機４には、移載フォー
ク５が備えられ、ゴミコンテナ１…３を昇降機４に出し
入れできるようになっている。

【００１６】ゴミコンテナ１…３は、高層マンションな
どの各階に設けられたゴミ投入室６内に一列に並べら
れ、本実施例にあっては順に、一般ゴミ（可燃ゴミ，不
燃ゴミなど）用１、再生ゴミ用たるビン用２及び缶用３
として、三種類のゴミを収容すべく配置されている。

【００１７】一般ゴミ用コンテナ１は、上部が全面に亘
って開口された略立方体形状の箱で成り、その底部に
は、移載フォーク５のための係合部となるフォーク挿入
部２８を区画する二枚の並行な脚台７が一体的に形成さ
れている。

【００１８】ビン用コンテナ２は、自治体（市）から提
供されている規格品であって、一般ゴミ用コンテナ１の
半分程度の高さの箱で成り、ビンを一段に並べて収容出
来るようになっている。また缶用コンテナ３は、さらに
一回り小さい箱で成り、ビン用コンテナ２と同様に自治
体から提供された規格品である。そしてこれらビン用及
び缶用コンテナ２，３は、脚台７と同様のフォーク挿入
部２８を有して形成された台座８，９上に、それぞれ着
脱自在に載置されている。この台座８，９の上面にはガ
イド１０が取り付けられ、移動中などにおいてこれらコ
ンテナ２，３が台座８，９から離脱しないようになって
いる。

【００１９】昇降機４は、ゴミ投入室６に隣接して区画
された昇降路１１内に設けられ、ゴミコンテナ１…３を
搭載するためのケージ１２と、ケージ１２を昇降移動さ
せるためのワイヤ１３とを有し、このワイヤ１３を巻上
機（図示せず）にて適宜巻き取り、巻き出しすること
で、ケージ１２を各階に停止させつつ昇降させるように
なっている。また昇降路１１とゴミ投入室６とを隔てる
区画壁１４には、ゴミコンテナ１…３を出し入れさせる
ためのコンテナ出入口１５が形成されており、ケージ１
２の昇降・停止動作に同期してスライドされる開閉扉１
６が備えられている。なお本実施例のケージ１２は、ゴ
ミ投入室６側のほか、その対面側も開口されており、後
述するゴミ集積場所において空のゴミコンテナ１…３を
受け入れることができるようになっている。

【００２０】移載フォーク５は、ケージ１２の底面に固
定された固定片１７と、固定片１７に出没自在に支持さ
れ互いに摺動する第一可動片１８及び第二可動片１９と
で成り、先端側の第二可動片１９が、ゴミコンテナ１…
３に係合するようになっている。そしてケージ１２の下
部に備えられたモータ２０によって、固定片１７及び可
動片１８，１９間に適宜掛け渡されたチェン（図示せ
ず）及びスプロケット２１を作動させることで、可動片
１８，１９をゴミ投入室６側へと延ばし、その先端を整
列位置の端部にあるコンテナ（図示例では一般ゴミ用コ
ンテナ１）のフォーク挿入部６に挿入させ、これをケー
ジ１２内に移載させるようになっている。

【００２１】そしてゴミコンテナ１…３の整列位置に
は、ゴミコンテナ１…３を整列位置に沿って移動させる
ためのローラコンベア２２が設けられ、搬出時にはビン
用及び缶用ゴミコンテナ２，３をコンテナ出入口１５ま
で順送りにすると共に、空コンテナが出入口１５まで運
ばれてきたときに、これらを逆に詰めて所定位置に整列
させるようになっている。

【００２２】またゴミ投入室６は、ゴミコンテナ１…３
よりも若干高いパネル２３によってゴミコンテナ側と利
用者立入り側とに仕切られており、パネル２３の上端
に、各ゴミコンテナ１…３の開口上部から適宜間隔を隔
てて覆う蓋板２４が係脱自在に設けられている。この蓋
板２４は、ゴミ投入室６を区画する側壁２５に取り付け
られたシリンダ２６によって開閉できるようになってお
り、パネル２３に設けられた操作盤２７でスイッチ操作
或いはキイ操作することにより上方に展開して、ゴミ投
入ができるようになっている。

【００２３】次に図１乃至図３によって、本実施例のゴ
ミ搬送装置を構成する二基のコンテナ貯留棚３１，３２
と、コンテナ貯留棚３１，３２に併設されたゴミ貯留ド
ラム３３と、昇降機４とコンテナ貯留棚３１，３２及び
ゴミ貯留ドラム３３との間に設けられたコンテナ移送手
段３４とを説明する。

【００２４】コンテナ貯留棚３１，３２は、高層マンシ
ョンなどの地下に区画されたゴミ集積場所３５に設けら
れ、ほぼ同様の構成で成るビン用３２と缶用３１として
並設されている。

【００２５】図３に示したように、缶用コンテナ貯留棚
３１は、缶用コンテナ３を一列に載置できる棚３６を五
段有して成り、下三段が実入りコンテナ３ａを貯留させ
る貯留部３７に、上二段が空コンテナ３ｂの為の貯留部
３８として形成されている。これら棚３６は両端が開放
され、その開口端の一方が昇降機４側の受渡し口３９
に、他方がゴミ集積場所３５の出口（地上への通路）４
０に臨む受渡し口４１になっている。そして各棚３６に
は移送機構たるローラコンベア４２が設けられ、棚３６
上のゴミコンテナ３をその長手方向に適宜移送できるよ
うになっている。すなわち実入りコンテナ３ａの貯留部
３７にあっては、昇降機側受渡し口３９に入ってきたゴ
ミコンテナ３ａを奥へ（反対側の受渡し口４１へ）と順
次詰めて入庫すると共に、コンテナ収集車４３がゴミ回
収に来たときに、その受渡し口４１へと順次移送して出
庫するようになっている。また空コンテナ３ｂの貯留部
３８にあっては、コンテナ収集車４３が運搬してきた空
コンテナ３ｂをその受渡し口４１から奥へと移送して入
庫すると共に、実入りコンテナ３ａを渡し終わった昇降
機４に空コンテナ３ｂを搭載させるべく、その受渡し口
３９へと出庫させるようになっている。

【００２６】そして両受渡し口３９，４１には、各棚３
６と受渡し口３９，４１の下方に形成された受渡し台４
４，４５との間でコンテナ３を移動させるためのコンテ
ナリフタ４６がそれぞれ備えられている。このコンテナ
リフタ４６は、受渡し台４４，４５上に起立されたガイ
ドロッド４７と、ガイドロッド４７に沿って昇降する移
動体４８と、ゴミコンテナ３を把持する把持アーム４９
を有し移動体４８から受渡し口３９，４１へと進出可能
に形成されたスライドフレーム５０とにより構成されて
いる。そして例えば実入りコンテナ３ａを入庫させると
きには、把持アーム４９が受渡し台４４上の缶用コンテ
ナ３ａを把持した後、移動体４８が上昇することで、そ
の台座９から離脱させると共に、空いている棚３６（図
示例で言えば下から三段目の棚）の受渡し口３９まで移
動させ、スライドフレーム５０の進出により貯留部３７
の端部に載置させるようになっている。

【００２７】またビン用コンテナ貯留棚３２は、その各
棚５１がビン用コンテナ２を載置できるようにやや幅広
に形成されているほかは、缶用コンテナ貯留棚３１と同
様に、受渡し口５２，５３、ローラコンベア５４及びコ
ンテナリフタ５５が設けられて構成されており、ビン用
コンテナ２ａ，２ｂの保管及び入出庫を行うようになっ
ている。

【００２８】ゴミ貯留ドラム３３は、コンテナ貯留棚３
１，３２と並行に延長された円筒状の容器で成り、軸方
向端部に一般ゴミを受け入れるための投入口５６が形成
され、その反対側にゴミ収集車５７へゴミを積み出すた
めの排出口５８が形成されている。本実施例のゴミ貯留
ドラム３３は、その投入口５６が昇降機４の地階停止位
置に正対して、最も昇降機４に近い場所に配置されてい
る。そして投入口５６には、一般ゴミ用コンテナ（実入
り）１ａを反転させるための反転装置５９が備えられ、
コンテナ１ａ内のゴミを投入口５６に開けるようになっ
ている。また排出口５８には、ゴミを積み出すときにの
み開口させるためのシャッタ６０が備えられている。な
おドラム内には、図示しないゴミ送り機構が設けられ、
投入時にはゴミを順次排出口５８側に詰めると共に、積
み出しの際には適量づつ収集車５７へ送り出すようにな
っている。

【００２９】コンテナ移送手段３４は、ゴミ収集場所３
５の地階に停止される昇降機４からコンテナ貯留棚３
１，３２のコンテナリフタ４６，５５及びゴミ貯留ドラ
ム３３の反転装置５９とを結んで閉ループ状に延長され
た三系統の移送路６１，６２，６３と、移送路６１…６
３に沿ってゴミコンテナ１…３を移動させるべく形成さ
れたローラコンベア６４とで構成されている。

【００３０】ゴミ貯留ドラム３３までの第一移送路６１
は、昇降機４のコンテナ搬出側に設けられた搬出台６５
から反転装置５９まで伸び、さらに、昇降機４のコンテ
ナ搬入側に設けられた搬入台６６へと迂回するように適
宜屈曲されている。コンテナ貯留棚３１，３２までの第
二及び第三移送路６２，６３は、搬出台６５から同一経
路でそれぞれのコンテナリフタ４６，５５へと向かい、
これらの位置からそれぞれ第一移送路６１と反対側に迂
回するように方向転換した後、再び合流して搬入台６６
に至るようになっている。ローラコンベア６４は、搬出
入台６５，６６或いはコンテナリフタ４６，５５などの
経路が分岐する位置では、少なくとも二方向に適宜移送
できるように形成されている。

【００３１】すなわちローラコンベア６４は、昇降機４
によって下ろされる順番によりゴミコンテナ１…３を適
宜分配すべく設置された総合制御部（図示せず）からの
指示に従って、実入りの一般ゴミ用コンテナ１ａは反転
装置５９へ、また再生ゴミ用コンテナ２ａ，３ａはそれ
ぞれのコンテナリフタ４６，５５へと適宜移送させると
共に（図中黒矢印ａにて示す）、各空コンテナ１ｂ，２
ｂ，３ｂを搬入台６６へと移送し（図中白抜き矢印ｂに
て示す）、所定の順番に従ってケージ１２内に搭載する
ようになっている。なおこのケージ１２からのゴミコン
テナ１…３の出し入れは、移載フォーク５とローラコン
ベア６４とが協同して行うようになっている。

【００３２】この他コンテナ貯留棚３１，３２のゴミ集
積場所出口４０側の受渡し口４１，５３には、コンテナ
搬送手段３４と同様のコンベア台６５が設けられてお
り、コンテナ収集車４３が運んできた空コンテナ２ｂ，
３ｂをコンテナリフタ４６，５５に渡すと共に、出庫さ
れた実入りコンテナ２ａ，３ａをコンテナ収集車４３に
積み出すようになっている。

【００３３】ここで本実施例の反転装置５９を図７によ
り説明しておく。

【００３４】この反転装置は、移送路６１上で起立した
二本の並行なガイドレール７１，７２と、ゴミコンテナ
１ａを保持する保持フレーム７３と、両ガイドレール７
１，７２に移動自在に係合し保持フレーム７３を適宜姿
勢に転換させるためのリンク機構７４と、リンク機構７
４をガイドレール７１，７２に沿って昇降させるための
駆動チェン７５とにより主として構成されている。

【００３５】一方のガイドレール７１は、その上端がゴ
ミ貯留ドラム３３側に折れ曲がっており、上昇したリン
ク機構７４がこの上端に掛かったときに、保持フレーム
７３を傾けるようになっている。すなわち図中二点鎖線
にて示したように、ゴミコンテナ１ａを持ち上げてその
開口上部を投入口５６に向けることで、収容されていた
ゴミを貯留ドラム３３内に投入するようになっている。
また移送路６１には、ゴミコンテナ１ａを保持フレーム
７３に係合或いは離脱させるためのフォーク（図示せ
ず）が備えられている。

【００３６】次に本実施例の作用を説明する。

【００３７】定時などに各階の実入りのゴミコンテナ１
ａ，２ａ，３ａを搬出し、空コンテナ１ｂ，２ｂ，３ｂ
を所定位置に搬入するに際して、ケージ１２が各階のコ
ンテナ整列位置へと上昇・停止して、移載フォーク５を
適宜伸縮させることにより、まず出入口１５にある一般
ゴミ用コンテナ１ａを搭載して、地階のゴミ集積場所３
５に下ろす。ケージ１２が地階に到達すると、ゴミコン
テナ１ａは搬出台６５上に移され、さらにローラコンベ
ア６４により第一移送路６１に沿って反転装置５９まで
送られる。反転装置５９は、このゴミコンテナ１ａを上
昇反転させて、収容していた一般ゴミをゴミ貯留ドラム
３３内に投入する。ゴミ貯留ドラム３３は、ゴミを一時
貯留しておき、ゴミ収集車５７が来た時点で順次排出し
て積み込む。また反転されて空になったゴミコンテナ１
ｂは、第一移送路６１に従って搬入台６６へと送られ
る。

【００３８】その間に、ケージ１２は該当階に戻り、ロ
ーラコンベア２２で順送りされていたビン用コンテナ２
ａを搭載して、同様に搬入台６５まで運搬する。このゴ
ミコンテナ２ａは、第二移送路６２に沿ってビン用コン
テナ貯留棚３２のコンテナリフタ５５まで送られる。コ
ンテナリフタ５５は、ゴミコンテナ２ａを台座８から分
離させて、空いている実入りコンテナ用貯留部３７の受
渡し口５２まで持ち上げて、その棚５１上に置く。置か
れたゴミコンテナ２ａは、ローラコンベア５４により棚
５１に沿って順送りされ、一時保管される。その後コン
テナリフタ５５は上昇して、空コンテナ用貯留部３８の
受渡し口５２から空コンテナ２ｂを受け取り、下降して
受渡し台４４上で待機している台座８に着座させる。空
コンテナ２ｂは、この状態で第二移送路６２に従って搬
入台６６へと送られる。

【００３９】またその移送の間に、ケージ１２は該当階
へ戻り、同様にして缶用コンテナ３ａを搬入台６５まで
下ろし、第三移送路６３及びコンテナリフタ４６により
缶用コンテナ貯留棚３１の貯留部３７に保管させる。ま
たその台座９に、空コンテナ３ｂを着座させて、第三移
送路６３により搬入台６６へと向かわせる。

【００４０】そして昇降機４は、搬入台６６から空の缶
用コンテナ３ｂ、ビン用コンテナ２ｂ、一般ゴミ用コン
テナ１ｂを順次受け取って、それぞれを該当階に搬入
し、所定位置にセットさせる。

【００４１】またコンテナ収集車４３が到着すると、コ
ンテナ貯留棚３１，３２では、まずコンテナ収集車４３
が運んできた空コンテナ２ｂ，３ｂをコンベア台６５に
下ろし、コンテナリフタ４６，５５により順次各々の受
渡し口４１，５３を経由して、空コンテナ用の貯留部３
８に収納する。空コンテナ２ｂ，３ｂを全部入庫させた
なら、実入りコンテナ２ａ，３ａをその受渡し口４１，
５３からコンテナリフタ４６，５５により順次出庫させ
て、コンテナ収集車４３に積み込む。このコンテナ収集
車４３は、ゴミコンテナ２，３に収容した状態で、ビン
及び缶をゴミ処理場（再生工場）へと運搬する。

【００４２】このように、各階に設置された一般ゴミ用
及びビン用，缶用コンテナ１…３と、これらゴミコンテ
ナ１…３を搬出入する昇降機４と、ビン用及び缶用コン
テナ２，３を貯留する貯留部３７，３８及びローラコン
ベア４２を有するコンテナ貯留棚３１，３２と、反転装
置５９を有して一般ゴミを貯留するゴミ貯留ドラム３３
と、昇降機４と受渡し口３９，５２及び反転装置５９と
の間に設けられたコンテナ移送手段３４とを備えたの
で、ビン及び缶を規格容器ごとゴミ処理場に運搬するシ
ステムにおいて、一般ゴミと同様に、再生用のゴミであ
るビン及び缶を清潔に効率良く回収処理できると共に、
そのゴミコンテナ２，３の搬出・搬入を極めて円滑にで
き、ゴミ捨てができない時間を最少限に抑えることがで
きる。即ち、何時でもゴミ捨てができるという本システ
ムの基本的な特長を充分発揮することができる。またコ
ンテナ収集車４３への受渡しも、極めて円滑にでき、ゴ
ミ回収の完全自動化が達成される。

【００４３】そして本実施例のコンテナ貯留棚３１，３
２は、貯留部３７，３８が多段の棚３６，５１で構成さ
れた立体構造としたので、ゴミ集積場所３５内で余計な
スペースをとることがなく、極めて実際的で汎用性に富
む。

【００４４】さらにビン用及び缶用コンテナ２，３を台
座８，９に着脱自在に載置させたので、移載フォーク５
により一般ゴミ用コンテナ１と同様に昇降機４への出し
入れが簡単にできる。すなわち、より一層円滑かつ迅速
に、ゴミコンテナ１…３の搬出入ができるものである。

【００４５】また本発明は、例示したような三台のゴミ
コンテナによる三種類のゴミ回収である場合に限らず、
ゴミの種類、回収形態の組み合わせなどが異なる種々の
回収システムに適用できる。例えば、一種類の再生ゴミ
のみを規格容器にて回収する小規模なシステムに適用す
るのであれば、昇降機とコンテナ貯留棚とを直結にし
て、コンテナ移送手段及びコンテナリフタを省略し、昇
降機を多段の貯留部の受渡し口に沿って昇降させること
で、実入りコンテナ及び空コンテナの受け渡しを行うよ
うにすることもできる。

【００４６】そして、再生ゴミの他に、一般ゴミをさら
に分別して（可燃ゴミ，不燃ゴミなど）回収するシステ
ムである場合でも、ゴミ貯留ドラムをそれに応じて増加
設置することで、有効に適用できるものである。

【００４７】なお上記実施例で示したコンテナ貯留棚３
１，３２の形状、或いは反転装置５９、コンテナリフタ
４６などの構成は図示例に限るものではなく、ゴミ回収
規模及び設置条件などに応じて変更され得るものであ
る。

【００４８】

【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。

【００４９】(1) 請求項１記載の構成によれば、再生ゴ
ミ等のコンテナごと回収するゴミを、清潔に効率良く回
収処理できると共に、そのゴミコンテナの搬出・搬入を
極めて円滑にできる。

【００５０】(2) 請求項２記載の構成によれば、一般ゴ
ミとコンテナごと回収する再生ゴミとを処理するシステ
ムにおいて、いずれのゴミも回収形態にかかわらず清潔
に効率良く回収処理できると共に、そのゴミコンテナの
搬出・搬入を極めて円滑にできる。

【００５１】(3) 請求項３記載の構成によれば、再生ゴ
ミ用コンテナを昇降機へ移載する際に、一般ゴミ用コン
テナと同様に移載フォークで扱うことができ、より一層
ゴミコンテナの搬出入を短時間で行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係わるゴミ搬送装置の一実施例を示し
た平面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ線矢視断面図である。

【図３】図１のＢ−Ｂ線矢視断面図である。

【図４】本発明の一実施例のうち、昇降機及びゴミコン
テナを示した平面図である。

【図５】図４のＣ−Ｃ線矢視断面図である。

【図６】図４のＤ−Ｄ線矢視断面図である。

【図７】図２の反転装置を示した側面図である。

【符号の説明】

１ 一般ゴミ用コンテナ ２ ビン用コンテナ（再生ゴミ用コンテナ） ３ 缶用コンテナ（再生ゴミ用コンテナ） １ａ，２ａ，３ａ 実入りコンテナ １ｂ，２ｂ，３ｂ 空コンテナ ４ 昇降機 ５ 移載フォーク ８，９ 台座 ２８ フォーク挿入部（係合部） ３１ 缶用コンテナ貯留棚 ３２ ビン用コンテナ貯留棚 ３３ ゴミ貯留ドラム ３４ コンテナ移送手段 ３５ ゴミ集積場所 ３７ 実入りコンテナ貯留部 ３８ 空コンテナ貯留部 ３９，５２ 受渡し口（昇降機に連絡する） ４２ ローラコンベア（移送機構） ５９ 反転装置

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 ＦＩ // Ｂ６５Ｇ 1/00 ５０１ Ｂ６５Ｇ 1/00 ５０１Ａ 1/06 1/06 Ｌ 47/96 47/96 (56)参考文献 特開 昭64−87406（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−34803（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−226606（ＪＰ，Ａ) 特開 昭64−69403（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−1358（ＪＰ，Ａ) 特開 平４−66403（ＪＰ，Ａ) 実開 平４−56105（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−96405（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−86603（ＪＰ，Ｕ) 実開 平３−76805（ＪＰ，Ｕ) 実開 平４−75806（ＪＰ，Ｕ) 実公 平７−52143（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B65F 5/00 B65G 1/00 - 1/06 B65G 47/52 B65G 47/68 B65G 47/96 B66B 17/16

Claims (3)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 高層建物などの各階に設置されるゴミコ
   ンテナと、該ゴミコンテナをゴミ集積場所まで搬出する
   と共に空コンテナを搬入するための昇降機とを有するゴ
   ミ搬送装置において、上記ゴミ集積場所に設けられ、実
   入りコンテナ及び上記空コンテナをそれぞれ貯留する貯
   留部及び、該貯留部と上記昇降機に連絡する受渡し口と
   の間で上記コンテナを順次移送する移送機構を有するコ
   ンテナ貯留棚を備えたことを特徴とするゴミ搬送装置。
2. 【請求項２】 高層建物などの各階に設置され一般ゴミ
   及び再生ゴミを分別して収容する複数のゴミコンテナ
   と、該ゴミコンテナをゴミ集積場所まで搬出すると共に
   空コンテナを搬入するための昇降機とを有するゴミ搬送
   装置において、上記ゴミ集積場所に設けられ再生ゴミ用
   の実入りコンテナ及び上記空コンテナをそれぞれ貯留す
   る貯留部及び該貯留部と上記昇降機に連絡する受渡し口
   との間で上記コンテナを順次移送する移送機構を有する
   コンテナ貯留棚と、上記一般ゴミを収容した実入りコン
   テナを反転させる反転装置を有しそのゴミを受けて貯留
   するためのゴミ貯留ドラムと、上記昇降機と上記コンテ
   ナ貯留棚の受渡し口及びゴミ貯留ドラムの反転装置との
   間で上記ゴミコンテナを適宜移送するためのコンテナ移
   送手段とを備えたことを特徴とするゴミ搬送装置。
3. 【請求項３】 上記ゴミコンテナが、上記昇降機に備え
   られた移載フォークにより移載されるべく係合する係合
   部を一体的に有する一般ゴミ用コンテナと、上記係合部
   と同様に形成された台座に着脱自在に載置される再生ゴ
   ミ用コンテナとで構成された請求項２記載のゴミ搬送装
   置。