JP2797486B2 - 2―アルキルレゾルシノールの製造方法 - Google Patents
2―アルキルレゾルシノールの製造方法Info
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- JP2797486B2 JP2797486B2 JP1193112A JP19311289A JP2797486B2 JP 2797486 B2 JP2797486 B2 JP 2797486B2 JP 1193112 A JP1193112 A JP 1193112A JP 19311289 A JP19311289 A JP 19311289A JP 2797486 B2 JP2797486 B2 JP 2797486B2
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、2−アルキル−4,6−ジ−t−ブチルレゾ
ルシノールを原料として高収率、高選択率で目的とする
2−アルキルレゾルシノールを製造する方法の改良に関
するものである。
ルシノールを原料として高収率、高選択率で目的とする
2−アルキルレゾルシノールを製造する方法の改良に関
するものである。
本発明の方法によって得られる2−アルキルレゾルシ
ノールは、医薬、農薬、染顔料、写真剤等の原料として
用いられており、特に2−メチルレゾルシノールは穏和
な殺菌性および防腐性を有し、スキンローション、ヘア
トニック染髪剤などに今後の需要増加が見込まれてい
る。
ノールは、医薬、農薬、染顔料、写真剤等の原料として
用いられており、特に2−メチルレゾルシノールは穏和
な殺菌性および防腐性を有し、スキンローション、ヘア
トニック染髪剤などに今後の需要増加が見込まれてい
る。
<従来の技術> 従来、2−アルキルレゾルシノールの製造方法とし
て、(a)レゾルシノールとメタノールを直接反応させ
て2−メチルレゾルシノールを得る方法(特開昭54−88
227)、(b)トルエンジアミン類を加水分解してメチ
ルレゾルシノール類を得る方法(特公昭55−15449)等
がある。
て、(a)レゾルシノールとメタノールを直接反応させ
て2−メチルレゾルシノールを得る方法(特開昭54−88
227)、(b)トルエンジアミン類を加水分解してメチ
ルレゾルシノール類を得る方法(特公昭55−15449)等
がある。
しかし(a)の方法は反応温度が300〜400℃である等
から実際的ではなく、(b)の方法は、一般にトルエン
ジアミン類は2,4−体と2,6−体が8:2の混合物で得ら
れ、その分離が容易でなく、2,6−ジアミノトルエンの
みを単独で得るのは困難であり、さらに酸性硫酸アンモ
ニウムを200℃以上の高温で作用させるため装置腐食の
問題が大きい等の欠点がある。
から実際的ではなく、(b)の方法は、一般にトルエン
ジアミン類は2,4−体と2,6−体が8:2の混合物で得ら
れ、その分離が容易でなく、2,6−ジアミノトルエンの
みを単独で得るのは困難であり、さらに酸性硫酸アンモ
ニウムを200℃以上の高温で作用させるため装置腐食の
問題が大きい等の欠点がある。
上記欠点を改善するため(c)4,6−位にt−ブチル
基のようなバルキーなアルキル基を導入した後、2位を
アルキル化してて後脱ブチルする方法が提案(特開昭56
−68630,特開昭56−83428)され、この方法は上記
(a)及び(b)の方法と比較して優れてはいるが、脱
ブチル工程に大きな欠点がある。すなわち、(c)の方
法において、ニトロベンゼンのような溶媒を使用する方
法は、これの持つ毒性、危険性などから工業的方法とし
ては、必ずしも充分なものとは言えない。更にまた前記
(c)の脱ブチルする方法として、受容体として芳香族
化合物を用い、アルキル化触媒、例えば濃硫酸、強酸性
イオン交換樹脂、ヘテロポリ酸などの存在下、100〜150
℃で反応させるいわゆるトランスアルキル化による方法
についても知られている(特開昭63−222138号)が、収
率及び選択率等において、充分なものではなかった。
基のようなバルキーなアルキル基を導入した後、2位を
アルキル化してて後脱ブチルする方法が提案(特開昭56
−68630,特開昭56−83428)され、この方法は上記
(a)及び(b)の方法と比較して優れてはいるが、脱
ブチル工程に大きな欠点がある。すなわち、(c)の方
法において、ニトロベンゼンのような溶媒を使用する方
法は、これの持つ毒性、危険性などから工業的方法とし
ては、必ずしも充分なものとは言えない。更にまた前記
(c)の脱ブチルする方法として、受容体として芳香族
化合物を用い、アルキル化触媒、例えば濃硫酸、強酸性
イオン交換樹脂、ヘテロポリ酸などの存在下、100〜150
℃で反応させるいわゆるトランスアルキル化による方法
についても知られている(特開昭63−222138号)が、収
率及び選択率等において、充分なものではなかった。
本発明者らは、下記一般式(I)で表わされる化合物
を濃硫酸、シリカ、アルミナ、強酸性イオン交換樹脂な
どの通常のアルキル化触媒により、無溶媒で脱ブチル反
応を行なうと、目的とする一般式(II)で表わされる化
合物のほかに、一般式(III)で表わされる5−t−ブ
チル−2−アルキルレゾルシノールがかなりの割合で副
生することを見出した。
を濃硫酸、シリカ、アルミナ、強酸性イオン交換樹脂な
どの通常のアルキル化触媒により、無溶媒で脱ブチル反
応を行なうと、目的とする一般式(II)で表わされる化
合物のほかに、一般式(III)で表わされる5−t−ブ
チル−2−アルキルレゾルシノールがかなりの割合で副
生することを見出した。
(式中t−Buは、t−ブチル基を表わす、またRは、三
級炭素がベンゼン核に直接結合していない炭素数1〜20
個の直鎖又は分枝状のアルキル基を表わす。) この副生する(III)はt−ブチル基がフェノール性
水酸基に対してメタ位についているため、極めてはずれ
にくく、収率低下の原因となっている。上記ブチル基を
無理にはずそうとすれば230〜250℃以上の高温まで反応
温度をあげる必要がある(特開昭56−83428実施例)。
しかし、このような高温でも(III)は依然として副生
する。さらに触媒の存在下で200℃以上の反応温度で操
作すると原料或いは生成物のレゾルシノールが縮合等の
副反応により着色し、精製に極めて手数がかかるという
致命的な欠点がある。
級炭素がベンゼン核に直接結合していない炭素数1〜20
個の直鎖又は分枝状のアルキル基を表わす。) この副生する(III)はt−ブチル基がフェノール性
水酸基に対してメタ位についているため、極めてはずれ
にくく、収率低下の原因となっている。上記ブチル基を
無理にはずそうとすれば230〜250℃以上の高温まで反応
温度をあげる必要がある(特開昭56−83428実施例)。
しかし、このような高温でも(III)は依然として副生
する。さらに触媒の存在下で200℃以上の反応温度で操
作すると原料或いは生成物のレゾルシノールが縮合等の
副反応により着色し、精製に極めて手数がかかるという
致命的な欠点がある。
更に、脱ブチル化反応で発生するイソブチレンガス
は、脱ブチル化反応をゆっくりと制御することが困難な
為、その発生は一度に大量となる。従って、除害等の設
備が大がかりになるなど工業的実施においては満足なも
のとは言えない。
は、脱ブチル化反応をゆっくりと制御することが困難な
為、その発生は一度に大量となる。従って、除害等の設
備が大がかりになるなど工業的実施においては満足なも
のとは言えない。
<発明が解決しようとする課題> 本発明者らは、上記実情に鑑み、2−アルキル−4,6
−ジ−t−ブチルレゾルシノールを出発原料とし、高収
率・高選択率で工業的有利に目的とする2−アルキルレ
ゾルシノールを製造する方法について鋭意研究検討を重
ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。
−ジ−t−ブチルレゾルシノールを出発原料とし、高収
率・高選択率で工業的有利に目的とする2−アルキルレ
ゾルシノールを製造する方法について鋭意研究検討を重
ねた結果、本発明を完成するに至ったものである。
<課題を解決するための具体的な手段> 本発明は、2−アルキル(三級炭素がベンゼン核に直
接結合していない炭素数1〜20個の直鎖又は分枝状のア
ルキル基を表わす)−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノ
ールと受容体アルキルベンゼンとの転位反応を、触媒と
してアルキルベンゼンとハロゲン化アルミニウムの錯合
体の存在下に行うことを特徴とする2−アルキルレゾル
シノールの製造方法である。
接結合していない炭素数1〜20個の直鎖又は分枝状のア
ルキル基を表わす)−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノ
ールと受容体アルキルベンゼンとの転位反応を、触媒と
してアルキルベンゼンとハロゲン化アルミニウムの錯合
体の存在下に行うことを特徴とする2−アルキルレゾル
シノールの製造方法である。
本発明の製造方法の重要な点は、触媒として、アルキ
ルベンゼンとハロゲン化アルミニウムとの錯合体を用い
ることである。この錯合体としては、具体的にはアルキ
ルベンゼンとハロゲン化水素及びハロゲン化アルミニウ
ムからなる液状錯合体が好ましいものとして例示され
る。
ルベンゼンとハロゲン化アルミニウムとの錯合体を用い
ることである。この錯合体としては、具体的にはアルキ
ルベンゼンとハロゲン化水素及びハロゲン化アルミニウ
ムからなる液状錯合体が好ましいものとして例示され
る。
本発明において、該液状錯合体を用いる場合、反応成
分のひとつとなる受容体アルキルベンゼン及び触媒の使
用量において工業的規模での実施において極めて合理化
された2−アルキルレゾルシノールの製造方法を提供す
るものである。
分のひとつとなる受容体アルキルベンゼン及び触媒の使
用量において工業的規模での実施において極めて合理化
された2−アルキルレゾルシノールの製造方法を提供す
るものである。
以下本発明の方法について詳細に説明する。
本発明の原料として使用する2−アルキル(三級炭素
がベンゼン核に直接結合していない炭素数1〜20個の直
鎖又は分枝状のアルキル基を表わす)−4,6−ジ−t−
ブチルレゾルシノール類としては、具体的には、例え
ば、2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノー
ル、2−エチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノー
ル、2−プロピル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノー
ル、又置換アルキルである2−フェニルエチル−4,6−
ジ−t−ブチルフェノール、2−ベンジル−4,6−ジ−
t−ブチルフェノール等が例示される。
がベンゼン核に直接結合していない炭素数1〜20個の直
鎖又は分枝状のアルキル基を表わす)−4,6−ジ−t−
ブチルレゾルシノール類としては、具体的には、例え
ば、2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノー
ル、2−エチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノー
ル、2−プロピル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノー
ル、又置換アルキルである2−フェニルエチル−4,6−
ジ−t−ブチルフェノール、2−ベンジル−4,6−ジ−
t−ブチルフェノール等が例示される。
本発明に用いる受容体アルキルベンゼンの具体例とし
ては、トルエン、o−,m−,又はp−クレゾールエチル
ベンゼン、ジエチルベンゼン異性体、トリエチルベンゼ
ン異性体、エチルトルエン異性体、ジエチルトルエン異
性体、キシレン異性体、トリメチルベンゼン異性体、テ
トラメチルベンゼン異性体、エチルキシレン異性体、イ
ソプロピルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン異性体、
トリイソプロピルベンゼン異性体、イソプロピルトルエ
ン異性体、ジイソプロピルトルエン異性体、イソプロピ
ルキシレン異性体、イソプロピルエチルベンゼン異性
体、第二級ブチルベンゼン、ジ第二級ブチルベンゼン異
性体、第二級ブチルトルエン異性体、ジ第二級ブチルト
ルエン異性体、第二級ブチルキシレン異性体、第二級ブ
チルエチルベンゼン異性体、ヘキシルベンゼン、シクロ
ヘキシルベンゼンおよびこれらの混合物をあげることが
できる。ベンゼンは錯合体の原料成分とはならないけれ
どもアルキルベンゼン混合物の中に混入するのはさしつ
かえない。
ては、トルエン、o−,m−,又はp−クレゾールエチル
ベンゼン、ジエチルベンゼン異性体、トリエチルベンゼ
ン異性体、エチルトルエン異性体、ジエチルトルエン異
性体、キシレン異性体、トリメチルベンゼン異性体、テ
トラメチルベンゼン異性体、エチルキシレン異性体、イ
ソプロピルベンゼン、ジイソプロピルベンゼン異性体、
トリイソプロピルベンゼン異性体、イソプロピルトルエ
ン異性体、ジイソプロピルトルエン異性体、イソプロピ
ルキシレン異性体、イソプロピルエチルベンゼン異性
体、第二級ブチルベンゼン、ジ第二級ブチルベンゼン異
性体、第二級ブチルトルエン異性体、ジ第二級ブチルト
ルエン異性体、第二級ブチルキシレン異性体、第二級ブ
チルエチルベンゼン異性体、ヘキシルベンゼン、シクロ
ヘキシルベンゼンおよびこれらの混合物をあげることが
できる。ベンゼンは錯合体の原料成分とはならないけれ
どもアルキルベンゼン混合物の中に混入するのはさしつ
かえない。
受容体アルキルベンゼンの中でも、特にトルエン、エ
チルベンゼン、キシレン類(o−,m−もしくはp−キシ
レン)、イソプロピルベンゼンまたはイソプロピルトル
エンなどが好適なものとして例示できる。
チルベンゼン、キシレン類(o−,m−もしくはp−キシ
レン)、イソプロピルベンゼンまたはイソプロピルトル
エンなどが好適なものとして例示できる。
該アルキルベンゼンの使用量は、原料の2−アルキル
−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノールに対して約2〜2
0モル倍量、好ましくは、2.5〜10モル倍量、より好まし
くは3〜7モル倍量である。
−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノールに対して約2〜2
0モル倍量、好ましくは、2.5〜10モル倍量、より好まし
くは3〜7モル倍量である。
尚、ここで使用するアルキルベンゼンの使用量は、後
述するトランスアルキル化反応における触媒としての液
状錯合体として使用されるアルキルベンゼンも考慮され
る。
述するトランスアルキル化反応における触媒としての液
状錯合体として使用されるアルキルベンゼンも考慮され
る。
本発明は前記したとおり、触媒としてアルキルベンゼ
ンとハロゲン化アルミニウムの錯合体を用いることを特
徴とする。特にその液状錯合体触媒は、本発明の方法に
おいて、より好ましい触媒であり、具体的には、例えば
アルミニウムとアルキルベンゼンとの存在下に気体状の
ハロゲン化水素を通じてハロゲン化アルミニウムとハロ
ゲン化水素およびアルキルベンゼンとの液状錯合体を生
成せしめ、この液状錯合体を用いる。
ンとハロゲン化アルミニウムの錯合体を用いることを特
徴とする。特にその液状錯合体触媒は、本発明の方法に
おいて、より好ましい触媒であり、具体的には、例えば
アルミニウムとアルキルベンゼンとの存在下に気体状の
ハロゲン化水素を通じてハロゲン化アルミニウムとハロ
ゲン化水素およびアルキルベンゼンとの液状錯合体を生
成せしめ、この液状錯合体を用いる。
この液状錯合体は、例えば特公昭54−1298号公報に記
載の方法によって製造されるものが好ましく使用され
る。
載の方法によって製造されるものが好ましく使用され
る。
この液状錯合体の合成に用いるハロゲン化水素は、通
常のハロゲン化水素、例えば水分0.1%以下に乾燥した
ものが使用される。
常のハロゲン化水素、例えば水分0.1%以下に乾燥した
ものが使用される。
この液状錯合体の製造に用いられるアルキルベンゼン
としては、前記したアルキルベンゼンが使用できる。
としては、前記したアルキルベンゼンが使用できる。
触媒の使用量は、原料の2−アルキル−4,6−ジ−t
−ブチルレゾルシノールに対して通常約0.01〜1.0モル
倍量、好ましくは0.05〜0.7モル倍量、より好ましくは
0.1〜0.5モル倍量である。
−ブチルレゾルシノールに対して通常約0.01〜1.0モル
倍量、好ましくは0.05〜0.7モル倍量、より好ましくは
0.1〜0.5モル倍量である。
とくに、前記した液状錯合体を用いる場合には、粉体
触媒を用いる場合に比して比較的少量の触媒で、効率よ
く目的が達せられる。
触媒を用いる場合に比して比較的少量の触媒で、効率よ
く目的が達せられる。
本発明の方法において、液状錯合体を用いることによ
って、前記した通り、触媒の使用量を低減するのみなら
ず、その工業的実施において液状反応を可能とし、反応
物の取扱いが極めて好ましく、かつ反応収率的にも極め
て効果的に寄与することができる。
って、前記した通り、触媒の使用量を低減するのみなら
ず、その工業的実施において液状反応を可能とし、反応
物の取扱いが極めて好ましく、かつ反応収率的にも極め
て効果的に寄与することができる。
以下、転位反応の条件等について説明する。
〈転位反応の条件〉 本発明における転位反応の温度は30〜100℃好ましく
は30〜70℃、より好ましくは40〜70℃である。
は30〜70℃、より好ましくは40〜70℃である。
反応温度は使用するハロゲン化アルミニウム錯合体の
使用量と組合わせて工業的に有利な反応時間となる様に
決めることができる。
使用量と組合わせて工業的に有利な反応時間となる様に
決めることができる。
反応時間は通常、0.5〜10時間で充分である。
本発明の反応様式は、常圧、加圧もしくは減圧の回分
式または連続式のいずれでも可能であることは言うまで
もない。
式または連続式のいずれでも可能であることは言うまで
もない。
〈転位反応後の処理〉 転位反応後の反応マスに若干量の水を注加し、ハロゲ
ン化アルミニウムを水層に溶かし、系内より除去する。
ン化アルミニウムを水層に溶かし、系内より除去する。
このようにして得られた2−アルキルレゾルシノール
は、反応混合物より抽出するか、再結晶あるいは蒸留等
の通常の方法により単離することができる。
は、反応混合物より抽出するか、再結晶あるいは蒸留等
の通常の方法により単離することができる。
<発明の効果> 本発明によれば、2−アルキル−4,6−ジ−t−ブチ
ルレゾルシノールを原料として、容易に高純度に精製可
能な製品が、高収率で、かつ工業的に有利に製造するこ
とができる等、従来の方法に比して格段に優れたもので
ある。
ルレゾルシノールを原料として、容易に高純度に精製可
能な製品が、高収率で、かつ工業的に有利に製造するこ
とができる等、従来の方法に比して格段に優れたもので
ある。
<実施例> 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものではない。
なお、実施例中の部及び%はそれぞれ重量部または重
量%を意味する。
量%を意味する。
実施例1 2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノール100
部(含量97%)とトルエン54部を仕込み、40〜50℃に昇
温した。塩化アルミニウムと塩化水素とトルエンよりな
る液状錯合体(組成:塩化アルミニウム26%、塩化水素
3%、トルエン71%)84部を1時間に渡って滴下し、引
き続き同温度で3時間保温撹拌後、水10部を注加した。
部(含量97%)とトルエン54部を仕込み、40〜50℃に昇
温した。塩化アルミニウムと塩化水素とトルエンよりな
る液状錯合体(組成:塩化アルミニウム26%、塩化水素
3%、トルエン71%)84部を1時間に渡って滴下し、引
き続き同温度で3時間保温撹拌後、水10部を注加した。
温度60〜70℃で撹拌・静置し、水層を分液によって除
き、得られた油層を減圧蒸留した。10torrで137〜139℃
の留分として目的の2−メチルレゾルシノール48.3部
(純度99.4%)を得た。収率は94.3%であった。
き、得られた油層を減圧蒸留した。10torrで137〜139℃
の留分として目的の2−メチルレゾルシノール48.3部
(純度99.4%)を得た。収率は94.3%であった。
実施例2 2−エチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノール100
部(含量98%)とトルエン46部をフラスコに仕込み、60
〜65℃に昇温した。
部(含量98%)とトルエン46部をフラスコに仕込み、60
〜65℃に昇温した。
塩化アルミニウム、塩化水素及びトルエンよりなる液
状錯合体(組成:塩化アルミニウム26%、塩化水素3
%、トルエン71%)138部を1時間に渡って滴下し、引
き続き同温度で5時間保温後、冷却し、水10部を注加し
た。60〜70℃で撹拌、静置し、水層を分液によって除
き、得られた油層を減圧蒸留した。10torrで144〜146℃
の留分として目的の2−エチルレゾルシノール50.6部
(純度99.1%)を得た。収率は93.1%であった。
状錯合体(組成:塩化アルミニウム26%、塩化水素3
%、トルエン71%)138部を1時間に渡って滴下し、引
き続き同温度で5時間保温後、冷却し、水10部を注加し
た。60〜70℃で撹拌、静置し、水層を分液によって除
き、得られた油層を減圧蒸留した。10torrで144〜146℃
の留分として目的の2−エチルレゾルシノール50.6部
(純度99.1%)を得た。収率は93.1%であった。
比較例1 2−メチル−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノール100
部(含量97%)とトルエン114部をフラスコに仕込み、
塩化アルミニウム65部を撹拌下に加え、40〜50℃に昇温
した。
部(含量97%)とトルエン114部をフラスコに仕込み、
塩化アルミニウム65部を撹拌下に加え、40〜50℃に昇温
した。
同温度で4時間保温後、冷却し、水10部を注加した。
温度60〜70℃で撹拌、静置し、水層を分液によって除
き、得られた油層210部をガスクロマトグラフィーによ
って分析したところ、目的の2−メチルレゾルシノール
の含量は15%であり、原料の2−メチル−4,6−ジ−t
−ブチルレゾルシノール含量は16%であった。
温度60〜70℃で撹拌、静置し、水層を分液によって除
き、得られた油層210部をガスクロマトグラフィーによ
って分析したところ、目的の2−メチルレゾルシノール
の含量は15%であり、原料の2−メチル−4,6−ジ−t
−ブチルレゾルシノール含量は16%であった。
(転化率 65.3%、収率 61.9%)
Claims (7)
- 【請求項1】2−アルキル(三級炭素がベンゼン核に直
接結合していない炭素数1〜20個の直鎖又は分枝状のア
ルキル基を表わす)−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノ
ールと受容体アルキルベンゼンとの転位反応を、触媒と
してアルキルベンゼンとハロゲン化アルミニウムの錯合
体の存在下に行うことを特徴とする2−アルキルレゾル
シノールの製造方法。 - 【請求項2】転位反応を30〜100℃で行なう請求項
(1)に記載の方法。 - 【請求項3】転位反応を30〜70℃で行なう請求項(2)
に記載の方法。 - 【請求項4】受容体アルキルベンゼンが、トルエン、エ
チルベンゼン、キシレン、イソプロピルベンゼン又はイ
ソプロピルトルエン類から選ばれた一種以上であること
を特徴とする請求項(1)又は(2)に記載の方法。 - 【請求項5】受容体アルキルベンゼンの使用量が、2−
アルキル(三級炭素がベンゼン核に直接結合していない
炭素数1〜20個の直鎖又は分枝状のアルキル基を表わ
す)−4,6−ジ−t−ブチルレゾルシノールに対して、
約2〜20モル倍であることを特徴とする請求項(1)、
(2)、(4)のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】触媒としてのアルキルベンゼンとハロゲン
化アルミニウムの錯合体の使用量が、2−アルキル(三
級炭素がベンゼン核に直接結合していない炭素数1〜20
個の直鎖又は分枝状のアルキル基を表わす)−4,6−ジ
−t−ブチルレゾルシノールに対して約0.01〜1.0モル
倍であることを特徴とする請求項(1)、(2)、
(4)、(5)のいずれかに記載の方法。 - 【請求項7】2位のアルキル基がメチル基であることを
特徴とする請求項(1)、(2)、(4)、(5)、
(6)のいずれかに記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1193112A JP2797486B2 (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | 2―アルキルレゾルシノールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1193112A JP2797486B2 (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | 2―アルキルレゾルシノールの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0356432A JPH0356432A (ja) | 1991-03-12 |
JP2797486B2 true JP2797486B2 (ja) | 1998-09-17 |
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ID=16302452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP1193112A Expired - Fee Related JP2797486B2 (ja) | 1989-07-25 | 1989-07-25 | 2―アルキルレゾルシノールの製造方法 |
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JP (1) | JP2797486B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1993002031A1 (en) * | 1991-07-24 | 1993-02-04 | Nippon Suisan Kaisha, Ltd. | Alkylphenol derivative |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS497230A (ja) * | 1972-05-26 | 1974-01-22 | ||
JPS50137933A (ja) * | 1974-04-22 | 1975-11-01 | ||
JP2524739B2 (ja) * | 1987-03-10 | 1996-08-14 | 住友化学工業株式会社 | 2−アルキル−レゾルシノ−ルの製造方法 |
-
1989
- 1989-07-25 JP JP1193112A patent/JP2797486B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0356432A (ja) | 1991-03-12 |
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