JP2797091B2 - 抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法 - Google Patents
抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は抜根物、雑草根等の
廃棄植物(以下廃棄植物と称する。)を薬品や専用処理
施設を使用しないで、また自然環境を損なうことなく腐
植土化することができる抜根物、雑草根等の廃棄植物の
腐植土化促進方法に関する。
廃棄植物(以下廃棄植物と称する。)を薬品や専用処理
施設を使用しないで、また自然環境を損なうことなく腐
植土化することができる抜根物、雑草根等の廃棄植物の
腐植土化促進方法に関する。
【0002】
【従来の技術】山林等を造成あるいは掘削した場合には
多量の抜根物、雑草根等の廃棄植物が生み出される。従
来これらの廃棄植物を処理する方法としては、一般廃棄
物としてそのまま処理場に埋め立て処理する方法、破砕
機により破砕処理した後焼却し、残灰を埋め立て処理す
る方法、薬品によって溶解する方法が行なわれている。
多量の抜根物、雑草根等の廃棄植物が生み出される。従
来これらの廃棄植物を処理する方法としては、一般廃棄
物としてそのまま処理場に埋め立て処理する方法、破砕
機により破砕処理した後焼却し、残灰を埋め立て処理す
る方法、薬品によって溶解する方法が行なわれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
技術の処理方法の内、一般廃棄物として或は破砕処理し
た上で埋め立て処理する方法は処理場を確保するのが次
第に困難になるという問題がある。また、薬品による処
理方法は溶解タンク等の設備を必要とする、環境を汚染
する恐れがあるといった問題の他、コストが嵩むという
問題、処理に期間が掛るといった問題がある。更に、焼
却処理する方法は焼却炉等の設備が必要であるし、排煙
による環境汚染の恐れもある。
技術の処理方法の内、一般廃棄物として或は破砕処理し
た上で埋め立て処理する方法は処理場を確保するのが次
第に困難になるという問題がある。また、薬品による処
理方法は溶解タンク等の設備を必要とする、環境を汚染
する恐れがあるといった問題の他、コストが嵩むという
問題、処理に期間が掛るといった問題がある。更に、焼
却処理する方法は焼却炉等の設備が必要であるし、排煙
による環境汚染の恐れもある。
【0004】本発明は上述した従来技術の欠点、問題点
に鑑み鋭意研究した結果なされたもので、廃棄植物を埋
設処理の場合と比較して短期間でほぼ完全に腐植土化す
ることができるし、得られた腐植土は土壌として再度使
用することができ、しかも低コストの方法で行なうこと
ができると共に、環境を全く汚染することのない抜根
物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法を提供する
ものである。
に鑑み鋭意研究した結果なされたもので、廃棄植物を埋
設処理の場合と比較して短期間でほぼ完全に腐植土化す
ることができるし、得られた腐植土は土壌として再度使
用することができ、しかも低コストの方法で行なうこと
ができると共に、環境を全く汚染することのない抜根
物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法を提供する
ものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために構成された本発明方法は、乾地帯に任意の面積の
掘削穴を形成し、該掘削穴に火山レキを敷き詰めて火山
レキ層を形成し、該火山レキ層上に抜根物及び雑草根等
の廃棄植物と自然土の混合物を堆積して堆積物とし、砂
岩と細目砂を混合してなる覆材で該堆積物の上面を被覆
して被覆層を形成することにより前記堆積物中の廃棄植
物を腐植土化させるようにするものである。
ために構成された本発明方法は、乾地帯に任意の面積の
掘削穴を形成し、該掘削穴に火山レキを敷き詰めて火山
レキ層を形成し、該火山レキ層上に抜根物及び雑草根等
の廃棄植物と自然土の混合物を堆積して堆積物とし、砂
岩と細目砂を混合してなる覆材で該堆積物の上面を被覆
して被覆層を形成することにより前記堆積物中の廃棄植
物を腐植土化させるようにするものである。
【0006】前記堆積層は略台形状に堆積することによ
り、堆積作業を容易に行なうことができるし、安定性を
保つことができる。
り、堆積作業を容易に行なうことができるし、安定性を
保つことができる。
【0007】そして、前記掘削穴は深さ約100cmに
設定し、前記火山レキ層を構成する火山レキは20〜3
0cmの大きさのものを用い、前記覆材を構成する砂岩
は粒径約1〜5mm、細目砂は粒径約0,1〜1mmの
ものを用い、該覆材は前記堆積物の上面に約40cm、
側面に約10cmの厚さで被覆することが望ましい。
設定し、前記火山レキ層を構成する火山レキは20〜3
0cmの大きさのものを用い、前記覆材を構成する砂岩
は粒径約1〜5mm、細目砂は粒径約0,1〜1mmの
ものを用い、該覆材は前記堆積物の上面に約40cm、
側面に約10cmの厚さで被覆することが望ましい。
【0008】また、前記被覆層を構成する覆材は砂岩
7:細目砂3の割合で混合したものが、堆積層の温度お
よび湿度の調整に好適であるし、保水性に優れている。
7:細目砂3の割合で混合したものが、堆積層の温度お
よび湿度の調整に好適であるし、保水性に優れている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ詳述する。先ず、腐植土化処理のために乾
地帯1を選び、ここに任意の面積、実施の形態では長さ
l1 が約60m、幅が約40m、深さaが約1mで、底
面2Aが略平坦な掘削穴2を造成する。処理地域として
乾地帯1を選択するのは、通気性があり、地熱が得られ
る場所であることと、造成作業を行ない易いことによ
る。また、掘削穴2の深さaを約1mにするのは、1m
よりも深く造成すると地下水等の影響で保温効果が得ら
れない恐れがあること、掘削穴2に形成する火山レキ層
3の厚さaが1m以上になると後述する堆積物4の安定
性が欠ける恐れがあるし、資材の無駄を招くからであ
る。逆に、1mよりも浅くすると火山レキ層3の厚さa
もそれだけ薄くなる結果、通気性、保温性が失われるか
らである。
を参照しつつ詳述する。先ず、腐植土化処理のために乾
地帯1を選び、ここに任意の面積、実施の形態では長さ
l1 が約60m、幅が約40m、深さaが約1mで、底
面2Aが略平坦な掘削穴2を造成する。処理地域として
乾地帯1を選択するのは、通気性があり、地熱が得られ
る場所であることと、造成作業を行ない易いことによ
る。また、掘削穴2の深さaを約1mにするのは、1m
よりも深く造成すると地下水等の影響で保温効果が得ら
れない恐れがあること、掘削穴2に形成する火山レキ層
3の厚さaが1m以上になると後述する堆積物4の安定
性が欠ける恐れがあるし、資材の無駄を招くからであ
る。逆に、1mよりも浅くすると火山レキ層3の厚さa
もそれだけ薄くなる結果、通気性、保温性が失われるか
らである。
【0010】次に、掘削穴2に火山レキを敷設し、厚さ
aが約1mの保温層としての火山レキ層3を形成する。
敷設する火山レキは大きさが約20〜30cmのものが
望ましい。火山レキの大きさが、この値より小さいと火
山レキ層3の通気性が悪いことになり、逆に大きいと火
山レキ間の間隙が大きくなる結果堆積物4を保温する機
能が劣ることになるし、堆積物4の安定性が悪くなる。
aが約1mの保温層としての火山レキ層3を形成する。
敷設する火山レキは大きさが約20〜30cmのものが
望ましい。火山レキの大きさが、この値より小さいと火
山レキ層3の通気性が悪いことになり、逆に大きいと火
山レキ間の間隙が大きくなる結果堆積物4を保温する機
能が劣ることになるし、堆積物4の安定性が悪くなる。
【0011】火山レキ層3を形成したら、その上に廃棄
植物と自然土との混合物を堆積して略台形状の堆積物4
を形成する。廃棄植物に加える自然土の混合割合は全体
の約30〜40%とするが、廃棄植物に付着している自
然土の量によって増減する。廃棄植物に自然土を混合す
るのは、堆積物4内で自然土中の微生物が育成され、そ
の微生物が廃棄植物を腐植し、分解するためである。堆
積物4の大きさは、下辺の長さl2 を約50m、幅を約
30m、高さhを約5mとし、上辺の長さl3を約30
m、幅約10mとし、勾配が約20%で上面4Aおよび
傾斜側面4B、4Bがほぼ平面の略台形状に形成したも
のである。なお、堆積物4の下側縁4Cと火山レキ層3
の外縁3Aとの間には幅wが約5mの未堆積帯5を残し
てある。これは、堆積作業中に混合物が崩れたりする恐
れがあるので、堆積作業を効率的に行なうためである。
堆積物4の大きさは上記の数値に限定されるものではな
いが、あまり大きくすると用地の確保の問題があるし、
堆積物4の崩壊といった災害を防止するための管理が困
難になるという問題がある。また、堆積物4の通気性や
地熱、太陽熱、湿度の吸収と放出等のバランスが損なわ
れる恐れがある。他方、堆積物4を小さくすると、地
熱、太陽熱、微生物の活動熱等によって湿度を保つこと
が困難になるため、水分管理の手間が余分に掛るという
問題がある。従って、堆積物4の大きさは、これらの諸
点を勘案して決定する必要がある。
植物と自然土との混合物を堆積して略台形状の堆積物4
を形成する。廃棄植物に加える自然土の混合割合は全体
の約30〜40%とするが、廃棄植物に付着している自
然土の量によって増減する。廃棄植物に自然土を混合す
るのは、堆積物4内で自然土中の微生物が育成され、そ
の微生物が廃棄植物を腐植し、分解するためである。堆
積物4の大きさは、下辺の長さl2 を約50m、幅を約
30m、高さhを約5mとし、上辺の長さl3を約30
m、幅約10mとし、勾配が約20%で上面4Aおよび
傾斜側面4B、4Bがほぼ平面の略台形状に形成したも
のである。なお、堆積物4の下側縁4Cと火山レキ層3
の外縁3Aとの間には幅wが約5mの未堆積帯5を残し
てある。これは、堆積作業中に混合物が崩れたりする恐
れがあるので、堆積作業を効率的に行なうためである。
堆積物4の大きさは上記の数値に限定されるものではな
いが、あまり大きくすると用地の確保の問題があるし、
堆積物4の崩壊といった災害を防止するための管理が困
難になるという問題がある。また、堆積物4の通気性や
地熱、太陽熱、湿度の吸収と放出等のバランスが損なわ
れる恐れがある。他方、堆積物4を小さくすると、地
熱、太陽熱、微生物の活動熱等によって湿度を保つこと
が困難になるため、水分管理の手間が余分に掛るという
問題がある。従って、堆積物4の大きさは、これらの諸
点を勘案して決定する必要がある。
【0012】堆積物4の外側には被覆層6を形成して、
堆積物4の全面を覆う。被覆層6は後に詳述するよう
に、堆積物4の上面4Aを覆う上部被覆部6Aと、傾斜
側面4Bを覆う側部被覆部6Bとによってその厚さを異
にしている。上部被覆部6Aには夏期と冬期の温度調整
層、直射日光遮断層、雨水等の補水層、温度発散調整層
としての機能がある。側部被覆部6Bには上部被覆部6
Aと同様に、夏期と冬期の温度調整層、直射日光遮断
層、雨水等の保水層、温度発散調整層としての機能の他
に、酸素吸入層、炭酸ガス排出層、小動物成育層として
の機能があるため、上部被覆部6Aよりも薄い層にする
必要がある。
堆積物4の全面を覆う。被覆層6は後に詳述するよう
に、堆積物4の上面4Aを覆う上部被覆部6Aと、傾斜
側面4Bを覆う側部被覆部6Bとによってその厚さを異
にしている。上部被覆部6Aには夏期と冬期の温度調整
層、直射日光遮断層、雨水等の補水層、温度発散調整層
としての機能がある。側部被覆部6Bには上部被覆部6
Aと同様に、夏期と冬期の温度調整層、直射日光遮断
層、雨水等の保水層、温度発散調整層としての機能の他
に、酸素吸入層、炭酸ガス排出層、小動物成育層として
の機能があるため、上部被覆部6Aよりも薄い層にする
必要がある。
【0013】上記被覆層6を構成する覆材は粒径が1〜
5mmの砂岩と粒径が0,1〜1mmの細目砂を6:4
〜8:2の割合で混合したものである。ここで、例えば
粒径が5mmより大きい砂岩と粒径が1mmより大きい
細目砂を混合した覆材を用いると、雨水が流出して水分
が抜け易くなり、堆積物4の腐植土化促進に不可欠な湿
度の確保が困難になる上に、温度の調整も困難になると
いう問題が起きる。他方、粒径が1mmより小さい砂岩
と粒径が0,1mmより小さい細目砂を混合した覆材を
用いると、風雨による崩壊を招く危険があるので、適当
でない。また、覆材に砂岩と細目砂以外の土砂、例えば
粘土等を用いた場合には、通気性が損なわれるために腐
植が促進されず、最悪の場合には通気性が損なわれて酸
素が欠乏するため、堆積物4が発酵して悪臭が発散する
事態になる。
5mmの砂岩と粒径が0,1〜1mmの細目砂を6:4
〜8:2の割合で混合したものである。ここで、例えば
粒径が5mmより大きい砂岩と粒径が1mmより大きい
細目砂を混合した覆材を用いると、雨水が流出して水分
が抜け易くなり、堆積物4の腐植土化促進に不可欠な湿
度の確保が困難になる上に、温度の調整も困難になると
いう問題が起きる。他方、粒径が1mmより小さい砂岩
と粒径が0,1mmより小さい細目砂を混合した覆材を
用いると、風雨による崩壊を招く危険があるので、適当
でない。また、覆材に砂岩と細目砂以外の土砂、例えば
粘土等を用いた場合には、通気性が損なわれるために腐
植が促進されず、最悪の場合には通気性が損なわれて酸
素が欠乏するため、堆積物4が発酵して悪臭が発散する
事態になる。
【0014】また、砂岩と細目砂の混合比は砂岩約7に
対して細目砂約3が最適である。砂岩の比率が大きくな
ると、湿度や保温の効率が低下し、細目砂の比率が大き
くなると通気性が損なわれる上に、被覆層6が崩壊する
恐れが生じる。
対して細目砂約3が最適である。砂岩の比率が大きくな
ると、湿度や保温の効率が低下し、細目砂の比率が大き
くなると通気性が損なわれる上に、被覆層6が崩壊する
恐れが生じる。
【0015】次に、被覆層6の厚さについて説明する。
堆積物4の上面4Aを覆う上面被覆部6Aの厚さt1 は
約40cmにする。これは、40cmより厚くすると直
射日光、地熱、気温による熱の吸収、放出に支障を来す
し、通気性も損なわれることになるからである。他方、
40cmより薄くすると、直射日光の高温から堆積物4
の湿度を守る働きが弱まるために適当でない。また、堆
積層4の傾斜側面4Bを覆う側面被覆層6Bの厚さt2
は約10cmにするのが好適である。10cmより厚く
すると、堆積物4の分解を助ける土壌動物の出入りが困
難になるし、通気性も悪くなるため、腐植の促進が図ら
れない。逆に、10cmより薄くすると、熱の吸収より
も放熱が促進されるため、微生物の活動が鈍り腐植が促
進されない結果になる。
堆積物4の上面4Aを覆う上面被覆部6Aの厚さt1 は
約40cmにする。これは、40cmより厚くすると直
射日光、地熱、気温による熱の吸収、放出に支障を来す
し、通気性も損なわれることになるからである。他方、
40cmより薄くすると、直射日光の高温から堆積物4
の湿度を守る働きが弱まるために適当でない。また、堆
積層4の傾斜側面4Bを覆う側面被覆層6Bの厚さt2
は約10cmにするのが好適である。10cmより厚く
すると、堆積物4の分解を助ける土壌動物の出入りが困
難になるし、通気性も悪くなるため、腐植の促進が図ら
れない。逆に、10cmより薄くすると、熱の吸収より
も放熱が促進されるため、微生物の活動が鈍り腐植が促
進されない結果になる。
【0016】堆積物4に対する被覆層6の施工条件は以
上のとおりであるが、施工に当たっては、堆積物4上に
覆材を被せて被覆層6を整形するのみで、押圧等は行わ
ない。これは、堆積物中に存する抜根物及び雑草根等と
自然土との空隙が微生物の活動に必要であるし、外部と
の通気性を良好に保つと共に、熱や水分の吸収、放出が
できるようにするためである。このようにして廃棄植物
約60〜70%に自然土約40〜30%を混合して成形
し、外側を被覆層6によって覆った堆積物4は、冬期と
夏期では多少の差はあるが年間を通して全体の湿度が約
50%、中心温度が約30〜40℃、上面4Aから約1
mの深さの位置の温度は25〜30℃で、側面4Bから
約50cmの深さの位置の温度は約16〜20℃に保た
れている。
上のとおりであるが、施工に当たっては、堆積物4上に
覆材を被せて被覆層6を整形するのみで、押圧等は行わ
ない。これは、堆積物中に存する抜根物及び雑草根等と
自然土との空隙が微生物の活動に必要であるし、外部と
の通気性を良好に保つと共に、熱や水分の吸収、放出が
できるようにするためである。このようにして廃棄植物
約60〜70%に自然土約40〜30%を混合して成形
し、外側を被覆層6によって覆った堆積物4は、冬期と
夏期では多少の差はあるが年間を通して全体の湿度が約
50%、中心温度が約30〜40℃、上面4Aから約1
mの深さの位置の温度は25〜30℃で、側面4Bから
約50cmの深さの位置の温度は約16〜20℃に保た
れている。
【0017】上述した本実施の形態に係る腐植土化促進
方法によれば、廃棄植物は6か月で70%、15か月で
90%、20か月で95%を腐植土化させることができ
た。しかも、この腐植土化の期間中、異臭等環境に悪影
響を与える現象は発生しなかった。廃棄植物の腐植土化
に要する期間を、本実施の形態による方法と従来の埋設
による方法とを比較して表1に示す。
方法によれば、廃棄植物は6か月で70%、15か月で
90%、20か月で95%を腐植土化させることができ
た。しかも、この腐植土化の期間中、異臭等環境に悪影
響を与える現象は発生しなかった。廃棄植物の腐植土化
に要する期間を、本実施の形態による方法と従来の埋設
による方法とを比較して表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】腐植化した廃棄植物は自然土、覆材と混合
し、腐植土として一般庭土、畑等に広く利用することが
できる。この際、得られた腐植土には化学薬品類を一切
含んでいないし、廃棄植物はほぼ完全に腐植化している
から、そのまま腐植土として再利用することができる。
表2に得られた腐植土の土壌試験結果を、表3に客土の
品質基準及び得られた腐植土の試験結果対比を示す。な
お、得られた腐植土は、北海道美英地区の処理場におい
て腐植土化したものである。
し、腐植土として一般庭土、畑等に広く利用することが
できる。この際、得られた腐植土には化学薬品類を一切
含んでいないし、廃棄植物はほぼ完全に腐植化している
から、そのまま腐植土として再利用することができる。
表2に得られた腐植土の土壌試験結果を、表3に客土の
品質基準及び得られた腐植土の試験結果対比を示す。な
お、得られた腐植土は、北海道美英地区の処理場におい
て腐植土化したものである。
【0020】
【表2】
【0021】
【表3】
【0022】
【発明の効果】以上詳述した本発明の腐植土化促進方法
によれば、下記の諸効果を奏する。 (1)廃棄植物を従来の埋設処理方法と比較して短期間
でほぼ完全に腐植土化することができる。 (2)廃棄植物はほぼ完全に腐植土化できるし、化学薬
品類は一切使用しないから、得られた腐植土はそのまま
緑化の土資源等として再利用することができる。 (3)掘削穴、火山レキ層、堆積物および被覆層のそれ
ぞれの形成作業は土木機械のみで行なうことができ、廃
棄植物の腐植土化のための固定的設備を設置する必要が
ないから、極めて安いコストで腐植土化を実施すること
ができる。 (4)異臭等の環境に悪影響を及ぼす現象は全く発生し
ないから、周囲の環境を汚染することがない。
によれば、下記の諸効果を奏する。 (1)廃棄植物を従来の埋設処理方法と比較して短期間
でほぼ完全に腐植土化することができる。 (2)廃棄植物はほぼ完全に腐植土化できるし、化学薬
品類は一切使用しないから、得られた腐植土はそのまま
緑化の土資源等として再利用することができる。 (3)掘削穴、火山レキ層、堆積物および被覆層のそれ
ぞれの形成作業は土木機械のみで行なうことができ、廃
棄植物の腐植土化のための固定的設備を設置する必要が
ないから、極めて安いコストで腐植土化を実施すること
ができる。 (4)異臭等の環境に悪影響を及ぼす現象は全く発生し
ないから、周囲の環境を汚染することがない。
【図1】本発明の実施の形態に係る抜根物、雑草根等の
廃棄植物の腐植土化促進方法を実施する場合の概念図で
ある。
廃棄植物の腐植土化促進方法を実施する場合の概念図で
ある。
1 乾地帯 2 掘削穴 3 火山レキ層 4 堆積物 4A 上面 4B 傾斜側面 6 被覆層 6A 上部被覆層 6B 側部被覆層
Claims (5)
- 【請求項1】 乾地帯に任意の面積の掘削穴を形成し、
該掘削穴に火山レキを敷き詰めて火山レキ層を形成し、
該火山レキ層上に抜根物及び雑草根等の廃棄植物と自然
土の混合物を堆積して堆積物とし、砂岩と細目砂を混合
してなる覆材で該堆積物の外面を被覆して被覆層を形成
することにより前記堆積物中の廃棄植物を腐植化させる
ようにしてなる抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化
促進方法。 - 【請求項2】 前記堆積層は略台形状に堆積することを
特徴とする請求項1記載の抜根物、雑草根等の廃棄植物
の腐植土化促進方法。 - 【請求項3】 前記掘削穴は深さ約100cmとし、前
記火山レキ層を構成する火山レキは20〜30cmの大
きさのものを用い、前記被覆層には粒径約1〜5mmの
砂岩と粒径約0,1〜1mmの細目砂を混合した覆材を
用いることを特徴とする請求項1記載の抜根物、雑草根
等の廃棄植物の腐食土化促進方法。 - 【請求項4】 前記被覆層を構成する覆材は砂岩7:細
目砂3の割合で混合したものであることを特徴とする請
求項1または3記載の抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐
植土化促進方法。 - 【請求項5】 前記被覆層の覆材は前記堆積物の上面を
約40cm、側面を約10cmの厚さで被覆するように
してなる請求項1または3記載の抜根物、雑草根等の廃
棄植物の腐植土化促進方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8193885A JP2797091B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | 抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8193885A JP2797091B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | 抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1017863A JPH1017863A (ja) | 1998-01-20 |
JP2797091B2 true JP2797091B2 (ja) | 1998-09-17 |
Family
ID=16315361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8193885A Expired - Fee Related JP2797091B2 (ja) | 1996-07-03 | 1996-07-03 | 抜根物、雑草根等の廃棄植物の腐植土化促進方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2797091B2 (ja) |
-
1996
- 1996-07-03 JP JP8193885A patent/JP2797091B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH1017863A (ja) | 1998-01-20 |
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