JP2796743B2 - 舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システム - Google Patents
舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システムInfo
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H57/00—General details of gearing
- F16H57/04—Features relating to lubrication or cooling or heating
- F16H57/0434—Features relating to lubrication or cooling or heating relating to lubrication supply, e.g. pumps ; Pressure control
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、舶用多段減速逆転機の各クラッチに、潤滑
油調圧弁を通して潤滑油を供給する潤滑油供給システム
に関するものである。
油調圧弁を通して潤滑油を供給する潤滑油供給システム
に関するものである。
(従来技術及びその問題点) 潤滑油調圧弁は一般に、潤滑油路に併設され、潤滑油
路を流れる潤滑油の一部をドレインさせるとともにその
ドレイン量を調節することによって潤滑油路を流れる潤
滑油量を調節するようになっており、ドレイン量の調節
は、ばねで付勢されたピストンによりドレイン通路の絞
りを変えることによって行なわれるようになっている。
従来の潤滑油調圧弁では、ばねの強さが温度変化に関係
なく一定であるので、潤滑油温に関係なくドレイン量は
一定であり潤滑油路を流れる油量は一定であった。この
ため潤滑油の温度変化に基づく粘度の変化によって、低
温時には油圧は高くなり、高温時には油圧は低くなって
いた。一方、1個の後進クラッチと複数個の前進クラッ
チとを有する舶用多段減速逆転機では、前後進を切換え
る前後進切換弁と、前進を多段に切換える変速切換弁と
を備えている。そして前後進切換弁が中立状態にある時
の低温時には上述のように油圧が高いためにつれ廻りが
生じるという問題があった。第3図は低温時における潤
滑油圧とクラッチ部回転数とつれ廻りトルクとの関係を
示す図である。第3図より、油圧が高いとつれ廻りトル
クが大きくなることがわかる。このつれ廻りを防ぐため
に潤滑油量を少なくすると、高温時の油圧が低くなり、
特に低速時にはクラッチ摩擦板、すべり軸受等が焼付を
起こす恐れがあり、また焼付を防ぐために潤滑油量を増
すと、つれ廻りが生じてしまう。
路を流れる潤滑油の一部をドレインさせるとともにその
ドレイン量を調節することによって潤滑油路を流れる潤
滑油量を調節するようになっており、ドレイン量の調節
は、ばねで付勢されたピストンによりドレイン通路の絞
りを変えることによって行なわれるようになっている。
従来の潤滑油調圧弁では、ばねの強さが温度変化に関係
なく一定であるので、潤滑油温に関係なくドレイン量は
一定であり潤滑油路を流れる油量は一定であった。この
ため潤滑油の温度変化に基づく粘度の変化によって、低
温時には油圧は高くなり、高温時には油圧は低くなって
いた。一方、1個の後進クラッチと複数個の前進クラッ
チとを有する舶用多段減速逆転機では、前後進を切換え
る前後進切換弁と、前進を多段に切換える変速切換弁と
を備えている。そして前後進切換弁が中立状態にある時
の低温時には上述のように油圧が高いためにつれ廻りが
生じるという問題があった。第3図は低温時における潤
滑油圧とクラッチ部回転数とつれ廻りトルクとの関係を
示す図である。第3図より、油圧が高いとつれ廻りトル
クが大きくなることがわかる。このつれ廻りを防ぐため
に潤滑油量を少なくすると、高温時の油圧が低くなり、
特に低速時にはクラッチ摩擦板、すべり軸受等が焼付を
起こす恐れがあり、また焼付を防ぐために潤滑油量を増
すと、つれ廻りが生じてしまう。
また一般に前進クラッチと後進クラッチのつれ廻りト
ルクのバランスを取ることは困難であり、特に前進2
速、後進1速の減速逆転機の場合には、中立時に前進ク
ラッチと後進クラッチのつれ廻りトルクのバランスが取
れず、油の粘性に起因して前進クラッチによる前進方向
のつれ廻りトルクが勝り、プロペラの前進方向への微速
回転が避けられないという問題があった。
ルクのバランスを取ることは困難であり、特に前進2
速、後進1速の減速逆転機の場合には、中立時に前進ク
ラッチと後進クラッチのつれ廻りトルクのバランスが取
れず、油の粘性に起因して前進クラッチによる前進方向
のつれ廻りトルクが勝り、プロペラの前進方向への微速
回転が避けられないという問題があった。
(発明の目的) 本発明は、中立・低温時のつれ廻りを防止できるとと
もに、特に高速・低温時の各クラッチの焼付を確実に防
止できる舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システムを提
供することを目的とする。
もに、特に高速・低温時の各クラッチの焼付を確実に防
止できる舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システムを提
供することを目的とする。
(発明の構成) 本発明は、1個の後進クラッチと複数個の前進クラッ
チとを有する舶用多段減速逆転機の各クラッチに、潤滑
油の油圧を調節する潤滑油調圧弁を通して潤滑油を供給
する潤滑油供給システムにおいて、潤滑油調圧弁を通っ
た潤滑油を前後進の各クラッチに均等に供給させるとと
もに、更に中立時及び後進時には後進クラッチに潤滑油
を供給させ、前進時には使用している前進クラッチに潤
滑油を供給させるようにし、潤滑油調圧弁を、潤滑油温
度に応じて付勢圧が変化する感温部材からなるばねを用
い、潤滑油温が低い時には通過させる油量を減らし高い
時には増すように構成したことを特徴とする舶用多段減
速逆転機の潤滑油供給システムである。
チとを有する舶用多段減速逆転機の各クラッチに、潤滑
油の油圧を調節する潤滑油調圧弁を通して潤滑油を供給
する潤滑油供給システムにおいて、潤滑油調圧弁を通っ
た潤滑油を前後進の各クラッチに均等に供給させるとと
もに、更に中立時及び後進時には後進クラッチに潤滑油
を供給させ、前進時には使用している前進クラッチに潤
滑油を供給させるようにし、潤滑油調圧弁を、潤滑油温
度に応じて付勢圧が変化する感温部材からなるばねを用
い、潤滑油温が低い時には通過させる油量を減らし高い
時には増すように構成したことを特徴とする舶用多段減
速逆転機の潤滑油供給システムである。
(作用) 中立時には後進クラッチに多く潤滑油が供給されるた
め、前進クラッチと後進クラッチのつれ廻りトルクのバ
ランスが取られる。しかも潤滑油調圧弁により低温時の
油圧は低くなる。従って中立・低温時のつれ廻りは防止
される。また潤滑油調圧弁により高温時の油圧は高くな
り、しかも使用される各クラッチには他のクラッチより
も多く潤滑油が供給される、従って特に高温・低速時の
各クラッチの焼付は確実に防止される。
め、前進クラッチと後進クラッチのつれ廻りトルクのバ
ランスが取られる。しかも潤滑油調圧弁により低温時の
油圧は低くなる。従って中立・低温時のつれ廻りは防止
される。また潤滑油調圧弁により高温時の油圧は高くな
り、しかも使用される各クラッチには他のクラッチより
も多く潤滑油が供給される、従って特に高温・低速時の
各クラッチの焼付は確実に防止される。
(実施例) 以下、本発明の実施例の図に基づいて説明する。第1
図は本発明の舶用多段減速逆転機の作動油及び潤滑油を
供給するシステムを示すレイアウト図である。この舶用
多段減速逆転機は、1個の後進クラッチ1と2個の速比
の異なる前進クラッチ2、即ち前進1速クラッチ2a及び
前進2速クラッチ2bとを備えたものであり、ストレーナ
5からポンプ6、元圧調圧弁7、作動油調圧弁8、トロ
ーリング弁9を介して供給さてきた作動油を、前後進切
換弁3を介して後進クラッチ1側又は前進クラッチ2側
に供給することにより前進又は後進の切換えを行ない、
前進クラッチ2側に供給されてきた作動油を変速切換弁
4を介して前進クラッチ2のいずれかに供給することに
より前進の2段変速の切換えを行なうようになってい
る。
図は本発明の舶用多段減速逆転機の作動油及び潤滑油を
供給するシステムを示すレイアウト図である。この舶用
多段減速逆転機は、1個の後進クラッチ1と2個の速比
の異なる前進クラッチ2、即ち前進1速クラッチ2a及び
前進2速クラッチ2bとを備えたものであり、ストレーナ
5からポンプ6、元圧調圧弁7、作動油調圧弁8、トロ
ーリング弁9を介して供給さてきた作動油を、前後進切
換弁3を介して後進クラッチ1側又は前進クラッチ2側
に供給することにより前進又は後進の切換えを行ない、
前進クラッチ2側に供給されてきた作動油を変速切換弁
4を介して前進クラッチ2のいずれかに供給することに
より前進の2段変速の切換えを行なうようになってい
る。
前後進切換弁3は、後進クラッチ1側に作動油を供給
する後進ポジション3aと、前進クラッチ2側に作動油を
供給する前進ポジション3bと、後進クラッチ1側及び前
進クラッチ2側の作動油をドレインさせる中立ポジショ
ン3cとの間で切換えられるようになっており、変速切換
弁4は、前進1速クラッチ2aに作動油を供給する前進1
速ポジション4aと、前進2速クラッチ2bに作動油を供給
する前進2速ポジション4bとが、両クラッチ2a、2bの作
動油をドレインさせる過渡ポジション4cを経由して切換
えられるようになっている。11、12a、12bは、それぞれ
後進クラッチ1、前進1速クラッチ2a、前進2速クラッ
チ2bに供給される作動油の油路であり、油路11は前後進
切換弁3に連結し、油路12a、12bは変速切換弁4に連結
しており、前後進切換弁3と変速切換弁4との間には作
動油の油路13が両者に連結して設けられている。
する後進ポジション3aと、前進クラッチ2側に作動油を
供給する前進ポジション3bと、後進クラッチ1側及び前
進クラッチ2側の作動油をドレインさせる中立ポジショ
ン3cとの間で切換えられるようになっており、変速切換
弁4は、前進1速クラッチ2aに作動油を供給する前進1
速ポジション4aと、前進2速クラッチ2bに作動油を供給
する前進2速ポジション4bとが、両クラッチ2a、2bの作
動油をドレインさせる過渡ポジション4cを経由して切換
えられるようになっている。11、12a、12bは、それぞれ
後進クラッチ1、前進1速クラッチ2a、前進2速クラッ
チ2bに供給される作動油の油路であり、油路11は前後進
切換弁3に連結し、油路12a、12bは変速切換弁4に連結
しており、前後進切換弁3と変速切換弁4との間には作
動油の油路13が両者に連結して設けられている。
そして潤滑油供給システムは次のように構成されてい
る。30は元圧調圧弁7に連結した潤滑油路20に併設され
た潤滑油調圧弁であり、調圧弁30は油路20を流れる潤滑
油の一部をドレインさせるとともにそのドレイン量を調
節することによって油路20を流れる油量を調節し油圧を
調節するようになっている。第2図は調圧弁30を示す断
面図である。図において、30aは油路20から分岐した油
路、30bはドレイン通路、30cは油路30aと通路30bとの連
通具合を制御するピストン、30dはピストン30cを付勢す
るばねである。ピストン30cには絞り孔30eが形成されて
いる。30fは絞り孔30eからばね30d側に流れてきた潤滑
油をドレインする通路である。そしてこの調圧弁30は、
ばね30dが感温部材例えば形状記憶合金で形成されてお
り、潤滑油の温度変化によって潤滑油の粘度が変化して
も、潤滑油の温度に応じてピストン30cに対する付勢圧
が変化して、潤滑油の油圧を低温時には低圧に高温時に
は高圧に調節するようになっている。具体的には例え
ば、ばね30dを感温部材で形成していない従来例で、低
温・高速時が4.0kg・f/cm2、低温・低速時が2.0kg・f/c
m2である場合において、高速(約60℃)・高速時では2.
5kg・f/cm2、高温・低速時では1.5kg・f/cm2、低温(約
10〜30℃)・高速時では1.5kg・f/cm2、低温・低速時で
は0.5kg・/fcm2に調節するようになっている。油路20は
オイルクーラ25を経て油路23、油路24に分岐している。
油路24は前後進切換弁3に連結している。油路23は更
に、後進クラッチ1に通じる油路21、前進1速クラッチ
2aに通じる油路22a、前進2速クラッチ2bに通じる油路2
2bに分岐している。各油路21、22a、22bには各油路21、
22a、22bを流れる油量を等しくする絞り26、27a、27bが
設けてある。なお各油路21、22a、22bを流れる油量と油
路24を流れる油量は等しくなるようになっている。また
各油路21、22a、22bは各絞り26、27a、27bよりクラッチ
側寄りで油路31、32a,32bに分岐しており、油路31は前
後進切換弁3に連結しており、油路32a、32bは変速切換
弁4に連結している。前後進切換弁3と変速切換弁4と
の間には潤滑油の油路33が両者に連結して設けてある。
また前後進切換弁3の後進ポジション3a及び中立ポジシ
ョン3cは油路24と油路31を連結させるようになってお
り、前進ポジション3bは油路24と油路33を連結させるよ
うになっている。また変速切換弁4の前進1速ポジショ
ン4aは油路33と油路32aを連結させるようになってお
り、前進2速ポジション4bは油路33と油路32bを連結さ
せるようになっている。
る。30は元圧調圧弁7に連結した潤滑油路20に併設され
た潤滑油調圧弁であり、調圧弁30は油路20を流れる潤滑
油の一部をドレインさせるとともにそのドレイン量を調
節することによって油路20を流れる油量を調節し油圧を
調節するようになっている。第2図は調圧弁30を示す断
面図である。図において、30aは油路20から分岐した油
路、30bはドレイン通路、30cは油路30aと通路30bとの連
通具合を制御するピストン、30dはピストン30cを付勢す
るばねである。ピストン30cには絞り孔30eが形成されて
いる。30fは絞り孔30eからばね30d側に流れてきた潤滑
油をドレインする通路である。そしてこの調圧弁30は、
ばね30dが感温部材例えば形状記憶合金で形成されてお
り、潤滑油の温度変化によって潤滑油の粘度が変化して
も、潤滑油の温度に応じてピストン30cに対する付勢圧
が変化して、潤滑油の油圧を低温時には低圧に高温時に
は高圧に調節するようになっている。具体的には例え
ば、ばね30dを感温部材で形成していない従来例で、低
温・高速時が4.0kg・f/cm2、低温・低速時が2.0kg・f/c
m2である場合において、高速(約60℃)・高速時では2.
5kg・f/cm2、高温・低速時では1.5kg・f/cm2、低温(約
10〜30℃)・高速時では1.5kg・f/cm2、低温・低速時で
は0.5kg・/fcm2に調節するようになっている。油路20は
オイルクーラ25を経て油路23、油路24に分岐している。
油路24は前後進切換弁3に連結している。油路23は更
に、後進クラッチ1に通じる油路21、前進1速クラッチ
2aに通じる油路22a、前進2速クラッチ2bに通じる油路2
2bに分岐している。各油路21、22a、22bには各油路21、
22a、22bを流れる油量を等しくする絞り26、27a、27bが
設けてある。なお各油路21、22a、22bを流れる油量と油
路24を流れる油量は等しくなるようになっている。また
各油路21、22a、22bは各絞り26、27a、27bよりクラッチ
側寄りで油路31、32a,32bに分岐しており、油路31は前
後進切換弁3に連結しており、油路32a、32bは変速切換
弁4に連結している。前後進切換弁3と変速切換弁4と
の間には潤滑油の油路33が両者に連結して設けてある。
また前後進切換弁3の後進ポジション3a及び中立ポジシ
ョン3cは油路24と油路31を連結させるようになってお
り、前進ポジション3bは油路24と油路33を連結させるよ
うになっている。また変速切換弁4の前進1速ポジショ
ン4aは油路33と油路32aを連結させるようになってお
り、前進2速ポジション4bは油路33と油路32bを連結さ
せるようになっている。
次に動作について説明する。油路20を流れる潤滑油の
油圧は、ばね30dが感温部材で形成された潤滑油調圧弁3
0により、潤滑油の温度変化による粘度変化に拘らず、
低温時には低圧に高温時には高圧に調圧されている。そ
して油路23を通った後、各絞り26、27a、27bを経て各油
路21、22a、22bを流れる潤滑油の油圧は全て等しくなっ
ており、この潤滑油は常に供給されている。
油圧は、ばね30dが感温部材で形成された潤滑油調圧弁3
0により、潤滑油の温度変化による粘度変化に拘らず、
低温時には低圧に高温時には高圧に調圧されている。そ
して油路23を通った後、各絞り26、27a、27bを経て各油
路21、22a、22bを流れる潤滑油の油圧は全て等しくなっ
ており、この潤滑油は常に供給されている。
まず前後進切換弁3が前進ポジション3bにあり変速切
換弁4が前進1速ポジション4aにある時は、トローリン
グ弁9を経てきた作動油は、前進ポジション3b、油路1
3、前進1速ポジション4a、油路12aを経て前進1速クラ
ッチ2aに供給され、前進1速クラッチ2aが作動する。こ
のとき潤滑油は、油路24、前進ポジション3b、油路33、
前進1速ポジション4a、油路32a、油路22aを経て前進1
速クラッチ2aに供給される。これにより前進1速クラッ
チ2aの潤滑油量は他のクラッチ1、2aより多くなる。し
かも潤滑油の油圧は調圧弁30により低温時には低圧に高
温時には高圧に調圧されている。従って特に高温・低速
時の前進1速クラッチ2aのクラッチ摩擦板、すべり軸受
等の焼付は確実に防止される。
換弁4が前進1速ポジション4aにある時は、トローリン
グ弁9を経てきた作動油は、前進ポジション3b、油路1
3、前進1速ポジション4a、油路12aを経て前進1速クラ
ッチ2aに供給され、前進1速クラッチ2aが作動する。こ
のとき潤滑油は、油路24、前進ポジション3b、油路33、
前進1速ポジション4a、油路32a、油路22aを経て前進1
速クラッチ2aに供給される。これにより前進1速クラッ
チ2aの潤滑油量は他のクラッチ1、2aより多くなる。し
かも潤滑油の油圧は調圧弁30により低温時には低圧に高
温時には高圧に調圧されている。従って特に高温・低速
時の前進1速クラッチ2aのクラッチ摩擦板、すべり軸受
等の焼付は確実に防止される。
前後進切換弁3が前進ポジション3bにあり変速切換弁
4が前進2速ポジション4bにある時も上記と同様であ
り、前進2速クラッチ2bは作動油の供給を受けて作動
し、また前進2速クラッチ2bの潤滑油量は、油路32b、
油路22bを経て供給される潤滑油により他のクラッチ
1、2aより多くなる。しかも潤滑油の油圧は調圧弁30に
より上記と同様に調圧されている。従って特に高温・低
速時の前進2速クラッチ2bのクラッチ摩擦板、すべり軸
受等の焼付は確実に防止される。
4が前進2速ポジション4bにある時も上記と同様であ
り、前進2速クラッチ2bは作動油の供給を受けて作動
し、また前進2速クラッチ2bの潤滑油量は、油路32b、
油路22bを経て供給される潤滑油により他のクラッチ
1、2aより多くなる。しかも潤滑油の油圧は調圧弁30に
より上記と同様に調圧されている。従って特に高温・低
速時の前進2速クラッチ2bのクラッチ摩擦板、すべり軸
受等の焼付は確実に防止される。
次に前後進切換弁3が後進ポジション3aにある時は、
トローリング弁9を経てきた作動油は、後進ポジション
3a、油路11を経て後進クラッチ1に供給され、後進クラ
ッチ1が作動する。このとき潤滑油は、油路24、後進ポ
ジション3a、油路31、油路21を経て後進クラッチ1に供
給される。これにより後進クラッチ1の潤滑油量は他の
クラッチ2a、2bより多くなる。しかも潤滑油の油圧は調
圧弁30により上記と同様に調圧されている。従って特に
高温・低速時の後進クラッチ1のクラッチ摩擦板、すべ
り軸受等の焼付は確実に防止される。
トローリング弁9を経てきた作動油は、後進ポジション
3a、油路11を経て後進クラッチ1に供給され、後進クラ
ッチ1が作動する。このとき潤滑油は、油路24、後進ポ
ジション3a、油路31、油路21を経て後進クラッチ1に供
給される。これにより後進クラッチ1の潤滑油量は他の
クラッチ2a、2bより多くなる。しかも潤滑油の油圧は調
圧弁30により上記と同様に調圧されている。従って特に
高温・低速時の後進クラッチ1のクラッチ摩擦板、すべ
り軸受等の焼付は確実に防止される。
次に前後進切換弁3が中立ポジション3cにある時は、
潤滑油は油路24、中立ポジション3c、油路31、油路21を
経て後進クラッチ1に供給され、後進クラッチ1の潤滑
油量は、他のクラッチ2a、2bの潤滑油量を合せた量と等
しくなる。即ち前進クラッチ2と後進クラッチ1の潤滑
油量は等しくなり、つれ廻りトルクのバランスが取られ
る。しかも潤滑油の油圧は調圧弁30により上記と同様に
調圧されている。従って中立・低速時のつれ廻りは確実
に防止される。
潤滑油は油路24、中立ポジション3c、油路31、油路21を
経て後進クラッチ1に供給され、後進クラッチ1の潤滑
油量は、他のクラッチ2a、2bの潤滑油量を合せた量と等
しくなる。即ち前進クラッチ2と後進クラッチ1の潤滑
油量は等しくなり、つれ廻りトルクのバランスが取られ
る。しかも潤滑油の油圧は調圧弁30により上記と同様に
調圧されている。従って中立・低速時のつれ廻りは確実
に防止される。
(発明の効果) 以上のように本発明によれば、中立時に後進クラッチ
1に多く潤滑油を供給できるので、前進クラッチ2と後
進クラッチ1のつれ廻りトルクのバランスを取ることが
できる。しかも潤滑油調圧弁30に感温部材からなるばね
30dを用いることにより低温時の油圧を低くしている。
従って中立・低温時のつれ廻りを防止することができ
る。また潤滑油調圧弁30により高温時の油圧を高くし、
しかも使用されている各クラッチ(例えば2a)に他のク
ラッチ(例えば1、2b)よりも多く潤滑油を供給するよ
うにしたので、特に高温・低速時の各クラッチ1、2a、
2bの焼付を確実に防止することができる。
1に多く潤滑油を供給できるので、前進クラッチ2と後
進クラッチ1のつれ廻りトルクのバランスを取ることが
できる。しかも潤滑油調圧弁30に感温部材からなるばね
30dを用いることにより低温時の油圧を低くしている。
従って中立・低温時のつれ廻りを防止することができ
る。また潤滑油調圧弁30により高温時の油圧を高くし、
しかも使用されている各クラッチ(例えば2a)に他のク
ラッチ(例えば1、2b)よりも多く潤滑油を供給するよ
うにしたので、特に高温・低速時の各クラッチ1、2a、
2bの焼付を確実に防止することができる。
第1図は本発明の舶用多段減速逆転機の作動油及び潤滑
油を供給するシステムを示すレイアウト図、第2図は第
1図の例で用いる潤滑油調圧弁を示す断面図、第3図は
低温時における潤滑油圧とクラッチ部回転数とつれ廻り
トルクとの関係を示す図である。1……後進クラッチ、
2……前進クラッチ、3……前後進切換弁、4……変速
切換弁、30……潤滑油調圧弁、30d……ばね
油を供給するシステムを示すレイアウト図、第2図は第
1図の例で用いる潤滑油調圧弁を示す断面図、第3図は
低温時における潤滑油圧とクラッチ部回転数とつれ廻り
トルクとの関係を示す図である。1……後進クラッチ、
2……前進クラッチ、3……前後進切換弁、4……変速
切換弁、30……潤滑油調圧弁、30d……ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 57/04 F16N 7/40 B63H 23/30 B63H 21/38
Claims (1)
- 【請求項1】1個の後進クラッチと複数個の前進クラッ
チとを有する舶用多段減速逆転機の各クラッチに、潤滑
油の油圧を調節する潤滑油調圧弁を通して潤滑油を供給
する潤滑油供給システムにおいて、潤滑油調圧弁を通っ
た潤滑油を前後進の各クラッチに均等に供給させるとと
もに、更に中立時及び後進時には後進クラッチに潤滑油
を供給させ、前進時には使用している前進クラッチに潤
滑油を供給させるようにし、潤滑油調圧弁を、潤滑油温
度に応じて付勢圧が変化する感温部材からなるばねを用
い、潤滑油温が低い時には通過させる油量を減らし高い
時には増すように構成したことを特徴とする舶用多段減
速逆転機の潤滑油供給システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1277811A JP2796743B2 (ja) | 1989-10-25 | 1989-10-25 | 舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1277811A JP2796743B2 (ja) | 1989-10-25 | 1989-10-25 | 舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03140660A JPH03140660A (ja) | 1991-06-14 |
JP2796743B2 true JP2796743B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=17588596
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1277811A Expired - Lifetime JP2796743B2 (ja) | 1989-10-25 | 1989-10-25 | 舶用多段減速逆転機の潤滑油供給システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2796743B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH058115U (ja) * | 1991-07-11 | 1993-02-05 | 株式会社豊田自動織機製作所 | オートマチツクトランスミツシヨンにおける油圧制御回路 |
JPH0586098U (ja) * | 1992-04-24 | 1993-11-19 | ジャトコ株式会社 | 油量計量構造 |
JP5286568B2 (ja) * | 2009-01-30 | 2013-09-11 | ダイハツ工業株式会社 | 自動変速機の潤滑油調圧装置 |
JP2018203170A (ja) * | 2017-06-08 | 2018-12-27 | 株式会社 神崎高級工機製作所 | マリンギヤ装置 |
CN109578561B (zh) * | 2018-12-14 | 2021-11-09 | 合肥倍豪海洋装备技术有限公司 | 一种大功率对转式全回转推进器喷油润滑冷却系统 |
DE102018222008A1 (de) * | 2018-12-18 | 2020-06-18 | Zf Friedrichshafen Ag | Kühlvorrichtung für ein Getriebe eines Kraftfahrzeugs |
CN115989376A (zh) * | 2020-11-06 | 2023-04-18 | 加特可株式会社 | 装置及板 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5893997A (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-03 | Hitachi Ltd | 電動送風機 |
JPS5893996A (ja) * | 1981-11-30 | 1983-06-03 | Hitachi Ltd | 電動送風機 |
-
1989
- 1989-10-25 JP JP1277811A patent/JP2796743B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03140660A (ja) | 1991-06-14 |
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