JP2796653B2 - 投影型液晶表示装置 - Google Patents

投影型液晶表示装置

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JP2796653B2
JP2796653B2 JP4010232A JP1023292A JP2796653B2 JP 2796653 B2 JP2796653 B2 JP 2796653B2 JP 4010232 A JP4010232 A JP 4010232A JP 1023292 A JP1023292 A JP 1023292A JP 2796653 B2 JP2796653 B2 JP 2796653B2
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佐藤  誠
昌宏 小川
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KASHIO KEISANKI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は投影型液晶表示装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、液晶パネルを用いてテレビジョン
画像等を表示する液晶表示装置として、液晶パネルの表
示画像を投影レンズにより拡大してスクリーンに投影表
示するものが開発されているが、この投影型の液晶表示
装置は、液晶パネルの表示画像を拡大してスクリーンに
投影するものであるために、液晶パネルが赤、緑、青の
三原色画素の組合わせでフルカラー画像を表示するもの
である場合には、スクリーンに拡大投影される画像が
赤、緑、青の画素が目立つ荒れた画像となるという問題
をもっている。
【0003】このため従来から、上記投影型液晶表示装
置として、3枚の液晶パネルを備えてその第1の液晶パ
ネルに赤色画像を、第2の液晶パネルに緑色画像を、第
3の液晶パネルに青色画像を表示させ、この各液晶パネ
ルを透過した赤、緑、青の画像光を重ね合せてフルカラ
ー画像光をつくることにより、このフルカラー画像光を
スクリーンに投影するようにしたものが提案されてお
り、この投影型液晶表示装置によれば、スクリーンに投
影されるフルカラー画像の1つ1つの画素が、赤、緑、
青の画素が重なったフルカラー画素となるから、1つの
表示パネルが表示する赤、緑、青の画素が交互に並ぶフ
ルカラー画像をスクリーン面に投影するものに比べて、
スクリーン投影画像の画質を大幅に向上させることがで
きる。
【0004】この投影型液晶表示装置としては、各液晶
パネルをそれぞれ赤、緑、青のカラーフィルタを備えた
ものとするとともに、各液晶パネルごとにそれぞれ光源
を設けたものが知られているが、この投影型液晶表示装
置は、3つの光源が必要であるために装置の価格が高く
なるだけでなく消費電力も大きいという問題をもってい
るため、最近では、光源を1つとし、この光源からの光
をダイクロイックミラーにより赤、緑、青の三原色光に
分離して、その赤色光を第1の液晶パネルに、緑色光を
第2の液晶パネルに、青色光を第3の液晶パネルにそれ
ぞれ入射させることが考えられている。
【0005】一方、上記投影型液晶表示装置には、外部
のスクリーンに画像を投影するものと、装置の前面に透
過型スクリーンを設けて装置内部に設けた液晶パネルの
表示画像を前記透過型スクリーンにその背面側から投影
することにより、このスクリーン投影画像を装置の前面
側から観察させるようにした背面投影型のものとがあ
り、後者の背面投影型液晶表示装置では、装置の奥行き
長さを小さくするために、投影レンズを通った画像光を
投影ミラーで反射させてスクリーンに投影するようにし
ている。
【0006】図4は、1つの光源からの光を赤、緑、青
の三原色光に分離して3枚の液晶パネルにそれぞれ入射
させ、この各液晶パネルを透過した光を重ねてつくった
フルカラー画像光を装置前面の透過型スクリーンに投影
する背面投影型液晶表示装置として従来提案されている
ものを示したもので、図中1は装置のケースであり、こ
のケース1の前面には表示窓が開口され、この表示窓に
は透過型スクリーン2が設けられている。
【0007】この透過型スクリーン2は、アクリル樹脂
等からなる透明シートの表面に、垂直または水平(図で
は垂直)なストライプ状の微小幅レンズ部が多数本平行
に並ぶレンチキュラーレンズ3を形成したものとされて
いる。
【0008】一方、4はケース1内に設けられた投影ユ
ニット、5および6は投影ミラーであり、投影ユニット
4からの投影光(フルカラー画像光)は、第1投影ミラ
ー5によって第2投影ミラー6に向けて反射され、さら
にこの第2投影ミラー6によって前記スクリーン2に向
けて反射されるようになっている。
【0009】前記投影ユニット4の構成を説明すると、
図4において、7Rは赤色画像を表示するための液晶パ
ネル(以下赤色画像表示用液晶パネルという)、7Gは
緑色画像を表示するための液晶パネル(以下緑色画像表
示用液晶パネルという)、7Bは青色画像を表示するた
めの液晶パネル(以下青色画像表示用液晶パネルとい
う)である。これら液晶パネル7R,7G,7Bは、い
ずれも、その光入射面に入射光偏光板8を設け、光出射
面に画像形成用偏光板9を設けるとともに、内部の液晶
を入射光偏光板8の偏光軸方向を基準としてほぼ90度
または270度ツイスト配向させたTN(ツィステッド
・ネマティック)型液晶パネルとされており、画像形成
用偏光板9は、その偏光軸方向を入射光偏光板8の偏光
軸方向と平行にするかまたは直交させて配置されてい
る。
【0010】この各液晶パネル7R,7G,7Bは、画
素配列が同一の液晶パネルとされており、同じフルカラ
ー画像の赤、緑、青の各色の成分の画像をそれぞれ表示
するようになっている。10は前記第1投影ミラー5に
対向させて配置した投影レンズであり、前記各液晶パネ
ル7R,7G,7Bのうちの1つの液晶パネル例えば緑
色画像表示用液晶パネル7Gは、その光出射面を投影レ
ンズ10に対向させて配置されている。
【0011】11は前記緑色画像表示用液晶パネル7G
と投影レンズ10との間に配置された画像合成用ダイク
ロイックプリズムであり、他の2つの液晶パネルつまり
赤色画像表示用液晶パネル7Rと青色画像表示用液晶パ
ネル7Bとは、その光出射面を上記ダイクロイックプリ
ズム11の両側面にそれぞれ対向させて配置されてい
る。また、12は前記各液晶パネル7R,7G,7Bを
照射する光源であり、この光源12は各液晶パネル7
R,7G,7Bのうちの投影レンズ10と対向している
緑色画像表示用液晶パネル7Gに対向させて設けられて
いる。
【0012】この光源12は、光源ランプと、この光源
ランプからの放射光を緑色画像表示用液晶パネル7Gに
向けて反射させるリフレクタとからなっており、前記リ
フレクタは、光源ランプからの放射光を平行光として反
射させる放物面鏡リフレクタとされている。また、13
a,13bは光源12と緑色画像表示用液晶パネル7G
との間にX状に組合わせて配置された2枚のダイクロイ
ックミラーであり、一方のダイクロイックミラー13a
は、赤色成分の波長光を反射させ他の波長光を透過させ
る赤色光分離用とされ、他方のダイクロイックミラー1
3bは、青色成分の波長光を反射させ他の波長光を透過
させる青色光分離用とされている。
【0013】この2枚のダイクロイックミラー13a,
13bは、光源12からの光(白色光)を赤、緑、青の
三原色光に分離するもので、光源12からの光のうち緑
色成分の波長光は、両方のダイクロイックミラー13
a,13bを透過して分離され、赤色成分の波長光は、
青色光分離用ダイクロイックミラー13bを透過し赤色
光分離用ダイクロイックミラー13aで反射されて分離
され、青色成分の波長光は、赤色光分離用ダイクロイッ
クミラー13aを透過し青色光分離用ダイクロイックミ
ラー13bで反射されて分離される。
【0014】そして、ダイクロイックミラー13a,1
3bによって分離された赤、緑、青の光のうち、緑色光
Gは、直接緑色画像表示用液晶パネル7Gに入射し、赤
色光Rおよび青色光Bは、それぞれ2枚の光反射ミラー
14a,14bおよび15a,15bで順次反射されて
赤色画像表示用液晶パネル7Rおよび青色画像表示用液
晶パネル7Bに入射する。
【0015】一方、前記画像合成用ダイクロイックプリ
ズム11は、上記各液晶パネル7R,7G,7Bおよび
その光出射面の画像形成用偏光板9,9を透過した光つ
まり赤、緑、青の画像光を1つの画像光に合成するもの
で、このダイクロイックプリズム11にその正面側から
入射する緑色画像光はダイクロイックプリズム11を直
進し、ダイクロイックプリズム11にその両側から入射
する赤色画像光と青色画像光は、ダイクロイックプリズ
ム11により前記緑色画像光と同方向に屈折されて1つ
の画像光つまり赤、緑、青の画像光が重なり合ったフル
カラー画像光に合成され、投影レンズ10により投影ミ
ラー5,6を介してスクリーン2に投影される。
【0016】すなわち、この背面投影型液晶表示装置
は、1つの光源12からの光をダイクロイックミラー1
3a,13bにより赤、緑、青の三原色光に分離して、
その赤色光を赤色画像表示用液晶パネル7Rに、緑色光
を緑色画像表示用液晶パネル7Gに、青色光を青色画像
表示用液晶パネル7Bにそれぞれ入射させるとともに、
前記各液晶パネル7R,7G,7Bを透過した赤、緑、
青の光をダイクロイックプリズム11により重ね合せて
フルカラー画像光をつくり、このフルカラー画像光を投
影レンズ10により投影ミラー5,6を介してケース前
面の透過型スクリーン2にその背面側から投影するよう
にしたものである。
【0017】この背面投影型液晶表示装置によれば、3
枚の液晶パネルを使用するものでありながら光源は1つ
でよく、また各液晶パネル7R,7G,7Bに入射する
光が赤、緑、青の着色光であるために各液晶パネルにカ
ラーフィルタを設ける必要もなくなるし、さらに投影レ
ンズ10によって投影される画像光を投影ミラー5,6
により反射させて屈曲した光路でスクリーン2に投影す
るようにしているために、投影レンズをスクリーンに直
接対向させる場合に比べて装置の奥行き長さも小さくす
ることができる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の背面投影型液晶表示装置では、ダイクロイックミラ
ー13a,13bにより分離した赤、緑、青の三原色光
のうち、緑色光Gは直接緑色画像表示用液晶パネル7G
に入射させ、赤色光Rおよび青色光Bはそれぞれ光反射
ミラー14a,14bおよび15a,15bで順次反射
させて赤色画像表示用液晶パネル7Rおよび青色画像表
示用液晶パネル7Bに入射させるようにしているため
に、緑色画像表示用液晶パネル7Gに入射する緑色光G
と、赤色画像表示用液晶パネル7Rおよび青色画像表示
用液晶パネル7Bに入射する赤色光Rおよび青色光Bと
が偏光方向の異なる光となり、そのために、各液晶パネ
ル7R,7G,7Bを同一(液晶の配向方向が同一)の
液晶パネルとすると、緑色画像表示用液晶パネル7Gへ
の入射光の強度と、赤色画像表示用液晶パネル7Rおよ
び青色画像表示用液晶パネル7Bへの入射光の強度とに
差ができて、その結果スクリーン2に投影されるフルカ
ラー画像が色バランスの悪い画像となってしまうという
問題をもっていた。
【0019】これは、ダイクロイックミラー13a,1
3bおよび光反射ミラー14a,14b,15a,15
bの偏光作用によるものであり、ダイクロイックミラー
を透過する光のうち、ダイクロイックミラー面に対して
垂直でかつダイクロイックミラーの傾き方向に沿う面
(図において紙面に沿う面)上において光軸と直交する
方向に振動するP偏光成分の光はほとんど減衰すること
なく高い透過率で透過し、ダイクロイックミラーの傾き
方向と直交する面(図において紙面に対して垂直な面)
上において光軸と直交する方向に振動するS偏光成分は
ある程度の減衰を生じて透過するから、ダイクロイック
ミラーを透過した光は、P偏光成分が強い光となる。な
お、1枚のダイクロイックミラーを透過した光のP偏光
成分とS偏光成分の透過率の比は、ダイクロイックミラ
ーの材質、光の波長等によって異なるが、一例をあげれ
ば約10:9である。
【0020】また、ダイクロイックミラーで反射される
光は、透過光と逆に、S偏光成分の光は高い反射率で反
射され、P偏光成分はある程度の減衰を生じるから、ダ
イクロイックミラーで反射された光は、S偏光成分が強
い光となる(この場合のS偏光成分とP偏光成分の反射
率の比も一例をあげれば約10:9である)。これは光
反射ミラーによって反射される光においても同様であ
り、S偏光成分の光は高い反射率で反射されるのに対し
てP偏光成分はある程度の減衰を生じるから、ダイクロ
イックミラーほど顕著ではないが、光反射ミラーで反射
された光もS偏光成分が強い光となる。
【0021】したがって、上記従来の背面投影型液晶表
示装置においては、緑色画像表示用液晶パネル7Gに入
射する緑色光Gは、2枚のダイクロイックミラー13
a,13bを透過してS偏光成分を二重に減衰された光
となる。また、赤色画像表示用液晶パネル7Rおよび青
色画像表示用液晶パネル7Bに入射する赤色光Rおよび
青色光Bは、2枚のダイクロイックミラー13a,13
bの一方を透過し他方で反射されるから、ダイクロイッ
クミラー13a,13bで分離された赤色光Rと青色光
BはS偏光成分とP偏光成分とがほぼ等しい光となる
が、この赤色光Rと青色光Bは、2枚の光反射ミラー1
4a,14bおよび15a,15bで反射されて液晶パ
ネル7R,7Bに入射するために、この赤色光Rと青色
光BはP偏光成分の減衰が大きい光となる。
【0022】このため、上記従来の背面投影型液晶表示
装置では、各液晶パネル7R,7G,7Bを同一の液晶
パネルとすると、例えば各液晶パネル7R,7G,7B
を前記S偏光成分の入射光を使用するものとした場合
は、液晶パネルの入射光偏光板8を透過するS偏光成分
が強い赤色光Rと青色光Bは高強度の光として赤色画像
表示用液晶パネル7Rと青色画像表示用液晶パネル7B
に入射するが、S偏光成分が弱い緑色光Gが入射する緑
色画像表示用液晶パネル7Gへの入射光強度は低くな
り、そのために、赤色画像表示用液晶パネル7Rと青色
画像表示用液晶パネル7Bを透過する赤色光と青色光の
強度に比べて、緑色画像表示用液晶パネル7Gを透過す
る緑色光の強度が低くなるから、スクリーン2に投影さ
れるフルカラー画像が、赤と青の色が強く、緑色が弱
い、色バランスの悪い画像となってしまうことになる。
【0023】これは、各液晶パネル7R,7G,7Bを
P偏光成分の入射光を使用するものとした場合も同じで
あり、この場合は、緑色画像表示用液晶パネル7Gへの
入射光強度は高いが、赤色画像表示用液晶パネル7Rと
青色画像表示用液晶パネル7Bへの入射光強度は低くな
るから、スクリーン2に投影されるフルカラー画像が、
緑色が強く、赤と青の色が弱い、色バランスの悪い画像
となる。
【0024】一方、緑色画像表示用液晶パネル7GをP
偏光成分の入射光を使用するものとし、赤色画像表示用
液晶パネル7Rと青色画像表示用液晶パネル7BをS偏
光成分の入射光を使用するものとすれば、全ての液晶パ
ネル7R,7G,7Bに高強度の光を入射させることが
できるが、これでは、P偏光成分の入射光を使用する1
枚の液晶パネルと、S偏光成分の入射光を使用する2枚
の液晶パネルとの2種類の液晶パネルが必要である。
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】本発明は上記のような実情にかんがみてな
されたものであって、その目的とするところは、3枚の
液晶パネルと1つの光源と投影レンズとを有し、前記光
源からの光を赤、緑、青の三原色光に分離して、その赤
色光を第1の液晶パネルに、緑色光を第2の液晶パネル
に、青色光を第3の液晶パネルにそれぞれ入射させると
ともに、前記各液晶パネルを出射した赤、緑、青の光で
カラー画像光をつくり、このカラー画像光を前記投影レ
ンズによりスクリーンに投影するものでありながら、ス
クリーンに投影されるカラー画像を、赤、緑、青の各色
の強さをバランスさせた品質のよい画像とすることがで
きる投影型液晶表示装置を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を解決
するために、光源と3枚の液晶パネルと間の光路をそれ
ぞれ複数のミラー利用して構成するとともに、前記3枚
の液晶パネルの光入射面にそれぞれ特定の偏光成分が強
い光を入射させるように前記ミラーを配置し、前記3枚
の液晶パネルの光入射側偏光板の透過軸を前記特定の偏
光成分に合わせたものである。
【0030】
【作用】このような構成とすれば、分離された赤、緑、
青の各色の光がそれぞれミラーで反射されて同一方向の
偏光成分が強い光つまりS偏光成分が強い光として3枚
の液晶パネルに入射するから、赤、緑、青の各色の光を
それぞれ各液晶パネルに高強度の光として入射光させる
ことができる。
【0031】したがって、本発明の投影型液晶表示装置
によれば、スクリーンに投影されるカラー画像を、赤、
緑、青の各色の強さをバランスさせた品質のよい画像と
することができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図3を参照
して説明する。図1は背面投影型液晶表示装置の全体の
構成を示し、図2はその内部の投影ユニットを示してい
る。
【0033】図1および図2において、1は装置のケー
スであり、このケース1の前面に開口された表示窓に
は、表面にストライプ状の微小幅レンズ部が多数本平行
に並ぶレンチキュラーレンズ3を形成した透過型スクリ
ーン2が設けられている。4はケース1内に設けられた
投影ユニット、5および6は投影ミラーであり、投影ユ
ニット4からの投影光(フルカラー画像光)は、図4に
示した従来の背面投影型液晶表示装置と同様に、第1投
影ミラー5によって第2投影ミラー6に向けて反射さ
れ、さらにこの第2投影ミラー6によって前記スクリー
ン2に向けて反射されるようになっている。
【0034】前記投影ユニット4の構成を説明すると、
図2において、7R,7G,7Bは、光入射面に入射光
偏光板8を設け、光出射面に画像形成用偏光板9を設け
るとともに、内部の液晶を入射光偏光板8の偏光軸方向
を基準としてツイスト配向させた3枚のTN型液晶パネ
ルであり、これら液晶パネル7R,7G,7Bは、画素
配列が同一で、かつ液晶の配向方向も同一な液晶パネル
とされている。
【0035】この各液晶パネルのうち、7Rは赤色画像
を表示するための赤色画像表示用液晶パネル、7Gは緑
色画像を表示するための緑色画像表示用液晶パネル、7
Bは青色画像を表示するための青色画像表示用液晶パネ
ルとされており、これら液晶パネル7R,7G,7B
は、同じフルカラー画像の赤、緑、青の各色の成分の画
像をそれぞれ表示するようになっている。
【0036】そして、各液晶パネル7R,7G,7Bの
うちの1つの液晶パネル例えば緑色画像表示用液晶パネ
ル7Gは、その光出射面を投影レンズ10に対向させて
配置され、他の2つの液晶パネルつまり赤色画像表示用
液晶パネル7Rと青色画像表示用液晶パネル7Bとは、
緑色画像表示用液晶パネル7Gと投影レンズ10との間
に配置された画像合成用ダイクロイックプリズム11の
両側面にそれぞれ光出射面を対向させて配置されてお
り、また各液晶パネル7R,7G,7Bは、それぞれダ
イクロイックプリズム11の中心から同一距離をとって
配置されている。
【0037】12は前記各液晶パネル7R,7G,7B
を照射する光源であり、この光源12は各液晶パネル7
R,7G,7Bのうちの投影レンズ10と対向している
緑色画像表示用液晶パネル7Gに対向させて設けられて
いる。この光源12は、光源ランプと、この光源ランプ
からの放射光を緑色画像表示用液晶パネル7Gに向けて
平行光として反射させる放物面鏡リフレクタとからなっ
ている。
【0038】また、16a,16bは光源12からの光
(白色光)を赤、緑、青の三原色光に分離するための2
枚のダイクロイックミラーであり、第1のダイクロイッ
クミラー16aは青色光分離用とされ、この青色光分離
用ダイクロイックミラー16aは、光源12と緑色画像
表示用液晶パネル7Gとの間に光源12からの照明光の
光軸(以下光源光軸という)O0 に対して45゜の角度
で傾斜させて配置されている。
【0039】この青色光分離用ダイクロイックミラー1
6aは、青色成分の波長光を透過させ他の波長光つまり
赤と緑の成分の波長光を反射させるもので、光源12か
らの光のうち、青色光分離用ダイクロイックミラー16
aを透過した青色光Bは、この青色光分離用ダイクロイ
ックミラー16aと緑色画像表示用液晶パネル7Gとの
間に前記光源光軸O0 (青色光分離用ダイクロイックミ
ラー16aを透過した青色光Bの光軸)に対して45゜
の角度でかつ青色光分離用ダイクロイックミラー16a
と90゜の角度で対向させて配置した青色光反射用第1
ミラー17aにより光源光軸O0 に対して直交する方向
に反射される。
【0040】また、前記第1ミラー17aの側方には、
この第1ミラー17aと平行に青色光反射用第2ミラー
17bが配置されており、前記第1ミラー17aで反射
された青色光Bは、この第2ミラー17bによって光源
光軸O0 と平行な方向に反射され、さらに前記青色画像
表示用液晶パネル7Bの光入射面に45゜の傾斜角で対
向させかつ前記第2ミラー17bに対して90゜の角度
で対向させて配置した青色光反射用第3ミラー17cに
より、青色画像表示用液晶パネル7Bに向けて反射され
る。
【0041】一方、前記青色光分離用ダイクロイックミ
ラー16aで反射された赤緑色光RGは、前記青色光反
射用第2,第3ミラー17b,17cの配置側とは反対
側に、青色光分離用ダイクロイックミラー16aと対向
させてこの青色光分離用ダイクロイックミラー16aと
平行に設けた赤緑色光反射ミラー18により、前記光源
光軸O0 および青色光反射用第2ミラー17bで反射さ
れた青色光Bの光軸O1 と平行な方向に反射され、この
光軸に対して45゜の角度でかつ赤緑色光反射ミラー1
8に対して90゜の角度で対向させて配置した第2のダ
イクロイックミラー16bに入射する。
【0042】この第2のダイクロイックミラー16b
は、青色光分離用ダイクロイックミラー16aで反射さ
れた赤緑色光RGを赤色光Rと緑色光Gとに分離するも
ので、この赤緑色光分離用ダイクロイックミラー16b
は、赤色成分の波長光を透過させ他の波長光つまり緑色
成分の波長光を反射させるものとされている。
【0043】そして、この赤緑色光分離用ダイクロイッ
クミラー16bを透過した赤色光Rは、前記赤色画像表
示用液晶パネル7Rの光入射面に45゜の傾斜角で対向
させかつ前記赤緑色光分離用ダイクロイックミラー16
bと平行に対向させて配置した赤色光反射ミラー19に
より、赤色画像表示用液晶パネル7Rに向けて反射され
る。
【0044】また、赤緑色光分離用ダイクロイックミラ
ー16bで反射された緑色光Gは、前記緑色画像表示用
液晶パネル7Gの光入射面に45゜の傾斜角で対向させ
かつ前記赤緑色光分離用ダイクロイックミラー16bと
平行に対向させて配置した緑色光反射ミラー20によ
り、緑色画像表示用液晶パネル7Gに向けて反射され
る。
【0045】なお、この実施例では前記緑色光反射ミラ
ー20を青色光反射用第1ミラー17aと背中合せに重
ねて配置しているが、この緑色光反射ミラー20と青色
光反射用第1ミラー17aとは両面を反射面とした1枚
のミラーとしてもよいし、またこの両ミラーを別にする
場合はこれらを離して配置してもよい。また、この実施
例では、前記各ミラー17a,17b,17c,18,
19,20を、その反射面に反射コーティングを施した
増反射ミラーとするか、あるいはダイクロイックミラー
としており、各ミラー17a,17b,17c,18,
19,20を増反射ミラーとすれば、その光反射率を高
くすることができる。
【0046】また、各ミラー17a,17b,17c,
18,19,20をダイクロイックミラーとする場合
は、各ミラーを、このミラーに入射する色光をその波長
帯域を僅かに狭くして反射させ、残りの波長域の光を透
過させるものとすればよく、このように各ミラーをダイ
クロイックミラーとすれば、各液晶パネル7R,7G,
7Bに入射させる赤、緑、青の光をさらに原色に近くす
ることができる。なお、背中合せに配置される緑色光反
射ミラー20と青色光反射用第1ミラー17aとを共に
ダイクロイックミラーとする場合は、この両ミラー2
0,17aの背面(両ミラー20,17aを重ね合せる
場合はミラー間)に、透過光を吸収する光吸収層を設け
る必要がある。
【0047】また、前記緑色光反射ミラー20と赤緑色
光分離用ダイクロイックミラー16bとは、緑色光反射
ミラー20で緑色画像表示用液晶パネル7Gに向けて反
射される緑色光Gの光軸O3 を前記光源光軸O0 に一致
させる位置関係で配置されており、さらに前記青色光反
射用第2,第3ミラー17b,17cおよび赤緑色光反
射ミラー18と赤緑色光分離用ダイクロイックミラー1
6bと赤色光反射ミラー19とは、青色光反射用第2ミ
ラー17bで反射された青色光Bの光軸O1 と緑色光反
射ミラー20で反射される緑色光Gの光軸O3 との間隔
1 と、赤緑色光分離用ダイクロイックミラー16bを
透過した赤色光Rの光軸O2 と緑色光反射ミラー20で
反射される緑色光Gの光軸O3 との間隔A2 とがA1
2 となるように、前記光源光軸O0 から等距離の位置
に配置されている。
【0048】また、前記赤色光反射ミラー19と青色光
反射用第3ミラー17cとは、これらミラー19,17
cで反射されかつ赤色画像表示用液晶パネル7Rおよび
青色画像表示用液晶パネル7Bを透過して画像合成用ダ
イクロイックプリズム11に入射する赤色光Rおよび青
色光Bの光軸が、緑色光反射ミラー20で反射されかつ
緑色画像表示用液晶パネル7Gを透過して画像合成用ダ
イクロイックプリズム11に入射する緑色光Gの光軸O
3 とダイクロイックプリズム11の中心で一致するよう
にして配置されている。
【0049】そして、各液晶パネル7R,7G,7B
は、前述したようにダイクロイックプリズム11の中心
から同一距離をとって配置されており、また赤、緑、青
の各色の光R,G,Bの光路は直角に折れ曲がる光路で
あるため、光源12から赤色画像表示用液晶パネル7R
までの赤色光Rの光路長と、光源12から緑色画像表示
用液晶パネル7Gまでの緑色光Gの光路長と、光源12
から青色画像表示用液晶パネル7Bまでの青色光Bの光
路長とは全て等しくなっている。
【0050】このように光源12から各液晶パネル7
R,7G,7Bまでの光路長を等しくしているのは、各
液晶パネル7R,7G,7Bに入射する赤、緑、青の光
の強度を均等にするためである。
【0051】すなわち、光源12からの光が完全な平行
光であれば、各液晶パネル7R,7G,7Bに入射する
赤、緑、青の光の強度はダイクロイックミラー16aお
よび16bで分離された時点の強度のままであるが、実
際には、光源12のリフレクタが放物面鏡リフレクタで
あっても、光源12からの光は完全な平行光ではなくあ
る程度は広がりながら進む光であるから、光源12から
の光路が長くなるほど光束が大きく広がることになる。
【0052】このため、図4に示した従来の背面投影型
液晶表示装置のように、光源12から各液晶パネル7
R,7G,7Bまでの光路長に差があると、光源12か
らの光路長が短い緑色画像表示用液晶パネル7Gに入射
する緑色光Gの光束の広がりに比べて、光源12からの
光路長が長い赤色画像表示用液晶パネル7Rと青色画像
表示用液晶パネル7Bに入射する赤色光Rと青色光Gの
光束の広がりが大きくなり、そのために、赤色画像表示
用液晶パネル7Rと青色画像表示用液晶パネル7Bに入
射する光の単位面積当りの照度が下がって、これが赤色
画像表示用液晶パネル7Rおよび青色画像表示用液晶パ
ネル7Bへの入射光の強度を低くする原因の1つとな
る。
【0053】この点、上記のように光源12から各液晶
パネル7R,7G,7Bまでの光路長を等しくしておけ
ば、各液晶パネル7R,7G,7Bに入射する赤、緑、
青の光の光束の広がりは全て等しくなるから、各液晶パ
ネル7R,7G,7Bに等強度の光を入射させることが
できる。
【0054】そして、上記各液晶パネル7R,7G,7
Bへの光入射系においては、光源12からの光のうち、
赤色光Rが、青色光分離用ダイクロイックミラー16a
および赤緑色光反射ミラー18で反射、赤緑色光分離用
ダイクロイックミラー16bを透過、赤色光反射ミラー
19で反射されて赤色画像表示用液晶パネル7Rに入射
し、緑色光Gが、青色光分離用ダイクロイックミラー1
6a、赤緑色光反射ミラー18、赤緑色光分離用ダイク
ロイックミラー16b、赤色光反射ミラー19の全てで
反射されて緑色画像表示用液晶パネル7Gに入射し、青
色光Bが、青色光分離用ダイクロイックミラー16aを
透過、3枚の青色光反射ミラー17a,17b,17c
で反射されて青色画像表示用液晶パネル7Bに入射する
から、各液晶パネル7R,7G,7Bに入射する光は全
てS偏光成分の強い光となる。
【0055】すなわち、例えば青色光Bについて見る
と、この青色光Bは、青色光分離用ダイクロイックミラ
ー16aを透過して青色光Bに分離されたときにS偏光
成分が減衰して図2に示すP方向のP偏光成分が強い光
となるが、この青色光Bは、これ以後は3枚の青色光反
射ミラー17a,17b,17cで反射されて青色画像
表示用液晶パネル7Bに導かれるために、S偏光成分の
減衰をほとんど生じることなく青色画像表示用液晶パネ
ル7Bに入射する。
【0056】なお、この青色光BのP偏光成分は、青色
光反射ミラー17a,17b,17cで反射される度に
減衰するから、この青色光Bは、青色光反射用第1ミラ
ー17aで反射されたときにP偏光成分が減衰してS偏
光成分とP偏光成分とがほぼ等しい光となり、さらに青
色光反射用第2ミラー17bおよび第3ミラー17cで
反射されることによってP偏光成分を二重に減衰する。
つまり、青色画像表示用液晶パネル7Bに入射する青色
光Bは、1回の透過と3回の反射を経た光であり、した
がってこの青色光Bは透過によるS偏光成分の減衰が1
回だけの、S偏光成分の強い光である。
【0057】これは、赤色画像表示用液晶パネル7Rに
入射する赤色光Rにおいても同じであり、この赤色光R
も、1回の透過と3回の反射を経た光であるから、この
赤色光Rも透過によるS偏光成分の減衰が1回だけのS
偏光成分の強い光である。また、緑色画像表示用液晶パ
ネル7Gに入射する緑色光Gは、透過がなく、4回の反
射を経た光であり、したがってこの緑色光GはS偏光成
分の減衰ほとんどないS偏光成分の強い光である。
【0058】一方、前記各液晶パネル7R,7G,7B
は、それぞれ、その入射光偏光板8の偏光軸方向を、各
液晶パネル7R,7G,7Bに入射する赤、緑、青の光
のS偏光成分の振動方向に合せるとともに、内部の液晶
を入射光偏光板8の偏光軸方向を基準としてほぼ90度
または270度ツイスト配向させた同一の液晶パネルと
されており、その光出射面の画像形成用偏光板9は、そ
の偏光軸方向を入射光偏光板8の偏光軸方向と平行にし
て設けられている。
【0059】すなわち、この各液晶パネル7R,7G,
7Bは、これに入射する光のS偏光成分を入射光として
使用するものであり、各液晶パネル7R,7G,7Bに
入射する赤、緑、青の光は上述したようにS偏光成分の
強い光であって、このS偏光成分の光が入射光偏光板8
を透過して各液晶パネル7R,7G,7Bに入射するか
ら、各液晶パネル7R,7G,7Bの全てに、高強度の
光を入射させることができ、したがって各液晶パネル7
R,7G,7Bを透過しかつその画像形成用偏光板9を
透過して画像光とされた赤、緑、青の各画像光は、全て
高輝度の画像光となる。なお、この各画像光は、各液晶
パネル7R,7G,7Bの画像形成用偏光板9の偏光軸
方向が入射光偏光板8の偏光軸方向と平行であるため
に、S偏光成分の光のままである。
【0060】そして、各液晶パネル7R,7G,7Bお
よびその画像形成用偏光板9を透過した赤、緑、青の各
画像光は、画像合成用ダイクロイックプリズム11にそ
れぞれ入射し、このダイクロイックプリズム11により
赤、緑、青の三原色光RGBが重なった1つのフルカラ
ー画像光に合成され、投影レンズ10によって拡大投影
される。
【0061】この場合、画像合成用ダイクロイックプリ
ズム11に入射する赤、緑、青の各画像光(S偏光成分
の光)のうち、赤色画像光と青色画像光はダイクロイッ
クプリズム11で屈折されるために、ミラーによる光の
反射と同様に光をほとんど減衰することなくダイクロイ
ックプリズム11を出射するのに対して、ダイクロイッ
クプリズム11を直進する緑色画像光はダイクロイック
ミラーを透過する場合と同様に光の減衰を生じるが、緑
色画像表示用液晶パネル7Gに入射する緑色光Gは、前
述したように透過がなく、4回の反射を経た光であっ
て、赤色画像表示用液晶パネル7Rおよび青色画像表示
用液晶パネル7Bに入射する赤色光Rおよび青色光Bよ
りも1回の透過分だけS偏光成分の強度が強い光である
から、ダイクロイックプリズム11を出射した緑色画像
光は、ダイクロイックプリズム11での光減衰によって
赤色画像光および青色画像光とほぼ等強度の光となる。
したがってダイクロイックプリズム11により合成され
たフルカラー画像光は、赤、緑、青の光の強度がほぼ等
しい色バランスのよい画像光となる。
【0062】一方、前記投影ユニット4から投影レンズ
10によって投影されるフルカラー画像光をケース前面
の透過型スクリーン2に向けて導く投影ミラー5,6
は、それぞれ、前記投影レンズ10を通ったフルカラー
画像光(S偏光光)の振動方向に対して直交する方向に
傾斜させて配置されている。
【0063】この投影ミラー5,6の傾斜方向を上記の
ようにしているのは、フルカラー画像光を効率よく反射
させるためであり、上記投影ミラー5,6もその傾き方
向に対して直交する方向に振動するS偏光成分の光を高
い反射率で反射させるからであり、投影レンズ10を通
ったフルカラー画像光の赤、緑、青の光RGBが上記の
ように全てS偏光成分の光であり、かつ投影ミラー5,
6が上記のように傾斜していれば、投影レンズ10を通
ったフルカラー画像光の赤、緑、青の光RGBの全てが
光の減衰を生じることなく投影ミラー5,6によって反
射されるから、スクリーン2に、投影レンズ10を通っ
たフルカラー画像光をそのまま拡大した赤、緑、青の光
の強度がほぼ等しい色バランスのよいフルカラー画像を
投影することができる。
【0064】また、ケース前面の前記透過型スクリーン
2の表面に形成されているレンチキュラーレンズ3は、
スクリーン2にその背面側から投影されてスクリーン表
面側に出射する画像光を拡散させてスクリーン投影画像
の視野角を広げるためのもので、このスクリーン表面の
レンチキュラーレンズ3は、図1および図3に示すよう
に、前記投影ミラー5,6で反射されてスクリーン2に
投影される画像光の振動方向と直交する方向(この実施
例では垂直方向)にストライプ状の微小幅レンズ部3
a,3aを形成したものとされている。
【0065】このようにしているのは、レンチキュラー
レンズ3の表面における画像光の反射を小さくするため
であり、レンチキュラーレンズの各レンズ部3a,3a
の表面におけるスクリーン入射光の反射率は、スクリー
ン入射光がレンズ部3aの幅方向(レンズ状表面の彎曲
方向)に振動する光である場合に最も小さいから、レン
チキュラーレンズ3のレンズ部3a,3aを上記のよう
に投影ミラー5,6で反射された画像光の振動方向と直
交する方向に形成しておけば、投影ミラー5,6で反射
された画像光つまりS偏光成分の光が、スクリーン表面
のレンチキュラーレンズ3に対してはその各レンズ部3
a,3aの幅方向に振動する光として図3に示すように
スクリーン2に入射することになる。
【0066】そして、スクリーン2に入射するフルカラ
ー画像光はその赤、緑、青の光RGBが全て同一方向の
振動光(S偏光成分の光)であるために、この赤、緑、
青の光RGBが全てレンチキュラーレンズ3での表面反
射をほとんど生じることなくスクリーン表面側に透過す
るから、装置の前面側から観察されるフルカラー画像は
色バランスがよくしかも高輝度の画像である。
【0067】したがって、この背面投影型液晶表示装置
によれば、1つの光源12からの光を赤、緑、青の三原
色光に分離し、この各色の光を3枚のTN型液晶パネル
7R,7G,7Bに入射させて各液晶パネル7R,7
G,7Bを透過した赤、緑、青の光を重ね合せてフルカ
ラー画像をつくり、このフルカラー画像光を投影レンズ
10により投影ミラー5,6を介してケース前面の透過
型スクリーン2に投影するようにしたものでありなが
ら、スクリーン2に投影されるフルカラー画像を、赤、
緑、青の各色の強さをバランスさせた品質のよい画像と
することができる。
【0068】なお、上記実施例では、赤色光Rと青色光
Bとを3回の反射で赤および青色画像表示用液晶パネル
7R,7Bに入射させ、緑色光Bを4回の反射で緑色画
像表示用液晶パネル7Gに入射させるようにしている
が、これら各色の光の反射回数は任意でよく、要は、各
液晶パネル7R,7G,7Bの光入射面にそれぞれ対向
させて、ダイクロイックミラー16a,16bにより分
離された各色の光をそれぞれ同一方向の偏光成分が強い
光として各液晶パネルに入射させるミラーがありさえす
ればよい。
【0069】また、上記実施例では、各液晶パネル7
R,7G,7Bの光出射面にそれぞれ画像形成用偏光板
9を設けているが、この画像形成用偏光板9はダイクロ
イックプリズム11の出射面に1枚だけ設けて各液晶パ
ネル7R,7G,7Bを透過した光を画像光とするのに
共用してもよく、さらにこの画像形成用偏光板9は、そ
の偏光軸方向を各液晶パネル7R,7G,7Bの入射光
偏光板8の偏光軸方向とほぼ直交させて設けてもよい。
【0070】ただし、画像形成用偏光板9の偏光軸方向
を入射光偏光板8の偏光軸方向とほぼ直交させると、入
射光偏光板8を透過して各液晶パネル7R,7G,7B
に入射する光の振動方向と、画像形成用偏光板9を透過
した画像光の振動方向とがほぼ90度ずれるが、この場
合でも、ダイクロイックミラー16a,16bにより分
離された各色の光をそれぞれミラーにより同一方向の偏
光成分が強い光として各液晶パネル7R,7G,7Bに
入射させるとともに、投影ミラー5,6を、投影レンズ
10を通ったフルカラー画像光の振動方向(画像形成用
偏光板9を透過した画像光の振動方向)に対して直交す
る方向に傾斜させれば、上記実施例と同様に、スクリー
ン2に投影されるフルカラー画像を、赤、緑、青の各色
の強さをバランスさせた品質のよい画像とすることがで
きる。
【0071】さらに、上記実施例では、ダイクロイック
プリズム11を介して投影レンズ10と対向する液晶パ
ネルを緑色画像表示用液晶パネル7Gとし、ダイクロイ
ックプリズム11の両側に配置する液晶パネルを赤およ
び青色画像表示用液晶パネル7R,7Bとしているが、
これら各液晶パネル7R,7G,7Bの配置は上記実施
例に限られるものではない。
【0072】
【発明の効果】本発明の投影型液晶表示装置は上記のよ
うな構成のものであるから、3枚の液晶パネルと1つの
光源と投影レンズとを有し、前記光源からの光を赤、
緑、青の三原色光に分離して、その赤色光を第1の液晶
パネルに、緑色光を第2の液晶パネルに、青色光を第3
の液晶パネルにそれぞれ入射させるとともに、前記各液
晶パネルを透過した赤、緑、青の光を重ね合せてフルカ
ラー画像光をつくり、このフルカラー画像光を前記投影
レンズによりスクリーンに投影するものでありながら、
スクリーンに投影されるフルカラー画像を、明るく品質
のよい画像とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す背面投影型液晶表示装
置の縦断側面図。
【図2】上記表示装置における投影ユニットの拡大図。
【図3】図1の III−III 線に沿う拡大断面図。
【図4】従来の背面投影型液晶表示装置の縦断側面図。
【符号の説明】
1…ケース、2…透過型スクリーン、4…投影ユニッ
ト、5,6…投影ミラー、7R…赤色画像表示用液晶パ
ネル、7G…緑色画像表示用液晶パネル、7B…青色画
像表示用液晶パネル、8…入射光偏光板、9…画像形成
用偏光板、10…投影レンズ、11…画像合成用ダイク
ロイックプリズム、12…光源、16a…青色光分離用
ダイクロイックミラー、16b…赤緑色光分離用ダイク
ロイックミラー、17a,17b,17c…青色光反射
ミラー、18…赤緑色光反射ミラー、19…赤色光反射
ミラー、20…緑色光反射ミラー、R…赤色光、G…緑
色光、B…青色光。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 33/12

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】3枚の液晶パネルと光源と投影レンズとを
    有し、前記光源からの光を赤、緑、青の三原色光に分離
    して、その赤色光を第1の液晶パネルに、緑色光を第2
    の液晶パネルに、青色光を第3の液晶パネルにそれぞれ
    入射させるとともに、前記各液晶パネルを透過した赤、
    緑、青の光を重ね合せてフルカラー画像光をつくり、こ
    のフルカラー画像光を前記投影レンズによりスクリーン
    に投影する投影型液晶表示装置において、 前記光源と前記3枚の液晶パネルと間の光路をそれぞれ
    複数のミラーを利用して構成するとともに、 前記3枚の液晶パネルの光入射面にそれぞれ特定の偏光
    成分が強い光を入射させるように前記ミラーを配置し、
    前記3枚の液晶パネルの光入射側偏光板の透過軸を前記
    特定の偏光成分に合わせたことを特徴とする投影型液晶
    表示装置。
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