JP2795789B2 - パン類及びパン類の製法 - Google Patents
パン類及びパン類の製法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、食パン、菓子パン、
蒸しパン、イーストドーナッツ等のパン類及びその製法
に関し、特にチップ状油脂を原形を留めた状態で含んだ
パン生地を発酵、加熱して得られるパン類及びパン類の
製法に関する。
蒸しパン、イーストドーナッツ等のパン類及びその製法
に関し、特にチップ状油脂を原形を留めた状態で含んだ
パン生地を発酵、加熱して得られるパン類及びパン類の
製法に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、パン類におけるバター等の油脂
は、小麦粉、イースト、水等からなるパン生地の混捏段
階の途中に投入され、生地中によく練り込まれて小麦粉
の粒子間に入り込まされる。これによって、パン生地が
緻密で滑らかなものとなり、これを焼成等加熱すること
により、滑らかな生地のパンができる。
は、小麦粉、イースト、水等からなるパン生地の混捏段
階の途中に投入され、生地中によく練り込まれて小麦粉
の粒子間に入り込まされる。これによって、パン生地が
緻密で滑らかなものとなり、これを焼成等加熱すること
により、滑らかな生地のパンができる。
【0003】また、バター等は、パン類を製造する際
に、生地自体に練り込んでパン自体に風味を与えたり、
また菓子パン等のフィリング等としてパンに風味を与え
る要素でもあり、パンそのものにおいても様々な形で存
在するとともに、製パン工程においても異なる工程で使
用されている。
に、生地自体に練り込んでパン自体に風味を与えたり、
また菓子パン等のフィリング等としてパンに風味を与え
る要素でもあり、パンそのものにおいても様々な形で存
在するとともに、製パン工程においても異なる工程で使
用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このようにして作られ
た一般のパン類をよりおいしく食べるために、そのま
ま、あるいは再加熱してバターやマーガリンを塗ったり
することがよく行われている。しかし、この一方で、常
にバター等を用意しておかないと、パンを美味しく食べ
られないし、特にトースト後にバター等を塗るときは、
パン生地がパラパラと落ちて食卓等が汚れるという欠点
があった。また、特に、朝食をとるための時間が短い現
代の食生活においては、バター等を塗る手間さえ面倒が
られる場合もある。また、バター等を塗らなくてもバタ
ー風味が十分なパン類をつくるために大量のバター等の
油脂を予めパン生地中に含ませて加熱等すると、発酵阻
害等を引き起こすとともに、生地全体が脂っこくなり、
本来の風味が発揮されない。また、パン本来の柔らかく
かつ弾力のある食感も失われる。そこで、本発明の目的
は、パン本来の食感を有し、そのままの状態あるいは、
食する前の再加熱後において、バターを塗ったような部
分が点在状に形成されたパン類及びその製造方法を提供
することにある。
た一般のパン類をよりおいしく食べるために、そのま
ま、あるいは再加熱してバターやマーガリンを塗ったり
することがよく行われている。しかし、この一方で、常
にバター等を用意しておかないと、パンを美味しく食べ
られないし、特にトースト後にバター等を塗るときは、
パン生地がパラパラと落ちて食卓等が汚れるという欠点
があった。また、特に、朝食をとるための時間が短い現
代の食生活においては、バター等を塗る手間さえ面倒が
られる場合もある。また、バター等を塗らなくてもバタ
ー風味が十分なパン類をつくるために大量のバター等の
油脂を予めパン生地中に含ませて加熱等すると、発酵阻
害等を引き起こすとともに、生地全体が脂っこくなり、
本来の風味が発揮されない。また、パン本来の柔らかく
かつ弾力のある食感も失われる。そこで、本発明の目的
は、パン本来の食感を有し、そのままの状態あるいは、
食する前の再加熱後において、バターを塗ったような部
分が点在状に形成されたパン類及びその製造方法を提供
することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願発明者は、上記した
技術的課題を解決するために、パン生地中における油脂
量及び油脂の分散状態に着目して鋭意検討した結果、チ
ップ状油脂をパン生地中にその原形を留めて分散混合し
た後、発酵し、この油脂をパン生地の加熱時に溶融させ
てパン生地に油脂を浸潤させることにより、パン本来の
食感を維持するとともに新たにバター等を塗らなくても
すでにバターが塗られたような状態のパン類を得られる
ことを見いだした。
技術的課題を解決するために、パン生地中における油脂
量及び油脂の分散状態に着目して鋭意検討した結果、チ
ップ状油脂をパン生地中にその原形を留めて分散混合し
た後、発酵し、この油脂をパン生地の加熱時に溶融させ
てパン生地に油脂を浸潤させることにより、パン本来の
食感を維持するとともに新たにバター等を塗らなくても
すでにバターが塗られたような状態のパン類を得られる
ことを見いだした。
【0006】そこで、請求項1記載の発明として、小麦
粉100重量部に対して8重量部以下の油脂を練りこん
だパン生地を基本生地として製造するパン類の製造方法
であって、混ねつ後の前記基本生地に、塊状のチップ状
油脂を基本生地中の小麦粉100重量部に対して20〜
50重量部混合して、チップ状油脂の形状を維持した状
態で基本生地中に均一に分散させる工程と、前記工程で
得られたパン生地を発酵により及び/又は化学的に膨張
させる工程と、膨張させたパン生地をチップ状油脂が形
状を留めているうちに、加熱する工程、とを備え、前記
基本生地に由来する加熱生地部分と、この加熱生地部分
中に点在状に形成された複数個の油脂浸潤部とを備え、
各油脂浸潤部は、前記加熱生地部分に前記チップ状油脂
に由来して形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂
が浸潤し固化して形成されているパン類を製造すること
を特徴とする方法を創作した。請求項2に記載の発明と
して、請求項1記載のパン類の製造方法において、前記
チップ状油脂は、直径が5〜10mm、長さが10〜2
0mmの略円柱状であることを特徴とするパン類の製造
方法を創作した。請求項3記載の発明として、請求項1
又は2記載のパン類の製造方法において、前記チップ状
油脂は、基本生地への混合に際して冷凍されていること
を特徴とするパン類の製造方法を創作した。請求項4記
載の発明として、請求項1、2又は3記載のパン類の製
造方法において、前記チップ状油脂は融点が40〜45
℃であることを特徴とするパン類の製造方法を創作し
た。請求項5記載の発明として、請求項1、2、3又は
4記載のパン類の製造方法において、前記チップ状油脂
には、香辛料類によって風味が付与されていることを特
徴とするパン類の製造方法を創作した。請求項6記載の
発明として、請求項1、2、3、4又は5記載のパン類
の製造方法において、前記パン類は、型焼きパン、直焼
きパン、及び天板焼きパンを含む白パン類と、穀粒入り
パン及びライ麦入りパンを含む褐色パン類とを包含する
食パン類から選択されるパン類であることを特徴とする
パン類の製造方法を創作した。請求項7記載の発明とし
て、小麦粉100重量部に対して8重量部以下の油脂を
練りこんだパン生地を基本生地として製造されるパン類
であって、前記基本生地に由来する焼成生地部分と、こ
の焼成生地部分中に点在状に形成された複数個の油脂浸
潤部とを備え、各油脂浸潤部は、前記焼成生地部分に前
記チップ状油脂に由来して形成された空洞の内表面及び
その周囲に油脂が浸潤し固化して形成されてことを特徴
とするパン類を創作した。請求項8記載の発明として、
請求項7記載のパン類であって、前記パン類は、型焼き
パン、直焼きパン、及び天板焼きパンを含む白パン類
と、穀粒入りパン及びライ麦入りパンを含む褐色パン類
とを包含する食パン類から選択されるパン類であること
を特徴とするパン類を創作した。請求項9記載の発明と
して、前記パン類は、菓子パンであることを特徴とする
請求項7記載のパン類を創作した。請求項10記載の発
明として、前記菓子パンは、あんパンであることを特徴
とする請求項9記載のパン類を創作した。請求項11記
載の発明として、小麦粉100重量部に対して8重量部
以下の油脂を練りこんだ蒸しパン生地を基本生地として
製造される蒸しパン類であって、前記基本生地に由来す
る蒸し生地部分と、この蒸し生地部分中に点在状に形成
された複数個の油脂浸潤部とを備え、各油脂浸潤部は、
前記蒸し生地部分に前記チップ状油脂に由来して形成さ
れた空洞の内表面及びその周囲に油脂が浸潤し固化して
形成されていることを特徴とする蒸しパン類を創作し
た。請求項12記載の発明として、前記蒸しパン類は、
油脂浸潤部を有しない基本生地に由来する蒸し生地から
なる外皮を備えていることを特徴とする請求項11記載
の蒸しパン類を創作した。請求項13記載の発明とし
て、請求項7ないし12のいずれかに記載のパン類であ
って、前記チップ状油脂には、香辛料類によって風味が
付与されていることを特徴とするパン類を創作した。請
求項14記載の発明として、小麦粉100重量部に対し
て8重量部以下の油脂を練りこんだ蒸しパン生地を基本
生地として製造する蒸しパンの製造方法であって、前記
基本生地からなる外生地を得る工程と、混ねつ後の前記
基本生地に、塊状のチップ状油脂を基本生地中の小麦粉
100重量部に対して20〜50重量部混合して、チッ
プ状油脂の形状を維持した状態で基本生地中に均一に分
散させて中生地を得る工程と、外生地で中生地を包んで
形成した生地体を発酵により及び/又は化学的に膨張さ
せる工程と、膨張させた生地体をチップ状油脂が形状を
留めているうちに、蒸す工程、とを備え、前記基本生地
に由来する蒸し生地部分と、この蒸し生地部分中に点在
して形成された複数個の油脂浸潤部とを備え、各油脂浸
潤部は、前記蒸し生地部分に前記チップ状油脂に由来し
て形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂が浸潤し
固化して形成されている中蒸しパン部と、前記基本生地
に由来する蒸し生地部分で形成された外皮とを備えた蒸
しパン類を製造することを特徴とする方法を創作した。
粉100重量部に対して8重量部以下の油脂を練りこん
だパン生地を基本生地として製造するパン類の製造方法
であって、混ねつ後の前記基本生地に、塊状のチップ状
油脂を基本生地中の小麦粉100重量部に対して20〜
50重量部混合して、チップ状油脂の形状を維持した状
態で基本生地中に均一に分散させる工程と、前記工程で
得られたパン生地を発酵により及び/又は化学的に膨張
させる工程と、膨張させたパン生地をチップ状油脂が形
状を留めているうちに、加熱する工程、とを備え、前記
基本生地に由来する加熱生地部分と、この加熱生地部分
中に点在状に形成された複数個の油脂浸潤部とを備え、
各油脂浸潤部は、前記加熱生地部分に前記チップ状油脂
に由来して形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂
が浸潤し固化して形成されているパン類を製造すること
を特徴とする方法を創作した。請求項2に記載の発明と
して、請求項1記載のパン類の製造方法において、前記
チップ状油脂は、直径が5〜10mm、長さが10〜2
0mmの略円柱状であることを特徴とするパン類の製造
方法を創作した。請求項3記載の発明として、請求項1
又は2記載のパン類の製造方法において、前記チップ状
油脂は、基本生地への混合に際して冷凍されていること
を特徴とするパン類の製造方法を創作した。請求項4記
載の発明として、請求項1、2又は3記載のパン類の製
造方法において、前記チップ状油脂は融点が40〜45
℃であることを特徴とするパン類の製造方法を創作し
た。請求項5記載の発明として、請求項1、2、3又は
4記載のパン類の製造方法において、前記チップ状油脂
には、香辛料類によって風味が付与されていることを特
徴とするパン類の製造方法を創作した。請求項6記載の
発明として、請求項1、2、3、4又は5記載のパン類
の製造方法において、前記パン類は、型焼きパン、直焼
きパン、及び天板焼きパンを含む白パン類と、穀粒入り
パン及びライ麦入りパンを含む褐色パン類とを包含する
食パン類から選択されるパン類であることを特徴とする
パン類の製造方法を創作した。請求項7記載の発明とし
て、小麦粉100重量部に対して8重量部以下の油脂を
練りこんだパン生地を基本生地として製造されるパン類
であって、前記基本生地に由来する焼成生地部分と、こ
の焼成生地部分中に点在状に形成された複数個の油脂浸
潤部とを備え、各油脂浸潤部は、前記焼成生地部分に前
記チップ状油脂に由来して形成された空洞の内表面及び
その周囲に油脂が浸潤し固化して形成されてことを特徴
とするパン類を創作した。請求項8記載の発明として、
請求項7記載のパン類であって、前記パン類は、型焼き
パン、直焼きパン、及び天板焼きパンを含む白パン類
と、穀粒入りパン及びライ麦入りパンを含む褐色パン類
とを包含する食パン類から選択されるパン類であること
を特徴とするパン類を創作した。請求項9記載の発明と
して、前記パン類は、菓子パンであることを特徴とする
請求項7記載のパン類を創作した。請求項10記載の発
明として、前記菓子パンは、あんパンであることを特徴
とする請求項9記載のパン類を創作した。請求項11記
載の発明として、小麦粉100重量部に対して8重量部
以下の油脂を練りこんだ蒸しパン生地を基本生地として
製造される蒸しパン類であって、前記基本生地に由来す
る蒸し生地部分と、この蒸し生地部分中に点在状に形成
された複数個の油脂浸潤部とを備え、各油脂浸潤部は、
前記蒸し生地部分に前記チップ状油脂に由来して形成さ
れた空洞の内表面及びその周囲に油脂が浸潤し固化して
形成されていることを特徴とする蒸しパン類を創作し
た。請求項12記載の発明として、前記蒸しパン類は、
油脂浸潤部を有しない基本生地に由来する蒸し生地から
なる外皮を備えていることを特徴とする請求項11記載
の蒸しパン類を創作した。請求項13記載の発明とし
て、請求項7ないし12のいずれかに記載のパン類であ
って、前記チップ状油脂には、香辛料類によって風味が
付与されていることを特徴とするパン類を創作した。請
求項14記載の発明として、小麦粉100重量部に対し
て8重量部以下の油脂を練りこんだ蒸しパン生地を基本
生地として製造する蒸しパンの製造方法であって、前記
基本生地からなる外生地を得る工程と、混ねつ後の前記
基本生地に、塊状のチップ状油脂を基本生地中の小麦粉
100重量部に対して20〜50重量部混合して、チッ
プ状油脂の形状を維持した状態で基本生地中に均一に分
散させて中生地を得る工程と、外生地で中生地を包んで
形成した生地体を発酵により及び/又は化学的に膨張さ
せる工程と、膨張させた生地体をチップ状油脂が形状を
留めているうちに、蒸す工程、とを備え、前記基本生地
に由来する蒸し生地部分と、この蒸し生地部分中に点在
して形成された複数個の油脂浸潤部とを備え、各油脂浸
潤部は、前記蒸し生地部分に前記チップ状油脂に由来し
て形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂が浸潤し
固化して形成されている中蒸しパン部と、前記基本生地
に由来する蒸し生地部分で形成された外皮とを備えた蒸
しパン類を製造することを特徴とする方法を創作した。
【0007】以下上記発明につき詳細に説明する。ま
ず、パン類とは、広くイーストによる発酵により及び/
又は化学膨張剤により膨張させたパン生地を加熱するこ
とによって得られるパン類をいうものとし、たとえば、
食パン、菓子パン、イーストドーナッツ、蒸しパン等が
ある。ここにパン生地とは、小麦粉やライ麦粉等の穀類
の粉、水を主成分として、イースト及び/又は化学膨張
剤、及び塩が混合されたものをいい、その他、砂糖、イ
ーストフード、油脂等、パン類の種類により適切な材料
を混合することができる。また、チップ状油脂を生地中
に分散保持できるかぎり、流動性の高い生地であっても
流動性の低い生地であってもよい。また、加熱とは、天
火(オーブン)による加熱のみならず、スチーム加熱、
マイクロ波によるレンジ加熱等の他、油浴によるフライ
加熱を含むものとする。また、パン類の製法とは、いわ
ゆる中種法、直ごね法等の通常の製パン法の他、パン類
の種類によって使用されるその他の方法を含むものとす
る。
ず、パン類とは、広くイーストによる発酵により及び/
又は化学膨張剤により膨張させたパン生地を加熱するこ
とによって得られるパン類をいうものとし、たとえば、
食パン、菓子パン、イーストドーナッツ、蒸しパン等が
ある。ここにパン生地とは、小麦粉やライ麦粉等の穀類
の粉、水を主成分として、イースト及び/又は化学膨張
剤、及び塩が混合されたものをいい、その他、砂糖、イ
ーストフード、油脂等、パン類の種類により適切な材料
を混合することができる。また、チップ状油脂を生地中
に分散保持できるかぎり、流動性の高い生地であっても
流動性の低い生地であってもよい。また、加熱とは、天
火(オーブン)による加熱のみならず、スチーム加熱、
マイクロ波によるレンジ加熱等の他、油浴によるフライ
加熱を含むものとする。また、パン類の製法とは、いわ
ゆる中種法、直ごね法等の通常の製パン法の他、パン類
の種類によって使用されるその他の方法を含むものとす
る。
【0008】チップ状油脂とは、バターあるいは植物性
油脂又は動物性油脂からなるマーガリンあるいはその加
工品であって、適当な形状のチップ状に形成されたもの
をいい、パン生地の発酵工程において一定の形状を維持
できるものをいう。このチップ状油脂には、ガーリッ
ク、マスタード、シナモン、キャラウェイ等の通常の香
辛料類、チキンブイヨン、コンソメ、ビーフエキス、醤
油等のスープ・調味料類、オニオン、セロリ、ネギ等の
香味野菜類のエキスまたは砕片等を適宜混合してパン類
に香味等(以上を合わせて香辛料類という。)を付与す
ることができる。かかる香辛料類は、一般にイーストの
発酵を阻害するため、そのままパン生地に混捏すると、
パン生地の発酵が不十分となる。しかし、チップ状油脂
内にふくませて封入することにより、パン生地の発酵の
阻害を防止し、かつ焼成することにより、パン生地に風
味付けすることが可能となり、香辛料類の風味を生かし
たパン類が得られる。
油脂又は動物性油脂からなるマーガリンあるいはその加
工品であって、適当な形状のチップ状に形成されたもの
をいい、パン生地の発酵工程において一定の形状を維持
できるものをいう。このチップ状油脂には、ガーリッ
ク、マスタード、シナモン、キャラウェイ等の通常の香
辛料類、チキンブイヨン、コンソメ、ビーフエキス、醤
油等のスープ・調味料類、オニオン、セロリ、ネギ等の
香味野菜類のエキスまたは砕片等を適宜混合してパン類
に香味等(以上を合わせて香辛料類という。)を付与す
ることができる。かかる香辛料類は、一般にイーストの
発酵を阻害するため、そのままパン生地に混捏すると、
パン生地の発酵が不十分となる。しかし、チップ状油脂
内にふくませて封入することにより、パン生地の発酵の
阻害を防止し、かつ焼成することにより、パン生地に風
味付けすることが可能となり、香辛料類の風味を生かし
たパン類が得られる。
【0009】チップ状油脂の形状は、パン類の種類、大
きさ等により種々あるが、混捏の段階で均一に生地中に
分散、保持され、かつ原形を留めやすい形状が望まし
い。また、冷凍したチップ状油脂とは、冷凍により硬く
固化されたチップ状油脂をいう。
きさ等により種々あるが、混捏の段階で均一に生地中に
分散、保持され、かつ原形を留めやすい形状が望まし
い。また、冷凍したチップ状油脂とは、冷凍により硬く
固化されたチップ状油脂をいう。
【0010】また、このチップ状油脂のパン生地への投
入時期は、通常のパン生地の混捏と異なり、小麦粉等の
チップ状油脂以外の材料がよく混捏された後である。ま
た、その混合状態としては、完全に混捏されたパン生地
に、チップ状油脂を、個々のチップをその形状を留めた
まま生地中に分散させた状態であることが必要である。
すなわち、チップ状油脂が生地中に練りこまれないよう
にしなければならない。
入時期は、通常のパン生地の混捏と異なり、小麦粉等の
チップ状油脂以外の材料がよく混捏された後である。ま
た、その混合状態としては、完全に混捏されたパン生地
に、チップ状油脂を、個々のチップをその形状を留めた
まま生地中に分散させた状態であることが必要である。
すなわち、チップ状油脂が生地中に練りこまれないよう
にしなければならない。
【0011】このチップ状油脂の混合量は、小麦粉10
0重量部に対して20〜50重量部が好ましい。20重
量部を下回ると、分散された油脂分が少なくて、バター
を塗ったような風味が得られず、50重量部を越える
と、油脂が多くなりすぎてパン自体がべとつくととも
に、生地の温度が低くなり過ぎて発酵温度の調整が困難
となる。食パンについては、通常の食パンにバターを薄
く塗った時とよく似た状態となるような油脂混合量であ
る40重量部前後が好ましい。その他、パン生地の種類
等により適宜設定することができる。
0重量部に対して20〜50重量部が好ましい。20重
量部を下回ると、分散された油脂分が少なくて、バター
を塗ったような風味が得られず、50重量部を越える
と、油脂が多くなりすぎてパン自体がべとつくととも
に、生地の温度が低くなり過ぎて発酵温度の調整が困難
となる。食パンについては、通常の食パンにバターを薄
く塗った時とよく似た状態となるような油脂混合量であ
る40重量部前後が好ましい。その他、パン生地の種類
等により適宜設定することができる。
【0012】チップ状油脂が投入混合されたパン生地
は、分割、丸目、整形、発酵等パン生地の加熱に至るま
での間を通じて、チップ状油脂が原形を留めるとともに
完全に溶融して生地中に溶けだしてしまわないように取
り扱われ、例えば発酵室等の温度が調整される。またパ
ン生地を発酵させる場合は、生地温度が低くても、発酵
を十分に促進するためにイーストの添加量の増量及び各
発酵時間を延長することも必要に応じてされる。なお、
チップ状油脂が投入されたパン生地を、加熱前の所定の
段階で冷蔵・冷凍して保存し、その後、解凍して使用す
ることもできる。
は、分割、丸目、整形、発酵等パン生地の加熱に至るま
での間を通じて、チップ状油脂が原形を留めるとともに
完全に溶融して生地中に溶けだしてしまわないように取
り扱われ、例えば発酵室等の温度が調整される。またパ
ン生地を発酵させる場合は、生地温度が低くても、発酵
を十分に促進するためにイーストの添加量の増量及び各
発酵時間を延長することも必要に応じてされる。なお、
チップ状油脂が投入されたパン生地を、加熱前の所定の
段階で冷蔵・冷凍して保存し、その後、解凍して使用す
ることもできる。
【0013】加熱は、通常の条件による。この加熱時に
は、チップ状油脂が溶融して液状となり、分散位置から
その周囲の焼成中のパン生地に浸潤する。浸潤とは、完
全に生地にしみ込んで生地と一体となるのでなく、編み
目構造の生地に対して生地表面付近を覆うように被着す
ることをいうものとする。なお、この際、チップ状油脂
が分割されたパン生地に対して均一に分散された状態で
あれば、油脂浸潤部もほぼパン生地に均一に分布する。
また、チップ状油脂と分割丸めされたパン生地の大きさ
との関係から、結果としてチップ状油脂がパン生地中に
偏在する場合には、部分的に溶融した油脂が偏在するこ
とになる。一方、このチップ状油脂が存在せず、油脂も
浸潤しない部分では、加熱により通常のパン生地が形成
される。
は、チップ状油脂が溶融して液状となり、分散位置から
その周囲の焼成中のパン生地に浸潤する。浸潤とは、完
全に生地にしみ込んで生地と一体となるのでなく、編み
目構造の生地に対して生地表面付近を覆うように被着す
ることをいうものとする。なお、この際、チップ状油脂
が分割されたパン生地に対して均一に分散された状態で
あれば、油脂浸潤部もほぼパン生地に均一に分布する。
また、チップ状油脂と分割丸めされたパン生地の大きさ
との関係から、結果としてチップ状油脂がパン生地中に
偏在する場合には、部分的に溶融した油脂が偏在するこ
とになる。一方、このチップ状油脂が存在せず、油脂も
浸潤しない部分では、加熱により通常のパン生地が形成
される。
【0014】
【作用】上記構成としたことにより、加熱前まで溶融し
ないで原型を留めて分散状態で存在するチップ状油脂
が、加熱とともに溶融して、液状となって分散位置から
周囲に焼成中のパン生地に膜状に浸潤する。さらに、加
熱後に、パン生地が冷えるとこの油脂浸潤部で生地の内
部表面にはりつくようにして固化される。このため、放
冷後のパンにおける油脂浸潤部はすでにバター等を塗っ
たような状態となる。この結果、固体状の油脂がパン類
に点在状に分散して付与された状態となっている。した
がって、このパン類を食すると、通常のパン類の生地部
分とともに部分的に固体状の油脂の風味が味わえる。さ
らに、このパン類を食する前に再加熱すると、油脂浸潤
部の油脂が溶融して、溶融状態の油脂がパン類に点在状
に分散して付与される。したがって、このパン類を食す
ると、通常のパン類の生地部分とともに部分的に溶融状
態の油脂の風味が味わえる。
ないで原型を留めて分散状態で存在するチップ状油脂
が、加熱とともに溶融して、液状となって分散位置から
周囲に焼成中のパン生地に膜状に浸潤する。さらに、加
熱後に、パン生地が冷えるとこの油脂浸潤部で生地の内
部表面にはりつくようにして固化される。このため、放
冷後のパンにおける油脂浸潤部はすでにバター等を塗っ
たような状態となる。この結果、固体状の油脂がパン類
に点在状に分散して付与された状態となっている。した
がって、このパン類を食すると、通常のパン類の生地部
分とともに部分的に固体状の油脂の風味が味わえる。さ
らに、このパン類を食する前に再加熱すると、油脂浸潤
部の油脂が溶融して、溶融状態の油脂がパン類に点在状
に分散して付与される。したがって、このパン類を食す
ると、通常のパン類の生地部分とともに部分的に溶融状
態の油脂の風味が味わえる。
【0015】また、油脂浸潤部が形成されたパン生地部
分の一部は層状構造になるが、油脂浸潤部が形成されな
い部分では、パン本来の生地構造となっている。したが
って、バター等が分散して存在するだけでなく、異なる
生地構造が分散して存在するパンとなっている。
分の一部は層状構造になるが、油脂浸潤部が形成されな
い部分では、パン本来の生地構造となっている。したが
って、バター等が分散して存在するだけでなく、異なる
生地構造が分散して存在するパンとなっている。
【0016】
【実施例】以下に本発明を具現化した実施例について説
明する。なお、本発明は以下の具体例に限定されること
はない。
明する。なお、本発明は以下の具体例に限定されること
はない。
【0017】〔実施例1〕まず、本発明を食パンに適用
した場合について説明する。パン生地として表1に示す
組成を採用し、食パンを製造した。
した場合について説明する。パン生地として表1に示す
組成を採用し、食パンを製造した。
【0018】
【0019】なお、本例で使用したチップ状油脂は、直
径5〜10mm、長さ10〜20mmの略棒状であり、
溶融温度は40〜45℃であり、−20℃で凍結させた
ものである。
径5〜10mm、長さ10〜20mmの略棒状であり、
溶融温度は40〜45℃であり、−20℃で凍結させた
ものである。
【0020】まず、冷凍したチップ状油脂以外の原料を
混合し、ミキサーボウル中で完全に生地を混捏後、分量
の冷凍したチップ状油脂をミキサーボウル中に投入し、
チップ状油脂が生地中に練り込まれないで、かつその原
形を留めたまま均一に分散するようにサックリと混合し
た。混捏温度は約24℃であった。
混合し、ミキサーボウル中で完全に生地を混捏後、分量
の冷凍したチップ状油脂をミキサーボウル中に投入し、
チップ状油脂が生地中に練り込まれないで、かつその原
形を留めたまま均一に分散するようにサックリと混合し
た。混捏温度は約24℃であった。
【0021】次に、冷凍油脂を含んだ生地を表2に示す
条件により発酵を行い、最終的なパン生地を得て、通常
の条件に従い焼成した。なお、パン生地中の冷凍油脂の
溶融を避けるために、通常よりも発酵温度はやや低く設
定されている。焼成されたパンは通常の条件に従い放冷
され、スライス等された後包装される。
条件により発酵を行い、最終的なパン生地を得て、通常
の条件に従い焼成した。なお、パン生地中の冷凍油脂の
溶融を避けるために、通常よりも発酵温度はやや低く設
定されている。焼成されたパンは通常の条件に従い放冷
され、スライス等された後包装される。
【0022】
【0023】トースト前のこの食パンの外観等について
観察した結果を示す。食パンのスライス面以外の表面は
ややデニッシュ類の表面に似て、パン生地が層状になっ
ている。また、スライス面すなわち、焼成時には表面に
出ていなかった部分は、ややきめが荒く、通常の発酵焼
成によって形成される大きさの空洞以外に、それよりも
大きな空洞が点々と観察された。この大きな空洞の内表
面及びその周囲にはその空洞から流れ出たように、パン
生地よりもやや黄色い油脂が膜状に被着していた。ま
た、味は、通常のパンの味とバター等の味がして美味し
く、特に油脂が膜状に被着した部分にはバター等の風味
が強く、他の部分よりもしっとりとしていた。このよう
に焼成後のパンにおいて、すでにバター等を塗布したよ
うな外観及び味を呈して、従来のパンとは異なった外観
等となっている。
観察した結果を示す。食パンのスライス面以外の表面は
ややデニッシュ類の表面に似て、パン生地が層状になっ
ている。また、スライス面すなわち、焼成時には表面に
出ていなかった部分は、ややきめが荒く、通常の発酵焼
成によって形成される大きさの空洞以外に、それよりも
大きな空洞が点々と観察された。この大きな空洞の内表
面及びその周囲にはその空洞から流れ出たように、パン
生地よりもやや黄色い油脂が膜状に被着していた。ま
た、味は、通常のパンの味とバター等の味がして美味し
く、特に油脂が膜状に被着した部分にはバター等の風味
が強く、他の部分よりもしっとりとしていた。このよう
に焼成後のパンにおいて、すでにバター等を塗布したよ
うな外観及び味を呈して、従来のパンとは異なった外観
等となっている。
【0024】さらに、この食パンを、通常の家庭におい
て使用されているトースターを用いて、トーストして、
その外観及び味、香り、食感について確認した結果を以
下に示す。 〔外観〕良好な焼き色がついていた。また、そのスライ
ス表面はサラッとした感じであるが、すこし内側には、
やや油脂により湿ったような部分が観察された。 〔味〕単なるバター等の含有量が多いパンというよりも
トーストしてバターを塗布したように、パン自体の味と
バターの味とをそれぞれ呈していた。 〔香り〕パンがトーストされてこんがりとした香りと、
バターが熱せられて溶けた時の香りがして、全体として
トースト後にバターを塗ったような香りを呈していた。 〔食感〕サクッとしたパン自体の食感と、しっとりと油
脂が浸潤した部分とが一体となって、全体として、トー
ストされバター等が塗布されたパンに近い食感であっ
た。
て使用されているトースターを用いて、トーストして、
その外観及び味、香り、食感について確認した結果を以
下に示す。 〔外観〕良好な焼き色がついていた。また、そのスライ
ス表面はサラッとした感じであるが、すこし内側には、
やや油脂により湿ったような部分が観察された。 〔味〕単なるバター等の含有量が多いパンというよりも
トーストしてバターを塗布したように、パン自体の味と
バターの味とをそれぞれ呈していた。 〔香り〕パンがトーストされてこんがりとした香りと、
バターが熱せられて溶けた時の香りがして、全体として
トースト後にバターを塗ったような香りを呈していた。 〔食感〕サクッとしたパン自体の食感と、しっとりと油
脂が浸潤した部分とが一体となって、全体として、トー
ストされバター等が塗布されたパンに近い食感であっ
た。
【0025】このように、本例のパンはトースト後にバ
ターを塗布しないのにもかかわらず、トーストによって
バター風味が付加されたパンとなっている。また、特に
油脂がパン生地中に練り込まれていないため、パン生地
自体はパリッとした焼き上がりとなっている。なお、通
常の食パンをトーストした場合は、バター等はその表面
にのみ塗布されて表面から内部にしみ込んで分布する
が、本例のパンにおいてはバター等はスライス表面に限
らずパン生地全体に分散して分布して、分散部位におい
て溶融する点で通常のトーストパンと異なる。
ターを塗布しないのにもかかわらず、トーストによって
バター風味が付加されたパンとなっている。また、特に
油脂がパン生地中に練り込まれていないため、パン生地
自体はパリッとした焼き上がりとなっている。なお、通
常の食パンをトーストした場合は、バター等はその表面
にのみ塗布されて表面から内部にしみ込んで分布する
が、本例のパンにおいてはバター等はスライス表面に限
らずパン生地全体に分散して分布して、分散部位におい
て溶融する点で通常のトーストパンと異なる。
【0026】〔実施例2〕本例では、本発明を菓子パン
であるあんパンに適用した例について説明する。パン生
地としては、表3に示す組成を採用した。また、餡とし
ては通常の餡を使用した。
であるあんパンに適用した例について説明する。パン生
地としては、表3に示す組成を採用した。また、餡とし
ては通常の餡を使用した。
【0027】表3中の冷凍したチップ状油脂以外の原料
を混合、所定の条件により完全に混捏する。この後、こ
の生地に冷凍したチップ状油脂を投入し、チップ状油脂
が生地中に練り込まれないように、かつ原形を留めるよ
うに均一に分散する。なお、混捏温度は、24℃であっ
た。
を混合、所定の条件により完全に混捏する。この後、こ
の生地に冷凍したチップ状油脂を投入し、チップ状油脂
が生地中に練り込まれないように、かつ原形を留めるよ
うに均一に分散する。なお、混捏温度は、24℃であっ
た。
【0028】この生地を表4に示す条件に従って発酵し
て、最終的に得られた生地を通常の条件に従い焼成し
た。なお、包餡は、最終発酵前に行った。
て、最終的に得られた生地を通常の条件に従い焼成し
た。なお、包餡は、最終発酵前に行った。
【0029】得られたあんパンにつき、味、香、食感に
ついて製パンの専門知識を有するパネラー10名によ
り、味覚調査を行ったところ、以下のような結果が得ら
れた。 パン側の歯切れが非常によく、かつリッチな味わいが
あるため、柔らかく甘い餡とのマッチングで従来にない
美味しいあんパンとなっている。 従来のあんパンと異なり、パン側にしっとりさ、柔ら
かさがあり非常に美味しい。
ついて製パンの専門知識を有するパネラー10名によ
り、味覚調査を行ったところ、以下のような結果が得ら
れた。 パン側の歯切れが非常によく、かつリッチな味わいが
あるため、柔らかく甘い餡とのマッチングで従来にない
美味しいあんパンとなっている。 従来のあんパンと異なり、パン側にしっとりさ、柔ら
かさがあり非常に美味しい。
【0030】この結果から明らかなように、菓子パンに
おいても、食パンと同様、パン生地にバター等が塗布さ
れたような状態となっているため、従来の菓子パン生地
と違ってバター等の風味が増している。したがって、フ
ィリングは餡だけでも、バター等も一緒にフィリングし
たような味や香りを有するあんパンとなっている。さら
に、食パンの場合と同様、パン生地に油脂が練り込まれ
ていないため、パン自体は、パリッとした焼き上がりで
あり、また油脂が浸潤してしっとりした部分もあるため
に、柔らかい餡と一緒に食することによって微妙な食感
が得られている。
おいても、食パンと同様、パン生地にバター等が塗布さ
れたような状態となっているため、従来の菓子パン生地
と違ってバター等の風味が増している。したがって、フ
ィリングは餡だけでも、バター等も一緒にフィリングし
たような味や香りを有するあんパンとなっている。さら
に、食パンの場合と同様、パン生地に油脂が練り込まれ
ていないため、パン自体は、パリッとした焼き上がりで
あり、また油脂が浸潤してしっとりした部分もあるため
に、柔らかい餡と一緒に食することによって微妙な食感
が得られている。
【0031】〔実施例3〕次に、発酵蒸しパンの一種で
ある中華マントウに適用した例について説明する。な
お、この中華マントウは、特に外生地を外皮として中生
地をくるんだ状態に蒸し上げたものである。中華マント
ウ生地として表5に示す組成を採用した。なお、本実施
例に使用したチップ状油脂には、タマネギの香味付与剤
が添加されている。
ある中華マントウに適用した例について説明する。な
お、この中華マントウは、特に外生地を外皮として中生
地をくるんだ状態に蒸し上げたものである。中華マント
ウ生地として表5に示す組成を採用した。なお、本実施
例に使用したチップ状油脂には、タマネギの香味付与剤
が添加されている。
【0032】
【0033】まず、表5の中生地の材料中、チップ状油
脂を除く材料を混合し、完全に混捏後、チップ状油脂を
投入し、チップ状油脂が生地中に練りこまれないでか
つ、その原形を留めたまま均一に分散するようにサック
リと混合した。別に常法により外生地を調製しておき、
表6に示す条件で前記中生地及び外生地を分割し、外生
地で中生地を包んで発酵し、中生地中のチップ状油脂が
形状を留めているうちに蒸しあげた。
脂を除く材料を混合し、完全に混捏後、チップ状油脂を
投入し、チップ状油脂が生地中に練りこまれないでか
つ、その原形を留めたまま均一に分散するようにサック
リと混合した。別に常法により外生地を調製しておき、
表6に示す条件で前記中生地及び外生地を分割し、外生
地で中生地を包んで発酵し、中生地中のチップ状油脂が
形状を留めているうちに蒸しあげた。
【0034】中生地に分散されたチップ状油脂は蒸し工
程以前においては原形を留め、蒸し工程において完全に
溶融し、中生地中のチップ状油脂に由来する空洞を形成
するとともに、溶融した油脂が空洞の内表面に浸潤して
油脂浸潤部が形成された。
程以前においては原形を留め、蒸し工程において完全に
溶融し、中生地中のチップ状油脂に由来する空洞を形成
するとともに、溶融した油脂が空洞の内表面に浸潤して
油脂浸潤部が形成された。
【0035】蒸し上がった中華マントウは、その中生地
において部分的に存在する油脂浸潤部により、バター等
の風味及びタマネギの香味が味わえ、またこの部分と通
常の生地とが混在することにより味の強弱がつくという
点で新たな風味を持った中華マントウとなっている。す
なわち、油脂浸潤部において部分的に味わえるバター等
の風味に加え、この部分において香味剤が高濃度で存在
するため、生地自体に味の変化のあるパンでもあり、ま
たパン生地に対する香味剤の添加量が少なくても、十分
にその風味を味わうことができるパンとなっている。な
お、チップ状油脂中に香味剤を添加することにより、香
味付与剤による発酵阻害もなく、発酵によるうま味と食
感が十分に生かされたものとなっている。
において部分的に存在する油脂浸潤部により、バター等
の風味及びタマネギの香味が味わえ、またこの部分と通
常の生地とが混在することにより味の強弱がつくという
点で新たな風味を持った中華マントウとなっている。す
なわち、油脂浸潤部において部分的に味わえるバター等
の風味に加え、この部分において香味剤が高濃度で存在
するため、生地自体に味の変化のあるパンでもあり、ま
たパン生地に対する香味剤の添加量が少なくても、十分
にその風味を味わうことができるパンとなっている。な
お、チップ状油脂中に香味剤を添加することにより、香
味付与剤による発酵阻害もなく、発酵によるうま味と食
感が十分に生かされたものとなっている。
【0036】また、油脂による比較的大きな空洞と油脂
浸潤部付近の層状部分とが通常の中華マントウ生地中に
部分的に形成されるため、一個の中華マントウ中に異な
る食感部分を有するパンとなっており、全体的な食感と
しては、弾力性と歯切れのよさを兼ね備える新たなもの
となっている。なお、本実施例においては、中生地と外
生地との二重構造とし、チップ状油脂を含んだ中生地を
外生地で包んだことにより、溶融した油脂が中生地表面
に滲んでも、外皮を隔てているために、製造工程等にお
ける取扱及び外観を損なうことがない。
浸潤部付近の層状部分とが通常の中華マントウ生地中に
部分的に形成されるため、一個の中華マントウ中に異な
る食感部分を有するパンとなっており、全体的な食感と
しては、弾力性と歯切れのよさを兼ね備える新たなもの
となっている。なお、本実施例においては、中生地と外
生地との二重構造とし、チップ状油脂を含んだ中生地を
外生地で包んだことにより、溶融した油脂が中生地表面
に滲んでも、外皮を隔てているために、製造工程等にお
ける取扱及び外観を損なうことがない。
【0037】〔実施例4〕本実施例では、生地の膨張剤
としてイーストを用いずに化学膨張剤を用いるパン類と
して蒸しパンについて適用した場合について説明する。
蒸しパンの生地として、表7に示す組成を選択した。
としてイーストを用いずに化学膨張剤を用いるパン類と
して蒸しパンについて適用した場合について説明する。
蒸しパンの生地として、表7に示す組成を選択した。
【0038】
【0039】まず、チップ状油脂以外の材料を混合し、
完全に混捏した後、チップ状油脂をサックリを混合し、
チップ状油脂の原形を留めたままで分散させる。この生
地を蒸し工程までチップ状の油脂の原形を留めつつ、8
0gづつ分割し丸めて紙ケース等の容器に入れて常法に
より20分間蒸した。蒸し上がった蒸しパンは、部分的
に空洞と油脂浸潤部が形成され、この部分においてバタ
ー等を塗布したような味と層状の生地とがある風味及び
食感豊かな蒸しパンとなっている。
完全に混捏した後、チップ状油脂をサックリを混合し、
チップ状油脂の原形を留めたままで分散させる。この生
地を蒸し工程までチップ状の油脂の原形を留めつつ、8
0gづつ分割し丸めて紙ケース等の容器に入れて常法に
より20分間蒸した。蒸し上がった蒸しパンは、部分的
に空洞と油脂浸潤部が形成され、この部分においてバタ
ー等を塗布したような味と層状の生地とがある風味及び
食感豊かな蒸しパンとなっている。
【0040】なお、実施例1ないし実施例4で説明した
ように、このようにバター等をその形状を維持して生地
中に分散させチップとして抱き込んだ状態で加熱して最
終製品を得るという方法は従来にない。この製法の新規
さにもかかわらず、従来のパンの製造工程及び使用原料
に特に大きな変更を必要としない。したがって、新たな
設備投資の必要もなく、経済的にも有利な方法であり、
安価に美味しいパン類を提供することできる。
ように、このようにバター等をその形状を維持して生地
中に分散させチップとして抱き込んだ状態で加熱して最
終製品を得るという方法は従来にない。この製法の新規
さにもかかわらず、従来のパンの製造工程及び使用原料
に特に大きな変更を必要としない。したがって、新たな
設備投資の必要もなく、経済的にも有利な方法であり、
安価に美味しいパン類を提供することできる。
【0041】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、加
熱後に、基本生地に由来する生地部分の中に、油脂浸潤
部を点在状に形成することができる。このため、そのま
まの状態あるいは食する前の再加熱後において、バター
等を塗ったような状態が分散状に形成されたパン類を提
供することができる。
熱後に、基本生地に由来する生地部分の中に、油脂浸潤
部を点在状に形成することができる。このため、そのま
まの状態あるいは食する前の再加熱後において、バター
等を塗ったような状態が分散状に形成されたパン類を提
供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 米国特許4645673(US,A) 米国特許3388997(US,A) 米国特許4891233(US,A) 米国特許3582353(US,A) 朝日新聞平成4年12月16日第12版第17 面(生活予報欄) 日経産業新聞平成4年12月11日第18面 (食品・医療欄) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A21D 2/00 - 17/00
Claims (14)
- 【請求項1】小麦粉100重量部に対して8重量部以下
の油脂を練りこんだパン生地を基本生地として製造する
パン類の製造方法であって、 混ねつ後の前記基本生地に、塊状のチップ状油脂を基本
生地中の小麦粉100重量部に対して20〜50重量部
混合して、チップ状油脂の形状を維持した状態で基本生
地中に均一に分散させる工程と、 前記工程で得られたパン生地を発酵により及び/又は化
学的に膨張させる工程と、 膨張させたパン生地をチップ状油脂が形状を留めている
うちに、加熱する工程、 とを備え、 前記基本生地に由来する加熱生地部分と、この加熱生地
部分中に点在状に形成された複数個の油脂浸潤部とを備
え、 各油脂浸潤部は、前記加熱生地部分に前記チップ状油脂
に由来して形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂
が浸潤し固化して形成されているパン類を製造すること
を特徴とする方法。 - 【請求項2】請求項1記載のパン類の製造方法におい
て、前記チップ状油脂は、直径が5〜10mm、長さが
10〜20mmの略円柱状であることを特徴とするパン
類の製造方法。 - 【請求項3】請求項1又は2記載のパン類の製造方法に
おいて、前記チップ状油脂は、基本生地への混合に際し
て冷凍されていることを特徴とするパン類の製造方法。 - 【請求項4】請求項1、2又は3記載のパン類の製造方
法において、前記チップ状油脂は融点が40〜45℃で
あることを特徴とするパン類の製造方法。 - 【請求項5】請求項1、2、3又は4記載のパン類の製
造方法において、前記チップ状油脂には、香辛料及び/
又は調味料によって風味が付与されていることを特徴と
するパン類の製造方法。 - 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5記載のパン類
の製造方法において、前記パン類は、型焼きパン、直焼
きパン、及び天板焼きパンを含む白パン類と、穀粒入り
パン及びライ麦入りパンを含む褐色パン類とを包含する
食パン類から選択されるパン類であることを特徴とする
パン類の製造方法。 - 【請求項7】小麦粉100重量部に対して8重量部以下
の油脂を練りこんだパン生地を基本生地として製造され
るパン類であって、 前記基本生地に由来する焼成生地部分と、この焼成生地
部分中に点在状に形成された複数個の油脂浸潤部とを備
え、 各油脂浸潤部は、前記焼成生地部分に前記チップ状油脂
に由来して形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂
が浸潤し固化して形成されていることを特徴とするパン
類。 - 【請求項8】請求項7記載のパン類であって、前記パン
類は、型焼きパン、直焼きパン、及び天板焼きパンを含
む白パン類と、穀粒入りパン及びライ麦入りパンを含む
褐色パン類とを包含する食パン類から選択されるパン類
であることを特徴とするパン類。 - 【請求項9】前記パン類は、菓子パンであることを特徴
とする請求項7記載のパン類。 - 【請求項10】前記菓子パンは、あんパンであることを
特徴とする請求項9記載のパン類。 - 【請求項11】小麦粉100重量部に対して8重量部以
下の油脂を練りこんだ蒸しパン生地を基本生地として製
造される蒸しパン類であって、 前記基本生地に由来する蒸し生地部分と、この蒸し生地
部分中に点在状に形成された複数個の油脂浸潤部とを備
え、 各油脂浸潤部は、前記蒸し生地部分に前記チップ状油脂
に由来して形成された空洞の内表面及びその周囲に油脂
が浸潤し固化して形成されていることを特徴とする蒸し
パン類。 - 【請求項12】前記蒸しパン類は、油脂浸潤部を有しな
い基本生地に由来する蒸し生地からなる外皮を備えてい
ることを特徴とする請求項11記載の蒸しパン類。 - 【請求項13】請求項7ないし12のいずれかに記載の
パン類であって、前記チップ状油脂には、香辛料類によ
って風味が付与されていることを特徴とするパン類。 - 【請求項14】小麦粉100重量部に対して8重量部以
下の油脂を練りこんだ蒸しパン生地を基本生地として製
造する蒸しパンの製造方法であって、 前記基本生地からなる外生地を得る工程と、 混ねつ後の前記基本生地に、塊状のチップ状油脂を基本
生地中の小麦粉100重量部に対して20〜50重量部
混合して、チップ状油脂の形状を維持した状態で基本生
地中に均一に分散させて中生地を得る工程と、 外生地で中生地を包んで形成した生地体を発酵により及
び/又は化学的に膨張させる工程と、 膨張させた生地体をチップ状油脂が形状を留めているう
ちに、蒸す工程、 とを備え、 前記基本生地に由来する蒸し生地部分と、この蒸し生地
部分中に点在状に形成された複数個の油脂浸潤部とを備
え、各油脂浸潤部は、前記蒸し生地部分に前記チップ状
油脂に由来して形成された空洞の内表面及びその周囲に
油脂が浸潤し固化して形成されている中蒸しパン部と、
前記基本生地に由来する蒸し生地部分で形成された外皮
とを備えた蒸しパン類を製造することを特徴とする方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5062633A JP2795789B2 (ja) | 1992-12-17 | 1993-02-26 | パン類及びパン類の製法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35586192 | 1992-12-17 | ||
JP4-355861 | 1992-12-17 | ||
JP5062633A JP2795789B2 (ja) | 1992-12-17 | 1993-02-26 | パン類及びパン類の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06233649A JPH06233649A (ja) | 1994-08-23 |
JP2795789B2 true JP2795789B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=26403681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5062633A Expired - Fee Related JP2795789B2 (ja) | 1992-12-17 | 1993-02-26 | パン類及びパン類の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2795789B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002017727A1 (fr) * | 2000-08-29 | 2002-03-07 | Ajinomoto Co., Inc. | Pate a tarte repliee |
JP2006325622A (ja) * | 2005-05-23 | 2006-12-07 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 自動製パン機 |
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---|---|---|---|---|
US3388997A (en) | 1964-06-08 | 1968-06-18 | Baker Res Dev Service Inc | Process for preparing danish pastry |
US3582353A (en) | 1968-02-19 | 1971-06-01 | Campbell Taggart Ass Bakeries | Edible products with localized areas of coloring or flavoring and process for making same |
US4645673A (en) | 1985-10-16 | 1987-02-24 | The Quaker Oats Company | Frozen pizza with low fat pastry crust |
US4891233A (en) | 1987-10-06 | 1990-01-02 | The Procter & Gamble Company | Flakes of baking shortening or lard |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5554846A (en) * | 1978-10-17 | 1980-04-22 | Asahi Denka Kogyo Kk | Bread producing method |
JPS6024143A (ja) * | 1983-07-21 | 1985-02-06 | 雪印乳業株式会社 | 内部に空洞を形成したパン類の製造方法 |
JPH01281028A (ja) * | 1988-05-08 | 1989-11-13 | Rheon Autom Mach Co Ltd | 保存調理パンの製法 |
-
1993
- 1993-02-26 JP JP5062633A patent/JP2795789B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Title |
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日経産業新聞平成4年12月11日第18面(食品・医療欄) |
朝日新聞平成4年12月16日第12版第17面(生活予報欄) |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH06233649A (ja) | 1994-08-23 |
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