JP2795610B2 - 超音波診断装置 - Google Patents

超音波診断装置

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JP2795610B2
JP2795610B2 JP6045476A JP4547694A JP2795610B2 JP 2795610 B2 JP2795610 B2 JP 2795610B2 JP 6045476 A JP6045476 A JP 6045476A JP 4547694 A JP4547694 A JP 4547694A JP 2795610 B2 JP2795610 B2 JP 2795610B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、超音波診断装置、特に
不要なサイドローブ信号を低減できる超音波診断装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】超音波診断装置において、超音波ビーム
の走査は、アレイ型振動子を構成する各振動素子に接続
された遅延器の遅延量を制御することにより実行され
る。超音波ビームが形成される場合、主方向にメインビ
ームが形成されるほか、主方向と異なる方向に不要なサ
イドローブ(不要輻射ビーム)が形成されてしまう。そ
して、そのサイドローブ上に強反射体が存在すれば、受
信信号中に不要なサイドローブ信号が顕著に現れ、超音
波画像が劣化する。
【0003】従って、そのサイドローブ信号が引き起こ
す超音波画像中の虚像を除去するためには、受信信号中
のサイドローブ信号を除去・低減する必要がある。な
お、サイドローブ信号を低減させた従来の超音波診断装
置としては、例えば、特公平4−34410号公報(特
開昭62−186850号公報)に記載された装置が挙
げられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の超音波
診断装置においては、サイドローブ信号の低減を適切に
行うことができなかった。例えば、上記従来の装置でサ
イドローブ信号の低減を行うと、サイドローブ信号のほ
かに、真のエコー信号も低減処理されてしまい、過度な
処理から超音波画像が劣化するという問題があった。
【0005】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、その目的は、サイドローブ信号のみを効果
的に低減・抑制できる超音波診断装置を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、M個の振動素子から成る中
央グループとそれぞれがN(ただしM>N)個の振動素
子から成る右側グループ及び左側グループとにグループ
分けされた超音波振動子と、前記各グループ毎に受信信
号の合成加算を行い、中央合成信号、右側合成信号及び
左側合成信号を出力する合成加算手段と、前記右側合成
信号及び前記左側合成信号のそれぞれに対して、MとN
の比で定まる係数を乗算し、前記中央合成信号に対する
振幅揃えを行う振幅揃え手段と、前記中央合成信号に対
して前記係数乗算後の右側合成信号及び左側合成信号を
比較して、振幅差に基づいてサイドローブ信号の存在期
間を求める期間判別手段と、を含むことを特徴とする。
【0007】請求項2記載の発明は、前記中央合成信号
に含まれるサイドローブ信号を低減させる低減係数を演
算する手段と、前記低減係数を用い、前記存在期間内だ
け前記中央合成信号に含まれるサイドローブ信号の低減
を実行する手段と、を含むことを特徴とする。
【0008】請求項3記載の発明は、前記右側合成信号
及び前記左側合成信号のそれぞれに含まれるサイドロー
ブ信号を低減する手段を含むことを特徴とする。
【0009】請求項4記載の発明は、前記サイドローブ
信号が低減された中央合成信号、右側合成信号及び左側
合成信号を加算する手段を含むことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明においては、超音波振動子を構成する複
数の振動素子が3つのグループにグループ分けされる。
すなわち、M個の振動素子から成る中央グループと、N
個の振動素子から成る右側及び左側グループとにグルー
プ分けされる。ここで、MはNより大きく、すなわち中
央グループが左右のグループより振動素子を多く有す
る。
【0011】このように中央グループと左右のグループ
とで振動素子数の差を設けるのは、第1にサイドローブ
信号の存在期間を特定するためであり、第2に右側合成
信号に含まれるサイドローブ信号と左側合成信号に含ま
れるサイドローブ信号とを時間軸上で相互にできるだけ
離間させるためである。
【0012】合成加算手段から出力される右側合成信号
及び左側合成信号に対して、振幅揃え手段がMとNの比
で定まる係数を乗算する。これにより中央合成信号に含
まれる本来のエコー信号(真のエコー信号)と右側及び
左側合成信号に含まれる真のエコー信号との振幅が合わ
せられることになる。
【0013】すなわち、各振動素子からの受信信号中に
含まれるサイドローブ信号は、同一時間軸上に存在しな
い割合が大きいため、合成加算しても振動素子数に比例
した合成加算結果を得られないので、このような振幅揃
えを行うことにより、サイドローブ信号の存在期間を判
定することが可能になる。
【0014】従って、期間判別手段は、中央合成信号に
対して前記係数乗算後の右側合成信号及び左側合成信号
を比較して、振幅差に基づきサイドローブ信号の存在期
間を求める。
【0015】このように、本発明は、各受信信号の遅延
によって電子フォーカスを行う場合において、各受信信
号中の真のエコー信号は、同一時間軸上に存在している
が、サイドローブ信号は、同一時間軸上に存在しない割
合が大きいことに着目し、サイドローブ信号が存在する
期間を特定するものである。
【0016】そして、本発明では、そのサイドローブ信
号の存在期間内において、中央合成信号に含まれるサイ
ドローブ信号が低減される。一方、右側合成信号及び左
側合成信号に含まれるサイドローブ信号も低減され、最
終的に、サイドローブ信号が低減された中央合成信号、
右側合成信号及び左側合成信号が加算されることにな
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て説明する。
【0018】図1には、真のエコー信号とサイドローブ
信号との関係が示されている。振動子10は複数個の振
動素子で構成され、各振動素子に接続された遅延器の遅
延量を適宜に設定することによって、超音波ビーム12
を走査させることができる。また、電子フォーカスを行
うことができる。周知のように、超音波ビーム12(メ
インビーム)が形成される場合、その方向とは異なる方
向に輻射ビーム(サイドローブ)が生じる。図1では、
メインビームとサイドローブとの間の角度がθで示され
ている。
【0019】サイドローブ上に強反射体Sが存在する
と、各受信信号中にサイドローブ信号が出現することに
なる。
【0020】図1では、各振動素子から出力された受信
信号gが示されており、各受信信号gはF点からのエコ
ー信号(真のエコー信号)のほかにS点からのエコー信
号(サイドローブ信号)を含む。ただし、上述した遅延
量の設定によって真のエコー信号は、同一時間軸上に存
在しているが、各受信信号においてサイドローブ信号は
異なる時間軸上に現われる割合が大きい。
【0021】本発明において、振動子10を構成する複
数個の振動素子は3つにグループ分けされる。すなわち
複数個の振動素子は、1番から8番までの振動素子で構
成される右側グループと、9番から56番までの振動素
子で構成される中央グループと、57番から64番の振
動素子で構成される左側グループと、にグループ分けさ
れている。そして、各グループの受信信号は合成加算さ
れており、図1においては、右側合成信号がG1で示さ
れ、中央合成信号がGMで示され、左側合成信号がG2
で示されている。すなわち、各合成信号G1,G2及び
GMは、次式で定義される。
【0022】G1=G1f +G1s …(1) G2=G2f +G2s …(2) GM=GMf +GMs …(3) ここで、G1f ,G2f 及びGMf は真のエコー信号で
あり、G1s ,G2s及びGMs はサイドローブ信号で
ある。
【0023】本発明では、上述したように、両端のグル
ープの振動素子数Nに対して、中央グループの振動素子
数Mが大きく設定されており、これによる利点について
は後述する。
【0024】図2には、本発明に係る超音波診断装置の
概略的な全体構成が示されている。超音波振動子10は
複数個の振動素子10aで構成され、これらの振動素子
10aは右側グループ14、中央グループ16及び左側
グループ18にグループ分けされている。各振動素子1
0aには、遅延回路20を構成する遅延器20aが接続
されており、各遅延器20aの遅延量を適宜に設定する
ことによって超音波ビームの走査及び電子フォーカスを
行うことができる。
【0025】合成加算回路22は、右側グループ14の
各受信信号を合成して加算するものである。合成加算回
路24は中央グループ16の各受信信号を合成加算する
ものである。また、合成加算回路26は左側グループ1
8の各受信信号を合成加算するものである。
【0026】第1のサイドローブ信号低減回路28は、
右側合成信号G1及び左側合成信号G2に含まれるサイ
ドローブ信号を低減する回路であり、具体的な構成が図
3に示されている。
【0027】一方、第2のサイドローブ信号低減回路3
0は、右側合成信号G1及び左側合成信号G2を用いて
中央合成信号GMに含まれるサイドローブ信号を低減す
る回路であり、その具体的な構成が図5に示されてい
る。
【0028】サイドローブ信号が低減された各信号G1
c ,G2c 及びGMc は、加算器32において加算さ
れ、そのサイドローブ信号が低減された受信信号に基づ
いてBモード画像等の超音波画像が形成されることにな
る。
【0029】次に、図3及び図4を用いて第1のサイド
ローブ信号低減回路28の構成について説明する。
【0030】図3において、右側合成信号G1は検波器
34において検波され、検波信号E1となる。これと同
様に左側合成信号G2は検波器36において検波されて
検波信号E2となる。これを以下の式で表わす。
【0031】E1=E1f +E1s …(4) E2=E2f +E2s …(5) 図4には、検波後の信号E1及びE2がそれぞれ示され
ている。図4に示される共通信号ECは、検波信号E1
及び検波信号E2の共通部分を取り出したものであり、
図示のようにサイドローブ信号E1s 及びE2s は取り
除かれている。
【0032】本実施例では、両端のグループに対して中
央グループの振動素子数が多いため、両端のグループを
相互にできるだけ離間させることができ、換言すれば図
4に示されるサイドローブ信号E1s とE2s の存在範
囲を時間的に離すことができる。
【0033】図4に示される共通信号ECを求めるのが
図3に示す比較器38である。すなわち比較器38は、
検波信号E1及び検波信号E2を入力して、両者の共通
部分を共通信号ECとして出力する。ここで、共通信号
ECは基本的に真のエコー信号で構成されるものであ
る。これを次式で示す。
【0034】EC≒E1f ≒E2f …(6) 割算器40は、共通信号ECを検波信号E1で除するも
のであり、この除算により真のエコー係数C1が求めら
れる。すなわち、図4に示したように、検波信号E1は
真のエコー信号E1f 及びサイドローブ信号E1s を含
む信号であり、一方、共通信号ECは基本的に真のエコ
ー信号のみを含む信号であるため、これらの両者の比を
求めることによって、真のエコー係数C1を求めるもの
である。ここで、真のエコー係数は、その値が真のエコ
ー信号である割合を示すものであり、0〜1の間をと
る。
【0035】図3に示す割算器42は、上記割算器40
と同様、真のエコー係数C2を求めるものであり、共通
信号ECを検波信号E2で除している。これらの割算器
40及び42の機能を計算式で示せば次のとおりであ
る。
【0036】C1=EC/E1 …(7) C2=EC/E2 …(8) ここで真のエコー係数C1,C2が1の部分はサイドロ
ーブ信号を含まないことを示し、真のエコー係数C1,
C2が0の部分は完全にサイドローブ信号であることを
示している。
【0037】従って、図3に示すように、乗算器44に
おいて、右側合成信号G1に真のエコー係数C1を乗算
することによって、サイドローブ信号を低減させた右側
合成信号G1c が得られる。これと同様に、乗算器46
において、左側合成信号G2に対して真のエコー係数C
2を乗算することにより、サイドローブ信号が低減され
た左側合成信号G2C を得ることができる。
【0038】すなわち、第1のサイドローブ信号低減回
路28は、図3に示すように、右側合成信号処理回路4
8及び左側合成信号処理回路50を含み、次の計算式で
示すように各合成信号に対してそれぞれ真のエコー係数
C1,C2を乗算することによりサイドローブ信号の低
減を図るものである。
【0039】G1c =G1×C1≒G1f …(9) G2c =G2×C2≒G2f …(10) 図4には、処理後の信号G1c 及びG2c が示されてお
り、図示されるように、サイドローブ信号G1s 及びG
s が除去されている。本発明においては、右側グルー
プ14と左側グループ18とが相互にできるだけ離間さ
れているため、図4に示したように、右側合成信号G1
及び左側合成信号G2におけるサイドローブ信号G1s
とG2s の存在範囲を分離して両者の重なりを防ぎつつ
サイドローブ信号の低減を行うことができる。
【0040】次に、図5及び図6を用いて第2のサイド
ローブ信号低減回路30の具体的な構成について説明す
る。
【0041】上述した信号処理によれば、右側合成信号
G1及び左側合成信号G2に含まれるサイドローブ信号
の低減を図ることができる。この第2のサイドローブ信
号低減回路30は、中央合成信号GMに含まれるサイド
ローブ信号の除去を行うものである。
【0042】図5において、右側合成信号G1は、検波
器52において検波され検波信号E1となる。これと同
様に、左側合成信号G2も検波器54において検波され
検波信号E2となる。
【0043】本発明においては、各受信信号におけるサ
イドローブ信号が同一時間軸上に存在しない割合が大き
いことに着目してサイドローブ信号の存在期間を演算す
るために、補正回路56及び58が設けられている。
【0044】本実施例においては、中央グループ16の
振動素子数が48個で、左右のグループの振動素子数が
それぞれ8個であるため、補正係数nは、n=48/8
により6となる。すなわち、補正回路56及び58は、
各検波信号E1及びE2に対して補正係数6を乗算す
る。これにより、真のエコー信号に関して、理論上、検
波信号E1及びE2の振幅値を検波信号EMの振幅値に
合わせることができる。逆に言えば、そのような補正係
数の乗算結果後のそれぞれの検波信号と中央合成信号の
検波信号EMとを比較した場合、サイドローブ信号の部
分でレベルに相違が生じることとなり、そのような振幅
差に基づいてサイドローブ信号の存在期間を判定するこ
とが可能となる。
【0045】図6には、右側合成信号G1に対して検波
及び補正を行った後の信号がE1´で示され、また左側
合成信号G2に対して検波及び補正を行った後の信号が
E2´で示されている。更に、中央合成信号GMに対し
て検波を行った検波信号EMが示されている。
【0046】図5において、補正回路56及び58の出
力信号E1´及びE2´は、それぞれしきい値処理回路
62及び64に入力され、信号の振幅値がしきい値k以
上のものが弁別されている。すなわち以下の計算式に基
づいて信号が処理され、しきい値k以上の信号が有効デ
ータとして出力される。
【0047】E1≧kの場合 E1’=n・E1 E1<kの場合 E1´=0.0 …(12) E2≧kの場合 E1´=n・E2 E2<kの場合 E2´=0.0 …(13) しきい値処理されたE1´及びE2´は、それぞれ真の
エコー係数演算回路66及び存在期間演算回路68に入
力される。
【0048】まず真のエコー係数演算回路66について
説明する。図3に示した比較器38同様、この回路にお
いても比較器70が設けられており、図6に示すように
信号E1´及びE2´の共通部分が取り出されて、共通
信号EC´が出力される。すなわち、この共通信号EC
´は、理論上、真のエコー信号のみを含む信号である。
なお、この共通信号EC´は、1MHzのローパスフィ
ルタ72に入力され、信号中の高周波成分が取り除かれ
る。これを以下の計算式で示す。
【0049】EC´≒n・E1f ≒n・E2f ただし、E1´又はE2´<kのとき EC´=0.0 …(14) フィルタ処理された信号は、演算器74に入力される。
この演算器74は、共通信号EC´を検波信号EMで除
することによって、真のエコー係数を求めるものであ
り、本実施例では、演算器74において、1からその除
算結果が減算され、それが真のエコー係数CMとされて
いる。すなわち、サイドローブ信号を含まないときにC
Mが0になるように、1から除算結果を減算している。
これを計算式で示せば以下のとおりになる。
【0050】 CM=1.0−EC´/EM(0.0≦CM≦1.0) ただし、E1´又はE2´<kのとき CM=1.0 …(15) 真のエコー係数CMが0のときはサイドローブを含まな
いことを示しており、真のエコー係数CMが1のときは
サイドローブ信号であることを示している。
【0051】次に存在期間演算回路68について説明す
る。
【0052】信号E1´は、高周波成分を取り除くため
に500kHzのローパスフィルタ76でフィルタ処理
される。これと同様に、信号E2´及びEMも500k
Hzのローパスフィルタ78及び80によってフィルタ
処理される。1MHzのローパスフィルタ81は以上と
同様に信号EMの高周波成分を取り除くために設けられ
ている。
【0053】サイドローブ信号の存在期間を特定するた
めに、減算器82において、フィルタ処理された信号E
1´から同様にフィルタ処理された検波信号EMが減算
され、また、減算器84において信号E2´から検波信
号EMが減算される。そして、それらの減算結果が演算
器86において加算される。その加算後の信号が加算信
号Uとして図6に示されている。
【0054】すなわち、減算器82及び84と演算器8
6とにより、以下の計算が実行される。
【0055】E1-M =E1´−EM =n・(E1f +E1s )−(EMf +EMs ) (a)n・E1f =EMf のとき E1-M ≒n・E1s −EMs (b)n・E1f <EMf のとき(E1f の感度が低い
場合) (b-1) n・(E1f +E1s )≦(EMf +EMs )の
とき E1-M ≦0.0となるので E1-M =0.0としてサイドローブ信号として認識しな
い。 (b-2) n・(E1f +E1s )>(EMf +EMs )の
とき E1-M >0.0となる。この値は振幅しきい値処理をし
て E1-M <S1のとき E1-M =0.0としてサイドローブ信号として認識しな
い。…(16) E2-M =E2´−EM =n・(E2f +E2s )−(EMf +EMs ) (a)n・E2f =EMf のとき E2-M ≒n・E2s −EMs (b)n・E2f <EMf のとき(E2f の感度が低い
場合) E1-M の場合と同様にした。 …(17) 加算信号Uは、右側合成信号G1に含まれるサイドロー
ブ信号と左側合成信号G2に含まれるサイドローブ信号
とを加算したものに相当し、その信号が存在する期間が
すなわちサイドローブ信号存在期間を表すものである。
ここで、加算信号Uは、次の式により表される。
【0056】U=E1-M +E2-M =n・(E1s +E2s )−a・EMs (E1-M ≧0.0,E2-M ≧0.0より2.0≧a≧
0.0)…(18) この加算信号は、200kHzのローパスフィルタ88
に入力された後、比較器90に送られる。そして、図6
に示すサイドローブ存在期間信号Ucが形成される。す
なわち、その比較器90の動作を式で示すと次のように
なる。
【0057】U>0.0の場合Uc=1.0 U=0.0の場合Uc=0.0 …(19) 以上のようにして求められたサイドローブ存在期間信号
Ucと真のエコー係数CMとを用いて、演算器92は、
真のエコー係数CM´を求める。すなわち、この演算器
92は、 CM´=1.0−CM×Uc (0.0≦CM´≦1.0) …(20) の計算を行うものである。ここで、CM´が1のときは
サイドローブを含まないことを示しており、CM´が0
のときはサイドローブ信号が存在していることを示して
いる。すなわち図6に示す真のエコー係数CM´が求め
られ、これが乗算器94において入力された中央合成信
号GMに乗算される。すなわち、次の計算式が実行され
る。
【0058】GMc=GM×CM´ =GM×(1.0−CM×Uc) ≒GMf …(21) 従って、以上のように、サイドローブ存在期間内におい
てのみサイドローブ信号の低減を行うことによって、本
来の真のエコー信号が不必要に低減されてしまうことが
有効に防止される。すなわち、図6に示されるように例
えば何らかの要因によって真のエコー係数CM中に不要
係数100が生じた場合であっても、この不要係数10
0が存在期間T以外のところに発生しているものであれ
ば、その不要係数100によって受信信号が劣化されて
しまうのを有効に防止できる。
【0059】図2において、加算器32は、以上のよう
にしてサイドローブ信号が低減された各信号G1c,G
2c及びGMcをそれぞれ加算して、出力する。すなわ
ち以下の計算式を実行する。
【0060】 G=G1c+G2c+GMc …(22) これによって、不要なサイドローブ信号が低減された鮮
明な超音波画像を形成できるという効果がある。
【0061】以上のように、本実施例によれば、中央グ
ループの振動素子数Mと両端の振動素子数Nとに差を設
けることによってサイドローブ信号の存在期間を特定で
きる。更に、MがNよりも大きいので、左右のグループ
ができるだけ離間されることになり、右側合成信号G1
と左側合成信号G2とを比較した際にサイドローブ信号
が重なってそれが真のエコー信号とみなされることを回
避できる。
【0062】なお、以上の実施例では、第1のサイドロ
ーブ信号低減回路28及び第2のサイドローブ信号低減
回路30をそれぞれ独立に構成したが、両者において共
通する構成を共有してもよい。また、第2のサイドロー
ブ信号低減回路30で求められるサイドローブ信号の存
在期間を表す信号Ucを第1のサイドローブ信号低減回
路28へ提供して、その期間内においてのみサイドロー
ブ信号の低減処理を行ってもよい。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
各受信信号間において、サイドローブ信号が同一時間軸
上に存在しない割合が大きいことに着目してサイドロー
ブ信号の存在期間を求めることができ、これによって本
来有効な信号に対して不必要に信号低減処理を行うこと
を回避できる。また、サイドローブ信号の低減を精度よ
く行うことができるので、形成される超音波画像を良好
なものにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】真のエコー信号とサイドローブ信号との関係を
示す説明図である。
【図2】本発明に係る超音波診断装置の全体構成を示す
ブロック図である。
【図3】第1のサイドローブ信号低減回路の具体的な構
成を示すブロック図である。
【図4】図3に示す回路における各信号の波形を示す波
形図である。
【図5】第2のサイドローブ信号低減回路の具体的構成
を示すブロック図である。
【図6】図5に示す回路の各信号の波形を示す波形図で
ある。
【符号の説明】
10 超音波振動子 10a 振動素子 22,24,26 合成加算回路 28 第1のサイドローブ信号低減回路 30 第2のサイドローブ信号低減回路 32 加算器 48 右側合成信号処理回路 50 左側合成信号処理回路 66 真のエコー係数演算回路 68 存在期間演算回路

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 M個の振動素子から成る中央グループと
    それぞれがN(ただしM>N)個の振動素子から成る右
    側グループ及び左側グループとにグループ分けされた超
    音波振動子と、 前記各グループ毎に受信信号の合成加算を行い、中央合
    成信号、右側合成信号及び左側合成信号を出力する合成
    加算手段と、 前記右側合成信号及び前記左側合成信号のそれぞれに対
    して、MとNの比で定まる係数を乗算し、前記中央合成
    信号に対する振幅揃えを行う振幅揃え手段と、 前記中央合成信号に対して前記係数乗算後の右側合成信
    号及び左側合成信号を比較して、振幅差に基づいてサイ
    ドローブ信号の存在期間を求める期間判別手段と、を含
    むことを特徴とする超音波診断装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記中央合成信号に含まれるサイドローブ信号を低減さ
    せるための低減係数を演算する手段と、 前記低減係数を用い、前記存在期間内だけ前記中央合成
    信号に含まれるサイドローブ信号の低減を実行する手段
    と、 を含むことを特徴とする超音波診断装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の装置において、 前記右側合成信号及び前記左側合成信号のそれぞれに含
    まれるサイドローブ信号を低減する手段を含むことを特
    徴とする超音波診断装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の装置において、 前記サイドローブ信号が低減された中央合成信号、右側
    合成信号及び左側合成信号を加算する手段を含むことを
    特徴とする超音波診断装置。
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