JPH0910209A - 超音波計測装置 - Google Patents

超音波計測装置

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JPH0910209A
JPH0910209A JP7161961A JP16196195A JPH0910209A JP H0910209 A JPH0910209 A JP H0910209A JP 7161961 A JP7161961 A JP 7161961A JP 16196195 A JP16196195 A JP 16196195A JP H0910209 A JPH0910209 A JP H0910209A
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Yutaka Masuzawa
裕 鱒沢
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検体内の音速分布を推定して、送波超音波
あるいは受波超音波の波形歪みを補正する被超音波計測
装置を提供する。 【構成】 被検体を音速が異なる二層媒質構造とみなし
た場合の境界形状曲線を複数仮定し、被検体内に複数設
けた参照点と複数の電気音響変換器との間の伝達関数を
複数の境界形状曲線の個々に対して計算し、その伝達関
数の逆伝達関数を構成して実際に得られる受信信号の特
定時間区間と時間領域あるいは周波数領域での畳み込み
演算を行って参照点での反射信号を各参照点毎に複数の
電気音響変換器との関係において推定し、推定された各
参照点での反射信号に基づいて、複数の境界形状曲線の
中から最適な曲線を選択し、得られた最適な境界形状曲
線に基づいて被検体内に複数設けた送波あるいは受波の
焦点と複数の電気音響変換器との間の逆伝達関数を求め
て送波あるいは受信信号と畳み込み信号処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医用超音波診断装置等
の超音波計測装置に係わり、特に、被検体内の音速不均
一に起因する送波超音波あるいは受波超音波の波形歪み
を補正する信号処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、超音波診断装置の高性能化に伴い
超音波を送受信する電気音響変換器アレイの口径を比較
的大きくすることができるようになった。
【0003】しかしながら、大口径のアレイを用いて実
際の人体を対象に撮像を行っても、個体差に応じて口径
幅の持つべき分解能が得られない場合があることが指摘
されており、そして、この分解能低下の原因は、人体の
組織が不均一であることに起因している。
【0004】現在の超音波診断装置の多くは、人体内の
音速が殆ど水に近く一定であるという仮定のもとで受信
信号間の遅延時間差を幾何的に計算している。
【0005】人体を構成する組織のうち、皮下脂肪組織
は音速が1400m/s前後で、他の組織が1500m
/s前後であるのに比べて音速が著しく遅いことが知ら
れている。
【0006】このため、超音波の送受信でフォーカシン
グを行う場合の収差(音波の伝搬時間差)の主原因とな
ると推測されている。
【0007】このことから、層状の脂肪層と他の均一層
との2層構造を想定し、受信信号間の相互相関演算によ
り時間差を求めて位相だけの収差補正を行う方法が、例
えば、特開昭63−51846号公報等に開示されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】脂肪層により収差が生
じる原因が、空間的に変動する境界面での回折であると
考えると、波形は単に音速変化により伝搬時間が変化す
るだけでなく、振幅も位相も周波数成分毎に変化する。
【0009】このような境界面での回折を経た波面の振
幅変化および周波数による変化が、音源(反射源)と受
信点の関係において極めて些少である場合に限って、前
記公報(特開昭63−51846号)に記載されている
ような位相だけによる補正が可能である。
【0010】しかしながら、一般的にはそのような好適
な境界面だけが存在するわけではなく、そこで、回折現
象をも考慮し、周波数成分毎に変化する振幅および位相
も補正できる補正方法を開示する必要があった。
【0011】本発明は、前記従来技術の問題点を解決す
るためになされたものであり、本発明の目的は、超音波
計測装置において、被検体内の音速分布を推定して、振
幅および位相が周波数成分毎に変化する送波超音波ある
いは受波超音波の波形歪みを補正することが可能となる
技術を提供することにある。
【0012】本発明の前記目的並びにその他の目的及び
新規な特徴は、本明細書の記載及び添付図面によって明
らかにする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本願において開示される
発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、
下記の通りである。
【0014】(1)複数の電気音響変換器を備え、被検
体内に超音波を送波し、反射してくるエコーを前記複数
の電気音響変換器で受信し、受信信号を信号処理して被
検体内の情報を得る超音波計測装置において、被検体を
音速が異なる二層媒質構造とみなした場合の境界形状曲
線を複数仮定し、被検体内に複数設けた参照点と前記複
数の電気音響変換器との間の伝達関数を前記複数の境界
形状曲線の個々に対して求め、さらに前記求められた伝
達関数から逆伝達関数を求める第1の手段と、前記第1
の手段により求められた逆伝達関数と、実際に得られる
特定時間区間の受波信号との、時間領域あるいは周波数
領域での畳み込み演算を行って、各参照点毎の反射信号
を前記複数の電気音響変換器との関係において推定する
推定手段と、前記推定手段により推定された各参照点で
の反射信号に基づいて、前記複数の境界形状曲線の中か
ら最適な曲線を選択する選択手段と、前記選択手段によ
り選択された最適な境界形状曲線に基づいて、被検体内
に複数設けた超音波の送波あるいは受波の焦点と前記複
数の電気音響変換器との間の逆伝達関数をそれぞれ求
め、前記それぞれ求められた逆伝達関数の中の所定の逆
伝達関数と送波信号あるいは受信信号との畳み込み信号
処理を行う信号処理手段とを具備することを特徴とす
る。
【0015】(2)前記(1)の手段において、前記第
1の手段は、Fresnel−Kirchhoff積分
により、前記被検体内に複数設けた参照点と前記複数の
電気音響変換器との間の伝達関数を計算する手段を含む
ことを特徴とする。
【0016】(3)前記(1)または(2)の手段にお
いて、前記選択手段は、同一の前記参照点で推定された
前記反射信号群について、全て加算した後の二乗の時間
積分値の平方根で定めるエネルギー評価関数と、個々の
二乗の時間積分値の平方根の和で前記エネルギー評価関
数を除して定める相似度評価関数を全ての前記参照点で
求め、さらに前記評価関数値群を変数とした全参照点評
価関数の最適化をもって、前記複数の境界形状曲線の中
から最適な曲線を選択する手段であることを特徴とす
る。
【0017】(4)前記(3)の手段において、前記全
参照点評価関数は、前記相似度評価関数値の平均値から
の標準偏差とし、前記標準偏差の最小をもって最適化す
ることを特徴とする。
【0018】(5)前記(3)または(4)の手段にお
いて、前記全参照点評価関数の変数となる参照点の被検
体内での空間密度あるいは各参照点の偏差に乗ずる重み
係数を変更可能とする手段を設けたことを特徴とする。
【0019】(6)前記(1)ないし(5)の手段にお
いて、前記信号処理手段は、前記選択された境界形状曲
線に基づいて、被検体内に複数設けた超音波の送波ある
いは受波の焦点と前記複数の電気音響変換器との間の伝
達関数をFresnel−Kirchhoff積分によ
りそれぞれ計算し、前記それぞれ計算された伝達関数か
ら求められるそれぞれの逆伝達関数毎に定まる量子化遅
延演算とインパルス応答係数群と、送波信号あるいは受
信信号との時間領域の畳み込み演算を行う手段であるこ
とを特徴とする。
【0020】(7)前記(1)ないし(6)の手段にお
いて、前記第1の手段は、被検体内に設けた複数の参照
点と前記複数の電気音響変換器との間の逆伝達関数を、
前記複数の境界形状曲線の個々に対して計算した結果を
全て記憶手段に格納しておき、前記記憶手段から逆伝達
関数を順次読み出す手段であることを特徴とする。
【0021】
【作用】複数の電気音響変換器を備え、前記複数の電気
音響変換器を被検体内に接触させて超音波を送波し、反
射してくるエコーを前記複数の電気音響変換器で受信
し、受信信号を信号処理して被検体内の情報を得る超音
波計測装置において、被検体内が脂肪層と主たる臓器層
の音速が異なる二層媒質構造とで近似できる場合が非常
に多い。
【0022】前記(1)ないし(3)の手段によれば、
あらかじめ不明な二層の境界形状曲線を複数個仮定して
おき、被検体内に複数仮想して設けた参照点と複数の電
気音響変換器との間の伝達関数を複数の境界形状曲線の
個々に対して、例えば、Fresnel−Kirchh
off積分により計算しておく。
【0023】Fresnel−Kirchhoff積分
式(回折式)は、音源(反射源)と受信点あるいはそれ
を逆に捉えた送波点と送波焦点間の波動の伝搬関係を周
波数に依存した形で計算することができ、層境界を挟ん
で仮に一方の点から発生したインパルス状の波動が他方
にどのように伝達されるかを近似的に推定することがで
きる。
【0024】帯域が制限されている通常のパルスの受信
信号を伝達前の波形に戻すには、現実の被検体内の音速
分布を良好に近似している境界形状曲線からFresn
el−Kirchhoff積分により計算した伝達関数
との周波数領域での複素除算(逆フィルタリング、デコ
ンボリューション)演算を行えばよい。
【0025】これは、前記伝達関数の逆伝達関数との畳
み込み演算とも呼べるもので、以下「逆伝搬」と呼称す
る。
【0026】実際に得られる受信信号の特定時間区間を
逆伝搬させ、被検体内に仮定した点(参照点)での反射
信号を各参照点毎に複数の電気音響変換器との関係にお
いて推定する。
【0027】このとき、逆伝搬に用いる伝達関数を計算
した境界形状曲線が現実の被検体内の音速分布を良好に
近似していれば、逆伝搬後の各受信波形は互いに非常に
相似なものとなる。
【0028】この相似の度合いを評価するため、同一の
参照点で推定された前記反射信号群について、全て加算
した後の二乗の時間積分値の平方根で定めるエネルギー
評価関数と、個々の二乗の時間積分値の平方根の和で前
記エネルギー評価関数を除して定める相似度評価関数を
用いる。
【0029】もし、逆伝搬後の各受信波形が互いに時間
積分を行う区間内で振幅だけが異なり、波形形状が一致
した場合には相似度評価関数は1となり、一般に正の実
数である。
【0030】また、波形形状が互いに相似であれば、加
算後のエネルギ評価関数が最大であることが最適な条件
である。
【0031】これは、最も正しい逆伝搬が行われていれ
ば、画像内全体で最も低い受信エネルギーの損失となる
はずであるという前提による。
【0032】あらかじめ所定の位置及び個数だけ定めら
れた全ての参照点で前記二つの評価関数値群を求め、さ
らに前記二つの評価関数値群を変数とした全参照点評価
関数の最適化をもって前記複数境界形状曲線の中から最
適な曲線を選択することができる。
【0033】得られた最適な境界形状曲線に基づいて被
検体内に複数設けた超音波の送波あるいは受波の焦点と
複数の電気音響変換器との間の伝達関数をもとにした逆
伝達関数をそれぞれ求め、その中から所定の逆伝達関数
を選択して送波信号あるいは受信信号と畳み込み信号処
理を行うことにより、送波超音波あるいは受波超音波の
波形歪みを補正することが可能となる。
【0034】前記(4)の手段によれば、全参照点評価
関数を前記相似度評価関数値の平均値からの標準偏差と
するので、前記標準偏差の最小をもって最適化すること
により被検体内に分布した参照点の特定領域に偏った補
正効果が出現することを防ぐことができる。
【0035】前記(5)の手段によれば、全参照点評価
関数の変数となる参照点の被検体内での空間密度あるい
は各参照点の偏差に乗ずる重み係数を変更可能とする手
段を設けたので、本発明の層境界形状モデルだけでは実
際の被検体内の音速分布を計測領域内全体にわたって十
分に近似しえない場合に、被検体内に分布した参照点の
特定関心領域を主とした補正が行える。
【0036】前記(6)の手段によれば、得られた最適
な境界形状曲線に基づいて被検体内に複数設けた超音波
の送波あるいは受波の焦点と複数の電気音響変換器との
間の伝達関数をFresnel−Kirchhoff積
分によりそれぞれ計算し、それぞれ計算された伝達関数
から求められるそれぞれの逆伝達関数毎に定まる量子化
遅延演算とインパルス応答係数群との時間領域の畳み込
み演算を行うようにしたので、逆伝搬演算に必要なイン
パルス応答係数の個数を比較的少ない時間幅にわたる畳
み込み演算で実現することができ、これにより、受信信
号毎に設けている回路の規模を有効に最適化できる。
【0037】前記(7)の手段によれば、被検体内に複
数設けた参照点と複数の電気音響変換器との間の逆伝達
関数を複数の境界形状曲線の個々に対して計算した結果
を全て格納した記憶手段より読み出すようにしたので、
補正演算の上で最も計算回路規模および計算時間を必要
とする部分を予め準備することができるため、受信信号
を補正した結果での計測が達成されるまでの時間を著し
く減少させることができる。
【0038】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0039】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り
返しの説明は省略する。
【0040】図11は、Fresnel−Kirchh
off回折モデルに基づいた伝達関数計算を説明するた
めの図である。
【0041】始めに、図11を用いて、Fresnel
−Kirchhoff回折モデルに基づいた伝達関数計
算について説明する。
【0042】被検体層は音速が異なる2つの層(L1,
L2)からなるものとする。
【0043】図11において、第1層(L1)は脂肪層
を表しており、その音速crは1400[m/s]前後
であり、また、第2層(L2)は肝臓等の臓器の実質層
を主として表しており、その音速cRは1540[m/
s]前後で仮定できる。
【0044】第2層(L2)内には、補正を行うための
参照点群81が仮定されている。
【0045】ここで、参照点群81は等間隔に配列する
必要はなく、補正の目的に応じて適切に設定される。
【0046】超音波の送受信を行うために電気音響変換
素子(101〜10c)は被検体に接触している。
【0047】層境界82上の微小境界要素e、参照点
T、電気音響変換素子10iの中心点を取り上げた時、
3つの空間ベクトルが計算される。
【0048】ベクトルRは参照点Tから境界要素eへの
変位ベクトル、ベクトルnは微小境界要素eの第2層
(L2)内部へ向いた法線ベクトル、ベクトルrは微小
境界要素eから電気音響変換素子10iの中心への変位
ベクトルである。
【0049】それらの成分はR=(Rx、Ry)、r=
(rx、ry)、n=(nx、ny)である。
【0050】2つの(L1,L2)の音速の差が比較的
小さいことから、第2層(L2)内の参照点Tから発生
し、層境界82上に到達した波動は反射することなく全
て第1層(L1)内に伝搬されると近似する。
【0051】波動方程式の境界積分条件を満たした形式
であるKirchhoff積分式において、参照点Tと
境界との距離および電気音響変換素子10iの中心と境
界の距離が波長に比べて十分大きいことを考慮して微小
項を省略すると次の良く知られたFresnel−Ki
rchhoff積分式(式1)を得る。
【0052】
【数1】
【0053】ここで(r・n)、(R・n)はベクトル
の内積、R、rの長さはそれぞれ|R|、|r|、虚数
単位をjと表記する。
【0054】撮像を行う際の超音波パルス信号の信号帯
域上限周波数の波長よりも短かく、等しい長さの一次境
界要素で層境界82を分割し、上式の連続関数の境界積
分を離散要素の総和に置き換えた後に各周波数に依存し
ない定数項を除くと、次の離散化式(式2)を得る。
【0055】
【数2】
【0056】この式により、被検体内の参照点Tと電気
音響変換器配列内の1つの素子10iとの伝達関数関係
が角周波数ω毎に計算でき、また、この式より、超音波
パルス信号の信号帯域の全ての周波数について音速の異
なる単一の境界が存在する場合の位相と振幅の伝達関数
Ψが計算できる。
【0057】一般に、参照点Tで発生した超音波パルス
が、音速が異なる境界面を経て電気音響変換素子10i
の中心点へ到達する間に波形が歪むが、層境界の形状を
モデルとして正しく推定できている場合には、伝達関数
Ψの周波数空間での逆数を逆フィルタとして用いると、
波形の歪みおよび時間遅れを正確に回復することができ
る。
【0058】以下、本明細書では、伝達関数Ψの周波数
空間での逆数を逆フィルタとして用い、受信点の信号か
らもとの送信点の信号を計算する操作を「逆伝搬」と呼
ぶことにする。
【0059】参照点Tで発生した超音波パルスを電気音
響変換素子(101〜10c)の個々で受信する場合、
送波源(反射源)が参照点Tのみであれば逆伝搬後の波
形は全て等しくなると考えられる。
【0060】さらに、送信源(反射源)が参照点Tを中
心に分布している場合には、電気音響変換器配列内の各
素子から見込む送信源(反射源)の空間的分布が変化す
ることから逆伝搬後の波形は全て同一にならないが、隣
接した受信点間の相関は非常に高いものとなる。
【0061】このような評価関数として次式(式3)に
て波形相似係数ρを定義する。
【0062】
【数3】
【0063】ここで、s(t)は、電気音響変換器配列
(101〜10c)内の各素子の受信波形をモデルによ
り逆伝搬させた後の波形である。
【0064】逆伝搬が完全に正しく行われていれば、各
素子の逆伝播後の波形は完全に一致するので分母項と分
子項は完全に等しく、ρ=1となる。
【0065】しかし、逆伝搬のためのモデルの誤差や参
照点付近の送波源(反射源)の分布により分子項内の総
和計算段階で信号間の干渉による弱めあいが起こるた
め、常に0<ρ<1となる。
【0066】また、逆伝搬後の各受信波形の総和(整相
加算)後の波形の所定の時間幅におけるエネルギも大き
くなると考えられる。
【0067】このような評価関数として次式(式4)に
てエネルギ関数εを定義する。
【0068】
【数4】
【0069】波形相似係数ρは、単に波形の相似度を評
価するだけなので、合焦点の場合には送波源(反射源)
から電気音響変換器配列に到達する波のエネルギーの損
失が最小になることをエネルギ関数εにて評価すること
ができる。
【0070】予め、直接には計測できない層境界の形状
モデルを逐次変更しながらFresnel−Kirch
hoff積分による伝達関数で逆伝搬を行い、各参照点
で波形相似係数ρやエネルギ関数εを合焦点評価関数と
して最適化することにより最終的に最も好適な層境界の
形状モデルを得ることができる。
【0071】次に、このような考察に基づく、本実施例
の超音波計測装置における送波超音波あるいは受波超波
の波形歪を補正する計測方法について図10を用いて説
明する。
【0072】図10は、本実施例の超音波計測装置の処
理手順を示すフローチャートである。
【0073】補正開始(ステップ70)後に、モデルパ
ラメタを変更する(ステップ710)。
【0074】モデルパラメタとは、層境界形状を記述す
るための変数を一般的に呼称するものである。
【0075】例えば、図11で想定したx軸方向に境界
形状の曲線関数を複数の区間に分割し、各区間を2次関
数で近似する場合の各次数項の係数、フーリエ級数等の
直交関数系で展開した場合の各空間周波数に対する振幅
と位相等が考えられる。
【0076】また、補正開始段階でモデルパラメータを
初期化するが、例えば、補正前のBモード断層像を観察
し、脂肪層と他の組織との境界を人為的に画像から判断
してその形状をもとに各モデルパラメータ初期値を計算
してもよい。
【0077】次に、図11の82に示すモデルパラメー
タに従った層境界曲線を境界要素として分割する(ステ
ップ720)。
【0078】各要素は長さが等しくなるように、例え
ば、想定している層境界曲線の片端から順に分割点を決
定してゆく。
【0079】これが終了した後、図11の81あるいは
Tに示す送波源(反射源)となる被検体内の参照点を選
択し(ステップ730)、受信点となる電気音響変換器
配列内の点を選択する(ステップ740)。
【0080】次に、(式2)に従って伝達関数Ψ’を計
算する(ステップ75)。
【0081】これにより、各角周波数毎の振幅と位相の
変化が計算できるのでこれを元にした逆フィルタで受信
信号の特定時間窓区間[T1、T2]の信号を逆伝搬さ
せる(ステップ76)。
【0082】この時の逆フィルタは単に1/Ψ’(ω)
を用いるのではなく、雑音の存在を考慮したWiene
rフィルタを考慮してもよい。
【0083】次に、ステップ741において、全ての受
信点について逆伝搬計算が終了するまで、前記ステップ
740〜ステップ76の処理を繰り返す。
【0084】ただし、この過程の反復処理は実現手段に
よっては並列化が可能であるのでその並列化の度合いに
よって反復回数を減少させたり、反復のない処理とする
ことができる。
【0085】ステップ741において、全ての受信点の
逆伝搬計算が終了したら、前記した波形相似係数ρ、エ
ネルギ関数ε等の合焦点評価関数を計算する(ステップ
77)。
【0086】さらに、ステップ731において、空間内
参照点について合焦点評価関数計算が終了するまで、前
記ステップ730〜ステップ77の処理を繰り返す。
【0087】この反復過程についても同様に並列化によ
る処理の高速化が可能であることは言うまでもない。
【0088】次に、ステップ731において、空間内参
照点について合焦点評価関数計算が終了したら、ステッ
プ711において、予め想定されたモデルパラメータの
組み合わせ全てについて、前記ステップ710〜ステッ
プ731の処理を繰り返す。
【0089】ステップ711において、予め想定された
モデルパラメータの組み合わせ全てについて、前記ステ
ップ710〜ステップ731の処理が終了したら、モデ
ルパラメータの組み合わせ全てについて各空間内参照点
に対する合焦点評価関数計算77の結果を用いて、どの
モデルパラメータの組み合わせが最適であったかを判定
する(ステップ78)。
【0090】この判定を行う評価関数としては、各空間
内参照点の波形相似係数ρの総和あるいはエネルギ関数
εの総和をとり、それが最大となる条件を選択する方法
等が上げられる。
【0091】前記ステップ78で最適な境界形状曲線が
選択されると、その最適な境界形状曲線に基づいて、被
検体内に複数設けた超音波の送波あるいは受波の焦点と
前記複数の電気音響変換器との間の伝達関数をそれぞれ
計算し、さらにその伝達関数もとにしてその逆伝達関数
をそれぞれ求め、前記求めたそれぞれに逆伝達関数の中
から、実際の超音波の送波あるいは受波の焦点に対応す
る逆伝達関数を選択し、その逆伝達関数と受信信号との
畳み込み信号処理を行う。
【0092】ここで、実際の超音波の送波あるいは受波
の焦点が、前記被検体内に複数設けた超音波の送波ある
いは受波の焦点と一致しない場合には、隣接する前記被
検体内に複数設けた超音波の送波あるいは受波の焦点に
対応する逆伝達関数を使用する。
【0093】本発明の一実施例である超音波計測装置に
ついて、図1から図6を用いて説明する。
【0094】図1は、本発明の一実施例である超音波計
測装置の概略構成を示すブロック図である。
【0095】図1に示す超音波計測装置において、電気
音響変換器(101,102〜10c)は、送受波分離
回路(111,112〜11c)に接続され、送受波分
離回路(111,112〜11c)には、受信回路(1
31,132〜13c)および送波回路12が接続され
る。
【0096】受信回路(131,132〜13c)は、
送受波分離回路(111,112〜11c)からの入力
を時間に応じて増幅し、アナログ−ディジタル変換器
(141,142〜14c)へ出力する。
【0097】アナログ−ディジタル変換器(141,1
42〜14c)の出力(ディジタル信号出力)は、逆フ
ィルタ演算回路3および逆伝搬回路(151,152〜
15c)の入力となる。
【0098】逆伝搬回路(151,152〜15c)
は、受信信号の逆伝搬処理を続く記憶回路(161i,
162i〜16ci,161q,162q〜16cq)
と相補的に行う。
【0099】記憶回路(161i,162i〜16c
i)からの出力が加算器171で加算されて実部成分同
士の加算出力18iが得られ、記憶回路(16qi,1
62q〜16cq)からの出力が加算器172にて加算
されて虚部成分同士の加算出力18qが得られる。
【0100】信号成分(18i,18q)は、図示しな
い引き続くBモード像やドプラ計測のための信号処理回
路への入力となる。
【0101】境界モデル発生回路1により、Fresn
el−Kirchhoff積分のための境界要素パラメ
ータがFresnel−Kirchhoff積分回路2
に出力される。
【0102】境界要素パラメータとは、前記した空間内
参照点から境界要素へのベクトルRと境界要素の法線ベ
クトル、境界要素から受信点へのベクトルrである。
【0103】これらの値が所定の数の組だけ並列にFr
esnel−Kirchhoff積分回路2へ出力され
る。
【0104】Fresnel−Kirchhoff積分
回路2は、逆伝搬計算に必要な角周波数精度から必要に
なる並列度をもって各周波数毎の伝達関数値を複素成分
毎に逆フィルタ演算回路3へ出力する。
【0105】逆フィルタ演算回路3は、アナログ−ディ
ジタル変換器(141,142〜14c)の出力を高速
フーリエ変換(FFT)した結果とFresnel−K
irchhoff積分回路2の出力から得られる周波数
領域での伝達関数の逆数との複素乗算を行うことにより
逆伝搬(逆フィルタによる畳み込み)を行う。
【0106】各周波数ごとの演算結果は評価関数回路7
の入力となり、評価関数回路7の出力(EVOUT)
は、再び境界モデル発生回路1への指令となる。
【0107】評価関数回路7は、逆伝搬演算結果を評価
し、新たなモデルパラメータ条件での逆伝搬演算の反復
続行および最適モデルパラメータ条件の指定を行う。
【0108】最適モデルパラメータが評価関数回路7に
より指定されると、そのモデルに基づいて空間内の各焦
点と受信点の組に対する伝達関数が、再び境界モデル発
生回路1とFresnel−Kirchhoff積分回
路2により計算され、逆フィルタ演算回路3内の分岐を
経て接続されたインパルス応答発生回路4の入力とな
る。
【0109】インパルス応答発生回路4は、各受信信号
毎に与える逆伝搬回路(151,152〜15c)への
出力群CIを有する。
【0110】これらは、逆伝搬回路(151,152〜
15c)内部で各受信信号と畳み込むべき長さdの有限
長インパルス応答(FIR)フィルタの係数群である。
【0111】インパルス応答発生回路4は逆フィルタ演
算回路3の出力に基づいて逆フィルタのインパルス応答
を、有限の時間長で精度よく実現するのに好適な量子化
遅延と、同時に相補的に定まるインパルス応答係数群に
分離する。
【0112】これは逆フィルタのインパルス応答でその
係数値の大きな時間区間を検出し、その区間の群遅延か
ら量子化遅延出力6を決定し、元の逆フィルタのインパ
ルス応答から量子化遅延の位相回転分を除くこと等で実
現する。
【0113】量子化遅延出力6を入力として遅延制御回
路5は受信信号の読み出し番地ADを記憶回路(161
i,162i〜16ci,161q,162q〜16c
q)に対して指定する。
【0114】記憶回路(161i,162i〜16c
i,161q,162q〜16cq)は、逆伝搬回路
(151,152〜15c)の出力を順次記憶し、遅延
制御回路5の指令する読み出し番地ADに従った出力を
行う。
【0115】記憶回路(161i,162i〜16c
i,161q,162q〜16cq)は、書き込みと読
み出しが同時に並列して実現できるデュアル・ポート・
ラム(Dual−Port RAM)等で構成し、書き
込みを行う番地と読み出しを行う番地を異なるものにす
ることにより遅延を実現する。
【0116】また、逆フィルタのインパルス応答を超音
波の送波の焦点に関しても適用することができるよう、
インパルス応答発生回路4は送波回路12への出力8を
も備える。
【0117】送波回路12は、送波焦点に対して計算さ
れたインパルス応答データ出力8をディジタル−アナロ
グ変換し、送受分離回路群11を経て電気音響変換器
(101,102〜10c)の駆動信号とする。
【0118】初めに、被検体内の音速を一定と仮定した
超音波の送波を行って、受信信号より補正すべきインパ
ルス応答データ出力8を得て補正された超音波の送波を
行う。
【0119】補正された超音波の送波に基づく受信信号
にしたがって再びモデルパラメータの最適化を行い、イ
ンパルス応答データ出力をより精度の高いものとする。
【0120】適切な反復回数でモデルパラメータの最適
化を終了し、最適化された最終的なインパルス応答発生
回路4の出力(CI、6、8)をもって補正後の整相加
算信号(18i,18q)を得る。
【0121】図2は、図1に示す境界モデル発生回路1
の概略構成を示すブロック図である。
【0122】図2に示す境界モデル発生回路1におい
て、制御回路20は、内蔵された制御プログラム21に
したがって境界モデルパラメータを発生し、得られた境
界曲線をs個の要素に分割する。
【0123】それぞれの要素と予め設定された空間内参
照点と受信点の間の空間ベクトルR、rおよび要素の法
線ベクトルnを計算し、記憶回路群(231,232〜
23s)に結果を保持させる。
【0124】記憶回路群(231,232〜23s)の
個々は図示しない並列に読み出し可能な6個の記憶回路
からなる。
【0125】書き込み許可指令(WEN)、読み出し許
可指令(REN)、アドレス信号(RWAD)は、記憶
回路群(231,232〜23s)間およびそれを構成
する個々の記憶回路に共通である。
【0126】これらの個々の記憶回路に格納するデータ
は、予め全て制御回路20が演算により発生し、補正開
始の初期段階でデータバスセレクタ22のバス選択を介
して書き込まれる。
【0127】逆伝搬演算に従った処理を開始すると、記
憶回路群(231,232〜23s)のそれぞれがベク
トルR、r、nの成分(nx1,ny1,rx1,ry
1,Rx1,Ry1)、(nx2,ny2,rx2,r
y2,Rx2,Ry2)〜(nxs,nys,rxs,
rys,Rxs,Rys)を共通のアドレス信号に従っ
て同時出力する。
【0128】同時出力されたデータは一旦ラッチ回路群
24にて保持された後、Fresnel−Kirchh
off積分回路2に出力される。
【0129】これらの動作は全て図示しないクロック信
号に同期して行われる。
【0130】図3は、図1に示すFresnel−Ki
rchhoff積分回路2の概略構成を示すブロック図
である。
【0131】図3において、周波数独立係数計算部(3
11,312〜31s)は、境界モデル発生回路1の出
力(nx1,ny1,rx1,ry1,Rx1,Ry
1)、(nx2,ny2,rx2,ry2,Rx2,R
y2)〜(nxs,nys,rxs,rys,Rxs,
Rys)に従って振幅係数aiおよび遅延τiを計算す
る。
【0132】これらは(式2)の周波数に依存しない部
分の係数であり、以下の(式5)および(式6)に従っ
て計算される。
【0133】
【数5】
【0134】
【数6】
【0135】i=1〜sの係数の組(ai、τi)それ
ぞれに対して角周波数(ω1,ω2〜ωu)に応じた成
分の計算を次式(式7)に従って計算する。
【0136】
【数7】
【0137】図3に示す回路構成では、周波数依存計算
部(321,322〜32s)と角周波数ω毎の実部S
ikと虚部の信号Sqkを、加算器(331i,332
i〜33ui)および加算器(331q、332q〜3
3uq)の並列同時加算で実現する。
【0138】ただし、(331i,332i〜33u
i)の添え字iは実部を、(331q、332q〜33
uq)の添え字qは虚部を意味する。
【0139】図4は、図1に示す逆フィルタ演算回路
3、インパルス応答発生回路4の概略構成と、評価関数
回路7との接続関係を示すブロック図である。
【0140】図4に示す逆フィルタ演算回路3におい
て、図1に示すアナログ−ディジタル変換器(141,
142〜14c)の出力411が波形バッファ412に
同時に格納される。
【0141】波形バッファ412は、時系列の受信信号
を同時並列出力としてFFT演算器413に出力する。
【0142】FFT演算器413の並列複素出力(W
1,W2〜Wu)とFresnel−Kirchhof
f積分回路2からの入力群(Si1,Sq1)、(Si
2,Sq2)〜(Siu、Squ)は複素除算器(41
41,4142〜414u)の入力となる。
【0143】複素除算器(4141,4142〜414
u)は、整数k=1〜u、jを虚数単位、Wk=Wik
+jWqkとして{(Sik)+j(Sqk)}/(W
ik+jWqk)を計算し、u個の並列複素出力を評価
関数回路7の入力とする。
【0144】境界モデルの最適化が完了した後、補正さ
れた整相を実現するためにFresnel−Kirch
hoff積分回路2からの入力群(Si1,Sq1)、
(Si2,Sq2)〜(Siu、Squ)は、インパル
ス応答発生回路4内の逆FFT回路421への入力とな
り、また、逆FFT回路421は時間窓最適化回路42
2の入力となる。
【0145】逆FFT回路421は、虚部成分の符号を
反転したものを入力とするFFT回路で構成し、その出
力は時間窓最適化回路422内の記憶回路423に格納
される。
【0146】格納された時間領域のインパルス応答は出
力8を経て図1の送波回路12へ出力される。
【0147】また、逆FFTを行う前のインパルス応答
も逆FFT回路421内の図示しない分岐出力によって
記憶回路423に格納される。
【0148】ここで、逆FFTで得られた時間領域のイ
ンパルス応答を元に、有限の時間長で精度よく実現する
のに好適な量子化遅延と、同時に相補的に定まるインパ
ルス応答係数群に分離する処理を時間窓最適化回路42
2内で行う。
【0149】この処理は、予め決められた時間幅(デー
タ点数)に渡って時間窓内のインパルス応答係数の2乗
和を求める操作を各インパルス応答の始点から終点まで
移動しながら求める操作を行い、最大値を与えた時間窓
位置を元に量子化遅延出力6を決定する。
【0150】次に、元のインパルス応答から量子化遅延
に相当する位相回転を除く演算を周波数領域で行った結
果を再び逆FFT回路421内を経て、インパルス応答
係数群CI(CI1〜CIc)として逆伝搬回路(15
1,152〜15c)へ出力する。
【0151】図5は、図3に示す周波数独立係数計算部
(311,312〜31s)の概略構成を示すブロック
図である。
【0152】図5に示す周波数独立係数計算部では、境
界要素毎の入力(rxi,ryi,Rxi,Ryi,n
xi,nyi)、出力(ai)および出力(τi)の他
に、他図には図示されず、境界要素共通の入力としてモ
デル上の各層に仮定する音速の逆数(1/cr、1/
R)が入力される。
【0153】係数(ai)と係数(τi)は、前記(式
5)、(式6)に基づいて出力される。
【0154】入力(rxi,ryi,Rxi,Ryi)
は、それぞれ乗算器(500,501,502,50
3)で2乗され、r、Rに関する2乗和は加算器(51
0,511)で計算される。
【0155】2乗和は平方根逆数演算器(512,51
3)の入力となり、1/|r|、1/|R|が計算され
る。
【0156】遅延回路(514,515,516,51
7)は乗算器(520,521,522,523)にそ
れぞれ(rxi,ryi,Rxi,Ryi)を遅延出力
し、平方根逆数演算器(512,513)の出力と同期
する。
【0157】乗算器(520,521,522,52
3)は、(rxi/|r|,ryi/|r|,Rxi/
|R|,Ryi/|R|)を出力し、加算器(524、
525)は(rxi/|r|+Rxi/|R|)、(r
yi/|r|+Ryi/|R|)を出力する。
【0158】乗算器(532,533)は加算器(52
4、525)の出力と入力nxi、nyiが遅延回路
(530,531)で同期するように遅延した結果とを
乗算し、加算器(534の出力によって(rxi/|r
|+Rxi/|R|)nxi+(ryi/|r|+Ry
i/|R|)nyiを得る。
【0159】この出力に、平方根逆数演算器(512,
513)の出力が遅延回路(540,541)で同期す
るように遅延し、対数演算器(570,571)を経た
結果を順次乗算器(542,543)で乗じた結果、
(式5)による係数aiを得る。
【0160】平方根逆数演算器(512,513)の出
力は逆数演算器(560,561)を経て乗算器(55
0,551)で音速の逆数1/cr、1/cRとの乗算が
行われ、それらの出力を加算器552で加算した結果と
して、(|r|/cr+|R|/cR)を得る。
【0161】さらに出力aiと同期するための遅延回路
553を経て出力τiを得る。
【0162】図6は、図3に示す周波数依存計算部(3
21,322〜32s)の概略構成を示すブロック図で
ある。
【0163】予め図示しない制御回路により発生された
角周波数信号群(ω1,ω2〜ωu)は全ての周波数依
存計算部(321,322〜32s)の共通の入力とな
り、乗算器(611,612〜61u)の入力となる。
【0164】これらの乗算器出力は正弦−余弦回路群6
3にて並列に正弦関数値および余弦関数値を発生する。
【0165】入力aiは角周波数信号群(ω1,ω2〜
ωu)のそれぞれと乗算器(621,622〜62u)
で乗算が行われ、遅延回路(651,652〜65u)
で正弦−余弦回路群63の出力と同期し、乗算器群64
にて各角周波数毎に乗算が行われる。
【0166】乗算の結果、実部出力群(Ii1,Ii2
〜Iiu)、虚部出力群(Qi1,Qi2〜Qiu)を
得る。
【0167】図7は、図1に示す評価関数回路7の概略
構成を示すブロックである。
【0168】まず、(式3)および(式4)で定義され
た評価関数を離散信号値に対する表現とし、かつ、Pa
rsevalの式から周波数空間での演算に置き換えて
離散周波数毎の積算演算とすると、次式の評価関数ρ’
およびε’を得る。
【0169】
【数8】
【0170】
【数9】
【0171】これらの計算式に従った評価関数演算の構
成を以下に説明する。
【0172】逆フィルタ演算回路3の各周波数ごとの演
算出力は評価関数回路7の入力群(ECV)となる。
【0173】図示した入力群(ECV)の各信号は並列
した複素一対の信号であり、図7においては、単一の信
号線で記してある。
【0174】評価関数回路7は、加算後二乗和平方根演
算部97と二乗和後平方根加算演算部98、制御回路9
9から構成されている。
【0175】入力群(ECV)は、分岐して加算後二乗
和平方根演算部97と二乗和後平方根加算演算部98の
並列した入力となっている。
【0176】加算後二乗和平方根演算部97において順
次異なる電気音響変換器に対応した受信信号が逆フィル
タ演算回路3より複素加算器(911,912〜91
u)に入力される。
【0177】これらは信号の実部、虚部ごとに累加レジ
スタ(9211,9212〜921u)に独立に累加さ
れる。
【0178】全ての電気音響変換器についての累加が完
了すると、二乗演算回路(9311,9312〜931
u)の入力となり、二乗演算結果は並列加算器951で
加算を行った後に平方根演算回路941を経て記憶回路
961に格納される。
【0179】これらの動作は図示しない制御回路99の
指令により行われる。
【0180】二乗和後平方根加算演算部98において
は、順次異なる電気音響変換器に対応した受信信号が逆
フィルタ演算回路3より二乗演算回路(9321,93
22〜932u)に入力される。
【0181】これらは並列加算器952で加算を行った
後に平方根演算回路942を経て加算器923と累加レ
ジスタ922で累加される。
【0182】全ての電気音響変換器についての累加が完
了すると、記憶回路962に格納される。
【0183】これらの回路により記憶回路(961,9
62)に格納された結果を制御回路99が読みだし、相
似度評価関数及びエネルギー評価関数を演算する。
【0184】これらの演算結果は再び記憶回路(96
1,962)に格納される。
【0185】全参照点の評価関数を全ての境界形状パラ
メータの組み合わせについて終了するまで、各評価関数
の演算と結果の格納は反復される。
【0186】反復が終了すると全参照点評価関数の最適
化をもって最適な境界形状パラメータの組み合わせを選
択する。
【0187】本実施例の超音波計測装置では、以下のよ
うにして、全参照点評価関数の最適化により最適な境界
形状パラメータの組み合わせを選択した。
【0188】まず、被検体内の計測領域全体にわたり、
偏りの少ない最適化を行う場合には、全ての参照点につ
いて求めた相似度評価関数の平均値からの標準偏差を境
界形状パラメータの組み合わせ毎に求め最も小さかった
ものから所定の数だけ抽出する。
【0189】つぎにこの中からさらにエネルギー評価関
数が最大であったものを最適な境界形状パラメータの組
み合わせとして選択した。
【0190】ただし、被検体内に設定した参照点の総数
が小さく、空間的な密度が低い場合には前記標準偏差の
最小だけで最適化した。
【0191】また、最適化した結果による計測の補正結
果が不十分であるときは、図示しない計測領域内の特定
小領域の境界の座標を操作者が、限定する図示しない入
力手段により該特定小領域内の参照点での相似度評価関
数の偏差に1以上の重みを乗じて付けた。
【0192】即ち、該特定小領域内の相似度の偏差が全
参照点の標準偏差に与える影響を大きくして、関心領域
である該特定小領域内の合焦点評価を優先させた。
【0193】前記操作者が限定する図示しない入力手段
は、補正しない計測像(Bモード像等)の上に、トラッ
クボールに連動したカーソルで対角点の座標を指定さ
せ、矩形の領域決定する機構で実現した。
【0194】これらの動作は全て制御回路99内のプロ
グラム991および図示されない指令信号により実現さ
れる。
【0195】図8は、図1に示す逆伝搬回路(151〜
15c)の概略構成を示すブロック図である。
【0196】図8において、入力vは受信信号のディジ
タル入力である。
【0197】前記受信信号のディジタル入力は、シフト
レジスタ1001に時系列順に順次保持されており、保
持される信号長はdである。
【0198】他の入力として図4の時間窓最適化回路4
22から出力される係数群(CI1〜CIc)のうちの
一群である1係数群(CIf)があり、1係数群(CI
f)もまた、総数dの並列ディジタル入力である。
【0199】シフトレジスタ1001の出力と1係数群
(CIf)は乗算器群(10021,10022〜10
02d)で同時に乗算され、並列加算器1003で加算
される。
【0200】加算結果は、搬送波周波数ωsを有する余
弦信号発生回路1005と正弦信号発生回路1006に
よって乗算器(10041,10042)にて直交検波
のための周波数移動処理が行われる。
【0201】周波数移動を行った後の信号は倍周波数帯
を除去するためにディジタル低周波通過フィルタ(10
071,10072)を経て直交出力(1008i、1
008q)となる。
【0202】なお、ディジタル低周波通過フィルタ(1
0071,10072)は逆伝搬回路(151〜15
c)内に個々に設けるのではなく、図1の最終加算出力
(18i,18q)の後にそれぞれ設けた構成にしても
よい。
【0203】また、余弦信号発生回路1005と正弦信
号発生回路1006の出力が共通に有する位相は逆伝搬
回路(151〜15c)毎に異なってもよいし、同期し
てもよい。
【0204】但し、同期した場合には受信焦点位置での
搬送波の位相との差を補償する図示しない手段を設け
る。
【0205】図9は、図1に示す境界モデル発生回路1
およびFresnel−Kirchhoff積分回路2
の他の回路構成を示すブロック図である。
【0206】図9に示す境界モデル発生回路1およびF
resnel−Kirchhoff積分回路2は、予め
発生させる境界モデルと参照点群、受信点群全てに対応
して計算しておいた逆伝達関数の周波数応答を記憶手段
から読みだして出力する回路である。
【0207】制御回路1101は、内蔵された制御プロ
グラム11011に従って異なる境界モデルパラメータ
に対応した参照点と受信点の間の逆伝達関数のインパル
ス応答を読み出すためのアドレスRADを発生させる。
【0208】読みだし専用の光ディスクをデータの記憶
装置として用いるCD−ROM駆動回路(11021,
11022〜1102u)は、このアドレスRADと読
みだし許可RENに従って、内蔵のCD−ROMからシ
リアルにデータを読み出して、直列−並列変換回路(1
1031,11032〜1103u)へ出力する。
【0209】直列−並列変換回路(11031,110
32〜1103u)は、読みだされたデータの読み込み
と書き込みが同時に可能なデータバッファを内蔵し、実
部と虚部の両者のデータを並列出力する。
【0210】これらの出力は、図4に示す入力(Si
1,Sq1)、(Si2,Sq2)〜(Siu、Sq
u)となる。
【0211】この構成により、境界モデル毎に発生する
極めて多い境界要素の座標情報の計算を並列回路で構成
する必要が無くなるため装置構成の著しい簡略化を実現
できる。
【0212】なお、本実施例では、最適な境界形状曲線
に基づいて、被検体内に複数設けた超音波の送波あるい
は受波の焦点と複数の電気音響変換器との間の伝達関数
をもとにした逆伝達関数をそれぞれ求め、その中から所
定の逆伝達関数を選択して受信信号と畳み込み信号処理
を行うことにより、受波超音波の波形歪みを補正する場
合について説明したが、最適な境界形状曲線に基づい
て、被検体内に複数設けた超音波の送波あるいは受波の
焦点と複数の電気音響変換器との間の伝達関数をもとに
した逆伝達関数をそれぞれ求め、その中から所定の逆伝
達関数を選択して送波信号と畳み込み信号処理を行うこ
とにより、送波超音波の波形歪みを補正することも可能
である。
【0213】また、本実施例では音速分布モデルを2次
元のモデルで構成していたが、実際の音場は3次元であ
る。
【0214】したがってモデルを3次元で構成してもよ
く、その場合は3次元のFresnel−Kirchh
off積分式
【0215】
【数10】
【0216】に従った、モデルパラメータの設定、参照
点の設定、伝達関数計算に基づいて推定を行うことがで
きることはいうまでもない。
【0217】以上、本発明を実施例に基づき具体的に説
明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものでは
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更し得ること
は言うまでもない。
【0218】
【発明の効果】本願において開示される発明のうち代表
的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下
記の通りである。
【0219】(1)本発明によれば、予め仮定した複数
の境界形状曲線から得られた最適な境界形状曲線に基づ
いて、被検体内に複数設けた超音波の送波あるいは受波
の焦点と複数の電気音響変換器との間の伝達関数をもと
にした逆伝達関数をそれぞれ求め、その中から所定の逆
伝達関数を選択して送波信号あるいは受信信号と畳み込
み信号処理を行うことにより、送波超音波あるいは受波
超音波の、被検体内の音速不均一により起因する波形歪
みを補正することが可能となる。
【0220】(2)本発明の超音波計測装置を、医療用
超音波診断装置に適用することにより、人体の腹部など
を中心としてコントラスト分解能が向上するので、Bモ
ード像やドプラ像の診断の精度を向上させることが可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である超音波計測装置の概略
構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す境界モデル発生回路1の概略構成を
示すブロック図である。
【図3】図1に示すFresnel−Kirchhof
f積分回路の概略構成を示すブロック図である。
【図4】図1に示す逆フィルタ演算回路、インパルス応
答発生回路の概略構成と、評価関数回路との接続関係を
示すブロック図である。
【図5】図3に示す周波数独立係数計算部の概略構成を
示すブロック図である。
【図6】図3に示す周波数依存計算部の概略構成を示す
ブロック図である。
【図7】図1に示す評価関数回路の概略構成を示すブロ
ックである。
【図8】図1に示す逆伝搬回路の概略構成を示すブロッ
ク図である。
【図9】図1に示す境界モデル発生回路およびFres
nel−Kirchhoff積分回路の他の回路構成を
示すブロック図である。
【図10】本実施例の超音波計測装置の処理手順を示す
フローチャートである。
【図11】Fresnel−Kirchhoff回折モ
デルに基づいた伝達関数計算を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1…境界モデル発生回路、2…Fresnel−Kir
chhoff積分回路、3…逆フィルタ演算回路、4…
インパルス応答発生回路、5…遅延制御回路、6…量子
化遅延出力、7…評価関数回路、8…インパルス応答デ
ータ出力、12…送波回路、18i…実部成分加算出
力、18q…虚部成分加算出力、20,99,1101
…制御回路、21,11011…制御プログラム、22
…データバスセレクタ、24…ラッチ回路群、63…正
弦−余弦回路群、64…乗算器群、81,T…参照点、
82…層境界、97…加算後二乗和平方根演算部、98
…二乗和後平方根加算演算部、101〜10c…電気音
響変換素子、111,112〜11c…送受波分離回
路、131,132〜13c…受信回路、141,14
2〜14c…アナログ−ディジタル変換器、151,1
52〜15c…逆伝搬回路、161i,162i〜16
ci,161q,162q〜16cq,423,96
1,962…記憶回路、171,172,331i,3
32i〜33ui,331q,332q〜33uq,5
10,511,524,525,534,552,92
3…加算器、231,232〜23s…記憶回路群、3
11,312〜31s…周波数独立係数計算部、32
1,322〜32s…周波数依存計算部、412…波形
バッファ、413…FFT演算器、4141,4142
〜414u…複素除算器、421…逆FFT回路、42
2…時間窓最適化回路、500〜503,520〜52
3,532,533,542,543,550,55
1,611,612〜61u,621,622〜62
u,10021,10022〜1002d,1004
1,10042…乗算器、512,513…平方根逆数
演算器、514〜517,530,531,540,5
41,553,651,652〜65u…遅延回路、5
70,571…対数演算器、560,561…逆数演算
器、911,912〜91u…複素加算器、922,9
211,9212〜921u…累加レジスタ、931
1,9312〜931u,9321,9322〜932
u…二乗演算回路、951,952,1003…並列加
算器、941,942…平方根演算回路、1001…シ
フトレジスタ、1005…余弦信号発生回路、1006
…正弦信号発生回路、10071,10072…ディジ
タル低周波通過フィルタ、11021,11022〜1
102u…CD−ROM駆動回路、11031,110
32〜1103u…直列−並列変換回路。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の電気音響変換器を備え、被検体内
    に超音波を送波し、反射してくるエコーを前記複数の電
    気音響変換器で受信し、受信信号を信号処理して被検体
    内の情報を得る超音波計測装置において、被検体を音速
    が異なる二層媒質構造とみなした場合の境界形状曲線を
    複数仮定し、被検体内に複数設けた参照点と前記複数の
    電気音響変換器との間の伝達関数を前記複数の境界形状
    曲線の個々に対して求め、さらに前記求められた伝達関
    数から逆伝達関数を求める第1の手段と、前記第1の手
    段により求められた逆伝達関数と、実際に得られる特定
    時間区間の受波信号との、時間領域あるいは周波数領域
    での畳み込み演算を行って、各参照点毎の反射信号を前
    記複数の電気音響変換器との関係において推定する推定
    手段と、前記推定手段により推定された各参照点での反
    射信号に基づいて、前記複数の境界形状曲線の中から最
    適な曲線を選択する選択手段と、前記選択手段により選
    択された最適な境界形状曲線に基づいて、被検体内に複
    数設けた超音波の送波あるいは受波の焦点と前記複数の
    電気音響変換器との間の逆伝達関数をそれぞれ求め、前
    記それぞれ求められた逆伝達関数の中の所定の逆伝達関
    数と送波信号あるいは受信信号との畳み込み信号処理を
    行う信号処理手段とを具備することを特徴とする超音波
    計測装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の手段は、Fresnel−K
    irchhoff積分により、前記被検体内に複数設け
    た参照点と前記複数の電気音響変換器との間の伝達関数
    を計算する手段を含むことを特徴とする請求項1に記載
    された超音波計測装置。
  3. 【請求項3】 前記選択手段は、同一の前記参照点で推
    定された前記反射信号群について、全て加算した後の二
    乗の時間積分値の平方根で定めるエネルギー評価関数
    と、個々の二乗の時間積分値の平方根の和で前記エネル
    ギー評価関数を除して定める相似度評価関数を全ての前
    記参照点で求め、さらに前記評価関数値群を変数とした
    全参照点評価関数の最適化をもって、前記複数の境界形
    状曲線の中から最適な曲線を選択する手段であることを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載された超音波
    計測装置。
  4. 【請求項4】 前記全参照点評価関数は、前記相似度評
    価関数値の平均値からの標準偏差とし、前記標準偏差の
    最小をもって最適化することを特徴とする請求項3に記
    載された超音波計測装置。
  5. 【請求項5】 前記全参照点評価関数の変数となる参照
    点の被検体内での空間密度あるいは各参照点の偏差に乗
    ずる重み係数を変更可能とする手段を設けたことを特徴
    とする請求項3または請求項4のいずれか1項に記載さ
    れた超音波計測装置。
  6. 【請求項6】 前記信号処理手段は、前記選択された境
    界形状曲線に基づいて、被検体内に複数設けた超音波の
    送波あるいは受波の焦点と前記複数の電気音響変換器と
    の間の伝達関数をFresnel−Kirchhoff
    積分によりそれぞれ計算し、前記それぞれ計算された伝
    達関数から求められるそれぞれの逆伝達関数毎に定まる
    量子化遅延演算とインパルス応答係数群と、送波信号あ
    るいは受信信号との時間領域の畳み込み演算を行う手段
    であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいず
    れか1項に記載された超音波計測装置。
  7. 【請求項7】 前記第1の手段は、被検体内に設けた複
    数の参照点と前記複数の電気音響変換器との間の逆伝達
    関数を、前記複数の境界形状曲線の個々に対して計算し
    た結果を全て記憶手段に格納しておき、前記記憶手段か
    ら逆伝達関数を順次読み出す手段であることを特徴とす
    る請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載された
    超音波計測装置。
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