JP2613164B2 - ドップラ式対地車速検出装置 - Google Patents

ドップラ式対地車速検出装置

Info

Publication number
JP2613164B2
JP2613164B2 JP5085635A JP8563593A JP2613164B2 JP 2613164 B2 JP2613164 B2 JP 2613164B2 JP 5085635 A JP5085635 A JP 5085635A JP 8563593 A JP8563593 A JP 8563593A JP 2613164 B2 JP2613164 B2 JP 2613164B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
frequency
doppler frequency
smoothing
doppler
transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5085635A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06300842A (ja
Inventor
愼治 池田
浩 永縄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Denso Corp
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Toyota Motor Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP5085635A priority Critical patent/JP2613164B2/ja
Publication of JPH06300842A publication Critical patent/JPH06300842A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2613164B2 publication Critical patent/JP2613164B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)
  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、対地車速検出装置であ
って、特に波のドップラ効果を利用して車速を検出する
技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】波のドップラ効果を利用する対地車速検
出装置は、路面に向かって波を送信する送信部と、送信
された波のうち路面で反射したものを受信する受信部
と、送信部の送信周波数と受信部の受信周波数との差で
あるドップラ周波数を取得するドップラ周波数取得手段
と、ドップラ周波数取得手段により取得されたドップラ
周波数に基づいて対地車速を演算する対地車速演算手段
とを含むように構成されている。また、一般に、取得さ
れるドップラ周波数の精度を上げるために、受信波ある
いはドップラ波のノイズ等を除去し、それらの信号また
はデータの平滑化を平滑化規則に従って行う平滑化手段
が受信部から対地車速演算手段の直前までの少なくとも
一箇所に設けられている。
【0003】この平滑化手段の一つとして、本出願人
は、ドップラ周波数取得手段により取得されたドップラ
周波数(以降、生のドップラ周波数と称する)と過去の
ドップラ周波数とから、各実施サイクルにおいて最終的
なドップラ周波数を決定する手段を特願平4−1929
78号にすでに提案している。
【0004】この平滑化手段では、今回の生のドップラ
周波数が、前回以前に取得された少なくとも1個の最終
的なドップラ周波数(以降、基準値と称する)から推定
される推定値から許容範囲内にある場合には、今回の生
のドップラ周波数が今回の最終的なドップラ周波数に決
定され、許容範囲内にない場合には、今回の生のドップ
ラ周波数を推定値に基づいて平滑化して今回の最終的な
ドップラ周波数が決定される。例えば、今回の生のドッ
プラ周波数にノイズが重なって、前回の最終的なドップ
ラ周波数から推定される推定値から大きくずれる場合
に、上記推定値が、今回の最終的なドップラ周波数とみ
なされるのである。
【0005】しかし、このような送信部、受信部、ドッ
プラ周波数取得手段、平滑化手段および対地車速演算手
段を含むドップラ式対地車速検出装置では、対地車速が
広い範囲で変化する場合に正確なドップラ周波数が得ら
れず、その結果、対地車速の正しい値が得られない場合
がある。車両の速度が変化すると受信周波数が変化し、
受信部の受信感度が変化するためである。その対策とし
て特開平2−287183号公報には送信周波数決定手
段を有する対地車速検出装置が開示されている。
【0006】送信周波数決定手段は、受信部の受信周波
数が予定の範囲に保たれるように送信部の送信周波数を
決定する手段である。受信部の有する受信器は、共振周
波数で高い感度を示すが、周波数が共振点からはずれる
と感度が低下し、感度の低い領域ではS/N比が低下し
てドップラ周波数の検出精度が低下する。そのため、送
信周波数を変更して受信周波数を予定の範囲に保つこと
により、受信波を常に受信器の共振周波数に近い値と
し、受信部が良好な受信感度を得られるようにして検出
精度を向上させるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、送信部、受信
部、ドップラ周波数取得手段、平滑化手段および対地車
速演算手段を含むドップラ式対地車速検出装置に送信周
波数決定手段を設けると、送信周波数変更後のドップラ
周波数の決定が適正に行われない場合がある。適正な送
信周波数を決定するために送信周波数が変更される際、
信号等の平滑化を行う平滑化手段が作動して、本来のド
ップラ周波数の値を不適当な値に変換する場合があるの
である。
【0008】送信周波数が変更されることにより、その
変更に応じて図4に示すようにドップラ周波数がシフト
するのであるが、例えば、上記出願人の提案した平滑化
手段においては、ドップラ周波数のシフトの量が大きい
と、シフトしたドップラ周波数が基準値から推定される
推定値から大きく外れ、許容範囲内になくなる。そのた
め、送信周波数変更によりシフトしたドップラ周波数
は、ノイズ等の重なった異常なドップラ周波数と同じに
扱われて平滑化が行われる。その結果、ドップラ周波数
取得手段からは、真のドップラ周波数から平滑化された
分だけずれた値が最終的なドップラ周波数として対地車
速演算手段に送られ、また、そのずれた値が次回以降の
ドップラ周波数決定のための基準値として用いられる。
次回の真のドップラ周波数が、再びこの基準値から推定
される推定値から大きくずれている場合には、今回と同
様に平滑化手段が作動し、同様の結果となる。したがっ
て、これらの繰り返しにより、対地車速演算手段に送ら
れるドップラ周波数の変化は、送信周波数の変更に伴う
本来のドップラ周波数の変化に対して遅れを生ずること
となる。図4に示すように送信周波数fo が時間t0
変更されると、ドップラ周波数fdは本来図5に示す実
線のように変化するのであるが、平滑化手段が作動する
ことにより破線のような変化として検出されるためであ
る。
【0009】一方、対地車速演算手段においては送信周
波数の変更に対応して対地車速の演算に用いられる変数
の値が変更される。したがって、送信周波数変更直後に
算出される対地車速は、ドップラ周波数が平滑化によっ
てずれた分に対応した大きさの誤差を含み、また、以降
の対地車速も、本来のドップラ周波数の変化に対して遅
れて変化するドップラ周波数に基づいて演算されるた
め、引き続き誤差を含む。
【0010】平滑化手段が、ドップラ周波数取得手段に
より取得されたドップラ周波数でなく、受信部あるいは
受信部からドップラ周波数取得手段までの受信波のアナ
ログ信号またはディジタル化されたデータを平滑化する
場合についても同じことが言える。そこで、本発明は、
このような対地車速演算手段へ送られるドップラ周波数
の真のドップラ周波数からのずれを小さくすることによ
り、送信周波数の変更時における対地車速の誤差が小さ
いドップラ式対地車速検出装置を得ることを課題とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、図9に概念的に示すように、前記送信部
1,受信部2,送信周波数決定手段3,ドップラ周波数
取得手段4,平滑化手段5および対地車速演算手段6を
含むドップラ式対地車速検出装置において、送信周波数
の変更時に平滑化規則を、対地車速演算手段6で演算さ
れる対地車速を送信周波数の変更に迅速に追従させる平
滑化規則に、一時的に変更する平滑化規則変更手段7を
設けたことを要旨とする。
【0012】
【作用】平滑化規則変更手段7は、送信周波数の変更
に、平滑化手段5における信号またはデータの平滑化処
理の平滑化規則を対地車速演算手段によって演算され
る対地車速を送信周波数の変更に迅速に追従させる平滑
化規則に、一時的に変更する。平滑化規則の変更には、
例えば、上記平滑化規則自体を変更すること(それまで
の蓄積データの一部あるいは全部を変更または消滅させ
ることを含む)だけでなく、平滑化処理が行われないよ
うにすることや、平滑化手段5における平滑化処理にさ
らに別の処理を追加すること等も含まれる。このよう
に、平滑化処理が行われないようにしたり、平滑化処理
に別の処理を追加したりすれば、実質的に平滑化規則を
変更したことになるのである。それによって、対地車速
演算手段6に送られるドップラ周波数と送信周波数の変
更に伴う本来のドップラ周波数との値のずれや周波数の
変化の遅れがなくなり、あるいは少なくなり、その結
果、ドップラ周波数と送信周波数との関数として演算さ
れる対地車速の誤差が小さくなる。
【0013】送信周波数を変更する時に、信号またはデ
ータの平滑化が行われていない生のドップラ周波数をそ
のまま送信周波数変更後の最終的なドップラ周波数とし
て用いる場合、その生のドップラ周波数が、その後のド
ップラ周波数決定のための基準値となる。しかし、生の
ドップラ周波数をその後のドップラ周波数決定のための
基準値として用いると、送信周波数変更の瞬間に生のド
ップラ周波数が大きなノイズを含む異常な値となって、
それ以降のドップラ周波数の決定に悪影響を及ぼす場合
がある。そのため、平滑化規則変更手段7としては、
滑化処理が行われないように変更する手段とするより、
従来の平滑化処理を行いつつ、平滑化規則自体の一部変
更もしくは別の処理の追加、例えば、送信周波数の変更
を加算する処理の追加等により平滑化規則を変更する
手段のほうが好ましい。
【0014】前記出願人の提案した平滑化手段5を用
い、平滑化規則の一部変更もしくは別の処理の追加を行
手段として、以下のようなものがある。
【0015】例えば、送信周波数の変更後できる限り早
い時期、好ましくは送信周波数変更直後の実施サイクル
において、ドップラ周波数取得手段4で取得され、平滑
化手段5で平滑化されたドップラ周波数に送信周波数の
変更量を加算するよう平滑化規則を変更する手段であ
る。この送信周波数の変更量の加算されたドップラ周波
数が、次回以降いずれかの実施サイクルの基準値として
用いられる。
【0016】あるいは、送信周波数の変更後できる限り
早い時期、好ましくは送信周波数変更直後の実施サイク
ルにおいて送信周波数変更量をその実施サイクルにおけ
るドップラ周波数の推定値に加算し、その加算された値
をその実施サイクルでの最終的なドップラ周波数とする
よう平滑化規則を変更する手段である。
【0017】送信周波数が変更されない場合には、その
実施サイクルにおいて送信周波数が変更される前の基準
値に基づいて推定されたドップラ周波数の推定値と、そ
の実施サイクルで取得されたドップラ周波数とは、ドッ
プラ周波数が正常に取得されている限りにおいては近似
した値を有するはずである。したがって、送信周波数変
更後においても、送信周波数の変更量をその実施サイク
ルのドップラ周波数の推定値に加算したものと、その実
施サイクルでの真のドップラ周波数とは近似した値を有
するとみなすことができる。そこで、ドップラ周波数の
推定値に送信周波数の変更量が加算されたものが、その
実施サイクルの最終的なドップラ周波数とされ、次回以
降の実施サイクルの基準値して用いられる。
【0018】他に、送信周波数の変更とほぼ同時にその
変更量を次の実施サイクルに用いるドップラ周波数の基
準値に加算して新たな基準値とし、その新たな基準値に
基づいてドップラ周波数取得手段4において最終的なド
ップラ周波数を決定するよう平滑化規則を変更する手段
等もある。この場合、基準値が送信周波数変更後の実施
サイクル実行前に新たな値に置き換えられることによ
り、対地車速演算手段6に用いられるドップラ周波数
は、送信周波数変更後直ちに適正なものとなる。
【0019】これらの例においては、送信周波数の変更
量が加算されて送信周波数変更直後のドップラ周波数が
決定されているが、必ずしも送信周波数の変更量そのも
のが加算される必要はなく、それに近い値が加算されて
もよい。そのような値が従来の平滑化手段5で平滑化さ
れたドップラ周波数に加算されることにより、真のドッ
プラ周波数近い値が、今回のドップラ周波数となる。
そのため、例えばこの値のみを次回のドップラ周波数決
定の基準値とすると、次回においては、特に異常のない
かぎり、この値から推定される推定値から許容範囲内に
生のドップラ周波数の値が入ることとなり、次回の最終
的なドップラ周波数は、生のドップラ周波数となる。し
たがって、今回のドップラ周波数が必ずしも生のドップ
ラ周波数と同じ値でなくとも、次回以降のドップラ周波
数を適正に決定するのには有効なのである。
【0020】なお、上記のような平滑化規則の変更は、
受信波の信号またはデータが同様に平滑化されている場
合についても同じように行うことができる。
【0021】
【発明の効果】このように、送信周波数変更時の信号ま
たはデータの平滑化規則を変更することにより、対地車
速演算手段6に適正なドップラ周波数の値が送られ、算
出される対地車速の誤差が小さくて済む。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3に示すように、波としての超音波を路面に向
かって送信する送信器10は、送信周波数決定装置12
を介して、水晶を振動子とする発振器14に接続されて
いる。一方、送信された超音波のうち路面で反射された
ものを受信する受信器16は、アンプ(図において「A
MP」で表す。他のアンプについても同じとする)1
8,バンドパスフィルタ(図において「BPF」で表
す。他のバンドパスフィルタについても同じとする)2
0およびアンプ22に接続されている。受信器16から
出力された受信波の信号は、まずアンプ18により増幅
され、続いてバンドパスフィルタ20により不要な信号
が除去され、その後アンプ22により再び増幅される。
なお、送信器10および受信器16は、車両の後方を向
き、路面に向かって所定の角度を持って取り付けられて
いる。送信周波数決定装置12の入力端子とアンプ22
の出力端子とは接続されており、受信器16によって受
信された路面の反射波の周波数に応じて送信器10の送
信周波数が変更され、本ドップラ式対地車速検出装置が
できる限り受信感度の高い周波数領域で作動するようさ
れる。
【0023】送信器10の入力端子とアンプ22の出力
端子とは、いずれもミキサ24の入力端子と接続されて
いる。送信周波数決定装置12から送信器10に入力さ
れた送信波信号と同じ信号と、受信器16から出力さ
れ、濾波,増幅された受信波信号とがミキサ24に入力
されるようになっているのであり、このミキサ24にお
いては、波のうなりを利用して、送信周波数fo と受信
周波数(fo +fd )との差であるドップラ周波数fd
に等しい周波数を持つ低周波成分と、それらの和(2・
fo +fd )に等しい周波数を持つ高周波成分とが重な
りあった波が合成される。この合成波はバンドパスフィ
ルタ26に入力され、ここで低周波成分、すなわちドッ
プラ周波数fd に等しい周波数を持つ波のみが取り出さ
れて、ドップラ周波数平滑化装置28に入力される。ド
ップラ周波数は、入力されたドップラ周波数平滑化装置
28で平滑化された後、対地車速演算装置30に入力さ
れて対地車速が演算され、対地車速表示装置31に表示
される。
【0024】なお、ドップラ周波数平滑化装置28およ
び対地車速演算装置30は図6に示す如く、CPU3
2,ROM34,RAM36およびバスを含むコンピュ
ータ38を主体として構成されている。ROM34に
は、図7に示す如く、ドップラ周波数を平滑化規則に従
って平滑化する基礎平滑化プログラムが格納された基礎
平滑化プログラムメモリ40,平滑化規則を変更する平
滑化規則変更プログラムが格納された平滑化規則変更プ
ログラムメモリ42車両の対地車速を決定する対地車
速演算プログラムが格納された対地車速演算プログラム
メモリ44等、種々のプログラムメモリが設けられてい
る。また、RAM36には、図8に示す如く、ドップラ
周波数取得装置により取得された生のドップラ周波数を
格納する生ドップラ周波数メモリ46はじめ、各種加工
されたドップラ周波数等を格納するメモリがある。
【0025】基礎平滑化プログラムは、バンドパスフィ
ルタ20,26によって排除できなかったドップラ波の
ノイズをコンピュータソフトによって排除し、最終的な
ドップラ周波数を取得するものである。路面の凹凸形状
の変化等に起因する各種のノイズが受信波に重なり、バ
ンドパスフィルタ20,26によって排除できない場合
がある。そのような場合、ノイズがドップラ周波数に重
なるため、ドップラ周波数に基づく対地速度の演算が正
確に行われない。このようなノイズを除去することによ
り車両の対地速度を適正に演算するためにドップラ周波
数の平滑化が行われるのである。
【0026】平滑化規則変更プログラムは、上記基礎平
滑化プログラムにおいて取得される最終的なドップラ周
波数が、送信周波数が変更される際に送信周波数の変更
に伴って適正にシフトした値となるよう、平滑化規則を
変更するものである。本実施例においては、平滑化規則
変更プログラムの実行により、基礎平滑化プログラムの
実行によって平滑化されたドップラ周波数がさらに処理
されるのであり、その結果、平滑化規則が変更されるこ
とになるのである。平滑化条件を変更しないと、周波数
変更に伴うドップラ周波数のシフトがノイズとみなさ
れ、平滑化が行われて、取得される最終的なドップラ周
波数が真の値から大きくずれてしまうためである。
【0027】図2に基礎平滑化プログラムのフローチャ
ートを示す。基礎平滑化プログラムの実行時には、ステ
ップ1(以下、S1とする)において、前回の最終的な
ドップラ周波数(本ステップの前回の実行の時に、RA
M36の最終ドップラ周波数メモリ48に記憶されてい
る)Fdfが読み込まれる。続いて、S2においてBPF
20からの今回の生のドップラ周波数FdrがRAM36
の生ドップラ周波数メモリ46に格納される。その後、
S3において、生のドップラ周波数Fdrが、前回の最終
的なドップラ周波数Fdfを中心とする許容範囲の上限値
(=Fdf+α)より小さいか否かが判定される。今回の
生のドプラ周波数Fdrが、上限値より小さく判定がY
ESの場合、S4において今回の生のドップラ周波数F
drが、前回の最終的なドップラ周波数Fdfを中心とする
許容範囲の下限値(=Fdf−α)より大きいか否かが判
定される。今回の生のドップラ周波数Fdrが、下限値よ
り大きく判定がYESの場合、S5において今回の生の
ドップラ周波数Fdrが今回の検出ドップラ周波数Fddと
してRAM36の検出ドップラ周波数メモリ50に格納
されてプログラムの実行が終了する。検出ドップラ周波
数が仮の最終的なドップラ周波数として記憶されるので
ある。
【0028】一方、S3において今回の生のドップラ周
波数Fdrが上限値より小さくなく判定がNOの場合、S
6において、その上限値(=Fdf+α)が今回の検出ド
ップラ周波数Fddとして検出ドップラ周波数メモリ50
に格納されてプログラムの実行が終了する。また、S4
において今回の生のドップラ周波数Fdrが下限値より大
きくなく判定がNOの場合、S7において、その下限値
(=Fdf−α)が今回の検出ドップラ周波数Fddとして
検出ドップラ周波数メモリ50に格納されてプログラム
の実行が終了する。
【0029】平滑化規則変更プログラムのフローチャー
トを図1に示す。S10で前回のルーチンの実行で送信
周波数決定装置12からRAM36に取り込まれて今回
送信周波数メモリ52に格納された前回の送信周波数F
obが、今回送信周波数メモリ52から前回送信周波数メ
モリ54に移され、その後、新たに今回の送信周波数F
onが今回送信周波数メモリ52に格納される。次に、S
11で基礎平滑化プログラムで取得された検出ドップラ
周波数Fddが読み込まれた後、S12で前回の送信周波
数Fobと今回の送信周波数Fonとが比較される。両者が
同一であればS11で読み込まれた検出ドップラ周波数
Fddが今回の最終的なドップラ周波数Fdfとされ、S1
3でRAM36の最終ドップラ周波数メモリ48に格納
されてプログラムが終了する。両者が異なる場合は、S
14が実行される。
【0030】S14では、今回の生のドップラ周波数F
drと今回の検出ドップラ周波数Fddとが比較される。両
者が同一の場合にはS11で読み込まれた検出ドップラ
周波数Fddが最終的なドップラ周波数Fdfとされ、最終
ドップラ周波数メモリ48に格納されてプログラムが終
了する。両者が異なる場合は、S15が実行される。S
15では、今回の検出ドップラ周波数Fddと、前回の送
信周波数Fobと今回の送信周波数Fonとの差である送信
周波数の変更量Focとが加算されて今回の最終的なドッ
プラ周波数Fdfとされ、最終ドップラ周波数メモリ48
に格納されてプログラムの実行が終了する。
【0031】車両速度の演算は、次式を用いて行われ、
演算結果は、RAM36の対地車速メモリ58に格納さ
れた後に、対地車速表示装置31に表示される。
【0032】
【数1】 V:対地車速 C:超音波の進行速度 Fon:送信周波数 Fdf:最終的なドップラ周波数 θ:送信波および受信波の車両進行方向に対する傾斜角度
【0033】上式において、超音波の進行速度Cおよび
傾斜角度θは定数であるため、対地車速は送信周波数F
onと最終的なドップラ周波数Fdfにより決定される。し
たがって、最終的なドップラ周波数Fdfを送信周波数の
変化に応じて適切に取得することにより、対地車速Vの
演算を正確に行うことができる。
【0034】以上の説明から明らかなように、本実施例
では、ミキサ24とBPF26とがドップラ周波数取得
手段を構成し、コンピュータ38の基礎平滑化プログラ
ムを実行する部分が平滑化手段を構成し、平滑化規則変
更プログラムを実行する部分が平滑化規則変更手段を構
成している。
【0035】以上、本発明の一実施例を詳細に説明した
が、本発明はこの実施例に限定されず、例えば、ドップ
ラ周波数取得手段等は、コンピュータソフトによって構
成されてもよく、平滑化手段は、複数個のデータを基準
として、ドップラ周波数の補正を行うものとしてもよ
い。平滑化規則変更手段においては、平滑化規則を、平
滑化手段で平滑化された後のドップラ周波数をさらに
理することとするばかりでなく、平滑化前のドップラ周
波数を処理することとしてもよく、これら別途行われる
処理の方法も、送信周波数の変更量を加えることに限ら
れるものではなく、適当な値の加算等としてもよい。ま
た、ドップラ周波数取得手段,平滑化手段,平滑化規則
変更手段および対地車速演算手段等の各手段は、それぞ
れが独立に構成されても良く、それらの一部もしくは全
てが一体不可分に構成されてもよい。その他、特許請求
の範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種
々の変更、改良を施した態様で本発明を実施することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるドップラ式対地車速検
出装置の平滑化規則変更プログラムのフローチャートで
ある。
【図2】上記実施例の基礎平滑化プログラムのフローチ
ャートである。
【図3】上記実施例の装置の構成を概念的に示す図であ
る。
【図4】送信周波数の切替え時の周波数変化の様子を示
すグラフである。
【図5】送信周波数切替えに伴うドップラ周波数の変化
の様子を示すグラフである。
【図6】上記実施例のコンピュータの入出力を表す図で
ある。
【図7】上記コンピュータのROMの構成を概念的に示
す図である。
【図8】上記コンピュータのRAMの構成を概念的に示
す図である。
【図9】本発明を構成する手段等の対応関係を示す概念
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−287183(JP,A) 特開 昭63−241485(JP,A) 特開 平5−312944(JP,A) 特開 平1−270428(JP,A) 特開 昭61−64238(JP,A) 特公 平3−44769(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 路面に向かって波を送信する送信部と、 送信された波のうち路面で反射したものを受信する受信
    部と、 前記受信部の受信周波数が予定の範囲に保たれるように
    前記送信部の送信周波数を決定する送信周波数決定手段
    と、 前記送信部の送信周波数と前記受信部の受信周波数との
    差であるドップラ周波数を取得するドップラ周波数取得
    手段と、 前記ドップラ周波数取得手段で取得されたドップラ周波
    数および前記送信周波数に基づいて対地車速を演算する
    対地車速演算手段と、 前記受信部から前記対地車速演算手段の直前までの少な
    くとも一箇所に設けられ、その一箇所における信号また
    はデータの平滑化を平滑化規則に従って行う平滑化手段
    とを含むドップラ式対地車速検出装置において、 前記送信周波数の変更時に前記平滑化規則を、前記対地
    車速演算手段によって演算される対地車速を送信周波数
    の変更に迅速に追従させる平滑化規則に、一時的に変更
    する平滑化規則変更手段を設けたことを特徴とするドッ
    プラ式対地車速検出装置。
JP5085635A 1993-03-19 1993-03-19 ドップラ式対地車速検出装置 Expired - Lifetime JP2613164B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5085635A JP2613164B2 (ja) 1993-03-19 1993-03-19 ドップラ式対地車速検出装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5085635A JP2613164B2 (ja) 1993-03-19 1993-03-19 ドップラ式対地車速検出装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06300842A JPH06300842A (ja) 1994-10-28
JP2613164B2 true JP2613164B2 (ja) 1997-05-21

Family

ID=13864298

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5085635A Expired - Lifetime JP2613164B2 (ja) 1993-03-19 1993-03-19 ドップラ式対地車速検出装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2613164B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06300842A (ja) 1994-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101766496A (zh) 一种噪声估计方法和一键优化方法及其系统
US5111825A (en) Ultrasonic Doppler flow meter
JPH032433B2 (ja)
US6583754B2 (en) Fast fourier transform signal processing method for doppler radar speed sensor
JP2613164B2 (ja) ドップラ式対地車速検出装置
US5352856A (en) Method and apparatus for inputting coordinates
JP4354607B2 (ja) ドリフト除去装置及びドリフト除去方法、移動体の挙動検出センサ。
US5706817A (en) Filtering method for ultrasonic color doppler imaging system
JP3441562B2 (ja) ヨーレイト推定器及びヨーレイトセンサ故障診断装置
JP3602078B2 (ja) 人工衛星の姿勢検出装置
JP2795610B2 (ja) 超音波診断装置
JP2560595B2 (ja) ドップラ式対地車速検出装置
US6463364B2 (en) Offline apparatus for detecting attitude of artificial satellite in wide-band and method thereof
JP2628585B2 (ja) レーダ装置
JP3508643B2 (ja) レゾルバの信号処理装置および信号処理方法
JP7058590B2 (ja) 画像歪検出装置及び画像歪検出プログラム
JPH05180940A (ja) 対地車速検出装置
JP3015907B2 (ja) 車両感知器
JPH10160746A (ja) 潮流計測装置
JP2546458B2 (ja) 対地車速検出装置
JP2551300B2 (ja) ドップラ式対地車速検出装置
JP2001045780A (ja) モータの速度制御装置
JPH0370797B2 (ja)
JP2827823B2 (ja) 衛星追尾方式
JP2720267B2 (ja) ドップラ式車速検出装置