JP2560595B2 - ドップラ式対地車速検出装置 - Google Patents
ドップラ式対地車速検出装置Info
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- JP2560595B2 JP2560595B2 JP4192978A JP19297892A JP2560595B2 JP 2560595 B2 JP2560595 B2 JP 2560595B2 JP 4192978 A JP4192978 A JP 4192978A JP 19297892 A JP19297892 A JP 19297892A JP 2560595 B2 JP2560595 B2 JP 2560595B2
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- Japan
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- cycle
- ground vehicle
- time
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- Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、波のドップラ効果を利
用して車両の対地速度を検出するドップラ式対地車速検
出装置に関するものであり、特に、それの検出精度を向
上させる技術に関するものである。
用して車両の対地速度を検出するドップラ式対地車速検
出装置に関するものであり、特に、それの検出精度を向
上させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】上記ドップラ式対地車速検出装置は一般
に、(a) 入力される送信波信号に基づき、路面に向かっ
て波を送信する送信器と、(b) 送信された波のうち前記
路面で反射したものを受信し、受信した波を表す受信波
信号を出力する受信器と、(c)送信器に入力された送信
波信号の周波数(以下、単に送信周波数という)と受信
器から出力された受信波信号の周波数(以下、単に受信
周波数という)とに基づき、波のドップラ効果を利用し
た規則に従って対地車速を決定する対地車速決定手段と
を含むように構成される。
に、(a) 入力される送信波信号に基づき、路面に向かっ
て波を送信する送信器と、(b) 送信された波のうち前記
路面で反射したものを受信し、受信した波を表す受信波
信号を出力する受信器と、(c)送信器に入力された送信
波信号の周波数(以下、単に送信周波数という)と受信
器から出力された受信波信号の周波数(以下、単に受信
周波数という)とに基づき、波のドップラ効果を利用し
た規則に従って対地車速を決定する対地車速決定手段と
を含むように構成される。
【0003】そして、このドップラ式対地車速検出装置
の一形式に次のようなものが存在する。それは、前記送
信器に入力された送信波信号と同じ信号と前記受信器か
ら出力された受信波信号とから、波のうなりを利用し
て、ドップラ周波数を持つ波を表すドップラ周波数信号
を合成するドップラ周波数信号合成器を有し、かつ、前
記対地車速決定手段が、合成されたドップラ周波数信号
に基づいて対地車速を決定する形式であるドップラ式対
地車速検出装置である。
の一形式に次のようなものが存在する。それは、前記送
信器に入力された送信波信号と同じ信号と前記受信器か
ら出力された受信波信号とから、波のうなりを利用し
て、ドップラ周波数を持つ波を表すドップラ周波数信号
を合成するドップラ周波数信号合成器を有し、かつ、前
記対地車速決定手段が、合成されたドップラ周波数信号
に基づいて対地車速を決定する形式であるドップラ式対
地車速検出装置である。
【0004】この形式のドップラ式対地車速検出装置に
おける対地車速の決定方式は次の二つに大別される。そ
の一つは、特開平2−287183号公報に記載されて
いるように、ドップラ周波数信号により表される波を構
成する複数の単位波の、一定時間内の数を測定して対地
車速を決定する周波数測定方式であり、他の一つは、1
個の単位波の時間周期または2以上の一定個数の単位波
全体の時間周期を測定して対地車速を決定する周期測定
方式である。
おける対地車速の決定方式は次の二つに大別される。そ
の一つは、特開平2−287183号公報に記載されて
いるように、ドップラ周波数信号により表される波を構
成する複数の単位波の、一定時間内の数を測定して対地
車速を決定する周波数測定方式であり、他の一つは、1
個の単位波の時間周期または2以上の一定個数の単位波
全体の時間周期を測定して対地車速を決定する周期測定
方式である。
【0005】それら二つの方式のうち、後者の方式、す
なわち周期測定方式には、対地車速の検出応答性を容易
に向上させ得るという利点があるため、本出願人はこの
方式を採用してドップラ式対地車速検出装置を製作し、
これについて種々の実験を行った。
なわち周期測定方式には、対地車速の検出応答性を容易
に向上させ得るという利点があるため、本出願人はこの
方式を採用してドップラ式対地車速検出装置を製作し、
これについて種々の実験を行った。
【0006】この実験により本出願人は次のような事実
を認識した。それは、波のドップラ効果を利用して対地
車速を検出する手法を採用する場合には、既に広く採用
されている手法、すなわち車輪速から車速を推定する手
法を採用する場合とは異なり、外乱の影響を受け易く、
対地車速の検出精度を向上させることがより困難である
という事実である。
を認識した。それは、波のドップラ効果を利用して対地
車速を検出する手法を採用する場合には、既に広く採用
されている手法、すなわち車輪速から車速を推定する手
法を採用する場合とは異なり、外乱の影響を受け易く、
対地車速の検出精度を向上させることがより困難である
という事実である。
【0007】そこで、本出願人はその問題を解決するた
めに次のような対策を案出した。それは、対地車速の許
容範囲という概念を導入することにより、今回の周期決
定のに先立ち、今回の周期決定のための、前回以前に取
得された少なくとも1個の周期に対する許容範囲であっ
て幅が不変であるものを決定し、今回測定された周期が
その許容範囲内にある場合にはその周期を今回の周期に
決定し、その許容範囲から逸脱する場合には今回測定さ
れた周期を補正して今回の周期を決定するという対策で
ある。許容範囲からの逸脱は外乱によるものであるから
そのような場合には測定値をそのまま出力するのではな
くそれを補正して出力するという対策なのである。
めに次のような対策を案出した。それは、対地車速の許
容範囲という概念を導入することにより、今回の周期決
定のに先立ち、今回の周期決定のための、前回以前に取
得された少なくとも1個の周期に対する許容範囲であっ
て幅が不変であるものを決定し、今回測定された周期が
その許容範囲内にある場合にはその周期を今回の周期に
決定し、その許容範囲から逸脱する場合には今回測定さ
れた周期を補正して今回の周期を決定するという対策で
ある。許容範囲からの逸脱は外乱によるものであるから
そのような場合には測定値をそのまま出力するのではな
くそれを補正して出力するという対策なのである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この対策を講
じたドップラ式対地車速検出装置にも問題がある。
じたドップラ式対地車速検出装置にも問題がある。
【0009】このドップラ式対地車速検出装置において
は、対地車速が小さいほどドップラ周波数が小さくな
り、ドップラ周波数信号の波の周期が長くなる。一方、
上述のように、許容範囲の幅は対地車速の大小とは無関
係に一定である。そのため、対地車速が例えば5km/
h程度に小さくなると、周期が急に長くなる結果、今回
測定された周期がたとえ真の値であっても、過去に取得
された周期との関係において相対的に決定された許容範
囲から逸脱してしまう。そのため、対地車速が小さいと
きには、そのことが原因となって、今回測定された周期
に対して予定外の補正が行われてしまい、対地車速の検
出精度が低速域で特に低下するという問題があるのであ
る。
は、対地車速が小さいほどドップラ周波数が小さくな
り、ドップラ周波数信号の波の周期が長くなる。一方、
上述のように、許容範囲の幅は対地車速の大小とは無関
係に一定である。そのため、対地車速が例えば5km/
h程度に小さくなると、周期が急に長くなる結果、今回
測定された周期がたとえ真の値であっても、過去に取得
された周期との関係において相対的に決定された許容範
囲から逸脱してしまう。そのため、対地車速が小さいと
きには、そのことが原因となって、今回測定された周期
に対して予定外の補正が行われてしまい、対地車速の検
出精度が低速域で特に低下するという問題があるのであ
る。
【0010】このような事情に鑑み、本発明は、過去に
取得された周期との関係において相対的に決定される許
容範囲を用いて今回測定された周期から最終値としての
今回の周期を決定する形式のドップラ式対地車速検出装
置において、周期の決定規則を対地車速の大小によって
変化させることにより、上述の問題を解決することを課
題としてなされたものである。
取得された周期との関係において相対的に決定される許
容範囲を用いて今回測定された周期から最終値としての
今回の周期を決定する形式のドップラ式対地車速検出装
置において、周期の決定規則を対地車速の大小によって
変化させることにより、上述の問題を解決することを課
題としてなされたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明は、波のドップラ効果を利用して車両の対地速
度を検出する装置を、図1に示すように、(a) 入力され
る送信波信号に基づき、路面に向かって波を送信する送
信器1と、(b) 送信された波のうち前記路面で反射した
ものを受信し、受信した波を表す受信波信号を出力する
受信器2と、(c) 送信器1に入力された送信波信号と同
じ信号と受信器2から出力された受信波信号とから、波
のうなりを利用して、ドップラ周波数を持つ波を表すド
ップラ周波数信号を合成するドップラ周波数信号合成器
3と、(d) 合成されたドップラ周波数信号の周期を逐次
測定し、測定された周期から最終値としての今回の周期
を決定して対地車速を決定する対地車速決定手段4であ
って、今回の周期決定のための、前回以前に取得された
少なくとも1個の周期に対する許容範囲を対地車速が小
さいときにおいて大きいときより広く決定し、今回測定
された周期がその許容範囲内にある場合にはその周期を
今回の周期に決定し、その許容範囲から逸脱する場合に
は今回測定された周期を補正して今回の周期を決定する
ものとを含む構成としたことを特徴とする。
に本発明は、波のドップラ効果を利用して車両の対地速
度を検出する装置を、図1に示すように、(a) 入力され
る送信波信号に基づき、路面に向かって波を送信する送
信器1と、(b) 送信された波のうち前記路面で反射した
ものを受信し、受信した波を表す受信波信号を出力する
受信器2と、(c) 送信器1に入力された送信波信号と同
じ信号と受信器2から出力された受信波信号とから、波
のうなりを利用して、ドップラ周波数を持つ波を表すド
ップラ周波数信号を合成するドップラ周波数信号合成器
3と、(d) 合成されたドップラ周波数信号の周期を逐次
測定し、測定された周期から最終値としての今回の周期
を決定して対地車速を決定する対地車速決定手段4であ
って、今回の周期決定のための、前回以前に取得された
少なくとも1個の周期に対する許容範囲を対地車速が小
さいときにおいて大きいときより広く決定し、今回測定
された周期がその許容範囲内にある場合にはその周期を
今回の周期に決定し、その許容範囲から逸脱する場合に
は今回測定された周期を補正して今回の周期を決定する
ものとを含む構成としたことを特徴とする。
【0012】なお、ここにおいて「前回以前に取得され
た少なくとも1個の周期」とは例えば、前回以前に測定
された少なくとも1個の周期を意味する場合や、前回以
前に最終値として決定された少なくとも1個の周期を意
味する場合がある。
た少なくとも1個の周期」とは例えば、前回以前に測定
された少なくとも1個の周期を意味する場合や、前回以
前に最終値として決定された少なくとも1個の周期を意
味する場合がある。
【0013】また、ここにおいて「許容範囲を対地車速
が小さいときにおいて大きいときより広く決定する」と
は例えば、対地車速の大小を問わず0でない許容範囲を
決定し、かつ、許容範囲の幅を対地車速が小さいときに
おいて大きいときより広く決定することを意味する場合
や、対地車速が大きいときには許容範囲を決定するが、
小さいときには許容範囲を決定しない(許容範囲を用い
た周期の補正を行わない)ことを意味する場合がある。
が小さいときにおいて大きいときより広く決定する」と
は例えば、対地車速の大小を問わず0でない許容範囲を
決定し、かつ、許容範囲の幅を対地車速が小さいときに
おいて大きいときより広く決定することを意味する場合
や、対地車速が大きいときには許容範囲を決定するが、
小さいときには許容範囲を決定しない(許容範囲を用い
た周期の補正を行わない)ことを意味する場合がある。
【0014】また、ここにおいて「今回測定された周期
を補正して今回の周期を決定する」とは例えば、今回測
定された周期とは無関係に、今回の許容範囲内の設定値
に今回の周期を決定することを意味する場合や、今回測
定された周期を無効としてそれ以前に取得された周期を
流用してそれを今回の周期に決定することを意味する場
合がある。
を補正して今回の周期を決定する」とは例えば、今回測
定された周期とは無関係に、今回の許容範囲内の設定値
に今回の周期を決定することを意味する場合や、今回測
定された周期を無効としてそれ以前に取得された周期を
流用してそれを今回の周期に決定することを意味する場
合がある。
【0015】
【作用】本発明に係るドップラ式対地車速検出装置にお
いては、今回の周期決定のための許容範囲の幅が対地車
速が小さいときにおいて大きいときより広く決定される
ため、対地車速が小さいことのみによって今回測定され
た周期が許容範囲から逸脱してしまうことが回避され、
ひいては、周期の不適当な補正が回避される。
いては、今回の周期決定のための許容範囲の幅が対地車
速が小さいときにおいて大きいときより広く決定される
ため、対地車速が小さいことのみによって今回測定され
た周期が許容範囲から逸脱してしまうことが回避され、
ひいては、周期の不適当な補正が回避される。
【0016】
【発明の効果】このように、本発明によれば、対地車速
が小さいことに起因する周期の不適当な補正が回避され
るため、対地車速全域において検出精度が向上するとい
う効果が得られる。
が小さいことに起因する周期の不適当な補正が回避され
るため、対地車速全域において検出精度が向上するとい
う効果が得られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明のいくつかの実施例であるドッ
プラ式対地車速検出装置を図面に基づいて詳細に説明す
る。
プラ式対地車速検出装置を図面に基づいて詳細に説明す
る。
【0018】本発明の一実施例であるドップラ式対地車
速検出装置は、図2に示すように、送信器10および受
信器12を備えている。それら送信器10および受信器
12はいずれも、音波−電気信号変換手段として圧電素
子を有している。また、それら送信器10および受信器
12は車体の底面に前向きで、かつ路面に一定角度θ
(例えば45度)を有して対向する状態で取り付けられ
ている。
速検出装置は、図2に示すように、送信器10および受
信器12を備えている。それら送信器10および受信器
12はいずれも、音波−電気信号変換手段として圧電素
子を有している。また、それら送信器10および受信器
12は車体の底面に前向きで、かつ路面に一定角度θ
(例えば45度)を有して対向する状態で取り付けられ
ている。
【0019】送信器10は波としての超音波を路面に向
かって送信するものであり、分周器20を経て水晶等を
主体とする発信器22に接続されている。一方、受信器
12は、送信された超音波のうち路面で反射したものを
受信するものであり、アンプ(図において「AMP」で
表す。他のアンプについても同じとする)30,バンド
パスフィルタ(図において「BPF」で表す。他のバン
ドパスフィルタについても同じとする)32およびアン
プ34に順に接続されている。受信器12から出力され
た周期的に変化する電気信号、すなわち受信波信号は、
まずアンプ30により増幅され、続いてバンドパスフィ
ルタ32により不要な信号が除去され、その後アンプ3
4により再び増幅されるようになっているのである。
かって送信するものであり、分周器20を経て水晶等を
主体とする発信器22に接続されている。一方、受信器
12は、送信された超音波のうち路面で反射したものを
受信するものであり、アンプ(図において「AMP」で
表す。他のアンプについても同じとする)30,バンド
パスフィルタ(図において「BPF」で表す。他のバン
ドパスフィルタについても同じとする)32およびアン
プ34に順に接続されている。受信器12から出力され
た周期的に変化する電気信号、すなわち受信波信号は、
まずアンプ30により増幅され、続いてバンドパスフィ
ルタ32により不要な信号が除去され、その後アンプ3
4により再び増幅されるようになっているのである。
【0020】送信器10の入力端子とアンプ34の出力
端子とはいずれも、ミキサ40の入力端子に接続されて
いる。分周器20から送信器10に入力された送信波信
号と同じ信号と受信器12から出力された受信波信号と
が一緒にミキサ40に入力されるようになっているので
あり、このミキサ40においては、波のうなりを利用し
て、送信周波数f0 と受信周波数(f0 +fd )との差
であるドップラ周波数fd に等しい周波数を持つ低周波
成分と、それらの和(2・f0 +fd )に等しい周波数
を持つ高周波成分とが重なり合った波が合成される。こ
の合成波はバンドパスフィルタ42に入力され、ここ
で、低周波成分、すなわちドップラ周波数fd に等しい
周波数を持つ波のみが取り出されて、それを表すドップ
ラ周波数信号が信号処理部50に入力される。
端子とはいずれも、ミキサ40の入力端子に接続されて
いる。分周器20から送信器10に入力された送信波信
号と同じ信号と受信器12から出力された受信波信号と
が一緒にミキサ40に入力されるようになっているので
あり、このミキサ40においては、波のうなりを利用し
て、送信周波数f0 と受信周波数(f0 +fd )との差
であるドップラ周波数fd に等しい周波数を持つ低周波
成分と、それらの和(2・f0 +fd )に等しい周波数
を持つ高周波成分とが重なり合った波が合成される。こ
の合成波はバンドパスフィルタ42に入力され、ここ
で、低周波成分、すなわちドップラ周波数fd に等しい
周波数を持つ波のみが取り出されて、それを表すドップ
ラ周波数信号が信号処理部50に入力される。
【0021】すなわち、本実施例においては、ミキサ4
0とバンドパスフィルタ42とが互いに共同して本発明
における「ドップラ周波数信号合成器3」の一態様を構
成しているのである。
0とバンドパスフィルタ42とが互いに共同して本発明
における「ドップラ周波数信号合成器3」の一態様を構
成しているのである。
【0022】信号処理部50はCPU,ROM,RAM
およびバスを含むコンピュータを主体として構成されて
いる。そして、そのROMには、図3に示すように、パ
ルス化ルーチン,パルス開始時刻検出ルーチン,周期測
定ルーチン(図4にフローチャートで表す)および対地
車速演算ルーチン(それの3つの例を図5〜図7にそれ
ぞれフローチャートで表す)を始めとする各種プログラ
ムが記憶されている。
およびバスを含むコンピュータを主体として構成されて
いる。そして、そのROMには、図3に示すように、パ
ルス化ルーチン,パルス開始時刻検出ルーチン,周期測
定ルーチン(図4にフローチャートで表す)および対地
車速演算ルーチン(それの3つの例を図5〜図7にそれ
ぞれフローチャートで表す)を始めとする各種プログラ
ムが記憶されている。
【0023】パルス化ルーチンは、バンドパスフィルタ
42から入力されたドップラ周波数信号を0でないしき
い値でクランプしてパルス化するものである。
42から入力されたドップラ周波数信号を0でないしき
い値でクランプしてパルス化するものである。
【0024】パルス開始時刻検出ルーチンは、パルス化
ルーチンにより取得された複数のパルスの各々の開始時
刻を逐次検出するものである。検出された開始時刻はR
AM(図8参照)に記憶される。
ルーチンにより取得された複数のパルスの各々の開始時
刻を逐次検出するものである。検出された開始時刻はR
AM(図8参照)に記憶される。
【0025】周期測定ルーチンは、概略的に説明すれ
ば、まず、今回測定されたパルス開始時刻t(i) から前
回測定されたパルス開始時刻t(i-1) を引くことによっ
て、今回の周期の暫定値(以下、単に今回の暫定周期と
いう)TPRVを演算し、続いて、前回検出された対地
車速Vが基準車速Aより大きいか否かを判定し、そうで
あれば、対地車速Vの大小とは無関係に幅が不変である
許容範囲を利用して、今回の暫定周期TPRVから今回
の周期の最終値(以下、単に最終周期という)TFNL
を演算し、一方、前回の対地車速Vが基準車速A以下で
ある場合には、今回の暫定周期TPRVをそのまま今回
の最終周期TFNLに決定する。
ば、まず、今回測定されたパルス開始時刻t(i) から前
回測定されたパルス開始時刻t(i-1) を引くことによっ
て、今回の周期の暫定値(以下、単に今回の暫定周期と
いう)TPRVを演算し、続いて、前回検出された対地
車速Vが基準車速Aより大きいか否かを判定し、そうで
あれば、対地車速Vの大小とは無関係に幅が不変である
許容範囲を利用して、今回の暫定周期TPRVから今回
の周期の最終値(以下、単に最終周期という)TFNL
を演算し、一方、前回の対地車速Vが基準車速A以下で
ある場合には、今回の暫定周期TPRVをそのまま今回
の最終周期TFNLに決定する。
【0026】ここで、許容範囲の概念を具体的に説明す
る。本実施例においては、前回までの過去複数個の暫定
周期TPRVの平均値(以下、単に平均周期TMEAN
という)に対して相対的に決定される相対許容範囲(こ
れが本発明における「前回以前に取得された少なくとも
1個の周期に対する許容範囲」の一態様である)のみな
らず、その平均周期TMEANの大小とは無関係に決定
される絶対許容範囲が採用されている。相対許容範囲
は、平均周期TMEANと上方許容量ΔTUPとの和で
ある上限値αMAX と、平均周期TMEANから下方許容
量ΔTDOWNを引いた値である下限値αMIN とで画定
されるものであり、車両性能から決まる車両の加・減速
度の上限値の下で過去の対地車速Vに対して想定される
車速の範囲に相当するものである。一方、絶対許容範囲
は、上限値βMAX と下限値βMIN とで画定されるもので
あり、車両の最高速度との関係において車速が取り得る
範囲(例えば、0〜200km/h)に相当するもので
ある。
る。本実施例においては、前回までの過去複数個の暫定
周期TPRVの平均値(以下、単に平均周期TMEAN
という)に対して相対的に決定される相対許容範囲(こ
れが本発明における「前回以前に取得された少なくとも
1個の周期に対する許容範囲」の一態様である)のみな
らず、その平均周期TMEANの大小とは無関係に決定
される絶対許容範囲が採用されている。相対許容範囲
は、平均周期TMEANと上方許容量ΔTUPとの和で
ある上限値αMAX と、平均周期TMEANから下方許容
量ΔTDOWNを引いた値である下限値αMIN とで画定
されるものであり、車両性能から決まる車両の加・減速
度の上限値の下で過去の対地車速Vに対して想定される
車速の範囲に相当するものである。一方、絶対許容範囲
は、上限値βMAX と下限値βMIN とで画定されるもので
あり、車両の最高速度との関係において車速が取り得る
範囲(例えば、0〜200km/h)に相当するもので
ある。
【0027】それら相対許容範囲と絶対許容範囲との関
係は、図9に示すように、絶対許容範囲内に相対許容範
囲全域が含まれる第1の関係(図において「」で示
す)と、相対許容範囲が絶対許容範囲に対して下方に一
部だけ逸脱する第2の関係(図において「」で示す)
と、相対許容範囲が絶対許容範囲に対して下方に完全に
逸脱する第3の関係(図において「」で示す)と、相
対許容範囲が絶対許容範囲に対して上方に一部だけ逸脱
する第4の関係(図において「」で示す)と、相対許
容範囲が絶対許容範囲に対して上方に完全に逸脱する第
5の関係(図において「」で示す)とがある。
係は、図9に示すように、絶対許容範囲内に相対許容範
囲全域が含まれる第1の関係(図において「」で示
す)と、相対許容範囲が絶対許容範囲に対して下方に一
部だけ逸脱する第2の関係(図において「」で示す)
と、相対許容範囲が絶対許容範囲に対して下方に完全に
逸脱する第3の関係(図において「」で示す)と、相
対許容範囲が絶対許容範囲に対して上方に一部だけ逸脱
する第4の関係(図において「」で示す)と、相対許
容範囲が絶対許容範囲に対して上方に完全に逸脱する第
5の関係(図において「」で示す)とがある。
【0028】本実施例においては、以上説明した許容範
囲を用いて暫定周期TPRVから最終周期TFNLが決
定されるが、その内容を具体的に説明する。
囲を用いて暫定周期TPRVから最終周期TFNLが決
定されるが、その内容を具体的に説明する。
【0029】まず、第1の関係にある場合には、(a) 暫
定周期TPRVが相対許容範囲内にある場合には、暫定
周期TPRVがそのまま最終周期TFNLとされ、ま
た、(b) 暫定周期TPRVが相対許容範囲の上限値α
MAX より大きい場合には、その上限値αMAX が最終周期
TFNLとされ、また、(c) 暫定周期TPRVが相対許
容範囲の下限値αMIN より小さい場合には、その下限値
αMIN が最終周期TFNLとされる。
定周期TPRVが相対許容範囲内にある場合には、暫定
周期TPRVがそのまま最終周期TFNLとされ、ま
た、(b) 暫定周期TPRVが相対許容範囲の上限値α
MAX より大きい場合には、その上限値αMAX が最終周期
TFNLとされ、また、(c) 暫定周期TPRVが相対許
容範囲の下限値αMIN より小さい場合には、その下限値
αMIN が最終周期TFNLとされる。
【0030】また、第2の関係にある場合には、(a) 暫
定周期TPRVが絶対許容範囲の下限値βMIN 以上であ
り、かつ相対許容範囲の上限値αMAX 以下である場合に
は、暫定周期TPRVがそのまま最終周期TFNLとさ
れ、また、(b) 暫定周期TPRVが相対許容範囲の上限
値αMAX より大きい場合には、その上限値αMAX が最終
周期TFNLとされ、また、(c) 暫定周期TPRVが絶
対許容範囲の下限値βMIN より小さい場合には、その下
限値βMIN が最終周期TFNLとされる。
定周期TPRVが絶対許容範囲の下限値βMIN 以上であ
り、かつ相対許容範囲の上限値αMAX 以下である場合に
は、暫定周期TPRVがそのまま最終周期TFNLとさ
れ、また、(b) 暫定周期TPRVが相対許容範囲の上限
値αMAX より大きい場合には、その上限値αMAX が最終
周期TFNLとされ、また、(c) 暫定周期TPRVが絶
対許容範囲の下限値βMIN より小さい場合には、その下
限値βMIN が最終周期TFNLとされる。
【0031】また、第3の関係にある場合には、いかな
る場合にも絶対許容範囲の下限値β MIN が最終周期TF
NLとされる。
る場合にも絶対許容範囲の下限値β MIN が最終周期TF
NLとされる。
【0032】また、第4の関係にある場合および第5の
関係にある場合にはそれぞれ、第2の関係にある場合お
よび第3の関係にある場合に準じて最終周期TFNLが
決定される。
関係にある場合にはそれぞれ、第2の関係にある場合お
よび第3の関係にある場合に準じて最終周期TFNLが
決定される。
【0033】次に周期測定ルーチンの内容を図4に基づ
いて詳細に説明する。
いて詳細に説明する。
【0034】信号処理部50のコンピュータの電源が投
入されれば、本ルーチンは一定微小時間ごとに周期的に
実行される。
入されれば、本ルーチンは一定微小時間ごとに周期的に
実行される。
【0035】まず、ステップS1(以下、単にS1で表
す。他のステップについても同じとする)において、R
AMから今回のパルス開始時刻t(i) と前回のパルス開
始時刻t(i-1) とがそれぞれ読み出され、前者の値から
後者の値を引くことによって今回の暫定周期TPRVが
演算される。続いて、S2において、RAMから前回の
対地車速Vが読み出され、それが基準車速A(例えば、
20km/h)より大きいか否かが判定される。今回は
そうであると仮定すれば、判定がYESとなり、S3に
おいて、前回から過去複数回までに測定された暫定周期
TPRVがRAMから読み出され、それの平均値である
平均周期TMEANが演算され、その平均周期TMEA
Nと上方許容量ΔTUP(これは不変値として予めRO
Mに記憶されている)との和が今回の、前記相対許容範
囲の上限値αMAX とされる。この上限値αMAX はRAM
に記憶される。その後、S4において、上記平均周期T
MEANから下方許容量ΔTDOWN(これも不変値と
して予めROMに記憶されている)を引いた値が今回
の、相対許容範囲の下限値αMIN とされる。この下限値
αMIN もRAMに記憶される。
す。他のステップについても同じとする)において、R
AMから今回のパルス開始時刻t(i) と前回のパルス開
始時刻t(i-1) とがそれぞれ読み出され、前者の値から
後者の値を引くことによって今回の暫定周期TPRVが
演算される。続いて、S2において、RAMから前回の
対地車速Vが読み出され、それが基準車速A(例えば、
20km/h)より大きいか否かが判定される。今回は
そうであると仮定すれば、判定がYESとなり、S3に
おいて、前回から過去複数回までに測定された暫定周期
TPRVがRAMから読み出され、それの平均値である
平均周期TMEANが演算され、その平均周期TMEA
Nと上方許容量ΔTUP(これは不変値として予めRO
Mに記憶されている)との和が今回の、前記相対許容範
囲の上限値αMAX とされる。この上限値αMAX はRAM
に記憶される。その後、S4において、上記平均周期T
MEANから下方許容量ΔTDOWN(これも不変値と
して予めROMに記憶されている)を引いた値が今回
の、相対許容範囲の下限値αMIN とされる。この下限値
αMIN もRAMに記憶される。
【0036】続いて、S5において、それら上限値α
MAX および下限値αMIN によって画定される相対許容範
囲の下で、前述のようにして、今回の暫定周期TPRV
から今回の最終周期TFNLが演算される。演算された
最終周期TFNLはRAMに記憶される。以上で本ルー
チンの一回の実行が終了する。
MAX および下限値αMIN によって画定される相対許容範
囲の下で、前述のようにして、今回の暫定周期TPRV
から今回の最終周期TFNLが演算される。演算された
最終周期TFNLはRAMに記憶される。以上で本ルー
チンの一回の実行が終了する。
【0037】これに対して、前回の対地車速Vが基準車
速A以下である場合には、S2の判定がNOとなり、S
6において、今回の暫定周期TPRVがそのまま今回の
最終周期TFNLとされ、以上で本ルーチンの一回の実
行が終了する。
速A以下である場合には、S2の判定がNOとなり、S
6において、今回の暫定周期TPRVがそのまま今回の
最終周期TFNLとされ、以上で本ルーチンの一回の実
行が終了する。
【0038】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、対地車速Vが小さいときには、許容範囲を
用いた周期補正が省略されるため、対地車速Vが小さい
ために本来であれば最終周期TFNLが長くなるべきで
あるにもかかわらず、演算された最終周期TFNLが短
くなってしまうという事態の発生が回避され、対地車速
Vが小さいことが原因で対地車速Vの検出値が真の値よ
り大きくなってしまうことが防止される。
においては、対地車速Vが小さいときには、許容範囲を
用いた周期補正が省略されるため、対地車速Vが小さい
ために本来であれば最終周期TFNLが長くなるべきで
あるにもかかわらず、演算された最終周期TFNLが短
くなってしまうという事態の発生が回避され、対地車速
Vが小さいことが原因で対地車速Vの検出値が真の値よ
り大きくなってしまうことが防止される。
【0039】このように、本実施例においては、真の対
地車速Vが小さくなるのに応じて最終周期TFNLが長
くなるように決定されるため、真の対地車速Vに精度よ
く合致した対地車速Vの検出結果が得られることになる
のであるが、本実施例においては、さらに、真の対地車
速Vが0であるときには対地車速Vの検出値も0となる
ことが保証されるように対地車速Vが演算されるように
なっている。すなわち、本来であれば対地車速Vの検出
値が0であるべきか否かを予想し、そうであれば今回の
対地車速Vの検出値を強制的に0とするようにして対地
車速Vが演算されるようになっているのである。
地車速Vが小さくなるのに応じて最終周期TFNLが長
くなるように決定されるため、真の対地車速Vに精度よ
く合致した対地車速Vの検出結果が得られることになる
のであるが、本実施例においては、さらに、真の対地車
速Vが0であるときには対地車速Vの検出値も0となる
ことが保証されるように対地車速Vが演算されるように
なっている。すなわち、本来であれば対地車速Vの検出
値が0であるべきか否かを予想し、そうであれば今回の
対地車速Vの検出値を強制的に0とするようにして対地
車速Vが演算されるようになっているのである。
【0040】そのような演算の手法には例えば、次の3
つの方式が採用される。
つの方式が採用される。
【0041】第1の方式は、今回の最終周期TFNLか
ら今回の対地車速の暫定値(以下、暫定対地車速とい
う)VPRVを演算し、それを参照して今回の対地車速
の最終値(以下、最終対地車速という)VFNLを演算
するが、今回の暫定対地車速VPRVが0であるかまた
はそれに十分に近い場合には、前回の最終対地車速VF
NLが0であるかまたはそれに十分近いことを条件とし
て、今回の最終対地車速VFNLを強制的に0とする方
式である。
ら今回の対地車速の暫定値(以下、暫定対地車速とい
う)VPRVを演算し、それを参照して今回の対地車速
の最終値(以下、最終対地車速という)VFNLを演算
するが、今回の暫定対地車速VPRVが0であるかまた
はそれに十分に近い場合には、前回の最終対地車速VF
NLが0であるかまたはそれに十分近いことを条件とし
て、今回の最終対地車速VFNLを強制的に0とする方
式である。
【0042】そして、この方式を採用した対地車速演算
ルーチンは例えば、図5にフローチャートで表されるも
のとすることができる。すなわち、まず、S101にお
いて、RAMから今回の最終周期TFNLが読み出さ
れ、次に、S102において、その最終周期TFNLか
ら今回の暫定対地車速VPRVが演算される。続いて、
S103において、その暫定対地車速VPRVが基準車
速Bより小さいか否かが判定され、そうでなければ判定
がNOとなって、S104において、暫定対地車速VP
RVがそのまま最終対地車速VFNLとされる。これに
対して、暫定対地車速VPRVが基準車速Bより小さい
場合には、S103の判定がYESとなって、S105
において、暫定対地車速VPRVが基準車速Cより小さ
いか否かが判定される。そうであれば、S106におい
て、最終対地車速VFNLが0とされ、そうでなけれ
ば、S107において、前回の最終対地車速VFNLが
0であるかまたはそれに十分に近いか否かが判定され
る。そうである場合にも、S106において、最終対地
車速VFNLが0とされるが、そうでない場合には、S
104において、暫定対地車速VPRVが最終対地車速
VFNLとされる。
ルーチンは例えば、図5にフローチャートで表されるも
のとすることができる。すなわち、まず、S101にお
いて、RAMから今回の最終周期TFNLが読み出さ
れ、次に、S102において、その最終周期TFNLか
ら今回の暫定対地車速VPRVが演算される。続いて、
S103において、その暫定対地車速VPRVが基準車
速Bより小さいか否かが判定され、そうでなければ判定
がNOとなって、S104において、暫定対地車速VP
RVがそのまま最終対地車速VFNLとされる。これに
対して、暫定対地車速VPRVが基準車速Bより小さい
場合には、S103の判定がYESとなって、S105
において、暫定対地車速VPRVが基準車速Cより小さ
いか否かが判定される。そうであれば、S106におい
て、最終対地車速VFNLが0とされ、そうでなけれ
ば、S107において、前回の最終対地車速VFNLが
0であるかまたはそれに十分に近いか否かが判定され
る。そうである場合にも、S106において、最終対地
車速VFNLが0とされるが、そうでない場合には、S
104において、暫定対地車速VPRVが最終対地車速
VFNLとされる。
【0043】なお、2個の基準車速BおよびCを用いた
のは、対地車速Vの検出値にチャタリングが発生するの
を防止するためである。例えば、基準車速Bには8km
/h、基準車速Cには5km/hをそれぞれ設定すれ
ば、真の対地車速Vの増加中にはそれが8km/hに達
するまで最終対地車速VFNLが0とされ、以後0でな
い値とされるのに対し、真の対地車速Vの減少中にはそ
れが5km/hに達するまでは最終対地車速VFNLが
0でない値とされ、以後0とされ、このように、強制的
補正を行う状態と行わない状態との間の移行がヒステリ
シスを持つことになるのである。
のは、対地車速Vの検出値にチャタリングが発生するの
を防止するためである。例えば、基準車速Bには8km
/h、基準車速Cには5km/hをそれぞれ設定すれ
ば、真の対地車速Vの増加中にはそれが8km/hに達
するまで最終対地車速VFNLが0とされ、以後0でな
い値とされるのに対し、真の対地車速Vの減少中にはそ
れが5km/hに達するまでは最終対地車速VFNLが
0でない値とされ、以後0とされ、このように、強制的
補正を行う状態と行わない状態との間の移行がヒステリ
シスを持つことになるのである。
【0044】これに対して、第2の方式は、今回の最終
周期TFNLから今回の暫定対地車速VPRVを演算
し、それを参照して今回の最終対地車速VFNLを演算
するが、バンドパスフィルタ42から出力されるドップ
ラ周波数信号をfv変換器により、ドップラ周波数fd
が大きいほど電圧が高くなる周波数電圧に変換し、今回
の周波数電圧が基準電圧Xより小さい場合、すなわちド
ップラ周波数fd が0に十分に近い場合には、今回の最
終対地車速VFNLを強制的に0とする方式である。
周期TFNLから今回の暫定対地車速VPRVを演算
し、それを参照して今回の最終対地車速VFNLを演算
するが、バンドパスフィルタ42から出力されるドップ
ラ周波数信号をfv変換器により、ドップラ周波数fd
が大きいほど電圧が高くなる周波数電圧に変換し、今回
の周波数電圧が基準電圧Xより小さい場合、すなわちド
ップラ周波数fd が0に十分に近い場合には、今回の最
終対地車速VFNLを強制的に0とする方式である。
【0045】そして、この方式を採用した対地車速演算
ルーチンは例えば、図6にフローチャートで表されるも
のとすることができる。すなわち、まず、S201にお
いて、RAMから今回の最終周期TFNLが読み出さ
れ、次に、S202において、その最終周期TFNLか
ら今回の暫定対地車速VPRVが演算される。続いて、
S203において、前記fv変換器から出力された周波
数電圧が基準電圧Xより低いか否かが判定され、そうで
なければS204において暫定対地車速VPRVが最終
対地車速VFNLとされるが、そうであればS205に
おいて最終対地車速VFNLが0とされる。
ルーチンは例えば、図6にフローチャートで表されるも
のとすることができる。すなわち、まず、S201にお
いて、RAMから今回の最終周期TFNLが読み出さ
れ、次に、S202において、その最終周期TFNLか
ら今回の暫定対地車速VPRVが演算される。続いて、
S203において、前記fv変換器から出力された周波
数電圧が基準電圧Xより低いか否かが判定され、そうで
なければS204において暫定対地車速VPRVが最終
対地車速VFNLとされるが、そうであればS205に
おいて最終対地車速VFNLが0とされる。
【0046】また、第3の方式は、今回の最終周期TF
NLから今回の暫定対地車速VPRVを演算し、それを
参照して今回の最終対地車速VFNLを演算するが、今
回の推定車速VSO(車輪速から推定された車速)が0
であるかまたはそれに十分に近い場合には、今回の最終
対地車速VFNLを強制的に0とする方式である。
NLから今回の暫定対地車速VPRVを演算し、それを
参照して今回の最終対地車速VFNLを演算するが、今
回の推定車速VSO(車輪速から推定された車速)が0
であるかまたはそれに十分に近い場合には、今回の最終
対地車速VFNLを強制的に0とする方式である。
【0047】そして、この方式を採用した対地車速演算
ルーチンは例えば、図7にフローチャートで表されるも
のとすることができる。すなわち、まず、S301にお
いて、RAMから今回の最終周期TFNLが読み出さ
れ、次に、S302において、その最終周期TFNLか
ら今回の暫定対地車速VPRVが演算される。続いて、
S303において、今回の推定車速VSOが0であるか
またはそれに十分に近いか否かが判定され、そうでなけ
ればS304において暫定対地車速VPRVが最終対地
車速VFNLとされるが、そうであればS305におい
て最終対地車速VFNLが0とされる。
ルーチンは例えば、図7にフローチャートで表されるも
のとすることができる。すなわち、まず、S301にお
いて、RAMから今回の最終周期TFNLが読み出さ
れ、次に、S302において、その最終周期TFNLか
ら今回の暫定対地車速VPRVが演算される。続いて、
S303において、今回の推定車速VSOが0であるか
またはそれに十分に近いか否かが判定され、そうでなけ
ればS304において暫定対地車速VPRVが最終対地
車速VFNLとされるが、そうであればS305におい
て最終対地車速VFNLが0とされる。
【0048】以上の説明から明らかなように、本実施例
においては、信号処理部50が本発明における「対地車
速決定手段4」の一態様を構成しているのである。
においては、信号処理部50が本発明における「対地車
速決定手段4」の一態様を構成しているのである。
【0049】なお付言すれば、本実施例においては、周
期測定に際し、対地車速Vが小さいときには許容範囲を
用いた周期補正が省略されるようになっていたが、その
ようなときでも許容範囲を用いた周期補正を行い、その
許容範囲の幅を対地車速Vの大小によって変化させるこ
とによって本発明を実施することができる。
期測定に際し、対地車速Vが小さいときには許容範囲を
用いた周期補正が省略されるようになっていたが、その
ようなときでも許容範囲を用いた周期補正を行い、その
許容範囲の幅を対地車速Vの大小によって変化させるこ
とによって本発明を実施することができる。
【0050】その場合の一実施例を説明する。なお、本
実施例は先の実施例と「周期測定ルーチン」が異なるの
みで、他の部分については共通であるため、周期測定ル
ーチンのみを詳細に説明する。
実施例は先の実施例と「周期測定ルーチン」が異なるの
みで、他の部分については共通であるため、周期測定ル
ーチンのみを詳細に説明する。
【0051】このルーチンにおいては図10にフローチ
ャートで表されるように、まず、S401において、前
記S1と同様にして今回の暫定周期TPRVが演算さ
れ、続いて、S402において、前記S2と同様にして
前回の最終対地車速VFNLが基準車速Aより大きいか
否かが判定される。今回はそうであると仮定すれば判定
がYESとなり、S403において、平均周期TMEA
Nと高速走行用の上方許容量ΔTUPHI(これは不変値
として予めROMに記憶されている)との和が今回の上
限値αMAX とされ、その後、S404において、平均周
期TMEANから高速走行用の下方許容量ΔTDOWN
HI(これも不変値として予めROMに記憶されている)
を引いた値が今回の下限値αMIN とされる。続いて、S
405において前記S5と同様にして今回の最終周期T
FNLが演算される。
ャートで表されるように、まず、S401において、前
記S1と同様にして今回の暫定周期TPRVが演算さ
れ、続いて、S402において、前記S2と同様にして
前回の最終対地車速VFNLが基準車速Aより大きいか
否かが判定される。今回はそうであると仮定すれば判定
がYESとなり、S403において、平均周期TMEA
Nと高速走行用の上方許容量ΔTUPHI(これは不変値
として予めROMに記憶されている)との和が今回の上
限値αMAX とされ、その後、S404において、平均周
期TMEANから高速走行用の下方許容量ΔTDOWN
HI(これも不変値として予めROMに記憶されている)
を引いた値が今回の下限値αMIN とされる。続いて、S
405において前記S5と同様にして今回の最終周期T
FNLが演算される。
【0052】これに対して、前回の最終対地車速VFN
Lが基準車速A以下である場合には、S402の判定が
NOとなり、S406において、平均周期TMEANと
低速走行用の上方許容量ΔTUPLO(これは前記上方許
容量ΔTUPHIより大きな値であって、これも不変値と
して予めROMに記憶されている)との和が今回の上限
値αMAX とされ、その後、S407において、平均周期
TMEANから高速走行用の下方許容量ΔTDOWNLO
(これは前記下方許容量ΔTDOWNHIより大きな値で
あって、これも不変値として予めROMに記憶されてい
る)を引いた値が今回の下限値αMIN とされる。続い
て、S405に移行する。
Lが基準車速A以下である場合には、S402の判定が
NOとなり、S406において、平均周期TMEANと
低速走行用の上方許容量ΔTUPLO(これは前記上方許
容量ΔTUPHIより大きな値であって、これも不変値と
して予めROMに記憶されている)との和が今回の上限
値αMAX とされ、その後、S407において、平均周期
TMEANから高速走行用の下方許容量ΔTDOWNLO
(これは前記下方許容量ΔTDOWNHIより大きな値で
あって、これも不変値として予めROMに記憶されてい
る)を引いた値が今回の下限値αMIN とされる。続い
て、S405に移行する。
【0053】なお付言すれば、以上説明した実施例にお
いては、今回の最終周期TFNLから今回の暫定対地車
速VPRVが演算され、それが真の対地車速Vの予測値
(すなわち、今回の暫定対地車速VPRV,前回の最終
対地車速VFNL,周波数電圧または今回の推定車速V
SO)との関係において補正されることによって最終対
地車速VFNLが演算されるようになっていたが、この
ようにすることは本発明を実施する上で不可欠なことで
はなく、例えば、最終周期TFNLから演算された対地
車速Vをそのまま最終値として用いるようにして本発明
を実施することができる。
いては、今回の最終周期TFNLから今回の暫定対地車
速VPRVが演算され、それが真の対地車速Vの予測値
(すなわち、今回の暫定対地車速VPRV,前回の最終
対地車速VFNL,周波数電圧または今回の推定車速V
SO)との関係において補正されることによって最終対
地車速VFNLが演算されるようになっていたが、この
ようにすることは本発明を実施する上で不可欠なことで
はなく、例えば、最終周期TFNLから演算された対地
車速Vをそのまま最終値として用いるようにして本発明
を実施することができる。
【0054】さらに付言すれば、以上説明した実施例に
おいては、ドップラ周波数fd と同じ周波数を持つ波を
構成する複数の単位波の各々について周期が個々に測定
されて対地車速Vが決定されるようになっていたが、例
えば、互いに連続する複数の単位波分の周期を一括して
測定して対地車速Vを決定するようにして本発明を実施
することもできる。
おいては、ドップラ周波数fd と同じ周波数を持つ波を
構成する複数の単位波の各々について周期が個々に測定
されて対地車速Vが決定されるようになっていたが、例
えば、互いに連続する複数の単位波分の周期を一括して
測定して対地車速Vを決定するようにして本発明を実施
することもできる。
【0055】以上、本発明のいくつかの実施例を図面に
基づいて詳細に説明したが、これらの他にも特許請求の
範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々
の変形,改良を施した態様で本発明を実施することがで
きる。
基づいて詳細に説明したが、これらの他にも特許請求の
範囲を逸脱することなく、当業者の知識に基づいて種々
の変形,改良を施した態様で本発明を実施することがで
きる。
【図1】本発明の構成を概念的に示す図である。
【図2】本発明の一実施例であるドップラ式対地車速検
出装置の構成を示す図である。
出装置の構成を示す図である。
【図3】図2における信号処理部のコンピュータのRO
Mの構成を概念的に示す図である。
Mの構成を概念的に示す図である。
【図4】図3における周期測定ルーチンを示すフローチ
ャートである。
ャートである。
【図5】図3における対地車速演算ルーチンの一例を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図6】その対地車速演算ルーチンの別の例を示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図7】その対地車速演算ルーチンのさらに別の例を示
すフローチャートである。
すフローチャートである。
【図8】上記コンピュータのRAMの構成を概念的に示
す図である。
す図である。
【図9】図4の周期測定ルーチンが用いる許容範囲の概
念を説明するための図である。
念を説明するための図である。
【図10】本発明の別の実施例であるドップラ式対地車
速検出装置が用いる周期測定ルーチンを示すフローチャ
ートである。
速検出装置が用いる周期測定ルーチンを示すフローチャ
ートである。
10 送信器 12 受信器 40 ミキサ 42 バンドパスフィルタ 50 信号処理部
Claims (1)
- 【請求項1】 波のドップラ効果を利用して対地車速を
検出する装置であって、 入力される送信波信号に基づき、路面に向かって波を送
信する送信器と、 送信された波のうち前記路面で反射したものを受信し、
受信した波を表す受信波信号を出力する受信器と、 前記送信器に入力された送信波信号と同じ信号と前記受
信器から出力された受信波信号とから、波のうなりを利
用して、ドップラ周波数を持つ波を表すドップラ周波数
信号を合成するドップラ周波数信号合成器と、 合成されたドップラ周波数信号の周期を逐次測定し、今
回測定された周期から最終値としての今回の周期を決定
して前記対地車速を決定する対地車速決定手段であっ
て、今回の周期決定のための、前回以前に取得された少
なくとも1個の周期に対する許容範囲を対地車速が小さ
いときにおいて大きいときより広く決定し、今回測定さ
れた周期がその許容範囲内にある場合にはその周期を今
回の周期に決定し、その許容範囲から逸脱する場合には
今回測定された周期を補正して今回の周期を決定するも
のとを含むことを特徴とするドップラ式対地車速検出装
置。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4192978A JP2560595B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | ドップラ式対地車速検出装置 |
US08/070,104 US5583800A (en) | 1992-06-19 | 1993-06-01 | Vehicle speed sensor utilizing relationship between vehicle wheel speed and doppler-effect speed |
DE4320248A DE4320248A1 (de) | 1992-06-19 | 1993-06-18 | Dopplereffekt-Geschwindigkeitsmeßeinrichtung |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4192978A JP2560595B2 (ja) | 1992-06-26 | 1992-06-26 | ドップラ式対地車速検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0611566A JPH0611566A (ja) | 1994-01-21 |
JP2560595B2 true JP2560595B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=16300207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4192978A Expired - Lifetime JP2560595B2 (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-26 | ドップラ式対地車速検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2560595B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-26 JP JP4192978A patent/JP2560595B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0611566A (ja) | 1994-01-21 |
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