JPH0580152A - 超音波ドツプラ方式対地速度計 - Google Patents

超音波ドツプラ方式対地速度計

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JPH0580152A
JPH0580152A JP27003291A JP27003291A JPH0580152A JP H0580152 A JPH0580152 A JP H0580152A JP 27003291 A JP27003291 A JP 27003291A JP 27003291 A JP27003291 A JP 27003291A JP H0580152 A JPH0580152 A JP H0580152A
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JP
Japan
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doppler
frequency
ultrasonic
ultrasonic wave
vehicle speed
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JP27003291A
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Toshiya Kimura
敏也 木村
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Measurement Of Velocity Or Position Using Acoustic Or Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 受信周波数固定方式の超音波ドップラ方式対
地速度計において、ドップラシフト周波数を示すパルス
の欠落に起因する車速出力の低下および超音波送信周波
数の過度な変動を防止し、精度の高い測定を安定して行
うことの可能な超音波ドップラ方式対地速度計を提供す
る。 【構成】 車両の前方に向かって、かつ路面4に対して
斜めに超音波5を送出し、路面4で反射された超音波5
を受信してこれら送・受信超音波5からドップラ信号を
取り出し、このドップラ信号からドップラシフト周波数
を算出して車速を算出するとともに、この車速値に基づ
いて、受信される超音波の周波数が常に一定となるよう
に送信周波数を制御する形式の超音波ドップラ方式対地
速度計に、ドップラ信号検出手段8から出力されるドッ
プラ信号の強度に基づいてドップラシフト周波数の計測
誤差を推定する手段16を設け、この推定結果に基づい
て車速値を補正した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドップラ効果を用いて
車速を計測する超音波ドップラ方式対地速度計に関し、
特に、車速検出精度の向上および送信周波数の安定を図
ったものである。
【0002】
【従来の技術】図5は、従来の超音波ドップラ方式対地
速度計の一例を示すブロック図である(特開平2−28
7183号公報参照)。図において、1は発振器、2は
発振器1からの信号を増幅するドライブ回路、3はドラ
イブ回路2によって駆動される送信器であり、この送信
器3は、車両の前方に向かって、かつ路面4に対して斜
めに超音波5を送出する。6は路面4で乱反射して帰還
した反射超音波を受信する受信器である。7は受信器6
の受信出力を増幅するプリアンプリファイア、8は発振
器1の発振周波数と受信器6の受信周波数とを乗算して
両者の差分を求めるアナログ掛算器、9は不要なノイズ
を除去し、車速演算に必要な周波数帯域のみの信号を取
り出すためのローパスフィルタ、10はドップラ信号成
分を波形整形するゼロクロスコンパレータ、11はドッ
プラシフト周波数計数手段として機能するパルスカウン
タ、12はCPU等を用いた演算制御部で、パルスカウ
ンタ11からの出力に基づいて車速を算出するととも
に、算出した車速値に基づいて、受信されるドップラ信
号の周波数が車速によらず常に一定となるように発振器
1の周波数を制御する。
【0003】上述した従来の超音波ドップラ方式対地速
度計においては、ドップラシフト周波数、つまりドップ
ラ効果により偏移した偏移周波数(送信周波数と受信周
波数との差)は、ゼロクロスコンパレータ10とパルス
カウンタ11とによって計測している。ここで、ゼロク
ロスコンパレータ10におけるゼロクロス判定のための
コンパレータレベルは、いわゆるノイズの影響を受けな
いように、全くの0値ではなく所定のレベルにまで上げ
ておく必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
超音波ドップラ方式対地速度計にあっては、ゼロクロス
コンパレータ10によりドップラ信号のゼロクロス判定
を行う際に、このゼロクロス判定が不能な箇所があり、
したがって、この箇所においてゼロクロスコンパレータ
10からの出力パルス信号に欠落が生じてしまう、とい
う問題があった。
【0005】ローパスフィルタ9から出力されるドップ
ラ信号は、図3(a)に示すようにビート状を呈してい
る。したがって、ドップラ信号の強度が上述のコンパレ
ータレベルより低い箇所においては、ゼロクロスコンパ
レータ10から出力されるパルス信号に同図(b)に示す
ような欠落が生じてしまう。
【0006】このようなパルスの欠落の度合いは、送信
信号の強度やコンパレータレベル、あるいはこの速度計
を搭載する車両の速度などにより変化するが、例えば送
信音圧を119[dB](送信器3からの距離1[m]、0[dB]
=2×10-5[Pa])、受信回路のゲインを約60[dB]、コン
パレータレベルを約100[mV]とした場合、通常良く用い
られる乾燥アスファルト路面上では約2.5%程度となる
ことが実験で確認されている。また氷面路、雪面といっ
た平坦路面では、その状態にもよるが、7〜8%以上の
欠落率となることもある。
【0007】このため、従来の超音波ドップラ方式対地
速度計においては、演算制御部12によって算出される
車速値が、実車速値よりもパルス欠落分だけ低下してし
まう、という問題を抱えていた。
【0008】のみならず、上述のように、受信されるド
ップラ信号の周波数が常に一定となるように送信周波数
を制御する方式(以下、受信周波数固定方式と称する)
の超音波ドップラ方式対地速度計では、受信されるドッ
プラ信号の強度が著しく低下する、という問題があっ
た。次にこれを説明する。
【0009】図2は、受信周波数固定方式の超音波ドッ
プラ方式対地速度計における送・受信器の感度の周波数
特性の一例を示したものである。この速度計の場合、送
信周波数を110〜130[kHz]としたときに路面4からの信
号帰還率が最も大きくなるため、例えば同図(a)に示す
ような、受信感度が128[kHz]付近でピークとなるQ値の
大きい受信器6が用いられる。また、それに合わせて送
信器3には同図(b)に示すような広帯域のものが用いら
れる。
【0010】受信周波数固定方式の超音波ドップラ方式
対地速度計においては、車速によらず常に受信される超
音波の周波数は一定であるため、図2(a)に示すよう
に、受信器6の感度の周波数特性がこの受信周波数近傍
で鋭いピークを有するような受信器6を設けることがで
きる。この際、送信される超音波は路面に向かって広が
りながら進行するため、受信されるドップラ信号はその
周波数帯域幅が広がってしまうが、図2(a)に示したよ
うな受信器6によれば、それ自体がバンドパスフィルタ
として機能するため、検出されるドップラ信号の周波数
帯域幅が狭くなり、車速演算精度が向上する、という利
点がある。しかしながら、このような感度の周波数特性
の受信器6を用いた場合、受信周波数がピーク感度の周
波数からずれると感度が著しく低下してドップラ信号の
強度が著しく低下する、という問題があった。
【0011】いま、例えば実車速が100[km/h]、またそ
の時のドップラシフト周波数の計算値が、超音波5の照
射角の関係で丁度10[kHz]であったとする。ここで、図
2(a)に示したような受信器6を用いた場合、受信周波
数を128[kHz]を保つためには、ゼロクロスコンパレータ
10においてパルス欠落が全く生じないという条件の下
で送信周波数を118[kHz]に設定すればよい。しかし、路
面が平坦で、例えばパルス欠落が10%程度生じた場合に
は、パルスカウンタ11においてカウントされるパルス
周期(ドップラシフト周波数の測定値)は10−10×0.1
=9[kHz]となるため、送信周波数は128−9=119[kHz]
に設定されてしまう。この周波数で超音波5を照射した
場合、次の(1)式からドップラシフト周波数が10.1[kH
z]となるため、受信周波数は129.1[kHz]に上昇してしま
う。なお、以上の数値は気温15[℃]の場合を想定してい
る。また、超音波5の照射方向と路面4とがなす角、す
なわち超音波照射角θ=60.1°である。
【数1】
【0012】ところが、上述のように、受信器6は128
[kHz]で大きなQ値を持つ周波数特性を有しており、し
たがって、受信周波数が129.1[kHz]に上昇するとその時
の受信感度はピーク感度よりも13[dB]程度低くなる。こ
のように、平坦路面という音波帰還率が小さくなる条件
に、受信感度が低い周波数で受信してしまうという悪条
件が重なると、車速検出精度が低下するだけでなくドッ
プラ信号の受信強度が著しく低下し、極端な場合にはこ
のドップラ信号を検出することができずに計測不能に陥
ってしまうことも生ずる。
【0013】このようなドップラ信号のパルス欠落に対
する処理手段を提案した従来の技術としては、例えば特
開平2−12681号公報、特開昭55−96473号公報、特開昭
57−128869号公報等があるが、これらいずれの技術も、
ドップラ信号のパルス欠落部分を除去し、そこでは演算
出力をしないようにしたものであるため、上述の問題に
対する本質的な解決とはなっていない。
【0014】本発明の目的は、受信周波数固定方式の超
音波ドップラ方式対地速度計において、ドップラシフト
周波数を示すパルスの欠落に起因する車速出力の低下お
よび超音波送信周波数の過度な変動を防止し、精度の高
い測定を安定して行うことの可能な超音波ドップラ方式
対地速度計を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図1に対
応付けて説明すると、本発明は、車両の前方に向かっ
て、かつ路面4に対して斜めに超音波5を送出する超音
波送信手段3と、路面4で反射された超音波5を受信す
る超音波受信手段6と、送出された超音波5と受信され
た超音波5とからドップラ信号を取り出すドップラ信号
検出手段8と、このドップラ信号からドップラシフト周
波数を算出するドップラシフト算出手段10、11と、
このドップラシフト周波数から車速を算出する車速算出
手段17と、この車速値に基づいて、受信される超音波
の周波数が常に一定となるように前記超音波送信手段3
から送出される超音波5の送信周波数を制御する周波数
制御手段18とを備えた超音波ドップラ方式対地速度計
に適用される。そして、上述の目的は、前記ドップラ信
号検出手段8の出力信号の強度に基づいて、前記ドップ
ラシフト算出手段10、11におけるドップラシフト周
波数の計測誤差を推定するドップラシフト周波数補正手
段16を設け、その補正結果に基づいて車速を演算する
ことにより達成される。また、請求項2の発明は、請求
項1に記載の速度計において、前記車速補正手段16
が、前記ドップラ信号検出手段8の出力信号の実効値に
基づいてドップラシフト周波数値を補正するようなもの
である。さらに、請求項3の発明は、請求項2に記載の
速度計において、前記車速補正手段16が、前記ドップ
ラ信号検出手段8の出力信号の実効値に応じて、予め実
験的に求めた補正率によりドップラシフト周波数を補正
するようなものである。
【0016】
【作用】ドップラ信号の強度がドップラシフト算出手段
10、11による周波数検出限界よりも小さくなるとこ
の箇所においてドップラシフト周波数の検出が困難にな
り、ドップラシフト周波数の計測誤差の原因になる。そ
こで、車速補正手段16は、ドップラ信号検出手段8の
出力信号の強度を監視し、この強度に基づいてドップラ
シフト周波数の計測誤差を推定して車速値の補正を行
う。
【0017】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0018】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。図1は本発明による超音波ドップラ方式対
地速度計の一実施例を示すブロック図である。なお、以
下の説明において、上述の従来例と同様の構成要素につ
いては同一の符号を付し、その説明を簡略化する。
【0019】本実施例の超音波ドップラ方式対地速度計
は、従来例の速度計と同様に、発振器1、ドライブ回路
2、送信器3、受信器6、プリアンプリファイア7、ア
ナログ掛算器8、ローパスフィルタ9、ゼロクロスコン
パレータ10、パルスカウンタ11および演算制御手段
12を備えている。本実施例と従来例との相違点は、R
MS/DCコンバータ13およびA/Dコンバータ14
を備えている点および演算制御部12の詳細である。
【0020】RMS/DCコンバータ13は、上述した
ようなローパスフィルタ9を通過後の信号から、この信
号の実効値(RMS値:Root-Mean-Square Value)、す
なわち、(2)式で示すように、その一定時間T(例えば
100[ms])当たりの信号Vtの2乗和の平方根を所定の変
換率で直流アナログ電圧値に変換し、A/Dコンバータ
14は、RMS/DCコンバータ13で得られたアナロ
グ電圧値をデジタル値に変換して演算制御部12に送
る。
【数2】
【0021】また、本実施例の演算制御部12は、図1
に示すように、RMS値に対応するパルス欠落率データ
が予め格納、記憶されたメモリ15と、パルスカウンタ
11およびA/Dコンバータ14の出力に基づいてドッ
プラシフト周波数の補正を行う周波数補正部16と、こ
の周波数補正部16の出力に基づいて車速演算を行う車
速演算部17と、この車速演算部17の出力に基づいて
送信周波数の制御を行う周波数制御部18とを備えてい
る。
【0022】メモリ15には、図4に示すように、RM
S値とパルスカウンタ11で計数されるパルス数の欠落
率との間の関係が予め求められ、このRMS値に対応す
るパルス欠落率データが予め記憶されている。図4に示
すデータは、ローパスフィルタ9の出力信号のRMS値
が0.3〜1.7[V]の範囲で10[mV]毎に変化するように、超
音波の強度を変化させてこれを乾燥アスファルト路面に
向けて照射し、その時の実車速値と演算制御部12で
(後述する車速補正をせずに)算出された車速値との間
の誤差率から導いたものである。実際には路面状況の変
化によりパルス欠落率は変化するが、このような方法で
導いたデータを乾燥アスファルト路面以外の路面に対し
て使用しても支障はない。なお、ここでゼロクロスコン
パレータ10のコンパレータレベルは約80[mV]としてあ
る。
【0023】図4において、RMS値が1.2[V]以上で
あればパルス欠落率は約2.5%で安定するが、それ以下
のRMS値になると急激に欠落率が増大している。な
お、欠落率は上述のゼロクロスコンパレータ10のコン
パレータレベルによっても変化するが、図4に示すよう
な傾向は変わらない。
【0024】なお、請求の範囲と実施例との対応におい
て、送信器3は超音波送信手段を、受信器6は超音波受
信手段を、アナログ乗算器8はドップラ信号検出手段
を、ゼロクロスコンパレータ10およびパルスカウンタ
11はドップラシフト算出手段を、車速演算部は車速演
算手段を、周波数制御部18は周波数制御手段を、周波
数補正部16は車速補正手段をそれぞれ構成している。
【0025】次に、図1を参照して本実施例の動作につ
いて説明する。発振器1で発生された信号は、ドライブ
回路2で増幅されて送信器3に送出され、この送信器3
が駆動されることにより、車両の前方に向けてかつ路面
4に対して斜めに超音波5が送出される。送出された超
音波5は路面4で乱反射し、その一部は車両側に帰還し
て受信器6で受信される。受信器6からの受信出力はプ
リアンプリファイア7で増幅され、アナログ掛算器8で
ドップラ信号のみが取り出される。取り出されたドップ
ラ信号はローパスフィルタ9により検波され、ゼロクロ
スコンパレータ10でパルス信号化され、その単位時間
当たりのパルス数がパルスカウンタ11によりカウント
される。このパルスカウント数は演算制御部12の周波
数補正部16に入力される。
【0026】一方、RMS/DCコンバータ13は、例
えば単位時間を100[ms]としてRMS値を算出し、これ
を直流アナログ電圧値に変換してA/Dコンバータ14
に送出する。A/Dコンバータ14は、このアナログ電
圧値をデジタル値に変換する。RMS値に対応するデジ
タル信号も、演算制御部12の周波数補正部16に入力
される。
【0027】演算制御部12の周波数補正部16は、A
/Dコンバータ14から送られた上記RMS値に対応し
たパルス欠落率をメモリ15から読み出す。次いで、周
波数補正部16は、パルスカウンタ11で得られたパル
スカウント数に次の(3)式で示すように上記パルス欠
落率分だけの補正を施し、その補正した値をドップラシ
フト周波数fdとする。 fd =パルスカウント数/(1−パルス欠落率)……(3)
【0028】さらに、車速演算部17は、この補正され
たドップラシフト周波数fd値を用いて上述の(1)式か
ら車速を算出し、周波数制御部18は、車速演算部17
で求められた車速に基づいて、これに応じた送信周波数
を次の(4)式により算出し、それによって発振器1の周
波数を制御する。 送信周波数=受信周波数(一定)−ドップラシフト周波数(fd)…(4)
【0029】従って、本実施例によれば、ドップラ信号
のRMS値とパルス欠落率との関係を予め求めておき、
車速の計測時にローパスフィルタ9の出力信号のRMS
値をRMS/DCコンバータ13、A/Dコンバータ1
4で算出し、このRMS値に基づいてパルス欠落率を推
定して車速の計測値に補正を施しているので、車速の計
測精度の向上を図ることができることは勿論、いわゆる
受信周波数固定方式の従来の超音波ドップラ方式対地速
度計で問題となっていた受信周波数の変動を抑制するこ
とができ、受信周波数の制御の安定化を図って受信ドッ
プラ信号の強度の確保、ひいては確実な車速計測を図る
ことができる。
【0030】なお、本発明の超音波ドップラ方式対地速
度計は、その細部が上述の一実施例に限定されず、種々
の変形が可能である。一例として、上述した実施例では
パルス欠落率に応じて、パルスカウンタ11によって計
数されたドップラシフト周波数を補正することにより、
間接的に車速値を補正したが、本発明の超音波ドップラ
方式対地速度計は、受信信号よりドップラシフト周波数
をパルスの数として計測し、そのドップラシフト周波数
より車速を算出するとともに、算出した車速値に基づい
て送信周波数を制御するものであるから、パルス欠落率
を反映した補正を直接に施す部分は、その流れのどこで
あっても差支えない。つまり、上述したようにドップラ
シフト周波数を補正する代わりに受信周波数を補正して
も良いし、車速値を算出してから直接その車速値に補正
を施しても良い。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、ドップラ信号の強度に基づいてドップラシフト周
波数の計測誤差を測定し、この計測誤差に基づいて車速
値の補正を行っているので、車速の計測精度の向上を図
ることができることは勿論、いわゆる受信周波数固定方
式の従来の超音波ドップラ方式対地速度計で問題となっ
ていた受信周波数の変動を抑制することができ、受信周
波数の制御の安定化を図って受信ドップラ信号の強度の
確保、ひいては確実な車速計測を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である超音波ドップラ方式対
地速度計を示すブロック図である。
【図2】送・受信器の感度の周波数特性を示す図であ
る。
【図3】ローパスフィルタから出力されるドップラ信号
およびゼロクロスコンパレータから出力されるパルス信
号を示す図である。
【図4】RMS値とパルス欠落率との関係の一例を示す
図である。
【図5】従来の超音波ドップラ方式対地速度計の一例を
示すブロック図である。
【符号の説明】
1 発振器 2 ドライブ回路 3 送信器 4 路面 5 超音波 6 受信器 8 アナログ掛算器 9 ローパスフィルタ 10 ゼロクロスコンパレータ 11 パルスカウンタ 12 演算制御部 13 RMS/DCコンバータ 14 A/Dコンバータ 15 メモリ 16 周波数補正部 17 車速演算部 18 周波数制御部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前方に向かって、かつ路面に対し
    て斜めに超音波を送出する超音波送信手段と、 路面で反射された超音波を受信する超音波受信手段と、 送出された超音波と受信された超音波からドップラ信号
    を取り出すドップラ信号検出手段と、 このドップラ信号からドップラシフト周波数を算出する
    ドップラシフト算出手段と、 このドップラシフト周波数から車速を算出する車速算出
    手段と、 この車速値に基づいて、受信される超音波の周波数が常
    に一定となるように前記超音波送信手段から送出される
    超音波の送信周波数を制御する周波数制御手段とを備え
    た超音波ドップラ方式対地速度計において、 前記ドップラ信号検出手段の出力信号の強度に基づい
    て、前記ドップラシフト算出手段におけるドップラシフ
    ト周波数の計測誤差を推定する手段を備え、この推定結
    果に基づいて前記車速値を演算することを特徴とする超
    音波ドップラ方式対地速度計。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の速度計において、 前記車速補正手段は、前記ドップラ信号検出手段の出力
    信号の実効値に基づいてドップラシフト周波数値を補正
    することを特徴とする超音波ドップラ方式対地速度計。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の速度計において、 前記車速補正手段は、前記ドップラ信号検出手段の出力
    信号の実効値に応じて、予め実験的に求めた補正率によ
    り前記ドップラシフト周波数の計測誤差を推定すること
    を特徴とする超音波ドップラ方式対地速度計。
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