JP2795122B2 - tert−ブチルジメチルクロロシランの回収方法 - Google Patents

tert−ブチルジメチルクロロシランの回収方法

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JP2795122B2 JP5060997A JP6099793A JP2795122B2 JP 2795122 B2 JP2795122 B2 JP 2795122B2 JP 5060997 A JP5060997 A JP 5060997A JP 6099793 A JP6099793 A JP 6099793A JP 2795122 B2 JP2795122 B2 JP 2795122B2
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butyldimethylchlorosilane
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和敏 沼波
昭 山本
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬品製造工業などで
保護基として有用なtert−ブチルジメチルクロロシ
ランを保護基として使用した後に廃棄されているter
t−ブチルペンタメチルジシロキサンから回収する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、医薬品製造の分野では、医薬品合成の過程で中間体
中の活性水素をシリル化剤と反応させて保護基を作り、
目的の反応が行われた後に加水分解してこの保護基を除
去するという方法が広く利用されている。このシリル化
剤としては、安価なトリメチルクロロシラン、及び高価
ではあるがバルキーな置換基を有するため立体選択性が
高く、かつ各種反応試薬に対してかなり安定なtert
−ブチルジメチルクロロシランが主に使用されている。
また、最近のβ−ラクタム系抗生物質やプロスタグラン
ディンの合成中間体は、複数の活性水素を有しており、
各活性水素に対して適切な保護を行うため、上記両シリ
ル化剤を併用することが一般的である。
【0003】このようにトリメチルクロロシランとte
rt−ブチルジメチルクロロシランとの両方でシリル化
された中間体は、目的反応終了後、加水分解により保護
基が除去されるが、その際tert−ブチルペンタメチ
ルジシロキサンが生成する。この化合物から高価なte
rt−ブチルジメチルクロロシランを回収することが望
まれるが、ヘキサメチルジシロキサンなどと異なり、t
ert−ブチルペンタメチルジシロキサンはバルキーな
基を有するため化学的に非常に安定であり、回収は非常
に困難である上、他に有用性もないことから、現状では
廃液として処分されている。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、tert−ブチルペンタメチルジシロキサンからt
ert−ブチルジメチルクロロシランを回収する新規な
方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記目的を達成するため鋭意検討を重ねた結果、tert
−ブチルペンタメチルジシロキサンに対し下記一般式
(1) R1 nSiCl4-n …(1) (但し、式中R1は一価炭化水素基、nは0、1、2又
は3を表す。)で示されるクロロシラン化合物を反応さ
せること、この際触媒として(A)第3級アミンもしく
はその塩又は第4級アンモニウム塩、及び(B)酸の2
種の触媒を用い、これら触媒の存在下に反応を行うこと
により、tert−ブチルペンタメチルジシロキサンか
らtert−ブチルジメチルクロロシランを容易にかつ
高収率で製造、回収することができることを見い出し、
本発明をなすに至ったものである。
【0006】従って、本発明は、tert−ブチルペン
タメチルジシロキサンをtert−ブチルジメチルクロ
ロシランとして回収するに際し、tert−ブチルペン
タメチルジシロキサンに上記一般式(1)で示されるク
ロロシラン化合物を触媒として(A)第3級アミンもし
くはその塩又は第4級アンモニウム塩、及び(B)酸の
存在下に反応させてtert−ブチルジメチルクロロシ
ランを得ることを特徴とするtert−ブチルジメチル
クロロシランの回収方法を提供する。
【0007】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明のtert−ブチルジメチルクロロシランの
回収方法は、上述したようにtert−ブチルペンタメ
チルジシロキサンに下記式(1)で示されるクロロシラ
ン化合物を反応させてtert−ブチルジメチルクロロ
シランを得るものである。
【0008】 R1 nSiCl4-n …(1) (但し、式中R1は一価炭化水素基、nは0、1、2又
は3を表す。)
【0009】ここで、R1の一価炭化水素基としては、
炭素数1〜10、特に1〜8のものが好ましく、また置
換炭化水素基でも非置換であってもよく、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル
基、フェニル基などのアリール基などが挙げられる。
【0010】このような式(1)で示されるクロロシラ
ン化合物としては、トリメチルクロロシラン、ジメチル
ジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジフェニル
ジクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、メチルフ
ェニルジクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン、
テトラクロロシランなどが例示される。これらのいずれ
を使用しても反応は進行するが、価格を考えるとメチル
クロロシラン化合物やテトラクロロシランが有効で、中
でも高い反応性を示し、高純度のtert−ブチルジメ
チルクロロシランを得ることができるメチルトリクロロ
シランが最も有効である。
【0011】本発明の回収方法では、上記tert−ブ
チルペンタメチルジシロキサンとクロロシラン化合物と
の反応に際して2種の触媒を使用する。一方の触媒の第
3級アミンもしくはその塩又は第4級アンモニウム塩と
しては、例えば下記式(2)で示されるものを挙げるこ
とができる。 R2345NY …(2) この式中R2、R3及びR4はそれぞれ同一又は異種の非
置換又は置換一価炭化水素基、R5は水素原子又は非置
換もしくは置換一価炭化水素基を表し、非置換もしくは
置換一価炭化水素基としては上記R1と同様の基を例示
することができる。Yは一価の陰イオンを表し、例えば
塩素イオン、臭素イオン、過塩素酸イオンなどを挙げる
ことができる。
【0012】このような第3級アミンもしくはその塩又
は第4級アンモニウム塩(以下、アミン化合物という場
合がある)として、具体的にはトリメチルアミン塩酸
塩、トリエチルアミン塩酸塩、トリ−n−ブチルアミン
塩酸塩、ジメチルフェニルアミン臭酸塩などの第3級ア
ミン塩、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリド、テ
トラ−n−ブチルアンモニウムブロミドなどの第4級ア
ンモニウム塩が例示でき、これらの1種を単独で又は2
種以上を併用して使用することができる。なお、第3級
アミン塩については、塩の状態ではない第3級アミンを
反応系に仕込み、ここへ酸を添加したり、水あるいはア
ルコールのようなポリハロゲノシランと反応して酸を発
生する化合物を添加したりすることによって系内で第3
級アミン塩に変換しても良い。
【0013】他方の触媒である酸としては、例えば塩化
水素、臭化水素、硫酸、トリフルオロメタンスルホン
酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などが
挙げられ、これらの中でも特に高い触媒活性を示し、か
つ高純度のtert−ブチルジメチルクロロシランを得
ることができる塩化水素が最も有効である。
【0014】これらの始発原料を用いて反応させる際、
tert−ブチルペンタメチルジシロキサンを含む溶液
とクロロシラン化合物とをアミン化合物と共にフラスコ
などの反応装置に仕込み、ここへ撹拌下に酸を滴下ある
いは塩化水素の如く気体の場合には反応の間を通してフ
ィードすることにより行うことが好適である。
【0015】この反応に際し、触媒として使用されるア
ミン化合物の使用量は、広い範囲で変えることができ、
通常反応原料全体に対し、0.001〜80重量%、特
に0.1〜10重量%の範囲で反応系に存在させること
が好ましい。
【0016】また、酸触媒の使用量も広い範囲で変える
ことができ、通常反応原料全体に対し、0.1〜80重
量%、特に1〜20重量%の範囲で使用することが好ま
しい。
【0017】更に、反応温度は0〜200℃、特に20
〜100℃の範囲とすることが好ましい。
【0018】反応終了後、反応液を蒸留することによ
り、目的のtert−ブチルジメチルクロロシランを回
収することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明の回収方法によれば、現在廃液と
して処分されているtert−ブチルペンタメチルジシ
ロキサンから、医薬品工業などで立体選択性が高く、か
つ各種反応試薬に対してかなり安定でシリル化剤として
有用なtert−ブチルジメチルクロロシランを容易か
つ高収率で回収することができる。
【0020】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0021】[実施例1]撹拌機、還流冷却器、ガスフ
ィード管及び温度計を備えた1リットルの四つ口フラス
コにtert−ブチルペンタメチルジシロキサン26
5.9g(1.3モル)、メチルトリクロロシラン12
9.6g(0.87モル)及びテトラ−n−ブチルアン
モニウムクロリド18.1g(65ミリモル)を仕込
み、撹拌下にガスフィード管より0.3リットル/時間
のフィード速度で6時間塩化水素ガスをフィードし、反
応を完結させた。
【0022】得られた反応液を蒸留したところ、ter
t−ブチルジメチルクロロシラン174.8gが得られ
た(収率89%)。この化合物を赤外吸収スペクトル、
核磁気共鳴スペクトル、質量スペクトルにより同定し、
上記化合物であることを確認した。
【0023】[実施例2]実施例1のテトラ−n−ブチ
ルアンモニウムクロリドをトリ−n−ブチルアミン塩酸
塩14.4g(65ミリモル)に変更した以外は実施例
1と同様にして反応を行った結果、tert−ブチルジ
メチルクロロシラン169.1gが得られた(収率86
%)。
【0024】[実施例3]実施例1のテトラ−n−ブチ
ルアンモニウムクロリドをトリ−n−ブチルアミン1
2.0g(65ミリモル)とすると共に、塩化水素のフ
ィード速度を0.5リットル/時間に変更した以外は実
施例1と同様に反応を行った結果、tert−ブチルジ
メチルクロロシラン174.0gが得られた(収率89
%)。
【0025】[実施例4]実施例1のメチルトリクロロ
シランをフェニルメチルジクロロシラン248.4g
(1.3モル)に変更した以外は実施例1と同様に反応
を行った結果、tert−ブチルジメチルクロロシラン
164.3gが得られた(収率84%)。
【0026】[比較例]塩化水素ガスフィードを行わな
かった以外は実施例1と同様に行った結果、tert−
ブチルジメチルクロロシランの生成はほとんど見られな
かった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 昭 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (72)発明者 遠藤 幹夫 新潟県中頸城郡頸城村大字西福島28−1 信越化学工業株式会社 合成技術研究 所内 (56)参考文献 特開 昭63−192788(JP,A) 特開 昭53−147030(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 tert−ブチルペンタメチルジシロキ
    サンをtert−ブチルジメチルクロロシランとして回
    収するに際し、tert−ブチルペンタメチルジシロキ
    サンに下記一般式(1) R1 nSiCl4-n …(1) (但し、式中R1は一価炭化水素基、nは0、1、2又
    は3を表す。)で示されるクロロシラン化合物を触媒と
    して(A)第3級アミンもしくはその塩又は第4級アン
    モニウム塩、及び(B)酸の存在下に反応させて、te
    rt−ブチルジメチルクロロシランを得ることを特徴と
    するtert−ブチルジメチルクロロシランの回収方
    法。
  2. 【請求項2】 クロロシラン化合物がメチルトリクロロ
    シランである請求項1記載のtert−ブチルジメチル
    クロロシランの回収方法。
  3. 【請求項3】 酸触媒が塩化水素である請求項1又は2
    記載のtert−ブチルジメチルクロロシランの回収方
    法。
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CN115124567A (zh) * 2022-06-14 2022-09-30 江苏鑫露化工新材料有限公司 一种二丁基氧化锡固体废料的回收工艺

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