JP2794377B2 - オレフィンオキシド重合体を含有するセルロース製品及びその製造法 - Google Patents

オレフィンオキシド重合体を含有するセルロース製品及びその製造法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】本発明は、セルロース製品及びその製造
法に関する。本発明は、ひだ寄せした形態で提供するこ
とができるソーセージケーシングの如き管状食品ケーシ
ングに対して特に好適である。
【0002】
【発明の背景】セルロース製品は様々な方法によって製
造することができることが知られている。例えば、化学
的変性を行った又は行わないセルロースを溶剤によって
例えば分散又は溶解によって溶液にし、次いで製品に成
形した後に(セルロースの化学的変性を行って又は行わ
ずに)溶剤を除去してその成形セルロース製品の造形物
を固化又は硬化させることができる。セルロース製品の
製造のための公知法の例は、例えば米国特許第1,60
1,686号、同第2,651,582号、同第4,1
45,532号、同第4,426,228号、同第4,
781,931号、同第4,789,006号、同第
4,867,204号及び同第4,999,149号に
記載されるようなビスコース、銅アンモニア、N−メチ
ルモルホリン−n−オキシド、塩化亜鉛及びセルロース
カルバメートの各方法である。必要ならば、それらの米
国特許を参照されたい。形成された製品は、フィラメン
ト、ビーズ、シート又はフィルムを含めた様々な形状を
有することができる。本発明では、任意の形状のセルロ
ース製品を製造する公知法を利用することができる。更
に本発明に関して言えば、製品は任意の形状のものでよ
いけれども、一般には10ミル(254ミクロン)又は
それ以下の厚さを有するフィルムが好ましい。平面、球
状、円柱及び管状のどの製品も企図されるが、シームレ
ス管状製品が好ましくそして管状フィルムが特に好まし
い。
【0003】本発明は、食品ケーシングの製造及び使用
に関して特に有用である。加工食品産業において使用さ
れる食品ケーシングは、一般には、再生セルロース、セ
ルロース誘導体等から製造された様々な直径の薄壁管状
体である。
【0004】一般には、セルロース系食品ケーシング
は、その中に包入された食品の加工間に成形容器として
使用することができそして最終製品の保護包装材として
も働くという点で多機能用途を有する。ソーセージ食肉
産業において、様々な寸法のフランクフルトソーセージ
の如き様々な形態のソーセージの製造には、通常、最終
包装前に加工肉の周囲からケーシングを除去することが
包含される。ケーシングが通常取り除かれたこれらのソ
ーセージは、一般には、非繊維補強(非繊維質)セルロ
ースケーシングの中で成形加工される。しかしながら、
サラミソーセージの如き大径ソーセージは、ケーシング
をその上に残したままで販売される場合が多い。これら
のソーセージは、通常、繊維補強(繊維質)セルロース
ケーシングの中で成形加工される。
【0005】セルロース系食品ケーシングの製造におけ
る出発材料は、高品質で比較的純粋なセルロースパルプ
(綿又は木材のどちらか)であって、最も典型的にはシ
ート形態のものである。非繊維質セルロースソーセージ
ケーシングの現在の工業的な製造では、一般には周知の
ビスコース法を使用して再生セルロースが製造され、こ
れによってビスコースが典型的には管状ダイを経て凝固
兼再生浴中に押し出されて再生セルロースの管状体を生
成する(同様に、周知法に従って紡糸ノズルを経ての押
出によってレーヨンフィラメント又は糸を製造すること
ができる)。この管状体は、その後に、洗浄され、例え
ばグリセリンで可塑化され、そして例えば実質的な空気
圧下の膨張によって乾燥される。約0.8〜0.9g/
ccの好適な密度を有するセルロースシート出発材料を
使用する典型的な工業的ビスコース法について以下で説
明する。
【0006】この比較的純粋なセルロースは、典型的に
は、水酸化ナトリウム溶液中に浸漬することによってア
ルカリセルロースに転化される。セルロースは水酸化ナ
トリウムを吸収し、そして繊維が膨潤して開く。浸漬の
程度は、セルロースへの水酸化ナトリウムの均一な分布
を確保するのに必要な最低程度に保たれるのが好まし
い。約19〜30℃の浸漬浴温度が好ましく、そして浸
漬浴中における好適な水酸化ナトリウム濃度は約17〜
20重量%である。
【0007】典型的な浸漬装置では、セルロースシート
間で苛性の強制的循環が全くなく、従って、装置を苛性
で満たす速度(充填速度)は苛性がシートのあらゆる部
分に達する程であることが重要である。セルロースシー
トは典型的には支持フレームによって浸漬室中の適所に
保持され、そして工業的な実施における典型的な浸漬時
間は50〜60分である。
【0008】浸漬後、苛性は排出され、そして過剰の吸
収された水酸化ナトリウム溶液は典型的には油圧ラムに
よって絞り出される。典型的なアルカリセルロース組成
物は、苛性が約13〜18重量%、セルロースが30〜
35重量%でそして残部が水である。アルカリセルロー
ス中の苛性及びセルロースの百分率は、周知のプレス重
量比によって制御される。この比率は、圧搾後の湿潤ケ
ーキの重量を使用した原セルロースの重量によって割っ
たものである。典型的なプレス比は、約2.6〜3.2
である。絞り出し後、アルカリセルロースは細断され、
即ち、シートの繊維は引き離され、しかしてキサントゲ
ン酸化間に二硫化炭素がアルカリセルロースのすべての
部分と接触する。各系には、試験によってのみ測定する
ことができる最適な細断時間が存在する。典型的な細断
時間は約40〜90分である。細断工程間に熱が発生さ
れるが、温度は例えば細断機の周囲の冷却水ジャケット
によって好ましくは25〜35℃の範囲内に制御するこ
とができる。
【0009】後続の好ましい熟成工程間に、酸化プロセ
スが開始される。このプロセスは、セルロース分子鎖を
破断しこれによって平均重合度をさげ、しかして製造し
ようとするビスコースの粘度が低下する。熟成工程間
に、細断されたアルカリセルロースは乾燥を防止するた
めに蓋付きの容器に維持されるのが好ましい。
【0010】アルカリセルロースのキサントゲン酸セル
ロースへの転化は、バラッテ(baratte )として知られ
る密閉反応器に細断され熟成されたアルカリセルロース
を入れ、そして気化してそのアルカリセルロースと反応
してキサントゲン酸セルロースを形成する二硫化炭素を
加えることによって達成される。キサントゲン酸セルロ
ースへの所望の転化を達成するのに使用される二硫化炭
素の量は、典型的には、アルカリセルロース中の絶乾重
量セルロースの約26〜38重量%に等しく、そして好
ましくは受け入れ可能なろ過特性を有するキサントゲン
酸セルロースを清々するのに十分であればよい。
【0011】キサントゲン酸化反応(アルカリセルロー
スのキサントゲン酸セルロースへの転化)に要求される
時間の長さは、反応温度及び二硫化炭素の量に左右され
る。二硫化炭素の使用量並びにキサントゲン酸化間にお
ける温度及び圧力の如きパラメーターの変動は、所望の
キサントゲン酸化度によって決定される。総硫黄%は、
キサントゲン酸エステル及び副生物硫黄を含めて導入し
た二硫化炭素の量に直接関係する。一般には、キサント
ゲン酸化反応条件は、約1.1重量%以上の総硫黄含量
に達することによって適切な転化が達成されることを確
実にするように変動される。典型的には、キサントゲン
酸セルロースが混入した副生成物には約0.4〜1.5
重量%の硫黄が存在する。
【0012】アルカリセルロースをキサントゲン酸セル
ロースに転化する目的は、水酸化ナトリウムの希薄溶液
中へのセルロース(例えば、3.6〜5.0重量%)の
溶解を可能にすることである。これはいわゆるビスコー
ス形成又は“ビスソルビング(vissolving)”工程であ
り、この工程では水酸化ナトリウムはキサントゲン酸セ
ルロース分子(これは高度に膨潤した状態になりそして
有限の時間にわたって溶解している)に吸収される。こ
の工程は、冷却及び撹拌によって促進されるのが好まし
い。混合物を約10℃以下に維持するのに十分な冷却が
提供されるのが好ましい。溶液の量は、典型的には、ビ
スコースのろ過性を測定することによって、例えば布充
填材の如きろ過器における閉塞量又は通過量によって測
定される。ビスコースは、熟成し且つ脱気するために放
置され、そして制御した温度及び真空下にろ過される。
熟成間に、セルロースへのキサントゲン酸基の均一な分
布及びキサントゲン酸分子の段階的分解(これは、溶解
状態にとどまるその能力を徐々に低下させ、且つビスコ
ース−セルロース再生の容易さを高める)をもたらす反
応が起こる。
【0013】ビスコースは、本質的には、水酸化ナトリ
ウムの水溶液中にキサントゲン酸セルロースを溶解させ
た溶液である。ビスコースは、セルロース鎖を横切った
キサントゲン酸基のより均一な分布を促進するために熟
成される(時間及び温度を制御することによって)。こ
の熟成は、ゲル化又は凝固を促進するように制御され
る。もしも所望の生成物が管状体であるならば、この管
状形態は、狭窄開口例えば環状ギャップを経てビスコー
スを強制送りすることによって得られる。この開口の直
径及びギャップ幅並びにそれを経てビスコースをポンプ
送りする際の速度は、非補強及び繊維補強生成物の両方
についてビスコースから特定の壁厚及び直径の管状フィ
ルムケーシングが形成されるように当業者に周知の態様
で設計される。
【0014】押し出されたビスコースケーシングは、押
出浴において酸と塩との混合物例えば硫酸と硫化ナトリ
ウムとの混合物の作用によってセルロースに転化される
(凝固され再生される)。典型的な浴は約7〜18重量
%の硫酸を含有し、そして浴温度は約30〜56℃であ
ってよい。
【0015】酸/塩溶液から出るセルロースケーシング
は、好ましくは、幾つかの希薄酸浴を通される。これら
の浴の目的は、再生の完結を確実にすることである。再
生間に、ケーシングの内面及び外面の両方を経てガス
(H2 S及びCS2 の如き)が放出されるので、これら
のガスをケーシングから除去するための手段を設けなけ
ればならない。ケーシングが十分に再生されそして塩が
除去された後に、それは、残留する硫黄副生成物を洗い
落とすために一連の加熱水浴を通される。
【0016】ソーセージケーシングとして使用するため
のセルロース製品では、例えば水分及び/又はポリオー
ル例えばグリセリンによる可塑化が要求される。かかる
可塑化をしないと、ケーシングは余りにも脆弱し過ぎて
工業的用途には適さない。典型的には、グリセリンの如
き柔軟剤が浸漬槽の途中で絶乾燥セルロース重量を基に
して約11〜16%の量で最終水浴に添加される(典型
的な非繊維質ケーシングについて)。また、再生セルロ
ースケーシングは、典型的には、例えば加熱空気による
膨張によって乾燥される。乾燥後、ケーシングは、リー
ルに巻き取られ、その後に米国特許第2,984,57
4号、同第3,451,827号、同3,454,98
1第号、同第3,454,982号、同第3,461,
484号、同第3,988,804号及び同第4,81
8,551号に記載される如き高速ひだ寄せ機でひだ寄
せされる。ひだ寄せ操作では、約40〜約200ftの
ケーシング長尺物が典型的には約4〜約30inの管状
スティックに圧縮(ひだ寄せ)される。ひだ寄せされた
ケーシングスティックは、包装されて食肉加工業者に供
給され、しかして加工業者は、典型的にはケーシングス
ティックを充填ホーンに配置しそしてケーシングスティ
ックを極めて高い速度でひだ解きしながらそのひだ解き
したケーシングに肉エマルジョンの如き食品を充填す
る。包入された食品はその後に調理され、そしてケーシ
ングは例えばその中で加工された肉から高速剥離機で取
り除くことができる。
【0017】繊維質ケーシングでは、非繊維質ケーシン
グと同様の製造法が使用されるが、しかしビスコース
は、紙ウエブをその対側縁が重なるように折り重ねるこ
とによって通常形成される管状体の片側又は両側に押し
出される。繊維質ケーシングの製造では、ビスコースは
紙管状体を浸透し、そこでそれは凝固再生されて再生セ
ルロースの繊維補強管状体を生成する。紙は、特に肉エ
マルジョンの充填間に寸法安定性を提供するために約4
0mm又はそれ以上の直径を有する管状ケーシングにお
いて一般的に利用される繊維補強材を提供する。非繊維
質及び繊維質ケーシングの両方の製造とも斯界において
周知であるが、本発明ではかかる周知法をここに開示す
る如くして修正して使用することができる。
【0018】セルロースケーシングは、典型的には、ケ
ーシングを脆性から過度の破損を引き起こさずにひだ寄
せさせるのに十分なレベルまで給湿される。ひだ寄せ操
作間にケーシングの過度の膨潤又はひだ寄せマンドレル
への粘着を起こさずに十分な可撓性を有するケーシング
を提供するために、給湿剤を使用して水分保持量及びケ
ーシング膨潤度を調節することができる。また、典型的
には、ケーシングがひだ寄せ装置例えばひだ寄せマンド
レルを通過するのを容易にするために油の如き潤滑剤が
使用される。
【0019】ひだ寄せプロセス間に水及び潤滑剤の噴霧
をひだ寄せマンドレルに吹き付けることによってセルロ
ースケーシングを潤滑し且つ内部給湿するのが有用であ
ることが分かった。これは、ケーシングの過度の有害な
粘着、引裂又は破損を招かずにケーシングの可撓性を向
上させ且つ且つ高速ひだ寄せを容易にするためにケーシ
ングを潤滑及び/又は給湿するための経済的で迅速な好
都合の方法である。
【0020】本発明で使用するのに好適なセルロース食
品ケーシングは、絶乾燥セルロース(BDC)の重量を
基にして約100重量%未満の含水量を有することがで
きる。本明細書で使用する用語「絶乾燥セルロース」
は、セルロースを熱対流炉において160℃で1時間加
熱して水分を除去することによって予め乾燥された再生
セルロース及び/又は紙の如きセルロースを意味する。
例えばビスコース法によるセルロースケーシングの製造
では、乾燥前の再生セルロースは、100重量%BDC
を越えた高い含水量を有するゲルストックケーシングと
して知られるものを形成する。このゲルストックケーシ
ングは、例えばソーセージを形成するために肉エマルジ
ョンの如き食品を充填するには不向きである。何故なら
ば、それは、通常の充填圧下にある間に充填直径の制御
を維持し且つ破裂によるケーシングの破損を防止するに
は不十分な強度を有するからである。ゲルストックケー
シングは、典型的には、再生セルロースをより緻密にし
そして分子間結合を増大させる(水素結合を増大させ
る)100重量%(BDC)よりもかなり低い水分レベ
ルまで乾燥される。この乾燥ケーシングの水分レベル
は、充填を容易にするために例えば再給湿によって調整
することができる。特定レベルへのかかる再給湿又は水
分調整は、非繊維質ケーシングでは、典型的には約5〜
約40重量%BDCの範囲内のレベルまで行われる。小
径非繊維質ケーシングは、ひだ寄せ前には約10〜20
重量%BDCの典型的な含水量まで乾燥され、そしてか
かる小径非繊維質ケーシングは、ひだ寄せされたときに
は約20〜40重量%BDCに調整された含水量を有す
る。
【0021】繊維質ケーシングでは、約4重量%BDC
〜約70重量%BDCの範囲内の含水量を有するケーシ
ングが工業的に製造される。典型的には、約4〜約25
重量%BDCの範囲内の含水量レベルを有する繊維補強
ケーシングは、食品加工業者によって充填前に浸軟(ソ
ーキング)される。また、予備給湿された即充填可能な
繊維質ケーシングも工業化されている。追加的な浸軟又
は給湿を必要としない予備給湿繊維質ケーシングは、典
型的には、約26〜約70重量%BDCの含水量を有す
る。
【0022】スキンレス(ケーシングが除去された)フ
ランクフルトソーセージの製造では、米国特許第1,6
31,723号(フレウンド氏)に記載されるように、
ソーセージのタンパク質は、特にソーセージ表面におい
て凝固して第二の表皮を形成しそしてこの形成された表
皮とケーシングとの間に液状層の形成を可能にする。斯
界において、用語「スキンレスフランクフルトソーセー
ジ」は、ケーシングが製造業者によって除去されること
及びフランクフルトソーセージの表面上の凝固したタン
パク質の第二“スキン”の形成の故にかかるケーシング
を除去することができることを表わしていると理解され
たい。この第二スキンは、いわゆる“スキンレスフラン
クフルトソーセージ”の外面を形成する。スキン形成
は、ガス状スモークによる慣用のスモーク硬化、低温乾
燥、クエン酸、酢酸若しくは酸性液状スモーク又はこれ
らの組み合わせの如き酸の適用を包含する様々な手段に
よって生じられることが知られている。望ましくは、こ
の第二スキンは、平滑でありそしてフランクフルトソー
セージの外面を覆っている。ケーシングとフランクフル
トソーセージのスキンとの間の液状層の形成は、肉エマ
ルジョンの処方、調理環境における相対湿度%、後続の
シャワーリング、冷却したフランクフルトソーセージへ
のスチーム適用及びケーシング/フランクフルトソーセ
ージ界面における剥離補助被覆の存在に関係する。
【0023】管状セルロースケーシングの現在の工業的
製造法では、あるプロセス工程に関してプロセス効率、
生産性及びコストを改善するのが望ましい。例えば、セ
ルロース再生工程では、先に記載したように、硫黄含有
ガス及び水蒸気が再生しつつある管状体の内側に蓄積す
る。これらの廃ガスは除去されなければならず、そして
これは一般には廃ガスを排出させることができるように
ケーシングの壁の所々に切れ目を付けることによって行
われる。しかしながら、セルロース管状体の切れ目の付
いた部分は最終的には取り除かなければならず、そして
隣接部分は一緒に継ぎ合わされる。この操作は、時間を
消費し、骨の折れる仕事でありそして生成物の廃棄物を
もたらす。と云うのは、管状体の切れ目の付いた部分は
捨てなければならないからである。従って、セルロース
ケーシングの製造では、窄刺/切れ目付けの所要の頻度
を減少させるための要求が長年にわたって存在してい
る。この潜在的な利益は、高い押出速度(窄刺/切れ目
付けの間の時間間隔を一定にしようとするならば)又は
窄刺/切れ目付け間の長い時間間隔(押出速度を一定に
しようとするならば)を包含する。
【0024】従来技術のセルロース管状体製造装置系の
1つの制限は、柔軟剤をケーシングに加えるのに要する
時間、装置の費用及び材料コストである。最も一般的に
は、これは、非補強セルロース管状体には約10〜20
%のグリセリンそして繊維補強セルロース管状体には約
15〜35%のグリセリンの添加(すべてケーシングの
総重量を基準にして)を包含する。この柔軟剤添加工程
の必要性を減少し又は排除することは確かに望ましい。
このことはこれまで可能ではなかった。何故ならば、低
い柔軟剤含量は、セルロース管状体の壁の可撓性を低下
させ、これによって販売時のひだ寄せスティックを形成
するためのひだ寄せ及び圧縮工程間に固有の変形による
過度の破損を引き起こすからである。また、低い柔軟剤
含量は、使用前の典型的には少なくとも10週間の貯蔵
期間後にスティックが食品加工業者によってひだ解きさ
れそして食品例えばフランクフルトソーセージエマルジ
ョンで充填されるときに過度の破損をもたらす場合があ
る。
【0025】柔軟剤使用の他の不利益は、未吸収柔軟剤
がひだ寄せ間に圧縮に抵抗する実質上非圧縮性の液体に
なることである。その上、柔軟剤は、ひだ寄せして圧縮
したスティックを製造直後に膨張又は増大させる傾向が
あり、従って、そのスティックは、食品製造業者への輸
送のための包装前に長手方向の安定性を得るために時間
が与えられなければならないか、又は長手方向の増大に
備えて両端に無制限の空間を持たせてカートンの中に置
かれなければならない。後者は望ましくない。と云うの
は、長手方向に滑り得るスティックはするすると滑って
破損する場合があるからである。また、柔軟剤はひだ寄
せスティック輸送用カートンの重量を増加すること及び
ケーシング製造業者は食品加工業者にはひだ寄せスティ
ック単位長さ当たり最も高い使用可能な膨張性ケーシン
グ長さ(時には“パック比”と称される)を有するステ
ィックを供給することを希望していることも明らかであ
る。
【0026】ポリ(エチレンオキシド)のようなオレフ
ィンオキシドポリマーは、広範な用途を示唆された既知
の材料である。登録商標名POLYOXとして販売され
ている商品として入手できる様々な等級のポリ(エチレ
ンオキシド)が、紙及び板紙製品の製造における接着
剤、凝集剤、並びに充填剤保持及び水切り助剤として有
用であると示唆されている。示唆されている他の用途に
は、ペイント用増粘剤、消火活動に用いられる水用の抵
抗低減剤、練り歯磨き及びシェービング製剤のようなパ
ーソナルケア製品用の潤滑剤及び増粘剤、並びに様々な
用途における分散剤、バインダー及び流動性調節剤が包
含される。ポリ(エチレンオキシド)はまた、水溶性包
装フィルムに及び土壌中の水の保持を増大させるために
も用いられている。他の機能及び用途は、POLYOX
(登録商標名)水溶性樹脂(POLYOXWATER-SOLUBLE RESI
NS )のパンフレット{ユニオン・カーバイド・ケミカ
ルズ・アンド・プラスティックス・テクノロジー・コー
ポレイション(Union Carbide Chemicals & Plastics T
echnology Corporation )、1990年}に開示されて
いる。
【0027】ポリ(エチレンオキシド)は生分解性を促
進するための熱可塑性フィルムへの添加剤として知られ
ている。これは水溶液中でひどい自動酸化分解を起こし
やすく、粘性の損失を受けやすい。ロバート・C・デイ
ビッドソンズ(Robert C. Davidsons )による『ハンド
ブック・オブ・ウォーター−ソリュブル・ガムズ・アン
ド・レジンズ(Handbook of Water-Soluble Gums and R
esins )』{マグロウ−ヒル・ブック・カンパニー(Mc
Graw-Hill Book Company)より1980年発刊}によれ
ば、分解機構にはヒドロペルオキシドの発生が伴われ、
これがポリマー鎖を分解してその開裂を引き起こす。分
解速度は、熱、紫外線、強酸又はある種の遷移金属イオ
ンによって大きくなる。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、さらに後記
するような様々な具体例において、上記の制限又は欠点
を改善するものである。
【0029】本発明の1つの目的は、従来用いられてい
たものよりも多価アルコール柔軟剤含量が低い改良型セ
ルロース管状体を提供することである。
【0030】さらなる目的は、多価アルコール柔軟剤な
しで依然として高い凝集力及び低い破損速度を有するひ
だ寄せセルロース管状体を提供することである。
【0031】別の目的は、同等のひだ寄せ及び圧縮条件
下で従来達成されていたものよりパック効率が高いひだ
寄せセルロース管状体スティックを提供することであ
る。
【0032】さらに別の目的は、セルロース再生工程の
際に生成する排ガスの量がより少ないセルロースケーシ
ングの製造方法を提供することである。
【0033】さらなる目的は、困難な剥離条件下で改善
された剥離性を有するソーセージケーシングを提供する
ことである。
【0034】別の目的は、乾燥前(ゲルストック)又は
乾燥後(半製品)のいずれかにおいてより早い吸収速度
を有するケーシング、即ち移行性又は非移行性着色料、
調味料、抗菌剤、液状スモーク、スキン形成剤、保存
料、剥離助剤又は肉接着促進剤のような水又は液体をベ
ースとした(特に水性の)被覆をより短時間でより多量
に吸収して保持するケーシングを提供することである。
【0035】さらに別の目的は、少なくとも約7000
0の平均分子量を有するポリ(エチレンオキシド)のよ
うなオレフィンオキシドポリマーをセルロースに均一に
組み込んだセルロースケーシングを提供することであ
る。
【0036】追加的な目的は、多数の層又は区画を有し
且つ少なくとも1つの層又は区画(好ましくは管状製品
の最内層)全体にオレフィンオキシドポリマーが均一に
組み込まれ又は分散されたセルロースケーシングを提供
することである。
【0037】さらに別の目的は、高い充填効率及び大き
い直径寸法の組合せを有するケーシングを提供すること
である。
【0038】さらなる目的は、高い充填効率及び高いパ
ック比の組合せを有するケーシングを提供することであ
る。
【0039】別の目的は、再生速度がより早いビスコー
ス法を用いた再生セルロースケーシングの製造方法を提
供することである。
【0040】さらに別の目的は、上記のいずれの目的を
も満たすケーシングの製造方法を提供することである。
【0041】追加的な目的は、パック比が高く、凝集力
が大きく且つ破損性が低いひだ寄せセルロースケーシン
グスティックの製造方法を提供することである。
【0042】本発明のこれらの及び他の目的及び利点
は、以下の開示及び特許請求の範囲から明らかであろ
う。上記したそれぞれ及び全ての目的が本発明の全ての
具体例において見出されることは必要ではない。この発
明が従来技術と比較して有利に用いることができれば十
分である。
【0043】
【課題を解決するための手段】発明の概要 本発明に従えば、オレフィンオキシドポリマー、好まし
くはポリ(エチレンオキシド)をセルロースと混和状で
均一に分散させたセルロースの好ましくは管状の製品が
提供される。オレフィンオキシドポリマー対セルロース
の重量比は好ましくは少なくとも約1:200であり、
オレフィンオキシドポリマーは少なくとも約70000
の平均分子量を有する。
【0044】本発明は、非繊維質又は繊維質食品ケーシ
ングの形で好適に用いることができる。本発明の食品ケ
ーシングは、例えば牛肉、豚肉、七面鳥の肉、鶏肉、魚
肉若しくはそれらの混合物の肉エマルジョンのような食
品、或いはチーズのような酪農製品又は大豆から得られ
る蛋白質若しくは豆腐のような植物性製品を充填するこ
とができる。また、動物性製品と植物性製品との混合物
を包入することもでき、そして、これらの製品は調理す
ることもでき、調理せずに既知の様々な食品加工方法で
低温殺菌し、発酵させ、冷凍し、乾燥させ若しくは加工
することもできる。本発明の特に望ましい形は包入され
た肉ソーセージであり、本発明の特に有利な用途及び具
体例は小直径(円周115mm未満)非繊維質ケーシン
グを用いたスキンレスフランクフルトソーセージの製造
用である。別の有利な具体例は、繊維補強ケーシングを
用いた大直径(円周115mm以上)ソーセージの製造
用であり、このケーシングは印字された場合に食品上に
残されることがあり、また、印字されない場合には剥が
されて再包装されることがある。また、押出して凝固さ
せて成形品にする前にセルロース又はセルロース誘導体
の溶液にポリマー添加剤を混合する本発明の製造方法も
開示される。
【0045】本発明は、その様々な具体例において、多
くの利点を示す。本発明の各具体例が本明細書に開示さ
れたそれぞれの可能な利点を示し又は有することは必要
ではない。本発明は特にビスコースからセルロースフィ
ルムを製造するのに有効に用いることができ、光沢又は
透明性が大きく、副生成物の除去及び洗い落しがより早
く、洗浄工程の際に望ましくないガスを除去するための
窄刺間隔が長く、再生がより早く、そして湿分制御が改
善されるということが特に注目されている。
【0046】発明の詳しい説明 本発明に従えば、ソーセージのような食品を包入するこ
とができるケーシングのような管状セルロース製品が提
供される。本発明のケーシングは一般的に、ポリ(エチ
レンオキシド)のようなオレフィンオキシドポリマーを
組み込まれたセルロース材料、より好ましくは再生セル
ロースから作られた長い管状体から成る。再生セルロー
スは既知のビスコース法によって作ることができるが、
しかし前記したような他の方法、例えば銅安法も知られ
ており、これらを用いることもできる。
【0047】このケーシングはソーセージのような食品
の加工に有利に用いることができる。このケーシングに
は、牛肉、豚肉又は七面鳥の肉のような肉エマルジョン
を充填することができ、これは調理することができ、そ
してケーシングをその上に残して販売することもでき、
また、ケーシングを剥がして食料品を小売販売用に再包
装して販売することもできる。
【0048】本発明のセルロースケーシングは繊維補強
をしてあっても(繊維質)してなくても(非繊維質)よ
く、小直径ケーシング(円周115mm未満)又は大直
径ケーシング(円周115mm以上)のいずれかに分類
することができる。食品包装材料としての有用性を有し
得る任意の円周寸法の非繊維質ケーシングが好適である
が、しかしこのケーシングは約4.4〜約9.7cm
(約1.6〜約3.8インチ)の円周を有するのが好ま
しい。同様に、繊維質ケーシングについても任意の円周
が好適であるが、しかしこのケーシングは約10.4〜
約54.9cm(約4.1〜約21.6インチ)の円周
を有するのが好ましい。
【0049】一般的に、ケーシングの壁厚は少なくとも
0.7ミルであり、非繊維質ケーシングについては約
0.02〜約0.1mm(約0.7〜約4ミル)の範囲
であるが、ハム及び七面鳥の巻き肉並びに厚切り肉タイ
プの製品を充填することが予定されるケーシングにおい
ては、より大きい厚さが採用される。ウィンナーソーセ
ージ及びフランクフルトソーセージは典型的にはより小
直径の製品であり、これらは極めて早い充填及び剥離操
作に付され、これらには微粉砕肉エマルジョンが用いら
れる。ウィンナーソーセージ及びフランクフルトソーセ
ージタイプの製品を充填するのに用いられる、例えばス
キンレスホットドッグを作るのに用いられる小直径の非
繊維質ケーシングは、典型的には、ケーシングの長さが
より大きいひだ寄せケーシングスティックの製造を可能
にするために、薄いケーシング壁厚を有する。典型的に
は、かかるフランクフルトタイプのソーセージを製造す
るためのケーシング壁の厚さ又は幅は、約0.02〜約
0.05mm(約0.8〜約2.0ミル)、好ましくは
約0.023〜約0.038mm(約0.9〜約1.5
ミル)である。
【0050】それより厚い又は薄い管状体を用いること
もできるが、典型的には、紙管状体のような繊維補強剤
が約0.064〜約0.089mm(約2.5〜約3.
5ミル)の厚さを加える。
【0051】少なくとも約70000であって約5×1
6 までの分子量を有するポリ(エチレンオキシド)の
ようなオレフィンオキシドポリマーは、乾燥した自由流
動性の白色粉体であり、これは約98℃までの温度にお
いて水に実質的に完全に可溶である。これらは実質的に
結晶質の材料である。商品として入手できる材料は、X
線及びNMR標準分析法によって測定して約62〜67
℃の範囲の融点並びに約1.15〜1.26g/cm3
のポリマー密度を持つと報告されている。ポリ(エチレ
ンオキシド)樹脂の化学構造は、(O−CH2 −CH
2x である。
【0052】これらの樹脂の非常に高い分子量は、材料
が極めて低い反応性末端基濃度を持ち、従って樹脂がほ
とんど又は実質的に全く末端基の反応性を持たないとい
うことを示す。本明細書において用語「分子量」とは、
重量平均分子量(Mw )を意味する。
【0053】ポリ(エチレンオキシド)はユニオン・カ
ーバイド・コーポレイション(Union Carbide Corporat
ion )から登録商標名POLYOXとして商品として入
手できる。POLYOX(登録商標名)水溶性樹脂(C
AS登録番号25322−68−3)はポリ(エチレン
オキシド)の非イオン系水溶性ポリマーであり、ある範
囲の分子量のものが入手できると記載されている。PO
LYOX樹脂の重合度は、上記の式を参照してxが約2
000〜約180000の範囲の値を有するものとして
開示される。POLYOX樹脂の特性、機能及び用途の
さらなる情報は、POLYOX(登録商標名)水溶性樹
脂(POLYOX WATER-SOLUBLE RESINS )のパンフレット
(Copyright 1988, 1990、ユニオン・カーバイド・ケミ
カルズ・アンド・プラスティックス・テクノロジー・コ
ーポレイション)に開示されているので、必要ならばこ
れを参照されたい。
【0054】本発明の1つの具体例においては、少なく
とも90000の重量平均分子量を持つポリ(エチレン
オキシド)を用いる。約90000〜200000又は
約100000〜4000000の範囲の重量平均分子
量を持つポリ(エチレンオキシド)を好適に用いること
ができる。高分子量オレフィンオキシドポリマーは一般
的に低分子量材料より安価である。例えば、1つの具体
例において、少なくとも1000000の重量平均分子
量を持つポリ(エチレンオキシド)のようなオレフィン
オキシドポリマーが好適であるとわかっている。低分子
量材料は、高分子量材料より透明で曇りの少ないセルロ
ース製品を製造することができる。好ましいオレフィン
オキシドポリマーは1000000未満の重量平均分子
量を持ち、特に好ましくは100000〜300000
の範囲の分子量を持つ。これらの材料は、過度に漏れ出
すことなく容易に組み込まれ、良好な光学的特性を維持
する。本発明において用いられるオレフィンオキシドポ
リマーは線状であるのが好ましく、特に線状ホモポリマ
ーであり、特に好ましくはポリ(エチレンオキシド)の
線状ホモポリマーである。
【0055】本発明にとっては、セルロース製品にポリ
(エチレンオキシド)のようなオレフィンオキシドポリ
マーを添加することが必須である。かかるオレフィンオ
キシドポリマーは、たとえ製品を水のような溶剤と接触
させたりかかる溶剤で洗浄したりしてもこのポリマーが
組み込まれているセルロース中に保持されるように、十
分に高い分子量のものであるべきである。オレフィンオ
キシドポリマーの保持量は、下記の望ましい利点の少な
くともいくつかを与えるのに十分であるべきであり、通
常の使用において漏れ出し得る量は最少であるべきであ
り、いずれにしても予定される目的についての製品の有
用性を損なうような量であってはならない。
【0056】70,000ほどに低い分子量のポリ(エ
チレンオキシド)のようなオレフィンオキシド重合体は
有用な製品、特に管状フィルム、好ましくは管状食品包
装体、最も好ましくはソーセージケーシングを製造する
ためにセルロース中に配合することができるものと思わ
れる。これらの製品は、オレフィンオキシド重合体の滲
出に対して抵抗性であり、さらには、約2,000以下
の分子量を有するポリエチレングリコール(PEG)の
ような低分子量物質が添加されたセルロース製品に見ら
れるような滲出と関連した欠陥、例えば強度の不足をひ
どく受けないものと思われる。約70,000以上の分
子量を持つポリ(エチレンオキシド)(以下、PEOと
もいう)は市場で入手できる高分子量PEO、例えば商
標「ポリオックスWSRN−10」として販売されてい
るPEOの利点を保持しているものと思われる。
【0057】ポリ(エチレンオキシド)は、水の増粘剤
として使用される。高分子量の樹脂の小濃度でも、それ
が溶解された水の乱流による摩擦抵抗を80%まで削減
させることができる。
【0058】本発明のセルロース管状製品の改善された
性能は、少なくとも一部は、管状体の壁内にオレフィン
オキシド重合体を均一に分散させることにより可能にさ
れる該製品の高い寸法安定性に起因するものと思われ
る。そして、この化合物はケーシングの仕上げ操作中に
高い水分吸収速度を与えるものと思われる。例えば、本
発明のケーシングに高速ひだ寄せ−圧縮操作の直前に吸
湿させると、ポリ(エチレンオキシド)を含有する非補
強型セルロースケーシングについては、ひだ寄せ工程の
終了までであって製品のひだ寄せされたスティック形態
での最終圧縮の前に均一な吸収が実質的に完了すること
が認められた。特に、比較試験では、ポリ(エチレンオ
キシド)を欠いた他の点では同等のセルロースケーシン
グと比較して、本発明のケーシングではマンドレル上に
ひだ寄せ溶液がそれほど残らないことが示された。その
結果、本発明のひだ寄せされたスティックは、慣用の市
販の非補強型ひだ寄せセルロースケーシングスィックほ
どには大きく長手方向に膨張しない。もちろん、セルロ
ースを湿らすと、それは膨潤し又は大きさが増大するこ
とは周知である。セルロースケーシングが圧縮されたと
きにそれが完全に又は均一に吸湿されないならば、湿っ
ていない部分は、その後に水分がこれらの部分と接触す
ると大きさ成長し又は膨潤するであろう。
【0059】このセルロース管状製品の大きい寸法安定
性に寄与する他の要因は、迅速に均一に吸湿された製品
がスティックを一緒に保持する引き締まったひだ寄せさ
れたひだを形成することであろう。即ち、本発明の製品
のひだ寄せされた具体例のパック比は、同等の条件でひ
だ寄せされ圧縮された他の点で同等のケーシングのパッ
ク比よりも高い。
【0060】最後に、慣用されている多価アルコール型
柔軟剤は本発明により回避できるので、圧縮すべき物品
の全体量は削減され、従ってこれがより強いひだを生じ
させる。
【0061】製造されたままのセルロースケーシングは
巻き取られた形で食品製造者により使用することができ
るが、しかし多く場合にはケーシングはひだ寄せされ、
次いで圧縮 "スティック " 形態に長手方向に圧縮され
る。これを行うと、水分含量はひだ寄せの直前に約15
%(樹脂の全重量基準)のレベルから約30%(樹脂の
全重量基準)まで通常上昇する。このような吸湿はセル
ロースケーシングの水分含量を充填をするのに好適なレ
ベルまで上昇させる。即ち、ひだが伸ばされたケーシン
グはさらに吸湿を行うことなく高速機械により充填する
ことができる。
【0062】ポリ(エチレンオキシド)のようなオレフ
ィンオキシド重合体を含有するケーシングは、オレフィ
ンオキシド重合体を含有しない類似のケーシングよりも
低い摩擦係数を有するものと想われる。静摩擦係数と動
摩擦係数の両試験では、ポリ(エチレンオキシド)(分
子量100,000及び4百万と記載)を含有する未被
覆のケーシングは、オレフィンオキシド重合体を含有し
ないグリセリン浸漬型及び非グリセリン浸漬型の二つの
類似のケーシングと比較して、低い値を示した。確信し
て特定の理論に結びつけようと欲しないが、この低い摩
擦係数がひだ寄せ、充填及びその他の加工処理操作中の
ケーシングの機械加工性の向上に寄与し得るものと思わ
れる。
【0063】オレフィンオキシド重合体を含有する本発
明のケーシング(半製品の、即ち乾燥後であるがひだ寄
せ前の)は、オレフィンオキシド重合体を含有しない従
来技術の市販のケーシングと比較して、増大した吸水速
度を有することが確認された。しかして、本発明のケー
シングは、ゲル状素材のまま及び乾燥後の双方について
高い吸水速度を有する。本発明に従って作られた半製品
(ひだ寄せしてない)ケーシングは、平衡に達する前に
(究極の平衡容量は類似し得るが)類似の製造条件の下
では、同じ重量の従来技術のセルロースケーシングより
も水を多く吸収することができる。相対湿度の変化は、
標準としての市販の従来技術のケーシングほどには本発
明のケーシングに影響を与えるとは思われない。早い吸
水速度が均一な膨潤を有利に促進させ、これが均一な物
性を有するケーシングのひだ寄せされたスティックを効
率よく形成させることに寄与する。また、これは、ひだ
寄せされたスティックの包装に関して大きな管理と信頼
性を与える。ひだ寄せされたスティックは従来技術のケ
ーシングほどに大きく膨張しないし又は長さが増大しな
いので、箱内に密に包装することができ、またスティッ
クの重量は少なく、同じ量ケーシングならばより小さい
スペースに包装することができるため、より安価なより
小さい包装材を所望により使用することができる。さら
に、大きい吸水速度は、製造に現在使用されている接触
時間と同じか又はそれよりも短い接触時間で多量の被覆
材又は添加剤をケーシング中に配合させることを可能に
させる。特に、内部着色ケーシングのための着色剤、剥
離助剤及び液状スモークは高い量で吸収され、しかして
装置の要件を削減させ、また一定の製造時間で加工速度
を増大させ又は充填量を高くさせることができる。
【0064】液状スモークは本発明のケーシングに有益
に配合させることができる。オレフィンオキシド含有セ
ルロースケーシングの増大された吸水速度は製造中の一
定の接触時間(これは通常ケーシングを飽和させるのに
要する時間よりも短い)の間に液状スモークの装入量を
増大させることができる。この増大された速度は、より
濃いスモーク色のケーシングを経済的に製造するのに有
利に使用することができる。このような濃い色のケーシ
ングは、肉加工業者がケーシングを残したまま商品を販
売する場合に市場において目による関心を増大させた。
同様に、着色剤の吸収が増大すれば、高い色移行性を持
った濃い着色ケーシング又は内部着色ケーシングが得ら
れよう。タールを含有する液状スモークとタールを減少
させた液状スモークの双方とも非繊維質型ケーシング及
び繊維補強型ケーシングの双方に使用することができ
る。これらのケーシングは、剥離助剤のようなその他の
被覆材を含有していても又はしなくてもよい。酸性の、
中和された又はアルカリ性の液状スモークを有利に使用
することができる。非繊維質型のケーシングの好ましい
一具体例においては、タールを減少させた液状スモーク
で処理したケーシングは、例えば、米国特許第4540
613号の教示に従って製造された酸性のタールを減少
させた濃厚液状スモークを使用して作られる。好ましく
は、この液状スモークは、浸漬タンク又はフォームアプ
リケーターを使用してケーシングの外部に適用される。
これは、例えば、米国特許第4356218号に開示さ
れた方法と類似した方法により行うことができる。好ま
しくは、ケーシングは、例えば、米国特許第45116
13号に従って、液状スモークを添加する前に、燐酸塩
により処理して黒い斑点又は変色の形成を防止する。有
利には、ケーシングは、液状スモークで処理されたケー
シングの乾燥時であってひだ寄せの前にケーシングが約
5〜6のpH値を有するように、塩基で処理されてから
酸性液状スモークが添加される。米国特許第45406
13号、同4356218号及び同4511613号を
参照されたい。好適には、タールを減少させたスモーク
で処理したケーシングは、食品ケーシングの接触面積1
平方インチ当たり少なくとも2mg、好ましくは少なく
とも約5mg又はそれ以上のスモーク成分を含有する。
また、タール含有液状スモークは、特に繊維補強型ケー
シングに使用することもできる。本発明に従うケーシン
グ構造の一部としてのポリ(エチレンオキシド)を含有
するセルロースケーシングは、米国特許第号50304
64号、同4889751号、同4377187号、同
4572098号、同4377606号、同44461
67号、同4442868号、同4525397号及び
同4104408号に記載のように液状スモーク及び
(又は)剥離補助溶液によって被覆することができる。
【0065】予備ひだ寄せ工程の吸湿は、ケーシングの
内壁に適用されるスプレーにより最も普通に達成され
る。このスプレーは、その他の成分、例えば、チュウ氏
の米国特許第3981046号に記載のように吸水速度
を遅らせるプロピレングリコールのような保湿剤或いは
剥離補助溶液を含有することができる。
【0066】このような剥離性向上剤としては、他にも
あるが、カルボキシメチルセルロース及びその他の水溶
性セルロースエーテル(このような使用は、米国特許第
3898348号及び同4596727号に記載されて
いるのでそれらを参照されたい); "アクアペル" (ハ
ーキュレス社製、アルキルケテン二量体よりなる製品、
この使用はH.S.チュウ氏の米国特許第390539
7号に記載されている); "キロン" (E.I.ジュポ
ン社製、脂肪酸塩化クロミルよりなる商品、その使用は
W.Rアンダーウッド氏他の米国特許第2901358
号に記載されている)が含まれる。
【0067】前記したように、特にスキンレスフランク
フルトソーセージについてのケーシングの剥離容易性
は、スキンの形成及びケーシングとソーセージのスキン
との間の液状の層又は被膜の生成に直接関係する。ある
種の条件下では、加工処理ソーセージからのケーシング
の剥離には、特に、多数の物質が係るいわゆるスキンレ
スフランクフルトソーセージの製造においては、殊に高
速自動充填−剥離機を使用する商業的操作においては、
いくつか問題が生じていた。
【0068】ケーシングを自動高速剥離機により肉塊か
らはがすときには、時折、いくぶんかの肉がケーシング
に付着し、ケーシングと共にソーセージから引き裂かれ
る傾向があり、これによりソーセージの表面損傷が生じ
る。他の場合には、肉エマルジョン処方又は加工処理条
件の変化は、ケーシングに包入された製品からこのケー
シングを素早くはがすのを妨げるような製品に対するケ
ーシングのある程度の付着を生じることになろう。例え
ば、米国特許第2424346号、同2514660
号、同2686927号、同2757409号、同33
12995号、同3487499号及び同360897
3号に開示されているように、商業的操作において高速
自動剥離機を使用する場合には、ソーセージからのケー
シングの分離の抵抗性を最小限にすることが必須であ
り、そうでないならばソーセージは剥離機において詰ま
ってしまか又ははがれないで通り過ぎるであろう。ケー
シングの除去が完全でないと手動での選別及び剥離に経
費がかかり不都合である。
【0069】これまでに、易剥離特性を有するケーシン
グを提供するために多くの試みがなされた。従来技術で
は、例えば、アンダーウッド氏他の米国特許第2901
358号、ファース氏の同3106471号及び同31
58492号、チュウ氏他の同3307956号、ター
バック氏の同3442663号及びタリカ氏の同355
8331号に開示されているように、食品ケーシングの
内壁にある種の被覆を適用すると包入されたソーセージ
製品からのケーシングの剥離特性が改善されることは周
知である。剥離助剤又は剥離被覆の使用はこれらの剥離
性の問題を克服するのに役立った。水溶性セルロースエ
ーテルを含有する剥離助剤は、調理、冷却及び水和に続
いて、ケーシングとフランクフルトソーセージのスキン
との間に滑り性の層が形成されることによりケーシング
をフランクフルトソーセージのスキンから剥離するのを
助ける。
【0070】使用することができる代表的な水溶性セル
ロースエーテルは、非イオン性の水溶性アルキル及びヒ
ドロキシアルキルセルロースエーテル、例えば、メチル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒ
ドロキシプロピルセルロース、エチルメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース及びエチルヒドロキシ
エチルセルロース、そした好ましくは陰イオン性の水溶
性セルロースエーテル、例えばカルボキシメチルセルロ
ース及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース
である。非イオン性の水溶性セルロースエーテルと陰イ
オン性の水溶性セルロースエーテルとの混合物も使用す
ることができる。市販のカルボキシメチルセルロース
(CMC)及びカルボキシメチルヒドロキシエチルセル
ロースはほとんどナトリウム塩として販売されており、
従ってナトリウム塩としての市販製品についてはここで
特に言及する必要はない。本発明のためには、これらの
陰イオン性物質についていうときは、その塩、例えばナ
トリウム塩及びその他のアルカリ金属塩も包含するもの
とする。
【0071】所望の剥離特性を付与するのに必要である
食品ケーシングの内部表面に存在する水溶性セルロース
エーテルの量は、広範囲で変動できるが、実際には非常
に少量が要求される。一般に、本発明の管状ケーシング
は、ケーシング表面の1平方インチ当たり少なくとも約
0.001mg(0.0002mg/cm2 )、好まし
くは約0.002mg/in2 〜0.09mg/in2
(0.0003〜0.014mg/cm2 )の該セルロ
ースエーテルを含有する。特に好ましいのは、内部表面
に約0.03mg/in2 〜0.07mg/in2
(0.005〜0.011mg/cm2 )の該セルロー
スエーテルの被覆を有するケーシングである。所望なら
ば、上記よりも多い量のセルロースエーテル成分を使用
できるが、一般的には、そのような量はケーシングの剥
離特性を実質上向上させず、ある種の肉処方又は格好処
理条件については志望の分離が生じるであろう。
【0072】剥離補助被覆は、一般に、水溶性セルロー
スエーテル(前記した)のような剥離剤を抗ひだ固着剤
と共に含む。
【0073】本発明のケーシング上に易剥離性の被覆を
作るために剥離補助被覆剤(例えば、水溶性セルロース
エーテル)との混合物として使用するのに好適な抗ひだ
固着剤としては、合成油、天然油及び変性油(鉱油、植
物油及び動物油を含む)、例えば、室温で通常液体であ
るか又は約100°F以下の融点を有する精製動物油及
び植物油、食品用等級の鉱油、シリコーンオイル及び中
鎖トリグリセリドが含まれる。また、抗ひだ固着剤とし
て好適なものは、レシチン及びその誘導体のようなもの
である。媒体溶液中に分散可能であるか又はそのような
形態になり得る物質も好適であることが分かった。この
種の物質の典型は、例えば、ひまし油又は鉱油の水性エ
マルジョンであろう。抗ひだ固着剤として好適で好まし
いものは鉱油である。
【0074】用語「抗ひだ固着剤」とは、本発明で使用
するときは、ひだ寄せされたケーシングスティックのひ
だが互いに過度に付着し、これによりひだ伸ばしから充
填の間にピンホール、裂け目又は破断部の形成によって
ケーシングを損なう傾向を最小限にすることによってひ
だのひだ伸ばしを促進させることができる物質を意味す
る。抗ひだ固着剤は、好ましくは、カルボキシメチルセ
ルロースのような水溶性セルロースエーテル(このよう
なエーテルはひだ伸ばしの前にひだの付着を促進するこ
とが知られている)の存在下で有効であろう。
【0075】ひだ伸ばしを有効に助成しかつひだ伸ばし
力を減少させるためには鉱油のような抗ひだ固着剤の適
当量をケーシングの内部表面に存在させる。抗ひだ固着
剤、好ましくは鉱油の好適な量は約0.05mg/in
2 〜約0.3mg/in2 又はそれ以上(0.008〜
0.047mg/cm2 )の間であってよく、好ましく
は0.1〜0.2mg/in2 (0.016〜0.03
1mg/cm2 )の間である。
【0076】レシチンは、湿潤性と乳化性の双方を持つ
界面活性剤としても作用し得る抗ひだ固着剤である。ま
た、これはケーシングの剥離性を助成させる。レシチン
は、燐酸のコリンエステルに結合したステアリン酸、パ
ルミチン酸及びオレイン酸のジグリセリドの混合物であ
る。市販されている最も普通のレシチンは、大豆から得
られる天然産の燐脂質の混合物である。代表的な大豆レ
シチンは、概略%で表わして下記の酸を含む。パルミチ
ン酸(12%)、ステアリン酸(4%)パルミトレイン
酸(9%)、オレイン酸(10%)、リノール酸(55
%)、リノレン酸(4%)及びC20〜C22の酸(アラキ
ドン酸(6%)も含めて)。レシチンは、剥離助剤、分
散剤、滑剤及び柔軟剤として機能しかつ種々の食品用途
において粘度を制御することが知られている。レシチン
は両性の乳化剤である。用語「レシチン」とは、本明細
書で使用するときは、非置換のレシチンと、化学的手段
により変性された置換レシチンの双方、及びそれらの個
々の燐脂質成分、特にホスファチジルコリンを包含す
る。
【0077】レシチンは抗ひだ固着剤として又は場合に
より剥離助剤を増強させるために利用できるので、ケー
シングの内部表面上に存在させる量は広範囲で変わる。
一般に、本発明の好ましい管状ケーシングは、剥離性及
び(又は)ひだ伸ばし力に対して有効にかつ好適に効果
を与えるのに十分な量のレシチンを含有する。水溶性セ
ルロースエーテルとレシチンの組み合わせは、特に鉱油
のような抗ひだ固着剤及びエトキシル化モノジグリセリ
ドのような界面活性剤と共に、レシチンを含まない剥離
補助組成物と比較して、改善された剥離性を示す。レシ
チンの好適な量は、約0.05〜0.50mg/in
2 、好ましくは約0.1〜0.2mg/in2 の間であ
ろう。
【0078】本発明に従ったケーシングの被覆組成物で
の使用に適する表面活性剤には、それがセルロース系ケ
ーシングの表面を横切る被覆組成物の分散を促進するよ
うセルロース系ケーシング表面用湿潤剤及び(または)
乳化剤として作用する表面活性剤が含まれる。適当な表
面活性剤の非制限的例としては、エトキシル化モノジグ
リセリド、ソルビタントリオレエート、レシチン及び、
ポリオキシエチレン(23)ラウリルエーテルの如き脂
肪族ポリエチレンエーテルのみならず、脂肪酸または部
分脂肪酸エステル例えばアンヒドロソルビット、グリセ
ロール、ポリグリセロール、ペンタエリトリット及びグ
ルコシドの如きポリオールのエトキシル化脂肪酸部分エ
ステルのアルキレンオキシド付加物を含む水分散性ない
し少なくとも部分的に水溶性の表面活性剤が挙げられ
る。
【0079】好ましい表面性性剤は、トウィーン80
(ポリオキシエチレン20ソルビタンモノオレエート)
(ダラウェアー州ウィルミントン所在のICIアメリカ
ズ社からの市販品)の如きポリオキシエチレンソルビタ
ン脂肪酸エステルまたはその混合物、商標名メイゾル
(Mazol)80MGKで市販されているもの[イリ
ノイ州ガーニー(Gurnee)所在のメイザー(Ma
zer)・ケミカル社からの市販品]の如きエトキシル
化モノジグリセリドまたはその混合物、ソルビタントリ
オレエート(ICIアメリカズ社から商標名スパン85
で市販されている)並びにレシチンを含む。特に好まし
い表面活性剤はメイゾル80MGKの如きエトキシル化
モノジグリセリドの混合物である。また、いくつかの表
面活性剤例えばレシチン及びトウィーン80は抗プリー
ツロッキング剤として作用することが知られている。
【0080】ケーシングを湿潤させ且つ抗プリーツロッ
キング剤特に油の分散を助成するために、また溶解度の
異なる成分を含有する剥離助剤組成物を乳化し且つ(或
は)安定化するために、エトキシル化モノジグリセリド
(メイゾル80)の如き表面活性剤の適当量をケーシン
グの内面に存在させることができる。表面活性剤の適当
量は約0.005〜約0.06mg/in2 (0.00
08〜0.0009mg/cm2 )範囲であり得、また
好ましくは、メイゾル80の如きエトキシル化モノジグ
リセリドの表面活性剤では約0.01〜0.02mg/
in2 (0.002〜0.003mg/cm2 )範囲で
ある。表面活性剤が少な過ぎるとケーシング表面への不
均一な被覆組成物分布をもたらし得、また表面活性剤量
を多くすると、追加コストとの相対的有意さの点で或は
ひだ寄せスチックの凝集性、ひだ解き力及び直立性の如
きひだ寄せスチック特性に対し見込まれる有害効果の点
でいかなる益も低減すると思われる。
【0081】米国特許第3,988,348号明細書
は、水溶性セルロースエーテルと、動物性、植物性、鉱
物性油及びシリコーン油、並びに部分脂肪酸エステルの
アルキレンオキシド付加物から選ばれる添加剤との均質
混合物による、セルロース系ソーセージケーシングの内
面被覆を記載している。被覆は、添加剤が水溶性セルロ
ースエーテル重量の約0.1倍の割合で、しかもケーシ
ング表面1in2 当り約0.5mgまでの量で存在する
如き組成でケーシング表面に施すことができる。このよ
うな混合物はすぐれたミート剥離特性を有し、且つまた
プリーツロッキングにより惹起されるピンホール欠陥か
らケーシングを効果的に保護することができる。剥離被
覆を利用する易剥離ケーシングは工業上広範な受入れを
見いだしており、現在ケーシングに世界中で用いられて
いる。
【0082】ブリッジフォード(Bridgefor
d)の米国特許第4,137,947号明細書はセルロ
ース系ソーセージケーシングの外面にミート剥離被覆を
施すことにより該ケーシングのミート剥離性を改良する
方法を開示している。被覆は水溶性セルロースエーテ
ル、ソルビタンもしくはマンニタンの部分脂肪酸エステ
ル及びR(−OC24 O)n −H(ここでRは、炭素
原子8〜16個の長鎖アルキル基を表わし、そしてnは
4〜40の整数である)タイプの水溶性ポリアルキレン
エーテルの均質混合物を含む。水溶性セルロースエーテ
ル、部分脂肪酸エステル及びポリアルキレンエーテルを
含有する水性被覆組成物は典型的には、ひだ寄せ前ソー
セージケーシングの内部に施される。
【0083】特公昭59−55141は、ブロッキング
を伴わずに容易にひだ解きされるケーシングを生成する
易剥離被覆を開示している。これらの被覆は、カルボキ
シメチルセルロースの如き水溶性セルロースエーテル並
びに、レシチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジ
ルエタノールアミンまたはホスファチジルイノシットの
如き燐脂質を含む。上記2成分の水性被覆は好ましく
は、油及び(または)、グリセリンもしくはプロピレン
グリコールの如きポリオールと一緒に用いることができ
る。
【0084】欧州特許文献第502,431号はレシチ
ンとアルギネート、キトサン及び(または)カゼインと
の混合物を含む剥離助剤被覆を開示している。更に、欧
州特許文献第468,284号は、水溶性セルロースエ
ーテル及びデキストリン、随意成分としてレシチンを含
む剥離助剤被覆を開示している。これら上記の剥離助剤
はすべて本発明のケーシング上に有効に用いることがで
きる。
【0085】本発明に従えば、セルロースないしセルロ
ース誘導体を溶剤に溶解させながらオレフィンオキシド
ポリマーをセルロースと混合することができる。ポリエ
チレンオキシドの如きオレフィンオキシドポリマーは溶
解前セルロース出発物質に加えることができるが、例え
ば水溶液として押出前溶解セルロースないしセルロース
誘導体に好都合に添加することもできる。オレフィンオ
キシドポリマーのこの混合は、セルロース製品が単層フ
ィルムなら典型的には該製品全体に及び、或は製品が、
セルロース系材料の凝固(斯界に知られている、凝結、
再生または沈殿の如き手段による)前溶解セルローない
しセルロース誘導体(例えばビスコース)の複数流れを
合同して作られる如き多層構造なら少なくとも1層に及
ぶ。溶解セルロース系材料の合同流れを、例えば、繊維
強化セルロースケーシングの製造で紙管の内面と外面を
被覆する場合のように或は非繊維多層製品を製造する場
合のように押出すとき、層の少なくとも一つ(好ましく
は内面層)はポリ(エチレンオキシド)の如きオレフィ
ンオキシドポリマーをその層中に一様に分散させる。か
かる多被覆ないし多層を有する製品を製造する手段につ
いては、米国特許第3,661,621号、同第3,7
09,720号及び同第2,141,776号明細書に
開示されているので、必要に応じ参照されたい。
【0086】セルロース系製品中に混入されるPEOの
如きオレフィンオキシドポリマーの量は広い範囲で変化
しうるが、実際に必要とされるのは少量に過ぎない。一
般に、食品用シームレスチューブ状ケーシングの如き本
発明のセルロース系製品は、セルロース製品の絶乾重量
に基づく少なくとも約0.5%のオレフィンオキシドポ
リマーを加えることにより形成される。
【0087】ビスコース法による非繊維再生セルロース
ケーシングを製造する際に、典型的にはビスコースは環
状ダイを通し凝固再生浴に押出されて再生セルロースの
チューブを製造する。このチューブは続いて洗浄され、
例えばグリセリンで可塑化され、そして例えばほぼ空気
圧下でのインフレーションにより乾燥される。乾燥後、
ケーシングはリール上に巻き取られ、続いてひだ寄せす
ることができる。繊維ケーシングも同様の製造方法を用
いる。しかしながら、ビスコースは、両側の縁同士が重
なり合うよう紙ウェブを折りたたむことにより一般に形
成されるチューブの一つ以上の側面に被覆される。ビス
コースは紙管に浸透し、続いてビスコースが凝固再生さ
れて再生セルロースの繊維強化チューブを生成する。
【0088】例として本発明におけるビスコース法の使
用に言及すれば、オレフィンオキシドポリマーは粉末と
してまたは顆粒形状でシート状セルロースに添加し得、
或はのちに、例えば浸漬、粉砕もしくはエージング工程
で添加しうる。それは、キサントゲン酸化セルロースま
たは溶解セルロースキサントゲン酸塩(ビスコース)に
加えることもできる。ビスコース形成前オレフィンオキ
シドポリマーの添加は混入の一様性を促進すべく有利に
使用し得、望ましくない希釈を行わずにオキシドポリマ
ーをより多量に導入することができる。ビスコース形成
前セルロースキサントゲン酸塩へのオキシドポリマーの
添加は加工上最大の融通性を可能にしうると思われる。
例えば、オキシドポリマーを水性水酸化ナトリウム及び
セルロースキサントゲン酸塩と一緒にビゾルバー(セル
ロースキサントゲン酸塩を溶解させるための容器)に加
えることができる。オキシドポリマーの量は所望レベル
に容易に調整し得 而してビゾルビング法は、ビスコー
スへのオキシドポリマー混入の一様性を確実にすべく十
分な混合を許容する。また、オキシドポリマーは、その
水溶液を形成し且つ該溶液を計量してビスコースに入れ
一様な生成物を確実にすべく適当に混合することにより
押出前形成ビスコースに導入することができる。このこ
とは添付図で更に例示される。
【0089】ここで図1に言及するに、パルプシート形
状のセルロース出発材料10と水酸化ナトリウムの水溶
液11を浸漬浴12で接触させて、セルロースをアルカ
リセルロースに転化させる。既述の如く、典型的には、
密度約0.8〜0.9g/cm3 範囲の高品質セルロー
スパルプを17〜20重量%の水酸化ナトリウム水溶液
と一緒に用いる。約50〜60分間、セルロースを浸漬
浴中約19〜30℃の浴温度に保つ。浸漬浴の排液後、
アルカリセルロースを先に詳述した如くプレスする。プ
レスしたアルカリセルロースを恒温式機械シュレッダー
14の如き粉砕手段に移送し、そこでアルカリセルロー
ス繊維を引き離す。プレスしたアルカリセルロースは、
所望の重合度をもたらすのに適当な時間エージングし、
次いでバレート16に移送し、CS2 を加えてαセルロ
ースをセルロースキサントゲン酸塩に転化させる。次い
で、セルロースキサントゲン酸塩18をビゾルバー19
に移送して水性水酸化ナトリウム20を加え、温度調節
し、混合物を攪拌してセルロースキサントゲン酸塩を溶
液にすることによりビスコースを形成する。形成したビ
スコース21を熟成させて所望のキサントゲン酸化を達
成し、脱気し、濾過し、そしてビスコースポンプ22の
如きポンプ輸送手段及び、混合手段例えば静的ミキサー
24へのパイプ23の如き移送手段を経て搬送する。ポ
リ(エチレンオキシド)の如きオレフィンオキシドポリ
マー25とビスコース21の混合を促進する一連のそら
せ板を内蔵した静的ミキサー24に、オレフィンオキシ
ドポリマー25を計量溶液として加えることができる。
好ましくは、ビスコース21とポリ(エチレンオキシ
ド)25とを一様に混合して均質な溶液を生成し、この
溶液をパイプの如き移送手段26により押出ダイもしく
はノズル27に移送する。それは直ちに、凝固再生手段
例えば、凝固を開始し且つ再生を引き起こして成形品を
形成する硫酸の如き酸の入った槽(以下水槽28と呼
称)へと開放する。水槽にはまた、再生速度を調節する
金属塩の如き斯界に周知の試剤を含ませることができ
る。斯界に知られた各種形態のダイ27を用いうること
は認識されよう。繊維製造の際、ダイ27は紡糸口金を
含む。ソーセージケーシングの如きチューブ状フィルム
製造において、ダイは環状開口部を有する。フラットフ
ィルムないしシート製造においては、ダイはスロットで
ありうる。また、セルロースないしプラスチック紙ウェ
ブの両側を被覆するダイのみならず同時押出用ダイを用
いることができる。
【0090】随意、例えば紙の繊維ウェブ29をダイ2
7に送入しうるが、その場合ビスコースは、水槽に入る
前紙上に押し出される。種々のダイが繊維ないし非繊維
ケーシングの製造に用いられ、而して適当なダイは斯界
によく知られている。繊維強化ソーセージケーシングの
製造で、紙はビスコース被覆前チューブに形成される。
ビスコースは水槽に入る前紙に浸透せしめられ、そして
浸透時間は、ダイと水槽との距離及び(または)製品の
搬送速度を調節することにより調整しうる。
【0091】随意、オレフィンオキシドポリマーは、セ
ルロース、セルロース溶液またはセルロース誘導体に押
出ないし成形工程前、ポリ(エチレンオキシド)が押出
で均質混合物を生成すべく十分に混合される限りいかな
る時点でも加えることができる。このようなオレフィン
オキシドポリマーの添加は、押出適性セルロースないし
押出適性セルロース誘導体を創生するのに用いられる方
法の如何にかかわりなく押出前種々の時点で実施される
ことは明らかに理解すべきである。該方法としては、本
明細書で適用可能な方法の好例として提示する周知のビ
スコース法のみならず先に挙げた銅安法、N−メチル−
モルホリン−n−オキシド、塩化亜鉛、及びセルロース
カルバメート法が包含される。再び図1に言及するに、
ポリ(エチレンオキシド)25を好ましくは水溶液とし
て静的ミキサーによりビスコースに加える。しかしなが
ら、オレフィンオキシドポリマー25は、浸漬前または
浸漬時、パルプシート10もしくは水性水酸化ナトリウ
ム11に、粉末として或は溶液状で加えることができ
る。それはまた、バレートないしビゾルバー前もしくは
これらのなかで、また粉砕前もしくは粉砕時加えること
ができる。ビスコース形成前特にビゾルバー前の、水酸
化ナトリウムへの添加はコスト及び効率上特定の利益を
もたらしうると信じられる。例えば、ビゾルバーへのポ
リマー添加剤を加えることにより、静的ミキサーの如き
別個のミキサーを必要とせずに現にある装置で混合を行
うことができる。
【0092】ダイ27による水槽へのビスコースの押出
は部分凝固再生セルロース製品をもたらす。その製品を
移送手段30によって、酸の一つないし二つ以上の管の
如き付加的酸再生手段31に搬送する。例えば、チュー
ブでありうる再生セルロース系製品を次いで、移送手段
32により、水の一つないし二つ以上の連続管の如き洗
浄手段33に搬送する。該管には水のほかに、例えばp
H調節及び硫黄副生物除去促進のため苛性アルカリの如
き添加剤を入れることができる。洗浄した再生セルロー
ス製品を移送手段34により乾燥手段35へと搬送す
る。随意、該製品を、適当な可塑剤例えばグリセリンの
如きポリオール1種以上の水溶液の入った一つ以上の管
の如き可塑化手段36へと移送手段34aにより搬送し
得、そして可塑化手段36から、製品を乾燥手段35へ
と移送手段37を介し搬送しうる。乾燥手段35は、セ
ルロース系ケーシングチューブの如き形成品の湿分が調
整される湿度調整式熱風乾燥機でありうる。本発明の利
点の一つは、可塑化手段36(通常グリセリンの如きポ
リオールを水中5〜10%含有する管)が不必要であり
省略しうることである。本発明に従って作られたセルロ
ースフィルムは、いかなる付加的ポリオールもしくは可
塑剤をも必要とせずに十分強く且つ柔軟である。これは
ひだ寄せケーシングの製造で有意な利点である。例え
ば、オレフィンオキシドポリマーがケーシング中のセル
ロースに一部分取って代わり、しかも得られたケーシン
グが標準的湿分を有し且つ、付加的軟化剤もしくは可塑
剤を何ら加えずに十分柔軟で、脆くないセルロース系ソ
ーセージケーシングを作ることができる。これは、グリ
セリンもしくは他の可塑剤の費用が節減され、ケーシン
グがグリセリンを省くことによって減量され(それによ
り輸送費が節減され)、そして単位面積当りの質量が低
い、より薄いケーシング(より薄いのはグリセリンで被
覆されていないことに由る)がよりコンパクトなひだ寄
せスチックの生成に使用しうることを意味する。有利な
ことに、より長尺のケーシングを現今の、グリセリン含
有商用ケーシングに関し設定されたひだ寄せスチック長
さにひだ寄せすることができ、或は等尺のケーシングを
より短いひだ寄せスチック長さにひだ寄せすることがで
きる。
【0093】添付図に再び言及するに、乾燥した、湿度
調整ケーシングは移送手段38を介し巻取りリールの如
き収集手段39またはひだ寄せ操作に搬送される。典型
的な移送手段30、32、34、37及び38は一つな
いし二つ以上のローラーを含む。本発明は、チューブ状
ケーシングの新規なひだ寄せスチックを製造する際特に
有利である。ここに記載のケーシングに関するひだ寄せ
技法は一般に、フラットケーシングフィードストック
を、例えばリールから、ケーシングが低圧ガス通常空気
で膨張されるひだ寄せ機に連続的に送ることを包含す
る。予め選定したひだ寄せ長さが達成されるまでひだ寄
せマンドレル上ないしその周囲に拘束に対抗しケーシン
グをひだ寄せする多数のひだ寄せロールに、膨らませた
ケーシングを通す。例えば、米国特許第3,766,6
03号明細書に記載の如き浮遊式マンドレルタイプのひ
だ寄せ機の場合、ひだ寄せしたケーシングは次いで、拘
束を過ぎまたは拘束から離れて所望スチック長さに圧縮
される延長マンドレル部分上へと直線的に移送される。
例えば、米国特許第2,583,654号明細書に記載
の如き取り出しマンドレルひだ寄せ機の場合、ひだ寄せ
マンドレルはひだ寄せケーシングをその上に残したまま
代替位置に回転し、その位置でひだ寄せケーシングが所
望スチック長さに圧縮される。
【0094】標準圧縮は、最初のケーシング長さの約
0.8〜約1.2ないし1.3%でありうるスチック長
さをもたらす。「パック比」と呼称される最初のケーシ
ング長さ:ひだ寄せスチック長さの比は、本発明前、産
業全体で一般に70〜125程度であった。
【0095】パッキング効率は、最初のケーシング長さ
がひだ寄せスチック形で圧縮された程度を定量的に示す
もう一つの方法である。パッキング効率は、単位長さに
おけるひだ寄せ圧縮ケーシングの容量を、固体ケーシン
グ材料で占められる同じ単位長さで除した比と定義さ
れ、下記関係式により決定することができる:
【数1】 ここで、 PE=パッキング効率、 Lc=ケーシング長さ、 Ls=ひだ寄せケーシングスチック長さ、 FW=ケーシング折り径、 tc=ケーシング壁厚、 OD=ひだ寄せケーシングスチック外径、 ID=ひだ寄せケーシングスチック内径。
【0096】この計算には必然的に、ケーシング材料自
体の比重及び(または)密度が考慮される。上記関係式
を調べると、比は実際には、ひだ寄せケーシングスチッ
クと同寸法の中空シリンダー容量で除したひだ寄せケー
シングスチックに含まれるケーシングフラットストック
の容量であることがわかる。かくして、パッキング効率
の増加の程度は単位1へのアプローチの短さで測定され
る。 パック比はLc:Lsの比であるので、パッキング効率
関係を示すもう一つの方法は下記の如くである:
【数2】
【0097】所定のパッキング効率では、パック比が所
定寸法のケーシングスチックの外径と内径との差により
変わることは理解することができる。更に、外径がスチ
ックの形成に用いられるケーシングの折り径(FW)に
より必然的に制限されるので、直径の差を大きくしてパ
ック比を高めることは結局のところ、口径または内径を
小さくする。最大スチック口径の目的と最大パック比の
目的とは互いに不利に働くが、スチック内径が最大なと
き、所定のパック比においてパッキング効率が最大であ
る事実に変わりはない。
【0098】最大口径寸法(内部断面積)の充填ホーン
を所定のケーシング寸法をともに用い、部分的に押出量
を最大限にし且つ充填圧を最小限にすることは通常望ま
しい。ホーン寸法を最大限にするもう一つの理由は、
「流れ(flatting out)」の危険を排除す
ることである。流れは、高い剪断速度でミートエマルジ
ョンを充填ホーンに通すことによりエマルジョンが分解
して水と脂肪が分離せしめられるときに生じる現象であ
る。水と脂肪はその後、加工時、完成ソーセージ製品の
表面とセルロース系食品ケーシングとの間に蓄積し、そ
れによって受容されない外観を有する不満足なソーセー
ジ製品がもたらされる。剪断速度は、充填ホーン内径が
大きくなるにつれ減少する。
【0099】ひだ寄せ技法で探究されてきた目標は、連
続的生産を保証するよう機械的欠陥ないし破損を何ら伴
わずに、充填装置上にひだ寄せされ充填されうるケーシ
ングスチックにして、スチック自体も、パッキング、貯
蔵、取扱い及び、充填装置上への配置という通常の厳し
さと、加えて、最大可能な口径寸法の充填ホーン上での
使用に技術上実行しうるほど多くの充填可能なケーシン
グを圧縮するという要求に耐えるのに十分な構造的機械
的保全性すなわち凝集性を有する、ケーシングスチック
を生成することであった。従って、「理想的」なケーシ
ングスチックは高い凝集性のもので、単位スチック長さ
当りの長尺ケーシング(高いパック比)と大きな内径
(高いパッキング効率)とが平衡の取れたものである。
【0100】例えば、フランクフルトソーセージの如き
製品の調製で使われる自動食品充填装置による使用でひ
だ寄せケーシングスチックの適合性に影響する重要な要
素は、自己支持性製品としてのひだ寄せスチックの耐久
性または凝集力である。充填装置に据えつける前ひだ寄
せスチックの接合が解け或は破断するなら、スチックは
使用に適さなくなるかもしれない。従って、ひだ寄せケ
ーシングスチックに形成すべきチューブ状食品ケーシン
グへのいかなる修正も、その凝集力に及ぼす効果に照ら
して考慮せねばならない。有利なことに、本発明に従っ
て作られるケーシングのひだ寄せスチックは、ひだ寄せ
直後から輸送及び最終用途を通し結合を保持するのに十
分な凝集力を示し、しかも穴ないし引裂きの如きケーシ
ング欠陥を生じることなく且つ不当な外力を要求するこ
となく(それによってケーシング欠陥が最小限に抑えら
れ)充填操作時ひだ寄せケーシングを容易にひだ解きし
うる。本発明のひだ寄せケーシングスチックのこの重要
な特性を決定するのに用いられる凝集力試験に関して以
下説明する。
【0101】凝集試験方法 ケーシングスチックの凝集力(COH)は、スチック破
断時の曲げモーメント、in−lbを測定することによ
り決定される。基盤上に、試験しようとするケーシング
スチック長さの約80〜90%の距離(D)を置き確保
した二つのV−ノッチ付き支持ブラケットの上でケーシ
ングスチックを支える。V−ノッチ付き支材を4in未
満の距離Dに離隔させた圧力部材をこのケーシングスチ
ックの頂部上に中心軸に沿い降下させる。下方圧力は、
力ゲージ(例えば、Chtillon Digital
Force Gauge、 Model DFG−1
0、「Hold at Maximum Devic
e」付き)(これは約8.5in/minの一定速度で
圧力部材に中心軸上で確保される)を低めることにより
もたらされる。加力を、ケーシングスチックの破断時ま
で高める。最大の力の読みP、lbを記録する。装置上
の破断時曲げモーメント、in−lbはP/2×2in
に等しく、かくして力の読みPは、ケーシングスチック
を破断する曲げモーメントのin−lbと同等視され
る。一般に、ひだ寄せ時から充填機上での使用時までの
標準的充填ないし取扱いを生き残るのに十分な保全性を
有するひだ寄せスチックをもたらすのに約1.0in−
lb(1.2cmKg)の凝集力が必要とされ、少なく
とも約2.0in−lb(2.3cmKg)の凝集力が
望ましく、少なくとも2.5in−lb(2.9cmK
g)が特に適しており、好ましくは少なくとも3.0i
n−lb(3.5cmKg)が達成される。
【0102】充填ホーン直径に対する有用なケーシング
スチックの関係がケーシング製品の機能性の最も有意な
尺度であるので、ひだ寄せケーシング製品での使用に関
し「ドロップフィット」(「ホーンフィット」とも呼
称)試験が開発されている。充填ホーン上のひだ寄せス
チック載置を促進し、且つそれによりひだ寄せスチック
の有効内径を測定すべく、ひだ寄せスチックを該スチッ
クより長尺の垂直ステンレス鋼製ロッドの上方端部の上
に置き、そして自重下ロッド周囲にその下方端部へと自
由落下させる試験を企画した。更に特定するに、ロッド
はテーブル上に垂直に位置させることができる。ひだ寄
せスチックをロッド上方端部の上に置き、次いで解き放
つ。もし、スチックがテーブル表面に落ちたなら、ドロ
ップフィット試験は成功である。ロッドは0.010i
nの直径増分で入手され、また特定のケーシング寸法の
場合、ロッドは0.002in増分で作成されている。
ひだ寄せスチックは、最小寸法から始まるロッド上で試
験し、引続き、ひだ寄せスチックがロッドの全長に自由
落下しなくなるまで、その上の寸法のロッド上で試験す
る。スチックがその全長を自由落下する最大直径ロッド
はひだ寄せスチックの有効内径すなわち「ドロップフィ
ット」もしくは「ホーンフィット」である。
【0103】ひだ寄せセルロースケーシングスチックの
製造で、個々のスチックは、一部分スチック口内のひだ
の伸びの不規則性故に口径が僅かに異なる。この理由故
に、実験作業で、多様のひだ寄せスチックをドロップフ
ィットに関し測定し、充填ホーンフィットとしてグルー
プ全体の機能性を決定するには算術平均を用いることが
必要である。特記しない限り、ドロップフィット(ホー
ンフィット)の報告値は10個のスチックに関する平均
である。先に示した如く、ドロップフィットの平均は好
ましくは1000分の一インチ(in)までとし、ドロ
ップフィット要求数量はこの精度で定義される。例え
ば、もし、要求数量が最低0.490inであれば、
0.489inの平均ドロップフィットは受容されな
い。なぜなら、0.489in平均ドロップフィット測
定で代表されるグループの有意なスチック数は0.49
0in直径充填ホーン上では機能しないからである。自
動的食品充填装置による使用でひだ寄せケーシングスチ
ックの適合性に影響する点で重要なもう一つの要素は、
ケーシングのひだ解きに要するひだ解き力である。も
し、要求ひだ解き力が過剰であるなら、ひだ解き時ケー
シングの引き裂きが生じる。ひだ解き力試験は、下記の
如く本発明の被覆ケーシングの評価で用いた。
【0104】ひだ解き力試験 この試験は、選定したケーシングスチックの充填方向で
ひだ解きするのに要する力を決定するのに用いた。使用
装置は力ゲージ(Model DFG−2、Chtil
lon Digital Force Gauge、
0.001 lb増分で0〜2 lbを測定)及び、ひ
だ寄せスチックからケーシングを引き出し且つひだ解き
するのに用いるリールデバイス付き滑車からなる。この
装置を用いるとき、ケーシングスチックは約60in/
minの一定速度でひだ解きされる。
【0105】ひだ解き力試験のテスト方法は下記工程よ
りなる: (a)選定したひだ寄せスチックから、約2in(3c
m)をスチックの開放端部、中央部及び閉塞端部から取
り出す。 (b)各スチック試料の閉塞端部にあった部分を手で約
1in(2.5cm)ひだ解きする。次いで、各スチッ
クの開放端部にあった部分(円錐部分)を、ケーシング
が該円錐位置でひだ解きしないよう、またつかみ用タブ
をもたらすように接着テープでラップする。 (c)スチックのひだ解き部分は、ゲージに付設された
スプリングクランプを用いて力ゲージに締結する。スチ
ックの他(テープした)端部を、滑車に付設したリール
デバイスに締結する。 (d)リールデバイス及び滑車機構を始動させ、ケーシ
ングのひだ解きを開始する。図表記録計は、力ゲージ上
のひだ解き力の測定値を連続的に記録する。ひだ解きス
チックの各部分に関して得られた最低値を最大値と同様
平均し、そしてケーシングの別の二つのスチックを用い
て試験を繰り返す。得られた九つの最大値を平均し、最
大ひだ解き力として記録する。
【0106】最大ひだ解き力は、充填操作時に見込まれ
るひだ寄せスチックの不合格の指標である。自動式充填
装置での充填時の高速ひだ解きはケーシングに、引き裂
き、破損ないしピンホールを生じさせるらしく、過度に
高いひだ解き力を示している。ケーシングの実際のひだ
解き力は、ケーシング上の被覆の有無、種類及び量並び
にケーシング直径及びひだ寄せプリーツの種類ないし寸
法の如き周知のパラメーターに依って変化する。
【0107】本発明は、本発明の単なる例示例にして、
いかなる態様にも本発明を限定するものでない後記の例
と共に考慮するとき一層明らかになる。また、混合物が
完全に溶解していると述べているときは、かかる記述は
溶液の目視試験を基礎とする。ケーシング折り径は、平
らにプレスしたチューブ状ケーシングの幅である。チュ
ーブ状ケーシングの円周は折り径の二倍に等しい。特記
しない限り、後記の例に記載の物性は、該後記の試験方
法または下記方法に類似の試験により測定した。
【0108】絶乾ゲージ(BDG) 絶乾ゲージとは、水で洗浄して水浸出性成分を除き、次
いで高い温度で乾燥して水分を除いた既知の幅のケーシ
ングについての単位長さのセルロースフィルム或はケー
シング当りの重量である。所定の折り径のケーシングに
ついて、絶乾ゲージとは、単位長さの絶乾セルロース当
りの重量+水で洗浄することによって浸出されないあら
ゆる成分である。このような非浸出性成分はフィルム或
はケーシングのセルロース性構造において固定されると
考えられる。
【0109】絶乾ゲージの測定は、決められた幅の長さ
40インチのサンプルを切断することによって行う。本
明細書中のすべての例では、ケーシングの2片を、各々
を長さ20インチ(50.8cm)にして用いて、非フ
ィブラスケーシングについてのBDGを求めた。フィブ
ラスケーシングについてのBDGは、ケーシングの長さ
10インチ(25.4cm)単一の片を用いて求めた。
各々のチューブラーケーシングサンプルを長手方向にス
リットしてシート或はフィルムを生成し、これを、次い
で洗浄ラックに入れ、向流洗浄を用いて1時間洗浄して
ケーシングから水浸出性成分をすべて除く。
【0110】1時間洗浄した後に、ケーシングを、次い
でビーカーに入れ、温度約110℃に設定した対流炉で
少なくとも約1時間乾燥させて水分を駆逐する。乾燥さ
れたサンプルを収容するビーカーを炉から取り出し、デ
シケーターに入れ、冷却させて室温にする。乾燥され、
冷却されたサンプルを、次いで風袋を計った秤量ビンに
入れ、ケーシングの重量を測定し、記録する。ケーシン
グの折り径もまた記録する。BDGは、既知の折り径の
ケーシングについての単位長さ当りのケーシングの乾燥
された重量として報告する。ケーシング長さはインチで
測定したが、例において提示するデータは、メートル単
位に換算した。
【0111】非フィブラスフィルムについての破裂応力
試験 長さおよそ18インチ(46cm)のチューブラー非フ
ィブラスフィルムを含むサンプル(ケーシング)を得、
室温水中に少なくとも30分間浸漬しておく。これは、
例えばケーシングが種々の工程で水分及び水に暴露され
るソーセージ加工作業における使用の状態をシミュレー
トする。ケーシングの乾燥及び湿潤折り径を測定し、記
録するのがよい。ケーシングの一端をクランプして閉じ
かつ他端を空気ノズルの回りに固定する。ケーシングを
ノズルからの空気で膨張させる。膨張させるケーシング
の内側の空気圧を、ケーシングが破断(破裂)するま
で、連続して増大させるにつれて、ケーシングの直径を
種々の圧力で測定する。破裂する点における圧力及び直
径を記す。第二のサンプルを同様に試験し、両サンプル
についての平均値を記録する。
【0112】フィブラスフィルムについての破裂応力試
長さおよそ30インチ(76cm)のチューブラーフィ
ブラスフィルムを含むサンプル(ケーシング)を得、室
温水中に少なくとも30分間浸漬しておく。これは、例
えばケーシングが種々の工程で水分及び水に暴露される
ソーセージ加工作業における使用の状態をシミュレート
する。ケーシングの乾燥(浸漬する前)及び湿潤折り径
もまた測定し、記録する。ケーシングの一端を縛って閉
じかつ他端を空気ノズルの回りに固定する。ケーシング
をノズルからの空気で膨張させる。膨張させるケーシン
グの内側の空気圧を、ケーシングが破断(破裂)するま
で、連続して増大させるにつれて、ケーシングの直径を
種々の圧力で測定する。破裂する点における圧力及び直
径を書き留める。第二のサンプルを同様に試験し、両サ
ンプルについての平均値を記録する。
【0113】下記のASTM試験法もまた利用して発明
のフィルムの材料或は性質を試験することができる。 分子量分布:ASTM D−3593 ポリオール/グリセリン:ASTM−1615 ここに記すASTM試験法は、すべて本開示に援用す
る。上記の記述及び下記の例は、発明及び発明を実施す
る方法を例示するために挙げるものである。これらの教
示の自明の変更は当業者にとり明らかであると思うの
で、これらの例は、発明の範囲を立証する特定の実施態
様或はパラメータに制限するものと取るべきで無い。
【0114】
【実施例】例A 押し出す直前に、ポリ(エチレンオキシド)(本明細書
以降でPEOと呼ぶ)の10重量%水溶液を、ピグメン
ター装置を経てビスコース流に加えた。PEO含有ビス
コースを押し出してシームレスチューブにし、凝固さ
せ、再生セルロースケーシングの分野に置いてよく知ら
れている手順に従って再生した。再生セルロースのチュ
ーブは折り径およそ3.3mmを有していた。本例で使
用したPEOは、ユニオンカーバイドコーポレーション
により商標POLYOXWSRN−10で販売されてい
る市販粉末であった。ポリ(エチレンオキシド)をビス
コースに速度約25cm3 /分で加えた。押し出したチ
ューブは、PEOを有しない再生セルロースの同様に加
工したチューブに比べて、一層速く再生しかつ副生物は
一層速く洗い落とされるのが観測された。PEO含有ケ
ーシングは、また同様に作製したPEOを有しないケー
シングに比べて、水分を一層多く吸収した。また、乾燥
したPEO含有ケーシングは、外観が、PEOを有しな
いケーシングに比べて、一層透明でありかつ光沢があっ
た。
【0115】例1 例1は、下記の例で用いた溶液A〜Fの調製を記載す
る。6つの溶液(A〜F)は下記の通りにして調製し
た。例において、パーセンティジは、他に示さない場
合、すべて重量による。POLYOX及びPEG樹脂
は、すべて商業上粉末形態で供給された。POLYOX
WSRN−10、POLYOX WSR−1105、
POLYOX WSR−301及びPEGは、すべてユ
ニオンカーバイドコーポレーションの商標である。CO
RCAT P−600はコルドバケミカルカンパニーの
商標である。下記で調製したポリ(エチレンオキシ
ド)、ポリ(エチレングリコール)及びポリ(エチレン
イミン)水溶液は、すべて目視検査により完全に溶解さ
れることを決めた。
【0116】A.ユニオンカーバイドPOLYOX W
SRN−10(分子量100,000のポリ(エチレン
オキシド)ホモポリマー)90グラムを水510グラム
中でWaringブレンダーを使用して混合することに
より、WSRN−10の15重量%溶液を調製した。そ
の混合物を高速度で15分間ブレンドした。 B.ユニオンカーバイドPOLYOX WSRN−10
(分子量100,000のポリ(エチレンオキシド)ホ
モポリマー)240グラムを水2760グラム中にプロ
ペラータイプのラボミキサーを使用して混合することに
より、WSRN−10の8重量%溶液を調製した。溶液
を、WSRN−10すべてが溶解状態になるまで(約3
時間)混合した。 C.ユニオンカーバイドPOLYOX WSRN−11
05(分子量900,000のポリ(エチレンオキシ
ド)ホモポリマー)150グラムを水2850グラム中
にプロペラータイプのラボミキサーを使用して混入する
ことにより、WSRN−1105の5重量%溶液を調製
した。溶液を、WSRN−1105が溶解状態になるま
で(約5時間)混合した。
【0117】D.水2970グラムを加熱して60℃に
しかつ加熱した水にユニオンカーバイドPOLYOX
WSR−301(分子量4,000,000のポリ(エ
チレンオキシド)ホモポリマー)30グラムを撹拌用プ
ロペラータイプのミキサーを使用してゆっくり加えるこ
とにより、WSR−301の1重量%溶液を調製した。
溶液を、WSR−301が完全に溶解されるまで5時間
混合した。使用する前に、溶液を冷却させて室温にし
た。 E.ユニオンカーバイドPEG 10000(分子量1
0,000のポリ(エチレングリコール)ホモポリマ
ー)225グラムを水2775グラム中にプロペラータ
イプのラボミキサーを使用して混入することにより、P
EG 10000の7.5重量%溶液を調製した。溶液
を、PEG 10000が完全に溶解されるまで混合し
た。
【0118】F.固形分33%を含有する水溶液として
市販されているコルドバケミカルカンパニーCORCA
T P−600(分子量40,000〜60,000の
ポリ(エチレンイミン))775グラムを水2225グ
ラム中にプロペラータイプのラボミキサーを使用して混
入することにより、ポリ(エチレンイミン)の7.5重
量%溶液を調製した。溶液を、CORCAT P−60
0が完全に溶解されるまで1時間混合した。 G.水2940グラムを加熱して60℃にしかつ加熱し
た水にユニオンカーバイドPOLYOX WSR−30
1(分子量4,000,000のポリ(エチレンオキシ
ド)ホモポリマー)60グラムを撹拌用プロペラータイ
プのミキサーを使用してゆっくり加えることにより、W
SR−301の2重量%溶液を調製した。溶液を、WS
R−301が完全に溶解されるまで5時間混合した。使
用する前に、溶液を冷却させて室温にした。
【0119】例2A〜2F 代表的なビスコースプロセスを修正して静的ミキサーを
ビスコースポンプとノズルとの間のラインに入れて、非
フィブラスセルロース系ケーシングを作製した。静的ミ
キサーは内直径1インチ(2.54cm)の長さおよそ
18インチ(46cm)のパイプであり、外側壁の一端
に第二液を導入させる入口ノズルを有していた。パイプ
の内側に一連の水平及び垂直バッフルを収容して、2つ
の液がパイプの入口端からパイプの反対端の共通出口に
進むにつれて2液の混合を助成するパイプの中を通して
十字形パターンを形成させる。
【0120】ビスコースがパイプの中を通って流れるに
つれて、ビスコース及び溶液添加剤を、それらがバッフ
ルを通過するにつれて、分かれさせ及び再び分かれさせ
ることにより第二液をビスコースに入れかつ均一に混入
する。ビスコース及び添加した液は均質な溶液を形成
し、次いでノズルを通して押し出されかつ通常の様式で
再生される。このビスコースプロセスは、重量平均分子
量(Mw)100,000を越える再生セルロースを生
成すると考えられる出発原料及びプロセスを利用した。
典型的なフィブラス及び非フィブラスケーシングは、商
業上Mw約80,000〜150,000を有する再生
セルロースにより作製される。
【0121】実質的に例1において溶液Aについて記載
する通りにして作製したポリエチレンオキシド(PE
O)の水溶液を上述した通りの静的ミキサーを経てビス
コース流に連続して加えた。ビスコース及び溶液Aの流
量比を調整して表1に示す通りのセルロース及びポリエ
チレンオキシド含量を有するフィルムを供した。例2A
及び2Dは対照例(発明の例で無い)であり、溶液添加
剤を導入しなかった。ビスコース流量は例2A及び2B
について同じ速度であったが、例2Cについては例2A
及び2Bに比べて5%減少させた。ビスコース流量は例
2D及び2Eについては例2Aに比べて10%減少させ
た。例2D及び2Eについてのビスコース流量は同じで
あった。
【0122】例2Fは比較例2Gについての対照例(発
明の例で無い)であり、実質的に例1において溶液Eに
ついて記載する通りにして作製したポリ(エチレングリ
コール)の水溶液を、PEOの添加について上述したの
と同様にして静的ミキサーを経てビスコース流に連続し
て加えた。ビスコース及び溶液Eの流量比を調整して第
1表(表1)に示すセルロース及びポリ(エチレングリ
コール)含量を有するフィルムを供した。対照例2F
(発明の例で無い)では、溶液添加剤を導入しなかっ
た。
【0123】
【表1】
【0124】第1表を参照すると、例2A、2D及び2
Fは対照例(発明の例で無い)であった。これらの対照
例は再生セルロースのシームレスの非フィブラスチュー
ブラーフィルムであり、これらのフィルムを成形し、グ
リセリンで可塑化しかつ調湿してソーセージケーシング
として用いるのに適した製品を製造した。発明の例2
B、2C及び2Eでは、平均分子量100,000を有
すると報告されているポリ(エチレンオキシド)を15
%水溶液として加えた。ポリマー添加剤及びビスコース
の水溶液の流量を調整してセルロース対ポリマー添加剤
の示す重量比を生じた。表1に「添加されたとして計算
してポリマー添加剤」として報告するポリ(エチレンオ
キシド)及びポリ(エチレングリコール)の値は、例1
からの既知の溶液及び流量を用いて計算した。絶乾ゲー
ジ(BDG)は上記と同様の方法によって測定した。対
照例2A、2D及び2Fについて、用いたビスコースプ
ロセスでは、ビスコースからセルロースが実質的にすべ
て再生されかつ洗浄したケーシングは実質的に純なセル
ロースであることが分かる。これらの対照例について、
BODは絶乾セルロース重量に等しい。
【0125】例2B、2C及び2E並びに比較例2Gに
ついて、BDGはセルロースの重量及びセルロースに加
入されたポリマー添加剤の重量の両方を含む。水で洗浄
した後にセルロースケーシング中に保留されるポリマー
添加剤の量は、BDG及び計算されたセルロース含量に
ついての値の差として計算した。この値は、更にセルロ
ース中に保留されるポリマー添加剤のパーセンティジと
して報告する。ビスコース流量は、例2A及び2Bの間
並びにまた2D及び2Eの間で変更せず、例2B及び2
Eについて計算されたセルロース含量を生じた。例2C
についてのビスコース流量は2Aについての流量の95
%であった。同様に、例2Gについてのビスコース流量
は2Fについての流量の95%であり、第1表に報告す
る計算された値を生じた。
【0126】提示するデータにより立証される通りに、
分子量の大きいポリ(エチレンオキシド)(12〜20
%)に比べてずっと大きい重量パーセンティジ(30
%)の低分子量のPEGがケーシングの一部として残留
する。本例は、セルロースに比べて平均分子量が実質的
に小さい水溶性PEGのような物質を押し出す前に加え
る場合、水溶性低分子量物質の相当の割合がセルロース
に確実に接続或は加入されず、水で洗浄することにより
容易に除かれることを立証する。対照して、平均分子量
100,000を有するポリ(エチレンオキシド)のよ
うな分子量の大きいオレフィン性オキシドポリマーは、
セルロースに実質的に加入或は確実に接続され、水洗浄
により容易に除かれ無い。所望のセルロース系製品中の
セルロースの平均分子量より実質的に小さい平均分子量
を有するオレフィン性オキシドポリマーのような物質
は、望ましく無い程に大きい程度に浸出或は洗い落ちる
傾向にあると考えられる。
【0127】本例では、セルロースは平均分子量(M
w)約100,000〜120,000を有すると考え
られ、PEGはMw約10,000を有すると報告さ
れ、PEOはMw約100,000を有すると報告され
た。水溶性PEGの相当量は水により容易に洗い落とさ
れるのに対し、水溶性PEOの洗浄により取り除かれる
量は実質的でない或は最少であった。その考えによって
束縛されることを望むものではないが、ポリマーが多量
に浸出すると、製造される製品、特にフィルム製品の強
度を低下させ得る或は減じ得ると考えられる。発明の多
くの有用な製品について、セルロース系製品中に保留或
は加入されるオレフィン性オキシドポリマーの量は、比
較例2Gにより示される量より多い、好ましくは少なく
とも約75%、一層好ましくは少なくとも約80%又は
それ以上が加入されかつ水或はビスコースプロセスのよ
うなケーシング製造において良く知られかつ用いられて
いる典型的な洗浄用水溶液との接触により容易に洗い落
とされ無いことが望ましいと考えられる。平均分子量少
なくとも約70,000を有するポリ(エチレンオキシ
ド)のような水溶性オレフィン性オキシドポリマーは、
発明の種々の実施態様において有用に用い得ると考えら
れる。
【0128】例3A〜3C ポリ(エチレンオキシド)及びポリ(エチレングリコー
ル)を含有する再生セルロースの実験室フィルムサンプ
ルをビスコースから作りかつPEO及びPEGの浸出に
ついて試験した。PEO及びPEGポリマー添加剤は、
例1において溶液B及びEについてそれぞれ上記した通
りにして作製した。ビスコースは例2において上記した
のと同様であった。測定した量の各々の溶液添加剤とビ
スコースとを均一に混合しかつビスコース/添加剤混合
物をガラス板上に、米国特許第2,151,183号に
記載されているようなBirdアプリケーターを使用
し、ガラスの表面とアプリケーターの塗布縁との間のギ
ャップを20ミル(0.51mm)にして引き落として
キャストフィルムを作製した。各々の例3A〜3Cにつ
いて、ガラス板(ビスコースを厚さおよそ20ミルの層
で被覆した)を、硫酸(13.1%)及び硫酸ナトリウ
ム(25.5%)の水溶液を含む凝固/再生浴の中に据
えた。
【0129】ビスコースを約3分間凝固させ、次いでガ
ラス板及び再生されたセルロース系フィルムを浴から取
り出した。第2表に報告する例3A〜3Cの各々につい
てキャストフィルムを約10〜15作製した。各々の例
3A〜3Cについて、再生浴を変えたが、特定の例から
作ったフィルムはすべて同じ単一の浴を使用した。すな
わち、例3Aについて、ポリ(エチレンオキシド)17
%及びセルロース83%を含有するキャストフィルム約
10〜15を酸性再生浴において再生した。使用した酸
浴溶液の重量及び再生されたビスコースの重量(ポリマ
ー添加剤を含む)を第2表に報告する。フィルムを再生
した後に、酸浴を再生セルロースのチューブラー透析ケ
ーシングの内部に移し、酸浴収容ケーシングを水を充填
した容器の中に置き、容器にフレッシュ水を連続して加
えることにより、透析した。透析を少なくとも48時間
進行させ、次いで透析された再生浴をケーシングから取
り出し、蒸発させて濃縮し、赤外分析法により分析して
ポリマー添加剤PEOがいくら存在するかを求めた。こ
の手順を、PEGを含有するビスコースから作製したフ
ィルムについて繰り返し、結果を下記の第2表(表2)
にまとめる。
【0130】
【表2】
【0131】最終のフィルム複合材におけるポリ(エチ
レンオキシド)の包含は、更に実験室作業によって強め
られる。実験室作業は、ビスコース(添加PEGを有す
る)を再生するのに使用した酸再生浴にポリ(エチレン
グリコール)が存在するのに対し、それらのケーシング
(添加PEGを有する)を再生するのに使用した酸再生
浴にポリ(エチレンオキシド)は検出されなかったこと
を示す。例3A〜3Cにおける透析した酸浴について赤
外(IR)スペクトルを得、これらをPEOを再生酸浴
に溶解させ及びPEGを再生酸浴に溶解させた溶液を含
む対照サンプルに対して比較した。PEO対照はPEO
の浴中1.3%溶液からなり、PEG対照はPEGの浴
中3.3%溶液からなるものであった。これらの対照
を、例3A〜3Cについて同様に上記した通りに透析し
かつ濃縮した後にIR分析した。透析工程は、凝固/再
生工程の間にフィルムから浴の中に洗い落され或は浸出
されたPEG或はPEOをいくらか保留しながら、酸浴
の酸及び硫酸塩成分を取り除くようにして行なった。水
中のPEO及び水中のPEGの対照もまた8%(PE
O)並びに0.1%、0.5%、1%、10%及び15
%(PEG)で実施した。
【0132】例3A〜3Cの透析し、濃縮した再生浴を
対照と比較すると、ビスコースに加えたPEGがセルロ
ースフィルムから洗い落ちることを明瞭に示した。PE
G残分が、添加を高レベル(例3Bで35%)及び低レ
ベル(例3Cで2%)で有する両方のフィルムについて
浴中で検出されたのに対し、例3A(添加レベル17
%)に見られる通りにPEOはその再生浴中で検出され
なかった。例3は、更に、比較的高い平均分子量を有す
るポリ(エチレンオキシド)のようなオレフィン性オキ
シドポリマーが、ポリマーを加えた押し出し可能なセル
ロース或はセルロース誘導体から形成したセルロースフ
ィルムに加入されたままになる傾向にあり、他方Mw約
10,000を有すると報告されるポリエチレングリコ
ールのような低分子量ポリマーはフィルムから浸出或は
洗い落ちる傾向にあることを立証する。このIR分析法
は、前の例の計算及び測定する重量法に比べて一層精確
であると考えられる。本発明のフィルムは、好ましいこ
とに、実質的に浸出性で無く、前記した通りにあらかじ
めすっかり乾燥させ、次いで再給湿した半製品のケーシ
ングに適用する場合、オレフィンオキシドポリマーの9
8%より多くが加入されかつ水或は典型的な洗浄水溶液
と接触することによって容易に洗い落とされない。
【0133】例4〜9 一連のシームレスチューブラーセルロースフィルムを、
上記のビスコースプロセスによって製造した。これらの
フィルムは例1のB〜Gと同様の溶液から下記のポリマ
ー添加剤を種々の量で加入した:ポリ(エチレンオキシ
ド)(PEO)、ポリ(エチレングリコール)(PE
G)及びポリ(エチレンイミン)(PEI)。例4〜9
(対照及びサンプルA〜C)と表示するチューブラー非
フィブラスフィルムを上記の手順に従って同様に作製し
たが、押し出す前に導入したポリマー添加剤の量及びタ
イプを変えた。他に示さない場合、例4A〜9Aのすべ
てについて、セルロース対添加剤の重量比は絶乾ゲージ
に基づいて99対1であった。同様に、例4B〜9Bは
重量比98対2(BDG)を有し、例4C〜6Cは重量
比95対5を有していた。各々の例について他に示さな
い場合、対照フィルムもまた同じビスコース供給からポ
リマー添加剤を何ら用いないで作製した。
【0134】破裂圧及び破裂時の直径を含むフィルム特
性を測定し、結果を下記の第3A〜3B表(表3及び表
4)に報告する。
【0135】
【表3】
【0136】
【表4】
【0137】各々の例について、同じビスコース供給
を、ポリマー添加剤含有フィルム及び添加剤を用いない
で作製した対照フィルムの両方について用いた。対照フ
ィルムはグリセリン中に浸漬することにより可塑化し、
直径の小さいスキンレスソーセージを製造する際に商業
上用いられるシームレスチューブラー非フィブラス再生
セルロースケーシングと実質的に同様であった。製造し
たフィルム中のセルロースの重量平均分子量(Mw)は
約95,000〜120,000であったと考えられ、
製造したフィルムはすべて同様のMwを有していたと考
えられる。分子量分布は、良く知られているゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)法により求め
ることができる。例4A及び5Aは比較例(発明の例で
無い)である。フィルムはすべて押し出して約3〜3.
5cmの同様の折り径にした。第3B表に破裂圧及び破
裂時の直径について報告する値は、2つの測定値の平均
である。
【0138】第3B表における破裂圧及び破裂時の直径
のデータは、本発明に従って作製したセルロース製品が
強さと伸縮性との充分な組合せを有してソーセージケー
シングとして利用するための充填及び調理作業において
遭遇する圧力及び内部力に耐えることを示す。例6〜9
(すべて発明の例)は、適当に強いフィルムをポリ(エ
チレンオキシド)の添加のレベルの範囲にわたりかつ分
子量の大きい範囲にわたって作製し得ることを立証す
る。比較例4及び5のフィルムは、セルロース中の分子
量の小さい添加剤PEG及びPEIの濃度が増大するに
つれて、破裂圧が低くなることを示す。対照して、分子
量の大きい(100,000及びそれ以上)PEOを使
用する場合、ケーシング強さが維持される。
【0139】例4A〜8A及び4B〜8Bのチューブラ
ーセルロースフィルムケーシングを、米国特許第2,9
84,574号及び同第4,578,842号に開示さ
れているのと同様の装置及び方法でひだ寄せし、商用の
ソーセージケーシングのひだ寄せされたスチックを製造
する手段と同様の手段を用いて圧縮されたケーシングの
スチックにした。例4、5及び6のひだ寄せケーシング
スチックは、すべて、約160線状フィート(48.8
メートル)のケーシングをひだ寄せしかつ圧縮して第4
B表に示す長さを有するスチックにして収容した。例
6、7及び9は約210線状フィート(64.0メート
ル)を含有するひだ寄せされたスチックについてであ
る。例4〜9のケーシングは、すべて同様のひだ寄せパ
ラメータ及び装置を用いて同様にひだ寄せした。
【0140】各々の長さのチューブラーセルロースケー
シングをひだ寄せしているところへ、コーティング組成
物(シャースプレー)を、ひだ寄せマンドレルを通して
計量することにより、膨張用空気と共に適用した。例4
〜9について、適用した量はケーシング1平方インチ当
りコーティング組成物約3mg(0.5mg/cm2
であった。コーティング組成物は、米国特許第4,59
6,727号に開示されているような水溶性セルロース
エーテル(カルボキシメチルセルロース)、鉱油、界面
活性剤(エトキシル化モノジグリセリド)及びポリオー
ル(プロピレングリコール)の代表的な水性懸濁液であ
った。このような組成物はひだ寄せを助成しかつ肉エマ
ルションを、Supermatic RT7ブランド充
填装置(アイオワ、ジモインのタウンセンドエンジニア
リングカンパニーから入手し得る)のような高速充填機
で充填し、かつRanger Apolloブランド剥
離装置(またタウンセンドエンジニアリングカンパニー
から入手し得る)のような高速剥離装置で剥離するのに
適した被覆ケーシングをもたらす。生成したひだ寄せさ
れた被覆ケーシングは水分含量約25〜32%を有して
いた。
【0141】また、例4、5、7及び8についてのコー
ティング組成物は、ポリオール(プロピレングリコー
ル)約18%を含有し、それらをケーシングに適用する
ことは、ポリオール約2.8重量%(BDG)をケーシ
ングに加えることになったと考えられる。例6及び9で
は、コーティング組成物はポリオールを一層少ない量
(プロピレングリコール約12%)で含有しており、こ
れはポリオール約1.8重量%(BDG)をケーシング
に加えることになったと考えられる。各々の例につい
て、等しい長さの対照ケーシング及びテストケーシング
をひだ寄せしてチューブラースチックにした。
【0142】ポリ(エチレンオキシド)含有ケーシング
をひだ寄せすることに関し、通常何ら問題に遭遇しなか
った。しかし、比較のポリ(エチレングリコール)(P
EG)及びポリ(エチレンイミン)(PEI)ケーシン
グはひだ寄せするのが困難であり、例4A、4B、4C
(PEG(Mw=10,000)及び例5B、5C(P
EI(Mw=40,000〜60,000)は、ひだ寄
せする間に過度の破損及び/又は水を加圧下で充填する
際に低い水破裂圧を示した。ひだ寄せしたケーシングに
一連のスチック特性評価を施し、評価を下記の第4A〜
4E表(表5〜9)にまとめる。
【0143】
【表5】
【0144】
【表6】
【0145】
【表7】
【0146】
【表8】
【0147】
【表9】
【0148】試験結果は、ケーシングがすべて、対照サ
ンプルに比べて、スチック重量を約9〜16%減少させ
たことを示す。発明の例6A〜8A及び例6B〜8Bは
ポリ(エチレンオキシド)含有ケーシングであり、これ
らは、対照サンプルに比べて、スチック長さ約6〜9%
の減少及び結合力値の増大を示し、ひだ解き力の望まし
くない程に大きい増大は無かった。比較例4A、4B及
び4C(PEG)は、スチック長さの減少及び結合力の
向上をいくらか示したが、発明のケーシングが示す顕著
な向上を示さなかった。比較例5A、5B及び5C(P
EI)は、スチック長さ或は結合力値の向上をほとんど
或は何ら示さなかった。また上記した通りに、比較例4
及び5は、特に添加剤濃度を高くすると、ひだ寄せする
プロセスの間に容認し得ない破損、すなわちケーシング
壁の裂け及び破裂を示す傾向にあった。例4及び5のケ
ーシングは、また容認し得ない程に低い水破裂圧を示す
傾向にあった。これは、ケーシングが、典型的な充填作
業の間に、例えば湿潤食品エマルションを充填する際
に、不十分な耐破裂性を有することを示す。
【0149】発明のケーシングは、対照ケーシング程に
良くひだが寄った。テストケーシングすべてのホーン嵌
合(horn fit)値は、対照サンプルに比べて、
経時的に優れた安定性を示した。ひだ寄せして直ぐ後に
測定した初めの値から、7日後に測定した内腔直径の減
少はほとんど無かった。ひだ寄せ条件は例から例に同じ
であり、特定のケーシングの内腔直径を最大にしようと
する試みは何ら行わなかった。しかし、長さの等しいケ
ーシングについてひだ寄せスチックの長さが短くなる
(これは、また対照に比べて内腔直径の増大した発明の
ケーシングについてパック比が大きくなることを示す)
ことは、発明のケーシングにより、発明のケーシングに
等しいひだ寄せスチック長さを有する現在の商用ケーシ
ングに比べて、内腔直径の増大したひだ寄せスチックを
製造し得ることを示唆するものと考えられる。
【0150】スチック長さ及び重量の減少は、対照ケー
シングに比べて、テストケーシング中にグリセリンが存
在しないことによるものと考えられる。対照ケーシング
は、巻き取り、ひだ寄せし、使用する間の破損を防ぐた
めに慣用の通りにしてグリセリン中に浸漬してケーシン
グを可塑化しかつ軟化させた。現在商業化されているチ
ューブラー非フィブラスひだ寄せセルロースソーセージ
ケーシングは、すべて破損を防止するためにグリセリン
のような添加ポリオールを利用するものと考えられる。
本発明は、初めに、押し出し後の添加軟化剤或は可塑剤
(水を除く)が5%(BDG)より少ない商業上容認し
得るひだ寄せチューブラーセルロースケーシングを生成
すると考えられ、並びに商業的高速充填及び剥離作業に
適しかつグリセリンのようなポリオールが5%より少な
い、好ましくは3%より少ない、有利にはポリオールが
実質的に存在しないケーシングの製造を可能にする。
【0151】上記の例4、5、8及び9に従って作製し
たケーシングのひだ寄せスチックに、折り径呼称3.3
cmのケーシングについて慣用の方法で充填して典型的
な推奨される平均充填直径約23mmにした。各々の例
について、可剥性及びひだ寄せ増進用コーティング組成
物を含有する対照ケーシング及びテストケーシングに、
市販されている高コラーゲンの細切れ肉(牛及び豚)エ
マルションを同様に充填した。充填は、アイオワ、ジモ
インのタウンセンドエンジニアリングカンパニー製の市
販されているSupermatic RT−7ブランド
フランクフルター充填機で行なった。用いた肉エマルシ
ョン並びに装置の組立て並びに加工条件及びパラメータ
は、すべての例及び対照について同様であった。直径1
4/32インチ(1.11cm)の充填ホーンを用い、
ポンプ速度を約499rpmに設定した。充填破損デー
タを下記の第5A表(表10)に報告する。
【0152】
【表10】
【0153】比較例4及び5の2つの別の試験を行な
い、充填破損結果を例4i、4ii、5i及び5iiと
して報告する。また、上記の例4、5及び9に従って作
製したケーシングのひだ寄せスチックにも同様に充填し
たが、充填機のリンカー速度を調整する(減少させる)
ことにより平均充填直径約24mmにした。その他のパ
ラメータは一定に保った。充填直径24mmのケーシン
グについての充填破損データを下記の第5B表(表1
1)に報告する。
【0154】
【表11】
【0155】PEI含有ケーシングは、特にPEIを高
い量で含有するケーシングについて両方の充填直径で高
いレベルの破損を示した。PEG含有ケーシングもまた
添加剤レベル1%及び2%で高いレベルの破損を示し
た。PEOを含有する発明のケーシングは、特に低いレ
ベルの添加ポリマー添加剤で、通常充填破損をほとんど
或は何ら示さなかった。
【0156】例10〜18 チューブラーシームレスセルロースケーシングを上記と
同様の方法によって作製した。オレフィン性オキシドポ
リマー(POLYOX WSR−301)をビスコース
に押し出す前に加えて、ポリ(エチレンオキシド)を、
例11、13、15及び17について1%(BDG)の
量で並びに例12、14、16及び18について2%
(BDG)の量で有する再生セルロースを製造した。対
照例10は添加ポリマーを有しない100%セルロース
(BDG)であった。対照例10では、再生しかつ洗浄
した後のケーシングを、グリセリン約5〜10%の水溶
液のタブの中にかつタブから外に3回通すことにより、
ケーシングを軟化剤/可塑剤(グリセリン)中に浸漬し
た。例11〜18(すべて発明の例)では、浸漬の回数
(ケーシングとグリセリンとの接触時間に比例する)を
下記の第6表(表12)に示す通りの例について0から
3に変えた。
【0157】
【表12】
【0158】ケーシングにより吸収された(ケーシング
中に加入された及びケーシング上に被覆された)グリセ
リンの量を、BDGを基準にした重量パーセントとして
報告する。等しい長さ(約160フィート(48.8メ
ートル))のケーシングを上記の例に記載する通りにし
て同様にひだ寄せしてチューブラースチックにし、ひだ
寄せスチックの長さ(平均5)及び結合力値(平均5)
を初めひだ寄せした同じ日に及び7日経過後に測定し、
これらの結果を第6表に報告する。
【0159】第6表に提示するデータは、グリセリンの
ような可塑剤の添加を減少させる或は省くことが、添加
グリセリンを有するケーシングに比べて、等しい量のひ
だ寄せケーシングについてスチックの長さを短くするこ
とになることを立証する。達成可能な充填効率は増大さ
れ、これは望ましいことである。これは、内腔の増大或
はパック比の増大或はこれらの組合せのいずれかの生成
物属性の向上を可能にする。データは、また、発明のケ
ーシングがグリセリンを一層速く吸収しかつ発明のケー
シングに関する2度の浸漬が、セルロース100%の対
照に関する3度の浸漬と同じ量のグリセリン可塑剤を吸
収することになることを示す。すなわち、発明のケーシ
ングと可塑剤との接触時間は、添加グリセリン可塑剤の
レベルを減少させ無いで、短縮させることができる(例
14について約33%)。発明の例は、すべて優れたス
チック結合力値を示す。
【0160】スチックの長さの減少は、複数のひだ寄せ
ケーシングのスチックを、一層小さいパッケイジで輸送
することを可能にする。また、本及び前の例4〜9か
ら、グリセリンのような可塑剤を減少させる或は省くこ
とが、ケーシングの各々のスチックの重量を減少させ、
それにより船積み/輸送費用を減少させることは明らか
である。初めの平均スチック長さ値を7日後に測定した
値と比較すると、ひだ寄せスチックが、グリセリン含量
の減少により、一層安定な(変化の少ない)長さを有す
る傾向にあることを示す。
【0161】例19〜25 肉のような食品を充填するのに適した繊維強化(フィブ
ラス)チューブラーセルロースケーシングからなるセル
ロース製品を、慣用の装置及び手順によって作った。商
用の繊維強化ケーシングの製造において使用するために
作られかつ販売されている市販のペーパーウエブをホウ
ルドしてチューブにし、チューブの外側に当分野で慣用
の方法で、上記した通りにしてビスコースを被覆した。
当分野で知られている通りに、ペーパーチューブは繊維
強化材として機能し、塗布したビスコースはペーパーの
中にしみ込む。ペーパーウエブにまたペーパーの内側か
ら或はペーパーの両側からビスコースを被覆してもよ
い。オレフィン性オキシドポリマーを何ら含有しない対
照例19(発明の例で無い)を行なった。
【0162】例20〜25では、ポリ(エチレンオキシ
ド)(上記した通りにユニオンカーバイドコーポレーシ
ョンからPOLYOX WSRN−10として市販され
ている)を含むオレフィン性オキシドポリマーの15%
水溶液を、ビスコースの減少させた流れと均一に混合し
てコーティング物質を生成した。このコーティング物質
は、再生した後に、セルロース対ポリ(エチレンオキシ
ド)の重量比を第表7A表(表13)に示す通りに有し
ていた。
【0163】
【表13】
【0164】この溶液を例1の溶液Aと同様にして製造
した。ポリ(エチレンオキシド)溶液を、フィブラスケ
ーシング製造において着色剤をビスコースに加えるため
に通常用いられるピグメンターによりビスコースに加え
た。ビスコースをペーパーチューブに被覆し、次いでペ
ーパーチューブをフィブラスソーセージケーシング製造
において用いられるものの代表である凝固/再生浴を通
過させた。例19、20、22及び24のケーシング
を、典型的な中和及び洗浄工程の後に、グリセリンの約
10重量%水溶液を収容するタブを通過させた。例2
1、23及び25は、グリセリン収容タブを通過させる
ことを省いた。例19〜25のケーシングをすべて、次
いでデラウエア、ウイルミントンのハーキュレスインコ
ーポレイティドから商標Kymene4190で市販さ
れているようなポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂約
1.2%及びグリセリン約5.8%の水溶液を含む乾燥
ソーセージ処理を装入することによって内部処理した。
処理したケーシングを慣用法で乾燥させて水分レベルを
絶乾ゲージ重量基準で約6〜10%にし、リールに巻き
取った。
【0165】湿潤厚さ、折り径、絶乾ゲージ、ポリオー
ル含量、平均湿潤ミューレン強さ、破裂時直径、破裂圧
及び限外ろ過をすべて測定し、値を、下記の良く知られ
た式(数1)を用いて計算する円周方向破裂応力と共に
第7A表に報告する:
【数3】 絶乾ゲージ(BDG)、破裂時直径、破裂圧及び折り径
について報告する値は2つの測定値の平均であり、湿潤
厚さは5つの測定値の平均である。巻き取ったフィブラ
スケーシングを、ひだ寄せする前に、繰り出し、これに
プロピレングリコールの約18%水溶液を吹き付けて再
び巻き取った。ケーシングを、吹き付ける前及び後に秤
量し、加えられた水分をこの吹き付け工程の前のケーシ
ングの重量に対する重量パーセントとして第7B表(表
14)に報告する。
【0166】
【表14】
【0167】繰り出したケーシングを、次いで同様にひ
だ寄せして長さ120フィート(36.6メートル)の
ケーシングを収容する圧縮されたスチックにした。ひだ
寄せスチックの長さを測定し、2つのスチック(対照例
19について3つ)についての重量測定値を第7B表に
報告する。ひだ寄せスチックの長さを初めひだ寄せした
同じ日に、次いでひだ寄せして12日経過した後に再び
測定した。これらの結果を第7A及び7B表に報告す
る。
【0168】第7A及び7B表におけるデータは、セル
ロースが減少しかつポリ(エチレンオキシド)のような
オレフィンオキシドポリマーを含有するコーティングを
用いて作製したフィブラスケーシングが十分な湿潤強
さ、破裂圧、破裂時直径及び円周方向破裂応力値を有し
てケーシングに肉エマルションを充填する際に遭遇する
圧力及び応力に耐える能力を示すことを立証する。円周
方向破裂応力値は、ポリオールタブ浸漬を省いた例2
1、23及び25の発明のケーシングが、破断する前に
相当に大きい円周方向応力に耐えることができたことを
示す。限外ろ過値の減少は、発明のケーシングを対照に
比べて報告する。しかし、報告する値が示す通りに発明
のケーシングの透過度は、ソーセージケーシングとして
使用するのに十分なものでありかつ修正限外ろ過速度を
必要とする分離膜用途について利点をもたらし得ると考
えられる。ひだ寄せデータは、等しい長さのケーシング
を同じ条件下でひだ寄せしてスチックの長さを短くする
ことができるという重要な利点を示す。特に、グリセリ
ン浸漬を省くことができ、このことは、例21、23及
び25について、グリセリン処理した対照例19(発明
の例で無い)に比べてひだ寄せスチックの節の顕著な安
定性を立証する。
【0169】例26〜29 一連のシームレスチューブラーセルロースフィルムを、
上記のビスコースプロセスによって製造した。例26〜
29と表示するチューブラー非フィブラスフィルムを上
記の手順に従って同様に作製したが、グリセリンを加え
るかどうかを並びに押し出す前に導入するオレフィンオ
キシドポリマー添加剤(PEO)の量及びタイプを変え
た。発明の例28及び29について、セルロース対添加
剤の重量比は絶乾ゲージに基づいて98対2であった。
例28は、例1において溶液Bとして上記したのと同様
の溶液を用いて加入したMw100,000のポリ(エ
チレンオキシド)ポリマー添加剤を約2重量%BDGの
レベルで含有するセルロース系ケーシングであった。同
様に、例29は、例1の溶液Gと同様の溶液を用いてM
w4,000,000のPEO約2%(BDG)をセル
ロース系ケーシングに加入した。2つの対照フィルム
(例26及び29)もまた同じビスコース供給からポリ
マー添加剤を何ら用いないで作製した。
【0170】破裂圧及び破裂時の直径を含むフィルム特
性を測定し、結果を下記の第8A〜8C表(表15〜1
7)に報告する。
【0171】
【表15】
【0172】
【表16】
【0173】
【表17】
【0174】各々の例について、同じビスコース供給
を、ポリマー添加剤含有フィルム並びに添加剤を用いな
いで作製した対照フィルム26及び27の両方について
用いた。対照フィルム26はグリセリン中に浸漬するこ
とにより可塑化し、直径の小さいスキンレスソーセージ
を製造する際に商業上用いられるシームレスチューブラ
ー非フィブラス再生セルロースケーシングと実質的に同
様であった。第二の対照フィルム27は第一の対照フィ
ルム26と同様であったが、グリセリンの添加を省い
た。製造したフィルム中のセルロースの重量平均分子量
(Mw)は約95,000〜120,000であったと
考えられ、製造したフィルムはすべて同様のMwを有し
ていたと考えられる。分子量分布は、良く知られている
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法
により求めることができる。例26及び27は比較例
(発明の例で無い)である。
【0175】フィルムはすべて押し出して約3〜3.5
cmの同様の折り径にした。第8A表に破裂圧及び破裂
時の直径について報告する値は、2つの測定値の平均で
ある。「乾燥」厚みと報告する値は、乾燥した後に水分
調節するが、ひだ寄せする前のリールストックケーシン
グの4つの測定値の平均である。試験したすべてのケー
シングは、乾燥した後に調湿して約11〜16%BDG
のレベルにした。対照フィルム26及び27について報
告する「湿潤」厚み値は、4つのリールからのサンプル
フィルムの5つの測定値(20の測定値)の平均である
のに対し、発明の例28及び29についての湿潤厚さ値
は、10のリールのケーシングからのサンプルフィルム
の5つの測定値(50の測定値)の平均である。湿潤厚
さ測定値は、同様に水に少なくとも30分間浸漬してお
いたケーシングサンプルからであった。円周方向破裂応
力は、例19〜25に関して上記した式に従い、平均湿
潤厚さ値を用いて計算した。湿潤値は、チューブラーフ
ィルムが湿潤している或は充填作業の間に湿潤してくる
商業実施において見られるのと同様の条件についての向
破裂応力値を計算ために用いた。
【0176】第8A表における破裂圧、破裂時の直径、
及び円周方向破裂応力のデータは、本発明に従って作製
したセルロース製品が強さと伸縮性との充分な組合せを
有してソーセージケーシングとして利用するための充填
及び調理作業において遭遇する圧力及び内部力に耐える
ことを示す。例26〜29のチューブラーセルロースフ
ィルムケーシングを、米国特許第2,984,574号
及び同第4,578,842号に開示されているのと同
様の装置及び方法でひだ寄せし、商用のソーセージケー
シングのひだ寄せされたスチックを製造する手段と同様
の手段を用いて圧縮されたケーシングのスチックにし
た。例26〜29のひだ寄せされたケーシングスチック
は、すべて、約110線状フィート(33.3メート
ル)のケーシングをひだ寄せしかつ圧縮して表8Bに示
す長さを有するスチックにして収容した。ケーシング
は、すべて同様にひだ寄せした。
【0177】各々の長さのチューブラーセルロースケー
シングをひだ寄せしているところへ、コーティング組成
物(シャースプレー)を、例4〜9について上記した通
りにしてひだ寄せマンドレルを通して計量することによ
り、膨張用空気と共に適用した。生成したひだ寄せされ
た被覆ケーシングは水分含量約30〜36%を有してい
た。また、コーティング組成物は、ポリオール(プロピ
レングリコール)約18%を含有し、それは、ポリオー
ル約2.8重量%(BDG)をケーシング(BDG)に
加えることになったと考えられる。このポリオールは抗
菌剤、保湿剤及び可塑剤として作用する。各々の例につ
いて、等しい長さの対照ケーシング及びテストケーシン
グをひだ寄せしてチューブラースチックにした。
【0178】ケーシングをひだ寄せすることに関し、通
常何ら問題に遭遇しなかった。通常、長さが160フィ
ートより短いケーシングはひだ寄せするのが比較的容易
であるが、長さが190フィートまたはそれ以上の慣用
のケーシングをひだ寄せするには相当の力を加えること
を要するのが普通であり、ひだ寄せ問題並びにピンホー
ル及びその他のひだ寄せに関係する欠点を有する欠陥の
あるひだ寄せケーシングを高いレベルで生じて、充填す
る間にケーシングに破損を受けやすくさせる傾向にあ
る。ひだ寄せしたケーシングに一連のスチック特性評価
を施し、評価を第8B表にまとめる。
【0179】 試験結果は、グリセリン処理しない(u
nglycerinated)ケーシングがすべて、グ
リセリン処理した対照サンプル26に比べて、スチック
重量を約9〜11%減少させたことを示す。発明の例2
8及び29はポリ(エチレンオキシド)含有ケーシング
であり、これらは、対照サンプルに比べて、スチック長
さのわずかの減少並びに同様の結合力及びホーン嵌合値
を示す。ひだ寄せ条件は例から例に同じであり、特定の
ケーシングのパック比或は内腔直径を最大にしようとす
る試みは何ら行わなかった。これらの例26〜29は、
本発明のケーシングを使用して、ケーシングの長さが短
い程、小さいパック比でひだ寄せし得ることを示す。あ
るいはまた、前に例4〜9に開示した通りに、ケーシン
グの長さが長い程(ひだ寄せするのが一層困難にな
る)、大きいパック比を有するスチックに形成され得
る。本発明のひだ寄せに関係する性質の顕著な向上は、
大きいパック比を有するひだ寄せスチックについて、一
層容易に明らかになる。
【0180】例26〜29〜例4の上記のケーシングの
ひだ寄せスチックに、折り径呼称3.3cmのケーシン
グについて慣用の方法で充填して典型的な推奨される平
均充填直径約23mmにした。各々の例について、可剥
性及びひだ寄せ増進用コーティング組成物を含有する対
照ケーシング及びテストケーシングに、市販されている
フランクフルター肉エマルションを同様に充填した。充
填は、アイオワ、ジモインのタウンセンドエンジニアリ
ングカンパニー製の市販されているSupermati
c RT−7ブランドフランクフルター充填機で行なっ
た。用いた肉エマルション並びに装置の組立て並びに加
工条件及びパラメータは、すべての例及び対照について
同様であった。
【0181】第二の充填試験を上記と同様に行なった
が、ケーシングを応力の一層多い条件下で試験するため
に、ケーシングに一層大きい充填直径になるまで充填し
た。これらのケーシングに、試験の目的で肉エマルショ
ン代用品として用いるゲル化ポリアクリルアミド樹脂を
充填した。充填破損結果及び種々の性質の測定値を第8
C表に報告する。
【0182】例26〜29のケーシングは、すべて推奨
される充填直径約23mmにまで良好に充填し、破損は
なんら無かった。肉エマルション代用品を用いて充填直
径24.5mmにまで過度に充填する試験を繰り返す
と、グリセリン処理しないケーシングの破損を生じる。
例28のMw100,000のPEO含有ケーシング
は、グリセリン処理しない対照例27の破損数の半分を
有していた。例29のMw4,000,000のPEO
含有ケーシングは、グリセリン処理しない対照例27に
比べて、破損が1つ少なかった(3に対して2)。これ
らの例は、本発明に従うオレフィン系オキシドポリマー
を含有するグリセリン処理しないチューブラーセルロー
ス性フィルムが、ポリマー添加剤を用いないで作製した
グリセリン処理しないセルロースケーシングに比べて、
充填破損を受けにくいことを示す。
【0183】第三の充填試験を、例26〜28と同じバ
ッチのケーシングからであるが、約1年老化させたケー
シング26a、27a及び28aに関して、上記の試験
と同様に行なった。例26a〜28aのこれらのケーシ
ング及びフレッシュなグリセリン処理した対照ケーシン
グに上記の通りに同様に充填したが、ゲル化ポリアクリ
ルアミド樹脂を試験の目的で肉エマルション代用品とし
て用いかつ充填直径は約23.5mmにした。充填破損
結果試験データを下記の第8D表(表18)に報告す
る。
【0184】
【表18】
【0185】「フレッシュな対照」ケーシングとは、例
26aと同様であるが、ひだ寄せを異なるように行って
ひだ寄せスチック当り長さ210フィートを得たグリセ
リン処理した商用非フィブラスケーシングであった。こ
の対照を用いて充填装置が適当に機能しているかを求め
た。ケーシングに充填するにつれて、ケーシングの7つ
のスチックにおいて1つの破損が生じた。例26aの1
年経った対照ケーシングもまた1つの破損を示した。ま
た添加グリセリンを有しない(しかし、ひだ寄せする間
にプロピレングリコールを添加させた)オレフィンオキ
シドポリマーの存在しない対照例(例27b)は充填し
た初めの7つのスチックにおいて2つの破損を経験し
た。例27aのケーシングの更に8つのスチックに充填
し、更に1つの破損が認められた。発明の1年経ったケ
ーシングの7つのスチック(例28a)に充填して破損
が何ら無かった。
【0186】セルロースケーシングは、経時的にすっか
り乾燥し、一層脆性になる傾向にあり、典型的にはグリ
セリン(吸湿性物質である)で十分に可塑化しない場合
には、取り扱う或は例えばソーセージケーシングとして
使用する際に、破損レートの増大を被ることが知られて
いる。本発明に関し、ポリ(エチレンオキシド)のよう
なオレフィン性オキシドポリマーは、可塑化機能を置き
換えることにより、グリセリンのようなポリオールの必
要性を無くすものと考えられる。ひだ寄せした後約1年
間老化させた本発明に従うポリ(エチレンオキシド)を
含有セルロースケーシングは、充填され、脆性でないこ
とが認められた。発明のこれらの老化させたケーシング
は、代わりに、充填しかつ例えばスキンレスフランクフ
ルターのようなソーセージを加工するための食品ケーシ
ングとして一般的に用いるのに十分に可撓性かつ適性な
ままである。対照して、ポリ(エチレンオキシド)のよ
うな添加オレフィンオキシドポリマーを何ら含有しない
実質的に純な再生セルロースである同様に老化させたグ
リセリン処理しないケーシングは、上記第8D表に見ら
れる通りに充填する間に過度に高い破損レートを有して
いた。
【0187】例30〜32 一連のシームレスチューブラーセルロースフィルムを、
上記のビスコースプロセスによって製造した。例30〜
32と表示するチューブラー非フィブラスフィルムを上
記の手順に従って同様に作製したが、グリセリンを加え
るかどうかを並びに押し出す前に導入するオレフィンオ
キシドポリマー添加剤(PEO)の量を変えた。例30
は、3つの浸漬タブに通してグリセリン処理しかつ添加
オレフィンオキシドポリマーを何ら含有しない対照フィ
ルム(発明のもので無い)であった。例31及び32
は、例1において溶液Bとして上記したのと同様の溶液
を用いて加入したMw100,000のポリ(エチレン
オキシド)ポリマー添加剤を約1重量%BDG(例3
1)及び2重量%BDG(例32)のレベルで含有する
セルロースケーシングであった。発明の例31及び32
のケーシングはグリセリン処理しなかった。3つの例す
べてのケーシングは、ひだ寄せする間同じタイプのコー
ティングを使用して同様に長さ230フィート(70.
1メートル)でひだ寄せした。ひだ寄せしたスチックの
スチック重量、ホーン嵌合、スチック長さ及び結合力特
性を測定して下記の第9表(表19)に報告する。
【0188】
【表19】
【0189】第9表における試験の結果は、同じ長さの
発明のケーシングを同じ条件下でひだ寄せしかつ圧縮し
すると従来技術のケーシングに比べてひだ寄せしたスチ
ックの長さを短くし、重量を減少させかつホーン嵌合寸
法を大きくし得ることを示す。発明のケーシングの結合
力値は、一般に対照例程に良好であり或はずっと良好で
ある。
【0190】これより、等しい長さの発明のケーシング
は、一層軽量のパッケイジで輸送することができる。ま
た、発明のひだ寄せスチックは、直径の一層大きい充填
ホーンを有する充填機で用いて、充填する間のソーセー
ジ処理量を増大させることにより一層速い生産を可能に
し、不利な粒子精細度(デフィニション)の損失或はエ
マルション破壊を引き起こさない。発明は、ケーシング
の長さを所定の寸法のスチック長さにおいて最大にし或
は充填処理量を最大にし或は従来技術に比べて一層良好
なホーン嵌合とパック比との組合せを有するようにホー
ン嵌合寸法及びパック比を変更する融通性を可能にす
る。また、発明のケーシングを同様にひだ寄せして長
さ、ホーン嵌合、パック比の所定の規格値にするのに要
する作業は、従来技術のケーシングに比べて少ない。加
えて、ピンホール欠陥及びその他のひだ寄せに関係した
表現によるひだ寄せされた廃棄物を減少させる。
【0191】例32についてのパッキング効率は例30
に比べて低かった(それぞれ56.5%及び57.9
%)とはいえ、例32についてのパック比を求めたとこ
ろ対照(例30)より8%大きかった。これは、発明の
ケーシングがひだ寄せ変数を調節する際の寛容度の増大
を生じることを意味する。換言すると、発明のケーシン
グにパックして従来技術のケーシングと同じパッキング
効率にする場合、発明のケーシングは一層良好なホーン
嵌合とパック比との組合せを有することになる。上述し
た通りに、上記の例は単に発明及び発明の利点を例示す
るだけの役割を果たすものであり、開示した発明のそれ
以上の変更は当業者に明らかであると思うので、制限す
るものと解釈すべきでない。かかる変更は、特許請求の
範囲に記載する通りの発明の範囲内であると見なされ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う製品を製造するためのプロセスの
略図解である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A22C 13/00

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子量少なくとも70,000を有する
    ポリエチレンオキシド組成物を壁中に均一に分散させた
    セルロース又はセルロース誘導体を含む管状セルロース
    系ソーセージケーシング。
  2. 【請求項2】 液薫を加入させた請求項1のケーシン
    グ。
  3. 【請求項3】 内面を転写可能な可食性着色剤で被覆さ
    せたチューブを含む請求項1のケーシング。
  4. 【請求項4】 内面を剥離を助成するのに有効な量の剥
    離助剤組成物で被覆させたチューブを含み、該剥離助剤
    組成物は離型剤及び抗プリートロック剤を含む請求項1
    のケーシング。
  5. 【請求項5】 オレフィン性オキシドポリマーをセルロ
    ースと混和しかつオレフィン性オキシドポリマー対セル
    ロースの重量比が少なくとも1:200になるような十
    分な量でチューブ壁の中に均一に分散させて含有し、該
    オレフィン性オキシドポリマーは平均分子量少なくとも
    70,000を有するセルロース系管状製品。
  6. 【請求項6】 前記オレフィン性オキシドポリマーがホ
    モポリマーである請求項5の製品。
  7. 【請求項7】 多層フィルムである請求項5の製品。
  8. 【請求項8】 前記ホモポリマーがポリ(エチレンオキ
    シド)である請求項7の製品。
  9. 【請求項9】 前記ポリ(エチレンオキシド)が平均分
    子量100,000を有する請求項8の製品。
  10. 【請求項10】 チューブの内面層がオレフィン性オキ
    シドポリマーを含有し、他の少なくとも1つの外層にオ
    レフィンオキシドポリマーが存在しない請求項7の製
    品。
  11. 【請求項11】 重量平均分子量少なくとも70,00
    0を有するポリ(エチレンオキシド)を加入させたセル
    ロースを含む管状製品。
  12. 【請求項12】 重量平均分子量少なくとも70,00
    0を有するオレフィン性オキシドポリマーをセルロース
    又はセルロース誘導体の液体溶液に溶解した後に、厚さ
    が0.25mm(10ミル)より薄いセルロース又はセ
    ルロース誘導体の固体チューブを形成し、次いで該チュ
    ーブをひだ寄せして管状スチックにすることを含むオレ
    フィン性オキシドポリマー含有セルロース系製品の製造
    方法。
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