JP2794343B2 - フェノキシフェニルシクロペンテニルヒドロキシ尿素 - Google Patents

フェノキシフェニルシクロペンテニルヒドロキシ尿素

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は新規N−ヒドロキシ尿素化合物に係る。本発
明の化合物はリポキシゲナーゼ酵素の作用を阻害し、哺
乳動物の炎症性疾患、アレルギー及び心臓血管疾患の予
防、治療又は緩和に有用である。本発明は更にこのよう
な化合物を含有する医薬組成物にも係る。
背景技術 アラキドン酸はプロスタグランジン(プロスタサイク
リンを含む)、トロンボキサン及びロイコトリエンのよ
うな数群の内因性代謝産物の生物学的前駆動物質である
ことが知られている。アラキドン酸代謝の第1段階はホ
スホリパーゼA2の作用を介して膜リン脂質からアラキド
ン酸及び関連する不飽和脂肪酸を遊離することである。
その後、遊離脂肪酸はシクロオキシゲナーゼにより代謝
されてプロスタグランジン及びトロンボキサンを生成す
るか、又はリポキシゲナーゼにより代謝されてヒドロペ
ルオキシ脂肪酸を生成し、これが更に代謝され、ロイコ
トリエンを生成する。ロイコトリエンは慢性関節リウマ
チ、痛風、喘息、虚血再潅流損傷、乾癬及び炎症性腸疾
患を含む炎症性疾患の病態生理に結びつけられてきた。
リポキシゲナーゼを阻害する薬剤が存在するならば、急
性及び慢性の両炎症性状態に重要な新規治療法を提供し
得ると予想される。
最近、リポキシゲナーゼ阻害剤に関するいくつかの研
究論文が報告されている(H.Masamune及びL.S.Melvin,
Sr., Annual Reports in Medicinal Chemistry,
24(1989)71−80頁(Academic Press)並びにB.J.
Fitzsimmons及びJ.Rokach, Leukotrienes and Lip
oxygenases (1989) 427−502頁(Elsevier)参照。
より特定的には、国際特許公開明細書番号WO92/09567
及びWO92/09566は、リポキシゲナーゼ酵素の阻害剤とし
て多様なN−ヒドロキシ尿素及びヒドロキサム酸化合物
を開示している。一般に、これらの化合物は下記構造型 (I): (式中、Arは芳香族基を表し、Xは非芳香族環系を表
し、Aは任意の炭化水素スペーサ基を表し、Rはアルキ
ル又は場合により置換基を有するアミノ基である)を有
する。WO92/09567によると、非芳香族部分Xは3〜8個
の炭素を有する飽和炭素環であり、X基における不飽和
の可能性については何ら言及していない。WO92〜09566
によると、非芳香族部分Xは場合により二重結合を含み
得る3〜8個の炭素を有する炭素環として示されてい
る。しかしながら、WO92/09566におけるシクロアルケン
化合物の例はすべてがシクロブテン又はシクロヘキセン
化合物であり、これらの不飽和化合物が好適であること
は何ら示唆されていない。
驚くべきことに本発明者らは、Xがシクロペンテニル
基であり且つArが場合により置換基を有する3−フェノ
キシフェニル基である一般構造式(I)の小分類のN−
ヒドロキシ尿素化合物が、リポキシゲナーゼ阻害剤とし
て有利な特性を有することを発見した。
発明の簡単な開示 本発明は下記化学式(II): (式中、R1は水素、フルオロ又はクロロであり、R2水素
又はメチルである)のN−ヒドロキシ尿素化合物の右旋
性異性体及びその医薬的に許容可能な塩を提供する。
式(II)の化合物の右旋性異性体は5−リポキシゲナ
ーゼ酵素を阻害する。従ってこの(+)異性体は、5−
リポキシゲナーゼ阻害剤が必要とされる哺乳動物被検
者、例えばヒト被検者の疾患状態の治療に有用である。
上記(+)異性体はアレルギー性及び炎症性状態の治療
に特に有用である。本発明は更に、式(II)の(+)異
性体又はその医薬的に許容可能な塩、及び医薬的に許容
可能なキャリヤーとを含有する医薬組成物も包含する。
式(II)の化合物の(+)異性体はリポキシゲナーゼ阻
害剤として顕著な薬効を示す。更に、グルクロニド化反
応による代謝に対して優れた安定性を示す。
本発明の特に好適な化合物は、(+)−N−[3−
[3(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−2−シク
ロペンテン−1−イル]−N−ヒドロキシ尿素、(+)
−N−[3−(3−フェノキシフェニル)−2−シクロ
ペンテン−1−イル]−N−ヒドロキシ尿素、及び
(+)−N−[3−[3−(4−クロロフェノキシ)フ
ェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒド
ロキシ尿素である。
発明の詳細な説明 右旋性異性体(又は(+)異性体)なる用語は、エタ
ノール溶液中でナトリウムのD線で時計回り方向に平面
偏光面を回転させるエナンチオマーを意味する。
式(II)の化合物は多数の合成方法により製造するこ
とができる。R1及びR2は上記に定義した通りである。
1態様によると、式(II)の化合物は図式1: に要約する反応工程に従って製造される。
この工程では、フドロキシルアミン(III)を通常室
温から還流温度までの温度で反応不活性溶媒中、適切な
トリアルキルシリルイソシアネート又はメチルイソシア
ネートで処理する。反応物及び/又は生成物と反応しな
い適切な溶媒は例えばテトラヒドロフラン、ジオキサ
ン、塩化メチレン又はベンゼンである。別の手順として
は、(III)をベンゼン又はトルエンのような反応不活
性溶媒中で塩化水素ガスで処理した後、ホスゲンで処理
する。反応温度は通常室温から溶媒の沸点までの範囲で
ある。中間生成物である塩化カルバモイルは単離せず、
(即ちinsituで)アンモニア水及びメチルアミンと反応
させる。この手順の変法として、R2が水素である場合に
は、(III)の酸付加塩を水中で等モル量のアルカリ金
属シアン酸塩(例えばシアン酸カリウム)と反応させて
もよい。こうして得られた式(II)の生成物は常法によ
り単離し、再結晶及びクロマトグラフィーのような慣用
手段により精製することができる。
上記ヒドロキシルアミン(III)は、対応する3−置
換−2−シクロペンテン−1−オン又は3−置換−2−
シクロペンテン−1−オール化合物から標準合成手順に
より製造することができる。例えば、適切なカルボニル
化合物をそのオキシムに変換させた後、適切な還元剤を
使用して必要なヒドロキシルアミン(III)に還元する
(例えば、R.F.Borchら, J.Am.Chem.Soc.,93,2897,
1971参照)。選択される還元剤の非限定的な例として
は、シアン水素化ホウ素ナトリウム及びボラン錯体(例
えばボラン−ピリジン、ボラン−トリエチルアミン及び
ボラン−ジメチルスルフィド)が挙げられる。トリフル
オロ酢酸中のトリエチルシランも使用することができ
る。
適切な2−シクロペンテン−1−オンは多数の異なる
方法により製造することができる(WO 92/09566参
照)。即ち、シクロペンテノンはStetter反応により対
応するアルデヒド及びメチルビニルケトンから容易に調
製可能な1,4−ジケトンの分子内アルドール環化により
製造することができる(例えば、L.Novakら,Liebigs A
nn.Chem., 509, 1986参照)。あるいは2−シクロペ
ンテン−1−オンは、Pd(PPh34,PdCl2(PPh3
のような適切な触媒の存在下で、対応するアリールハロ
ゲン化物又はトリフレートを3−スタンニル−2−シク
ロペンテン−1−オンと、またはその逆の組合わせで交
差カップリング反応させることにより製造することもで
きる(例えば、J.S.Kielyら,J.Heterocyclic Chem.,2
8,1581,1991参照)。
また、上記ヒドロキシルアミン(III)は対応する2
−シクロペンテン−1−オールをMitsunobu型反応条件
下にN,O−ビス(tert−ブチルオキシカルボニル)−ヒ
ドロキシルアミンで処理した後、(例えばトリフルオロ
酢酸を使用して)N,O−保護中間生成物を酸触媒加水分
解することにより容易に調製できる(日本国特許第1045
344号参照)。必要な2−シクロペンテン−1−オール
は水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素ナトリウム−
三塩化セリウム等のような適切な還元剤を使用して対応
する2−シクロペンテン−1−オンを1,2−還元するこ
とにより容易に製造される。必要なアルコールは更に、
例えば対応するアリールハロゲン化物又はトリフレート
をPd(PPh3等のような適切な触媒の存在下で2−シ
クロペンテン−1−オールとカップリングすることによ
り製造することができる。
上記代表的手順によりこうして得られた式(III)の
ヒドロキシルアミンを常法により単離し、再結晶及びク
ロマトグラフィーのような慣用手段により精製すること
ができる。
別の態様によると、式(II)の化合物は図式2: (式中、R3はフェニルであり、R4はフェニル又は低級ア
ルキルである)に示すように製造される。
この方法によると、式(IV)の化合物は対応するシク
ロペンテノール及びビス−カルボキシヒドロキシルアミ
ン、好ましくはN,O−ビス(フェノキシカルボニル)ヒ
ドロキシルアミンから製造され、その後、アンモニア、
アンモニア水又はメチルアミンで処理することにより
(II)に変換される(A.O.Stewart及びD.W.Brooks,J.Or
g.Chem., 57,5020, 1992参照)。適切な反応溶媒は例
えばメタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ベ
ンゼン等であるが、補助溶媒の不在下、即ち必要なアミ
ンそれ自体の中で反応を行ってもよい。反応温度は典型
的には室温から溶媒の沸点までの範囲である。あるい
は、式(IV)の化合物は対応するアリールハロゲン化物
又はトリフレートをPd(PPh3等のように適切の触媒
の存在下に2シクロペンテン−1−オールから誘導され
たビス−カルボキシヒドロキシルアミンと直接カップリ
ングすることにより製造される。こうして得られた式
(II)の生成物を常法により単離し、再結晶及びクロマ
トグラフィーのような慣用手段により精製することがで
きる。
式(II)の化合物の個々の右旋性異性体は当業者に周
知の多数の方法により得られる。例えば式(II)の
(+)異性体は、(1)キラルクロマトグラフィーカラ
ムによるか、又は(2)キラルエステル化剤との反応
後、得られたジアステレオマー混合物を(例えばクロマ
トグラフィーにより)分離し、更にその後、N−ヒドロ
キシ尿素に再生することにより、式(II)のラセミ混合
物の各成分を分離して好都合に得られる。
あるいは、上記方法により式(III)の対応するキラ
ル化合物から式(II)のキラル化合物を直接製造するこ
ともできる。式(III)のキラル化合物は例えば適当な
キラル2−シクロペンテン−1−オールから容易に入手
可能である。キラル2−シクロペンテン−1−オール
は、例えばキラルクロマトグラフィーカラムによりラセ
ミ混合物の成分を分離するか、又は適切なジアステレオ
マーを調製及び分離し、必要な分割エナンチオマーに再
生するか、又は不斉合成などの当業者に周知の多数の方
法により簡単に製造することができる。
こうして得られた式(II)のキラル化合物は再結晶等
なような慣用手段により精製され得る。
式(II)の新規化合物の医薬的に許容可能な塩は、前
記化合物を水溶液又は適切な有機溶媒中で化学量論的な
量の適当な金属水酸化物又はアルコキシド又はアミンと
接触させることにより容易に製造される。夫々の塩は沈
殿後の濾過又は溶媒の蒸発により得られる。
式(II)の化合物はリポキシゲナーゼ酵素の活性を阻
害する。式(II)の化合物はリポキシゲナーゼ酵素を阻
害する能力により、哺乳動物被検者でアラキドン酸から
生成される内因性代謝産物により誘導される症状を抑制
するために有用である。従って、該化合物はアラキドン
酸代謝物の蓄積が原因となるこのような疾患状態、例え
ばアレルギー性気管支喘息、皮膚障害、慢性関節リウマ
チ、変形性関節症及び血栓の予防及び治療に有用であ
る。従って、式(II)の化合物及びその医薬的に許容可
能な塩は、ヒト被検者の炎症性疾患の治療及び緩和に特
に有用である。
式(II)の化合物がリポキシゲナーゼ酵素の活性を阻
害する効果は、以下の常法によりin vitro及びin viv
oで立証することができる。1)ヘパリン化ヒト全血(HWB)を使用するin vitroア
ッセイ ヘパリン化ヒト全血を使用して当該化合物がアラキド
ン酸の5−リポキシゲナーゼ(LO)代謝に及ぼす阻害効
果を測定し、阻害をin vitroで立証した(British Jo
urnal of Pharmacology : (1990) 99, 113−1
18)。健康な献血者からのヘパリン化ヒト全血のアリコ
ート(1ml)をジメチルスルホキシド(最終濃度0.1%)
に溶解した薬剤と共に10分間37℃でプレインキュベート
した後、カルシウムイオノフォアA21387(60μM)及び
Heparapid(2.5%,日本国、積水化学工業株式会社)を
加え、更に30分間インキュベーションを続けた。氷浴中
で迅速に冷却することにより反応を停止した。Heparapi
dによりもたらされた血餅を遠心分離により除去した。
アセトニトリル(ACN, 1.5ml)及びPGB2(200ng、内部
標準として)を上清に加えた。サンプルをVoltexミキサ
ーにより混合し、沈殿したタンパク質を遠心分離により
除去した。上清を水で15%ACNまで希釈し、予め洗浄し
たSep−Pak C18カートリッジ(Waters Associates,
Milford,MS, 米国)に充填し、アラキドン酸代謝産物
を70%メタノール4mlで溶出した。メタノール性抽出物
を留去した後、その残渣を67%ACN250μlに再び溶解し
た。
ACN再構成物(100μl)を逆相C18カラム(Wakosil
5C18, 4.6×150mm,日本国、和光純薬工業株式会社)に
注入した。カラム温度は40℃とした。Hewlett Packard
モデル1090M HPLCシステムを使用してHPLC分析を行っ
た。2種の異なる移動相(移動相Aは10%ACN,0.1%ト
リフルオロ酢酸及び0.05%トリエチルアミンから構成
し、移動相Bは80%ACN,0.1%トリフルオロ酢酸及び0.0
5%トリエチルアミンから構成した)を使用して濃度勾
配をかけて溶出することによりクロマトグラフィーを行
った。各移動相にヘリウムを連続的に注入した。HPLCグ
ラジエントは、0から9.7分まで1ml/分の流速で、移動
相Aの直線勾配が35から100%となるようにプログラミ
ングした(A+B=100)。溶出産物のピークをUV吸収
(夫々の275nmでLTB4及びPGB2として、また235nmでHHT
及び5−HETEとして)により定量し、PGB2回収率により
補正した。直線回帰を使用してIC50値を求めた。
実施例1、2及び3に示した式(II)の(+)異性体
を上記アッセイ試験した結果、リポキシゲナーゼ活性を
阻害する効果を有することが判明した。実施例1、2及
び3の(+)異性体は約0.5μMのIC50値を示す。
『炎症』,7:145−150(1987), “Synthesis of
leukotrienes by petitoneal macrophages"に記載の
方法に従って、ラット腹膜腔定住細胞を使用するアッセ
イにより、式(II)の化合物がアラキドン酸の代謝に及
ぼす効果を測定することにより、該化合物がリポキシゲ
ナーゼ酵素を阻害する能力を立証することもできる。2)マウスで血小板活性化因子(PAF)により誘導され
る致死に対する経口投与した試験化合物の効果を測定す
るin vivoシステム 以下の論文、J.M.Young, P.J.Maloney, S.N.Jubb及
びJ.S.Clark, Prostaglandins,30,545(1985);M.Cris
cuoli及びA.Subissi, Br.J.Pharmac., 90,203(198
7); H.Tsunoda,S.Abe, Y.Sakuma, S.Katayama及び
K.Katayama, Prostaglandins Leukotrienes and Es
sential Fatty Acids, 39,291(1990)に記載されて
いるのと同様な方法でPAF致死率アッセイを使用し、ICR
マウス(雄)に試験化合物を経口投与後のin vivo活性
を決定した。0.25%ウシ血清アルブミン(BSA)を含有
する0.05mg/mlプロプラノロール−食塩水にPAFを1.2μg
/mlの濃度で溶解させ、12μg/Kgの用量でマウスに静脈
内注射した。PAF投与から1時間後に死亡率を測定し
た。5−LO阻害剤の効果を調べるために、化合物を5%
tween80,5%EtOH−食塩水に溶解させ、PAF投与より45分
前に経口投与(0.1ml/10g)した。直線回帰を使用してE
D50値を求めた。このアッセイによると実施例1、2及
び3の(+)異性体は約1〜10mg/kgのED50値を示す。3)サル肝臓ミクロソーム調製物を使用するin vitro
グルクロニド化反応速度の研究 構造式(I)のヒドロキシ尿素の主要な代謝経路はグ
ルクロニドロ化反応であると考えらている(D.J.Sween
y, J.Bonska,J.Machinist, R.Bell, G.Carter, S.C
epa及びH.N.Nellans, Drug metabolism and Dispos
ition, 20,328(1992))。従って、グルクロニド化反
応に対する相対安定性を有する化合物は、より望ましい
in vivoの薬物動態特性を示すと予想される。グルクロ
ニド化反応に対する本発明の化合物の安定性を以下に記
載するようにin vitroで評価した。
雄マカクザル(3〜4Kg)から取得した肝臓を−80℃
で貯蔵し、取得から6カ月以内に使用した。肝臓を0.25
Mスクロース、1mM EDTA、10mM Tris(pH7.4)及び標
準遠心分離手順により調製したミクロソーム中でホモジ
ナイズした(K.W.Bock, B.Burcbell, G.Dutton, O.H
anninen,G.J.Mulder, I.Owens, G.Siest及びT.Tephl
y, Biochem.Pharmacol.,32,953(1983))。代謝性振
盪浴(TAITECR)中37℃で13×100mmポリプロピレンチュ
ーブ内でインキュベーションを行った。最終インキュベ
ーション容量は2.6mlとし、試験化合物(10μM,30μM,1
00μM)、ミクロソームタンパク質2.6mg、5mM MgCl2,
0.025%Triton X−100,50mM Tris−HCl(pH8.0)
及び3mM UDP−グルクロン酸を含有するものとした。反
応はUDP−グロクロン酸を加えることにより開始し、イ
ンキュベーション混合物200μlを2mlのISTD(1μM)
/アセトニトリルに加えることにより停止した。沈殿を
遠心分離により除去し、上清をデカントし、Speed Vac
により乾燥した。残渣をHPLC分析前にアセトニトリル/
水/酢酸アンモニウム(25:75:0.05)75μlに溶解させ
た。逆相C18カラム(WAKOSIL 5C18 φ2mm×150mm;
5μm, 日本国、和光純薬工業株式会社)を使用してHP
LC分離を行い、2種の異なる移動相、即ち0.006N酢酸ア
ンモニウム中の10%アセトニトリルから構成される移動
相Aと0.006N酢酸アンモニウム中の80%アセトニトリル
から構成される移動相Bとを使用してグラジエント溶出
によりクロマトグラフィーを行った。流速は0.35ml/分
とし、溶出液260〜270nmでモニタした。標準としてBSA
を使用するBio−Radタンパク質アッセイによりミクロソ
ームタンパク質を定量的に分析した。10〜100μMの濃
度範囲を使用して試験化合物のグルクロニド化反応の速
度を決定した。サルミクロソームにおける化合物のグル
クロニド化反応はミカエリス−メンテンの酵素反応速度
論に従った。ミカエリス−メンテンの式を使用して試験
化合物のVmax及びKmを求めた。
ンの式を使用して試験化合物のVmax及びKmを求めた。
式(II)の化合物の(+)異性体及び(−)異性体、
及びその混合物はリポキシゲナーゼ酵素に対してin vi
tro及びin vivoで優れた生物活性を示す。一方、サル
肝臓ミクロソーム調製物を使用するin vitroグルクロ
ニド化反応実験によると、式(II)の(+)異性体は
(−)異性体よりもグルクロニド化反応に対して著しく
安定であることが立証された。更に、式(II)の(+)
異性体は、WO92/09566及びWO92/09567に開示されている
構造的に関連するフェノキシフェニルシクロペンチルヒ
ドロキシ尿素よりもグルクロニド化反応に対してより安
定的である。更にまた、(+)異性体はWO92/09566の単
純なフェニルシクロブテニル及びフェニルシクロヘキセ
ニル化合物よりもLO阻害剤として有利な薬効を有する。
また、(+)異性体は人体医療で使用するのに適したす
ぐれた化学的安定性を示す。
上記種々の状態を治療するために、本発明の式(II)
の化合物及びその医療的に許容可能な塩はヒト被検者に
単独で投与することができるが、標準医薬慣習に従って
医薬組成物中で医薬的に許容可能なキャリヤー又は希釈
剤と併用するのが好ましい。化合物は経口、非経口及び
吸入等のような種々の慣用投与経路により投与すること
ができる。ヒトの炎症性状態を治療するために、化合物
を経口投与する場合には、用量範囲は治療すべき被検者
体重kg当たり約0.1〜10mg/日、好ましくは約0.5〜10mg/
kg体重/日を1回又は数回にわけて投与する。非経口投
与が所望される場合には、有効用量は治療すべきヒト被
検者体重kgあたり約0.1/1.0mg/日である。用量は各患者
の年齢及び感受性、患者の症状の型及び重篤度並びに投
与される特定化合物の薬効によって必然的に異なるの
で、これらの範囲外の用量を使用することが必要な場合
もある。
経口投与の場合には、本発明の化合物及びその医薬的
に許容可能な塩は、例えば、錠剤、粉末、トローチ剤、
シロップ、カプセル、水溶液又は懸濁液の形態で投与す
ることができる。経口用錠剤の場合、一般に使用されて
いるキャリヤーはラクトース及びコーンスターチを含
む。その他にステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤
も一般に添加される。カプセルの場合、有用な希釈剤は
ラクトース及び乾燥コーンスターチである。経口用とし
て水性懸濁液が必要な場合には、有効成分を乳化剤及び
懸濁剤と組み合わせる。必要に応じて所定の甘味剤及び
/又は香味剤を加えてもよい。筋肉内、腹膜組織内、皮
下及び静脈内投与する場合には、通常有効成分の無菌溶
液を調製し、溶液のpHを適切に調節及び緩衝すべきであ
る。静脈内投与の場合、溶質の合計濃度は調製物を等張
にするように調節すべきである。
実施例 以下、実施例により本発明を説明する。しかしなが
ら、本発明はこれらの実施例の特定の記載に限定されな
いものと理解されたい。特に指定しない限り、陽子核磁
気共鳴(NMR)スペクトルは270MHzで測定し、ピーク位
置はテトラメチルシランから低磁場側へのppmで表す。
ピーク形状は、s−シングレット、d−ダブレット、t
−トリプレット、m−多重線及びbr−広幅を示す。
実施例1(+)−N−[3−[3−(4−フルオロフェノキシ)
フェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒ
ドロキシ尿素 [A] 1−ブロモ−3−(4−フルオロフェノキ
シ)ベンゼン: 水酸化カリウム(32g;0.485M)の水(65ml)溶液を、
4−フルオロフェノール(54.42g;0.486M)のメタノー
ル(160ml)溶液に撹拌下に滴下した。添加の完了後、
混合物を留去し、残留固体を粉砕し、N−メチル−2−
ピロリドン(200ml)中に溶解した。m−ブロモフルオ
ロベンゼン(84.97g;0.4855M)を加え、混合物を還流温
度で一晩加熱した。冷却後、混合物を水(500ml)に注
ぎ、Et2O(500ml×1, 200ml×1)で抽出し、有機層を
合わせて2M NaOH水溶液(200ml×2)、水(100ml×
1)、10% HCl水溶液(200ml×1)、水(100ml×
1)、飽和食塩水(100ml×1)で洗い、MgSO4で脱水
し、減圧濃縮して粗エーテル50gを得た。得られた粗油
状物を蒸留(b.p.95〜115℃)し、標記化合物[A]38.
53g(収率30%)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ; 7.24−7.14(m,2H), 7.10
−6.96(m,5H), 6.89(d.t,J=2.2Hz,6.9Hz,1H)pp
m。
[B] 3−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアル
デヒド: 乾燥THF(80ml)に1−ブロモ−3−(4−フルオロ
フェノキシ)ベンゼン(38.5g;0.1442M)を溶解してな
る溶液を冷却(−75℃)及び撹拌しながら、この溶液に
n−ブチルリチウム(n−ヘキサン中1.63M溶液、68ml;
0.11M)をN2雰囲気下で滴下した。−73℃で30分間撹拌
後、DMF(11.38g; 0.1557M)を混合物に−73℃で滴下
した。混合物を更に30分間撹拌した後、室温まで昇温さ
せた。2M HCl水溶液(200ml)を混合物に加え、全体を
Et2O(100ml×3)で抽出した。有機層をあわせて水(1
50ml)、飽和食塩水(150ml)で洗い、MgSO4で脱水し、
減圧濃縮した。酢酸エチル−n−ヘキサン(1:10)を溶
出液としてフラッシュカラム(SiO2)により残留油状物
を精製し、標記化合物[B]21.6gを無色油状物質とし
て得た。
1H−NMR(CDCl3)δ; 9.96(s,1H), 7.59(d.t,
J=1.1Hz,7.3Hz,1H), 7.50(t.J=7.7Hz,1H), 7.
42−7.40(m,1H),7.28−7.23(m,1H), 7.11−6.99
(m,4H)ppm。
[C] 1−[3−(4−フルオロフェノキシ)フェ
ニル]−1,4−ペンタンジオン: 3−(4−フルオロフェノキシ)ベンズアルデヒド
(26.8g; 0.124M)のエタノール(60ml)溶液を撹拌し
ながら、この溶液にメチルビニルケトン(8.32ml; 0.1
M)、3−ベンジル−5−(2−ヒドロキシエチル)−
4−メチルチゾリウムクロリド(5.93g; 0.022M)及び
トリエチルアミン(27.88ml; 0.2M)を室温で加えた。
6時間撹拌後、揮発分を留去した。残渣に水(200ml)
を加え、全体を酢酸エチル(150ml×2)で抽出した。
有機層にあわせて水(100ml)、飽和食塩水(100ml)で
洗い、MgSO4で脱水し、減圧濃縮した。酢酸エチル−n
−ヘキサン(1:5)を溶出液としてフラッシュカラム(S
iO2)により残留油状物を精製し、標記化合物[C]19.
03g(収率66.5%)を淡黄色油状物として得た。
1H−NMR(CDCl3)δ; 7.70(d.t,J=1.4Hz,7.7Hz,1
H), 7.54(d.d,J=1.4Hz,2.2Hz,1H), 7.42(t.J
=8.0Hz,1H) 7.17(d.d.d,J=1.1Hz,2.5Hz,8.0Hz,1
H), 7.09−6.96(m,4H),3.23(t,J=5.9Hz,2H)
2.87(t,J=5.9Hz,2H), 2.25(s,3H)ppm。
[D] 3−[3−(4−フルオロフェノキシ)フェ
ニル]−2−シクロペンテン−1−オン: 0.44M NaOH水溶液(300ml)に1−[3(4−フルオ
ロフェノキシ)フェニル]−1,4−ペンタンジオン(19.
03g; 0.0665M)を溶解してなる溶液を24時間還流し
た。冷却後、残留固体を濾取し、乾燥し、標記化合物
[D]18g(定量的)を褐色固定として得、これは更な
る精製なしで使用した。
1H−NMR(COCl3)δ; 7.41−7.38(m,2H), 7.26
−7.23(m,2H), 7.10−6.97(m,4H), 6.53(t,J
=1.8Hz,1H), 3.03−2.98(m,2H),2.60−2.56(m,2
H)ppm。
[E] 3−[3−(4−フルオロフェノキシ)フェ
ニル]−2−シクロペンテン1−オンオキシム: 3−[3−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−
2−シクロペンテノン(10g; 0.0373M)をエタノール
−ピリジン(75ml−21ml)に溶解してなる溶液を撹拌し
ながら、この溶液に塩酸ヒドロキシルアミン(3.37g;
0.0485M)を室温で加えた。4時間撹拌後、溶媒を除去
した。残渣に希HCl水溶液(100ml)を加え、全体を酢酸
エチル(200ml×1, 100ml×1)で抽出した。有機層を
あわせて水(100ml)、飽和食塩水(100ml)で洗浄し、
MgSO4で脱水し、減圧濃縮し、標記化合物[E]12gを褐
色油状物として得、これを更なる精製なしで使用した。
[F] N−[3−[3−(4−フルオロフェノキ
シ)フェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N
−ヒドロキシルアミン: 3−[3−(4−フルオロフェノキシ)フェニル]−
2−シクロペンテノンオキシム(1.85g; 6.54mM)の酢
酸(10ml)溶液を撹拌しながら、この溶液にシアノ水素
化ホウ素ナトリウム(0.62g; 9.81mM)を室温で少量ず
つ加えた。2時間撹拌後、シアノ水素化ホウ素ナトリウ
ム)0.25g;4mM)及び酢酸(5ml)を更に加えた。混合物
を一晩撹拌した。酢酸を減圧除去し、残渣に飽和NaHCO3
水溶液(50ml)を加えた。全体を酢酸エチル(50ml×1,
30ml×1)で抽出し、有機層をあわせて水(50ml)、
飽和食塩水(50ml)で洗浄し、MgSO4で脱水し、真空濃
縮した。CH2Cl2−エタノール(30:1)を溶出液としてフ
ラッシュカラム(SiO2)により残留油状物を精製し、標
記化合物[F]1.07gを薄黄色油状物として得た。
1H−NMR(COCl3)δ; 7.32−7.18(m,2H), 7.08
−6.85(m,6H), 6.14(d.J=2.2Hz,1H), 5.90−
5.30(br.d,2H), 4.32(br.s,1H),2.90−2.81(m,1
H), 2.73−2.62(m,1H),2.37−2.23(m,1H), 2.
06−1.93(m,1H)ppm。
[G] N−[3−[3−(4−フルオロフェノキ
シ)フェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N
−ヒドロキシ尿素: N−[3−[3−(4−フルオロフェノキシ)フェニ
ル−2−シクロペンテン−2−イル]N−ヒドロキシル
アミン(1.07g; 3.75mM)を無水THF(10ml)に溶解し
てなる溶液を撹拌しながら、この溶液にトリメチルシリ
ルイソシアネート(0.76g; 5.63mM)を室温で加えた。
1時間撹拌後、エタノール(10ml)を加えた。揮発分を
留去し、得られた固体を酢酸エチル−n−ヘキサンから
再結晶し、標記化合物[G]0.6g(収率28%)を無色固
体として得た。
m.p.151−153℃(分解) 1H−NMR(DMSO−d6)δ;8.92(s,1H), 7.36(t,J
=8.1Hz,1H), 7.28−7.20(m,3H), 7.11−7.04
(m,3H) 6.89−6.85(m,1H), 6.32(s,2H), 6.
08(d,J=2.2Hz,1H), 5.33(br.s,1H), 2.79−2.
69(m,1H), 2.59−2.48(m,1H), 2.18−2.06(m,
1H), 2.00−1.88(m,1H)ppm。
IR(nujol)cm-1; 3460, 1655, 1575, 1170, 109
0, 840, 775。
分析。C18H17FN2O3の計算値:C65.85, H5.22, N8.53,
F5.79; 実測値:C65.87,H5.26, N8.43, F5.92。
(+)−N−[3−[3−(4−フルオロフェノキシ)
フェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒ
ドロキシ尿素: [G]として得られたラセミ化合物をキラル固定相で
分離することにより標記右旋性エナンチオマーを得た。
キラルパックASカラム(ダイセル化学工業株式会社)を
使用してHPLC(溶出液n−ヘキサン−エタノール(70:3
0))によりラセミ化合物(50mg)を分割し、酢酸エチ
ル−n−ヘキサンから再結晶後、より低極性の標記右旋
性エナンチオマー12mgを無色結晶として得た。
m.p.152−154℃; [α]=+59.6゜(C=0.057,
エタノール)。
実施例2(+)−N−[3−(3−フェノキシフェニル)−2−
シクロペンテン−1−イル]−N−ヒドロキシ尿素 N−[3−(3−フェノキシフェニル)−2−シクロペ
ンテン−1−イル]−N−ヒドロキシ尿素: 段階[C]で3−(4−フルオロフェノキシ)ベンズ
アルデヒドの代わりに3−フェノキシベンズアルデヒド
を使用して、実施例1の手順に従って標記化合物を調製
した。
m.p.147−148℃(分解)。
1H−NMR(DMSO−d6)δ; 8.92(s,1H), 7.42−
7.26(m,4H), 7.17−7.11(m,2H), 7.03−6.98
(m,2H), 6.92−6.88(m,1H), 6.32(s,2H),
6.08(d,J=2.2Hz,1H), 5.33(br.s, 1H), 2.74
−2,67(m,1H), 2.57−2.48(m,1H), 2.182.05
(m,1H), 1.99−1.86(m,1H)。
IR(nujol)cm-1; 3450,1655, 1575, 1170, 770,69
0。
分析。C18H18N2O3の計算値:C69,66, H5.85, N9.03;実
測値C:69.51, H5.81, N8,94。
(+)−N−[3−(3−フェノキシフェニル)−2−
シクロペンテン−1−イル]N−ヒドロキシ尿素: ラセミ化合物N−[3−(3−フェノキシフェニル)
−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒドロキシ尿
素をキラル固定相で分離することにより標記右旋性エナ
ンチオマーを得た。キラルパックASカラム(ダイセル化
学工業株式会社)を使用してラセミ化合物(50mg)をHP
LC(溶出液;n−ヘキサン−エタノール(70:30))によ
り分割し、酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶後、よ
り低極性の標記右旋性エナンチオマー12mgを無色結晶と
して得た。
m.p.139−141℃; [α]=+61.7゜(C=0.06,
エタノール)。
実施例3(+)−N−[3−[3−(4−クロロフェノキシ)フ
ェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒド
ロキシ尿素 N−[3−[3−(4−クロロフェノキシ)フェニル]
−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒドロキシ尿
素: 段階[C]で3−(4−フルオロフェノキシ)ベンズ
アルデヒドの代わりに3−(4−クロロフェノキシ)ベ
ンズアルデヒドを使用して、実施例1の手順に従って標
記化合物を調製した。
m.p.145.5−146.5℃(分解)。
1H−NMR(DMSO−d6δ; 8.92(s,1H), 7.43(d,J
=8.7Hz,2H), 7.39−7.29(m,2H), 7.15(s,1
H), 7.03(d,J=8.7Hz,2H), 6.95−6.91(m,1
H), 6.32(s,2H), 6.11(s,1H), 5.33(br.s,
1H), 2.80−2.68(m,1H), 2.58−2.47(m,1H),
2.18−2.08(m,1H), 1.97−1.90(m,1H)。
IR(nujol)cm-1; 3470, 1622, 1563, 1510, 149
0, 1230, 1185, 1090, 1010, 820。
分析。C18H17ClN2O3の計算値:C62.70,H4.97, N8.12,
Cl10.28; 実測値:C62.88, H4.98, N8.19,Cl10.22。
(+)−N−[3−[3−(4−クロロフェノキシ)フ
ェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N−ヒド
ロキシ尿素: ラセミ化合物N−[3−[3−(4−クロロフェノキ
シ)フェニル]−2−シクロペンテン−1−イル]−N
−ヒドロキシ尿素をキラル固定相で分離することにより
標記右旋性エナンチオマーを得た。キラルパックASカラ
ム(ダイセル化学工業株式会社)を使用してラセミ化合
物(50mg)をHPLC(溶出液;n−ヘキサン−エタノール
(70:30))により分割し、酢酸エチル−n−ヘキサン
から再結晶後、より低極性の標記右旋性エナンチオマー
12mgを無色結晶として得た。
m.p.143−144℃; [α]=+61.4゜(C=0.044,
エタノール)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 275/26 A61K 31/17 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記化学式: (式中、R1は水素、フルオロ又はクロロであり、R2は水
    素又はメチルである)の化合物の右旋性異性体及びその
    医薬的に許容可能な塩。
  2. 【請求項2】R2が水素であることを特徴とする請求項1
    に記載の化合物。
  3. 【請求項3】N−[3−[3−(4−フルオロフェノキ
    シ)フェニル]−2−シクロペンテン1−イル]−N−
    ヒドロキシ尿素の右旋性異性体であることを特徴とする
    請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】治療有効量の請求項1に記載の化合物と医
    薬的に許容可能なキャリヤーとを含有することを特徴と
    する、5−リポキシゲナーゼ阻害剤が必要とされる哺乳
    動物被検者の疾患状態の治療用又は予防用医薬組成物。
  5. 【請求項5】治療有効量の請求項1に記載の化合物と医
    薬的に許容可能なキャリヤーとを含有することを特徴と
    する、哺乳動物被検者のアレルギー性又は炎症性状態の
    治療用又は予防用医薬組成物。
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