JP2793460B2 - Soi構造の製造方法 - Google Patents

Soi構造の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン基板上に絶縁
層が形成され、さらに絶縁層上にシリコン単結晶のエピ
タキシャル成長層が形成されている、いわゆるSOI(S
emiconductorOn Insulator)構造の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体集積回路においては、
シリコン基板上にシリコン単結晶のエピタキシャル成長
層を形成し、このエピタキシャル成長層に回路を形成し
ていた。ところで、このような構造においては、シリコ
ン基板とシリコン単結晶のエピタキシャル成長層とがP
N接合し、容量をなしている。このPN接合部の容量
は、寄生容量と呼ばれ、素子の動作速度を低下させるも
のである。したがって、シリコン単結晶のエピタキシャ
ル成長層を直接シリコン基板上に形成した構造は、高速
動作が要求される素子の形成には適さなかった。
【0003】近年では、素子の高速動作に対処するた
め、シリコン基板上に絶縁膜を形成し、さらに絶縁膜上
にシリコン単結晶のエピタキシャル成長層を形成するS
OI技術が多用されている。すなわち、SOI技術は、
シリコン単結晶のエピタキシャル成長層をシリコン基板
から絶縁することにより、シリコン単結晶のエピタキシ
ャル成長層に形成した半導体素子とシリコン基板とのP
N接合をなくそうとするものである。
【0004】図5に、ELO(Epitaxial Lateral Overg
rowth)法によるSOI技術を示す(Lateral Epitaxial O
vergrowth of Silicon on SiO2:D.D.Rathmanet、1982年
10月号、2303頁) 。まず、図5(a)に示すように、シ
リコン基板1の上に酸化シリコン膜2を成長させる。次
に、フォトレジストを用いて酸化シリコン膜2をエッチ
ングし、種結晶成長用のシードウィンドウ(以下、「開
口」という)3を形成する。さらに、図5(b)に示す
ように、シリコン単結晶を開口3から縦方向に選択的に
エピタキシャル成長させる。これに引き続いて、シリコ
ン単結晶を横方向にエピタキシャル成長させる。その結
果、酸化シリコン膜2上にシリコン単結晶のエピタキシ
ャル成長層4が形成される。このようにすれば、シリコ
ン単結晶のエピタキシャル成長層4とシリコン基板1と
のPN接合面を開口3の大きさまで小さくできる。した
がって、PN接合容量を小さくでき、素子動作の高速化
を図ることができる。
【0005】また、SENTAXY法と呼ばれる方法も
ある( 米原隆大他、新しいSOI-Selective Nucleation E
pitaxy、1987年( 秋季) 第48回応用物理学会学術講演予
稿集、19p-Q-15、583 頁) 。これは、酸化シリコン膜等
の絶縁層に結晶成長のシリコン核を人工的に複数形成し
て、それぞれの核よりエピタキシャル成長を行う方法で
ある。核として、微小面積の窒化シリコン膜を形成して
用いる方法や、FIB(Focused Ion Beam)法によって核
形成する方法等が検討されている。この方法によれば、
シリコン単結晶のエピタキシャル成長層とシリコン基板
とを酸化シリコン膜等によって絶縁することができる。
よって、上記のようなPN接合容量の問題を解決するこ
とができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような従来のSOI技術には、以下の問題点が指摘され
ている。図5に示すELO法においては、シリコン単結
晶のエピタキシャル成長層とシリコン基板とのPN接合
部が小さくなているというものの、完全にPN接合部が
なくなているものではない。したがって、さらなる素子
の高速化が阻まれていた。
【0007】一方、SENTAXY法によれば、シリコ
ン単結晶のエピタキシャル成長層とシリコン基板とが完
全に絶縁された構造を得ることができ、上記のような問
題はない。しかしながら、SENTAXY法によると、
複数設けられたそれぞれの核より成長するエピタキシャ
ル成長層の面方位が異なってしまう。このように、シリ
コン単結晶のエピタキシャル成長層の面方位が異なる
と、酸化レート等の特性が異なることとなって、所望の
特性を有する素子を均一に形成できないといった問題が
生じていた。
【0008】そこで、本出願人は、上記に対処するた
め、特願平3−275740号(以下、「先行技術1」
という)および特願平3−279830号(以下、「先
行技術2」という)で、絶縁層によってシリコン基板と
完全に絶縁されていると共に、面方位が一様なシリコン
単結晶のエピタキシャル成長層を有する、SOI構造を
得るためのSOI技術を提案した。
【0009】図6に、先行技術1に係るSOI構造の製
造方法を示す。まず、図6(a)〜(d)に示すよう
に、シリコン基板11上に酸化シリコン膜12を形成
し、フォトレジスト13を用いて、酸化シリコン膜12
に種結晶成長用の開口14を設ける。そして、図6
(e)に示すように、開口14からシリコン単結晶をエ
ピタキシャル成長させ、シリコン種結晶層15を形成す
る。次に、図6(f)(g)に示すように、シリコン種
結晶層15の表面に、開口14に対応する部分を除いて
窒化シリコン膜16を形成する。つづいて、窒化シリコ
ン膜16が形成されなかった部分からシリコン種結晶層
15の酸化を行う。このとき、シリコン種結晶層15
は、開口14の上部のみが選択的に酸化され、フィール
ド酸化層17によってシリコン基板11から完全に絶縁
される。その後、図6(h)(i)に示すように、窒化
シリコン膜16を除去し、シリコン種結晶層15をエピ
タキシャル成長させ、シリコン単結晶のエピタキシャル
成長層18を得る。
【0010】また、図7に、先行技術2に係るSOI構
造の製造方法を示す。まず、図7(a)〜(d)に示す
ように、シリコン基板21上に酸化シリコン膜22を形
成し、フォトレジスト23を用いて酸化シリコン膜22
に種結晶成長用の開口24を設ける。そして、図7
(e)に示すように、開口24からシリコン単結晶をエ
ピタキシャル成長させ、シリコン種結晶層25を形成す
る。次に、図7(f)に示すように、全面にフォトレジ
スト26を塗布する。つづいて、図7(g)〜(i)に
示すように、結晶成長に必要なシリコン種結晶層25を
残しつつ、開口24内および開口24上部のシリコン種
結晶層25を除去し、結晶成長のために残されたシリコ
ン種結晶層25の周囲を酸化する。これにより、開口2
4を閉塞するように、フィールド酸化層27が結合し、
シリコン種結晶層25がシリコン基板21から絶縁され
る。その後、図7(j)〜(l)に示すように、シリコ
ン種結晶層25の一部を除去して生じた凹部にSOG(S
pin On Glass) 28を充填し、シリコン種結晶層25が
露出するまで平坦化する。つづけて、シリコン種結晶層
25をエピタキシャル成長させ、シリコン単結晶のエピ
タキシャル成長層29を得る。
【0011】しかしながら、SOI構造を得るために、
上記先行技術1にあっては、シリコン種結晶15を窒化
シリコン膜16でマスクする工程(図6(f)参照)が
必要であり、また上記先行技術2にあっては、シリコン
種結晶層25の一部をエッチング除去する工程(図7
(g)参照)が必要である。そのため、製造工程が複雑
となっている。
【0012】本発明は、上記に鑑み、絶縁層によってシ
リコン基板と絶縁されていると共に、面方位が一様なシ
リコン単結晶のエピタキシャル成長層を有する、SOI
構造を簡単に得ることができるSOI構造の製造方法の
提供を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明によるSOI構造
の製造方法は、熱酸化により、シリコン基板上に酸化シ
リコン膜を成長させる工程、酸化シリコン膜の予め定め
る位置に種結晶成長用の開口を形成し、選択的にシリコ
ン基板の表面を露出させる工程、酸化シリコン膜をマス
クとして、シリコン基板の表面を炭化し、炭化シリコン
種結晶を前記開口から突出するまで選択的にエピタキシ
ャル成長させ、炭化シリコン種結晶層を形成する工程、
選択的に成長した炭化シリコン種結晶層を持つシリコン
基板を熱酸化し、前記開口を閉塞するまで酸化シリコン
膜を横方向に成長させて、シリコン基板と炭化シリコン
種結晶層との接続を断つフィールド酸化層を形成する工
程、炭化シリコン種結晶層上の酸化シリコン膜を除去
し、炭化シリコン種結晶層を露出させる工程、および炭
化シリコン種結晶層を核として、シリコン単結晶をエピ
タキシャル成長させ、シリコン単結晶のエピタキシャル
成長層を形成する工程を含むものである。
【0014】
【作用】上記SOI構造の製造方法において、炭化シリ
コンを種結晶として利用しているから、炭化シリコン種
結晶層とシリコン基板との接続を断つに際し、選択的に
成長した炭化シリコン種結晶層を持つシリコン基板を熱
酸化するだけで、フィールド酸化層によって、炭化シリ
コン種結晶層とシリコン基板とを完全に絶縁することが
できる。そのため、簡単な製造方法でSOI構造を得る
ことができる。
【0015】炭化シリコン種結晶層とシリコン基板と
が、フィールド酸化層によって絶縁分離されているか
ら、シリコン単結晶のエピタキシャル成長層もシリコン
基板と絶縁されることになる。また、酸化シリコン膜を
マスクとして、シリコン基板の表面を炭化し、炭化シリ
コン単結晶を種結晶成長用の開口から突出するまでエピ
タキシャル成長させることにより、各炭化シリコン種結
晶層は同じ面方位を有することになる。このため、各炭
化シリコン種結晶層を核としてエピタキシャル成長し
た、シリコン単結晶のエピタキシャル成長層の面方位も
一様となる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づき
詳述する。図1(a)〜(i)は本発明の一実施例に係
るSOI構造の製造方法を工程順に示す概略断面図であ
る。図1(a)〜(i)を参照しつつ、本実施例に係る
SOI構造の製造方法について説明する。
【0017】まず、シリコン基板上に酸化シリコン膜を
形成する。すなわち、図1(a)に示すように、面方位
(100)のシリコン基板31を酸素気流中に置いて高
温とし、表面を酸化する。その結果、シリコン基板31
の上部表面に酸化シリコン(SiO2 )膜32が成長す
る。この酸化シリコン膜32の膜厚は、約30〜300
nm程度に薄く形成するのが好ましい。というのは、後
述する種結晶のエピタキシャル成長時に、酸化シリコン
膜32との界面が少なくなり、品質のよい種結晶層が形
成できるからである。
【0018】酸化シリコン膜形成工程が終了すると、種
結晶成長用の開口を形成する。すなわち、図1(b)に
示すように、酸化シリコン膜32上にフォトレジスト3
3を塗布する。つづいて、フォトレジスト33上にマス
クを置いて紫外線露光した後、現像して、図1(c)に
示すように、後述する種結晶成長用開口を形成するため
のエッチング窓34を形成する。この状態において、フ
ォトレジスト33をマスクとして、酸化シリコン膜32
の等方性エッチングを行う。この時点で、フォトレジス
ト33は用済みであるので、硫酸と過酸化水素の混合液
により、フォトレジスト33をアッシングする。その結
果、図1(d)に示すように、酸化シリコン膜32に種
結晶成長用の開口35が形成され、シリコン基板21の
表面が選択的に露出される。
【0019】種結晶成長用の開口形成工程が終了する
と、炭化シリコン種結晶層を形成する。すなわち、図1
(d)の状態で、酸化シリコン膜32をマスクとして、
開口35において露出しているシリコン基板31の表面
を炭化する。これは、次に炭化シリコン単結晶をエピタ
キシャル成長させる際に、シリコン基板31と炭化シリ
コン種結晶層(3C−SiC)との間の格子不整合を減
らすためである。つまり、シリコン基板31の表面を炭
化して、バッファ膜とするためである。次に、図1
(e)に示すように、開口35から突出するまで選択的
に炭化シリコン単結晶のエピタキシャル成長を行い、炭
化シリコン種結晶層36を形成する。この際のエピタキ
シャル成長においては、炭化シリコン単結晶の横方向へ
の成長を抑えるように制御する。例えば、縦方向には1
〜4μmの成長を行い、横方向には1μm以下の成長と
する。
【0020】ところで、炭化シリコン単結晶をエピタキ
シャル成長させる際に、酸化シリコン膜32の界面にお
いて、積層欠陥が生じる恐れがある。これに対処するた
め、図1(a)に示す工程で、酸化シリコン膜32を薄
く形成して界面面積を小さくしているので、積層欠陥を
防ぐことができる。また、エピタキシャル成長はできだ
け低温で行うのが好ましい。例えば、約1100〜12
00℃程度が妥当である。このように、低温でエピタキ
シャル成長を行うことにより、積層欠陥を抑制できる。
さらに、(100)のシリコン基板31に、(100)
方向の矩形パターンで酸化シリコン膜32を形成すれ
ば、積層欠陥が抑制される。また、成長を行う前に、酸
化シリコン膜32の開口35の側壁に薄いポリシリコン
や窒化シリコン膜を付け、格子整合性を良くすれば、さ
らに結晶欠陥を抑えることができる。上記のようにして
形成した炭化シリコン種結晶層36はそれぞれ同じ面方
位を有することになる。
【0021】炭化シリコン種結晶層形成工程が終了する
と、炭化シリコン種結晶層とシリコン基板との接続を断
つ。すなわち、選択的に成長した炭化シリコン種結晶層
36を持つシリコン基板31を熱酸化する。そうする
と、図1(f)に示すように、酸化シリコン膜32、シ
リコン基板31が酸化され、フィールド酸化層37が形
成される。このとき、酸化シリコンは縦方向のみなら
ず、横方向にも成長するので、開口35内においてフィ
ールド酸化層37のバーズビーク同士が互いに接続す
る。その結果、フィールド酸化層37によって、炭化シ
リコン種結晶層36とシリコン基板31との接続が完全
に断たれる。なお、炭化シリコンの酸化レートは、酸化
シリコン膜32、シリコン基板31に比べて十分遅い、
つまり炭化シリコンへの酸化膜成長率はシリコンの1/
10程度である。そのため、炭化シリコン種結晶層36
の表面には薄い酸化シリコン膜38が形成されるだけ
で、大部分は炭化シリコンのままで残る。
【0022】炭化シリコン種結晶層とシリコン基板との
接続を断つ工程が終了すると、シリコン単結晶のエピタ
キシャル成長層を形成する。すなわち、図1(g)に示
すように、弱いフッ化水素(Buffered HF) 等によりエッ
チングを行い、炭化シリコン種結晶層36の表面に成長
した酸化シリコン膜38を除去する。その後、図1
(h)に示すように、フィールド酸化層37上に選択的
に存在する炭化シリコン種結晶層36を核として、シリ
コン単結晶をエピタキシャル成長させ、シリコン単結晶
のエピタキシャル成長層39を島状に形成する。さら
に、エピタキシャル成長を続けると、図1(i)に示す
ように、核炭化シリコン種結晶層36から成長した、シ
リコン単結晶のエピタキシャル成長層39が互いに接続
する。このようにして得た、シリコン単結晶のエピタキ
シャル成長層39は、下地となる炭化シリコン種結晶3
6の面方位が一様であるので、エピタキシャル成長層3
9の面方位も一様となる。なお、シリコン単結晶のエピ
タキシャル成長39は、回路構成によっては、図1
(h)の段階で止めてもよい。
【0023】このように、本実施例の製造方法による
と、炭化シリコンを種結晶として利用しているから、炭
化シリコン種結晶層36とシリコン基板31との接続を
断つに際し、図6に示した先行技術1のように、種結晶
層を窒化シリコン膜でマスクしたり、また図7に示した
先行技術2のように、種結晶層の一部をエッチング除去
する必要がない。つまり、選択的に成長した炭化シリコ
ン種結晶層36を持つシリコン基板31を熱酸化するだ
けで、フィールド酸化層37によって、炭化シリコン種
結晶層36とシリコン基板31とを完全に絶縁すること
ができる(図1(f)参照)。そのため、簡単な製造方
法でSOI構造を得ることができる。
【0024】炭化シリコン種結晶層36とシリコン基板
31とが、フィールド酸化層37によって絶縁分離され
ているから、シリコン単結晶のエピタキシャル成長層3
9もシリコン基板31と絶縁されることになる。したが
って、シリコン単結晶のエピタキシャル成長層39とシ
リコン基板31との間で、PN接合による静電容量を生
じることはない。すなわち、エピタキシャル成長層39
にトランジスタ、FET(Feild Effect Transistor) 等
の素子を形成すれば、静電容量による低速化を招かず、
高速素子を得ることができる。さらに、PN接合による
静電容量がないので、高周波特性が良く、ラッチアップ
特性を向上させることができる。
【0025】また、酸化シリコン膜32をマスクとし
て、シリコン基板31の表面を炭化し、炭化シリコン単
結晶を種結晶成長用の開口35から突出するまでエピタ
キシャル成長させる(図1(e)参照)ことにより、各
炭化シリコン種結晶層36は同じ面方位を有することに
なる。このため、各炭化シリコン種結晶層36を核とし
てエピタキシャル成長した、シリコン単結晶のエピタキ
シャル成長層39の面方位も一様となる。したがって、
酸化レート等が一様となり、エピタキシャル成長層39
に素子を形成する際に、素子の特性の制御が容易とな
る。
【0026】さらに、シリコン基板31とシリコン単結
晶のエピタキシャル成長層39との間に、熱伝導率が
5.0W/cm℃と熱伝導のよい炭化シリコンの種結晶
層36を介在させたSOI構造(図1(h)(i)参
照)を採用することで、大きな熱を発生する大電力素
子、いわゆるパワー素子に好適となる。なお、本発明は
上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内
で多くの修正および変更を加え得ることは勿論である。
【0027】例えば、種結晶成長用の開口35の幅を充
分に大きくとれない場合には、図2に示すように、開口
35の口壁を内側に向かって傾斜して形成する、すなわ
ち開口35にスロープをつけるとよい。というのは、図
2中矢印で示すように、炭化シリコン単結晶の横方向へ
成長が促進され、炭化シリコン種結晶層36に積層欠陥
が生じにくくなるからである。
【0028】また、種結晶成長用の開口35の形状は、
必要とするシリコン単結晶のエピタキシャル成長層39
に応じて、適宜選択すればよい。例えば、図3に示すよ
うに、円孔でもよく、図4に示すように、格子状のもの
としてもよい。但し、酸化シリコン膜32のパターニン
グ方向を(100)とすれば、欠陥の発生を抑制できる
ので、この点を考慮すればよい。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかな通り、本発明の
SOI構造の製造方法によると、選択的に成長した炭化
シリコン種結晶層を持つシリコン基板を熱酸化するだけ
で、フィールド酸化層によって、炭化シリコン種結晶層
とシリコン基板とを完全に絶縁することができる。その
ため、簡単な製造方法でSOI構造を得ることができ
る。
【0030】炭化シリコン種結晶層とシリコン基板と
が、フィールド酸化層によって絶縁分離されているか
ら、シリコン単結晶のエピタキシャル成長層もシリコン
基板と絶縁されることになる。したがって、シリコン単
結晶のエピタキシャル成長層とシリコン基板との間で、
PN接合による静電容量を生じることはない。また、酸
化シリコン膜をマスクとして、シリコン基板の表面を炭
化し、炭化シリコン単結晶を種結晶成長用の開口から突
出するまでエピタキシャル成長させることにより、各炭
化シリコン種結晶層は同じ面方位を有することになる。
このため、各炭化シリコン種結晶層を核としてエピタキ
シャル成長した、シリコン単結晶のエピタキシャル成長
層の面方位も一様となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るSOI構造の製造方法
を工程順に示す概略断面図である。
【図2】種結晶成長用の開口にスロープを付けた状態を
示す図である。
【図3】種結晶成長用の開口の形状を円孔にした状態を
示す図である。
【図4】種結晶成長用の開口の形状を格子状にした状態
を示す図である。
【図5】従来のELO法によるSOI技術を示す図であ
る。
【図6】先行技術1に係るSOI構造の製造方法を工程
順に示す概略断面図である。
【図7】先行技術2に係るSOI構造の製造方法を工程
順に示す概略断面図である。
【符号の説明】
31 シリコン基板 32,38 酸化シリコン膜 35 種結晶成長用の開口 36 炭化シリコン種結晶層 37 フィールド酸化層 39 シリコン単結晶のエピタキシャル成長層

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱酸化により、シリコン基板上に酸化シリ
    コン膜を成長させる工程、 酸化シリコン膜の予め定める位置に種結晶成長用の開口
    を形成し、選択的にシリコン基板の表面を露出させる工
    程、 酸化シリコン膜をマスクとして、シリコン基板の表面を
    炭化し、炭化シリコン種結晶を前記開口から突出するま
    で選択的にエピタキシャル成長させ、炭化シリコン種結
    晶層を形成する工程、 選択的に成長した炭化シリコン種結晶層を持つシリコン
    基板を熱酸化し、前記開口を閉塞するまで酸化シリコン
    膜を横方向に成長させて、シリコン基板と炭化シリコン
    種結晶層との接続を断つフィールド酸化層を形成する工
    程、 炭化シリコン種結晶層上の酸化シリコン膜を除去し、炭
    化シリコン種結晶層を露出させる工程、および炭化シリ
    コン種結晶層を核として、シリコン単結晶をエピタキシ
    ャル成長させ、シリコン単結晶のエピタキシャル成長層
    を形成する工程を含むことを特徴とするSOI構造の製
    造方法。
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