JP2791584B2 - 潜像担持体上のフイルミング除去方法 - Google Patents

潜像担持体上のフイルミング除去方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、画像形成装置における潜像担持体上のフィ
ルミング除去方法に関する。
〔従来の技術〕
潜像担持体に静電潜像を形成し、これをトナーによっ
て可視像化すると共に、そのトナー像を転写材に転写し
て潜像担持体を繰返し使用する形式の画像形成装置は従
来より周知である。かかる画像形成装置は例えば電子複
写機、プリンタ或いはファクシミリ等として構成され
る。
ところで、この種の画像形成装置においては、トナー
や紙粉、又は紙に含まれた添加物等か潜像担持体表面に
薄い膜状に固着する所謂フィルミング現象が発生する恐
れがある。かかる現象が発生するとトナー像の部分的な
濃度上昇や、地汚れを生ぜしめ、トナー像の画質を著し
く低下させる。
そこで従来より潜像担持体上のフィルミングを除去す
る各種の方法が提案されており、研磨材や研磨ブラシで
潜像担持体表面を研磨しながらフィルミングを除去し、
或いはブレードを潜像担持体に圧接させてフィルミング
を掻き取る如き方法がその代表例である(例えば特開昭
62−119567号公報、特開昭60−107076号公報、特開昭60
−119589号公報等を参照)。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが上述の如き従来の方法によると、研磨ブラシ
等のフィルミング除去用の特別な部材を必要とするた
め、そのコストが上昇する不具合があるほか、ブラシや
ブレードが潜像担持体を摩耗させ、すじ状の異常画像を
発生させたり、潜像担持体の寿命を縮める恐れがある。
本発明の目的は、上述の不具合を伴うことなく、潜像
担持体のフィルミングを効果的に除去できるフィルミン
グ除去方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
この種の画像形成装置には、静電潜像を可視像化する
現像装置や、トナー像転写後の潜像担持体表面を清掃す
るクリーニング装置が設けられているが、これらの装置
として、現像剤やクリーニング剤の剤を担持する剤担持
体を有するものが従来より広く採用されている。
本発明はこのような装置を利用して、潜像担持体上の
フィルミングを除去するものであり、次の構成を提案す
る。
画像形成時にトナー像を形成される潜像担持体と、該
担持体に対置され、かつキャリアとトナーとの混合物で
あって、少なくとも一部が磁性体より成る剤を磁力によ
って担持しつつこれを搬送するための剤担持体と、潜像
担持体と剤担持体との間の領域に搬送される剤の量を規
制する規制手段とを有する画像形成装置における潜像担
持体上のフィルミングを除去する方法において、 潜像担持体にトナー像を形成する画像形成時以外の時
期に、潜像担持体上のフィルミングを掻き取ることがで
きるだけの量の剤を、潜像担持体と剤担持体との間の領
域に搬送し、次いで該領域に搬送する剤の量を減少させ
る動作を繰返し行うことを特徴とする潜像担持体上のフ
ィルミング除去方法。
また剤担持体を回転駆動することにより該担持体上の
剤を搬送する形式の画像形成装置においては、剤担持体
の線速をvs、潜像担持体の線速をvpとしたとき、フィル
ミングを掻き取ることができる量の剤を搬送するときは
0<|vs/vp|<0.5を満足するように、また、前記領域に
搬送する剤の量を減少させるときは|vs/vp|>0.5を満足
するようにvsとvpを設定することが有利である。
また同じ目的を達成するため、内部に磁石を設けた剤
担持体の周面に、少なくとも一部が磁性体より成るクリ
ーニング剤を磁力の作用で担持させ、前記磁石と剤担持
体のうち、少なくとも剤担持体を回転させてクリーニン
グ剤を搬送し、剤担持体に対向して位置する潜像担持体
表面に前記クリーニング剤を摺擦させ、該担持体上の残
留トナーをクリーニング剤によって除去するように構成
された画像形成装置における潜像担持体上のフィルミン
グを、潜像担持体に摺擦する前記クリーニング剤によっ
て除去するフィルミング除去方法であって、前記剤担持
体として、周面に溝が形成され、かつ該表面にあらし加
工が施された剤担持体を用いるフィルミング除去方法を
提案する。
その際、剤を、剤撹拌手段によって剤担持体の軸線方
向に撹拌すると有利である。
また剤担持体上の剤を、撹拌手段側へ磁力によって吸
引することも有利である。
〔作用〕
上記第1及び第2の構成によれば、潜像担持体上のフ
ィルミングを掻き取ることができるだけの剤を搬送し
て、該フィルミングを掻き取り、次いで剤の搬送量を減
少させて、潜像担持体ないしは剤担持体に過度の負荷が
作用することを防止することができる。
上記第3の構成によれば、剤担持体表面の溝と、該表
面のあらさによって、クリーニング剤を剤担持体表面に
強く担持せしめ、剤担持体表面に対するクリーニング剤
のスリップを防止し、その搬送量の増大を図ると共に、
剤担持体上の剤のブラシを硬くでき、潜像担持体表面の
フィルミングを除去できる。
上記第4および第5の構成によれば、クリーニング剤
が剤撹拌手段によって剤担持体の軸線方向に撹拌混合さ
れ、そのトナー濃度が均一化され、潜像担持体の軸線方
向に亘って均一にフィルミングを除去することができ
る。
〔実施例〕
以下、本発明に係る方法を磁気ブラシクリーニング装
置に適用した実施例を説明する。第1図はかかるクリー
ニング装置を備えたカラー複写機を示すものであり、本
発明の理解のため先ずその全体構成を明らかにする。
この複写機において、先ず、コンタクトガラス10上の
原稿(不図示)に対し、照明装置11が第1ミラー12と共
に図において右方へ移動することにより、照明走査が行
われる。このときの走査光像は、同じ方向に移動する第
2ミラー13,第3ミラー14を介してレンズ15へと入射
し、このあと第4ミラー16,フィルタ装置17を通って、
潜像担持体の一構成例であるドラム状の感光体18上に結
像投影される。感光体18は第1図における時計方向に回
転する。フィルタ装置17は複数の色分解フィルタを有
し、このうちの1つのフィルタで、例えばブルー成分の
光像が始めに取り出され、この光像が、帯電器19によっ
て既に一様に帯電されている感光体18上に結像投影さ
れ、これにより感光体上に静電潜像が形成される。
感光体18の下部にはイエロー現像装置21Y,又マゼンタ
現像装置21M,シアン現像装置21Cがそれぞれ設けられ、
上記静電潜像は先ずイエロー現像装置21Yのイエロー色
トナーによりトナー像化される。
転写ドラム22には給紙部23から送られた転写材の一例
である転写紙が巻き付けられ、この巻き付けられた転写
紙に上記トナー像が転写チャージャ20により転写され
る。
同様にして感光体上に形成されるマゼンタ色のマゼン
タトナー像,シアン色のシアントナー像がそれぞれ転写
紙に転写されて重ねられる。ブラックトナー像を得ると
きは、ブラック現像装置21Bのブラックトナーによって
静電潜像が可視像化される。ブラック露光の場合はフィ
ルタとしてNDフィルタが用いられ、或いはかようなフィ
ルタが用いられない場合もある。
トナー像の転写後、分離チャージャ24及び分離爪25に
より転写紙が転写ドラム22から分離され、この分離され
た転写紙は定着装置26を通ってコピー紙として機外に排
出される。一方、各トナー像を転写紙に転写した後の感
光体18上の残留トナーは、その都度磁気ブラシクリーニ
ング装置27によって除去され、次の画像形成に備える。
なお、この実施例の複写機は、コンタクトガラス10上
に画像編集機(エディター)を取り付ければ、部分コピ
ーや合成コピーが行えるようになっている。
次に、本発明を適用した磁気ブラシクリーニング装置
27の一般的構成と作用について説明する。
第2図は、かかる磁気ブラシクリーニング装置27の詳
細を示すものである。
感光体18は矢印方向に回転し、この回転方向に対し、
感光体18と転写ドラム22との接触部である転写部の下流
側にはプレクリーニングチャージャ28が感光体18と対向
するように設けられている。
クリーニング装置27は、プレクリーニングチャージャ
28の下流側に、内部に複数の磁石31を設けた、例えばア
ルミニウム等の導電性の非磁性体より成るクリーニング
スリーブ32を有している(個々の磁石にはP1乃至P6の符
号を付してある)。クリーニングスリーブ32は、剤担持
体の一構成例をなすものであって、本例ではこのクリー
ニングスリーブ32が、固定された磁石31に対し、図示し
ていない駆動モータによって矢印で示した時計方向に回
転駆動するようになっている。各磁石31のクリーニング
スリーブ32の周方向における磁極は、第2図にS,Nを付
して示した通りである。
トナー像の転写後において、感光体18上に残されたト
ナーがプレクリーニングチャージャ28の部位にくると、
このプレクリーニングチャージャ28によるコロナ放電に
より、トナー粒子には、クリーニングし易いように、あ
る極性(図の例では正)の電荷が付与される。
一方、クリーニングスリーブ32の周面には、磁性キャ
リアと磁性又は非磁性のトナーより成るクリーニング剤
Cが前述の磁石31の磁力によって担持され、キャリアに
よる磁気ブラシが形成されている。より詳しく言えば、
クリーニング剤Cはキャリアとトナーとの混合物の粉状
体から成り、磁性体よりなるキャリアの粒子が磁力によ
ってクリーニングスリーブ32側に引かれ、クリーニング
剤Cがクリーニングスリーブ32上に担持されている。ト
ナーは、トナー粒子のみから成るものと、これに添加剤
を加えたものとがあり、キャリアの粒子とトナー粒子が
互いに異極性に摩擦帯電し、キャリア粒子にトナー粒子
が静電的に付着している。このように少なくとも一部が
磁性体より成るクリーニング剤Cが、クリーニングスリ
ーブ32の時計方向の回転によって該スリーブ32の回転方
向に搬送され、クリーニングスリーブ32に対向して位置
する感光体18の表面に、クリーニング領域Xにて摺擦す
る。
プレクリーニングチャージャ28により電荷を付与され
た残留トナーが、クリーニングスリーブ32と対向するク
リーニング領域Xに来ると、ここで、残留トナーが、ト
ナーの帯電極性と逆極性のバイアス電圧(図の例では
負)を印加されたクリーニングスリーブ32上の、負の電
荷をもったクリーニング用キャリアへ、静電的吸着力と
機械的スキャベンジング力をもって付着する。このよう
に感光体上の残留トナーが除去されてクリーニングが行
われる。
次いで、トナーが付着したキャリアは、磁力によりク
リーニングスリーブ32上に担持されて磁気ブラシを形成
しつつ搬送され、例えば、金属製のものより成り所定極
性(図の例では負)のバイアス電圧の印加されたトナー
回収ローラ33と対向する部位で、このローラに接触し、
このときトナーが回収ローラ33の方に静電的に付着す
る。トナー回収ローラ33は、トナー回収手段の一例を構
成するものであり、このローラ33には、クリーニングス
リーブ32に印加された負極性のバイアス電圧よりも、負
側に大きなバイアス電圧が印加されており、正に帯電し
たトナーだけがトナー回収ローラ33側へ移行し、負に帯
電したキャリアはクリーニングスリーブ32に残される。
その際、或る量のトナーはクリーニングスリーブ32側に
残され、これがクリーニング剤C中のトナーとなる。ト
ナー回収ローラ33は時計方向に回転し、該ローラ33には
弾性ゴム又は弾性金属板等より成る回収ブレード34が当
接するようになっていて、これにより、回収ローラ33上
の付着トナーが下へ掻き落される。この掻き落されたト
ナーは排出用のスクリュー35によりクリーニング装置外
に排出される。
一方、クリーニングスリーブ32上のクリーニング剤C
はさらに搬送され、ドクターブレード部36のところで、
クリーニング剤Cの厚みが例えば0.5乃至2.0mm程度とな
るように規制され、再びクリーニング領域Xに入る。
なおクリーニングスリーブ32及びトナー回収ローラ33
は、クリーニングケース40の、奥側と手前側の各側板に
回転自在に支持されていて、該ケース40の上部に形成さ
れた開口41には、カバー42がねじ43によって着脱可能に
取付けられている。
上述のように感光体18上に残留するトナーはクリーニ
ングスリーブ32に担持されたクリーニング剤Cによって
回収され、クリーニングされた感光体18が繰返し使用さ
れる。
上述のドクターブレード部36は、適正なクリーニング
が行われるように、感光体18とクリーニングスリーブ32
との間のクリーニング領域Xに搬送されるクリーニング
剤の量を規制する規制手段の一構成例をなすものであ
る。
以上の如く、第1図及び第2図に示した複写機は、画
像形成モード時にトナー像を形成される感光体18と、こ
れに対置され、かつ磁力によってクリーニング剤Cを担
持しつつこれを搬送するためのクリーニングスリーブ32
と、感光体18とスリーブ32との間の領域Xに搬送される
クリーニング剤Cの量を規制するドクターブレード部36
とを有している。
ところで、上述の如きクリーニング装置27において、
感光体18からクリーニングスリーブ32側に移行したトナ
ーのうち、帯電量の低いトナー粒子や、プレクリーニン
グチャージャ28の帯電作用にもかかわらず、正に帯電し
きれなかったトナー粒子がクリーニングスリーブ32から
離れて浮遊し、これが再び感光体に付着することがあ
る。またクリーニング装置27に限らず、現像装置21Y,21
M,21C,21B等から浮遊したトナーや、転写紙の紙粉又は
これに含まれた添加物等が感光体18の表面に付着する。
このように付着したトナーや紙粉等は、経時的に感光体
表面に、薄い膜状に固着する恐れがある。これが先にも
説明したフィルミング現象であり、これが発生すると感
光体18に感度むらができ、その表面に形成されるトナー
像の濃度むら、或いは地汚れが発生する。従って感光体
に形成されたフィルミングは早期に除去し、或いはフィ
ルミングの発生を未然に防止する必要がある。
図示した複写機においては、磁気ブラシクリーニング
装置27を利用してフィルミングを除去するように構成さ
れている。すなわち、感光体18上に前述の如くトナー像
を形成する画像形成時以外の時期(フィルミング除去モ
ード時)に、通常の感光体クリーニング動作時よりも多
量のクリーニング剤を感光体18とクリーニングスリーブ
32との間の領域Xに送り込み、クリーニング動作時より
もこの領域Xに多量のクリーニング剤Cを詰め込んだ状
態にして感光体18を作動させるのである。このようにす
れば、クリーニング領域Xにてクリーニング剤の溜りが
でき、クリーニング剤C中のキャリアの粒子が、回転す
る感光体18の表面に強く擦り付けられ、感光体表面に形
成された前述のフィルミングを掻き取ることができる。
すなわち、クリーニング剤Cより成る磁気ブラシと感光
体表面との接触圧と、両者の摩擦係数を高め、フィルミ
ングの除去効果を高めることができるのである。このよ
うにフィルミング除去動作を実行し、感光体18上のフィ
ルミングを取り去り、ないしはフィルミングの発生を未
然に防止することができる。またドラム状の感光体18に
多少の偏心があったとしても、クリーニング領域Xにク
リーニング剤の溜りができ、これがフィルミングを除去
するので、フィルミング除去むらを生じることもない。
図示したクリーニング装置27のように磁石31を固定
し、クリーニングスリーブ32を回転駆動することにより
該スリーブ32上のクリーニング剤Cを搬送するクリーニ
ング装置において、前述の如くフィルミングを除去する
目的でクリーニング領域Xへのクリーニング剤Cの送り
込み量を増大させるには、クリーニングスリーブ32の回
転速さを通常のクリーニング動作時よりも遅くすればよ
い。クリーニングスリーブ32の線速が遅くなれば、これ
に担持されたクリーニング剤Cに作用する遠心力が弱ま
り、クリーニング剤Cがクリーニングスリーブ32の表面
側に強く引き付けられる。その結果、ドクターブレード
部36を通過するクリーニング剤Cの量が増え、クリーニ
ング領域Xに搬送されるクリーニング剤Cの量が増大す
る。
このように感光体18にトナー像を形成する画像形成時
以外の時期に、感光体18上のフィルミングを掻き取るこ
とができるだけの量のクリーニング剤を、感光体18とク
リーニングスリーブ32との間の領域Xに搬送することに
よって、フィルミングを効果的に除去することができ
る。その際、フィルミング除去のための特別な部材は全
く不要であり、装置のコストを低減できる。しかも従来
のように研磨ブラシやブレードを感光体に圧接させてフ
ィルミングを除去する場合のように過度な外力を感光体
に与えることはないため、感光体18を早期に摩耗させた
り、これに傷を付けてその寿命を縮めるような恐れもな
い。
ところで、上述の如くクリーニング領域Xにクリーニ
ング剤Cを多量に送り込むと、この領域のクリーニング
剤の溜り量が順次増大し、ここに剤Cが詰まった状態と
なり、これがフィルミング除去作用を効果的に為すので
あるが、詰まったクリーニング剤がクリーニングスリー
ブ32と感光体18に対して、摩擦力による大きな負荷を及
ぼし、この負荷が順次増大して遂には感光体18やクリー
ニングスリーブ32を停止させてしまう恐れがある。この
ようにクリーニングスリーブ32や感光体18が停止してし
まえば、フィルミングの除去も行われなくなり、クリー
ニング領域Xに多量のクリーニング剤Cを送り込んだ意
味が失われることになる。
クリーニングスリーブ32や感光体18に過大な負荷(摩
擦力)が生じないように、クリーニング領域Xへのクリ
ーニング剤Cの供給量を少なくし、或いは感光体18とク
リーニングスリーブ32との間のギャップを広くすること
も考えられるが、このようにすれば、フィルミング除去
効果が低下する。
そこで本発明では、前述の如くクリーニング領域Xに
多量のクリーニング剤Cを送り込んでフィルミング除去
動作を行うだけでなく、引き続きクリーニング領域Xへ
のクリーニング剤Cの搬送量を減少させるように構成さ
れている。すなわちクリーニングスリーブ32の回転を低
速にしてクリーニング剤を多量に領域Xに送り込んだ
後、クリーニングスリーブ32の回転を速めるのである。
これにより、クリーニングスリーブ32に担持されたクリ
ーニング剤Cに作用する遠心力が大きくなり、クリーニ
ング剤Cはクリーニングスリーブ32の表面をスリップし
やすい状態になるため、ブレード部36を通過するクリー
ニング剤Cの量が、例えば通常のクリーニング動作時と
同じ程度に減少する。このようにすれば、感光体18とク
リーニングスリーブ32が停止してしまう程、これらに大
きな負荷が及ぼされる前に、その負荷を軽減させること
ができ、感光体32とクリーニングスリーブ32の停止を阻
止することができる。次いで再びクリーニングスリーブ
32の回転速度を遅くし、クリーニング領域Xへのクリー
ニング剤Cの搬送量を増大させ、領域Xにクリーニング
剤Cを詰め込むようにし、フィルミング除去を行う。こ
のような動作を適数回繰返すことによって、感光体18と
クリーニングスリーブ32を停止させずに、効果的にフィ
ルミングの除去を行うことができる。
実験によると、クリーニングスリーブ32の線速をvs
感光体18の線速をvpとしたとき、フィルミングを掻き取
ることができる多量のクリーニング剤Cをクリーニング
領域Xへ搬送するときは、0<|vs/vp|<0.5を満足する
ように、また、クリーニング領域Xへ搬送するクリーニ
ング剤Cの量を減少させるときは|vs/vp|>0.5を満足す
るように、vs,vpを設定すると、感光体18とスリーブ32
を全く停止させず、しかも効率良くフィルミングを掻き
取ることができた。
なお、この実験では第1図及び第2図に示した複写
機、特にそのクリーニング装置27の各要素をそれぞれ次
のように設定した。
(1)第1図に符号P1で示した磁石31の磁極における磁
束密度: 1000〜1100ガウス (2)同じく符号P2で示した磁石31の磁極における磁束
密度: 1200〜1300ガウス (3)主極を構成する上記磁石P1の位置: クリーニングスリーブ32と感光体18の中心を結ぶ線L
を基準とし、この基準線と、クリーニングスリーブ32の
中心を通る線lの成す角度を第2図のように正(+),
負(−)と決めたとき、磁石P1を−2゜乃至+8゜の範
囲に配置した。
(4)クリーニングスリーブ32へ印加するバイアス電
圧:直流 −150V (5)トナー回収ローラ33へ印加するバイアス電圧:直
流 −500V (6)通常のクリーニング時におけるクリーニングスリ
ーブ32の線速(周速)(vs): 300mm/sec (7)感光体18の線速(周速)(vp): 200mm/sec (8)クリーニングスリーブ32とドクター部36とのギャ
ップ:0.8mm (9)クリーニングスリーブ32と感光体18とのギャッ
プ:1.0mm (10)クリーニング剤Cのキャリアに対するトナーの濃
度:0.5〜2重量% (11)クリーニング剤C中のトナーの帯電量: 10〜80μc/g (12)クリーニング剤Cのキャリア形状: 不定型 次に第3図を参照しながら、先に説明した動作により
具体的な例を示す。
第3図において、複写機のメインスイッチをオンする
と、感光体クリーニングモードに入る。すなわち、感光
体駆動モータが作動し、感光体18が回転を開始すると共
に、クリーニングスリーブ駆動モータが作動してクリー
ニングスリーブ32が第2図における時計方向に回転す
る。これにより、先に説明したように感光体18上に残留
するトナーがクリーニングスリーブ32上のクリーニング
剤C、正確にはそのキャリアに付着し、感光体18が清掃
される。
上述のクリーニングモードを所定時間行った後、フィ
ルミング除去モードに入る。このとき、クリーニングス
リーブ32が低速(0<|vs/vp|<0.5)と高速(|vs/vp|
>0.5)の回転を交互に繰返し、感光体18上のフィルミ
ングを掻き取ると共に、クリーニングスリーブ32と感光
体18との間のクリーニング剤によって、これらが停止す
る程の負荷がスリーブ32や感光体18に及ぼされることを
阻止する。第3図の例では、クリーニングスリーブ32の
高速回転時の速度は、クリーニング動作時における速度
と同じになっている。
また第3図に示したTは感光体クリーニングモード終
了から、複写機の各要素、例えば定着装置が所定温度に
立上るまでの立上り時間であり、第3図の例ではこの時
間Tのうちのtで示した時間だけフィルミング除去動作
を行っているが、立上り時間Tの適宜な範囲、或いはそ
の全体に亘ってフィルミング除去動作を行うようにして
もよい。これが、第3図中に示した「フィルミング除去
モード延長可能範囲」の意味するところである。
立上り時間Tが経過すると、複写機はコピー可能状態
となり、ここでコピースタートキーをオンすることによ
り、画像形成モードに入る。
一連のコピー動作中、及び第3図に示す如くその終了
後、感光体クリーニングが行われ、次いでフィルミング
除去モードとなる。すなわち、クリーニングスリーブ32
の高速と低速の回転動作を繰返し、感光体18上のフィル
ミングを除去するのである。
上述の例から判るようにフィルミング除去動作は、画
像形成時以外の適宜な時期に実行することができる。
なお、クリーニングスリーブ32を駆動するモータとし
ては、例えばステッピングモータが用いられ、これを制
御する制御装置からの出力によって、該モータの回転速
度が制御され、クリーニングスリーブ32が高速と低速の
回転を繰返す。
以上の説明では、像担持体の一例としてクリーニング
装置27のクリーニングスリーブ32を挙げ、これにクリー
ニング剤Cを担持し、これを利用して感光体18上のフィ
ルミングを除去する構成例を示したが、第1図に例示し
た現像装置21Y,21M,21C,21Bのように、トナーとキャリ
アの混合粉体より成る現像剤を磁力によって担持、搬送
する現像スリーブ50Y,50M,50C,50Bを有している現像装
置を用いときは、これの利用して、先に説明したところ
と全く同様に感光体のフィルミングを除去することがで
きる。
例えば、画像形成モード時以外のフィルミング除去モ
ード時に、剤担持体を構成する現像スリーブ50Y,50M,50
C,50Bの少なくとも1つを低速で回転させ、感光体18と
現像スリーブとの間の対向領域に多量の剤(この例では
現像剤)を搬送して感光体18のフィルミングを除去す
る。次いで現像スリーブの回転を高速にして、規制手段
の一例であるドクターブレード51を通過する剤の量を減
少させ、上記対向領域へ搬送される剤量を少なくする。
これにより、現像スリーブないしは感光体18が詰まった
現像剤により過大な負荷が及ぼされ、これらが停止する
ことを阻止する。
現像装置を1つだけ有する単色複写機にも、クリーニ
ング装置又は現像装置を利用した上述の各構成を採用で
きることは当然である。
ただクリーニングスリーブ32上に担持されたクリーニ
ング剤Cの方が、現像スリーブ上の現像剤よりも、一般
にトナー濃度が低いため、クリーニング装置27の剤Cを
感光体18に擦り付けてフィルミングを除去する構成の方
が、剤中のキャリアの粒子が感光体に当る確率が高ま
り、フィルミング除去効果をより向上させることができ
る。
またクリーニング剤Cのキャリアとしては、先にも示
したように不定型キャリア、すなわち角張ったキャリア
粒子を用いることが感光体のクリーニング効果を高める
上でも有利であるが、かかるキャリアを用いると感光体
からフィルミングを掻き取る効果も高まる。現像スリー
ブ上の現像剤中のキャリア粒子は通常球形のものが用い
られるので、感光体上のフィルミングを掻き取る効果が
やや低くなる。
このように前述の本発明に係る方法はクリーニング装
置にも現像装置にも適用できるが、前者に適用した方が
より効果的である。
また現像装置とクリーニング装置の両者によってフィ
ルミング除去を行うようにすれば、より短時間で効果的
にフィルミングを掻き取ることができる。
以上説明した具体例では、クリーニングスリーブ32又
は現像スリーブが回転駆動され、これに内設された磁石
が固定されている例を示したが、それ自体周知のように
クリーニングスリーブ又は現像スリーブを固定し、その
内部の磁石を回動駆動し、或いは磁石とスリーブの両者
を回転駆動してもクリーニング剤C又は現像剤を搬送で
きる。このような場合にも本発明を支障なく適用でき
る。すなわち、この場合もフィルミング除去モード時に
は磁石ないしはスリーブの回転を低速にし、スリーブと
感光体18の間の領域に搬送されるクリーニング剤C又は
現像剤の量を増大し、次いで逆に磁石ないしはスリーブ
の回転を高速にして、上記領域へ搬送されるクリーニン
グ剤C又は現像剤の量を減少させるのである。
ところで、感光体18上のフィルミング除去効果を高め
るには、先に説明したフィルミング除去モード時に、ク
リーニングスリーブ32を低速回転させてクリーニング領
域Xへ多量のクリーニング剤Cを搬送するが、第2図に
示したクリーニングスリーブ32のように、その表面が平
滑であると、クリーニングスリーブ32上のクリーニング
剤Cがクリーニングスリーブ32の周面にてスリップし、
クリーニング剤Cに対するクリーニングスリーブ32の保
持力が低下してクリーニング領域Xへ充分な量のクリー
ニング剤Cを搬送できなくなることもあり得る。
そこで、第4図に示す実施例では、クリーニングスリ
ーブ32の周面に多数の溝150が形成され、しかもその表
面の全体に、例えばサンドブラスト法によってあらし加
工が施されている。第5図はクリーニングスリーブ32の
一部を示す斜視図であり、この図において、クリーニン
グスリーブ32の面に多数の点を付してあるが、これはあ
らし加工を施したことを示すものである。このようなあ
らし加工によって、クリーニングスリーブ32の表面には
微小な無数の凹凸ができ、その面は粗面となるが、かか
る微小凹凸の凸部の平均高さは、例えば15μ乃至30μ程
度に設定される。第4図及び第5図に示した実施例の他
の構成は、第1図乃至第3図に示したところと変りはな
い。
上述のようにクリーニングスリーブ32の表面には溝15
0による比較的大きな凹凸と、あらし加工による微小な
凹凸が形成されているため、ここに担持されたクリーニ
ング剤Cは、これら凹凸による係合力によって強く保持
され、クリーニング剤Cにより形成される磁気ブラシが
硬くなり、しかもその搬送量が高められる。すなわち、
フィルミング除去モード時に多量のクリーニング剤をク
リーニング領域Xへ搬送すべきとき、クリーニングスリ
ーブ32上に多量のクリーニング剤Cをスリップし難い状
態で担持し、充分な量のクリーニング剤Cを領域Xへ搬
送し、かつクリーニング剤Cより成るブラシを硬くして
効果的に感光体18上のフィルミングを除去することがで
きるのである。
第5図に示した実施例では、多数の溝150がクリーニ
ングスリーブ32の軸方向に延びているが、第6図に示す
ように、クリーニングスリーブ32の周面をY1方向にらせ
ん状に延びる複数の溝150と、Y2方向に延びる複数の溝1
50aとし、その周面全体にあらし加工を施してもよい。
このように溝150は適宜な形態に形成できる。
第4図乃至第6図に示した構成は、第3図に示したよ
うな特別なフィルミング除去モードを設定せずに、単に
感光体クリーニングモードを行うだけの磁気ブラシクリ
ーニング装置にも適用できる。すなわち、溝とあらし加
工を施されたクリーニングスリーブ32は、多量のクリー
ニング剤をクリーニング領域Xに搬送できるので、フィ
ルミング除去モードを設定しなくとも、通常のクリーニ
ング動作時に、クリーニング剤Cが感光体18の表面に対
して強い掻き取り力を与え、残留トナーの除去と、フィ
ルミングの除去の2つの働きを同時になすことができる
のである。
また、クリーニング剤Cの搬送量を増大できるので、
クリーニング動作時のトナー除去効果も一段と向上させ
ることができる。すなわち、感光体18上の残留トナーに
対するクリーニング性を高めるにも、クリーニングスリ
ーブ32上のクリーニング剤Cを該スリーブ32の周面に対
してできるだけスリップしないようにスリーブ32上に保
持し、しかもその搬送量を高めることが望ましい。クリ
ーニング剤Cの搬送量が少ないと、感光体18上の残留ト
ナーがクリーニング剤C中のキャリアに付着できる量が
減少し、またクリーニングスリーブ32に対するクリーニ
ング剤Cの保持力が弱いと、クリーニング剤Cが感光体
18の表面に対して摺擦したとき、このクリーニング剤C
がクリーニングスリーブ32に対してスリップし、感光体
18上の残留トナーに充分な掻き取り作用を与えることが
できず、クリーニング性の低下を免れない。
ところが、第4図乃至第6図に示したクリーニングス
リーブ32を用いると、先にも説明したように、クリーニ
ングスリーブ32上に多量のクリーニング剤Cを該スリー
ブ32の表面に対してスリップしにくい状態で担持し、か
かるクリーニング剤Cで感光体18上の残留トナーに大き
な掻き取り力を与え、かつクリーニング剤C中のキャリ
アに効果的にトナーを付着させることができるのであ
る。
なお、第4図乃至第6図に示したクリーニングスリー
ブ32は、その回転時に溝やあらし加工によってクリーニ
ング剤Cの保持力を高めるものであるから、クリーニン
グスリーブ32が回転せずに、その内部の磁石31が回転す
る形式の磁気ブラシクリーニング装置に適用してもあま
り効果はない。クリーニングスリーブ32と磁石31のう
ち、少なくともクリーニングスリーブ32が回転する形式
の装置に有利に適用できるのである。
ところで、第2図及び第4図に示したクリーニング装
置27にて用いられるクリーニング剤Cは、主としてその
キャリアの掻き取り力によって感光体18上のフィルミン
グを除去するものであるから、そのトナー濃度が高すぎ
ると、キャリア粒子に多量のトナーが付着しているため
フィルミング除去効果が低下する。クリーニング剤中の
トナーは前述のように、トナー回収ローラ33によって回
収されるが、感光体18上の残留トナーは均一に分布して
いるのではなく、多量に残存しているところと、全く、
或いはほとんど残存していない部分とがあるため、感光
体18上の残留トナーを回収した後のクリーニング剤中に
は、クリーニングスリーブの軸線方向に、トナー濃度の
高い部分と、低い部分とができ、トナー回収ローラ33に
よってトナーを回収した後のクリーニング剤Cにもトナ
ー濃度の高い部分と低い部分ができることは避けられな
い。このようなクリーニング剤で感光体18上のフィルミ
ングを除去すると、フィルミングの除去効果が低下する
感光体部分ができることになる。すなわち、トナー濃度
の低いクリーニング剤Cの部分はフィルミングを効果的
に除去できるのに対し、トナー濃度の高いクリーニング
剤Cの部分では、除去効果が低下してしまうのである。
そこで第7図に示した実施例においては、クリーニン
グスリーブ32の軸線方向(第7図の紙面と垂直な方向)
にクリーニング剤Cを撹拌する剤撹拌手段250が付設さ
れ、これによりクリーニング剤Cをクリーニングスリー
ブ32の軸線方向に撹拌し、そのトナー濃度を均一化する
ように構成されている。
本例における剤撹拌手段250は、第8図に示すように
クリーニングスリーブ32の軸線と平行に延びる樋状の剤
ガイド部材251を有し、その両端の端壁52,52にスクリュ
ー軸53が回転自在に支持されている。
剤ガイド部材251の奥側の端壁52が突出したスクリュ
ー軸53の端部には、ギア54が固定され、該ギア54は複写
機本体側の駆動ギア(図示せず)に噛み合い、これらの
ギアを介してスクリュー軸53が回転駆動される。
またスクリュー軸53は、その長手方向中央部を境とし
て、互いに異なる方向に巻回されたスクリュー55,56を
有している。
剤ガイド部材251は、クリーニングケース40の手前側
と奥側の側板40a,40bに形成された上部の開放された切
欠40c,40dに嵌合し、かつ前述のカバー42の内側面に、
例えばねじ60,60によって固定されている。またこのガ
イド部材251の両端部にはクリーニング剤取入口57,58
が、その中央部には剤排出口59がそれぞれ形成されてい
る。
なお、第7図に示したクリーニングスリーブ32にもそ
の表面に溝150とあらし加工が施されており、第7図及
び第8図に示した実施例の他の構成は第1図載至第3図
に関連して先に説明したところと変りはない。
前述のように、クリーニングスリーブ32上のクリーニ
ング剤Cはドクターブレード部36によって掻き取り作用
を受け、該ブレード部36の近傍にクリーニング剤が溜っ
ているが、このクリーニング剤は、スクリュー軸53の回
転に伴ってそのスクリュー55,56が回転することによ
り、剤取入口57、58を通して、剤ガイド部材251内に取
入れられる。スクリュー55,56は前述の如くその巻回方
向が互いに逆となっているため、剤ガイド部材251内に
取入れられたクリーニング剤Cは、第8図に矢印Yで示
す如くスクリュー軸53の中央部に向けて搬送される。
スクリュー軸53の中央部に運ばれたクリーニング剤
は、次いで剤排出口59から剤ガイド部材251外に排出さ
れる。排出されたクリーニング剤Cは、クリーニングス
リーブ32上に落ち、その中央部のクリーニング剤Cは山
高状態で高くなるが、順次クリーニングスリーブ32の両
端側(奥側と手間側)にならされるように移動する。こ
のようにクリーニング剤Cは、クリーニングスリーブ32
の軸線方向に循環し、その間に剤中のキャリアとトナー
が撹拌され、そのトナー濃度が均一化され、また両者の
摩擦帯電効果が高められる。このようにして、トナー濃
度が均一化されたクリーニング剤Cがクリーニング領域
Xに運ばれ、感光体上のフィルミングを除去するので、
感光体18の全体に亘って均一にフィルミングを除去する
ことができる。
なお、第7図に示したクリーニング装置27において
は、ドクターブレード部36の対向領域において、2つの
磁石P4,P5が大きく離間し、しかもその一方の磁石P4
磁力は弱く設定されている。このため、この磁石P4の上
方空間からドクターブレード部36の位置する空間の領域
Zでは、磁石から受ける磁力が、他のクリーニングスリ
ーブ32の周面部分におけるよりも弱くなっており、この
ような領域Zに前述の剤撹拌手段250が設けられてい
る。すなわちクリーニングスリーブ32上の、磁力による
束縛力の弱いクリーニング剤Cが存する部分に剤撹拌手
段250が付設されているのである。このため、クリーニ
ングスリーブ32側からクリーニング剤Cを離し、これを
剤撹拌手段250の剤ガイド部材251内に容易に取込むこと
ができる。磁力の強い部分に剤撹拌手段250を設ける
と、クリーニング剤Cがクリーニングスリーブ32側に強
く引かれるため、剤ガイド部材251内にクリーニング剤
Cを取入れ難くなり、クリーニング剤Cの撹拌を充分に
行えなくなる恐れがある。
なお、クリーニング剤Cを長期に亘って使用すると、
そのキャリアが劣化し、フィルミング除去機能或いはク
リーニング機能が低下する。そこでキャリアが劣化した
ときは、クリーニング剤Cを新たなものと交換する必要
があるが、このような目的で、クリーニング装置27はそ
の全体がユニット状に構成されていて、これが複写機本
体に対して手前側(第2図の紙面に対して垂直な方向の
手前側)に引き出せるようになっている。クリーニング
剤Cの交換時には、クリーニング装置27を手前側に引き
出して、これを複写機本体から外し、ねじ43を緩めてカ
バー42を外し、クリーニング装置27を上下反転させ、開
放した開口41からクリーニング剤Cを排出し、次いで新
たなクリーニング剤を開口41から入れるのである。その
際、開口41に対向したクリーニングケース40内の領域Z
(第7図)は磁力が弱いため、クリーニングケース40を
反転し、クリーニングスリーブ32を手で回わしながら、
クリーニングスリーブ32上のクリーニング剤Cをこの領
域Zにもたらすことによって、開口41からクリーニング
剤Cを容易に順次排出させることができる。
上述のようにしてクリーニング剤Cを交換する際、第
7図に示した例では、剤撹拌手段250が開口41の近傍に
位置しているので、カバー42を外した後も、剤撹拌手段
250がクリーニングケース40内に位置していると、これ
が邪魔となってクリーニング剤の出し入れを行い難くな
る。
そこで、本例における剤撹拌手段250は、その剤ガイ
ド部材251がねじ60,60によってカバー42に一体的に固定
されている。すなわち、剤撹拌手段250がカバー42に一
体的に取付けられているのである。このため、クリーニ
ング剤Cの交換時に、上述の如くカバー42を取外すと、
剤撹拌手段250も一緒にケース40から外される。すなわ
ち、カバー42を上方に持ち上げると、剤ガイド部材251
もケース40の切欠40c,40dからそのまま外され、剤撹拌
手段250がカバー42と共に持ち上げられる。このため、
クリーニング剤Cをクリーニングケース40から排出する
とき、又は新たな剤を入れるときに、剤撹拌手段250が
ケース40内に存在せず、これがクリーニング剤の出し入
れの邪魔となる不具合を阻止できる。
ところで、剤撹拌手段250によるクリーニング剤Cの
撹拌作用を高めるには、クリーニングスリーブ32側から
多量のクリーニング剤Cを剤撹拌手段250の側に取り込
むことが望ましい。この目的で、本例では先に説明した
通り、領域Zにおける磁力を弱め、剤ガイド部材251内
に多量のクリーニング剤を取込めるように構成したが、
その外、第9図及び第10図に示すように、剤ガイド部材
251に形成された剤取入口57,58の近傍に、磁石65,66を
設け、その磁力の作用でクリーニングスリーブ32上のク
リーニング剤Cを吸引し、これを取入口57,58から剤ガ
イド部材251内に取入れ、スクリュー軸53によって搬送
するように構成することもできる。このように磁石65,6
6により、クリーニングスリーブ32上のクリーニング剤
を剤撹拌手段250の側へ磁力によって吸引することによ
り、撹拌されるクリーニング剤Cの量を増大させ、その
撹拌効率を高めることができる。
なお、第9図及び第10図の例では、磁石65,66を剤ガ
イド部材51に固定したが、他の部分、例えばクリーニン
グケース40に固定することも可能である。
第7図乃至第10図に示した構成も、クリーニングスリ
ーブ32と磁石31の少なくとも一方を回転するクリーニン
グ装置に適用できるものであるが、先に説明したよう
に、磁石P4の磁力を弱く設定した場合、この磁石P4を含
めた全磁石31を回転駆動させるように構成すると、磁石
P4が下側の位置にきたとき、その磁力が弱いため、クリ
ーニング剤Cが感光体18の側に落下する恐れのある。従
ってこのような場合には磁石31を不動に固定し、クリー
ニングスリーブ32を回転駆動することが望ましい。
第7図乃至第10図に示した撹拌手段に関連する構成
は、表面に溝150とあらし加工を施したクリーニングス
リーブ32を用い、かつ第3図に示したような特別なフィ
ルミング除去モードを設定しないクリーニング装置にも
適用できるし、逆にフィルミング除去モードを設定した
ときは、第2図のように表面が平滑なクリーニングスリ
ーブ32を用いたクリーニング装置にも適用できる。
またクリーニング剤Cをクリーニングスリーブ32の軸
線方向に撹拌できるので、感光体18上の残留トナーに対
するクリーニング性も高めることができる。すなわち、
クリーニング剤C中のトナー濃度が高すぎると、各キャ
リア粒子に多量のトナーが付着しているので、キャリア
粒子に残留トナーを付着させ難くなり、クリーニング性
能が低下し、逆にトナー濃度が低すぎると、トナー不足
に基づき、剤中のキャリア粒子を充分に摩擦帯電させる
ことができなくなり、残留トナーをキャリアに静電的に
付着させ難くなって、クリーニング性能が低下する。こ
のように、感光体18上の残留トナーをクリーニングする
性能は、クリーニング剤Cのトナー濃度によって左右さ
れ、これが高すぎも低すぎてもクリーニング性能は低下
するのである。先にも説明したように、トナー回収ロー
ラ33によってクリーニング剤C中のトナーを適量回収
し、剤中のトナー濃度が適正の範囲内に収められるよう
にしても、感光体上に残留するトナー量の相違によっ
て、クリーニングスリーブ32上のクリーニング剤のトナ
ー濃度が該スリーブの軸線方向においてばらつき、例え
ば感光体18の軸線方向中央部に多量の残留トナーが存在
し、両端領域に残留トナーがほとんどない状態で、クリ
ーニング剤Cがこの残留トナーを回収したすると、クリ
ーニングスリーブ32の軸線方向中央部に存在するクリー
ニング剤中のトナー濃度が、その両端部領域に存在する
クリーニング剤中のトナー濃度よりも高くなり、トナー
回収ローラ33によってトナーを回収した後のクリーニン
グ剤Cも同様なトナー濃度分布が残される。従ってこの
クリーニング剤Cで再び感光体18上の残留トナーをクリ
ーニングすると、トナー濃度の低すぎるクリーニング剤
Cと、逆に高すぎるクリーニング剤Cが感光体18上のト
ナーを清掃することになり、そのクリーニング性能が低
下する。
ところが第7図乃至第10図に示した実施例では、クリ
ーニング剤Cを撹拌し、かかる剤Cで感光体18をクリー
ニングするので、その軸線方向全体に亘って均一に高い
クリーニング性を得ることができる。
本発明はモノクロ複写機、或いは複写機以外の各種画
像形成装置にも適用でき、また潜像担持体がベルト状の
もの、或いは剤担持体がベルト状のものである場合にも
適用可能である。
〔発明の効果〕
請求項1及び2に記載の構成によれば、潜像担持体の
寿命を縮めることなく、また低コストで、潜像担持体上
のフィルミングを効果的に除去できる。しかも潜像担持
体と剤担持体の間の剤溜りによって、これらが停止する
程の過大な負荷が、潜像担持体や剤担持体に及ぼされる
ことを阻止できる。
請求項3に記載の構成によれば、剤担持体上のクリー
ニング剤の保持力およびその搬送量を増大させ、これに
より構成される磁気ブラシの硬さを高め、フィルミング
の除去効果を高めることが可能である。
請求項4に記載の構成によれば、クリーニング剤を剤
担持体の軸線方向に撹拌し、そのトナー濃度を均一に保
ち、潜像担持体の全体に亘って、フィルミングを均一に
かつ効果的に除去することが可能となった。
請求項5に記載の構成によれば、多量のクリーニング
剤を剤撹拌手段側に引き寄せ、その撹拌効率を高めるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明を適用した複写機の一例を示す構成図、
第2図は磁気ブラシクリーニング装置の拡大断面図、第
3図はフィルミング除去動作を含めた一連の動作の一例
を示すタイミングチャート、第4図は磁気ブラシクリー
ニング装置の他の構成例を示す断面図、第5図はクリー
ニングスリーブの表面に施されたあらし加工と溝とを示
す斜視図、第6図はクリーニングスリーブの溝の他の実
施例を示す正面部分図、第7図は磁気ブラシクリーニン
グ装置のさらに他の例を示す断面図、第8図は剤撹拌手
段の分解斜視図、第9図は他の実施例を示し、剤ガイド
部材の剤取入口のところで切断した、第7図の部分断面
図に相当する図、第10図は第9図に示した実施例の、剤
ガイド部材と、これに固定された磁石を示す斜視図であ
る。 27……磁気ブラシクリーニング装置 31……磁石、150,150a……溝 250……剤撹拌手段 C……クリーニングリング剤、X……領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 実願平1−80443 (32)優先日 平1(1989)7月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 鯉沼 宣之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 澤井 雄次 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭59−55468(JP,A) 特開 昭56−137380(JP,A) 実開 昭59−2554(JP,U) 実開 昭55−95150(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03G 21/00 310 - 334 G03G 15/08 110 - 507 G03G 21/00 370 - 540

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像形成時にトナー像を形成される潜像担
    持体と、該担持体に対置され、かつキャリアとトナーと
    の混合物であって、少なくとも一部が磁性体より成る剤
    を磁力によって担持しつつこれを搬送するための剤担持
    体と、潜像担持体と剤担持体との間の領域に搬送される
    剤の量を規制する規制手段とを有する画像形成装置にお
    ける前記潜像担持体上のフィルミングを除去する方法に
    おいて、 潜像担持体にトナー像を形成する画像形成時以外の時期
    に、潜像担持体上のフィルミングを掻き取ることができ
    るだけの量の剤を、潜像担持体と剤担持体との間の領域
    に搬送し、次いで該領域に搬送する剤の量を減少させる
    動作を繰返し行うことを特徴とする潜像担持体上のフィ
    ルミング除去方法。
  2. 【請求項2】剤担持体を回転駆動することにより該担持
    体上の剤を搬送し、その際剤担持体の線速をvs、潜像担
    持体の線速をvpとしたとき、フィルミングを掻き取るこ
    とができる量の剤を搬送するときは0<|vs/vp|<0.5を
    満足するように、また前記領域に搬送する剤の量を減少
    させるときは|vs/vp|>0.5を満足するようにvsとvpを設
    定することを特徴とする請求項1記載のフィルミング除
    去方法。
  3. 【請求項3】内部に磁石を設けた剤担持体の周面に、少
    なくとも一部が磁性体より成るクリーニング剤を磁力の
    作用で担持させ、前記磁石と剤担持体のうち、少なくと
    も剤担持体を回転させてクリーニング剤を搬送し、剤担
    持体に対向して位置する潜像担持体表面に前記クリーニ
    ング剤を摺擦させ、該担持体上の残留トナーをクリーニ
    ング剤によって除去するように構成された画像形成装置
    における潜像担持体上のフィルミングを、潜像担持体に
    摺擦する前記クリーニング剤によって除去するフィルミ
    ング除去方法であって、前記剤担持体として、周面に溝
    が形成され、かつ該表面にあらし加工が施された剤担持
    体を用いるフィルミング除去方法。
  4. 【請求項4】剤を、剤撹拌手段によって剤担持体の軸線
    方向に撹拌する請求項1又は2に記載のフィルミング除
    去方法。
  5. 【請求項5】剤担持体上の剤を、撹拌手段側へ磁力によ
    って吸引する請求項4に記載のフィルミング除去方法。
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JP2005181815A (ja) * 2003-12-22 2005-07-07 Canon Inc 画像形成装置

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