JP2791214B2 - 真空ポンプ - Google Patents

真空ポンプ

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JP2791214B2
JP2791214B2 JP2340299A JP34029990A JP2791214B2 JP 2791214 B2 JP2791214 B2 JP 2791214B2 JP 2340299 A JP2340299 A JP 2340299A JP 34029990 A JP34029990 A JP 34029990A JP 2791214 B2 JP2791214 B2 JP 2791214B2
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    • F04POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
    • F04CROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
    • F04C2220/00Application
    • F04C2220/10Vacuum

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は真空ポンプに係わり、特にCVD装置、RIE装
置等に用いられ、危険性の高いガスを真空引きするのに
好適である真空ポンプに関する。
(従来の技術) 第14図及び第15図はケーシング内パージ機構を有する
従来の油回転真空ポンプを概要を示す図でそれぞれ、一
部を断面とした斜視図及び側面図である。
第14図及び第15図に示すように、ケーシング100内に
は真空オイル102が満たされており(第14図には図示せ
ず)、このケーシング100内にポンプハウジング104が設
置されている。ポンプハウジング104にはこれを駆動す
るためのモータ106が取り付けられいる。ポンプハウジ
ング104には、例えばCVD装置、RIE装置等に通じる吸気
口105が接続されている。この吸気口105を介して図示せ
ぬCVD装置、RIE装置等のベルジャ(反応室)内が真空引
きされる。又、ケーシング100内において、ポンプハウ
ジング104の排気バルブ110とケーシングの排気ポート11
2との間には真空オイル102のミストの拡散を防ぐための
オイルミスト回収板108が取り付けられている。オイル
ミスト回収板108には排気バルブ110と排気ポート112と
を互いに連通させるための開口部114が設けられてい
る。ケーシング100内は真空オイル102の劣化やケーシン
グ内部の各構成部分を保護するため、例えば窒素等の不
活性ガスが充填されている。この不活性ガスの供給口で
あるパージ用ノズル116は一般にオイルミスト回収板108
より上部の排気ポート112の近くに設けられている。
しかしながら、上記構成の油回転真空ポンプでは、そ
の構造上、次のような問題がある。
先ず、パージ用ノズル116がオイルミスト回収板108よ
り上部の排気ポート112の近くに設けられており、この
ために不活性ガスの流れが第15図中の矢印Aに示される
排気ガスの主な流れと逆行した矢印Bのようになる。即
ち、不活性ガスは、排気ガスの流れに逆行し、オイルミ
スト回収板108の上部を周り、開口部114を介して該回収
板108の下部に周る。このような不活性ガスの流れであ
ると、排気ガスの量、不活性ガスの供給条件(流量、圧
力等)によっては不活性ガスの供給が不十分となり、第
15図中の斜線Cで示されるような開口部114から遠い部
分等に排気ガスが高濃度で澱む。
このような構造の真空ポンプを、例えばプラズマCVD
装置に使用した場合について述べる。例えばプラズマシ
リコン酸化膜を形成するにはSiH4/N2Oの混合ガスを、
又、プラズマシリコン窒化膜を形成するにはSiH4/NH3
混合ガスが膜形成シーケンサ、あるいはメンテナンスの
ためにベルジャ内に流されることがある。この混合ガス
は吸気口105を介してポンプハウジング104内に取り込ま
れ、排気口110を介してケーシング100内に排気ガスとし
て排出される。この上記混合ガスを含む排気ガスがケー
シング内に澱んだ場合、高い確率で爆発を起こす。現に
真空ポンプの中からは、小さな爆発音が聞かれることが
しばしばであり、ケーシング100が破壊されない程度の
小さな爆発はかなりの頻度で発生している。尚、調査の
結果、ケーシング100内に澱んだ排気ガスの圧力が1Kg/c
m2以下で排気ガスがSiH4/N2Oの場合、爆発限界にきたSi
H4の濃度分布は、ケーシング内の約1.9〜87%と広範囲
にわたることが判明した。
上記のようなケーシング内に澱んだ排気ガスの爆発
は、排気ポート以降に接続される排気ガス処理システム
等の設備の破損を起こしかねない。最悪の場合には、作
業者を巻き込むような大事故にもつながりかねない。
(発明が解決しようとする課題) 以上説明したように、従来の真空ポンプではその構造
上、排気ガスがケーシング内に澱み、澱んだ排気ガスが
爆発を起こすといった問題があった。
この発明は上記のような点に鑑みて為されたもので、
その目的は、ケーシング内の排気ガスの希釈効率、及び
ケーシングからの排出速度を共に高め、排気ガスがケー
シング内に澱むことなく、ケーシング外に速やかに排出
できる真空ポンプを提供することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) この発明の真空ポンプは、排気ポートを有するケーシ
ングと、前記ケーシング内に設置され、排気ガスを排出
するための排気口を有するポンプハウジングと、前記ポ
ンプハウジングと前記排気ポートとの間前記ケーシング
内に設けられ、オイルミストを回収するためのオイルミ
スト回収板と、前記オイルミスト回収板に形成され、前
記排気口と前記排気ポートとを互いに連通させるための
開口部と、を具備し、前記オイルミスト回収板と前記ポ
ンプハウジングとの間の前記ケーシングの側壁に、前記
ケーシング内に不活性ガスを供給するパージ用ノズルを
取り付けたことを特徴とする。
又、前記開口部、排気口及びパージ用ノズルは、パー
ジ用ノズル、排気口、開口部の順に前記ケーシング内に
配置され、前記パージ用ノズルから噴き出されたパージ
用不活性ガスが、前記排気口近傍上を通過し前記開口部
へと流れるようにしたことを特徴とする。
(作 用) 上記のような真空ポンプにあっては、前記オイルミス
ト回収板と前記ポンプハウジングとの間の前記ケーシン
グの側壁に、前記ケーシング内に不活性ガスを供給する
パージ用ノズルを取り付けることにより、ポンプハウジ
ングから排出される排気ガスをパージ用不活性ガスで直
ちに希釈できると共に、該不活性ガスの流れを排気ガス
の流れと順行させることができ、排気ガスを速やかに排
気ポートへと導くことができる。これにより、排気ガス
がケーシング内に澱むことがなくなる。
又、前記パージ用ノズル、排気口、開口部の順に前記
ケーシング内に配置することにより、パージ用不活性ガ
スを前記排気口近傍上を通過し前記開口部へと流れるよ
うにでき、排気ガスのケーシング内での澱みがより一層
改善できるようになる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明の実施例について説明
する。
第1図及び第2図はケーシング内パージ機構を有する
この発明の第1の実施例に係わる油回転真空ポンプを概
要を示す図でそれぞれ、一部を断面として斜視図及び側
面図である。第1図及び第2図において、従来の第14図
及び第15図と同一の部分については同一の参照符号を付
し、異なる部分についてのみ説明する。
第1図及び第2図に示すように、この発明の第1の実
施例に係わる油回転真空ポンプは、不活性ガスの供給口
であるパージ用ノズル116がオイルミスト回収板108とポ
ンハウジング104の排気口110との間のケーシング100の
側壁に取り付けられるものである。パージ用ノズル116
の取り付けに好適な箇所は、排気口110から排出される
排気ガスがオイルミスト回収板108の開口部114に向かっ
て煽られるようにできる箇所である。
例えば上記油回転真空ポンプでは、パージ用ノズル11
6がオイルミスト回収板108の下部、かつ該回収板108の
開口部114が設けられる部分と相対した部分下のケーシ
ング100の側壁に取り付けられている。又、ポンプハウ
ジング104の排気口110は開口部110とパージ用ノズル116
との中間に配置されている。即ち、パージ用ノズル11
6、排気口110、開口部114の順に前記ケーシング100内に
配置されており、パージ用ノズル116から噴き出された
不活性ガスは排気口110から排出された排気ガスを煽
り、該排気ガスが開口部110へ導かれるように構成され
る。
このような油回転真空ポンプによれば、第2図の矢印
Aに示される排気ガスの主な流れと、矢印Bに示される
不活性ガスの主な流れとが互いに順行し、かつ排気ガス
の主な流れを、不活性ガスの主な流れにより煽ることが
できる。これにより、第2図中の斜線Cに示される開口
部114から遠い部分等に、排気8ガスが澱むことがな
い。しかも、上記のような不活性ガスの流れによれば、
排気ガスを効率的に希釈することができ、例えばSiH4
ような爆発の恐れがあるガスの濃度を、ケーシング内で
充分に下げることができる。
第3図及び第4図はそれぞれ、第1の実施例に係わる
油回転真空ポンプの変形例であり一部を断面とした側面
図である。同様に第5図乃至第8図はそれぞれ、第1の
実施例に係わる油回転真空ポンプの変形例であり一部を
断面とした平面図である。第3図乃至第8図において、
第1図及び第2図と同一の部分については同一の参照符
号を付し、異なる部分について説明する。
先ず、第3図に示すように、パージ用ノズル116の先
端は、真空オイル102面に向かって曲げられても良い。
この場合でも、矢印Bに示される不活性ガスの主な流れ
は、オイル102面ではね返るようにして排気口110の近く
を通過し、開口部114へと抜けるので、上記実施例と同
様に、排気ガスを速やかに開口部110へと導くよう構成
でき、排気ガスがケーシング110内に澱むことがない。
又、排気ガスを効率的に希釈でき、爆発の恐れがあるガ
スの濃度を充分に下げることができる。
又、第4図に示すように、パージ用ノズル116の先端
を一度、オイル102面に向かって折曲げ、再度、ケーシ
ングの側壁に向かって曲げても良い。
又、第5図の平面図に示すように、パージ用ノズル11
6の先端に管120を取り付けて該先端をT字型に加工し、
管120の側面にノズル孔を複数設けるようにしても良
い。
又、第6図に示すように、複数のパージ用ノズル116
A、116Bを設け、それぞれケーシング100の側壁に取り付
けても良い。
又、第7図に示すように、複数取り付けられたパージ
用ノズル116A、116Bの先端をそれぞれ、平面的にU字型
等の折り曲げても良い。
又、第8図に示すように、複数のパージ用ノズル116
A、116Bを、ケーシング100内において、平面的にそれぞ
れ相対した側壁に取り付けても良い。
第4図乃至第8図に示した第1の変形例に係わる真空
ポンプのいずれにおいても、矢印Aに示される排気ガス
の主な流れを、矢印Bに示されるパージ用ノズルから噴
き出す不活性ガスの主な流れにより開口部に向かって煽
ることができる。これによりケーシング100内に排気ガ
スが澱むことがないと共に、危険なガスを含む排気ガス
を充分に希釈することができる。
第9図はケーシング内パージ機構を有することの発明
の第2の実施例に係わる油回転真空ポンプの概要を示す
図で、一部を断面とした斜視図である。第9図におい
て、第1図及び第2図と同一の部分については同一の参
照符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
油回転真空ポンプには、例えば排気ポート112にオイ
ルミストが飛散して入り込まないようにするため、オイ
ル102に浸されるポンプハウジング104と排気ポート112
との間にオイルミスト回収板108が設けられる。該回収
板108は、例えば飛散あるいは蒸散したオイルミスト
を、該回収板108の表面に付着させて油滴とし、ケーシ
ング100内のオイル102に戻すという働きをする。
この発明では、パージ用ノズル116が回収板108とポン
プハウジング104との間のケーシング100側壁に取り付け
られるため、回収板108のオイルミストの回収効率が低
下することが予想される。
そこで、第9図の斜視図に示すように、開口部114上
部に対応してふた板200を取り付け、開口部114上でもオ
イルミストが回収されるようにする。又、ふた板200と
オイルミスト回収板108との間には例えばかぎ型の排気
通路202が設けられ、第1の実施例と同様に、排出され
た排気ガスをケーシング100の排気ポート112へと流すこ
とができる。
第10図乃至第13図はそれぞれ、第2の実施例の変形例
を示し、特に上記ふた板の変形例を概略的に示した断面
図である。第10図乃至第13図において、第9図と同一の
部分には同一の参照符号を付し、異なる部分についての
み説明する。
先ず、第10図に示すふた板は、第9図に示したふた板
200と基本的に準じたもので、開口部114上に、例えばほ
ぼ偏平なふた板200を被せたものである。偏平なふた板2
00の側部周囲はかぎ型に折曲されており、又、開口部11
4に沿う側部周囲の回収板108もかぎ型に折曲されてい
る。これらのかぎ型の部分は互いにすきまを生じるよう
に対向されており、これによりかぎ型の排気通路202が
形成されている。
第11図に示すふた板は、開口部114上のふた板200に、
羽根板204を取り付けたものである。このように羽根板2
04を取り付けることによりふた板200の表面積が増加
し、オイルミストがより付着しやすくなり、回収効率を
より良好とすることができる。
第12図に示すふた板は、開口部114上のふた板200にV
字型の溝206を設けたものである。このようにV字型の
溝206を設けることによりふた板200の表面積を増加でき
ると共に、付着したオイルミストの油ぎれを良好とでき
る。
第13図に示すふた板は、これに設けられたV字型の溝
206に例えば水冷管208のような冷却手段がさらに取り付
けられたものである。このような水冷管208のような冷
却手段をふた板200に取り付けることにより、付着した
オイルミストを素早く油滴化でき、オイルの回収時間を
短縮できる。
上記構成の油回転真空ポンプによれば、ポンプハウジ
ング104から排出された排気ガスは直ちに例えば窒素等
のパージ用不活性ガスに希釈されると共に、該パージ用
不活性ガスの供給口であるノズル116から排気ポート112
へのスムーズなガスの流れに助けられ、ケーシング100
内に澱むことなく排気することができる。具体的に得ら
れた効果は、例えば次の通りである。
先ず第1に、従来の油回転真空ポンプで80%以上の確
率でケーシング内爆発を起こした条件、(SiH4=400[S
CCM]、N2O=2000[SCCM]、パージ用N2=6000[SCC
M])でもケーシング内爆発が発生しなかった。
第2に、SiH4の流量をさらに25%増加させた条件(Si
H4=500[SCCM]、N2O=2000[SCCM]、パージ用N2=60
00[SCCM])でもケーシング内爆発が発生しなかった。
以上のようにこの発明に係わる油回転真空ポンプでは
その安全性が著しく向上した。
この発明に係わる油回転真空ポンプはその安全性か
ら、例えばプラズマCVD装置やRIE装置のような危険性の
高いガスを使用する装置を真空引きする際に用いられる
ことが好ましいが、他種のCVD装置等に使用することも
もちろん可能である。例えば他種のCVD装置において、
自燃性、支燃性、爆発性のガスを持いた場合や、RIE装
置等で腐食性のガス(例えば塩素系ガス等)を用いた場
合でも、ケーシング内での爆発や腐食によるケーシング
内破損及び該破損に起因した災害に対する安全性の向上
が図れることは言うまでもない。
[発明の効果] 以上説明したようにこの発明によれば、ケーシング内
の排気ガスの希釈効率、及びケーシングからの排出速度
が共に高く、排気ガスがケーシング内に澱むことなく、
ケーシング外に速やかに排出できる真空ポンプを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はケーシング内パージ機構を有するこの発明の第
1の実施例に係わる油回転真空ポンプを概要を示す一部
を断面とした斜視図、第2図はこの油回転真空ポンプの
一部を断面とした側面図、第3図及び第4図はそれぞれ
第1の実施例に係わる油回転真空ポンプの変形例を示す
一部を断面とした側面図、第5図乃至第8図はそれぞれ
第1の実施例に係わる油回転真空ポンプの変形例を示す
一部を断面とした平面図、第9図はケーシング内パージ
機構を有するこの発明の第2の実施例に係わる油回転真
空ポンプを概要を示す一部を断面とした斜視図、第10図
乃至第13図はそれぞれ第2の実施例の変形例を示し特に
ふた板の変形例を概略的に示した断面図、第14図はケー
シング内パージ機構を有する従来の油回転真空ポンプを
概要を示す一部を断面とした斜視図、第15図はこの従来
の油回転真空ポンプの概要を示す一部を断面とした側面
図である。 100……ケーシング、104……ポンプハウジング、108…
…オイルミスト回収板、110……排気口、112……排気ポ
ート、116……パージ用ノズル。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】排気ポートを有するケーシングと、 前記ケーシング内に設置され、排気ガスを排出するため
    の排気口を有するポンプハウジングと、 前記ポンプハウジングと前記排気ポートとの間前記ケー
    シング内に設けられ、オイルミストを回収するためのオ
    イルミスト回収板と、 前記オイルミスト回収板に形成され、前記排気口と前記
    排気ポートとを互いに連通させるための開口部と、を具
    備し、 前記オイルミスト回収板と前記ポンプハウジングとの間
    の前記ケーシングの側壁に、前記ケーシング内にパージ
    用不活性ガスを供給するパージ用ノズルを取り付けたこ
    とを特徴とする真空ポンプ。
  2. 【請求項2】前記開口部、排気口及びパージ用ノズル
    は、パージ用ノズル、排気口、開口部の順に前記ケーシ
    ング内に配置され、前記パージ用ノズルから噴き出され
    たパージ用不活性ガスが、前記排気口近傍上を通過し前
    記開口部へと流れるようにしたことを特徴とする請求項
    (1)記載の真空ポンプ。
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