JP2791112B2 - 官能化炭化水素ポリマーの製造方法 - Google Patents

官能化炭化水素ポリマーの製造方法

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JP2791112B2 JP1163626A JP16362689A JP2791112B2 JP 2791112 B2 JP2791112 B2 JP 2791112B2 JP 1163626 A JP1163626 A JP 1163626A JP 16362689 A JP16362689 A JP 16362689A JP 2791112 B2 JP2791112 B2 JP 2791112B2
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    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F287/00Macromolecular compounds obtained by polymerising monomers on to block polymers
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は炭化水素ポリマーを官能化する方法に係る。
更に詳細には、本発明はカルボキシル及びカルボキシル
誘導体官能性を1つのブロックコポリマーに取り込む方
法に係る。
カルボン酸基あるいはその誘導体を含むように改変さ
れたポリマーは、もちろん、当業者に公知のものであ
る。例えば米国特許第4,292,414号、第4,308,353号及び
第4,427,828号の各明細書に開示されるような、いわゆ
るENE反応によって、ポリマーと不飽和カルボン酸また
はその誘導体とを熱により反応させることによって、エ
チレン性不飽和を含むポリマーを改変することができ
る。エチレン性不飽和ポリマーをこの方法で改変する場
合、基体的には不飽和カルボン酸またはその誘導体を、
ポリマー内に含まれるエチレン性不飽和に対してアクリ
ル位の炭素原子において、そのポリマー鎖上にグラフト
する。エチレン性不飽和ポリマーもまた、そのポリマー
に含まれるエチレン性二重結合の反対側に不飽和カルボ
ン酸の遊離基を付加することによって改変される。こう
した遊離基付加は、一般に約160℃〜約230℃の範囲内の
温度で、遊離基開始剤の存在中で行われる。例えば、米
国特許第4,578,429号、第4,632,769号、第4,670,173号
の各明細書、及び欧州特許出願第0171167号に開示され
るような遊離基開始剤の存在中で、エチレン性不飽和酸
またはその誘導体をそのポリマー上にグラフトすること
によって、飽和ポリマー、即ち、エチレン性不飽和を全
く含まないかまたは少なくとも実質的に含まないような
ポリマーをも改変することができる。しかし、水素化さ
れた共役ジオレフィンモノマー単位を含む飽和ポリマー
を改変する場合には、酸もしくは酸誘導体を、米国特許
第4,578,429号明細書に開示されるように第二もしくは
第三炭素位置においてそのポリマーにグラフトするか、
または米国特許第4,670,173号明細書に開示されるよう
に鎖の切断部位においてそのポリマーにグラフトする。
もちろん、グラフトされたカルボン酸化合物あるいは
その誘導体を含むポリマーは、例えば米国特許第4,329,
438号及び第4,628,072号の各明細書に開示されるような
熱硬化性及び熱可塑性樹脂成形組成物の両者において、
衝撃改善剤として有効であることは公知である。そうし
たポリマーはまた、例えば米国特許第4,033,888号、第
4,077,893号、第4,141,847号及び第4,670,173号の各明
細書で開示されるような、分散剤特性を有する粘度指数
改善剤を製造するために、更に改変される。そのような
改変されたポリマーはまた、改善された接着性を示し、
接着剤,シーラント,コーティング剤及びその他の関連
用途に幅広い範囲に渡って有用なものである。
少なくとも上述の米国特許の幾つかに示されているよ
うに、カルボン酸化合物またはその誘導体を取り込むよ
うに改変されるポリマーは、溶液法を用いて製造するこ
とができる。しかし一般的に、これらの方法は長い滞留
時間を必要とし、また、比較的高い温度が使用されない
場合には、ポリマー中に取り込まれるカルボン酸化合物
またはその誘導体の量は一般に低いものとなる。カルボ
ン酸化合物またはその誘導体を含むポリマーはまた、例
えば、米国特許第4,578,429号、第4,632,769号、第4,67
0,173号の各明細書、及び欧州特許出願第0171167号に開
示されるような遊離基開始剤が一般に存在する中で、押
出機内で不飽和カルボン酸あるいはその誘導体とポリマ
ーとを接触させることによって製造することができる。
もちろん、この方法によって、反応を実施するのに必要
な滞留時間が減少し、一般に、ポリマー内に取り込まれ
るカルボン酸とその誘導体の量が増加する。しかし、米
国特許第4,670,173号明細書に示されているように、こ
の改変ポリマーの製造方法は、ポリマーの鎖の切断をも
たらし、従ってポリマー分子量の減少をもたらす。更
に、鎖の切断がトリブロックコポリマーの中央部のブロ
ックで生じる場合には、こうした鎖切断は著しくポリマ
ーの性能を悪化させる。また、ポリマーと遊離基開始剤
とを押出機内で接触させることによって、ポリマーのカ
ップリングと架橋が著しく生起することが、よく知られ
ている。そして、押出機内で改変されるポリマーが鎖状
ポリマーとは反対に放射状ポリマー(radial polymer)
である場合には、ポリマーの崩壊(鎖切断)は更に著し
く増大することが、現在では見出されている。もちろ
ん、改変されたポリマーを最終的に粘度指数改善剤とし
て使用する場合には、この崩壊(鎖切断)によって減少
させられた分子量が像粘効率を著しく低下させるため
に、このような崩壊(鎖切断)は重大な損失をもたらす
のである。また、カップリングと架橋によって、粘度指
数改善剤を含むオイル組成物中に溶解しない高分子材料
が生成することになる。従って、滞留時間を短縮させる
と同時に崩壊及び/またはカップリングもしくは架橋を
減少させることができるような、炭化水素コポリマー、
特に、最終的に粘度指数改善剤として使用されるコポリ
マーの改変のための改良方法が、どのようなものである
かは明らかであろう。
カルボン酸化合物もしくはその誘導体を取り込むよう
に改変されたポリマーを製造する従来方法は、前述のよ
うな欠点を有するものであるが、本発明方法はこうした
欠点を克服するかまたは少なくとも相当程度に減少させ
得ることを発見している。従って、本発明の目的は、カ
ルボン酸化合物もしくはその誘導体を取り込むように改
変されたポリマーを製造するための改良方法を提供する
ことである。また、グラフト化反応を行うための滞留時
間を最短化できるような方法を提供することも、本発明
のもう1つの目的である。更に、押出機内で製造される
官能化ポリマー中に従来含有した樹脂及び/またはカッ
プリングもしくは架橋したポリマーの量に比べて、崩壊
及び/またはカップリングもしくは架橋したポリマーを
より少量しか含まないような、改変されたポリマー生成
物を製造する方法を提供することも、本発明の更に別の
目的である。前述の及びその他の目的と利点は、以下で
述べる説明から明らかになることだろう。
本発明に従って、前述の及びその他の目的と利点は以
下の段階を包含する方法によって実現される。即ち、 (a)混合物に対して大きな機械的剪断を与えることが
可能な混合装置内において、適当な希釈剤の存在中及び
遊離基開始剤の存在中で、実質的にエチレン性不飽和を
有しない炭化水素ポリマーをカルボン酸試薬で官能化す
る段階と、 (b)官能化された炭化水素ポリマーを取り出す段階か
ら、 この方法は成り立つ。本方法に使用される混合装置とし
て、本発明の別の態様をなす特性設計の押し出し機を使
用することが好ましい。
上述したように、本発明は、カルボキシル及びカルボ
キシル誘導体官能性を炭化水素ポリマーに取り込むため
の方法に係る。本明細書中で使用される「カルボキシル
及びカルボキシル誘導体官能性」とは、−COO−基もし
くはその誘導体を含有するあらゆる官能基を包含するも
のである。従って、カルボキシル及びカルボキシル誘導
体官能性は、無水物,エステル,アミド,イミド,塩,
ハロゲン化アシル,ニトリル等のような酸及び酸誘導体
を用いてポリマー中に取り込まれる。本明細書中では、
便宜上、カルボキシルもしくはカルボキシル誘導体官能
性を付与することができる化合物を、一般的に「カルボ
ン酸試薬」と称することとする。また、上述したよう
に、遊離基開始剤の存在中、エチレン性不飽和酸もしく
はその誘導体(カルボン酸試薬)とポリマーとを反応さ
せることによって、カルボキシルもしくはカルボキシル
誘導体官能性をポリマー中に取り込む。押出機やそれに
類する装置のような、高い機械的エネルギーを与えるこ
とができる混合装置内において、適当な希釈剤の存在
中、ポリマーとエチレン性不飽和酸もしくはその誘導体
との反応を完結させる。
一般的に、従来技術において公知であるような、実質
的にエチレン性不飽和を含まない炭化水素ポリマーはい
ずれも、本発明の方法を用いてカルボキシルもしくはカ
ルボキシル誘導体官能性を取り込むように処理できる。
本明細書中で使用される、実質的にエチレン性不飽和を
含まない炭化水素ポリマーとは、ポリマー鎖当たり炭素
−炭素二重結合を平均して約10個未満含有する炭化水素
ポリマーである。この点に関し、エチレン性不飽和をこ
の数量以上含有するようなポリマーは、高い機械的剪断
を与え得る混合装置内で完結する官能化反応の際に、あ
る種の条件下で、過剰な架橋を示す。そして、有用な炭
化水素ポリマーは、塊状(bulk),懸濁液,溶液,ある
いは乳化液の形態に製造されたものを含む。公知のよう
に、炭化水素ポリマーを生成するためのモノマー重合
は、遊離基,カチオン及びアニンオン開始剤または重合
触媒を使用して行うことができる。もちろん、本発明の
方法を用いたカルボキシルもしくはカルボキシル誘導体
官能性の取り込みは、このように処理されたポリマーの
接着性を増大させることになろう。また、カルボキシル
もしくはカルボキシル誘導体官能性の取り込みは、様々
な縮合反応によってポリマー架橋を促進するポリマー中
に、反応部位を取り込むことになろう。もちろん、改変
されたポリマーが様々な接着応用,コーティング応用,
成形(molding)応用などの面に使用される場合には、
こうした架橋が必要とされることが多い。更に、カルボ
キシルもしくはカルボキシル誘導体官能性の取り込みに
よって、強化ポリマー系、即ちシーラントまたはコーテ
ィング組成物等における粘度指数改善剤としてポリマー
が最終的に使用される場合、分散剤特性のような異なる
特性をポリマーに与えることを目的として、更に別の反
応を受けるような反応部位をポリマーにもたらすことに
なる。
一般に、本発明方法によるカルボキシルもしくはカル
ボキシル誘導体官能性の取り込みにとって、ポリマーの
分子量は、重要な意味を持たなり。しかし、通常は液体
であるようなポリマー、即ち標準的な温度と圧力におい
ては液体であるようなポリマーは、一般的に、押出機の
ような高い機械的エネルギーを与えることができる混合
装置内ではあまり良好に加工処理されないということに
留意する必要がある。この結果として、標準的な温度と
圧力において固体であるような充分に大きな分子量を有
するポリマーが、一般に、本発明方法で使用される。更
に、遊離基開始剤の存在下、高い剪断力の混合装置によ
って引き起こされるポリマー崩壊は、ポリマーの分子量
が増加するにつれて増大するということに留意する必要
がある。剪断崩壊の量は本発明方法を用いることによっ
て著しく減少することが見出されており、その結果、本
発明方法では、従来より押出機で加工処理できると見な
されてきたポリマー分子量よりも大きな分子量のポリマ
ーを使用できるのである。しかし、一般的に、30%以上
のポリマー崩壊をもたらすようなかなり大きな分子量を
有するポリマーには、本発明の方法は使用できない。も
ちろん、これに対する例外は、ポリマー崩壊の発生が必
要であるような場合であろう。だが、実質的な問題とし
て、遊離基開始剤の存在中での押出機による意図的なポ
リマー崩壊の利点は、常に発生する望ましくないカップ
リングによってかなり相殺される。この点に関して、最
初のポリマーの10〜30%の分子量が変化する場合には、
分子量が変化したポリマーの40〜75%は更に低い分子量
となり、一方、分子量が変化したポリマーの60〜25%は
更に高い分子量となるということが見出されている。一
般的に、50,000〜300,000の範囲内の重量平均分子量を
有する直鎖状及び分枝鎖状ポリマーは、本発明方法にお
いて便宜的に加工処理することができる。100,000〜100
0,000の範囲内に重量平均分子量を有する放射状ポリマ
ーも、本発明方法において便宜的に処理することができ
る。
一般的に、従来技術で公知であるような、実質的にエ
チレン性不飽和を含まない炭化水素ポリマーはいずれ
も、本発明方法を用いて官能化することができる。こう
したポリマーには、1〜10個の炭素原子を含むα−オレ
フィンのホモポリマーとコポリマー、4〜12個の炭素原
子を含むジオレフィンの水素化ホモポリマーと水素化コ
ポリマー、1つ以上の共役ジオレフィンと8〜16個の炭
素原子を含む1つ以上のモノアルケニル芳香族炭化水素
との部分的に、完全に、及び選択的に水素化されたコポ
リマーなどが含まれる。上記において示唆されているよ
うに、本発明方法で加工処理する前に、少なくとも既に
示された程度まで、即ち、実質的にエチレン性不飽和が
無くなる程度までエチレン性不飽和を含むポリマーを水
素化する必要がある。エチレン性不飽和と芳香族性不飽
和との両者を含むポリマーも、本発明の方法で加工処理
する前に、そのポリマーから実質的にエチレン性不飽和
が無くなるまでエチレン性不飽和部分が飽和されるよう
に、少なくとも選択的に水素化される。
本発明方法によってカルボキシルもしくはカルボキシ
ル誘導体官能性を取り込むために改変できるポリマーに
は、米国特許第3,135,716号、第3,150,209号、第3,496,
154号、第3,498,960号、第4,145,298号及び第4,238,202
号の各明細書に開示されるような、ホモポリマーとコポ
リマーとの水素化誘導体が含まれる。一般的に、これら
の特許に開示されるポリマーは、1,3−ブタジエン,イ
ソプレン,ピペリレン,メチルペンタジエン,フェニル
ブタジエン,3,4−ジメチル−1,3−ヘキサジン,4,5−ジ
エチル−1,3−オクタジエンなどのような、4〜約12個
の炭素原子を含む1つ以上の共役ジエンのポリマーであ
り得る。好ましい共役ジオレフィンは4〜8個の炭素原
子を含むものである。更に、共役ジオレフィン中の1つ
以上の水素原子はハロゲンと置換され得る。これらの特
許に開示されるポリマーはまた、1つ以上の前記共役ジ
オレフィンと1つ以上の他のモノマーとのコポリマーで
あってもよい。使用できる他のモノマーは、スチレン,
様々なアルキル置換スチレン,アルコキシ置換スチレ
ン,ビニルナフタレン,アルキル置換ビニルタフタレン
などのようなアリール置換オレフィンを含む。水素化し
た後で本発明方法に有用となるような、これらの参考文
献によって開示されるポリマーには、ランダムポリマ
ー,テーパードポリマー(tapered polymer)及びブロ
ックコポリマーが含まれる。
本発明方法に有用なポリマーはまた、例えば、米国特
許第3,231,635号、第3,265,765号、第3,322,856号及び
第3,772,196号の各明細書に開示されているような、ブ
ロックコポリマーの水素化誘導体及び選択的水素化誘導
体を含む。更に、カルボキシル及び/またはカルボキシ
ル誘導体官能性の取り込みによって改変できるポリマー
は、例えば米国特許第4,033,888号、第4,077,893号、第
4,141,847号、第4,391,949号及び第4,444,953号の各明
細書に開示されているような、放射状ポリマーの水素化
誘導体及び選択的水素化誘導体を含む。水素化された後
で本発明方法によって官能化される直鎖状ブロックコポ
リマーは、一般的に、次の一般式で表すことができる。
Az−(B−A)−Bx 式中、 Aは、モノアルケニル芳香族炭化水素モノマー単位を
主として包含する高分子ブロックであり、 Bは、共役ジオレフィンモノマー単位を主として包含
する高分子ブロックであり、 xとzは、独立した、1または0に等しい数であり、 yは、1〜15の範囲の全ての数である。
水素化された後で本発明方法によって官能化される放
射状ポリマーは、一般に、次の一般式で表すことができ
る。
[Bx−(A−B)−Az−C、および [Bx−(A−B)−Azn′−C−[B′]n″ 式中、 A,B,x,y及びzは前式で定義された通りであり、 nは、3〜30個の数であり、 Cは、多官能性カップリング剤を用いて形成された放
射状ポリマーの核であり、 B′は、共役ジオレフィン単位を主として包含する高
分子ブロックであり、このB′はBと同一かあるいは異
なっており、 n′とn″は、各々の型の分枝の数を表す整数であ
り、n′とn″との合計は3〜30個の数である。
ポリマーブロック組成物に関して明細書中で使用され
る「主として」という語は、その特定のモノマーまたは
モノマー型が該ポリマーブロックの主成分(少なくと
も、85重量%)であることを意味する。
もちろん、ジオレフィンを用いて製造される前述の炭
化水素ポリマーは、エチレン性不飽和を含む。上述した
ように。カルボキシルもしくはカルボキシル誘導体官能
性を含むエチレン性不飽和化合物とこのようなポリマー
とを本発明方法によって反応させる前に、ポリマーを水
素化する。該ポリマーを水素化する際には、従来技術で
公知の水素化方式のいずれかを用いて、水素化を実施し
得る。
例えば、米国特許第3,113,986号、第3,595,942号、第
3,700,633号の各明細書に開示される方法を用いて、エ
チレン性不飽和と芳香族性不飽和との両者を変換(飽
和)するように水素化を行うことができ、あるいは、例
えば米国特許第3,595,942号、第3,634,549号、第3,634,
595号、第3,670,054号、第3,700,633号及びRe27,145の
各明細書に開示されるように、芳香族性不飽和を殆どあ
るいは全く変換しないままエチレン性不飽和の大部分を
変換するように、選択的に水素化を行うこともできる。
もちろん、これらの方法はいずれも、エチレン性不飽和
だけを含んで芳香族性不飽和は含まないような水素化ポ
リマーにも使用できる。
水素化反応器の中に触媒成分を別々に加えることによ
って、しばしば満足すべき結果を得ることができる。一
般に、適当な溶剤中、14〜55パールの範囲内の水素分圧
で、かつ50〜160℃の範囲内の温度で水素化を実施す
る。一般に、水素化条件は10〜240分の範囲内で充分な
時間続けられる。
一般に、適当な液体炭化水素はいずれも、本発明方法
で改変されるポリマーのための希釈剤として使用でき
る。一般に、その液体炭化水素がオレフィンポリマーも
しくはポリオレフィンポリマーと混和性であるが、芳香
族炭化水素ポリマーとは混和性でないならば、その液体
炭化水素は適当な希釈剤となる。従って、ポリマーが芳
香族性部分を含む場合、そうした希釈剤には、ポリマー
の芳香族炭化水素モノマー部分に作用することなく、ポ
リマーのオレフィンモノマー部分を膨潤させる傾向があ
る。液体炭化水素は純粋な化合物でもよいが、一般的に
は、石油蒸留留分に含まれるような化合物ブレンドがよ
いだろう。しかし、この希釈剤が加工処理の全過程を通
じて液体であることが重要である。従って、希釈剤の沸
点が、加工処理段階で遭遇する最高温度よりも高いこと
が重要である。希釈剤は、燃料油及び/または潤滑油の
沸点範囲内で一般的に膨潤するような、中性の石油蒸留
留分であることが好ましい。更に詳細には希釈剤が中性
の白鉱油(white mineral oil)であることが好まし
い。
好適な希釈剤は、少なくとも120の分子量と少なくと
も230℃の沸点を有する液体炭化水素を含む。好適な希
釈剤は純粋な化合物であってもよいが、一般的には、石
油蒸留留分のような化合物ブレンドがよい。一般的に、
希釈剤が石油蒸留留分である場合には、その蒸留留分は
230〜300℃の範囲内の初沸点と600〜900℃の範囲内の終
沸点を有することが好ましい。
カルボキシルもしくはカルボキシル誘導体官能性は、
前述されたα−βエチレン性不飽和カルボン酸試薬とポ
リマーとを押出機の中で接触させることによって、その
ポリマー中に取り込まれる。カルボン酸試薬は、事実、
一塩基性でも多塩基性でも構わない。カルボン酸試薬が
多塩基性である場合には、それが二塩基性であることが
好ましいが、三塩基酸及び四塩基酸も使用できる。一般
的に、カルボン酸試薬は、直鎖状,分枝状,環状,置換
環状,芳香族,あるいは置換芳香族である。一般に、カ
ルボン酸試薬の酸部分は、1〜12個の炭素原子を含むこ
とになる。有用な一塩基性α−β不飽和カルボン酸に
は、アクリル酸,メタクリル酸,ケイ皮酸,クロトン
酸,2−フェニルプロペン酸などが含まれる。有用な二塩
基酸には、マレイン酸,フマル酸,メサコン酸,イタコ
ン酸,シトラコン酸などが含まれる。もちろん、有用な
酸の各々に対応する官能性誘導体は従来技術では公知の
ものであり、ポリマーを官能化するための各々の酸の当
量は、例えば米国特許第4,578,429号及び第4,670,173号
の各明細書に開示されている。同様に、このような官能
性誘導体を作る方法も当業者には公知である。例えば、
本発明方法に有用なエステル誘導体は、前述の酸のいず
れかを用いて一価アルコールまたはエポキシドをエステ
ル化することによって製造し得る。対応するエステル,
無水物,もしくは酸をアミンと反応させることによっ
て、または、酸のアンモニウム塩を熱分解することによ
って、対応するアミドを製造することができる。対応す
る無水物は、酸を脱水することによって製造し得る。対
応するイミドは、特定のアミドを熱分解することによっ
て製造し得る。対応する酸塩は、例えば、酸を金属水酸
化物と反応させることによって製造することができる。
対応するハロゲン化アシルは、三臭化リン,五塩化リ
ン,塩化チオニルなどのようなハロゲン化剤と酸もしく
は酸無水物とを反応させることによって製造し得る。対
応するニトリルは、一般に、対応するアミドを脱水する
ことによって製造される。
一般的に、ポリマー鎖当たり平均1〜50の官能基を取
り込むのに充分な量のカルボン酸試薬が、ポリマーと結
合する。この点に関し、カルボ酸試薬とポリマーとの間
の反応は一般的に化学量論的に進行するが、反応媒質の
高粘度のために、この反応が完了しないことが多いとい
うことに留意すべきである。この結果、実際に使用され
るカルボン酸試薬の量は、一般的には、必要な化学量論
的な量を10〜50%ほど超過することになる。
一般的に、従来技術で公知であるような、本明細書に
おいて論じられている種類のグラフト化反応に有効な遊
離基開始剤はいずれも、本発明方法で遊離基開始剤とし
て使用することが可能である。従って、好適な遊離基開
始剤には、様々な有機アゾ化合物とともに、様々な有機
過酸化物及びヒドロペルオキシドが含まれる。典型的な
有機過酸化物には、過酸化ベンゾイル,過ピバリン酸t
−ブチル,2,4−過酸化シクロベンゾイル,過酸化デカノ
イル,過酸化プロピオニル,過酸化ヒドロキシヘプチ
ル、過酸化シクロヘキサノン,過安息香酸t−ブチル,
過酸化ジクミル(dicumyl peroxide),過酸化ラウロイ
ルなどが含まれる。典型的なヒドロオキシドには、t−
ブチルヒドロペルオキシド及び2,5−ジメチル−2,5−ビ
ス(ブチルペルオキシ)ヘキサンが含まれる。典型的な
有機アゾ開始剤には、2,2−アゾビス(2−メチルプロ
ピオニトリル),2,2−アゾビス(2−メチルバレロニト
リル),4,4′−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などが含
まれる。一般に、遊離基開始剤は、ポリマーを基準とし
て0.05〜0.50重量%の範囲内の濃度で使用される。
反応が起こる際に、ポリマーとカルボン酸試薬の両者
が液相もしくは溶融相にあることを保証する充分な温度
と圧力において、ポリマー,希釈剤,カルボン酸試薬及
び遊離基開始剤を接触させる。これらの反応物は、押出
機,バンバリーミキサー,シグマブレードミキサーなど
のような、高い機械的エネルギーを与えることが可能な
混合装置中で接触させられる。一般的に、用いられる遊
離基開始剤濃度においては、充分な機械的エネルギー
が、ポリマー鎖の少なくとも一部分の切断もしくは崩壊
を引き起こすために与えられる。しかし、本発明方法で
は、実際に崩壊されるポリマーの量は著しく減少する。
押出機を混合装置として使用する本発明の実施態様
を、第1図で説明する。
第1図に示されているように、固形粒子状ポリマー原
料は、供給用ホッパ(102)を経て押出機(101)に給送
される。ポリマー原料は、前述したポリマーのいずれか
1つ以上である。押出機の中で、ポリマーを少なくとも
そのポリマーが溶融する温度まで加熱し、ポリマーが溶
融相にある時に、ポリマーとカルボン酸試薬との反応が
起こる。公知のように、押出機は一般に複数の段階(st
age)を含み、スクリューの温度とそのねじ溝の深さ(c
hannel depth)(本明細書においては、単に、「溝の深
さ」とも言う)との双方が段階毎に変えられる。一般的
にも、また本発明方法においても、ポリマーとカルボン
酸試薬との間に反応が起こっている間は、加工処理され
るポリマーに基づいて温度が160〜230℃の範囲内で変動
する。しかし、押出機各々の段階において温度を変化さ
せることは本発明の方法には不必要であり、従って、ポ
リマーが押出機の中を通過する際には、温度は可能な限
りほぼ一定に維持される。ただし、入り口区域、即ちポ
リマー原材料を押出機に導入するための1つ以上の区域
である入り口区域の温度は例外であり、一般に、グラフ
ト化効率を改善するための遊離基開始剤の寿命を最大に
するために、反応区域の温度よりも幾分か低い温度に維
持される。また、押出機の内部では、ポリマー原料は1
つ以上のスクリューコンベア(図示されていない)によ
って原料入り口(102)から押出機口(103)に移送され
る。一般に、溝の深さはスクリューハウジングの直径の
0.0005〜0.5倍の大きさの範囲内で変化し、成分混合区
域と押出機出口付近で最大となる。移送の過程では、加
工処理される材料に望ましい機械的剪断が加えられるよ
うに、溝の深さを変化させることができる。
ポリマーが混合装置、即ち、第1図に図解した実施態
様中の押出機を通過する際には、先ず第1に、導管(10
4)を経て押出機内に導入される適当な希釈剤とポリマ
ーとを一緒にする。希釈剤はポンプ(107)によって導
管(106−106)を経て適当な容器(105)から供給され
る。押出機に実際に導入される希釈剤の量は、バルブ
(108)によって調節される。一般的に、注入される希
釈剤の量は、押出機に供給されるポリマーを基準として
5〜40重量%の範囲内である。溶剤もしくは希釈剤に
は、前述の液体炭化水素をどれでも使用できる。また、
カルボン酸試薬または遊離基開始剤を導入する前に希釈
剤を押出機内に導入することが、本発明の方法にとって
は重要である。その理由は、第一に、溶剤もしくは希釈
剤には、ポリマーの切断や崩壊の量を減少させる作用が
あり、第二に、溶剤あるいは希釈剤には、別の方法では
発生が避けられないようなカップリングや架橋の量を減
少させる作用があるからである。本発明者は特定の理論
に束縛されようとしているわけではないが、希釈剤とポ
リマーの特定部分との間の相互作用の結果として、希釈
剤はポリマー崩壊を効果的に減少させるように思われ
る。ポリマーのこの特定部分においては、ポリマーの溶
融温度を低下させることによってグラフト反応が起こ
り、このグラフト反応以外の反応で結合してしまうよう
なポリマーの遊離基部位をキャップ(cap)することに
よって、このグラフト反応は効果的にカップリングと架
橋とを減少させるのである。一般に、Dが混合装置ハウ
ジングの内側直径、すなわち、第1図に図解した実施態
様の押出機スクリューのハウジングの内側直径である時
には、押出機の中へポリマーを送り込む箇所から下流側
に1D〜6Dの範囲内で離れた箇所において、希釈剤を混合
装置に導入することになる。
ポリマー原料と希釈剤が押出機を流れるにつれて、次
の段階として、ポリマー原料と希釈剤をカルボン酸試薬
または遊離基開始剤と接触させる。図解した実施態様で
は、次の段階として、ポリマー原料と希釈剤をカルボン
酸試薬と接触させる。遊離基開始剤を加える前に、カル
ボン酸試薬を加えることが好ましい。その理由は、一般
に、カルボン酸試薬を加える前に遊離基開始剤を加える
ことによって、混合装置から取り出される生成物中の架
橋ポリマーあるいはカップリングポリマーの量が増加す
ることが見出されているからである。図解した実施態様
では、カルボン酸試薬を導管(109)を経て押出機に導
入する。カルボン酸試薬はポンプ(112)を用いて導管
(111−111)を経て適当な貯蔵容器(110)から給送さ
れる。混合装置に導入するカルボン酸試薬の量は、適当
なバルブ手段(113)によって調節する。一般的に、カ
ルボン酸試薬は、固体として、液体として、あるいは適
当な溶剤中の溶液として、混合装置に供給される。液体
として供給する場合には、前述したような使用可能なカ
ルボン酸識閾焼は通常は液体であることに留意すべきで
ある。しかし、固体のものも加熱して溶融相で給送でき
る。しかし、溶液の形で加えることによって、反応媒質
中にカルボン酸試薬が良好に分散し、ポリマーとカルボ
ン酸試薬との間の局在化反応の量が減少するという理由
から、溶液の形で加えられることが特に好ましい。一般
に、平均してポリマー1モル当たり1〜50モルのカルボ
ン酸試薬を取り込むのに充分な濃度で、カルボン酸試薬
を混合装置に導入する。上述したように、混合装置に導
入するカルボン酸試薬の望ましい量は、一般的に、カル
ボン酸試薬の所望の化学量論的な添加量よりも10〜50%
多くなる。一般に、Dが混合装置のハウジングの直径、
即ち、第1図に図解した実施態様の押出機のスクリュー
のハウジングの直径である時には、押出機中にポリマー
原料を送り込む箇所から下流側に1D〜8Dの範囲内にある
箇所で、しかも希釈剤が混合装置に導入される箇所の下
流側の箇所において、カルボン酸試薬が押出機に導入さ
れる。一般的に、カルボン酸試薬の導入箇所における混
合装置の温度は、本発明方法にとって重要なものではな
い。しかし、以下で充分に説明されるように、カルボン
酸試薬が導入される際には、ポリマーは210℃以下の温
度であることが好ましい。
図解した実施態様では、ポリマー、希釈剤,カルボン
酸試薬が混合装置を移動するにつれて、更に次の段階と
して、この混合物と導管(114)を経て押出機に導入さ
れる遊離基開始剤とが接触する。遊離基開始剤はポンプ
(117)によって導管(116−116)を経て適当な貯蔵容
器(115)から供給される。押出機に実際に導入する遊
離基開始剤の量は、適当なバルブ手段(118)によって
調節する。遊離基開始剤はその自然状態で、即ち、液
体、固体、あるいは溶液として供給される。しかし、本
発明方法での使用に適する遊離基開始剤の大半は液体で
あり、一般的に、液体状態で押出機に導入する。従来技
術でも公知のように、本発明方法に使用されるような遊
離基開始剤は、一般に高温では半減基が非常に短く、本
発明方法で使用する温度範囲内の温度で分解することが
多い。従って、本発明の方法においては、グラフト反応
過程の効率が最大となるよう確保するために、合理的な
実用性の範囲内の低い温度で混合装置に遊離基開始剤を
導入し、その後は所望の反応温度までブレンド(混合
物)全体の温度を急速に上昇させることが重要である。
この点に関し、遊離基開始剤が最初に接触するブレンド
の温度が160〜210℃の範囲内にある時に、一般に、最大
の反応効率が実現される。その結果として、上記のよう
に、最大の反応効率を確保するために、混合装置の最初
の段階の最高温度をこの範囲内に維持することとなる。
しかし、遊離基開始剤を加えた後で実行可能な限り急速
に反応温度を上昇させる時には、温度を所望の反応温度
まで上昇させる。一般に、遊離基開始剤は、ポリマー1
モル当たり1〜4モルの範囲内の温度で加える。一般
に、Dが混合装置のハウジングの直径、即ち、第1図に
図解した実施態様の押出機スクリューのハウジングの直
径である時には、混合装置中にポリマー原料を送り込む
箇所から5D〜16Dの範囲内にある箇所で、しかも希釈剤
を混合装置に導入する箇所の下流側の箇所において、遊
離基開始剤も加えられる。また、上述したように、遊離
基開始剤もカルボン酸試薬の下流側で混合装置に導入す
るのが好ましい。
上述したように、押出機スクリューの溝の深さ(Chan
nel depth)は、一般にポリマー原料を導入する箇所の
直後の装置部分において最大あるいはほぼ最大となる。
実際、この最大寸法は、一般に、希釈剤とカルボン酸試
薬の双方が導入される箇所まで維持される。しかし、そ
の後、一般に、溝の深さは遊離基開始剤の導入箇所の一
段階以上手前で減少し、遊離基開始剤の導入箇所の後方
では更に減少する。一般に、グラフト反応が終了した
後、溝の深さは再び増大し始め、液化を促進するため
に、混合装置出口あるいはその出口付近で再び最大寸法
あるいはほぼ最大寸法に達する。もちろん、一般に溝の
深さは反応の諸段階で変化するが、こうした変化は押出
機の加工処理技術では公知のものである。一般的に、D
が前記で定義されたようにハウジングの直径である時に
は、グラフト反応が起こる区域(119−119)の長さは1D
〜6Dの範囲内である。
上述したように、グラフト反応が完了した後、グラフ
トポリマーが反応区域(119−119)から混合装置出口
(103)へ移動するにつれて、混合装置の溝の深さは一
般に変化する。一般に、溝の深さの最初のそうした変化
は過剰反応物の液化区域の手前で終わり、そして第1図
に図解した実施態様では、最初のそうした変化は区域
(120)で起こる。第2のこのような変化は、区域(12
1)及び/または区域(122)でペレット化を促進するた
めに生じる。もちろん、押出機を混合装置として使用す
る場合には、スクリューあるいはスクリュー形状を変更
することによって溝の深さを容易に変化させることがで
きる。同様に、他の型の混合装置を使用する場合には、
混合機あるいは撹拌機の形状を変更することによって溝
の深さを容易に変化させることができる。
上述したように、グラフト反応は完結するまで進行す
ることが稀であるために、グラフト化区域からの流出物
は一般に未反応のカルボン酸試薬を含んでいる。公知の
ように、本発明の方法に使用できるカルボン酸試薬の多
くが、もしポリマー生成物中に非グラフト化状態で残る
ならば、ポリマーの最終的な用途応用物の多くに有害な
影響を与える。従って、その後の使用に先立って、ポリ
マー生成物から未反応のカルボン酸試薬を少なくとも一
部だけでも分離するよう注意しなければならない。一般
に、ストリッピング(stripping)、抽出などの従来技
術に公知の方法が使用できる。しかし、グラフト反応が
完了した後で流出物を排出することによって、グラフト
化反応区域から未反応カルボン酸試薬の大部分を容易に
分離することができる。第1図に図解した実施態様で
は、グラフト化区域後方の最初の区域(120)に、この
目的のための通気管(123)が設けられる。図解した実
施態様においては、通気管(123)を通過する蒸気は、
導管(124−124)を経て水蒸気排除装置(125)に送ら
れ、そこで蒸気は導管(126)を経て導入された水蒸気
と結合する。公知のように、水蒸気排除装置は通気管に
真空をとたらす。一般に、通気管出口圧力は20〜300ト
ルの範囲内になければならない。その後で、蒸気−水蒸
気混合物は導管(128)を経て凝縮器(127)に送られ、
そこで蒸気−水蒸気混合物は凝縮され、導管(129)を
経て液体の形で取り出される。もちろん、従来技術で
は、他の取り出し方法や処分方法も知られている。一般
に、この蒸気には、未反応カルボン酸試薬の他に、遊離
基開始剤分解生成物、崩壊の結果として生じた低分子量
ポリマーなどが含まれる。一般に、グラフト化反応器流
出物の排気によって、流出物中に含まれる20〜80%の未
反応のカルボン酸試薬が取り除かれる。もちろん、流出
物が排気される区域の温度は、排出される成分の蒸気圧
を増大させるために上昇させることが可能であった。
一般に、官能化されたポリマー生成物はペレットの形
で取り出され、この目的のためには、従来技術で公知の
取り出し方法がどれでも使用できる。しかし、図解した
実施態様では、調節された水系を有する水中ペレット成
形機が示されている。第1図に示されているように、官
能化されたポリマーは適当な出口(103)を経て混合装
置(101)を出て、水中ペレット成形機(103)の中に導
かれ、そこで導管(131−131)を経て循環する水と結合
する。図解した実施態様では、その後、水とポリマーと
の混合物は導管(133−133)を経て回転乾燥機(132)
に導かれる。ポリマーペレットは一般に、ポリマーを基
準として100〜500ppmの範囲の含水率となるように回転
乾燥機の柱で乾燥され、導管(134)を経て取り出され
る。その後、ポリマーペレットから分離された水は、そ
の水を導管(131−131)を経て再循環させるための導管
(図示されていない)を通って、スラリー水槽(135)
に戻される。図示されてはいない手段を使用して、補給
水がスラリー水槽(135)に供給される。含水率を更に
低くする必要がある場合には、他の乾燥手段を使用する
ことができる。また、取り出された生成物の中の未反応
カルボン酸試薬含有量が、特定の最終的な用途応用物に
とって望ましい含有量よりも高い場合には、更に、未反
応カルボン酸試薬含有量を減少させるために、従来技術
に公知の技術を用いて、取り出されたポリマーがその程
度に応じて更に処理される。
一般的に、本発明方法では官能化されるタイプのポリ
マーに使用できる様々な添加剤はいずれも、本発明の方
法で調製された官能化されたポリマーの中に取り込むこ
とが可能である。そうした添加剤には、熱安定剤,滑止
め剤,酸化防止剤,帯電防止剤,着色剤,難燃剤,可塑
剤,防腐剤,加工助剤などが含まれる。一般に、本発明
方法による官能化の前に、あるいはポリマーが官能化さ
れた後にこれらの添加剤がポリマーに加えられる。
本発明の他の態様は押出機にあり、この押出機は本発
明方法の上記実施態様に関して特定的に設計されたもの
であることが理解されよう。
従って、本発明は、炭化水素ポリマーを官能化するた
めの押出機にも係る。この押出機は、ポリマー供給用ホ
ッパ(102)と、スクリューハウジングの直径Dの0.000
5〜0.5倍の範囲内の溝の深さを有し、かつ反応成分が混
合される区域と押出機出口付近とにおいて溝の深さが最
大となる1つ以上のスクリューコンベアと、押出機にポ
リマーを導入する箇所から下流側に1D〜6Dの範囲内の箇
所にある、バルブ(108)とポンプ(107)とを具備した
給送導管(106)に接続された希釈剤供給入り口部分(1
04)と、ポリマー導入箇所から下流側の1D〜8Dの範囲内
で希釈剤供給箇所より下流側の箇所にある、バルブ(11
3)とポンプ(112)とを具備した給送導管(111)に接
続されたカルボン酸試薬供給入口部分(109)と、ポリ
マー導入箇所から下流側に5D〜16Dの範囲内で希釈剤供
給箇所より下流側の箇所にある、バルブ(118)とポン
プ(117)とを具備した給送導管(116)に接続された遊
離基開始剤供給入口部分(114)と、1D〜16Dの範囲内の
長さを有するグラフト化反応区域(119−119)と、真空
導管(124)と水蒸気排出装置(125)とに接続された、
通気管(123)を具備した液化区域(120)と、及び/ま
たはペレット化区域(121)及び/または(122)とから
成る。
本発明の好ましい実施態様では、モノアルケニル芳香
族炭化水素モノマー単位を主として含む少なくとも1つ
の高分子ブロックと、共役ジオレフィンモノマー単位を
含む少なくとも1つの高分子ブロックとから成るブロッ
クコポリマーを、2〜10個の炭素原子を含むエチレン性
不飽和二塩基カルボン酸無水物を用いて官能化する。更
に好ましい実施態様では、燃料油及び/または潤滑油の
沸点範囲内で沸騰する中性石油留出留分を使用する。最
も好ましい実施態様においては、中性の白鉱油を加工処
理の際の希釈剤として使用する。更に好ましい実施態様
では、ポリマーを基準とした10〜25重量%の範囲内の濃
度で中性の白鉱油を混合装置に加える。また有機過酸化
物を遊離基開始剤として使用する。
より好ましい実施態様では、モノアルケニル芳香族炭
化水素モノマー単位を主として含む高分子ブロックは、
6,000〜40,000の範囲内の重量平均分子量を有し、また
共役ジオレフィンモノマー単位を主として含む高分子ブ
ロックは、30,000〜70,000の範囲内の重量平均分子量を
有する。最も好ましい実施態様では、本発明方法によっ
て官能化されるポリマーは、モノアルケニル芳香族炭化
水素モノマーのホモポリマー、特にスチレンであるよう
な単一の高分子ブロックと、共役ジオレフィンモノマー
のホモポリマー、特に水素化されたイソプレンであるよ
うな単一の高分子ブロックとを含むジブロックコポリマ
ーであり、またカルボン酸試薬は無水マレイン酸であ
る。
好ましい実施態様と最も好ましい実施態様との双方に
おいて、双スクリュー(twin screw)押出機が混合装置
として使用される。基本的には、双スクリュー押出機は
3つの主要区域から成る。第1の主要区域では、混合す
る幾つかの成分を次々と押出機に注入する。第2の主要
区域では、グラフト化反応が起こる。第3の主要区域で
は、揮発成分をグラフト化反応流出物から排出する。第
1の主要区域では、グラフトされるポリマーをまず最初
に押出機の中に導入する。その後で、Dを一方のスクリ
ュー(好ましい実施態様では、両方のスクリューの直径
は同一である)のハウジングの直径とする時に、ポリマ
ー導入箇所から1D〜6Dの範囲内の下流側の箇所で、希釈
剤を導入するのが好ましい。次に、ポリマーの導入箇所
から下流側に1D〜8Dの距離で、且つ希釈剤の注入箇所の
下流側の箇所において、エチレン性不飽和カルボン酸試
薬を押出機の柱に導入する。有機過酸化物は最後に導入
する成分であるが、ポリマーの導入箇所から下流側に8D
〜15Dの距離で、且つカルボン酸試薬の導入箇所の下流
側の箇所において、有機過酸化物を加える。第1の主要
区域内のあらゆる箇所の温度は、25〜210℃の範囲内に
調節され、第1の主要区域内の溝の深さは、Dを前述の
ように定義する時に、0.5D〜0.1D−Dの範囲内に維持さ
れる。好ましい実施態様においては、第1の主要区域内
の溝の深さは、混合され最終的に反応させられる成分の
各々が導入された後で減少し、さらに有機過酸化物が加
えられた後で、その混合物がグラフト化反応区域に入る
時に、最小となる。グラフト化反応区域においては、溝
の深さは、Dを前述のように定義する時に、0.0005D〜
0.08D−Dの範囲内に維持される。好ましい実施態様と
最も好ましい実施態様とにおいて、第3の主要区域にお
ける溝の深さは、グラフト化反応流出物がこの区域に入
る箇所から、グラフト生成物が押出機を出る箇所までの
間、次第に増大する。好ましい実施態様と最も好ましい
実施態様とにおいて、第3の主要区域における溝の深さ
は、Dを前述のように定義する時に、0.1D〜0.5D−Dの
範囲内に維持される。好ましい実施態様と最も好ましい
実施態様とにおいて、官能化したポリマーをペレットと
して取り出し、取り出した生成物を、ポリマーを基準と
して100ppm以下の表面含水率となるまで更に乾燥する。
以上のように広範囲に渡って本発明とその好ましい実
施態様と最も好ましい実施態様とを説明してきたが、以
下では実施例を参照することによって本発明を一層明瞭
に示すこととする。しかし、これらの実施例は単に説明
を目的とするものにすぎず、これらの実施例に導入され
た1つ以上の限定が本明細書に添付の特許請求の範囲中
で具体的に示されない限りは、従って、そうした限定が
具体的に示されるということが無ければ、これらの実施
例によって本発明が限定されると解釈するべきではない
のである。
実施例 1 本実施例では、1つの液化通気管と1つの水中ペレッ
ト成形機を具備する、51mm無かみあい双スクリュー押出
機(51mm,non−intermeshing,twinscrew extruder)の
中で、3回のグラフト化実験を行った。反応区域と出口
区域では、押出機温度を210℃に維持した。押出機の溝
の深さは、グラフト化反応区域内の箇所における0.76mm
という最小値から、押出機入り口及び液化区域の双方に
おける11.76mmという最大値までをその範囲とした。ス
クリューの長さは約2.413mであった。双スクリューの各
々のスクリュー形状は、第2図に示している。第2図に
示すように、このスクリューは10個の区域もしくは段階
(201−210)を有しており、これらの区域もしくは段階
の各々は溝の深さの変化に対応する。しかし、(201)
と(202)として示された区域もしくは段階は、基本的
には、混合される各々の成分が押出機に導入するための
単一の主要区域である。一方、(203〜209)として示さ
れる区域もしくは段階は、基本的には、グラフト化反応
を起こす第2の主要区域である。(210)として示され
る区域は、液化を起こす第3の主要区域である。本実施
例で行った実験では、ポリマー,溶剤もしくは希釈剤及
びカルボン酸試薬はすべて、第2図の区域(201)内に
設けた箇所から導入し、一方、遊離基開始剤は第2図の
区域(202)から押出機に導入した。本実施例で行った
各実験では、33,000の重量平均分子量を有する単一のポ
リスチレンブロックと、60,000の重量平均分子量を有す
る単一の水素化ポリイソプロピレンブロックとから成る
ジブロックコポリマーを、2,5−ジメチル−2,5−ビス
(t−ブチルペルオキシ)ヘキサンの存在中、及び中性
の白鉱油中で無水マレイン酸と反応させた。本実施例で
行った各実験では、ポリマーの導入箇所から下流側にス
クリューハウジング直径の約5倍の距離の箇所におい
て、白鉱油を押出機に導入し、ポリマーの導入箇所から
下流側にスクリューハウジング直径の約5倍の距離の箇
所において、無水マレイン酸を導入し、及びポリマーの
導入箇所から下流側にスクリューハウジング直径の約10
倍の距離の箇所において、過酸化物を導入した。本実施
例で行った各実験では、ポリマーを基準として20重量%
に相当する量の白鉱油を導入し、ポリマー基準として1.
6重量%に相当する量の無水マレイン酸を押出機に導入
した。本実施例で行った第1の実験では、ポリマーを基
準として0.10重量%に相当する量の過酸化物を加え、本
実施例で行った第2と第3の実験では、ポリマーを基準
として0.25重量%に相当する量の過酸化物を加えた。実
験が終了した後、そのポリマー中に取り込まれた結合無
水マレイン酸の量を測定するために、ポリマー生成物を
分析した。また、このポリマーの分子量をゲル浸透クロ
マトグラフィー(GPC)を用いて測定し、更に、カップ
リングまたは架橋された最初のポリマーのフラクション
を、高分子量フラクションの増加を測定することによっ
て求め、更にまた、分子量カーブとピーク面積の減少量
を測定することによって、崩壊したポリマー量を決定し
た。過酸化物0.1重量%を加えた実験では、無水マレン
イン酸の結合量が0.2重量%と測定され、また残りの2
つの実験における無水マレイン酸の結合量は、一方の実
験では1.0重量%であり、もう一方では0.9重量%となっ
た。過酸化物を0.1重量%だけ加えた時には、カップリ
ングも架橋も全く見られなかった。しかし、過酸化物を
0.25重量%加えた時には、一方の実験では、ポリマーの
5%の分子量の最大が認められ、もう一方では4%に分
子量の増大が認められた。過酸化物を0.1重量%加えた
時には、ポリマーの約12重量%が崩壊し、また過酸化物
を0.25重量%加えた時には、一方の実験ではポリマーの
31重量%が崩壊し、もう一方では30重量%が崩壊した。
比較例 1 本比較例では、押出機に白鉱油を加えないこと、及び
実際に加えられるマレイン酸の量を1.7重量%まで僅か
に増加させたこととを除けば、実施例1において0.1及
び0.25重量%の過酸化物を加えて行った実験と同様に行
った。実験の終了後、実施例1で用いたのと同じ方法で
ポリマーを分析した。本比較例では、0.1重量%の過酸
化物を加えた時に、1.1重量%の無水マレイン酸がポリ
マー中に取り込まれ、7重量%のポリマーが分子量を増
加し、30重量%のポリマーが分子量を低減させた。0.25
重量%の過酸化物を加えた実験では、1.4重量%の無水
マレンイン酸がポリマー中に取り込まれ、10重量%のポ
リマーが分子量を増加し、42重量%のポリマーが分子量
を低減させたりまたはポリマー崩壊を起こした。この2
つの比較例の結果の比較から明らかなように、グラフト
化反応の過程でオイルを使用することによって、ポリマ
ー中に取り込まれる無水マレイン酸の量が減少するだけ
でなく、カップリングまたは架橋されるポリマーの量
と、分子量が低減するポリマーの量とが減少するのであ
る。
実施例 2 本実施例では、星形ポリマーもしくは放射状ポリマー
が、実施例1と2で使用したのと同じ装置と条件でマレ
エート化した。本実施例で行った各実験では、押出機の
全ての段階は230℃の温度に保持された。本実施例で行
った3回の実験の各々においては、実施例1で使用した
のと同じ白鉱油を、ポリマーを基準として20重量%だけ
押出機に導入した。また、3回の実験の全てにおいて、
ポリマーを基準として1.5重量%に相当する量の無水マ
レイン酸を押出機に加えた。これらの3回の実験の第1
のものでは、実施例1で使用したのと同じ過酸化物を、
ポリマーを基準として0.1重量%加え、第2の実験で
は、実施例1で使用したのと同じ過酸化物を、ポリマー
を基準として0.15重量%加え、第3の実験では、実施例
1で使用したのと同じ過酸化物を、ポリマーを基準とし
て0.25重量%の濃度で加えた。3回の実験の全てにおい
て、ポリマーは重量平均分子量62,000を有する水素化イ
ソプレンホモポリマー分枝鎖を平均16個含んでいた。こ
れらの分枝鎖はジビニルベンゼンとカップリングされ
た。各々の実験が終了した後、ポリマー中に実際に取り
込まれたマレイン酸の量を測定するために、取り出され
たポリマー生成物を分析し、そのポリマーの分子量をゲ
ル浸透クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。
0.1重量%の過酸化物を加えた実験では、1.2重量%の無
水マレイン酸がポリマーの中に取り込まれた。0.15及び
0.25重量%の過酸化物を加えた実験では、1.4重量%の
無水マレイン酸がポリマー中に取り込まれた。カップリ
ングもしくは架橋されたポリマー量、または崩壊したポ
リマー量を測定することはできなかったが、分子量の測
定結果から、カップリングもしくは架橋とポリマー崩壊
とが著しく生じたことは明らかであった。
比較例 2 本比較例では、白鉱油を使用しなかったことを除い
て、実施例2で行ったのと同様な、0.10重量%の過酸化
物を加える実験が繰り返された。実験の終了後、実施例
1と2で使用したのと同じ方法でポリマー生成物を分析
した。分析結果として、0.9重量%の無水マレイン酸が
そのポリマー中に取り込まれたことが分かった。また、
そのポリマーの実質量がカップリングもしくは架橋され
たこと、及び、そのポリマーの50%以上が崩壊したこと
が分かった。実施例2では実際の数値は測定されなかっ
たが、白鉱油を使用した時には、カップリングもしくは
架橋の量とが減少したということは明らかである。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本発明の官能化方法の略工程系統図を示して
いる。 第2図は、本発明のグラフト化反応を実施する混合機と
して有用な混合装置の側面図である。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−79252(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08F 8/00 - 8/50,2/00 B29C 35/00 - 35/18

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)混合物に対して大きな機械的剪断を
    与えることが可能な混合装置内において、適当な液体炭
    化水素希釈剤の存在中及び遊離基開始剤の存在中で、実
    質的にエチレン性不飽和を有しない炭化水素ポリマーを
    カルボン酸試薬で官能化する段階と、 (b)官能化された炭化水素ポリマーを取り出す段階と
    を包含する炭化水素ポリマーを官能化する方法。
  2. 【請求項2】前記装置がスクリューハウジング直径Dを
    有する押出機である請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】炭化水素ポリマーをまず最初に押出機の中
    に導入し、ポリマーの導入箇所から下流側に1D〜6Dの距
    離の箇所で希釈剤を押出機に導入し、ポリマーの導入箇
    所から下流側に1D〜8Dの距離の範囲内の、炭化水素ポリ
    マー導入箇所の下流側且つ希釈剤導入箇所の下流側の箇
    所で、カルボン酸試薬を押出機に導入し、さらに、ポリ
    マーの導入箇所から下流側に5D〜16Dの距離の範囲内
    の、ポリマー導入箇所の下流側且つ希釈剤導入箇所下流
    側の箇所で、遊離基開始剤を押出機に導入する請求項2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】押出機内のすべての箇所の温度が、160〜2
    30℃の範囲内に維持される請求項3に記載の方法。
  5. 【請求項5】押出機のねじ溝の深さが0.0005D〜0.5Dの
    範囲内に維持される請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】前記炭化水素ポリマーが、モノアルケニル
    芳香族炭化水素モノマー単位を主として含む少なくとも
    1つの高分子ブロックと、共役ジオレフィンモノマー単
    位を主として含む少なくとも1つの高分子ブロックとか
    ら成るブロックコポリマーである請求項5に記載の方
    法。
  7. 【請求項7】前記炭化水素ポリマーが複数の共役ジオレ
    フィン分枝を含む放射状ポリマーである請求項5に記載
    の方法。
  8. 【請求項8】前記カルボン酸試薬がエチレン性不飽和二
    塩基酸無水物である請求項5に記載の方法。
  9. 【請求項9】前記カルボン酸試薬が無水マレイン酸であ
    る請求項8に記載の方法。
  10. 【請求項10】前記希釈剤が潤滑油である請求項5に記
    載の方法。
  11. 【請求項11】ポリマー供給用ホッパー(102)と、ス
    クリューハウジング直径Dの0.0005〜0.5倍の範囲内の
    ねじ溝の深さを有し且つねじ溝の深さが押出機出口付近
    の反応成分が混合される区域で最大となるような1つ以
    上のスクリューコンベアと、ポリマーが押出機に供給さ
    れる箇所から下流側に1D〜6Dの範囲内の箇所にある、バ
    ルブ(108)とポンプ(107)とを具備した給送導管(10
    6)に接続された炭化水素液体希釈剤供給入り口区域(1
    04)と、ポリマー供給箇所から下流側に1D〜8Dの範囲内
    で且つ希釈剤導入箇所の下流側の箇所にある、バルブ
    (113)とポンプ(112)とを具備した給送導管(111)
    に接続されたカルボン酸試薬供給入り口(109)と、ポ
    リマー導入箇所から下流側に5D〜16Dの範囲内で且つ希
    釈剤導入箇所の下流側の箇所にある、バルブ(118)と
    ポンプ(117)とを具備した給送導管(116)に接続され
    た遊離基開始剤供給入り口(114)と、1D〜6Dの範囲内
    の長さを有し且つ遊離基開始剤供給入り口(114)の下
    流に位置するグラフト化反応区域(119−119)と、真空
    導管(124)と水蒸気排出装置(125)とを接続した通気
    管(123)を具備し且つグラフト化反応区域(119)の下
    流に位置する液化区域(120)と、及び/またはグラフ
    ト化反応区域(119)の下流に位置するペレット成形区
    域(121)及び/または(122)(これらは存在する場合
    には液化区域(120)の下流に位置する)とを包含す
    る、炭化水素ポリマーを官能化するための押出機(10
    1)。
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