JP2790624B2 - 鋳ぐるみによる異種部材の結合方法 - Google Patents

鋳ぐるみによる異種部材の結合方法

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優 三谷
孝弘 宮崎
耕造 掘本
尚治 中垣
進 長谷川
康生 大見
正貴 大西
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、異なる種類の2つ
の部材を鋳造によって鋳ぐるむ部材の結合方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、たとえば、斜板式油圧ポンプは、
複数のシリンダが規定されたシリンダブロックと、各シ
リンダブロックに滑動自在に配設されたプランジャと、
各プランジャの端部が任意の方向に揺動自在に装着され
た斜板と、この斜板を揺動自在に支持する斜板支持部材
とを備えている。斜板の背面は略弧状に突出し、この突
出面と対向する斜板支持部材の片面には、斜板の弧状面
に対応した略弧状の凹部が設けられ、斜板が斜板支持部
材の上記片面に沿って滑動されるように構成されてい
る。
【0003】この種の油圧ポンプにおいては、シリンダ
ブロック、プランジャとともに斜板が斜板支持部材に対
して相対的に回動される。それ故に、斜板と斜板支持部
材との間の耐摩耗性を高めるために、斜板支持部材の表
面にたとえば銅合金から形成されるライニング部材が配
設されている。従来、このライニング部材は、次のとお
りにして斜板支持部材に設けられている。すなわち、斜
板支持部材を鋳造によって形成し、次いで斜板支持部材
に所定の前加工を施し、しかる後この斜板支持部材に溶
接の如き手段によってライニング材を固定し、さらにラ
イニング材に仕上げ機械加工を施している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
上述のライニング材の固定方法では、斜板支持部材の前
加工、ライニング材の溶接、ライニング材の仕上げ機械
加工等を必要とし、作業効率が悪く、製造コストが高く
なる問題がある。また、斜板支持部材に固定されたライ
ニング材を加工するのは困難であり、またその作業の自
動化が難しく、このことによっても作業効率が悪く、製
造コストが上昇する。
【0005】そこで、上述した問題を解決するために、
ライニング材を鋳造によって斜板支持部材に鋳ぐるむこ
とも考えられるが、単に鋳ぐるむのみでは、次の問題が
新たに発生する。すなわち、斜板支持部材は鋳造によっ
て形成されるので、その材料(鋳鉄)の溶融温度は約1
200℃程度であり、一方ライニング材はたとえば銅合
金から形成されるので、その材料の溶融温度は約800
℃程度である。それ故に、ライニング材を鋳造によって
斜板支持部材に結合しようとすれば、ライニング材の溶
融温度が鋳鉄の溶融温度よりも400℃程度低いので、
鋳造時にライニング材の一部が溶融し、ライニング材を
充分強固に斜板支持部材に結合することができない、ラ
イニング材の形状が変化する等の問題が生じる。
【0006】本発明の目的は、溶融温度が比較的低い第
1の部材を鋳造によって溶融温度が比較的高い第2の部
材に鋳ぐるむことができる異種部材の結合方法を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、相互に組合わ
される第1および第2の型によって規定される鋳造空間
に予め形成された第1の部材を配置してこの第1の部材
を鋳造によって第2の部材に鋳ぐるむ金属の結合方法に
おいて、第1の部材は溶融温度が比較的低い材料から形
成され、第1の部材は、第1または第2の型のいずれか
片方に配置され、相互に組合わされる第1および第2の
型と協働して第2の部材のための鋳造空間を規定し、第
1の部材における、鋳造空間を規定する面とは反対側の
面には、これを冷却するための冷却部材が配置され、冷
却部材の一部が外部に露呈され、鋳造時には、第2の部
材を形成するための溶融温度が比較的高い材料が鋳造空
間に鋳込まれ、これによって第1の部材が第2の部材に
鋳ぐるまれ、第1の部材は冷却部材によって冷却される
ことを特徴とする鋳ぐるみによる異種部材の結合方法で
ある。本発明に従えば、第1の部材は鋳造によって形成
される第2の部材に鋳ぐるまれるので、従来の如く前加
工、溶接、溶接後の仕上げ加工等を必要とせず、著しく
容易に第1の部材と第2の部材を結合することができ
る。また、第1の部材の片面には一部が外部に露呈する
冷却部材が配置されるので、鋳造時に第1の部材に伝導
された熱は冷却部材の上記一部から外部に放熱され、第
1の部材の温度が異常に上昇して溶融するのが防止され
る。
【0008】また本発明は、第1の型には冷却穴が設け
られており、この冷却穴を通して冷却部材の一部が外部
に露呈されていることを特徴とする。本発明に従えば、
第1の型には冷却穴が設けられているので、冷却部材の
熱はこの冷却穴を通して外部に放散され、冷却部材の放
熱が充分に行われる。
【0009】また本発明は、第1の部材と第2の部材と
の間には、両者を機械的に結合するための機械的結合手
段が設けられていることを特徴とする。本発明に従え
ば、機械的結合手段が設けられるので、第1の部材と第
2の部材とはこの機械的結合手段を介して確実に結合さ
れる。
【0010】さらに本発明は、第1の部材における、鋳
造空間を規定する面の少なくとも一部には、第1の部材
が高温になるのを防止するための断熱材が設けられてい
ることを特徴とする。本発明に従えば、第1の部材の少
なくとも一部には断熱材が設けられているので、鋳造時
に第2の部材から第1の部材への熱の伝導が抑えられ、
第1の部材が高温になるのが一層防止される。
【0011】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に従う異種部材の
結合方法の一実施形態を適用した鋳造装置を簡略的に示
す断面図であり、図2は図1におけるII−II線によ
る断面図であり、図3は図1におけるIII−III線
による断面図である。
【0012】図1において、図示の鋳造装置は、相互に
組合わされる上型2と下型4から構成されている。上型
2は第1の型を構成し、実施の形態では第1の型は、上
型2の内部に組合わされる中子6を含んでいる。上型
2、下型4および中子6は、たとえば鋳物用砂から好都
合に形成することができる。上型2の図2にいて左端部
には上下方向に延びる湯口8が設けられ、この湯口8を
通して溶融した鋳鉄が後述の鋳造空間に送給される。ま
た、中子6の図1において左端部には押湯10が設けら
れている。押湯10の下部は通路12を介して鋳造空間
(後述する)に連通されている。
【0013】実施形態では、中子6に第1の部材14が
支持されている。第1の部材14は細長い弧状であり、
図1において左右方向に延びている。第1の部材14の
両端部には、両側に突出する突出フランジ16,18が
設けられており、これら突出フランジ16,18が中子
6に形成された支持凹部20,22に受入れられてい
る。この第1の部材14はたとえば耐摩耗性を有するラ
イニング材でよく、好ましくは銅合金から形成すること
ができ、銅合金の場合、その溶融温度は、比較的低くた
とえば800℃程度である。この第1の部材14は図1
において紙面に垂直な方向に複数個配置される。
【0014】下型4は第2の型を構成する。下型4の上
面と上型2および中子6の下面とは相互に協働して所望
の鋳造空間24を規定し、第1の部材14の図1におい
て下面は上記鋳造空間24の一部を規定する。この鋳造
空間24には、上型2に形成された湯口8を通して溶融
鋳鉄が流入され、これによって鋳造空間24に対応した
形状の第2の部材26(図2および図3にその一部を示
す)が形成される。第2の部材26は、たとえば斜板油
圧ポンプにおける斜板支持部材でよく、この斜板支持部
材にライニング材を結合するのに適用することができ
る。このとき、第2の部材26は鋳鉄から形成されるの
で、その溶融温度は比較的高く約1200℃程度であ
り、第1の部材14に比して約400℃程度高い。
【0015】実施の形態では、第1の部材14におけ
る、鋳造空間24を規定する面とは反対の面には、これ
に接触して、冷し金としての冷却部材27が設けられて
いる。この冷却部材27は、複数の第1の部材14の全
てに接触するように設けられ、第1の部材14から冷却
部材27への熱伝導を良くするために、図1に示すとお
り、第1の部材14との接触領域を大きくするのが望ま
しい。この実施形態では、中子26の中央部および上型
2の中央部にはこれらを貫通して冷却穴28が設けら
れ、この冷却穴28を通して冷却部材27の上面の大部
分が外部に露呈されている。冷却部材27の露呈領域が
大きい程放熱効果も大きくなり、第1の部材14の温度
上昇が防止される。この実施例では、中子6および上型
2に設けられた冷却穴28を介して冷却部材27を外部
に露呈しているが、この冷却部材27を中子6および上
型2を貫通して設け、冷却部材27の上面(外面)を直
接外部に露呈させるようにすることもできる。
【0016】異種部材を結合する、すなわち第1の部材
14を第2の部材26に鋳ぐるむには、まず第1の部材
14を鋳造または所定の機械加工を施して所定の形状に
仕上げる。次いで、第1の部材14を中子6に取付け
る。この取付けは、第1の部材14の突出フランジ1
6,18を中子6の支持凹部20,22に挿入すること
によって行われる。しかる後、中子6を上型2と組合わ
せて第1の型を形成し、この第1の型を、第2の型であ
る下型4と組合せる。かく組合わせると、図1に示す状
態になり、上型2、中子6、第1の部材14および下型
4は、相互に協働して所定形状の鋳造空間24を規定す
る。
【0017】次に、上型2の湯口8を通して溶融した鋳
鉄を鋳造空間24に流し込んで鋳造によって第2の部材
26を形成する。溶融鋳鉄を流し込むと、この鋳鉄は鋳
造空間24を満すとともに、その一部は押湯10に流入
する。この押湯10に流入した鋳鉄は、鋳造空間24内
の鋳鉄が固化して幾分収縮したときこの収縮した部分に
供給される。
【0018】鋳造時には、約1200℃の高温の溶融鋳
鉄が鋳造空間24に鋳込まれる。かくすると、この溶融
鋳鉄が第1の部材14に接触し、鋳鉄から第1の部材1
4への熱伝導が行われ、第1の部材14が加熱される。
第1の部材14に伝導された熱は、さらに冷却部材14
に伝導され、この冷却部材14から冷却穴28を通して
外部に放散される。第1の部材14は、たとえば銅合金
から形成され、その溶融温度は比較的低く約800℃程
度であるが、冷却部材27から熱の放散が行われるの
で、第1の部材14が溶融温度以上に加熱されることは
なく、第1の部材14の溶融、熱による形状変形等が防
止される。
【0019】鋳造空間24に流し込んだ溶融鋳鉄から第
1の部材14への熱伝導を少なくするために、第1の部
材14の図1において下面(鋳造空間24を規定する
面)の少なくとも一部に断熱材(図示せず)を設けるの
が好ましく、上記熱伝導を一層防止するためには第1の
部材14の下面の実質上全域に断熱材を設けるのが望ま
しい。断熱材としては、たとえば断熱型塗型剤を用いる
ことができる。
【0020】第1の部材14を第2の部材26に確実に
鋳ぐるむには、第1の部材14と第2の部材26との間
に機械的結合手段を設けるのが好ましい。この機械的結
合手段として、第2の部材26の肉厚が比較的薄い部位
には、たとえば図2に示す機械的結合手段を設けること
ができ、また第2の部材26の肉厚が比較的厚い部位に
は、図3に示す機械的結合手段を設けることができる。
【0021】図2において、この機械的結合手段は、第
1の部材14の一側部(図2において左側部)に設けら
れたテーパ部14aとその他側部(図2において右側
部)に設けられた段部14bを含んでいる。テーパ部1
4aは、第1の部材14の長手方向(図1において左右
方)にそのほぼ全長に渡って延び、図2において上方に
向けて右方に直線状に傾斜しており、このテーパ部14
aの下部を包むように第2の部材26が鋳造される。ま
た、段部14bは側縁が幾分低くなっており、この段部
14bに一部が係合されるように第2の部材26が鋳造
される。したがって、テーパ部14aおよび段部14b
と第2の部材26の一部とが係合した状態で結合される
ので、第1の部材14の図2における左右方向および上
下方向の移動が確実に阻止される。
【0022】図3において、この部位の機械的結合手段
は、第1の部材14の下面(鋳造空間24を規定する
面)に設けられた突起30を含んでいる。突起30の基
部にはその長手方向(図1において左右方向、図3にお
いて紙面に垂直な方向)に延びる一対の凹部32が形成
されている。各凹部32の断面は略矩形状であり、この
凹部32によって突起30全体としてその断面形状がT
字状に形成されている。鋳造時、この突起30を包むよ
うに第2の部材26が鋳造される。したがって、凹部3
2に第2の部材26の一部が係合した状態で第1および
第2の部材14,26が結合されるので、突起30の存
在によって、第1の部材14の図3における左右方向お
よび上下方向の移動が確実に阻止される。この実施例で
は、図3に示す部位でも、図2に示したとおり、第1の
部材14の一側部にテーパ部14aが存在するので、こ
のテーパ部14aによっても、第1の部材14の図3に
おける左方および上下方向の移動が阻止される。
【0023】なお、この突起は、図4に示す形状でもよ
い。図4において、この変形例では、第1の部材14に
突起34が設けられ、この突起34の基部に、断面形状
が略三角形状の一対の凹部36が形成され、突起34全
体として図4において下方に拡がる略台形状に形成され
ている。この変形例では、第2の部材26の一部が上記
突起34に食込むように係合するので、第1の部材14
の図4における左右方向および上下方向の移動をより確
実に阻止することができる。なお、機械的結合手段は、
図2〜図4に示す形状に限定されず、第1および第2の
部材14,26を確実に結合することができる任意の形
状でよい。
【0024】実施の形態では、図1に示すとおり、突起
30は第1の部材14の長手方向両端部に設けられてい
る。そして、各突起30の長手方向両端部は先端部に向
けて内側に直線上に傾斜されている。したがって、これ
ら傾斜部と第2の部材26の係合によって第1の部材1
4の図1における左右方向(図2および図3において紙
面に垂直な方向)の移動が確実に阻止される。
【0025】かくのとおりであるので、鋳造によって第
2の部材26を形成することによって、第1の部材14
が第2の部材26に鋳ぐるまれ、第1および第2の部材
14,26間に存在する機械的結合手段によって両者が
確実に結合され、第2の部材26に対する第1の部材1
4の図1における上下方向、左右方向および紙面に垂直
な方向の移動が確実に阻止される。
【0026】なお、鋳造後における冷却部材27の剥離
性を高めるために、第1の部材14の上面(鋳造空間2
4を規定する面とは反対の面)および/または冷却部材
27の下面(第1の部材14と接触する面)に剥離剤を
塗布するのが望ましい。
【0027】第1の部材14の冷却特性を高めるため
に、たとえば図5に示すとおりに構成することができ
る。なお、図5において、図1〜図3に示す部材と実質
上同一の部材は同一の参照番号を付してその説明を省略
する。
【0028】図5において、図示の形態では、冷却部材
27を強制的に冷却するための冷却システムが設けられ
ている。図示の冷却システムは、冷却部材27設けられ
た冷却流路42を有している。冷却流路42は略U字状
であり、その両端部は冷却部材27の上面(図5におい
て上面)に開口し、その中間部は冷却部材27内を第1
の部材14に沿って図5において左右方向に延びてい
る。冷却流路42の一端は、中子6および上型4に形成
された冷却穴28を通して配設された供給流路46を介
して液体ポンプ44に接続され、この液体ポンプ44は
送給流路48を介して液体タンク50に接続されてい
る。また、冷却流路42の他端は戻り流路52を介して
液体タンク50に接続されている。液体タンク50には
水の如き冷却液が充填されている。鋳造装置のその他の
構成は、図1〜図3に示すものと実質上同一である。
【0029】この冷却システムを有するものにおいて
は、鋳造時に液体ポンプ44が付勢される。かくする
と、液体タンク50内の冷却液が液体ポンプ44の作用
によって送給流路48および供給流路46を通して冷却
流路42に送給される。したがって、冷却流路42を通
して流れる冷却液によって冷却部材27が冷却され、鋳
造時に第1の部材14が高温に上昇するのが一層確実に
防止される。冷却通路42を通して流れた冷却液は、戻
り流路52を介して液体タンク50に戻される。なお、
この形態においても、その基本的形態は、図1〜図3に
示すものと実質上同一であるので、図1〜図3に示すも
のと同様の作用効果が達成される。
【0030】図5では、冷却システムとして、冷却液を
用いたものを示したが、これに代えて、またはこれとと
もに、冷却部材27を冷却するための冷却ファンを用い
ることもできる。
【0031】上述の実施形態では、中子6が上型2に組
合わされるものに適用して説明したが、中子6が下型4
に組合わさる形態のものにも同様に適用することができ
る。また、中子6がない形態のものにも同様に適用する
ことができる。この場合には、第1の部材14は上型2
または下型4に直接取付けることができる。また、本発
明を斜板油圧ポンプの斜板支持部材に適用して説明した
が、これに限定されず、たとえばコンプレッサの摺働部
材等にも同様に適用することができる。
【0032】
【発明の効果】本発明によれば、第1の部材は鋳造によ
って形成される第2の部材に鋳ぐるまれるので、従来の
如く前加工、溶接、溶接後の仕上げ加工等を必要とせ
ず、著しく容易に第1の部材と第2の部材を結合するこ
とができる。また、第1の部材の片面には一部が外部に
露呈する冷却部材が配置されるので、鋳造時に第1の部
材に伝導された熱は冷却部材の上記一部から外部に放熱
され、第1の部材の温度が異常に上昇して溶融するのが
防止される。
【0033】また本発明によれば、第1の型には冷却穴
が設けられているので、冷却部材の熱はこの冷却穴を通
して外部に放散され、冷却部材の放熱が充分に行われ
る。
【0034】また本発明によれば、機械的結合手段が設
けられるので、第1の部材と第2の部材とはこの機械的
結合手段を介して確実に結合される。
【0035】さらに本発明によれば、第1の部材の少な
くとも一部には断熱材が設けられているので、鋳造時に
第2の部材から第1の部材への熱の伝導が抑えられ、第
1の部材が高温になるのが一層防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う異種部材の結合方法の一実施形態
を適用した鋳造装置の一例を簡略的に示す断面図であ
る。
【図2】図1におけるII−II線による断面図であ
る。
【図3】図1におけるIII−III線による断面図で
ある。
【図4】第1の部材に設けられた突起の変形例を示す部
分拡大断面図である。
【図5】本発明に従う異種部材の結合方法の他の実施形
態を適用した鋳造装置の例を簡略的に示す断面図であ
る。
【符号の説明】
2 上型 4 下型 6 中子 8 湯口 10 押湯 14 第1の部材 14a テーパ部 14b 段部 24 鋳造空間 26 第2の部材 27 冷却部材 28 冷却穴 30,36 突起 42 冷却流路 44 液体ポンプ 50 液体タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮崎 孝弘 三重県四日市市富士町8番25号 川崎金 属工業株式会社内 (72)発明者 掘本 耕造 三重県四日市市富士町8番25号 川崎金 属工業株式会社内 (72)発明者 中垣 尚治 兵庫県神戸市西区櫨谷町松本234番地 川崎重工業株式会社 西神戸工場内 (72)発明者 長谷川 進 兵庫県神戸市西区櫨谷町松本234番地 川崎重工業株式会社 西神戸工場内 (72)発明者 大見 康生 兵庫県神戸市西区櫨谷町松本234番地 川崎重工業株式会社 西神戸工場内 (72)発明者 大西 正貴 兵庫県神戸市西区櫨谷町松本234番地 川崎重工業株式会社 西神戸工場内 (56)参考文献 特開 平4−73452(JP,A) 特開 昭63−252663(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B22D 19/00 B22D 15/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相互に組合わされる第1および第2の型
    によって規定される鋳造空間に予め形成された第1の部
    材を配置してこの第1の部材を鋳造によって第2の部材
    に鋳ぐるむ異種部材の結合方法において、 前記第1の部材は溶融温度が比較的低い材料から形成さ
    れ、 前記第1の部材は、前記第1または第2の型のいずれか
    片方に配置され、相互に組合わされる第1および第2の
    型と協働して前記第2の部材のための鋳造空間を規定
    し、 前記第1の部材における、前記鋳造空間を規定する面と
    は反対側の面には、これを冷却するための冷却部材が配
    置され、 前記冷却部材の一部が外部に露呈され、 鋳造時には、前記第2の部材を形成するための溶融温度
    が比較的高い材料が前記鋳造空間に鋳込まれ、これによ
    って前記第1の部材が前記第2の部材に鋳ぐるまれ、前
    記第1の部材は前記冷却部材によって冷却される、 ことを特徴とする鋳ぐるみによる異種部材の結合方法。
  2. 【請求項2】 前記第1の型には冷却穴が設けられてお
    り、この冷却穴を通して前記冷却部材の一部が外部に露
    呈されていることを特徴とする請求項1記載の鋳ぐるみ
    による異種部材の結合方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の部材と前記第2の部材との間
    には、両者を機械的に結合するための機械的結合手段が
    設けられていることを特徴とする請求項1または2記載
    の鋳ぐるみによる異種部材の結合方法。
  4. 【請求項4】 前記第1の部材における、前記鋳造空間
    を規定する面の少なくとも一部には、前記第1の部材が
    高温になるのを防止するための断熱材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の鋳ぐ
    るみによる異種部材の結合方法。
JP23957896A 1996-09-10 1996-09-10 鋳ぐるみによる異種部材の結合方法 Expired - Fee Related JP2790624B2 (ja)

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