JP2789686B2 - 多電極溶接方法及び装置 - Google Patents

多電極溶接方法及び装置

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は開先内を初層溶接から残層溶接まで多電極で
高能率に行うために用いる多電極溶接方法及び装置に関
するものである。
[従来の技術] 第4図に概略を示す如く、たとえば、母材c,dを突合
わせ溶接するために形成された開先eに、2本のトーチ
a,b内を案内されて送給されるワイヤfを溶かして開先
e内を埋めて行く、いわゆる消耗電極方式の多電極溶接
装置は、従来より採用されている。従来の多電極溶接装
置は、第5図に示す如く、2本のワイヤfを別々に通す
コンタクトチップgを下端に有するトーチa,bを2本の
ワイヤfを平行に送給させて溶接させるようにしてあ
る。かかる従来の多電極溶接装置で第4図の如き開先e
を溶接する場合、従来多電極溶接装置では、2本のワイ
ヤfは平行に送給される構成でアークの方向も平行にな
るものであるために、初層溶接では、1本のワイヤfの
みからアークを発生させて初層溶接を行い、残層溶接で
は、2本のワイヤfからアークを発生させて残層溶接を
行うようにしている。
[発明が解決しようとする課題] ところが、上記従来の多電極溶接装置により開先eの
溶接作業を行う場合、2本のトーチa,bより2本のワイ
ヤfが平行に送給されるため、残層溶接時のアークの力
が強く開先角度の大きな継手では能率よく作業を行うこ
とができるが、反面、初層溶接時には2本のワイヤfを
同時に送給してアークを発生させると中央部は過度に凸
型のビードが形成されることが予想される。もし、この
ような状態で次層の溶接を行うと融合不良等の有害な欠
陥を生じ易いことから、1本のワイヤfのみで初層溶接
を行っているが、アークの力が弱くて裏波を出し難い問
題がある。又、残層溶接時には、トーチa,bを左右にオ
シレートさせることができないような狭開先の作業にお
いて、2本のワイヤfを平行に送給する方式であること
から、アークは常に下向に指向するため、開先eの壁側
部分の安定な溶け込みが確保できない他融合不良やアン
ダカットが生じやすい。
一方、単電極溶接装置では、隅肉溶接を行うために、
第6図に示す如く、ワイヤfをトーチaに偏心支持さ
せ、上記トーチaを高速で回転させることによりワイヤ
fを旋回させることができるようにしたものがある(特
開昭61−249667号)。この単電極溶接装置を上述した如
く開先溶接に採用すれば、トーチaの回転によりワイヤ
fを左右にオシレートさせたと同様な結果が得られる
が、ワイヤfの送給方向を壁側に向けることはできない
ので、残層の溶接には不向きであるばかりでなく、単電
極であるため、初層溶接時には裏波を出し難く、又、残
層溶接時には作業能率がよくない、という問題がある。
更に、この単電極溶接装置の場合、溶接作業時には、第
7図に示す如き形状の溶融プールi上をワイヤfが高速
で回転することになるので、寸法jに示す如く、各方位
でワイヤfの突き出し長さが常に変化し、アークが不安
定になる問題がある。kはビードlの高さを示す。一般
に、消耗電極式の溶接では、ワイヤ突き出し長さが変化
すると電極の自己保持特性によってワイヤ突き出し長さ
を常に一定に保つ作用が有る。しかし、第7図に示す如
き高速で回転する消耗電極式の溶接法では、ワイヤfの
突き出し長さの変化に対して電源の自己保持特性が追随
しない。すなわち、回転の周期ごとにアークが不安定と
なって健全な溶滴移行系態が保てなくなり、スパッタの
発生が増すなどの問題がある。
そこで、本発明は、多電極で開先の溶接をするに当
り、初層溶接時には裏波を良好に形成させ、残層溶接時
には中央部のみを肉盛りすることがないようにして、高
精度、高能率に溶接を行うことができるような多電極溶
接方法及び装置を提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] 本発明は、上記課題を解決するために、初期溶接時に
は、2本のワイヤを同時に送給しつつその先端を近接さ
せアークを一点に集中させて溶接を行い、残層溶接時に
は、2本のワイヤの先端を離しアークを開先の壁側へ向
けて溶接を行うことを特徴とする多電極溶接方法とし、
又、ワイヤの送給方向が変えられるようにワイヤを通す
ための孔を湾曲又は傾斜加工したコンタクトチップを先
端に備えてなる2本のトーチを、平行に並べてトーチホ
ルダーに各々回転自在に支持させ、且つ該両トーチに回
転力を伝える動力伝達装置と、回転力を与える駆動装置
を上記トーチホルダーに備えてなることを特徴とする多
電極溶接装置とする。
[作用] 初層溶接時に、各トーチを回転させてコンタクトチッ
プからのワイヤの送給方向が一点に集中するように両ワ
イヤの先端間を近接させると、アークを一点に集中させ
ることができるため、2本のワイヤを送給しつつ初層の
溶接ができて裏波を形成することができる。又、残層溶
接時には、両トーチの回転位置を変えて両ワイヤの送給
方向が開先壁側へ向くようにするので、アークを開先の
壁へ向けることができて、中央部のみが肉盛りされてし
まうようなことがなくなる。
[実 施 例] 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明の多電極溶接装置の一実施例を示すも
ので、ワイヤ3の送給方向を変向させるように適宜湾曲
加工したコンタクトチップ2を各々先端(下端)に備え
てなる2本のトーチ1a,1bを、所要の間隔にて平行に配
置して、その各基端部(上端部)をトーチホルダー4に
回転自在に支持させ、且つ両トーチ1a,1bに回転力を伝
えるための動力伝達装置として、ギヤ5,6をそれぞれト
ーチ1a,1bに取り付けると共に、ギヤ6に噛合するアイ
ドラギヤ7を備え、又、回転力を与える駆動装置とし
て、モータ9をトーチホルダー4に設置し、該モータ9
の出力軸に取り付けた駆動ギヤ8と上記アイドラギヤ7
とを噛合させ、上記モータ9の駆動力を上記駆動ギヤ8
を介してアイドラギヤ7、動力伝達用のギヤ5,6へ伝え
ることにより、両トーチ1a,1bが回転させられて、両コ
ンタクトチップ2の先端同士を近接させたり、離したり
させられることによりワイヤ3の送給方向、すなわち、
アークの方向が一点に集中させられたり、開先の壁側へ
向けられたりできるようにする。なお、上記各トーチ1
a,1bへの溶接電源は共用であってもよく、又、別々であ
ってもよい。
上記構成としてある本発明の多電極溶接装置を用い
て、たとえば、第2図に示す如き、母材10と11により形
成された開先12の溶接作業を行う場合には、両トーチ1
a,1bを開先12内に入れてセットし、次いで、モータ9を
駆動して、両トーチ1a,1bを回転させて、コンタクトチ
ップ2の先端の向きを一点に集中する方向へ調整し、そ
の状態で両トーチ1a,1bの回転位置を固定する。この状
態で、2本のワイヤ10を同時に送給しつつ両トーチ1a,1
bに溶接電流を流すようにする。これにより、2本のワ
イヤ3は、湾曲加工されているコンタクトチップ2内を
通ってトーチ1a,1bの軸心方向から変向させられ一点に
集中する方向へ送給されるため、両ワイヤ3から発生さ
せられるアークを一点に向け集中させて溶接することが
でき、アークの力を強くすることができる。したがっ
て、この集中させたアークが母材10と11の突合わせ面に
沿うように溶接装置全体を移動させることにより、母材
10,11の突合わせ面の溶け込みが充分に行われ、初層溶
接において裏波を形成することができて、高能率に初層
溶接を行わせることができる。
初層溶接が終了した後、中間層の溶接を行う場合に
は、第3図に示す如く、両コンタクトチップ2の先端間
が離反して互に開先12の壁側へ向くような姿勢となるよ
うに、モータ9により両トーチ1a,1bを回転させる。こ
れにより2本のワイヤ3の送給方向が開先13の壁側にそ
れぞれ向けられるので、この状態で溶接作業を行うと、
壁側が十分加熱溶融されるので溶融金属の馴じみ性が飛
躍的に改善されることになり、従来の如く、中央部分の
みが過大に肉盛りされてしまうようなことがなくなる。
以後、同様な状態で肉盛り位置を順次上方へ移して行く
ことにより、能率よく開先12の溶接を行うことができ
る。
このように、本発明においては、初層溶接時には、ア
ークを一点に集中させるようコンタクトチップ2を回転
させて2本のワイヤ3の送給方向を調整し、残層溶接時
には、アークを開先の壁側に向けるようコンタクトチッ
プ2を回転させてワイヤの送給方向を変えるようにする
ので、オシレートできないような狭開先であっても、オ
シレートしたと同様な状態で肉盛りすることができる。
なお、第2図に示す如く、開先12の幅が上方へ行くに
したがって広くなり、オシレートできる状態であれば、
オシレートの操作を併用させるようにしてもよいこと、
又、残層溶接作業時には、必要に応じてアークを一点に
集中させ、中央部の肉盛り作業を行わせるようにしても
よいこと、更に、実施例ではワイヤ3の送給方向を変向
させるためにコンタクトチップ2を湾曲加工した場合を
示したが、ワイヤ3を通す孔だけを湾曲又は傾斜加工す
るようにしてもよいこと、その他本発明の要旨を逸脱し
ない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論であ
る。
[発明の効果] 以上述べた如く、本発明によれば、初期溶接時には、
2本のワイヤを同時に送給しつつその先端を近接させア
ークを一点に集中させて溶接を行い、残層溶接時には、
2本のワイヤの先端を離しアークを開先の壁側へ向けて
溶接を行う多電極溶接方法とし、又、ワイヤの送給方向
が変えられるようにワイヤを通すための孔を湾曲又は傾
斜加工したコンタクトチップを先端に備えてなる2本の
トーチを、平行に並べてトーチホルダーに各々回転自在
に支持させ、且つ該両トーチに回転力を伝える動力伝達
装置と、回転力を与える駆動装置を上記トーチホルダー
に備えてなる多電極溶接装置としてあるので、初層溶接
時にも常に安定な裏波を形成でき且つ初層の高能率溶接
ができ、又、残層溶接時には壁側へ向けて溶接肉盛りで
きて中央部のみを肉盛りしてしまうようなことがなくな
り、オシレートできないような狭開先であっても精度よ
く溶接作業を行うことができる、という優れた効果を発
揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の多電極溶接装置の一実施例を示す概要
図、第2図及び第3図は本発明の多電極溶接装置により
開先の溶接を行っている状態を示す概要図、第4図は従
来の多電極溶接装置を用いた開先の溶接作業の概要を示
す図、第5図は従来の多電極溶接装置の概略図、第6図
は従来の単電極溶接装置の一例を示す概略図、第7図は
第6図に示す単電極溶接装置で溶接を行っている状態を
示す概略図である。 1a,1b……トーチ、2……コンタクトチップ、3……ワ
イヤ、4……トーチホルダー、5,6……ギヤ(動力伝達
装置)、7……アイドラギヤ(動力伝達装置)、8……
駆動ギヤ、9……モータ(駆動装置)、10,11……母
材、12……開先。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】初期溶接時には、2本のワイヤを同時に送
    給しつつその先端を近接させアークを一点に集中させて
    溶接を行い、残層溶接時には、2本のワイヤの先端を離
    しアークを開先の壁側へ向けて溶接を行うことを特徴と
    する多電極溶接方法。
  2. 【請求項2】ワイヤの送給方向が変えられるようにワイ
    ヤを通すための孔を湾曲又は傾斜加工したコンタクトチ
    ップを先端に備えてなる2本のトーチを、平行に並べて
    トーチホルダーに各々回転自在に支持させ、且つ該両ト
    ーチに回転力を伝える動力伝達装置と、回転力を与える
    駆動装置を上記トーチホルダーに備えてなることを特徴
    とする多電極溶接装置。
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