JP2789497B2 - 建設機械の運転室 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、履帯式建設機械、たとえば油圧ショベ
ル、クローラクレーン等の運転室に関する。

［従来の技術］ つぎに、従来の油圧ショベルの運転室を第５図ないし
第７図を参照して説明する。

左右に履帯1a、1bをそなえた走行体１には、旋回自在
に旋回体２が装架されており、旋回体２の前部には作業
機３が取付けられており、旋回体２の前側左寄り部には
運転室４が設置されている。

運転室４の前面壁には、下側前面透明板５および上側
前面透明板６が設けられ、右側面壁には、下側右側面透
明板７および上側右側面透明板８が設けられ、前端下部
には、夜間作業時に前方を照らす前照灯９が取付けられ
ている。各透明板５、６、７、８はいずれも平板状のも
のである。

［発明が解決しようとする課題］ 夜間作業時に前照灯９が点灯すると、前方に放射され
る光の一部が履帯1aに反射して、下側前面透明板５を通
し、下側右側面透明板７に像が写る。この反写像があた
かも反対側の履帯1bの位置として見え、運転者が誤認す
るおそれがある。このことは車幅の誤認につながる。ま
た、視界がいちじるしく低下する。

この発明は、このような難点をきわめて容易に除くこ
とができる運転室を提供することを目的とする。

［課題を解決するための手段］ 上記の目的を達成するため、この発明は、側面透明板
の断面形状を円弧状に形成したことを特徴とする。

［作用］ 側面透明板に生じる履帯の反射像が変形し、実像の位
置として誤認することがなくなる。

［実施例］ 以下、この発明の一実施例を第１図ないし第４図によ
り説明する。第１図ないし第３図において、第５図ない
し第７図と同じ部材は同じ符号で示す。

下側右側面透明板10の断面形状は、第４図に示すよう
に曲率半径Ｒの円弧状に形成されている。これにより、
履帯1aの反射像11は従来のそれに対して大きさおよび位
置が変る。なお、第１図のβは前照灯９の水平方向の照
射角を表わし、第２図のαは前照灯９の上下方向の照射
角を表わす。

［発明の効果］ 以上説明したこの発明によれば、夜間作業時に下側側
面透明板に写る履帯の反射像が変形され、車幅の誤認を
除くことができるので、安全性を確保でき、また、側面
透明板を通した視界性が大幅に向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例を示す平面図、第２図は第
１図の断面側面図、第３図は第２図の一部の拡大図、第
４図は第３図のIV−IV断面図、第５図は従来の油圧ショ
ベルの一例を示す斜視図、第６図は作業機を省略した第
５図の正面図、第７図は第６図のVII−VII線における側
面図である。 1a、1b……履帯、２……旋回体、４……運転室、８……
上側右側面透明板、９……前照灯、10……下側右側面透
明板、11……履帯の反射像

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】左右に履帯をそなえた走行体に、旋回自在
   に旋回体を装架し、旋回体上に運転室を設置し、運転室
   の前端下部に前照灯を取付け、運転室の側面下壁部に、
   室内から外部を透視できる側面透明板を設けた建設機械
   において、前記側面透明板の断面形状を円弧状に形成し
   たことを特徴とする運転室。