JP2789131B2 - 光磁気記録再生装置の磁気ヘッド浮上量制御方式 - Google Patents

光磁気記録再生装置の磁気ヘッド浮上量制御方式

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は光磁気記録再生装置の磁気ヘッド(磁界発生
コイルと磁気ヘッドを含む)と記録媒体との距離制御を
光学的手段で行なう光磁気記録再生装置の磁気ヘッド浮
上量制御方式に関し、特に距離制御が記録媒体上のディ
フェクトによって乱されることを防止する磁気ヘッド浮
上量制御方式に関するものである。
〔従来技術〕 従来この種の技術としては、特開昭62−84454号公報
に開示された光磁気記録再生装置の磁気ヘッドと記録媒
体との距離制御方法がある。この距離制御方法は、第3
図に示すように、光学式ピックアップ41と反対側の光磁
気ディスク42の面に対向して配設された距離検出制御装
置43を有している。該距離検出制御装置43はハウジング
内にレーザーダイオード44を収納して、このレーザーダ
イオード44の光束はコリメータレンズ45で平行光束にさ
れ、ビームスプリッタ46に入射される。このビームスプ
リッタ46で反射された光はレンズアクチュエータ47によ
って距離制御可能な集光レンズ48で集光されてディスク
42の上面に照射される。ディスク42の上面で反射された
光の一部は、前記集光レンズ48及びビームスプリッタ46
を通り、臨界プリズム49に入射され、大部分の光が反射
されて、2分割フォトディテクタ50で受光される。この
2分割フォトディテクタ50の出力は差動アンプ51でその
差動出力としてのフォーカスエラー信号Feが得られる。
このフォーカスエラー信号Feは位相補償回路52、アクチ
ュエータ駆動回路53を通してレンズアクチュエータに出
力され、磁気ヘッド55とディスク42との距離が一定に保
持される。なお、56は磁界コイル駆動回路である。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら上記従来構成の磁気ヘッドと記録媒体と
の距離制御方法では、集光レンズ48より、照射される光
束のディスク42による反射光が、ディスク42の上のブラ
ックドット等のディフェクトで乱されることにより、フ
ォーカス制御が誤動作する可能性がある。磁気ヘッド55
とディスク42の距離は極めて小さく、接近して配置され
ているため、フォーカス制御の誤動作は直ちに磁気ヘッ
ド55とディスク42との衝突につながり、前記ディスク42
や磁気ヘッド55が破壊され、情報の記録再生ができなく
なるという問題があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので、上記問題
点を除去し、磁気ヘッドと記録媒体との間の距離制御が
記録媒体上のディフェクトによって乱されることがない
光磁気記録再生装置の磁気ヘッド浮上量制御方式を提供
することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するため本発明は、記録媒体に対向し
て配置し、光ビームを照射して情報の記録、再生、消去
の少なくともいずれかを行なう光学式ピックアップと、
記録媒体に関して光学式ピックアップの反対側に配置さ
れた磁気ヘッドとを具備し、該磁気ヘッドと記録媒体と
の間の距離が所定値からずれたことをフォーカスエラー
信号として検出する距離検知用光学系を設け、該距離検
知用光学系からの信号を受け磁気ヘッドと記録媒体との
距離を所定値に保持する制御手段を具備する光磁気記録
再生装置の磁気ヘッド浮上量制御方式において、 距離検知用光学系及び制御手段からなる制御系を複数
設ける共に、該複数の距離検知用光学系からのそれぞれ
の光束を記録媒体の進行方向に対して垂直に配置し、 距離検知用光学系の分割光検出器の各素子の出力の和が
所定値以下となったらディフェクトとして検出するディ
フェクト検出器を制御系毎に設け、該ディフェクト検出
器がディフェクトを検知したら、当該ディフェクト検出
器が属する制御系を無効とする手段を設けたことを特徴
とする。
〔作用〕
磁気ヘッド浮上量制御方式を上記の如く構成すること
により、距離検知用光学系及び制御手段からなる制御系
を複数設け、ディフェクト検出器がディフェクトを検知
したら、当該ディフェクト検出器が属する制御系を無効
とする手段を設けたので、複数の制御系のうち例えば一
つの距離検知用光学系の光検出器がディフェクトを検知
しても、他の制御系で磁気ヘッドと記録媒体との距離制
御を制御するから、磁気ヘッドと記録媒体との距離制御
がディフェクトにより乱されることがない。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の磁気ヘッド浮上量制御方式を適用す
る磁気ヘッド浮上制御装置の構成を示すブロック図であ
る。同図において、1は2つの素子1−1,1−2から構
成される2分割の光検出器(第3図の2分割フォトディ
テクタ50と同じものである)、2は同じく2つの素子2
−1,2−2から構成される2分割の光検出器である。光
検出器1の素子1−1.1−2の出力はそれぞれ電流/電
圧(I/V)変換器3,4で電圧値に変換され、差動増幅器7
の−端子,+端子に入力され、該差動増幅器7でその差
動出力としてのフォーカスエラー信号Feが得られる。こ
のフォーカスエラー信号Feは位相補償回路11に入力さ
れ、アナログスイッチ15及び駆動用増幅器20を通って、
集光レンズアクチュエータ22に供給され、集光レンズと
光磁気ヘッドが連動して移動し、磁気ヘッドの光磁気デ
ィスクからの高さ(磁気ヘッドと光磁気ディスクとの距
離)が所定の値になるように制御される。
また、光検出器2の素子2−1.2−2の出力はそれぞ
れI/V変換器5,6で電圧値に変換され、差動増幅器9の−
端子,+端子に入力され、該差動増幅器9でその差動出
力としてのフォーカスエラー信号Feが得られる。このフ
ォーカスエラー信号Feが位相補償回路13に入力され、ア
ナログスイッチ16及び駆動用増幅器21を通って、集光レ
ンズアクチュエータ22に供給されるのは上記の場合と同
様である。
また、前記I/V変換器3,4の出力は加算器8に入力さ
れ、該加算器8の出力はディフェクト検出器12に入力さ
れる。
また、前記I/V変換器5,6の出力は加算器10に入力さ
れ、該加算器10の出力はディフェクト検出器14に入力さ
れる。
また、光検出器1,2のそれぞれ先には、図示を省略す
るが、第3図のレーザダイオード44、ビームスプリッタ
46、レンズアクチュエータ47、集光レンズ48及び臨界プ
リズム49で構成される第1,第2の2系統の距離検出用光
学系が設けられている。
上記構成の磁気ヘッド浮上制御装置において、前記第
1,第2の距離検知用光学系の集光レンズから光磁気ディ
スクに照射される光ビームスポットl1,l2は、第2図に
示すように光磁気ディスクの進行方向Fに対して垂直に
配置されている。光ビームスポットl1の反射光は2分割
光検出器1の素子1−1,1−2で検出され、光ビームス
ポットl2の反射光は2分割光検出器2の素子2−1,2−
2で検出される。
上記光検出器1を含む第1の距離検出有光学系と、I/
V変換器3,4,差動増幅器7,位相補償回路11,アナログスイ
ッチ15及び駆動用増幅器20からなる制御手段で第1の制
御系を構成し、上記光検出器2を含む第2の距離検出有
光学系と、I/V変換器5,6,差動増幅器9,位相補償回路13,
アナログスイッチ16及び駆動用増幅器21からなる制御手
段で第2の制御系を構成する。そして第1の制御系にデ
ィフェクト検出器12が、第2の制御系にディフェクト検
出器14が設けられることになる。
光磁気ディスク上にブラックドット等のディフェクト
があると、光ビームスポットl1或いはl2の反射光が乱
れ、第1或いは第2フォーカス制御が誤動作する可能性
がある。
そこで、本実施例では、例えば光ビームスポットl1
位置にディフェクトがある場合、光検知器1の素子1−
1,1−2で受光する反射光量が減少するから、I/V変換器
3の出力とI/V変換器4の出力を加算器8を通して加算
した加算値は小さくなる。従って、加算器8の出力が所
定値以下となったら、ディフェクト検出器12は光磁気デ
ィスク上にブラックドット等のディフェクトがあると判
断し、アナログスイッチ15をOFFすることにより、位相
補償回路11の出力は駆動用増幅器20に入力されなくな
り、駆動用増幅器20への入力は積分回路18の出力とな
る。即ち、光ビームスポットl1がディフェクトを通過す
る間、第1の制御系を無効とし、積分回路18の出力を駆
動用増幅器20で増幅した出力と第2の制御系の出力、即
ち位相補償回路13の出力を駆動用増幅器21で増幅した出
力の和信号で集光レンズアクチュエータ22を駆動制御す
る。
また、同様に光ビームスポットl2の位置にディフェク
トがある場合、該光ビームスポットl2がディフェクトを
通過するまで、アナログスイッチ16をOFFし、積分回路1
9の出力を駆動用増幅器20で増幅した出力と第1の制御
系の出力、即ち位相補償回路11の出力を駆動用増幅器21
で増幅した出力の和信号で集光レンズアクチュエータ22
を駆動する。
これにより、光磁気ディスク上のディフェクトによ
り、一方の制御系の距離検出用光学系が乱れてもディフ
ェクト検出前の当該制御系の出力(積分回路18又は19の
出力)と、他の制御系とで集光レンズアクチュエータ22
は制御されるから、光磁気ディスク上にディフェクトが
あっても、磁気ヘッド浮上量制御が乱れることがなく、
安定した磁気ヘッド浮上量制御を行なうことができる。
なお、上記実施例においては、第1の制御系と第2の制
御系との2つの制御系を有する場合を説明したが、制御
系の数はこれに限定されるものではなく2つ以上であれ
ばよいことは当然である。
〔発明の効果〕
以上、説明したように本発明によれば、距離検出用光
学系及び制御手段からなる制御系を複数設けると共に、
ディフェクト検出器を制御系毎に設け、該ディフェクト
検出器がディフェクトを検知したら、当該ディフェクト
検出器が属する制御系を無効とする手段を設けたので、
下記のような優れた効果が得られる。
(1)複数距離検知用光学系のうちの1つのビームがブ
ラックドット等のディフェクトにより乱されても、他の
制御系で制御を行なうことができるから、複数距離検知
用光学系の対物レンズを安定してフォーカス点に制御す
ることができる。
(2)複数距離検知用光学系のビームの1つが乱れても
対物レンズが安定して制御されるため、従来のようにフ
ォーカス制御誤動作により、磁気ヘッドと記録媒体の衝
突による磁気ヘッドや記録媒体の破壊がなくなり、装置
と記録された情報の信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の光磁気再生装置の磁気ヘッドと記録媒
体との距離制御装置の構成を示す図、第2図は光ビーム
スポットl1,l2の位置関係を示す図、第3図は従来の光
磁気記録再生装置の磁気ヘッドと記録媒体との距離制御
装置の構成を示す図である。 図中、1,2……光検出器、3,4,5,6……I/V変換器、5…
…アナログスイッチ、6……積分回路、7,9……差動増
幅器、8,10……加算器、11,13……位相補償回路、12,14
……ディフェクト検出器、15,16……アナログスイッ
チ、18,19……積分器、20,21……駆動用増幅器、22……
集光レンズアクチュエータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−209682(JP,A) 特開 平2−223080(JP,A) 特開 平1−107385(JP,A) 特開 平4−103050(JP,A) 特開 平4−6679(JP,A) 特開 平3−203877(JP,A) 実開 平3−71464(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 21/21 G11B 11/10

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録媒体に対向して配置し、光ビームを照
    射して情報の記録、再生、消去の少なくともいずれかを
    行なう光学式ピックアップと、前記記録媒体に関して前
    記光学式ピックアップの反対側に配置された磁気ヘッド
    とを具備し、該磁気ヘッドと前記記録媒体との間の距離
    が所定値からずれたことをフォーカスエラー信号として
    検出する距離検知用光学系を設け、該距離検知用光学系
    からの信号を受け前記磁気ヘッドと前記記録媒体との距
    離を前記所定値に保持する制御手段を具備する光磁気記
    録再生装置の磁気ヘッド浮上量制御方式において、 前記距離検知用光学系及び制御手段からなる制御系を複
    数設ける共に、該複数距離検知用光学系のそれぞれ光束
    を前記記録媒体の進行方向に対して垂直に配置し、 前記距離検知用光学系の分割光検出器の各素子出力の和
    が所定値以下になったらディフェクトとして検出するデ
    ィフェクト検出器を前記制御系毎に設け、 該ディフェクト検出器がディフェクトを検知したら、当
    該ディフェクト検出器が属する前記制御系を無効とする
    手段を設けたことを特徴とする光磁気記録再生装置の磁
    気ヘッド浮上量制御方式。
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