JP2788717B2 - 磁気光学記憶素子 - Google Patents

磁気光学記憶素子

Info

Publication number
JP2788717B2
JP2788717B2 JP7063942A JP6394295A JP2788717B2 JP 2788717 B2 JP2788717 B2 JP 2788717B2 JP 7063942 A JP7063942 A JP 7063942A JP 6394295 A JP6394295 A JP 6394295A JP 2788717 B2 JP2788717 B2 JP 2788717B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
rare earth
magnetic
magneto
transition metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7063942A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07254177A (ja
Inventor
賢司 太田
順司 広兼
博之 片山
明 高橋
秀嘉 山岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Original Assignee
Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC filed Critical Consejo Superior de Investigaciones Cientificas CSIC
Priority to JP7063942A priority Critical patent/JP2788717B2/ja
Publication of JPH07254177A publication Critical patent/JPH07254177A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2788717B2 publication Critical patent/JP2788717B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光等の熱エネル
ギーで情報を記録あるいは消去し光と磁気の相互作用を
利用して情報を再生する磁気光学記憶素子に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、高密度,大容量,高速アクセスを
狙いとした光メモリ装置の研究開発が精力的に行われて
いる。中でも、情報の消去が可能な光磁気メモリ装置は
文字・画像等のファイルメモリや書き換え可能なビデオ
ディスク等の応用が考えられ光メモリ装置の中でもとり
わけ有望視されているものである。 【0003】光磁気メモリ用材料としては1960年代
から1970年代にかけMnBiを中心とする多結晶性
薄膜が検討されたが材料の作成が困難な事、記録エネル
ギーが多くいる事、結晶粒界によるノイズが無視できな
い事等により、現在はGdTbFe,TbDyFe,G
dCo等、希土類と遷移金属の合金薄膜が材料検討の中
心となっている。これらの材料はアモルファスであるた
め、記録に利用するレーザパワーに応じた記録スレッシ
ョルドを有する膜を作ることが可能であること、粒界ノ
イズがないため再生信号の品質が良いこと等の利点があ
る。 【0004】 【発明が解決しょうとする課題】しかし、この種の希土
類と遷移金属の合金薄膜は希土類が酸化しやすく最初所
定の組成比を有する膜を作っても時間と伴に希土類の酸
化が進み遷移金属リッチの組成に移り、極端な場合は高
密度メモリに必要な垂直異方性がなくなり、又そうでな
い場合でも保磁力の変化により記録特性が変化する等酸
化の点で問題がある。 【0005】また、カー回転角が小さく、信号の再生が
困難であるという問題がある。 【0006】さらに、希土類と遷移金属の合金薄膜間で
原子等の移動が起こると磁気特性が変化するという問題
がある。 【0007】そこで、本発明は上述の問題点に鑑みてな
されたものであって、希土類と遷移金属の合金薄膜で構
成される磁性体膜の酸化を防止、並びに磁気特性の変化
を抑制することができると共に、カー回転角を増大する
ことのできる構成を備えた磁気光学記憶素子を提供する
ことを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明は基板と、カー回転角を増大するために設
けられた第1の誘電体膜と、希土類と遷移金属の合金か
らなる第1の磁性体膜と、第1の誘電体膜と同材質の第
2誘電体膜と、希土類と遷移金属の合金からなる第2の
磁性体膜とをこの順で形成したことを特徴とする磁気光
学記憶素子である。 【0009】 【作用】カー回転角を増大し、かつ、このカー回転角を
増大するために設けた第1の誘電体膜と、第1、第2磁
性体薄膜の間に設ける第2の誘電体は同材質の誘電体膜
からなり、構成も極めて簡単である。 【0010】 【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
しながら詳説する。 【0011】図1は本発明の磁気光学記憶素子の一実施
例の一部側面断面図である。 【0012】図中1はソーダライム石英等のガラス板で
あり、該ガラス板1には巾0.5〜1.5μm,ピッチ
1.0〜3.0μm,深さ40〜90nmの案内溝が形
成されている。この案内溝は記録・消去時に光ビームを
所定位置に案内する為に必要なものである。 【0013】2はTiO2 の誘電体膜である。該誘電体
膜2は屈折率が2.4で上記ガラス板1の屈折率より大
きい。該誘電体膜2はカー回転角を増大する為に設けら
れるものである。 【0014】3はGdTbFe磁性体膜であり希土類と
遷移金属の合金からなる膜面に垂直な方向に磁気異方性
を有する磁性体膜である。 【0015】4はTiO2 の誘電体膜である。該誘電体
膜4はカー回転角を増大するため、及び上記磁性体膜3
と後述する反射膜5の間の断熱、及び上記磁性体膜3と
後述する反射膜5の間の原子,電子の移動を防ぐ為等に
設けられるものである。 【0016】5はGdTbFe磁性体膜であり希土類と
遷移金属の合金からなる磁性体(即ち上記磁性体膜3と
同一材質)から構成される反射膜である。この反射膜5
はカー回転角を増大させる作用(例えば特願昭55−8
5695を参照)と上記磁性体膜3の酸化を防ぐ作用と
を合わせ持つ。即ちこの反射膜5の成分であるGd,T
bの希土類金属は極めて酸化されやすいので外部から侵
入した酸素が上記磁性体膜3に達する前に反射膜5が先
に酸化され、よって磁性体膜3に達する酸素の量を極力
減少せしめるものである。 【0017】6は上記反射膜5の保護のためのTiO2
の誘電体膜である。 【0018】次に上述した磁気光学記憶素子の一実施例
の製法について説明する。上記ガラス板1は円板形状で
厚さは0.5〜2mm程度であり、このガラス板1にレ
ジスト膜を塗布し、該塗布状態にてガラス板1を回転さ
せながらArレーザ,HeCdレーザ等のレーザを用い
てレジスト膜に所定の巾の案内溝を潜像として記録レジ
スト膜を現像後CCl4,CF4+H2 等のガスによりド
ライエッチングする事により上記所定形状の案内溝をガ
ラス板1に形成する。 【0019】以上の案内溝形成方法によれば案内溝形成
後に基板を構成するものはガラス板のみであるので湿気
等に対して強い。以上の案内溝形成方法以外に基板の材
質をPMMAやポリカーボネート等の樹脂材料とし射出
成形や圧縮成形によって案内溝を形成する方法、あるい
はガラスやPMMA樹脂の基板上に紫外線硬化樹脂を用
いて案内溝を形成する方法(2P法)があるがこれらの
形成方法はいずれも樹脂材料を仲立ちとしている為、そ
の樹脂材料の透湿性あるいは吸湿性あるいは酸素透過性
により樹脂材料を通じて酸素が侵入し記録媒体である希
土類・遷移金属合金薄膜が酸化されることによって特性
劣化する現象があった。 【0020】次に上記案内溝を形成したガラス板1上に
上述したTiO22,GdTbFe3,FiO24,Gd
TbF5,TiO26を順に被覆する。これらの各膜の
被覆形成は蒸着,スパッタリング,イオンプレーティン
グ等の手段によって行い得るが、GdTbFe3は膜面
に垂直な方向に磁気異方性を有することが必要であり、
このGdTbFe希土類・遷移金属合金膜に垂直磁気異
方性を持たせる容易さ、及び膜形成の再現象性、均一性
の得やすさから高周波スパッタリングにて上記各膜の形
成を行なうのが良い。 【0021】この際上記多層膜構造の場合、TiO
22,GdTbFe3,TiO24,GdTbFe5,T
iO26の各膜を形成するものであるからスパッタリン
グターゲットとしてTiO2,GdTbFeの2種類だ
けでよいのでスパッタリング装置の小型簡略化を図る事
ができる。尚、GdTbFe3の層は記録媒体であるの
でこの膜は膜面に垂直な方向に磁化容易軸を持たねばな
らないが一方GdTbFe5の層は反射膜であるので記
録ビットの安定性から垂直磁化膜でない方が良い。この
GdTbFe3とGdTbFe5の膜の違いを持たせる
為に次の方法を採る。図2はターゲットを一定の組成の
GdTbFeとしスパッタリング時のAr圧力を変化さ
せた時の形成膜の保磁力の変化を示している。同図に示
される様にターゲットが一定の組成のGdTbFeであ
ってもAr圧力を変化させるだけで保磁力が変化(即ち
膜の組成が変化)するものである。実際にはAr圧の低
い時にはFeリッチ(A部分)に、Ar圧の高い時には
希土類(Gd,Tb)リッチ(B部分)になっている。
更に図示していないがAr圧のかなり低い所では垂直磁
気異方性の無いFeリッチの組成膜が出来、Ar圧のか
なり高い所では垂直磁気異方性の無い希土類(Gd,T
b)リッチの組成膜が出来る。反射膜5としては希土類
リッチの方が酸化防止の点から好ましい。 【0022】こうして上記TiO22,GdTbFe
3,TiO24,GdTbFe5,TiO26 の多層膜
の形成時にはスパッタリングターゲットとしてTi
2,GdTbFeの2種類のみを用いAr圧を適宜調
整して膜面に垂直な方向に磁化容易軸を持つGdTbF
e3,及び膜面に平行な方向に磁化容易軸を持つGdT
bFe5を作成する。尚TiO22 の膜厚は50〜10
0nm,GdTbFe3の膜厚は10〜30nm、Ti
24 の膜厚は30〜100nm、GdTbFe5の膜
厚は100nm以上、TiO26 の膜厚は50nm以上
であれば適切な素子構造を得る。 【0023】以上の実施形態以外に次の実施形態が可能
である。即ち上記誘電体膜2の材質としてSi34,S
iO,ZnS,CeO2,ZrO2,Sb23,Nd
23,CeF3 の何れかを用いる。これらは屈折率が
1.7〜2.5とTiO2(屈折率2.4)と同程度の
ため膜厚は上記の値と同等である。又上記磁性体膜3及
び反射膜5の材質としてGdTbDyFe,TbDyF
e,GdCo等他の希土類−遷移金属合金あるいはこれ
らの希土類−遷移金属合金に不純物元素が加わったもの
を用いてもよい。 【0024】又図3に示すように案内溝を形成したガラ
ス板1の上面にPMMAの樹脂基板7を貼り合わせても
よい。これによりガラス板1の割れ等が防止できるので
素子の取り扱いが容易になる。上記樹脂基板7はフォト
ポリマー法によって形成してもよい。この場合同図に示
す如く裏面にも上記樹脂基板7と同様の製法にて樹脂基
板8を形成すればより効果的である。又本発明の要旨は
透明基板と、希土類と遷移金属の合金からなる膜面に垂
直な方向に磁気異方性を有する磁性体膜と、該磁性体膜
と同一材質からなる反射膜とがこの順に積層されて構成
される磁気光学記憶素子にあり、この構成によって裏面
よりの酸素及び水分の透過を防止する事を可能としたも
のである。 【0025】従ってこの要旨を逸脱する事なく様々な構
成をとる事ができる。例えば図1、図3に示される誘電
体膜2が無い構造の磁気光学記憶素子の構成であっても
よいのである。 【0026】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、希土類
と遷移金属の合金で構成される第1の磁性体薄膜の酸化
を防止し、第1の誘電体膜によりカー回転角を増大し、
また、第1、第2の誘電体膜は同材質からなり構成を簡
単にできる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の磁気光学記憶素子の一実施例の一部側
面断面図である。 【図2】製膜時のアルゴン圧と磁性体膜の保磁力との関
係を示す図である。 【図3】本発明の磁気光学記憶素子の他の実施例の一部
側面断面図である。 【符号の説明】 1 ガラス板 2、4、6 誘電体膜 3 磁性体膜 5 反射膜 7、8 樹脂基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 明 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (72)発明者 山岡 秀嘉 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭58−153244(JP,A) 電子通信学会技術研究報告 VOL. 81 NO.246(1982)(MR81−34) P.9−14 シャープ技報 NO.22 1982 P. 63−67 シャープ技報 NO.22 1982 P. 57−62 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G11B 11/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.基板と、カー回転角を増大するために設けられた第1の誘電体膜
    と、 希土類と遷移金属の合金からなる第1の磁性体膜と、第1の誘電体膜と同材質の第2誘電体膜と、 希土類と遷移金属の合金からなる第2の磁性体膜とをこ
    の順で形成したことを特徴とする磁気光学記憶素子。
JP7063942A 1995-03-23 1995-03-23 磁気光学記憶素子 Expired - Lifetime JP2788717B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7063942A JP2788717B2 (ja) 1995-03-23 1995-03-23 磁気光学記憶素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7063942A JP2788717B2 (ja) 1995-03-23 1995-03-23 磁気光学記憶素子

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4294266A Division JP2609407B2 (ja) 1992-11-02 1992-11-02 磁気光学記憶素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07254177A JPH07254177A (ja) 1995-10-03
JP2788717B2 true JP2788717B2 (ja) 1998-08-20

Family

ID=13243917

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7063942A Expired - Lifetime JP2788717B2 (ja) 1995-03-23 1995-03-23 磁気光学記憶素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2788717B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58153244A (ja) * 1982-03-05 1983-09-12 Matsushita Electric Ind Co Ltd 光磁気記録媒体
JP2609407B2 (ja) * 1992-11-02 1997-05-14 シャープ株式会社 磁気光学記憶素子

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
シャープ技報 NO.22 1982 P.57−62
シャープ技報 NO.22 1982 P.63−67
電子通信学会技術研究報告 VOL.81 NO.246(1982)(MR81−34)P.9−14

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07254177A (ja) 1995-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6146740A (en) Magnetic recording medium and method of fabricating the same
US7161876B2 (en) Magneto-optical recording medium, and method for recording information in a recording layer
JP3452451B2 (ja) 光磁気記録媒体及び光磁気記録方法
US5993937A (en) Magneto-optic recording medium and method of fabricating the same
JP2788717B2 (ja) 磁気光学記憶素子
JP2609407B2 (ja) 磁気光学記憶素子
JPH07130027A (ja) 光磁気記録装置
JPH0519213B2 (ja)
US5768218A (en) Magneto-optical recording medium having a plurality of magnetic layers
KR100268325B1 (ko) 광자기 기록 매체
JPH0375948B2 (ja)
JPH076420A (ja) 光磁気記録媒体
US5962126A (en) Method and apparatus for reproducing data from a magneto-optical recording medium having a readout layer, transfer layer and recording layer
JPS5979445A (ja) 光磁気記憶素子
JPH06251443A (ja) 光磁気記録媒体
JP2555245B2 (ja) 光磁気記録媒体およびその製法
US6120921A (en) Magneto-optical recording medium
JPH06349137A (ja) 光学的または磁気光学的データ記憶媒体のためのアモルファスまたは準アモルファス膜構造、光学的データ記憶装置及びその製造方法
JPS5857645A (ja) 垂直磁気記録用デイスク状媒体
US6010780A (en) Magneto-optical memory medium
JP2900957B2 (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JP2942060B2 (ja) 光磁気記録媒体およびその製造方法
JP3074104B2 (ja) 光磁気記録媒体
KR0137444B1 (ko) 광자기 기록 매체
KR100587257B1 (ko) 광자기 디스크 및 그 제조방법