JP2788459B2 - 誘電体磁器組成物 - Google Patents

誘電体磁器組成物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は誘電体磁器組成物に係り、特に高いQ値を有
し、高誘電率であり、誘電率の温度係数が小さくかつ低
温で焼結が可能な温度補償用誘電体磁器組成物に関す
る。
〔従来の技術〕 電子回路のコンデンサ材料等として用いられる誘電体
材料のうち温度補償用誘電体材料としては、従来、BaO
−TiO2−Nd2O3系磁器組成物や、CaTiO3−La2O3・2TiO2
−MgTiO3系磁器組成物が用いられていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、上記の如き磁器組成物は本焼成温度が1300
℃〜1340℃と比較的高温であるため、積層チップコンデ
ンサのような構造のコンデンサを製造する場合、内部電
極には高温に耐える電極材料として高価な金(Au)、白
金(Pt)、パラジウム(Pd)又はその合金等を使用する
必要があった。
そのため、結果的に積層チップコンデンサのコストを
著しく高くするものである。
内部電極の電極材料として、コストの安い銀−パラジ
ウム(Ag−Pd)の合金を使用すれば、安いコストで積層
チップコンデンサの製造が可能である。しかし、誘電体
材料の焼成温度を、Agの蒸発等が起きないように、1200
℃以下に下げる必要がある。
ところが、従来の誘電体材料では焼成温度を下げる
と、誘電率や絶縁抵抗が低下し、素子の信頼性等で満足
な特性が得られないという問題点があった。
従って、本発明の目的は、高いQ値を有し、高誘電
率、高絶縁抵抗であって、かつ、誘電率の温度係数が小
さい誘電体磁器組成物の本焼成温度を従来のものより約
100〜280℃低下させた焼結性良好な誘電体磁器組成物を
提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
このため、本発明者等は、鋭意研究の結果、 BaO・4TiO2:45.0mol%〜65mol% Nd2O3 :15.0mol%〜55mol% Sm2O3 : 0〜30mol% の合計が100mol%からなる主成分に対して、副成分とし
てMnOを0〜0.3wt%、Pb5Ge3O11を2wt%〜20wt%添加含
有させた磁器組成物により、上記目的を達成することを
見出した。
これにより、高誘電率、高絶縁抵抗である上誘電率の
温度係数が小さく、焼成温度が従来より低いにも拘ら
ず、焼結性良好な誘電体磁器組成物を提供できる。
〔実施例〕
本発明の実施例を詳細に説明する。
本発明の誘電体磁器組成物を得る出発原料として、Ba
CO3、TiO2、Nd2O3、Sm2O3、MnCO3、PbO、GeO2の各粉末
を用いる。なお、これらの原料粉末は純度95%のNd2O3
を除いて、何れも純度98%以上のものを使用する。
次に誘電体磁器組成物の主成分となるBaCO3、TiO2、N
d2O3、Sm2O3と添加物となるMnCO3の各粉末を後掲の第1
表の組成範囲となるように秤量し、これをボールミル中
で湿式混合処理する。
さらにこの混合物を脱水乾燥し、直径60mmφ、高さ50
mmの円柱状に加圧成形し、1100℃〜1200℃の温度条件
で、2時間空気中で仮焼成を行う。その後、この仮焼成
物を更に粉砕する。
粉砕粉末に副成分としてPb5Ge3O11第1表の組成範囲
となるように秤量し、これを再度ボールミル中で湿式混
合処理を行う。
そして、脱水乾燥後に粘結剤としてポリビニールアル
コール(PVA)を適当量加え、約3トン/cm2の圧力を加
えて直径16.5mmφ、厚み0.6mmの円板に加圧成形した
後、1000〜1260℃の温度条件で2時間本焼成する。
このようにして得られた各誘電体磁器組成物の両端面
に銀電極を焼付けて磁器コンデンサとする。この磁器コ
ンデンサ試料の誘電率(ε)、Q、誘電率の温度係数
(T.C)PPM/℃、絶縁抵抗(IR)Ω等を測定し、得られ
た結果を第1表に示す。
第1表において、T.Cは+20℃を基準にして、+20℃
〜+85℃の温度範囲で周波数1KHzの条件で測定した。
また、本焼成時の焼成温度及び焼結性についても併記
した。
第1表中、試料番号に○印を付したものは本発明の範
囲内のものであり、×印を付したものは本発明の範囲外
のものである。
第1表から、本発明の誘電体磁器組成物では、誘電率
ε、Q値が高く、絶縁抵抗も高い上に、誘電率の温度
係数T.Cは小さく、しかも焼成温度が低くなっても、焼
結性が良好の上誘電率が高くなることが明らかである。
次に本発明の誘電体磁器組成物の組成範囲の限定理由
について、第1表と第1図を用いて説明する。
第1図は本発明の誘電体磁器組成物におけるPb5Ge3O
11の添加量と焼成温度の関係図である。
まず、BaO・4TiO2が45mol%以下では誘電率εが小
さく焼結性も悪い(例えば試料No15、16参照)。一方、
65mol%以上になると、誘電率εが小さくなる(例え
ば試料No1参照)。
またNd2O3が15mol%以下では焼成温度が高くなり、焼
結性も悪くなる(例えば試料No7参照)、さらに55mol%
以上では誘電率が低くなり、また焼成温度も高くなり、
焼結性も悪くなる(例えば試料No15参照)。
Sm2O3は、添加物のMnO同様、全く加えなくても実用的
には問題ないが(例えば試料No10参照)、30mol%まで
加えることによって誘電率εが高くなり、その温度係
数T.Cを小さくすることが出来る(例えば試料No3、4参
照)。しかし、30mol%を超えると焼成温度が高くなる
上に焼結性も劣化する。さらにSm2O3が原料自体が高価
なため、製品のコストが高くなる(例えば試料No14参
照)。
MnOについても、全く加えなくてもよいが(例えば試
料No5参照)、0.3wt%まで加えることによって、誘電率
εを向上させ、絶縁抵抗IRも増加する(例えば試料No
5−1、5−2参照)。しかし0.3wt%を超えると焼結性
が悪くなるとともに電気的特性も劣化する(例えば試料
No5−3参照)。
副成分のPb5Ge3O11の添加量と焼成温度の関係は第1
図に示されているが、この図からも明らかな如く、Pb5G
e3O11が2wt%以下では焼成温度が1260℃以上となり、本
発明の目的と合致しない(例えば試料No5−4参照)。
そして添加量が増加するに従って焼成温度が低くなり、
誘電率εも増すが(例えば試料No5−5、5−6、5
−7参照)、20wt%以上になると、焼成温度は低下する
が、焼結性が悪くなる上、電気的諸特性も劣化し、緻密
な素地の誘電体磁器組成物が得られなくなる。さらにこ
の場合、GeO2原料が高価なため、製品のコスト高につな
がるという問題もある(例えば試料No5−8参照)。
上記実施例に述べた誘電体磁器組成物中に、La2O3,Ce
O2,Pr6O11等を含有していても、同等の特性が得られ
る。
なお、第2図は本発明の誘電体磁器組成物の主成分の
組成範囲を示す成分図である。この主成分の範囲内に副
成分としてMnOを0〜0.3wt%、Pb5Ge3O11を2〜20wt%
添加含有させたものが本発明である。
本実施例においては主成分の各比率をmol%で表記し
たが、これらをwt%に換算すると、下記のようになる。
BaO :17.18wt%〜23.37wt% TiO2:35.82wt%〜48.72wt% Sm2O3:0〜26.05wt% Nd2O3:11.80〜46.51wt% 〔発明の効果〕 本発明の如き組成の誘電体磁器組成物を用いることに
より、焼成温度が1000〜1180℃と比較的低温度で焼結
し、誘電率が80〜104と高く、またQ値も高く誘電率の
温度係数も十分低くすることが出来、温度補償用誘電体
磁器組成物として大変有用である。
また焼成温度を従来より150℃〜350℃も低くすること
が出来るため、Ag−Pd合金等を内部電極として用いた積
層チップコンデンサ等を低コストで製造することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の誘電体磁器組成物のPb5Ge3O11添加量
と焼成温度の関係図、 第2図は本発明の主成分の組成範囲を示す三成分系図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今野 正彦 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テ ィーディーケイ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭55−56066(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C04B 35/46 H01B 3/12 303

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体磁器組成物として、 BaO・4TiO2 45mol%〜65mol% Nd2O3 15mol%〜55mol% Sm2O3 0〜30mol% 以上の合計が100部から成る主成分に対して、副成分と
    して、MnOを0〜0.3wt%、Pb5Ge3O11を2〜20wt%添加
    含有したことを特徴とする誘電体磁器組成物。
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